JP2010223055A - 燃料ガスクーラおよびガスエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明の課題は、燃料ガスクーラとエンジンとを同じパッケージに収納する場合で、換気ファンによる空冷だけでは冷却性能が不足する場合でも冷却性能の不足を補うことのできる燃料ガスクーラおよびエンジンを提供することである。
【解決手段】本発明は、ガスコンプレッサ61によって昇圧されたガスエンジン15の燃料ガスを冷却する燃料ガスクーラ8に関する。前記ガスエンジン15の吸気経路に水冷式インタークーラ23を設け、該インタークーラ用冷却水の熱交換器24をパッケージ1外部に設け、該熱交換器24からインタークーラ23へ戻る冷却水を冷媒として使用することにある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、コージェネレーション装置等の発電装置に使用可能な燃料ガスクーラおよびガスエンジンに関する。
従来、例えば、ガスエンジンの燃料ガスは、ガスコンプレッサによって昇圧(昇温)され、この昇圧された燃料ガスをガスクーラで冷却する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このように、昇圧された燃料ガスを冷却した状態で空気と混合させることは、希薄燃焼ガスを燃料とするガスエンジンの性能を維持する上で重要である。
特開平6−346799号公報
しかしながら、前記特許文献1にガスクーラは記載されているものの、同文献1の図1によればガスクーラは空冷式のものである。かかる空冷式のガスクーラをエンジンと同一のパッケージに収納する場合は、エンジン等の熱により、パッケージ内の空気が高温となるため、換気ファンによる空冷だけでは冷却性能が不足するおそれがある。
そこで、本願発明の課題は、燃料ガスクーラとエンジンとを同じパッケージに収納する場合で換気ファンによる空冷だけでは冷却性能が不足する場合に、その冷却性能の不足を補うことのできる燃料ガスクーラおよびエンジンを提供することである。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、ガスコンプレッサによって昇圧されたガスエンジンの燃料ガスを冷却する燃料ガスクーラにおいて、前記ガスエンジンの吸気経路に水冷式インタークーラを設け、該インタークーラ用冷却水の熱交換器をパッケージ外部に設け、該熱交換器からインタークーラへ戻る冷却水を冷媒として使用することにある。
かかる本発明は、燃料ガスクーラの冷媒にインタークーラへの戻り冷却水を使用するため、換気ファンによる空冷だけでは冷却性能が不足する場合でも、その不足を補うことができる。また、インタークーラへ戻る冷却水を冷媒として使用することにより、インタークーラ冷却水回路の中で最低水温域の冷却水を使用するので冷却性能も向上する。
前記燃料ガスクーラにおいて、昇圧された燃料ガスが流れる燃料ガス管の外周にインタークーラ冷却水の通路が形成されることにある。
かかる本発明は、燃料ガスが流れる燃料ガス管を利用し、その外周を直接インタークーラ冷却水で冷却するため、燃料ガスクーラを燃料ガス管に基づく簡易な構造とすることができる。
前記燃料ガスクーラをガスコンプレッサ下流に設ける燃料系統を有することにある。
かかる本発明は、燃料ガスクーラをガスコンプレッサ下流に設けていることから、所定圧まで昇圧された燃料ガスを安定して確実に冷却することとなり、ガスエンジン燃焼に当たって必要燃料量を確保することが可能となる。
本発明は、燃料ガスクーラの冷媒にインタークーラへの戻り冷却水を使用するため、換気ファンによる空冷だけでは冷却性能が不足する場合でも、その不足を補うことができる。また、インタークーラ冷却水回路の中で最低水温域の冷却水を使用するので冷却性能も向上する。
本発明の一実施の形態に係るコージェネレーション装置全体の背面概略を示す斜視図である。 同コージェネレーション装置全体の正面概略を示す斜視図である。 同コージェネレーション装置の冷却水系統図である。 同コージェネレーション装置のガス圧縮機ユニットとガスバルブユニットとの配管を示す斜視図である。 同コージェネレーション装置の燃料ガスクーラを示す斜視図である。 同燃料ガスクーラを示し、(イ)は断面図、(ロ)は側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1〜図6は本発明の一実施の形態を示す。図1は本実施形態のコージェネレーション装置全体の概略を示す背面斜視図、図2は同コージェネレーション装置全体の概略を示す正面斜視図、図3は同コージェネレーション装置の冷却系統図である。
本実施形態のコージェネレーション装置のパッケージ1は、図1および図2に示すように、接地されるパッケージ本体10と、このパッケージ本体10の上面で且つ長手方向の中央に設けられた中央ダクト20と、この中央ダクト20の一端側に接続された吸気ダクト30と、中央ダクト20の他端側に接続された排気ダクト50とを備えている。
パッケージ本体10内には、発電機ユニット12、ガス供給ユニット6、高圧盤13、コックピット18、配電盤19および低圧盤11、エアクリーナ27、ガスバルブユニット7等の関連機器が配置されている。
発電機ユニット12はエンジン15及び発電機16を備えている。コックピット18はガスエンジン15及び発電機16をそれぞれ制御する電子制御装置や発電機用の計器類(電圧計、電流計及び電圧調整器等)を備えており、吸気ダクト30の下方に配置されている。ガスエンジン15の近傍には、ガスエンジン15に供給される潤滑油が貯留された潤滑油タンク17が設けられている。
配電盤19は、外部電力を取り入れて、低圧盤11を経由して換気ファン31や図示省略のエンジン冷却水ポンプ等に所定電力をそれぞれ供給するもので、発電機16の側方に配置されている。
中央ダクト20内には、排ガス系関連機器としての消臭触媒21が内蔵されている。消臭触媒21は、隔壁を貫通した排気管22を介してエンジン排気口に接続されている。
吸気ダクト30は、外気(空気)をパッケージ本体10内に取り入れるもので、パッケージ本体10の長手方向の一端側(図2における左右方向の右側)の上部に設けられている。また、吸気ダクト30内には、前記複数個の換気ファン31が内蔵されている。
図3に示すように、ガスエンジン15は水冷式のインタークーラ(エアクーラ)23を吸気経路に備えている。インタークーラ23は、吸気経路に設けられ且つ図示省略の過給機が圧縮過熱した空気を冷却するもので、パッケージ本体10外部に設置されたインタークーラ用冷却水の熱交換器(クーラ放熱用熱交換器)24により冷却された冷却水が、インタークーラ23に供給される。
具体的には、インタークーラ23とクーラ放熱用熱交換器24との間には、クーラ放熱用熱交換器24で冷却された冷却水をインタークーラ23に戻す戻し経路25と、インタークーラ23で昇温された冷却水をクーラ放熱用熱交換器24に送る排出経路26とが、それぞれ接続されている。なお、戻し経路25にクーラ冷却水ポンプPが介在されている。
ガス供給ユニット6は、パッケージ本体10の一端側に内蔵されている。本実施の形態のガス供給ユニット6は、2基のガスコンプレッサ61がガスコンプレッサベース62に据え付けられた場合を例示するが、ガスコンプレッサ61の数は限定されるものではない。
パッケージ本体10の一側面にガス供給用接続口部40が設けられ、このガス供給用接続口部40は、ガス管41によりガスコンプレッサ61の吸入側に接続されている。そして、ガス供給用接続口部40から供給された都市ガス等の燃料ガスは、ガス管41を通してガスコンプレッサ61にそれぞれ供給される。
ガスコンプレッサ61の吐出側は、ガス供給配管51が接続されており、このガス供給配管51がガスバルブユニット7の吸入側に接続されている。そして、ガスコンプレッサ61で圧縮され昇圧された燃料ガスは、ガス供給配管51を通してガスバルブユニット7に送られる。ガスバルブユニット7は、ガスエンジン15に接続され且つパッケージ本体10の他端側に配置されている。
ガス供給配管51におけるガスバルブユニット7近傍の一部には、水冷式の燃料ガスクーラ8が設けられている。この燃料ガスクーラ8は、内外二重構造に構成され、その中心に燃料ガスが流通する燃料通路が形成され、その燃料通路の外周にインタークーラ冷却水の通路が形成されている。
すなわち、燃料ガスクーラ8は、図4〜図6に示すように、燃料通路を構成する燃料ガス管としての内側管81と、この内側管81外周と間隔を有するように、内側管81と同軸心上に設けられた外側管82と、この外側管82の両端に設けられた環状板材83とからなる。このように内側管81、外側管82および環状板材83との間に、筒状の冷却空間Kが水密状に形成されている。
なお、内側管81両端は、外側管82両端から突出しており、その両端にはフランジ84がそれぞれ固定されている。そして、フランジ84は、図5に示すように、ガス供給配管51の途中に所定間隔を有して対向するフランジ51a、51aにボルト51bによりそれぞれ連結されている。燃料ガスクーラ8は、その両方のフランジ84、84がガス供給配管51のフランジ51a、51aに連結されることにより、燃料ガスクーラ8のガス通路は、ガス供給配管51のガス通路と連通している。
外側管82の一方(燃料ガスの上流側)には水流入口85が設けられている。この水流入口85と前記戻し経路25とは、流入路87で連結され、戻し経路25を流れる冷却水の一部が、戻し経路25から分岐した流入路87を通して冷却空間K内に流入するようになっている。
また、外側管82の他方には水流出口86が設けられている。この水流出口86と前記排出経路26とは、流出路88で連結され、冷却空間K内の冷却水が、流出路88を通して排出経路26に戻されるようになっている。
なお、戻し経路25から流入路87に流れ込む冷却水は、小量に調節されるため、戻し経路25を流れる水量にほとんど変化がなく、インタークーラ23の冷却性能に影響することはない。また、流入路87および流出路88は、剛性を有する配管であっても補強されたホースであってもよく、冷却水の圧力に耐え得るものであれば特に限定されない。
また、水流入口85を外側管82の燃料ガスの上流側に設け、水流出口86を外側管82の燃料ガスの下流側に設けたが、反対に、水流入口85を外側管82の燃料ガスの下流側に設け、水流出口86を外側管82の燃料ガスの上流側に設けることも可能である。
次に、前記構成からなるコージェネレーション装置を運転する場合について説明する。
コージェネレーション装置は、ガス供給用接続口部40から供給された都市ガス等の燃料ガスが、ガス管41を通してガスコンプレッサ61に供給され、ガスコンプレッサ61で昇圧された後に、燃料ガスクーラ8内を流れる。この燃料ガスクーラ8を出た燃料ガスはガスバルブユニット7を介してガスエンジン15へ送られる。
また、インタークーラ23には、クーラ冷却水ポンプPにより戻し経路25を流れる冷却水が流入され、この冷却水はインタークーラ23を冷却する。インタークーラ23を冷却して高温となった冷却水は、インタークーラ23から吐出し排出経路26を流れてクーラ放熱用熱交換器24で冷却される。冷却された冷却水は、再び戻し経路25を流れてインタークーラ23に戻される。
戻し経路25を流れる冷却水の一部は、流入路87を流れて燃料ガスクーラ8の冷却空間K内に入り、冷媒として冷却空間K内を流れる。このとき、内側管81は、冷却空間K内の冷却水を挿通した状態となるため、内側管81およびその内部の流通路を流れる燃料ガスを冷却して燃料ガスの温度を下げることができる。燃料ガスを冷却して高温となった冷却水は、水流出口86から吐出して流出路88を流れ排出経路26に入り、この排出経路26を流れる冷却水と合流する。
温度が下げられた燃料ガスはガスバルブユニット7を介してガスエンジン15に吸入される。ガスエンジン15を駆動させて発電機16を回転駆動させることにより電力を生成し、この生成された電力は、外部電力負荷に供給される。また、外部からの電力入力線(図示省略)を介して配電盤19に供給される。かかるエンジンの駆動時には、各換気ファン31が作動し、その吸引力により外気を吸気ダクト30内に取り入れる。その取り入れられた外気は、吸気ダクト30を流れてパッケージ本体10内に入る。パッケージ本体10内に流入した外気は、エアクリーナ27を通過して、ガスエンジン15に供給されるとともに、ガスエンジン15等の構成部品を冷却した後に、排気ダクト50を介してパッケージ本体10外に排出される。
以上のように、本実施の形態は、燃料ガスクーラ8の冷媒にインタークーラ23への戻り冷却水を使用しているため、換気ファン31による空冷だけでは冷却性能が不足する場合でも、その不足を補うことができる。しかも、燃料ガスクーラ8と戻し経路25とは、流入路87で連結され、燃料ガスクーラ8と排出経路26とは、流出路88で連結されているため、冷却水を燃料ガスクーラ8に直接的に循環供給することができ、燃料ガスクーラ8とエンジン15とを同じパッケージ1に収納する場合であっても、パッケージ1内の熱が起因する冷却性能の低下を抑えることができる。
また、燃料ガスクーラ8は、内外二重構造に構成され、その中心に燃料ガスが流通する燃料通路が形成され、その燃料通路の外周にインタークーラ冷却水の通路が形成されており、しかも、既設のインタークーラ23の冷却経路を利用するため、構造が簡単となる利点がある。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。本実施の形態は、コージェネレーション装置について例示したが、本発明は、GHP(ガスヒートポンプ)に採用することも可能である。
1 パッケージ
6 ガス供給ユニット
7 ガスバルブユニット
8 燃料ガスクーラ
10 パッケージ本体
15 ガスエンジン
16 発電機
23 インタークーラ
24 クーラ放熱用熱交換器
25 戻し経路
26 排出経路
51 ガス供給配管
61 ガスコンプレッサ
81 内側管
82 外側管
83 環状板材
84 フランジ
85 水流入口
86 水流出口
87 流入路
88 流出路

Claims (3)

  1. ガスコンプレッサによって昇圧されたガスエンジンの燃料ガスを冷却する燃料ガスクーラにおいて、
    前記ガスエンジンの吸気経路に水冷式インタークーラを設け、該インタークーラ用冷却水の熱交換器をパッケージ外部に設け、該熱交換器からインタークーラへ戻る冷却水を冷媒として使用することを特徴とする燃料ガスクーラ。
  2. 前記請求項1に記載の燃料ガスクーラにおいて、昇圧された燃料ガスが流れる燃料ガス管の外周にインタークーラ冷却水の通路が形成されることを特徴とする燃料ガスクーラ。
  3. 前記請求項1または2に記載の燃料ガスクーラをガスコンプレッサ下流に設ける燃料系統を有することを特徴とするガスエンジン。
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