JPH02280938A - 鍛造品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は内燃機関に用いられるコンロッド等の鍛造品の
製造方法に係り、特に、鍛造品の各部に応じて強度や切
削性等の物性が変更できる＠　３ｉ品の製造方法に関す
る。

し従来の技術］ 一般に、内燃機関のコンロッドやトランスミッション用
ギア等の鍛造品は、素材に鋼材を用いた鍛造や焼結によ
って成形された焼結素材を用いた鍛造により製造されて
いる。

素材に鋼材を用いた鍛造によるコンロッドの製造方法は
、第８図の（ａ）に示すように、まず、所定の長さの丸
棒からなる素材としての鋼材を伸ばし型を用いた鍛造に
よって（ｂ）に示すように所定のコンロッド長まで伸ば
し加工する。そして、荒地型によって荒地鍛造を行いＩ
ｃ）に示すように略所要のコンロッド形状に成形する。

その後、仕上型によって仕上鍛造を行い（ｄ）に示すよ
うに仕上品を成形する。そして、仕上鍛造時に型から溢
流した鍛造パリを取り除き（ｅ）に示す完成品となる。

この製造方法は、被鍛造材として炭素鋼やニッケル鋼等
のなかから単一種類の素材を用い、素材が無理なく変形
できるように鍛造を段階的に分け、各Ｖ１階ごと・に素
材を徐々に変形させるものである。

また、焼結素材を用いたたｇＩｉ造方決方法鉄粉に炭素
粉、マンガン粉等が添加された原材により焼結された焼
結素材を第８図の（ａ）に示す素材に用いるものである
。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、コンロッドのクランクピン嵌合面及びピスト
ンピン嵌合面等の切削加工部分では切削性が要求される
と共に、大端部と小端部とをつなぐ軸部では強度が要求
されることになるが、従来の鍛造によるコンロッドの製
造方法にあっては、単一種類の素材を用いているため、
部位に応じた部分改質が不可能であり、全体的な必要条
件を満す強度と切削性との妥協点で素材を決定し、この
単一種類の素材を用いて鍛造を行っている。

すなわち、単一種類の素材を用いた鍛造なので、鍛造に
よって製造されるコンロッドの各部に応じた部分改質が
不可能である。

また、鍛造品表面の耐摩耗性及び潤滑性を向上させる提
案として「表面処理法」特開昭６３−２２９１７５号が
知られているが、この方法にあっても鍛造品の部位に応
じた部分的な改質及び鍛造品の内部の改質は不可能であ
る。

以上の問題点を解決すべく創案された本発明の目的は、
鍛造品の各部に応じた部分改質が達成できる鍛造品の製
造方法を提供するものである。

［課題を解決するための手段］ 以上の目的を達成するために本発明は、鍛造成形可能な
金属材あるいはセラミックス材から薄板材を成形し、こ
れら薄板材を各板間に粒状の物性改善剤を挾んで重ね合
せて鍛接し、得られる積層板を任意形状に鍛造加工する
ようにしたものである。

［作用］ 鍛造成形可能な金属材あるいはセラミックス材からなる
薄板材を各板間に粒状の物性改善剤を挾んで重ね合せ、
溶融温度近傍まで加熱する鍛接を維すことにより、上記
物性改善剤が半溶融状態となった各薄板内に埋め込まれ
、各薄板材の物性が変化すると共に、各薄板材が互いに
圧接されて一つの積層板となる。

この積層板を任意形状に鍛造加工することにより、物性
改善材の性質に応じた鍛造品が製造される。

また、完成品である鍛造品の各部の要求機能に応じて性
質の異なる物性改善剤を各薄板間の夫々の部位に挾んで
鍛接を施し、得られる積層板を鍛造加工すれば、鍛造品
の各部に応じた部分改質が達成される。

［実施例］ 本発明の一実施例を添付図面に従って説明する。

代表的な鍛造品として内燃機関に用いられるコンロッド
を例とし、以下コンロッドの製造方法について述べる。

第１図は、炭素鋼、クロモリ鋼等の鍛造成形可能な金属
材及びセラミックス材をそれぞれ略コンロッドの長手方
向に沿った形状の薄板材ｌに成形し、これら薄板材Ｉを
各板間に図示されない粒状の物性改善剤を挾んで重ね合
せ、鍛接した積層板２を示すものである。

本実施例にあっては、コンロッドの各部の要求機能に応
じて様々な種類の粒状の物性改善剤が薄板材１の夫々の
箇所に挾み込まれている。

具体的には、上記物性改善剤として大端部３と小端部４
とをつなぐ軸部５の薄板材１間には補強のため炭素粒が
挾み込まれ、クランクピン内周面６及びピストンピン内
周面７の穴加工部となる薄板材１間には切削加工性を高
めるため硫黄粒や鉛粒が挾まれている。

上記の積層板２を通常の鍛造に用いられる仕上型に投入
して仕上鍛造することにより、薄板材１の夫々の箇所に
挾まれた人々の物性改善剤が各薄板材１内に埋め込まれ
薄板材１の物性が変化し、コンロッド各部の要求機能に
応じて部分改質されたコンロッドか製造される。

上述したコンロッドの製造方法を以下にさらに詳しく述
べる。まず、第２図に示すように、略コンロッドの長手
方向に治った形状の薄板材１（１１１１ｗＩ〜５關厚）
を板全５關厚きにより成形する。この薄板材ｌの材質は
炭素鋼１クロモリ鋼、ジュラルミン等、鍛造成形可能な
金属ならなんでもよい。

この薄阪材１を第３図の（ａ）及び（ｂ）に示す冶具８
に図中−点頴線で示すように一枚セットする。

この治具８は、コンロッド形状に成形された薄板材１の
小端部４を支持する部分と大端部３を支持する部分とか
らなっており、薄板材１の両端を平行に支持するもので
ある。

そして、上記薄板材１を治具８にセットした後、第４図
に示すように、コンロッドのクランクピン内周面６及び
ピストンピン内周面７近傍の穴加工部となる薄板材１上
に、切削加工性を高めるために物性改善剤９として硫黄
粒や鉛粒がＮＣ作動するノズルの先端から高精度で載せ
られる。

本実施例にあっては、切削性を高める物性改善材９しか
示していないが、大端部３と小端部４とをつなぐ軸部５
の薄板材１上には補強剤として炭素粒を載せてもよいし
、また、クランクピン内周面６及びピストンピン内周面
７の切削加工後の金属同志が摺接する部分の薄板材１上
には耐摩耗性を高めるなめクロム粒やタングステン拉を
載せてもよい、いずれの場合にあっても、薄板材１上に
載せられる夫々の物性改善剤９は前記の硫黄粒や鉛粒と
同様にＮＣ作動するノズルによって高精度で載せられる
ことになる。

そして、物性改善剤９が載せられた薄板材１の上に第５
図に示すようにさらに薄板材１を積み重ね、同様に硫黄
粒や鉛粒等の物性改善剤９を薄板材１上に載せる作業を
積層厚が所要の厚さになるまで繰り返す。

本実施例にあっては四枚の薄板材１を各板間に物性改善
剤９を挾んで重ね合せた。また、四枚重ね合せられた薄
板材１の中心部の一枚１ａはセラミックス材により成形
されており、その両側から金属製の薄板材１によって挾
み込まれて構成されている。薄板材１の材質は鍛造成形
可能な金属なら同種の金属でもよくまた異種の金属でも
よい。

次に所要の厚さになるまで物性改善剤９を挾んで積み重
ねられた薄板材１を第６図に示すように、薄板材１の溶
融温度近傍である７００℃〜１２００℃に熱せられた加
熱炉の中でｓ　ｔｏｎ〜５０ｔｏｎ程度の低圧でプレス
１０をして鍛接を施し、各薄板材１が一体的に弱結合し
たコンロッドのプリフォーム品を成形する。

この際、プレス箇所は、コンロッド形状に成形された薄
板材１が治具８によって支持された箇所、すなわち、小
端部４部分と大端部３部分との三箇所である。この三箇
所を各薄板材１が半溶融状態となった加熱炉中で低圧プ
レス１０することにより、各薄板材１間に挾まれた物性
改善剤９が薄板材１内に埋め込まれ、薄板材１の物性が
変化すると共に、各薄板材１が互いに圧接されて第１図
に示すような一つの積層板２となる。

そして、上記積層板２を第７図に示すように、通常の鍛
造に用いられる仕上型１１に投入して仕上鍛造を施すこ
とにより、各薄板材１は互いに強固に鍛接されると共に
、所定のコンロッド形状に変形する。この際、四枚の薄
板材１の中心部に挾まれたセラミックス板１ａは、その
両面の金属製薄板材１がセラミックス板１ａをとり囲む
ように変形することによって、コンロッドの中心部に哩
め込まれることになる。

また、仕上鍛造時のＭ層板２の変形にともなって金属製
の薄板材１が仕上を１１に沿って流れ、薄板材１と物性
改善剤つとに相対速疫差が生じ、物性改善剤９がさらに
各薄板材１内に埋め込まれる。よって薄板材ｌの物性は
物性改善剤９に応じて変化し、コンロノドの各部に応じ
て部分改質されたコンロッドが製造されることになる。

本実施例のコンロッドにあっては、物性改善剤９として
クランクピン内周面６及びピストンピン内周面７の穴加
工部となる薄板材１間に硫黄粒や鉛粒を挾んで成形した
ので、クランクピン穴およびピストンピン穴の切削加工
が極めて容易になる。

なお、上記薄板材１の形状を所要のコンロッド形状に精
度よく成形すれば、仕上鍛造時の鍛造パリは生じなくな
る。

また、以上鍛造品の代表としてコンロッドの製造方法に
ついて述べてきたか、これに限らず例えばトランスミッ
ション用ギア等の鍛造品の製造方法に本発明が適用でき
ることはもちろんである。

［発明の効果〕 以上説明したように本発明による鍛造品の製造方法によ
れば次のごとき優れた効果が発揮できる。

鍛造品各部の要求機能に応じた物性改善剤を各薄板間の
夫々の部位に挾んで鍛接し、得られる積層板を鍛造加工
することにより、鍛造品の部分改質を的確に達成するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によって成形された積層板を示す斜視図
、第２図は第１図に示す積層板を構成する薄板材を示す
斜視図、第３図の（ａ）は積層板を成形するための治具
を示す上面図、第３図の（ｂ）は第３図の（ａ）の側断
面図、第４図〜第７図は本発明の一実施例を示す概略工
程図、第８図は従来例を示す概略工程図である。 図中、１は薄板材、９は物性改善剤、１１は積層板であ
る。 特許出願人　　いすず自動車株式会社 代理人弁理士　　絹　　谷　　信　　雄第２図 第３図 第４図 第５図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、鍛造成形可能な金属材あるいはセラミックス材から
   薄板材を成形し、これら薄板材を各板間に粒状の物性改
   善剤を挾んで重ね合せて鍛接し、得られる積層板を任意
   形状に鍛造加工するようにした鍛造品の製造方法。