JP2010221445A - 印刷装置およびテープ印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷処理における時間効率を高めることができる印刷装置およびテープ印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷対象となる印刷データに基づいて、印刷データを印刷するための印刷速度を設定する印刷速度設定手段と、設定された印刷速度に基づいて、印刷データの印刷を行う印刷制御手段と、を備える。特に、印刷速度設定手段は、印刷データの印刷行数に基づいて印刷速度の設定を行う。これにより、印刷対象となる印刷データに基づき、自動的に印刷速度を変更して印刷を行うことができる。例えば、印刷媒体がテープの場合、そのテープの種類(テープ幅)に拘らず、実際に印刷する内容により適切な印刷速度を設定することができるため、印刷処理における時間効率を高めることができる。
【選択図】図4
【解決手段】印刷対象となる印刷データに基づいて、印刷データを印刷するための印刷速度を設定する印刷速度設定手段と、設定された印刷速度に基づいて、印刷データの印刷を行う印刷制御手段と、を備える。特に、印刷速度設定手段は、印刷データの印刷行数に基づいて印刷速度の設定を行う。これにより、印刷対象となる印刷データに基づき、自動的に印刷速度を変更して印刷を行うことができる。例えば、印刷媒体がテープの場合、そのテープの種類(テープ幅)に拘らず、実際に印刷する内容により適切な印刷速度を設定することができるため、印刷処理における時間効率を高めることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、印刷媒体への印刷に際し、その印刷速度を調整することができる印刷装置およびテープ印刷装置に関するものである。
従来、テープ状媒体に印刷を行うテープ印刷装置が知られている。この種のテープ印刷装置では、テープ幅に応じて、印刷速度(テープ搬送速度)を切り換える構成となっており、狭い幅のテープについては高速の印刷速度で印刷を行い、広い幅のテープについては低速の印刷速度で印刷を行う。狭い幅のテープへの印刷時には、テープの縦1列分に印刷可能な文字数が少ないため、ドット印刷に必要な発熱素子(発熱体)の個数が少なくて済み、各発熱素子を同時に一括して行うことができるため高速の印刷速度で印刷を行う。これに対し、広い幅のテープへの印刷時には、テープの縦1列分に印刷可能な文字数が多いため、ドット印刷に必要な発熱素子の個数が多くなる場合があり、この場合、各発熱素子の駆動を複数回に分けて行う必要があるため低速の印刷速度で印刷を行う(例えば、特許文献1参照)。
ところで、広い幅のテープを用いる場合でも、印刷内容が1行、あるいは2行の場合がある。つまり、テープの縦1列分の文字数が少ない場合がある。この場合、実際に縦1列分の印刷に使用する発熱素子の個数は少ないにも拘らず、上記のテープ印刷装置では、常に低速の印刷速度(一定の速度)で印刷を行うため、テープの印刷処理における時間効率が悪いという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みたものであり、印刷処理における時間効率を高めることができる印刷装置およびテープ印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の印刷装置は、印刷対象となる印刷データに基づいて、印刷データを印刷するための印刷速度を設定する印刷速度設定手段と、設定された印刷速度に基づいて、印刷データの印刷を行う印刷制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、印刷対象となる印刷データに基づいて、自動的に印刷速度を変更して印刷を行うことができる。例えば、印刷媒体がテープの場合、そのテープの種類(テープ幅)に拘らず、実際に印刷する内容により適切な印刷速度を設定することができるため、印刷処理における時間効率を高めることができる。
なお、速度設定の指標としては、印刷データに含まれる印刷行数、フォント種別(ビットマップフォントやアウトラインフォント)、書体(行書、楷書、ゴシック・・・)、キャラクター種別(平仮名、カタカナ、アルファベット、漢字・・・)等の要素が考えられる。
また、速度設定の指標として、1の操作で印刷可能な単位印刷領域当たりに印刷する印刷データのデータ量を用い、これにより速度設定しても良い。例えば、上記データ量が多い場合は低速の印刷速度で印刷を行い、データ量が少ない場合は高速の印刷速度で印刷を行う。
なお、速度設定の指標としては、印刷データに含まれる印刷行数、フォント種別(ビットマップフォントやアウトラインフォント)、書体(行書、楷書、ゴシック・・・)、キャラクター種別(平仮名、カタカナ、アルファベット、漢字・・・)等の要素が考えられる。
また、速度設定の指標として、1の操作で印刷可能な単位印刷領域当たりに印刷する印刷データのデータ量を用い、これにより速度設定しても良い。例えば、上記データ量が多い場合は低速の印刷速度で印刷を行い、データ量が少ない場合は高速の印刷速度で印刷を行う。
本発明の印刷装置において、印刷データから、印刷行数を取得する行数取得手段をさらに備え、印刷速度設定手段は、取得した印刷行数に基づいて、印刷速度を設定することが好ましい。
この構成によれば、印刷行数に基づいて印刷速度を変更することができる。例えば、印刷行数が少ない場合は高速の印刷速度で印刷を行い、印刷行数が多い場合は低速の印刷速度で印刷を行う。これにより、例えば、印刷媒体が幅広のテープであり、このテープに1行のみ印刷する場合であっても、高速の印刷速度で印刷をすることができ、印刷処理における時間効率を高めることができる。
本発明のテープ印刷装置は、上記に記載の印刷装置における各手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、印刷対象となる印刷データに基づいて、自動的に印刷速度を変更して印刷を行うことができるテープ印刷装置を提供することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、印刷装置として、テープ状媒体に印刷を行うことによってラベルを作成するテープ印刷装置を例に挙げて説明する。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、印刷装置として、テープ状媒体に印刷を行うことによってラベルを作成するテープ印刷装置を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るテープ印刷装置1の開閉蓋4を開いた状態の外観斜視図である。図1に示すようにテープ印刷装置1は、装置ケース2により外装が形成され、装置ケース2の前部上面には各種入力キーを備えたキーボード3が配置されると共に、後部上面には、その左部に開閉蓋4が取り付けられ、その右部には表示画面5が配設されている。開閉蓋4の内側にはテープカートリッジCを装着するためのカートリッジ装着部6が窪入形成されており、テープカートリッジCは、開閉蓋4を開放した状態でカートリッジ装着部6に着脱可能に装着される。また、開閉蓋4にはこれを閉じた状態でテープカートリッジCの装着/非装着を視認するための覗き窓7が形成されている。
キーボード3には、文字キー群3a、および各種動作モード等を指定するための機能キー群3bが配列されている。文字キー群3aは、JIS配列に基づいたフルキー構成であり、操作するキー数の増加を抑えるためのシフトキーを備えるなど、一般のワードプロセッサー等と同様である。機能キー群3bには、[印刷]キー11、カーソルキー12、[選択]キー13、[印刷設定]キー14などが含まれる。なお、これらのキー入力は、一般的なキーボードと同様に、キー入力毎に個別にキーを設けても良いし、シフトキー等と組み合わせてより少ない数のキーを用いて入力するようにしても良い。
[印刷]キー11は、印刷実行を指示するためのキーである。カーソルキー12は、上下左右キー([↑],[↓],[←],[→])から成り、カーソル移動やスクロール操作を行うためのキーである。[選択]キー13は、選択候補(選択肢)の選択、確定操作および改行を行うためのキーである。また、[印刷設定]キー14は、テープ印刷装置1の各種印刷設定を行うためのキーである。
表示画面5は、液晶ディスプレイで形成されている。表示画面5は、ユーザーがキーボード3により所望の情報(テキストや画像等)を入力して、テキストデータや画像データ等の印刷データを作成・編集したり、その結果等を視認(確認)したりする際に用いられる。
装置ケース2の左側部には、カートリッジ装着部6と外部とを連通するテープ排出口21が形成され、このテープ排出口21には、送り出した印刷テープTを切断するためのテープカッター22(フルカッター52およびハーフカッター54,図2参照)が臨んでいる。そして、テープ排出口21から印刷済みの印刷テープTが所定長さだけ送り出され、送りを一旦停止させた状態で、この印刷済みの印刷テープTをテープカッター22により切断することにより、短冊状のラベルを作成する。
一方、カートリッジ装着部6には、ヘッドカバー25内にサーマルタイプの印刷ヘッド26が内蔵されたヘッドユニット24と、印刷ヘッド26に対峙するプラテン駆動軸27と、後述のインクリボンRを巻き取る巻き取り駆動軸28と、後述のテープリール32の位置決め突起29とを備えている。また、カートリッジ装着部6の下側には、プラテン駆動軸27および巻き取り駆動軸28を回転させるテープ送りモーター30(図2参照)が内蔵されている。
テープカートリッジCは、カートリッジケース31内部の上部中央部に、一定の幅(4mm〜48mm程度)の印刷テープTを巻回したテープリール32と、右下部にインクリボンRを巻回したリボンリール33とを収容して構成されており、印刷テープTとインクリボンRは同じ幅で構成されている。また、テープリール32の左下部には前記ヘッドユニット24が差し込まれるための貫通孔34が形成されている。さらに、貫通孔34にヘッドユニット24が差し込まれた状態で、当該ヘッドユニット24に内蔵された印刷ヘッド26に対し、印刷テープTとインクリボンRとが重なる部分を挟んで対向する位置に、前記プラテン駆動軸27に嵌合されて回転駆動するプラテンローラー35が配設されている。一方、前記リボンリール33に近接してリボン巻き取りリール36が配置され、リボンリール33から繰り出されたインクリボンRは、ヘッドカバー25を周回するように配置され、リボン巻き取りリール36に巻き取られるようになっている。
テープカートリッジCがカートリッジ装着部6に装着されると、ヘッドカバー25に貫通孔34が、位置決め突起29にテープリール32の中心孔が、巻き取り駆動軸28にリボン巻き取りリール36の中心孔がそれぞれ差し込まれ、印刷テープTおよびインクリボンRを挟み込んで印刷ヘッド26がプラテンローラー35に当接して印刷が可能になる。その後、ユーザーが表示画面5の編集結果を確認しながらキーボード3により所望のテキスト(文字、数字、記号、簡易図形等のキャラクター)や画像を入力し、印刷を指示すると、テープ印刷装置1は、テープ送りモーター30によりテープカートリッジCから印刷テープTを繰り出し、印刷ヘッド26の発熱素子を選択的に発熱させることにより印刷テープTに所望の印刷を行う。印刷テープTの印刷済み部分はテープ排出口21から随時外部に送り出され、印刷を完了すると、テープ送りモーター30は、余白分を含むテープ長さの位置まで印刷テープTの送りを行った後、その送りを停止する(その後、切断処理に移行する)。
一方、印刷テープTは、裏面に粘着剤層が形成された記録テープTaと、この粘着剤層により記録テープTaに貼り付けられた剥離テープTbとから構成されている。そして、印刷テープTは、記録テープTaを外側にし、かつ剥離テープTbを内側にしてロール状に巻回されてカートリッジケース31内に収容されている。また、印刷テープTは、テープ種別(テープ幅、テープの地色、地模様、材質(質感)など)が異なる複数種のものが用意されており、各カートリッジケース31には、このうち1種類の印刷テープTおよびインクリボンRが収容されている。また、カートリッジケース31の裏面にはテープカートリッジCの種別を特定する複数の孔(図示省略)が設けられている。また、複数の孔に対応してカートリッジ装着部6には、これらを検出するテープ識別センサー(マイクロスイッチ等)37(図2参照)が、複数設けられており、このテープ識別センサー37により複数の孔の状態を検出することで、テープ種別を判別できるようになっている。
次に、図2の制御ブロック図を参照し、テープ印刷装置1の制御構成について説明する。テープ印刷装置1は、操作部41、検出部42、印刷部43、切断部44、駆動部45、およびこれら各部と接続して、テープ印刷装置1全体を制御する制御部40を有している。なお、請求項における「印刷制御手段」とは、上記の制御部40および印刷部43を主要な構成要素とするものである。
操作部41は、キーボード3上の文字キー群3aや機能キー群3bからの情報の入力・編集や設定、およびこれら各種情報の表示画面5への表示等、ユーザーインターフェイスとして機能する。検出部42は、上述したテープ識別センサー37を有し、印刷テープT(テープカートリッジC)の種別を検出する。印刷部43は、印刷ヘッド26およびテープ送りモーター30を有し、印刷テープTおよびインクリボンRを搬送しながら印刷テープT上に、生成された印刷データに基づく印刷を行う。
切断部44は、印刷テープTの記録テープTaと剥離テープTbの両方を切断するフルカッター52およびこれを駆動するフルカッターモーター51と、印刷テープTの記録テープTaのみを切断するハーフカッター54およびこれを駆動するハーフカッターモーター53と、を有している。そして、これらフルカッター52およびハーフカッター54により、印刷部43で印刷処理済みの印刷テープTを所定の長さになるように切断し、ラベルを作成する。駆動部45は、ディスプレイドライバー55、ヘッドドライバー56、テープ送りモータードライバー57およびカッターモータードライバー58を有し、各部を駆動する。
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、および入出力制御装置(以下、「IOC:Input Output Controller」と称する)64を備え、これらは互いに内部バス65により接続されている。RAM63は、CPU61が各種処理を実行するための作業領域として使用される。
ROM62は、印刷処理等の各種処理をCPU61で制御するための制御プログラムおよび制御データを記憶している。制御データとしては、具体的に、印刷行数と印刷速度とを関連付けた印刷速度テーブル71が含まれる(図3参照,詳細は後述する)。制御プログラムとしては、印刷速度設定プログラムが含まれる。印刷速度設定プログラムは、テープ印刷装置1の印刷速度を設定(決定)するものである。具体的には、印刷対象となる印刷データの印刷行数を取得し、この印刷行数に対応する印刷速度を上記の印刷速度テーブル71を参照して取得する。そして、この取得した印刷速度をテープ印刷装置1の印刷速度として設定する。つまり、印刷対象となる印刷データの印刷行数に基づいて、テープ印刷装置1の印刷速度を設定して印刷を行うためのプログラムである。
上記の構成により、CPU61は、ROM62内の各種制御プログラムに従って、IOC64を介してテープ印刷装置1内の各部から各種信号・データを入力する。また、入力された各種信号・データに基づいてRAM63内の各種データを処理し、IOC64を介してテープ印刷装置1の各部に各種信号・データを出力することにより、入力編集処理や印刷切断処理の制御を行なう。特に、印刷処理では、CPU61は、印刷速度設定プログラムにより設定された印刷速度で印刷を実行するように印刷部43(印刷ヘッド26およびテープ送りモーター30の駆動)を制御する。
ここで、図3を参照して、印刷速度テーブル71について説明する。図3に示すように、印刷速度テーブル71は、印刷行数と印刷速度とを関連付けたものである。この印刷行数は、印刷対象となる印刷データの印刷行数、つまり、実際に印刷テープTに印刷される行数を示しており、印刷速度は、1秒間に搬送する印刷テープTの長さを示している。
例えば、印刷対象となる印刷データの印刷行数が「1行」または「2行」の場合、印刷速度は15mm/sec(1秒間に15mmの印刷テープTを搬送)となり、印刷行数が「3行」または「4行」の場合は、印刷速度は13mm/sec、印刷行数が「5行」または「6行」の場合は、印刷速度は10mm/sec、印刷行数が「7行」から「10行」の場合は、6mm/secとなる。つまり、印刷行数が少ない場合には、高速の印刷速度で印刷が実行されることとなり、印刷行数が多くなるに連れて低速の印刷速度で印刷されることを示している。
なお、図3に示す印刷速度テーブル71の印刷行数と印刷速度との対応関係は、あくまでも一例であり、テープ印刷装置1の機種(性能)により、この対応関係は異なる。
次に、図4のフローチャートを参照して、テープ印刷装置1における一連の印刷処理の手順について説明する。まず、ユーザーによる[印刷]キー11の操作により、印刷が指示されると(S01)、CPU61は、印刷対象となる印刷データから印刷行数を取得する(S02,印刷行数取得手段)。続いて、CPU61は、印刷速度テーブル71を参照し、取得した印刷行数に対応付けられた印刷速度を、自身の印刷速度として設定する(S03,印刷速度設定手段)。そして、CPU61は、設定した印刷速度に従って、印刷データの印刷を実行する(S04)。
以上のように、第1実施形態によれば、印刷対象となる印刷データの印刷行数に基づいて、自動的に印刷速度を変更して印刷を行うことができる。つまり、従来のように、印刷テープTのテープ幅に基づいて印刷速度を変更しないため、例えば、印刷テープTが幅広のテープであり、この印刷テープTに1行のみ印刷する場合であっても、高速の印刷速度で印刷をすることができ、印刷処理における時間効率を高めることができる。
なお、第1実施形態では、印刷行数に基づいて印刷速度を設定しているが、あくまでも一例であり、これに限るものではない。例えば、印刷データのフォント種別(ビットマップフォントやアウトラインフォント)、書体(行書、楷書、ゴシックなど)、あるいはキャラクター種別(平仮名、カタカナ、アルファベット、漢字など)に基づいて印刷速度を設定しても良い。
[第2実施形態]
次に、図5および図6を参照し、本発明の第2実施形態のテープ印刷装置1について説明する。第2実施形態のテープ印刷装置1は、基本的な装置構成は第1実施形態のテープ印刷装置1と同じであるが(図1および図2参照)、ユーザーが印刷速度を設定できるという点で、第1実施形態のテープ印刷装置1とは異なる。以下、異なる点を中心に説明する。
次に、図5および図6を参照し、本発明の第2実施形態のテープ印刷装置1について説明する。第2実施形態のテープ印刷装置1は、基本的な装置構成は第1実施形態のテープ印刷装置1と同じであるが(図1および図2参照)、ユーザーが印刷速度を設定できるという点で、第1実施形態のテープ印刷装置1とは異なる。以下、異なる点を中心に説明する。
第2実施形態のテープ印刷装置1は、ユーザーが印刷速度を設定するための印刷速度設定機能を有している。この印刷速度設定機能は、ユーザーが設定した印刷速度に従い、印刷行数を制限(結果として、ユーザーにより入力可能な行数を制限)して印刷を行うものであり、[印刷設定]メニュー([印刷設定]キー14(図1参照)の押下)の[印刷速度設定]で設定することが可能である。
この[印刷速度設定]は、設定する印刷速度として、「15mm/sec」、「13mm/sec」、「10mm/sec」および「6mm/sec」の4つの選択候補を有しており、ユーザーが所望の候補(印刷速度)を選択可能になっている。これら各選択候補の印刷速度には、予め、それぞれの速度で印刷可能な最大印刷行数が設定されており、テープ印刷装置1は、ユーザーが選択した印刷速度(選択候補)に対応した最大印刷行数を、後述の印刷行数テーブル81(図5参照)から取得する。
ここで、図5を参照して、印刷行数テーブル81について説明する。なお、この印刷行数テーブル81は、ROM62(図2参照)に記憶されている。図5に示すように、印刷行数テーブル81は、印刷速度と最大印刷行数とを関連付けたものである。印刷速度は、1秒間に搬送する印刷テープTの長さを示すものである。最大印刷行数は、対応する印刷速度で印刷可能な(正常に印刷できる)最大の印刷行数を示している(間接的にユーザーが入力可能な最大行数を示している)。
例えば、上述の[印刷速度設定]で、「15mm/sec」が選択された場合、印刷可能な最大行数(ユーザーが入力可能な最大行数)は「2行」に設定され、「13mm/sec」が選択された場合は「4行」、「10mm/sec」が選択された場合は「6行」、「6mm/sec」が選択された場合は「10行」に設定される。つまり、印刷速度が高速である場合は印刷可能な行数(ユーザーが入力可能な行数)は少なく、印刷速度が低速になるに連れて印刷可能な行数(ユーザーが入力可能な行数)は多くなることを示している。
なお、図5に示す印刷行数テーブル81の印刷速度と最大印刷行数との対応関係は、あくまでも一例であり、テープ印刷装置1の機種(性能)により、この対応関係は異なる。また、印刷行数テーブル81の対応関係が変わることで、[印刷速度設定]の選択候補(印刷速度)も変更される。
続いて、図6のフローチャートを参照して、第2実施形態におけるテープ印刷装置1の印刷速度の設定から印刷までの一連の処理手順について説明する。なお、ここでは、ユーザーによりテキストが入力されるものとする。まず、ユーザーにより所望の印刷速度が選択されると、CPU61は、選択された印刷速度を、自身の印刷速度として設定する(S11)。続いて、CPU61は、印刷行数テーブル81を参照して、上記印刷速度に対応する最大印刷行数を設定する(S12)。続いて、ユーザーによりテキスト入力画面でテキストが入力される(S13)。次に、CPU61は、ユーザーによる改行指示([選択]キー13の押下)の有無を判別する。改行指示があった場合(S14;Yes)、CPU61は、改行を実行し(S15)、改行後のテキストの行数、すなわち印刷対象となる行数が、設定した最大印刷行数以内か否かを判定する(S16)。
改行後のテキストの行数が、最大印刷行数以内の場合(S17;Yes)、CPU61は、行数に問題なしと判定し、引き続きユーザーによるテキスト入力が可能な状態になる(S13)。一方、改行後のテキストの行数が、最大印刷行数を越えた場合(S17;No)、CPU61は、画面に行数がオーバーした旨を示すメッセージを表示し(S18)、S15で実行された改行を取り消した状態の(改行が行われる前の状態の)テキスト入力画面を表示する(S13)。
一方、改行指示がない場合(S14;No)、CPU61は、ユーザーによる印刷指示([印刷]キー11の押下)の有無を判別する。印刷指示がない場合(S19;No)、CPU61は、引き続きユーザーによるテキスト入力が可能な状態になる(S13)。一方、印刷指示があった場合(S19;Yes)、CPU61は、S11で設定した(ユーザーが選択した)印刷速度に従って、テキストの印刷を実行する(S20)。
以上のように、第2実施形態によれば、テープ印刷装置1の印刷速度をユーザーが所望する印刷速度に設定し、当該印刷速度にしたがって、印刷可能な行数(入力可能な行数)を制限することができる。つまり、従来は、印刷テープTのテープ幅に基づいて印刷速度を変更していたため、例えば、幅広の印刷テープTに1行のみ印刷するような場合の印刷処理における時間効率が悪かったが、本発明では、上記の場合、ユーザーが高速の印刷速度(例えば、15mm/sec)を選択することができるため、印刷処理における時間効率を高めることができる。
なお、第2実施形態では、印刷速度に基づいて印刷行数(入力可能な行数)を制限しているが、あくまでも一例であり、これに限るものではない。例えば、印刷速度に基づいて、印刷可能な(入力可能な)フォント種別(ビットマップフォントやアウトラインフォント)、書体(行書、楷書、ゴシックなど)、あるいはキャラクター種別(平仮名、カタカナ、アルファベット、漢字など)を制限するようにしても良い。
また、第2実施形態では、印刷設定メニューで印刷速度の設定を行っているが、これに限るものではない。例えば、印刷速度設定キーを新たに設けて設定を行うようにしても良いし、既存のキーと、シフトキーとの組み合わせにより、印刷速度を設定するようにしても良い。
また、上述した実施例(第1実施形態および第2実施形態)によらず、テープ印刷装置1の装置構成や処理工程等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
1…テープ印刷装置 26…印刷ヘッド 30…テープ送りモーター 43…印刷部 61…CPU 71…印刷速度テーブル
Claims (3)
- 印刷対象となる印刷データに基づいて、前記印刷データを印刷するための印刷速度を設定する印刷速度設定手段と、
設定された前記印刷速度に基づいて、前記印刷データの印刷を行う印刷制御手段と、を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷データから、印刷行数を取得する行数取得手段をさらに備え、
前記印刷速度設定手段は、
取得した前記印刷行数に基づいて、前記印刷速度を設定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 請求項1または2に記載の印刷装置における各手段を備えたことを特徴とするテープ印刷装置。
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