JP2010221246A - 鍛造品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つ低コストで、複数の部分素材から高強度を有する鍛造品を製造する方法を提供する。
【解決手段】複数の部分素材11を予め設定された順番に並べて互いに当接させた状態で、各部分素材11が互いに融着する温度まで加熱し、加熱状態で型鍛造を行う。これにより、各部分素材11を強固に接合させ、完全に接合した状態とする。そして、互いに形状や成分が異なる部分素材11どうしを接合し、適切な部分が適切な形状や素材成分を有する鍛造品1を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造品の製造方法に関し、特に複数の部分素材を用いて鍛造品を製造する方法に関する。
例えば、エンジンのピストンとクランクシャフトとの間を連結するコンロッドを製造する方法として、コンロッドの大端部および小端部を軽量合金で形成し、コラム部を高強度で高剛性の材料によりそれぞれ別部材として形成し、小端部および大端部を鍛造により塑性変形させて、大端部とコラム部との間、およびコラム部と小端部との間を機械的に連結させてコンロッドを製造する技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、コンロッドの大端部および小端部と、コラム部とを異種金属の別部材として予め形成し、大端部とコラム部との間、およびコラム部と小端部との間を拡散接合法により接合してコンロッドを製造する技術が知られている(例えば特許文献2を参照)。
特開昭63−199916号公報 特開2008−95831号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、各部材が互いに機械的に連結されているのみであり、連結部分に応力が集中した場合に、十分な接合強度が得られないおそれがある。したがって、各連結部分の肉厚を厚く形成する必要があり、コンロッドの重量増大を招き、軽量化が図れないという問題がある。
また、特許文献2に記載された技術では、例えば各部品を鍛造により製造し、次いで加熱して拡散接合する場合に、各部品を製造する部品製造工程と各部品を接合する部品接合工程とが互いに独立しているので、部品製造工程において一度加熱し、部品接合工程において再度加熱する必要がある。したがって、加熱エネルギーの消費量増大や、工数の増加による製造コストの高騰が懸念される。また、拡散接合法では、接合面の面出しなどの冷間加工が必要であり、また、接合面の酸化を防止するために接合時に雰囲気の調整作業が必要であることから、生産性の向上を図ることができない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単且つ低コストで、複数の部分素材から高強度を有する鍛造品を製造する方法を提供することである。
上記課題を解決する本発明の鍛造品の製造方法は、複数の部分素材から鍛造品を製造する製造方法であって、複数の部分素材を予め設定された順番に並べて互いに当接させた状態で、各部分素材が互いに融着する温度まで加熱し、その加熱した温度状態で型鍛造を行うことを特徴としている。
本発明によれば、複数の部分素材を予め設定された順番に並べて互いに当接させた状態で、各部分素材が互いに融着する温度まで加熱し、その加熱した温度状態で型鍛造を行うので、各部分素材を強固に接合させ、完全に接合した状態とすることができる。したがって、互いに形状や成分が異なる部分素材どうしを接合することができ、適切な部分が適切な形状や素材成分を有する鍛造品を得ることができる。
そして、従来のように加熱プロセスを複数回行う必要がなく、加熱プロセスの回数を1回にできるので、省エネルギー化と工数の削減を図ることができ、鍛造品を簡単且つ低コストで製造できる。
そして、好ましくは、加熱温度は、部分素材の固相線温度の0.94倍の値、もしくは1250℃のいずれか高い温度を下限温度とし、部分素材の固相線温度を上限温度とすることを特徴としている。これにより、超高温熱間鍛造を行い、適切な部分が適切な形状や素材成分を有する鍛造品を得ることができる。
また、本発明によれば、鍛造品がエンジンのクランク軸とピストンとを連結するコンロッドである場合に、複数の部分素材は、コンロッドの大端部を形成するための大端部素材と、コンロッドの小端部を形成するための小端部素材と、コンロッドのコラム部を形成するためのコラム部素材を有し、大端部素材と小端部素材には、コラム部素材よりも高剛性で快削性(被削性)を有する鋼材が用いられ、コラム部素材には、大端部素材と小端部素材よりも高強度を有する鋼材が用いられることとしてもよい。
また、本発明によれば、鍛造品がエンジンのクランク軸である場合に、複数の部分素材は、クランク軸の出力軸部を形成するための出力軸部素材と、クランク軸のジャーナル部を形成するためのジャーナル部素材と、クランク軸のカウンタウェイト部を形成するためのカウンタウェイト部素材と、クランク軸のクランクピン部を形成するためのクランクピン部素材を有し、ジャーナル部素材には中実丸棒状の素材が用いられ、クランクピン部には、中空丸棒状の素材が用いられることとしてもよい。
また、本発明によれば、鍛造品が無断変速機のCVTプーリに用いられる固定プーリである場合に、複数の部分素材は、固定プーリのシャフト部を形成するためのシャフト部素材と、固定プーリのシーブ部を形成するためのシーブ部素材と、固定プーリの支持軸部を形成するための支持軸部素材を有し、シャフト部素材と支持軸部素材には、シーブ部素材よりも高強度を有する素材が用いられ、シーブ部素材には、シャフト部素材と支持軸部素材よりも高剛性を有する素材が用いられることとしてもよい。
本発明によれば、複数の部分素材を予め設定された順番に並べて互いに当接させ、各部材が互いに融着する温度まで加熱した状態で型鍛造を行うので、各部分素材を強固に接合することができる。したがって、形状や成分が互いに異なる部分素材どうしを接合することができ、適切な部分が適切な形状や素材成分を有する鍛造品を得ることができる。また、従来のように加熱プロセスを複数回行う必要がなく、加熱回数を1回にできるので、省エネルギー化と工数の削減を図ることができ、鍛造品を簡単且つ低コストで製造できる。
第1実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図。 第2実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図。 第3実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図。 他の実施例を説明する図。 更に他の実施例を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施の形態]
本実施の形態では、鍛造品の例として、自動車用エンジンのピストンとクランク軸との間を連結するコンロッド(コネクティングロッド)1を製造する場合を例に説明する。
図1は、本実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図であり、図1(a)は、鍛造前の状態を示し、図1(b)は、鍛造後の状態を示している。
コンロッド1は、図1(b)に示すように、小端部2と、大端部3と、これら小端部2と大端部3との間を連結するコラム部4を有している。コンロッド1の小端部2には、図示していないピストンピンが挿通されるピン孔2aが形成されている。そして、コンロッド1の大端部3には、クランク軸受部3aが形成されており、キャップ部を取り付けることによってクランクピン(いずれも図示せず)を回転自在に支持するように構成されている。
コンロッド1は、複数の部分素材11を超高温熱間鍛造することによって製造される。本実施の形態では、複数の部分素材11として、図1(a)に示すように、小端部2を形成するための部分素材である小端部素材12と、大端部3を形成するための部分素材である大端部素材13と、コラム部4を形成するための部分素材であるコラム部素材14が用意される。
小端部素材12、大端部素材13、コラム部素材14は、互いに異なる材料の異種金属によって構成されており、小端部素材12と大端部素材13には、コラム部素材14よりも高剛性で被削性(快削性)に優れた、例えばJIS炭素鋼等の鋼材が用いられ、コラム部素材14は、小端部素材12と大端部素材13よりも高強度で疲労強度に優れた、例えばバナジウム鋼等の鋼材が用いられている。
小端部素材12、大端部素材13、コラム部素材14は、本実施の形態では、所定の厚みを有する矩形の板状部材によって構成されているが、素材の形状はこれに限定されるものではなく、丸棒状や四角柱状であってもよい。
複数の部分素材11を、上記したコンロッド1の構成に倣うように、大端部素材13、コラム部素材14、小端部素材12の順番に並べて、互いに隣り合う部分素材同士を当接させた状態で超高温の加熱炉(図示せず)に装入する。なお、各部分素材11を所定の押圧力で互いに押接させた状態としてもよい。
そして、加熱炉内で各部分素材11が互いに融着する温度まで加熱する。ここでは、各部分素材11の固相線温度の0.94倍(固相線温度×0.94)、または、1250℃のいずれか高い温度を下限温度とし、上限温度を固相線温度以下とする範囲内の温度に加熱される。
各部分素材11の間で固相線温度が異なる場合には、各部分素材11のうち、固相線温度が最も高温の部分素材11の固相線温度を下限温度用の基準温度とし、固相線温度が最も低温の部分素材11の固相線温度を上限温度用の基準温度とする。
上記した加熱プロセスにより、各部分素材11は、加熱炉内で超高温状態とされ、互いに当接している端面が溶融して融着した予接合の状態とされる。
次に、各部分素材11を、予接合された超高温状態のまま、図示していない鍛造プレス装置に装入し、鍛造金型の上型と下型との間で加圧プレスして型鍛造を行う(超高温熱間鍛造)。この超高温熱間鍛造により、各部分素材11に、軸方向で且つ互いに接近する方向の力を作用させ、塑性流動により、小端部素材12、大端部素材13、コラム部素材14を互いに強固に接合させ、所望の強度を有するコンロッド1が製造される。
本実施の形態によるコンロッド1の製造方法によれば、小端部素材12、大端部素材13、コラム部素材14を予め設定された順番に並べて互いに当接させ、各部分素材11が互いに融着する温度まで加熱した超高温状態で型鍛造を行うので、各部分素材11を互いに強固に接合させ、完全に接合した状態とすることができる。
したがって、互いに成分が異なる部分素材11どうしを接続することができ、高剛性および被削性を有する大端部3および小端部2と、高強度を有するコラム部4からなるコンロッド1を得ることができる。したがって、適切な部分が適切な素材成分を有するコンロッド1を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、加熱プロセスを1回とし、従来のように複数回行う必要がなく、省エネルギー化と工数の削減を図ることができ、コンロッド1を簡単且つ低コストで製造できる。
また、コンロッド1を超高温熱間鍛造により製造するので、従来の拡散接合法のような接合面の面出しなどの冷間加工や、各部分素材の精密な位置決め作業、接合時の雰囲気の調整作業等を不要なものとし、生産性を飛躍的に向上させることができる。
なお、上述の実施の形態では、大端部素材と小端部素材を同種金属により構成した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、互いに異なる材料の異種金属により構成してもよい。
また、上述の実施の形態では、各部分素材11を略矩形の板状部材によって構成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図4に他の実施例を示すように、コラム部素材15、16を用いてもよい。コラム部素材15は、大端部素材13に接近するにしたがって縦幅が漸次広がるテーパ形状を有しており、コラム部素材16は、小端部素材12に接近するにしたがって縦幅が漸次広がるテーパ形状を有している。
したがって、コラム部素材15は、大端部素材13に接面する端面の接触面積を広く確保することができ、同様にコラム部素材16は、小端部素材12に接触する端面の接触面積を広く確保することができる。したがって、超高温熱間鍛造によって、コラム部素材15と大端部素材13、および、コラム部素材16と小端部素材12を、更に強固に接合させることができる。
また、上述の実施の形態では、各部分素材11を互いに直接接合する場合について説明したが、例えば、図5に示すように、各部分素材11の間にインサート金属17、18を介在させて、拡散接合法によって接合させてもよい。かかる構成によれば、各部分素材11が有する結合力を補完することができ、各部分素材11を、より強固に接合させることができる。
[第2実施の形態]
本実施の形態では、鍛造品の例として、自動車用エンジンのクランク軸21を製造する場合を例に説明する。
図2は、本実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図であり、図2(a)は、鍛造前の状態を示し、図2(b)は、鍛造後の状態を示している。
クランク軸21は、図2(b)に示すように、クランク軸21の回転を駆動装置等に伝達する出力軸部22と、図示していないシリンダブロックに回転自在に支持されるジャーナル部23と、ジャーナル部23の端部に連続して径方向外側に向かって延出する複数のカウンタウェイト部24と、互いに対向するカウンタウェイト部24の間を連結するクランクピン部25を有している。
クランク軸21は、複数の部分素材31を超高温熱間鍛造することによって製造される。本実施の形態では、複数の部分素材31として、図2(a)に示すように、出力軸部22を形成するための出力軸部素材32と、ジャーナル部23を形成するためのジャーナル部素材33と、カウンタウェイト部24を形成するためのカウンタウェイト部素材34と、クランクピン部25を形成するためのクランクピン部素材35が用意される。
これら複数の部分素材31のうち、ジャーナル部素材33には、中実丸棒状の鋼材が用いられ、クランクピン部には、中空丸棒状の鋼材が用いられている。また、カウンタウェイト部素材34には、疲労強度に優れた鋼材が用いられている。なお、本実施の形態では、各部分素材31は、互いに同一種類の金属材料によって構成されているが、異種金属材料によって構成してもよく、また、素材の形状も上記のものに限定されず、他の形状であってもよい。
複数の部分素材31を、上記したクランク軸21の構成に倣うように、図2(a)に示す順番に並べて、互いに隣り合う部分素材同士を当接させた状態で超高温の加熱炉(図示せず)に装入する。
そして、加熱炉内で各部分素材31が互いに融着する温度まで加熱し、第1実施の形態と同様に、各部分素材31の固相線温度の0.94倍(固相線温度×0.94)、または、1250℃のいずれか高い温度を下限温度とし、上限温度を固相線温度以下とする範囲内の温度に加熱する(加熱プロセス)。
そして、各部分素材31が異種金属材料によって構成されて各部分素材31の間で固相線温度が異なる場合には、各部分素材31のうち、固相線温度が最も高温の部分素材31の固相線温度を下限温度用の基準温度とし、固相線温度が最も低温の部分素材31の固相線温度を上限温度用の基準温度とする。
上記により、各部分素材31は、加熱炉内で超高温状態とされ、互いに当接している端面が溶融して融着した予接合の状態とされる。
次に、各部分素材31を、予接合された超高温状態のまま、図示していない鍛造プレス装置に装入し、鍛造金型の上型と下型との間で加圧プレスして型鍛造を行う(超高温熱間鍛造)。この超高温熱間鍛造により、各部分素材31の間に、軸方向で且つ互いに接近する方向の力を作用させ、塑性流動により、出力軸部素材32と、ジャーナル部素材33と、カウンタウェイト部素材34と、クランクピン部素材35を互いに強固に接合させ、所望の強度を有するクランク軸21が製造される。
本実施の形態によるクランク軸21の製造方法によれば、出力軸部素材32と、ジャーナル部素材33と、カウンタウェイト部素材34と、クランクピン部素材35を予め設定された順番に並べて互いに当接させ、各部分素材31が互いに融着する温度まで加熱した超高温状態で型鍛造を行うので、各部分素材31を互いに強固に接合させ、完全接合した状態とすることができる。したがって、互いに形状が異なる部分素材31どうしを接続することができ、中実丸棒状の部材からなるジャーナル部23と、中空丸棒状の部材からなるクランクピン部25を有するクランク軸21を得ることができる。したがって、適切な部分が適切な形状を有するクランク軸21を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、加熱プロセスを1回とし、従来のように複数回行う必要がなく、省エネルギー化と工数の削減を図ることができ、クランク軸21を簡単且つ低コストで製造できる。
また、クランク軸21を超高温熱間鍛造により製造するので、従来の拡散接合法のような接合面の面出しなどの冷間加工や、各部分素材の精密な位置決め作業、接合時の雰囲気の調整作業等を不要なものとし、生産性を飛躍的に向上させることができる。
[第3実施の形態]
本実施の形態では、鍛造品の例として、自動車用無段変速機のCVTプーリの構成部品である固定プーリを製造する場合を例に説明する。
図3は、本実施の形態における鍛造品の製造方法を説明する図であり、図3(a)は、鍛造前の状態を示し、図3(b)は、鍛造後の状態を示している。
固定プーリ41は、図3(b)に示すように、丸棒状のシャフト部42および支持軸部44と、円盤状のシーブ部43を有している。シャフト部42は、図示していない変速機ケースに回転自在に支持されるとともに、図示していない可動プーリが軸方向に移動可能で且つ固定プーリ41と一体に回転可能に支持される構成を有する。シーブ部43は、シャフト部42と同軸上に配置された円盤形状を有しており、シャフト部42側には、傾斜したシーブ面が形成されている。そして、支持軸部44は、シャフト部42およびシーブ部43と同軸上に配置されて、図示していない変速機ケースに回転自在に支持される構成を有している。
固定プーリ41は、複数の部分素材51を超高温熱間鍛造することによって製造される。本実施の形態では、複数の部分素材51として、図3(a)に示すように、シャフト部42を形成するためのシャフト部素材52と、シーブ部43を形成するためのシーブ部素材53と、支持軸部44を形成するための支持軸部素材54が用意される。
シャフト部素材52と支持軸部素材54は、一定径を有する丸棒形状を有しており、シーブ部素材53は、一定の厚さを有する円盤形状を有している。これら複数の部分素材51のうち、シャフト部素材52と支持軸部素材54は、同一種類の金属材料によって構成され、シーブ部素材53は、シャフト部素材52および支持軸部素材54とは異なる異種金属材料によって構成されている。
シーブ部素材53には、シャフト部素材52と支持軸部素材54よりも耐摩耗性に優れた鋼材が用いられ、シャフト部素材52と支持軸部素材54には、シーブ部素材53よりも高強度を有する中空丸棒状の鋼材が用いられている。なお、シャフト部素材52と支持軸部素材54の形状は、丸棒状に限定されるものではなく、四角柱状など、他の形状であってもよい。
複数の部分素材51を、上記した固定プーリ41の構成に倣うように、図3(a)に示す順番に並べて、互いに隣り合う部分素材同士を当接させた状態で超高温の加熱炉(図示せず)に装入する。
そして、加熱炉内で各部分素材51が互いに融着する温度まで加熱し、第1および第22実施の形態と同様に、各部分素材31の固相線温度の0.94倍(固相線温度×0.94)、または、1250℃のいずれか高い温度を下限温度とし、上限温度を固相線温度以下とする範囲内の温度に加熱する(加熱プロセス)。
そして、各部分素材51の間で固相線温度が異なる場合には、各部分素材51のうち、固相線温度が最も高温の部分素材51の固相線温度を下限温度用の基準温度とし、固相線温度が最も低温の部分素材51の固相線温度を上限温度用の基準温度とする。
上記により、各部分素材51は、加熱炉内で超高温状態とされ、互いに当接している端面が溶融して融着した予接合の状態とされる。
次に、各部分素材51を、予接合された超高温状態のまま、図示していない鍛造プレス装置に装入し、鍛造金型の上型と下型との間で加圧プレスして型鍛造を行う(超高温熱間鍛造)。この超高温熱間鍛造により、各部分素材51の間に、軸方向で且つ互いに接近する方向の力を作用させ、塑性流動により、シャフト部素材52と、シーブ部素材53と、支持軸部素材54を互いに強固に接合させ、所望の強度を有する固定プーリ41が製造される。
本実施の形態による固定プーリ41の製造方法によれば、シャフト部素材52と、シーブ部素材53と、支持軸部素材54を予め設定された順番に並べて互いに当接させ、各部分素材51が互いに融着する温度まで加熱した超高温状態で型鍛造を行うので、各部分素材51を互いに強固に接合させ、完全接合した状態とすることができる。
したがって、形状および成分が互いに異なる部分素材51どうしを接続することができ、円盤状で高剛性を有するシーブ部43と、丸棒状で高強度を有するシャフト部42および支持軸部44からなるクランク軸21を得ることができる。したがって、適切な部分が適切な形状および素材成分を有する鍛造品を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、加熱プロセスを1回とし、従来のように複数回行う必要がなく、省エネルギー化と工数の削減を図ることができ、固定プーリ41を簡単且つ低コストで製造できる。
また、固定プーリ41を超高温熱間鍛造により製造するので、従来の拡散接合法のような接合面の面出しなどの冷間加工や、各部分素材の精密な位置決め作業、接合時の雰囲気の調整作業等を不要なものとし、生産性を飛躍的に向上させることができる。
なお、本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、鍛造品の例として、ステアリングラックバーを製造する場合に用いてもよい。ステアリングラックバーの場合には、例えば被切削性に優れた鋼材からなる歯切り部素材と、例えば高靱性の鋼材からなる中実部素材とを用意し、超高温まで加熱して両者を予接合し、型鍛造により歯切り部と中実部を有するステアリングラックバーを製造する。
1 コンロッド
2 小端部
3 大端部
4 コラム部
11、31、51 部分素材
12 小端部素材
13 大端部素材
14、15、16 コラム部素材
17、18 インサート金属
21 クランク軸
22 出力軸
23 ジャーナル部
24 カウンタウェイト部
25 クランクピン部
32 出力軸部素材
33 ジャーナル部素材
34 カウンタウェイト部素材
35 クランクピン部素材
41 固定プーリ
42 シャフト部
43 シーブ部
44 支持軸部
52 シャフト部素材
53 シーブ部素材
54 支持軸部素材

Claims (5)

  1. 複数の部分素材から鍛造品を製造する製造方法であって、
    前記複数の部分素材を予め設定された順番に並べて互いに当接させた状態で、前記各部分素材が互いに融着する温度まで加熱し、該加熱状態で型鍛造を行うことを特徴とする鍛造品の製造方法。
  2. 前記加熱温度は、前記部分素材の固相線温度の0.94倍の値、もしくは1250℃のいずれか高い温度を下限温度とし、前記部分素材の固相線温度を上限温度とすることを特徴とする請求項1に記載の鍛造品の製造方法。
  3. 前記鍛造品がエンジンのクランク軸とピストンとを連結するコンロッドである場合に、
    前記複数の部分素材は、前記コンロッドの大端部を形成するための大端部素材と、前記コンロッドの小端部を形成するための小端部素材と、前記コンロッドのコラム部を形成するためのコラム部素材を有し、
    前記大端部素材と前記小端部素材には、前記コラム部素材よりも高剛性で快削性を有する鋼材が用いられ、
    前記コラム部素材には、前記大端部素材と前記小端部素材よりも高強度を有する鋼材が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍛造品の製造方法。
  4. 前記鍛造品がエンジンのクランク軸である場合に、
    前記複数の部分素材は、前記クランク軸の出力軸部を形成するための出力軸部素材と、前記クランク軸のジャーナル部を形成するためのジャーナル部素材と、前記クランク軸のカウンタウェイト部を形成するためのカウンタウェイト部素材と、前記クランク軸のクランクピン部を形成するためのクランクピン部素材を有し、
    前記ジャーナル部素材には中実丸棒状の素材が用いられ、前記クランクピン部には、中空丸棒状の素材が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍛造品の製造方法。
  5. 前記鍛造品が無断変速機のCVTプーリに用いられる固定プーリである場合に、
    前記複数の部分素材は、前記固定プーリのシャフト部を形成するためのシャフト部素材と、前記固定プーリのシーブ部を形成するためのシーブ部素材と、前記固定プーリの支持軸部を形成するための支持軸部素材を有し、
    前記シャフト部素材と前記支持軸部素材には、シーブ部素材よりも高強度を有する素材が用いられ、
    前記シーブ部素材には、前記シャフト部素材と前記支持軸部素材よりも高剛性を有する素材が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍛造品の製造方法。
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