JP2010221963A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼変動を適切に検出することが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、第1のモータジェネレータと、第2のモータジェネレータと、トルク管理制御手段と、回転数検出手段と、燃焼変動検出手段と、を備える。トルク管理制御手段は、定常運転時に第1のモータジェネレータのトルクを一定する制御を行う。回転数検出手段は、エンジンまたは第1のモータジェネレータの回転数を検出する。燃焼変動検出手段は、回転数検出手段の検出値に基づきエンジンの燃焼変動を検出する。
【選択図】図3
【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、第1のモータジェネレータと、第2のモータジェネレータと、トルク管理制御手段と、回転数検出手段と、燃焼変動検出手段と、を備える。トルク管理制御手段は、定常運転時に第1のモータジェネレータのトルクを一定する制御を行う。回転数検出手段は、エンジンまたは第1のモータジェネレータの回転数を検出する。燃焼変動検出手段は、回転数検出手段の検出値に基づきエンジンの燃焼変動を検出する。
【選択図】図3
Description
本発明は、ハイブリッド車両に好適な制御装置に関する。
エンジンに加えて、発電機(第1のモータジェネレータ)や電動機(第2のモータジェネレータ)などの動力源を備えるハイブリッド車両が既知である。ハイブリッド車両では、エンジンを可及的に高効率状態で運転する一方、駆動力やエンジンブレーキ力の過不足を第1のモータジェネレータ又は第2のモータジェネレータで補う。
特許文献1には、エンジントルクの変動によるこもり音を検出し、エンジントルクの逆位相のトルクを加振させることでトルク変動を打ち消す技術が開示されている。
一般に、定常運転時のエンジン回転数の変化に基づいて、エンジンの燃焼状態の変動(燃焼変動)に伴うトルク変動を検出することが可能である。しかし、上述した2モータ式のハイブリッド車両では、第1のモータジェネレータによりエンジン回転数が制御される。従って、このようなハイブリッド車両では、定常運転時に燃焼変動が生じた場合であっても、エンジン回転数の変化が第1のモータジェネレータの制御により略一定となるように制御されるため、エンジン回転数に基づき適切に燃焼変動を検出することができない。特許文献1には、上記の問題は、何ら検討されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、燃焼変動を適切に検出することが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、ハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、前記エンジンの回転数の上昇または下降を制御可能な第1のモータジェネレータと、前記第1のモータジェネレータとの間で電力を配電し、駆動輪の駆動力調整を行う第2のモータジェネレータと、定常運転時に前記第1のモータジェネレータのトルクを一定にする制御を行うトルク管理制御手段と、前記トルク管理制御手段の実行中に前記エンジンまたは前記第1のモータジェネレータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段の検出値に基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する燃焼変動検出手段と、を備える。
上記のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンと、第1のモータジェネレータと、第2のモータジェネレータと、トルク管理制御手段と、回転数検出手段と、燃焼変動検出手段と、を備える。トルク管理制御手段は、例えばECU(Electronic Control Unit)であり、定常運転時に第1のモータジェネレータのトルクを一定する制御を行う。即ち、トルク管理制御手段は、定常運転時に、第1のモータジェネレータによりエンジン回転数を一定にする制御から、トルク管理制御へ切り替える。回転数検出手段は、例えばECUであり、各種センサに基づき、エンジンまたは第1のモータジェネレータの回転数を検出する。燃焼変動検出手段は、例えばECUであり、回転数検出手段の検出値に基づきエンジンの燃焼変動を検出する。この場合、燃焼状態の変化がエンジン回転数及び第1のモータジェネレータMG1の回転数の変化となって現れる。従って、ハイブリッド車両は、エンジン回転数または第1のモータジェネレータMG1の回転数の変化に基づきエンジンの燃焼変動を適切に検出することができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の一態様では、ハイブリッド車両の制御装置は、係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構をさらに備え、前記トルク管理制御手段は、前記係合機構の係合を実行し、前記回転数検出手段は、前記係合中に前記エンジンの回転数を検出し、前記燃焼変動検出手段は、当該回転数に基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する。このように、ハイブリッド車両の制御装置は、第1のモータジェネレータの回転を固定することで、第1のモータジェネレータによるエンジン回転数への制御を排除することができる。従って、ハイブリッド車両の制御装置は、エンジン回転数に基づき適切に燃焼変動を検出することができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、ハイブリッド車両の制御装置は、給油量の検出を行う給油検出手段をさらに備え、前記トルク管理制御手段は、前記給油検出手段により検出された給油量が所定量より大きい場合、前記制御を実行する。所定量は、実験等に基づき適切な値に設定される。給油が行われた場合、エンジンへ供給される燃料性状の変化によって燃焼状態が変化する可能性がある。従って、ハイブリッド車両の制御装置は、給油が行われた際に上述の制御を実行することにより、燃料性状の変化に基づくエンジンの燃焼変動を早期に検出し、その対策を行うことができる。
上記のハイブリッド車両の制御装置の他の一態様では、前記エンジンへ圧縮した吸気を供給する過給機をさらに備え、前記燃焼変動検出手段は、前記エンジンの回転数が一定に制御されている場合、前記過給機の回転数と、前記エンジンのトルクとに基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する。この態様では、ハイブリッド車両の制御装置は、エンジン回転数が一定に制御されている場合、過給機の回転数とエンジントルクとに基づきエンジンの燃焼変動を検出する。このようにすることで、ハイブリッド車両の制御装置は、第1のモータジェネレータによるエンジン回転数の制御を変更することなく、燃焼状態を検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1に本発明のハイブリッド車両の制御装置を適用したハイブリッド車両100の概略構成を示す。図1の例は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド車両であり、エンジン(内燃機関)1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構20、を備える。動力源に相当するエンジン1と、第1のモータジェネレータMG1とが動力分配機構20に連結されている。動力分配機構20の駆動軸3(所謂、ペラ軸)には、駆動軸3のトルク(駆動力)又はブレーキ力のアシストを行うための動力源である第2のモータジェネレータMG2が連結されている。さらに、駆動軸3は最終減速機8を介して左右の駆動輪9に連結されている。第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは、バッテリ、インバータ、又は適宜のコントローラ(図1参照)を介して、もしくは直接的に電気的に接続され、第1のモータジェネレータMG1で生じた電力で第2のモータジェネレータMG2を駆動するように構成されている。
図1に本発明のハイブリッド車両の制御装置を適用したハイブリッド車両100の概略構成を示す。図1の例は、機械分配式2モータ型と称されるハイブリッド車両であり、エンジン(内燃機関)1、第1のモータジェネレータMG1、第2のモータジェネレータMG2、動力分配機構20、を備える。動力源に相当するエンジン1と、第1のモータジェネレータMG1とが動力分配機構20に連結されている。動力分配機構20の駆動軸3(所謂、ペラ軸)には、駆動軸3のトルク(駆動力)又はブレーキ力のアシストを行うための動力源である第2のモータジェネレータMG2が連結されている。さらに、駆動軸3は最終減速機8を介して左右の駆動輪9に連結されている。第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは、バッテリ、インバータ、又は適宜のコントローラ(図1参照)を介して、もしくは直接的に電気的に接続され、第1のモータジェネレータMG1で生じた電力で第2のモータジェネレータMG2を駆動するように構成されている。
エンジン1は燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンなどが挙げられる。第1のモータジェネレータMG1はエンジン1からトルクを受けて回転することにより主として発電を行うものであり、発電に伴うトルクの反力が作用する。第1のモータジェネレータMG1の回転数を制御することにより、エンジン1のエンジン回転数が連続的に変化する。このような変速モードを無段変速モードという。 第2のモータジェネレータMG2は、駆動力又はブレーキ力を補助(アシスト)する装置である。駆動力をアシストする場合、第2のモータジェネレータMG2は電力の供給を受けて電動機として機能する。一方、ブレーキ力をアシストする場合には、第2のモータジェネレータMG2は、駆動輪9から伝達されるトルクにより回転させられて電力を発生する発電機として機能する。
動力分配機構20は、いわゆるシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、リングギアR1、キャリアC1、サンギアS1、を備える。キャリアC1は、リングギアR1とサンギアS1との両方に噛み合っているピニオンギアCP1を保持している。
エンジン1の出力軸2は遊星歯車機構のキャリアC1に連結されている。第1のモータジェネレータMG1のロータ11の一端は遊星歯車機構のサンギアS1に連結されている。リングギアR1は駆動軸3に連結されている。
第1のモータジェネレータMG1のロータ11の他端はロック機構7に連結されている。ロック機構7は、主に、クラッチ7a及びアクチュエータ7bを有する。例えば、ロック機構7は、湿式多板クラッチなどで構成され、摩擦力を利用して第1のモータジェネレータMG1のロータ11を固定可能に構成されている。なお、ロック機構7は本発明における係合機構として機能する。
具体的には、ロック機構7のクラッチ7aにおいて、一方のクラッチ板はケースなどに固定され、他方のクラッチ板は第1のモータジェネレータMG1のロータ11に連結されている。また、ロック機構7は、アクチュエータ7bを用いてクラッチ7aを係合及び解放することが可能に構成されている。ロック機構7は、クラッチ7aを係合することにより、第1のモータジェネレータMG1のロータ11を固定し、動力分配機構20のサンギアS1を固定する。この場合、ロック機構7は、例えば摩擦締結要素として機能して、第1のモータジェネレータMG1におけるロータ11の回転数を「0(rpm)」にする。また、ロック機構7は、クラッチ7aの係合を解放することにより、第1のモータジェネレータMG1のロータ11を解放し、動力分配機構20のサンギアS1を解放する。ロック機構7は、ECU4から送信された制御信号Sig5に基づいて、クラッチ7aの係合/解放を制御する。
ロック機構7がクラッチ7aを解放している状態(以後、「MG1ロック解放状態」と呼ぶ。)では、第1のモータジェネレータMG1の回転数を連続的に変化させることによりエンジン1のエンジン回転数が連続的に変化し、無段変速モードが実現される。一方、ロック機構7がクラッチ7aを係合している状態(以後、「MG1ロック状態」と呼ぶ。)では、動力分配機構20により決定される変速比がオーバードライブ状態(即ち、エンジン1のエンジン回転数が駆動軸3の回転数より小さくなる状態)に固定され、固定変速モードが実現される。
電源ユニット30は、インバータ31、コンバータ32、HVバッテリ33及びコンバータ34を備える。第1のモータジェネレータMG1は電源線37によりインバータ31に接続されており、第2のモータジェネレータMG2は電源線38によりインバータ31に接続されている。また、インバータ31はコンバータ32に接続され、コンバータ32はHVバッテリ33に接続されている。さらに、HVバッテリ33はコンバータ34を介して補機バッテリ35に接続されている。
インバータ31は、モータジェネレータMG1及びMG2との間で電力の授受を行う。モータジェネレータの回生時には、インバータ31はモータジェネレータMG1及びMG2が回生により発電した電力を直流に変換し、コンバータ32へ供給する。コンバータ32は、インバータ31から供給される電力を電圧変換し、HVバッテリ33を充電する。一方、モータジェネレータの力行時には、HVバッテリ33から出力される直流電力はコンバータ32により昇圧されてインバータ31へ供給され、電源線37又は38を介してモータジェネレータMG1又はMG2へ供給される。
HVバッテリ33の電力はコンバータ34により電圧変換されて補機バッテリ35に供給され、各種の補機の駆動に使用される。
ナビゲーション装置40は、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)や車速パルス、ジャイロなどの自律航法装置を利用して、車両の運行時に運転者に対して、ディスプレイ画面上に現在位置や目的地への走行経路案内を行なう装置である。ナビゲーション装置40は、車両が走行中の道路、またはこれから走行する経路の道路情報(以後、単に「道路情報Nb」と呼ぶ。)に相当する信号Sig6をECU4に供給する。
エンジン回転数センサ41は、エンジン1の回転数を示す出力パルスを発生する。エンジン回転数センサ41は、出力パルスを検出信号Sig7によりECU4へ供給する。
モータ回転位置検出センサ42、43は、それぞれロータ11、12の回転位置を検出する。モータ回転位置検出センサ42、43は、それぞれ検出した情報を信号Sig8、9によりECU4へ供給する。
ターボ回転数センサ44は、吸気通路上に設置されるコンプレッサと排気通路に設置されるタービンとを備えたターボ過給機(不図示)に設定され、当該ターボ過給機の回転数(以後、「ターボ回転数Nt」と呼ぶ。)を検出する。ターボ回転数センサ44は、検出した情報を信号Sig10によりECU4へ供給する。
ECU4は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備え、ハイブリッド車両100内の各構成要素に対して種々の制御を行う。
なお、上述の構成は一例であり、本発明が適用可能な構成はこれに限定されない。例えば、ハイブリッド車両100は、上述の構成に加えて、外部電源からの電力をバッテリ6に充電可能な外部充電装置を備えてもよい。また、ハイブリッド車両100は、インバータ31とコンバータ32とは、それぞれ、第1のモータジェネレータMG1と接続するものと、第2のモータジェネレータMG2と接続するものとで別個に設けられてもよい。
次に、本発明の各実施形態で共通してECU4が実行する制御について、引き続き図1を用いて説明する。
ECU4は、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2との間で制御信号Sig1〜Sig3を送受信することにより、それらを制御する。具体的には、ECU4は、図示しないEGR装置のEGR率、図示しない燃料噴射弁の点火時期、及び、図示しない吸排気弁のバルブタイミング等の制御を行うことで、エンジン1の燃焼状態を調整する。
また、ECU4は、MG1ロック解放状態では、第1のモータジェネレータMG1の回転数を連続的に変化させることにより、エンジン1のエンジン回転数を連続的に変化させる無段変速制御を行う。また、ECU4は、ロック機構7に対して制御信号Sig5を送信することにより、ロック機構7の係合/解放を切り替える制御を行う。
さらに、ECU4は、ナビゲーション装置40から信号Sig6を受信することにより、ハイブリッド車両100に対する外乱を推定する。これについては、後述する。また、ECU4は、エンジン回転数センサ41から供給される信号Sig7に基づき、エンジン1の回転数(以後、「エンジン回転数Ne」と呼ぶ。)を検出すると共に、モータ回転位置検出センサ42から供給される信号Sig8に基づき第1のモータジェネレータMG1の回転数(以後、「MG1回転数Nm1」と呼ぶ。)を検出する。
また、後述する各実施形態で説明するように、ECU4は、本発明におけるトルク管理制御手段、回転数検出手段、燃焼変動検出手段、及び給油検出手段として機能する。
次に、図2を参照して、無段変速モード及び固定変速モードにおける共線図の一例を示す。図2は、左から順に、第1のモータジェネレータMG1、エンジン1、第2のモータジェネレータMG2(一義的に駆動軸3)の動作状態を表した共線図の一例を示している。具体的には、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正回転に対応する。
実線71は、EV走行時の共線図の一例を示している。この場合、エンジン回転数Neは0になっている。実線72は、固定変速モードにおける共線図の一例を示している。この場合、ロック機構7が係合されて、第1のモータジェネレータMG1の回転数が0となっている。実線73は、無段変速モードにおける共線図の一例を示している。この場合、ロック機構7が解放されて、第1のモータジェネレータMG1が回転している。
以下、第1実施形態乃至第4実施形態において、ECU4が実行する制御について具体的に説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態におけるECU4の制御について説明する。ECU4は、外乱がないと予想された場合、第1のモータジェネレータMG1のトルク(以後、「MG1トルク」と呼ぶ。)を一定にする。そして、ECU4は、この状態からエンジン回転数Neを監視することで、エンジン1の燃焼状態に基づくトルク変動を検出する。このようにすることで、ECU4は、エンジン1の燃焼状態を適切に診断する。なお、以後の説明では、特に言及がない限り、ハイブリッド車両100は、MG1ロック解放状態にあるものとする。
まず、第1実施形態におけるECU4の制御について説明する。ECU4は、外乱がないと予想された場合、第1のモータジェネレータMG1のトルク(以後、「MG1トルク」と呼ぶ。)を一定にする。そして、ECU4は、この状態からエンジン回転数Neを監視することで、エンジン1の燃焼状態に基づくトルク変動を検出する。このようにすることで、ECU4は、エンジン1の燃焼状態を適切に診断する。なお、以後の説明では、特に言及がない限り、ハイブリッド車両100は、MG1ロック解放状態にあるものとする。
これについて具体的に説明する。ECU4は、まず、ナビゲーション装置40から供給される道路情報Nbに基づき、外乱がないか否か判定する。例えば、ECU4は、所定時間幅内に走行予定の経路中に、ハイブリッド車両100の走行負荷の急変が予想される坂道やカーブ等が存在するか否か判定する。上述の所定時間幅は、後述する処理の時間等を考慮し、実験等に基づき設定される。
外乱がないと判断した場合、ECU4は、MG1トルクを一定にする制御(以後、「トルク管理制御」とも呼ぶ。)を行う。即ち、ECU4は、定常状態でMG1回転数Nm1を一定にする制御から、トルク管理制御へ切り替える。具体的には、ECU4は、MG1トルクの指令値を所定の値に固定する。ここで、所定値は、例えば過去のMG1トルクの所定時間幅における平均値に設定される。このとき、エンジン1の燃焼状態の変動よってエンジン1が発生するトルク(エンジントルク)が変動した場合、当該変動は駆動系へのトルク変動となり、エンジン回転数Neが変動する。従って、ECU4は、トルク管理制御を実行することで、エンジン1の燃焼状態の変動をエンジン回転数Neに反映させることができる。
次に、ECU4は、エンジン1の燃焼状態を診断するため、エンジン回転数Neを検出する。具体的には、ECU4は、トルク管理制御実行中に、所定時間幅(以後、「所定時間幅Tw」と呼ぶ。)にわたりエンジン回転数Neを監視し、エンジン回転数Neに変化があるか否か判定する。ここで、所定時間幅Twは、実験等に基づき適切な値に設定される。
そして、ECU4は、検出したエンジン回転数Neに基づき、エンジン1の燃焼変動を検出する。例えば、ECU4は、所定時間幅Twにわたり取得したエンジン回転数Neの変動幅(以後、「変動幅Dw」と呼ぶ。)が所定幅(以後、「所定幅Dth」と呼ぶ。)以上ある場合、エンジン1の燃焼変動が生じていると判断する。ここで、所定幅Dthは、実験等により適切な値に設定される。このように、ECU4は、トルク管理制御を実行することで、エンジン回転数Neに基づきエンジン1の燃焼変動を検出することができる。
そして、ECU4は、燃焼変動が生じていると判断した場合、エンジン1の燃焼状態を決定する各種制御量を変更する。具体的には、ECU4は、変動幅Dwに基づき、マップ又は式を参照することで、図示しないEGR装置のEGR率の補正量、図示しない燃料噴射弁の点火時期の進角量の補正量、又は/及び図示しない吸排気弁のバルブタイミングの進角量等の補正量(以後、単に「補正量」とも呼ぶ。)を算出する。上述のマップ又は式は、例えば実験等により予め定められ、ECU4のメモリ等に保持される。そして、ECU4は、この補正量を制御に反映させる。このようにすることで、ECU4は、診断した燃焼状態に基づき適切にエンジン1への各種制御量を補正し、エンジン1の燃焼状態を一定に保つことができる。
(処理フロー)
次に、第1実施形態における処理の手順について説明する。図3は、第1実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図3に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
次に、第1実施形態における処理の手順について説明する。図3は、第1実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図3に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU4は、外乱がないか否か推定する(ステップS101)。ECU4は、例えばナビゲーション装置40から供給される道路情報に基づき外乱がないか否か判定する。そして、外乱がないと判断した場合(S101;Yes)、ECU4は、ステップS102乃至ステップS105の処理が適切に実行可能であると判断し、ステップS102へ処理を進める。一方、外乱があると判断した場合(ステップS101;No)、ECU4は、フローチャートの処理を終了する。そして、ECU4は、所定時間経過後、再びフローチャートの処理を行う。
次に、ECU4は、トルク管理制御を実行する(ステップS102)。これにより、ECU4は、MG1トルクを一定に保ち、燃焼状態の変動をエンジン回転数Neの変動として反映させる。
そして、ECU4は、所定時間幅Twにわたりエンジン回転数Neを取得する(ステップS103)。
次に、ECU4は、エンジン回転数Neに変動があるか否か判定する(ステップS104)。例えば、ECU4は、取得したエンジン回転数Neの変動幅Dwが所定幅Dth以上であるか否かを判定する。
そして、エンジン回転数Neに変動があると判断した場合(ステップS104;Yes)、ECU4は、エンジン回転数Neの変動状態に応じて補正量を算出する(ステップS105)。具体的には、ECU4は、変動幅Dwに応じて、EGR率、点火時期、バルブタイミング等の各制御量の補正量を算出し、これを制御に反映させる。
一方、エンジン回転数Neに変動がないと判断した場合(ステップS104;No)、ECU4は、燃焼状態が一定に保たれていると判断し、フローチャートの処理を終了する。
以上の処理により、ECU4は、燃焼状態の変動を適切に検出することができ、燃焼状態を一定に保つことができる。
(変形例)
上述の説明では、ECU4は、トルク管理制御中にエンジン回転数Neを監視することで、エンジン1の燃焼状態の変動を推定した。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、ECU4は、トルク管理制御中にMG1回転数Nm1を検出し、MG1回転数Nm1の変動に基づきエンジン1の燃焼状態の変動を推定してもよい。これによっても、ECU4は、適切にエンジン1の燃焼状態を診断し、燃焼状態の変動に応じて補正量を決定することができる。
上述の説明では、ECU4は、トルク管理制御中にエンジン回転数Neを監視することで、エンジン1の燃焼状態の変動を推定した。しかし、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。例えば、これに代えて、ECU4は、トルク管理制御中にMG1回転数Nm1を検出し、MG1回転数Nm1の変動に基づきエンジン1の燃焼状態の変動を推定してもよい。これによっても、ECU4は、適切にエンジン1の燃焼状態を診断し、燃焼状態の変動に応じて補正量を決定することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、ECU4は、燃焼状態を診断する場合、第1のモータジェネレータMG1の制御を、MG1回転数Nm1を一定にする制御からトルク管理制御へ切り替えた。これに代えて、第2実施形態では、ECU4は、燃焼状態を診断する際、ハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ移行させる。これにより、ECU4は、第1のモータジェネレータMG1への制御を変更することなく、燃焼状態の変化に基づくエンジン回転数Neの変動を検出する。
第1実施形態では、ECU4は、燃焼状態を診断する場合、第1のモータジェネレータMG1の制御を、MG1回転数Nm1を一定にする制御からトルク管理制御へ切り替えた。これに代えて、第2実施形態では、ECU4は、燃焼状態を診断する際、ハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ移行させる。これにより、ECU4は、第1のモータジェネレータMG1への制御を変更することなく、燃焼状態の変化に基づくエンジン回転数Neの変動を検出する。
これについて、図4を用いて具体的に説明する。図4は、エンジントルク及びエンジン回転数Neと各使用領域とのマップの一例である。図4で、領域L1は、燃焼診断を実行するためにハイブリッド車両100をMG1ロック状態に遷移させる領域(以後、「燃焼診断用ロック領域L1」と呼ぶ。)を指し、領域L2は、ハイブリッド車両100をMG1ロック状態に遷移させる本来の領域、即ち、燃費優先のためMG1ロック状態へ遷移させる領域(「以後、燃費優先ロック領域L2」と呼ぶ。)を指す。なお、図4に示すマップは、例えば実験等により予め作成され、ECU4のメモリ等に保持される。
図4に示すように、燃焼診断用ロック領域L1は、燃費優先ロック領域L2を包含し、燃費優先ロック領域L2よりも広く設定されている。従って、ECU4は、エンジントルクとエンジン回転数Neとが燃費優先ロック領域L2に属していない場合であっても、燃焼診断用ロック領域L1に属している場合には、ハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ遷移させる。これにより、ECU4は、第1のモータジェネレータMG1によるエンジン回転数Neへの制御を排除することができる。
そして、ECU4は、ハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ遷移させた後、エンジン回転数Neを取得し、当該エンジン回転数Neに基づき燃焼状態を診断する。さらに、ECU4は、必要に応じてエンジン回転数Neの変動幅Dwに基づき補正量を算出し、エンジン1への各種制御量を補正する。
このように、ECU4は、MG1ロック状態でエンジン回転数Neを監視することにより、燃焼状態の変動を適切に検出し、燃焼状態の変動に応じた対策を実行することができる。
(処理フロー)
次に、第2実施形態における処理の手順について説明する。図5は、第2実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図5に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
次に、第2実施形態における処理の手順について説明する。図5は、第2実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図5に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU4は、エンジントルク及びエンジン回転数Neが燃焼診断用ロック領域L1に属するか否か判定する(ステップS201)。具体的には、ECU4は、各種センサからエンジントルクとエンジン回転数Neを取得すると共に、例えば図4に示すマップ等を参照することで、エンジントルク及びエンジン回転数Neが燃焼診断用ロック領域L1に属するか否か判定する。
次に、エンジントルク及びエンジン回転数Neが燃焼診断用ロック領域L1に属すると判断した場合(ステップS201;Yes)、ECU4はハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ遷移させる(ステップS202)。また、既にハイブリッド車両100がMG1ロック状態にある場合には、ECU4は、MG1ロック状態を継続する。これにより、ECU4は、燃焼状態の変動をエンジン回転数Neの変動と対応させる。一方、エンジントルク及びエンジン回転数Neが燃焼診断用ロック領域L1に属しないと判断した場合(ステップS201;No)、ECU4はハイブリッド車両100をMG1ロック状態へ遷移させず、フローチャートの処理を終了する。
そして、MG1ロック状態へ遷移後、ECU4は、所定時間幅Twにわたりエンジン回転数Neを取得する(ステップS203)。ここで、所定時間幅Twは、実験等により適切な値に設定される。
次に、ECU4は、エンジン回転数Neに変動があるか否か判定する(ステップS204)。例えば、ECU4は、取得したエンジン回転数Neの変動幅Dwが所定幅Dth以上であるか否かを判定する。
そして、エンジン回転数Neに変動があると判断した場合(ステップS204;Yes)、ECU4は、エンジン回転数Neの変動状態に応じて補正量を算出する(ステップS205)。具体的には、ECU4は、変動幅Dwに応じて、EGR率、点火時期、バルブタイミング等の制御量の補正量を算出し、これを制御に反映させる。
一方、エンジン回転数Neに変動がないと判断した場合(ステップS204;No)、ECU4は、燃焼状態が一定に保たれていると判断し、フローチャートの処理を終了する。
[第3実施形態]
第3実施形態では、第1又は第2実施形態の制御に加え、ECU4は、燃料が所定量より多く給油された場合、燃焼状態の診断を積極的に実行する。これにより、ECU4は、給油前後でエンジン1へ供給される燃料の燃料性状が変化した場合であっても、燃焼状態を一定に保つ。
第3実施形態では、第1又は第2実施形態の制御に加え、ECU4は、燃料が所定量より多く給油された場合、燃焼状態の診断を積極的に実行する。これにより、ECU4は、給油前後でエンジン1へ供給される燃料の燃料性状が変化した場合であっても、燃焼状態を一定に保つ。
これについて具体的に説明する。ECU4は、図示しない給油口の開履歴がある場合、その給油量を推定する。具体的には、ECU4は、例えばフューエルリッドオープナスイッチが作動した履歴があるか否か等に基づき給油口の開履歴の有無を判定する。そして、給油口の開履歴がある場合には、例えば図示しない燃料タンクに付属された残量計の検出値に基づき給油前後の燃料残量の差分をとることで給油量を推定する。即ち、給油前の燃料残量を「Fb」、給油後の燃料残量を「Fa」、給油量を「ΔF」とすると、ECU4は、以下の式(1)により給油量ΔFを算出する。
ΔF=Fa−Fb 式(1)
そして、ECU4は、給油量ΔFが所定値(以後、「所定値Fth」と呼ぶ。)より大きい場合、燃焼状態の診断を実行する。所定値Fthは、実験等により適切な値に設定される。具体的には、ECU4は、第1実験形態及び第2実施形態で説明したように、トルク管理制御を実行するか、またはMG1ロック状態にハイブリッド車両100を遷移させる。そして、ECU4は、所定時間幅Twにわたりエンジン回転数NeまたはMG1回転数Nm1を監視し、その変動幅Dwを取得する。そして、ECU4は、変動幅Dwに基づき補正量を算出する。
ΔF=Fa−Fb 式(1)
そして、ECU4は、給油量ΔFが所定値(以後、「所定値Fth」と呼ぶ。)より大きい場合、燃焼状態の診断を実行する。所定値Fthは、実験等により適切な値に設定される。具体的には、ECU4は、第1実験形態及び第2実施形態で説明したように、トルク管理制御を実行するか、またはMG1ロック状態にハイブリッド車両100を遷移させる。そして、ECU4は、所定時間幅Twにわたりエンジン回転数NeまたはMG1回転数Nm1を監視し、その変動幅Dwを取得する。そして、ECU4は、変動幅Dwに基づき補正量を算出する。
このようにすることで、ECU4は、給油によりエンジン1が使用する燃料の燃焼性状(例えば、セタン価等)が変化したか否かを早期に検出することができる。そして、ECU4は、燃料性状が変化したと判断した場合、適切にエンジン1への各種制御量を補正し、燃焼状態を一定に保つことができる。
(処理フロー)
次に、第3実施形態における処理の手順について説明する。図6は、第3実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図6に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
次に、第3実施形態における処理の手順について説明する。図6は、第3実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図6に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU4は、給油口の開履歴があるか否か判定する(ステップS301)。そして、給油口の開履歴がある場合(ステップS301;Yes)、ECU4は、処理をステップS302へ進める。一方、給油口の開履歴がない場合(ステップS301;No)、ECU4は、フローチャートの処理を終了する。
次に、ECU4は、燃料残量Faを取得する(ステップS302)。なお、このとき、ECU4は、給油直前の燃料残量Fbを取得しているものとする。
そして、ECU4は、給油量ΔFが所定値Fthより大きいか否か判定する(ステップS303)。なお、給油量ΔFは、上述の式(1)によって算出される。そして、給油量ΔFが所定値Fthよりも大きい場合(ステップS303;Yes)、ECU4は、燃焼状態判定実行フラグをONに設定する(ステップS304)。ここで、「燃焼状態判定実行フラグ」とは、以下のステップS305乃至S307の処理を実行すべきか否か判断するためにECU4が使用するフラグを指す。
一方、給油量ΔFが所定値Fth以下の場合(ステップS303;No)、ECU4は、フローチャートの処理を終了する。即ち、ECU4は、この場合、給油が行われていないか、または、燃料性状が変化しない程度に給油量が小さいと判断する。
そして、燃焼状態判定実行フラグがONになった後、ECU4は、次に燃焼状態の判定が可能か否か判定する(ステップS305)。即ち、ECU4は、道路情報Nb等に基づき外乱が予想されないか否か、または/及び、ハイブリッド車両100が燃焼診断用ロック領域L1に属しているか否か判定することで、トルク管理制御またはMG1ロック状態への遷移が可能か否か判定する。
そして、燃焼状態の判定が可能と判断した場合(ステップS305;Yes)、ECU4は、変動幅Dwを検出する(ステップS306)。即ち、ECU4は、トルク管理制御の実行またはMG1ロック状態への遷移後、エンジン回転数Ne等を監視することで変動幅Dwを算出する。
次に、ECU4は、変動幅Dwに基づき補正量を算出する(ステップS307)。これにより、給油前後で燃料性状が変化した場合であっても、ECU4は、適切に補正量を算出することができる。従って、ECU4は、燃料性状の変化に起因した燃焼状態の変動を抑制することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態では、第1実施形態乃至第3実施形態の制御に代えて、または、これに加え、ECU4は、外乱がなく、定常状態が予想される場合、ターボ回転数Ntの回転変動とエンジントルクとに基づき、燃焼状態を判定または仮判定する。
第4実施形態では、第1実施形態乃至第3実施形態の制御に代えて、または、これに加え、ECU4は、外乱がなく、定常状態が予想される場合、ターボ回転数Ntの回転変動とエンジントルクとに基づき、燃焼状態を判定または仮判定する。
これについて図7を用いて具体的に説明する。図7は、ターボ回転数の変動幅「Dw2」とエンジントルクとに対応する燃焼状態の判定結果のマップ一例である。なお、図7に示すマップは、実験等に基づき適切に作成され、ECU4のメモリ等に保持される。
図7において、変動幅Dw2は、例えば、所定時間幅にわたって取得されたターボ回転数Ntの変動幅を指す。このとき、所定時間幅は、実験等により適切な値に設定される。また、図7において、エンジントルクが「過小」であるとは、エンジントルクの実値またはその所定時間幅での平均値が、エンジントルクの目標値またはその所定時間幅での平均値よりも小さく、かつ、その偏差が所定の閾値より大きい場合を指す。また、エンジントルクが「過大」であるとは、エンジントルクの実値またはその所定時間幅での平均値が、エンジントルクの目標値またはその所定時間幅での平均値よりも大きく、かつ、その偏差が所定の閾値より大きい場合を指す。そして、エンジントルクが「目標値」であるとは、過小または過大のいずれにも該当しない場合を指す。同様に、変動幅Dw2が「小」であるとは、変動幅Dw2が所定幅より小さい場合を指し、変動幅Dw2が「大」であるとは、変動幅Dw2が所定幅以上の場合を指す。また、上述の閾値、所定時間幅、所定幅は、例えば実験等により適切な値に設定される。
図7に示すように、ECU4は、エンジントルクが過小であり、かつ、変動幅Dw2が小の場合、エンジン1への燃料噴射量が減少側にずれていると仮判定する。即ち、ECU4は、実際にエンジン1へ噴射された燃料が目標値よりも小さいと仮判定する。一方、ECU4は、エンジントルクが過小であり、かつ、変動幅Dw2が大の場合、エンジン1の燃焼に不良が生じていると判定する。そして、この場合、ECU4は、例えば変動幅Dw2とエンジントルクとに基づき補正量を算出する。
次に、エンジントルクが目標値であり、かつ、変動幅Dw2が小の場合、ECU4は、エンジン1の燃焼状態が正常であると判定する。一方、エンジントルクが目標値であり、かつ、変動幅Dw2が大の場合、ECU4は、さらにターボ回転数Ntが変動する周期に基づき判定を行う。具体的には、ECU4は、当該変動周期が所定幅よりも短い場合、気筒間で燃焼状態にズレがあると判定する。そして、ECU4は、当該変動周期が所定幅以上の場合、気筒間ではなく燃焼サイクル間で燃焼状態にズレが生じていると判定する。上述の所定幅は、実験等により適切な値に設定される。
そして、エンジントルクが過大であり、かつ、変動幅Dw2が小の場合、ECU4は、エンジン1への燃料噴射量が増加側に偏っていると仮判定する。即ち、ECU4は、実際にエンジン1へ噴射された燃料が目標値よりも大きいと仮判定する。一方、ECU4は、エンジントルクが過大であり、かつ、変動幅Dw2が大の場合、噴射系に異常が生じていると仮判定する。即ち、ECU4は、図示しない燃料噴射弁への噴射制御等に異常が生じていると仮判定する。
以上のように、ECU4は、図7に示すようなマップを用いることで、エンジントルクと変動幅Dw2とに基づき適切にエンジン1の燃焼状態を判定することができる。
(処理フロー)
次に、第4実施形態における処理の手順について説明する。図8は、第4実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図8に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
次に、第4実施形態における処理の手順について説明する。図8は、第4実施形態でECU4が実行する処理手順を示すフローチャートの一例である。ECU4は、図8に示すフローチャートの処理を、例えば所定の周期に従い繰り返し実行する。
まず、ECU4は、外乱がないか否か判定する(ステップS401)。そして、外乱がないと判断した場合(ステップS401;Yes)、ECU4は、ステップS402へ処理を進める。一方、外乱があると判断した場合(ステップS401;No)、ECU4は、フローチャートの処理を終了する。
次に、ECU4は、所定時間幅にわたりターボ回転数Nt及びエンジントルクを取得する(ステップS402)。具体的には、ECU4は、エンジントルクを第1のモータジェネレータMG1からの検出値に基づき測定すると共にターボ回転数Ntをターボ回転数センサ44から取得する。
そして、ECU4は、取得したターボ回転数Ntに基づき変動幅Dw2を算出する(ステップS403)。
そして、ECU4は、変動幅Dw2とエンジントルクとをそれぞれ分類する(ステップS404)。例えば、ECU4は、ステップS404で図7に示すマップを用いる場合、変動幅Dw2を大と小に分類すると共に、エンジントルクを、過小、標準、過大にそれぞれ分類する。
次に、ECU4は、変動幅Dw2の分類とエンジントルクの分類とに基づき、マップを参照して燃焼状態を判定する(ステップS405)。これにより、ECU4は、過給機回転数Ntとエンジントルクとに基づき適切に燃焼状態を判定することができる。
1 エンジン
3 駆動軸
4 ECU
7 ロック機構
7a クラッチ
20 動力分配機構
31 インバータ
32 コンバータ
33 HVバッテリ
40 ナビゲーション装置
41 エンジン回転数センサ
42、43 モータ回転位置検出センサ
44 ターボ回転数センサ
MG1 第1のモータジェネレータ
MG2 第2のモータジェネレータ
100 ハイブリッド車両
3 駆動軸
4 ECU
7 ロック機構
7a クラッチ
20 動力分配機構
31 インバータ
32 コンバータ
33 HVバッテリ
40 ナビゲーション装置
41 エンジン回転数センサ
42、43 モータ回転位置検出センサ
44 ターボ回転数センサ
MG1 第1のモータジェネレータ
MG2 第2のモータジェネレータ
100 ハイブリッド車両
Claims (4)
- エンジンと、
前記エンジンの回転数の上昇または下降を制御可能な第1のモータジェネレータと、
前記第1のモータジェネレータとの間で電力を配電し、駆動輪の駆動力調整を行う第2のモータジェネレータと、
定常運転時に前記第1のモータジェネレータのトルクを一定にする制御を行うトルク管理制御手段と、
前記トルク管理制御手段の実行中に前記エンジンまたは前記第1のモータジェネレータの回転数を検出する回転数検出手段と、
前記回転数検出手段の検出値に基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する燃焼変動検出手段と、
を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 係合することで前記第1のモータジェネレータの回転を固定可能に構成された係合機構をさらに備え、
前記トルク管理制御手段は、前記係合機構の係合を実行し、
前記回転数検出手段は、前記係合中に前記エンジンの回転数を検出し、
前記燃焼変動検出手段は、当該回転数に基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 給油量の検出を行う給油検出手段をさらに備え、
前記トルク管理制御手段は、前記給油検出手段により検出された給油量が所定量より大きい場合、前記制御を実行する請求項1または2に記載のハイブリッド車両の制御装置。 - 前記エンジンへ圧縮した吸気を供給する過給機をさらに備え、
前記燃焼変動検出手段は、前記エンジンの回転数が一定に制御されている場合、前記過給機の回転数と、前記エンジンのトルクとに基づき前記エンジンの燃焼変動を検出する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009074346A JP2010221963A (ja) | 2009-03-25 | 2009-03-25 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009074346A JP2010221963A (ja) | 2009-03-25 | 2009-03-25 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010221963A true JP2010221963A (ja) | 2010-10-07 |
Family
ID=43039609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009074346A Pending JP2010221963A (ja) | 2009-03-25 | 2009-03-25 | ハイブリッド車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010221963A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014156847A (ja) * | 2013-02-18 | 2014-08-28 | Toyota Motor Corp | エンジン制御装置 |
JP2019026159A (ja) * | 2017-08-02 | 2019-02-21 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御方法、及び、車両の制御装置 |
-
2009
- 2009-03-25 JP JP2009074346A patent/JP2010221963A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2014156847A (ja) * | 2013-02-18 | 2014-08-28 | Toyota Motor Corp | エンジン制御装置 |
JP2019026159A (ja) * | 2017-08-02 | 2019-02-21 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御方法、及び、車両の制御装置 |
JP7000731B2 (ja) | 2017-08-02 | 2022-01-19 | 日産自動車株式会社 | 車両の制御方法、及び、車両の制御装置 |
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