JP2010221176A - 被洗浄物の洗浄方法および洗浄システム - Google Patents

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啓彰 神澤
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Abstract

【課題】 被洗浄物の任意の部位に対してマイクロバブル(気泡)含有洗浄水を供給でき、さらに、供給時におけるマイクロバブル密度の低下を抑制することができ、その上、設備の簡素化を図ることができる洗浄システムおよび洗浄方法を提供すること。
【解決手段】 自動車ボデー2を洗浄する洗浄システム1において、マイクロバブル含有洗浄水を貯める加圧槽24と、加圧槽24内に圧縮ガスを供給するガス供給部25と、加圧槽24に連通し、加圧槽24内の洗浄水を自動車ボデー2に吹き付けるための吹付ノズル27とを設ける。そして、この洗浄システム1において、加圧槽24に圧縮ガスを供給することによって、マイクロバブル含有洗浄水の液面を均等に加圧し、その圧力によって、マイクロバブル洗浄水を加圧槽24から吐出して自動車ボデー2に吹き付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、被洗浄物の洗浄方法および洗浄システムに関する。
従来、自動車ボデー、IC基板などの被洗浄物を洗浄する方法として、気泡が混入した洗浄水を用いる方法が知られている。
例えば、気体を加圧溶解した洗浄液を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、耐圧性を有するタンクに洗浄液を貯留し、タンクの内圧を適切に高めた状態において、加圧された気体を洗浄液に供給する。これにより、タンク内の洗浄液に気体が溶解した状態となる。次いで、その洗浄液を、パイプを経由させて噴射ノズルへ圧送して、被洗浄物へ噴射する。噴射によって洗浄液の圧力が常圧まで減少し、洗浄液に溶解していた気体が気泡として発生するので、気泡が混入した洗浄液が被洗浄物に吹き付けられることとなる。
特開平8−10726号公報
しかし、上記の方法を実行するためには、耐圧性タンク、タンク内圧を調節するためのポンプなどの設備が必要であり、設備の複雑化・大型化を余儀なくされる。
そこで、噴射時の減圧によって気泡を洗浄液に混入させるのではなく、タンク内の洗浄水に予め気泡を混入させておき、その洗浄水を用いた洗浄方法が検討される。
その場合、被洗浄物の任意の部位に対して、洗浄能力を低下させずに洗浄水を供給できるように、洗浄水の供給方法を適切に定める必要がある。
例えば、渦巻きポンプ、ダイヤフラムポンプなどの公知の送液ポンプを用いて供給するやり方では、ポンプ内において洗浄水の圧力が局所的に上昇するので、気泡密度が低下し、洗浄水の洗浄能力が低下する場合がある。これに対し、洗浄水を自重により落下させて被洗浄物に供給すれば、洗浄水の局所的な圧力上昇を抑制できるが、洗浄水の供給位置が被洗浄物の上方のみに制約される。そのため、被洗浄物の任意の部位を洗浄することが困難である。
本発明の目的は、被洗浄物の任意の部位に対してマイクロバブル(気泡)含有洗浄水を供給でき、さらに、供給時におけるマイクロバブル密度の低下を抑制することができる被洗浄物の洗浄方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、被洗浄物の任意の部位に対してマイクロバブル(気泡)含有洗浄水を供給でき、さらに、供給時におけるマイクロバブル密度の低下を抑制することができ、その上、設備の簡素化を図ることができる洗浄システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の被洗浄物の洗浄方法は、加圧槽に貯められたマイクロバブル含有洗浄水の液面を均等に加圧する工程と、加えられた圧力によって、洗浄水を前記加圧槽から吐出して被洗浄物に吹き付ける工程とを備えることを特徴としている。 この方法によれば、マイクロバブルが含有(混入)された洗浄水の液面を均等に加圧する工程の実行に連動して、洗浄水が加圧槽から吐出される。洗浄水の吐出にあたって、洗浄水には圧力が均等にかかるので、洗浄水の局所的な圧力上昇を抑制することができる。そのため、マイクロバブル密度の低下を抑制しつつ、被洗浄物に洗浄水を吹き付けることができる。その結果、マイクロバブルを含有した洗浄水によって、被洗浄物を効果的に洗浄することができる。
また、洗浄水の吹き付けが圧力を利用して実行されるので、被洗浄物の上方だけではなく、側方や下方からも洗浄水を吹き付けることができる。そのため、被洗浄物の任意の部位に対して洗浄水を供給することができる。
また、本発明の洗浄システムは、マイクロバブル含有洗浄水を貯める加圧槽と、前記加圧槽内の洗浄水の液面を均等に加圧するための加圧手段と、前記加圧槽に連通し、前記加圧槽内の洗浄水を被洗浄物に吹き付けるための吹付手段とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、マイクロバブルが含有(混入)された洗浄水の液面が、加圧手段で加圧されることによって、洗浄水が加圧槽外に押し出されて吹付手段へ送液され、吹付手段によって被洗浄物に吹き付けられる。洗浄水の送液にあたって、洗浄水には圧力が均等にかかるので、洗浄水の局所的な圧力上昇を抑制することができる。そのため、マイクロバブル密度の低下を抑制しつつ、被洗浄物に洗浄水を吹き付けることができる。その結果、マイクロバブルを含有した洗浄水によって、被洗浄物を効果的に洗浄することができる。
また、洗浄水の吹き付けが圧力を利用して実行されるので、被洗浄物の上方ではなく、側方や下方に吹付手段が配置される場合でも洗浄水を吹き付けることができる。そのため、吹付手段の位置を任意に定めることによって、被洗浄物の任意の部位に対して洗浄水を供給することができる。
さらに、洗浄水の液面を均等に加圧可能な加圧手段を設ければよいので、加圧槽の内圧調節するためのポンプなどを必要としない。そのため、設備の簡素化を図ることができる。
また、本発明の洗浄システムでは、前記加圧槽が、同一の前記吹付手段に連通するように複数設けられており、各前記加圧槽には、各前記加圧槽内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器が備えられていることが好適である。
この構成では、複数の加圧槽それぞれにマイクロバブル発生器が備えられているため、一の加圧槽から吹付手段への洗浄水の送液中、他の加圧槽において、マイクロバブル含有洗浄水を調製することができる。そのため、各加圧槽と吹付手段との連通を適当なタイミングで切り換えることによって、被洗浄物に対して洗浄水を連続して吹き付けることができる。その結果、例えば、被洗浄物が連続搬送される生産ラインなどにおいても、被洗浄物の搬送を停止させることなく、被洗浄物を洗浄することができる。
さらに、前記加圧槽に連通し、洗浄水を貯める貯留槽をさらに備え、前記貯留槽には、前記貯留槽内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器が備えられていることが好適である。
この構成では、マイクロバブル発生器が備えられた貯留槽が備えられているため、加圧槽から吹付手段への洗浄水の送液中、貯留槽において、マイクロバブル含有洗浄水を調製することができる。そのため、加圧槽中の洗浄水が必要量未満になっても、その時点でマイクロバブル含有洗浄水を調製して供給するのではなく、貯留槽から加圧槽にマイクロバブル含有洗浄水を供給すればよい。その結果、加圧槽に洗浄水を貯める時間を短縮することができるので、被洗浄物を効率よく洗浄することができる。
本発明の洗浄方法および洗浄システムによれば、被洗浄物の任意の部位に対してマイクロバブル(気泡)含有洗浄水を供給でき、さらに、供給時におけるマイクロバブル密度の低下を抑制することができる。その上、本発明の洗浄システムでは、設備の簡素化を図ることもできる。
本発明の第1の実施形態に係る洗浄システムの概略構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る洗浄システムの概略構成図である。
1.第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄システムの概略構成図である。以下の説明において、「上流側」および「下流側」は、特に言及がない限り、液体および気体の流れ方向を基準とする。
洗浄システム1は、例えば、自動車ボデー2を塗装から乾燥まで一貫して処理する塗装システムに組み込まれており、例えば、電着塗装後の自動車ボデー2の洗浄に利用される。
洗浄システム1には、他のシステム(例えば、塗装システム)にわたって設けられるハンガーレール3が備えられている。自動車ボデー2は、その前部が移送方向に向くように、ハンガーレール3に吊り下げられたハンガー4に保持され、ハンガーレール3にぶら下がった状態で移送される。
洗浄システム1は、洗浄水を調製するための洗浄水調製装置5と、洗浄水にマイクロバブルを含有させ、マイクロバブルを含有した洗浄水(以下、MB洗浄水とする。)を自動車ボデー2に供給する洗浄水供給装置6とを備えている。
洗浄水調製装置5は、気泡密度向上剤を貯める向上剤貯留槽7と、向上剤供給管8と、水と気泡密度向上剤とを混合して洗浄水を調製する洗浄水調製槽9と、洗浄水供給管10とを備えている。
向上剤貯留槽7に貯められる気泡密度向上剤は、水中のマイクロバブルの気泡密度を高くするための溶剤である。気泡密度向上剤としては、例えば、電着塗料の調製に用いられる有機溶剤などが挙げられる。具体的には、例えば、キシレン、トルエンなどの炭化水素系溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤、例えば、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤などが挙げられ、好ましくは、エーテルアルコール系溶剤が挙げられ、具体的に好ましくは、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)などが挙げられる。
向上剤供給管8の上流側端部は、向上剤貯留槽7の側壁下部に接続されている。一方、向上剤供給管8の下流側端部は、洗浄水調製槽9の頂部に接続されている。向上剤供給管8には、上流側から順に、向上剤貯留槽7から向上剤を汲み出すためのポンプ11、および向上剤供給管8を開閉するためのバルブ12が設けられている。
洗浄水調製槽9は、向上剤貯留槽7と間隔を隔てて隣接配置されている。洗浄水調製槽9の頂部には、向上剤供給管8と間隔を隔てて、給水管13が接続されている。洗浄水調製槽9に供給される水としては、特に制限されないが、例えば、工業用水、イオン交換水などが挙げられ、好ましくは、イオン交換水が挙げられる。
洗浄水調製槽9には、洗浄水調製槽9内において水と気泡密度向上剤とを混合するための攪拌機14が備えられている。
攪拌機14は、洗浄水調製槽9の上方に設置されたモータ15と、モータ15から下方へ向かって洗浄水調製槽9内に至るまで延び、モータ15の回転に連動して回転するシャフト16と、シャフト16の先端に取り付けられた攪拌羽根17とを備えている。
洗浄水供給管10は、1本の共通管18と、共通管18から分岐する分岐管19とを備えている。
共通管18の上流側端部は、洗浄水調製槽9の側壁下部に接続されている。また、共通管18は、下流側端部において複数方向(図1では、2方向)に分岐している。共通管18の途中には、洗浄水調製槽9から洗浄水を汲み出すためのポンプ20が設けられている。
分岐管19は、共通管18の分岐数と同数設けられている。各分岐管19には、分岐管19を開閉するためのバルブ21が設けられている。
洗浄水供給装置6は、MB洗浄水を調製し、そのMB洗浄水を自動車ボデー2へ供給するための複数の供給ユニットで構成され、例えば、第1供給ユニット22(一方の供給ユニット)と、第2供給ユニット23(他方の供給ユニット)とを備えている。以下の説明では、第1供給ユニット22を構成する各部および第2供給ユニット23を構成する各部を、それぞれ「一方の(各部の名称)」および「他方の(各部の名称)」ということがある。
複数の供給ユニット22および23は、互いに同じ構成である。各供給ユニット22および23は、MB洗浄水を貯める加圧槽24と、加圧槽24に圧縮ガスを供給する加圧手段としてのガス供給部25と、MB洗浄水供給管26と、吹付手段としての吹付ノズル27とを備えている。なお、MB洗浄水供給管26の一部および吹付ノズル27は、複数の供給ユニット22および23で共有されている。
加圧槽24は、気密性を保持可能な密閉式であり、分岐管19と同数設けられている。複数の供給ユニット22および23の加圧槽24は、ハンガーレール3の上方において、互いに間隔を隔てて同じ高さで隣接配置されている。各加圧槽24の頂部には、分岐管19が1本ずつ接続されている。
各加圧槽24には、各加圧槽24内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器28が備えられている。
マイクロバブル発生器28は、加圧槽24に対して洗浄水を循環させる循環管29と、循環管29に介装された循環ポンプ30と、循環管29の下流側端部に取り付けられた発生器本体31とを備えている。
循環管29は、上流側端部および下流側端部(先端)が、加圧槽24内に配置され、それらの途中部分が加圧槽24外に配置されている。循環管29は、循環ポンプ30の稼動によって、加圧槽24に対して洗浄水を循環させる。
循環ポンプ30は、加圧槽24外に配置されており、例えば、公知の吸上げポンプを適用できる。また、循環ポンプ30には、その吸入側(上流側)にエアホース32が接続されている。これにより、洗浄水の循環時、エアホース32から洗浄水にエアが自吸供給される。
発生器本体31は、加圧槽24内に配置されており、例えば、旋回流式、加圧式など公知の方式のものが用いられる。そのような発生器本体31の具体的な市販品としては、例えば、有限会社バブルタンク社製のBT−50などが挙げられる。
ガス供給部25は、各加圧槽24に対して1つずつ設けられている。各ガス供給部25は、ガス供給管33と、ガス供給機34とを備えている。
ガス供給管33は、加圧槽24の頂部に、分岐管19と間隔を隔てて接続されている。ガス供給管33の下流側端部(先端)は、例えば、加圧槽24内に突出しないように加圧槽24の頂部に固定されている。ガス供給管33の径(直径)は、加圧槽24の大きさにより異なるが、例えば、1〜5cmであり、好ましくは、1〜2cmである。また、ガス供給管33には、ガス供給管33を開閉するためのバルブ35が設けられている。
ガス供給機34としては、例えば、公知のガス圧縮機などを用いることができる。圧縮されるガスとしては、例えば、空気、窒素など、適宜選択できる。
MB洗浄水供給管26は、複数(図1では、2本)の個別管36と、複数の個別管36が合流する合流管37とを備えている。
個別管36は、加圧槽24の数と同数設けられ、各加圧槽24の底部に1本ずつ接続されている。各個別管36は、合流管37よりも相対的に短く、加圧槽24の底部から下方へ延びる鉤形に形成されている。そして、複数の個別管36は、加圧槽24の下方において1つに合流し、互いに連通している。
また、各個別管36は、例えば、堅固な部材(例えば、金属パイプ、樹脂パイプなど)を用いて形成されている。したがって、各個別管36の形状は、加圧槽24と個別管36との接続によって固定されることとなる。また、各個別管36には、個別管36を開閉するためのバルブ38が設けられている。
合流管37は、複数の個別管36に対して1本設けられ、複数の供給ユニット22および23で共有されている。合流管37は、例えば、可撓な部材(例えば、金属ホース、樹脂ホースなど)を用いて形成され、常時はハンガー4に対して移送方向右側方に配置されている。可撓な合流管37は、各個別管36よりも相対的に長く、その長さは、例えば、ハンガー4に対して移送方向左側方に先端が至る程である。
したがって、合流管37を操作しながらMB洗浄水を噴射することによって、自動車ボデー2の上方からの吹付けでは洗浄困難な部位(例えば、ルーフインナーパネル、バックドアインナーパネルなどの各種インナーパネル)に対して、MB洗浄水を吹き付けることができる。
なお、合流管37は、全部が可撓な部材で形成されていてもよいし、また、一部のみが可撓な部材で形成されていてもよい。例えば、個別管36との合流部から途中までが堅固な材料で形成され、その途中から先端(下流側端部)までが可撓な部材で形成されていてもよい。
吹付ノズル27は、合流管37の先端に取り付けられている。吹付ノズル27としては、例えば、液体を噴射することができる公知のノズルを適用できる。
そして、上記のような洗浄システム1において自動車ボデー2を洗浄する本発明の第1の実施形態に係る洗浄方法では、例えば、まず、洗浄水調製装置5において、洗浄水調製槽9に給水するとともに、バルブ12を開き、ポンプ11を稼動させる。
これにより、洗浄水調製槽9に貯められる水に対して、向上剤貯留槽7から気泡密度向上剤を添加する。気泡密度向上剤は、例えば、調製する洗浄水に対して2重量%以下(好ましくは、0.03〜1重量%)となるように添加する。
次いで、モータ15を稼動させて水を攪拌することによって、水と気泡密度向上剤とを混合して、気泡密度向上剤が含有された洗浄水を調製する。
洗浄水の調製後、例えば、第1供給ユニット22のみに洗浄水を供給する工程(供給工程)を実行する。
具体的には、ポンプ20を稼動させるとともに、一方の分岐管19のバルブ21を開き、他方のバルブ21を閉じる。つまり、1本の分岐管19のみが流通可能とされる。これにより、洗浄水は、共通管18を流れ、バルブ21の開かれた一方の分岐管19を介して、一方の加圧槽24のみに貯められる。
洗浄水の貯留量は、洗浄水の液面と一方の加圧槽24の頂部内面との間に空間が設けられるように調節され、例えば、一方の加圧槽24の容量の40〜90%、好ましくは、70〜80%に調節される。
洗浄水が貯められた一方の加圧槽24では、例えば、加圧槽24の容量30〜50Lに対する洗浄水の循環水量が20〜40L/minに調節される出力で、循環ポンプ30を稼動させる。これにより、洗浄水が、エアホース32からエアを自吸しながら、一方の加圧槽24に対して循環する。
循環中、発生器本体31では、洗浄水が本体内を旋回することにより旋回流が発生する。そして、その旋回流によって洗浄水中のエアが微細な気泡(マイクロバブル)として、発生器本体31から洗浄水とともに加圧槽24に放出される。これにより、洗浄水にマイクロバブルが混入(含有)されたMB洗浄水が調製される。
洗浄水に混入されるマイクロバブルとは、気泡径が、例えば、100μm以下の気泡のことである。洗浄水には、例えば、気泡径が1〜50μmのマイクロバブルが、1,000,000〜2,000,000個/ccの密度で混入されることが好ましい。
そして、洗浄システム1において搬送される自動車ボデー2へのMB洗浄水の吹付けに際しては、例えば、一方の加圧槽24中のMB洗浄水の液面を加圧する工程(加圧工程)と、他方の加圧槽24でMB洗浄水を調製する工程(調製工程)とを同時に実行する。
具体的には、加圧工程として、第1供給ユニット22において、循環ポンプ30の稼動を継続し、一方のバルブ21を閉じるとともに、一方のバルブ35およびバルブ38を開け、一方のガス供給機34を稼動させる。
これにより、第1供給ユニット22では、MB洗浄水が継続して調製されるとともに、一方の加圧槽24の頂部とMB洗浄水の液面との間の空間に圧縮ガスが解放され、空間内に拡散する。
圧縮ガスの圧力は、MB洗浄水の貯留量により異なるが、例えば、0.01〜0.5MPaであり、好ましくは、0.05〜0.2MPaである。
このとき、一方のバルブ21が閉じられているため、ガス供給管33および個別管36との流通を除いて、加圧槽24と外部との流通が遮断されている。これにより、液面上の空間の気密性が確保されるので、空間内に充満したガスによって、MB洗浄水の液面が下方へ均等に加圧される。
そして、加えられた圧力によって、MB洗浄水が、一方の加圧槽24から一方の個別管36へ吐出され、合流管37を介して吹付ノズル27から噴射される。噴射されるMB洗浄水は、合流管37を操作することによって、自動車ボデー2の各部位に吹き付けることができる。
一方、調製工程として、第2供給ユニット23において、他方のバルブ21を開けるとともに、他方のバルブ35およびバルブ38を閉じ、他方の循環ポンプ30を稼動させる。
これにより、第2供給ユニット23では、加圧槽24に接続された他方の分岐管19が流通可能とされる。したがって、ポンプ20の稼動が継続されることによって、一方の加圧槽24に貯めた場合と同様に、洗浄水が、共通管18を流れ、バルブ21の開かれた他方の分岐管19を介して、他方の加圧槽24のみに貯められる。
そして、貯められた洗浄水は、他方の循環ポンプ30の稼動によって、他方の加圧槽24に対して循環する。循環中、第1供給ユニット22の場合と同様に、洗浄水にマイクロバブルが混入されて、MB洗浄水が調製される。
その後、一方の加圧槽24において、MB洗浄水の調製が困難になり(例えば、水位が発生器本体31よりも下方になったとき)、自動車ボデー2へのMB洗浄水の噴射が困難になったときに、例えば、第1供給ユニット22と第2供給ユニット23との間において、加圧工程および調製工程を相互に切り替える工程を実行する(切替工程)。
つまり、第1供給ユニット22で実行される工程を、加圧工程から調製工程に切り替え、第2供給ユニット23で実行される工程を、調製工程から加圧工程に切り替える。
具体的には、「開」から「閉」に「開」もしくは「閉」の状態の各バルブ21、35および38の開閉切替えを同時に実行する。つまり、閉じている一方のバルブ21を開ける切替えと、開いている一方のバルブ35および38を閉じる切替えと、開いている他方のバルブ21を閉じる切替えと、閉じている他方のバルブ35および38を開ける切替えとを同時に実行する。これにより、第2供給ユニット23において、第1供給ユニット22での加圧工程中に調製されたMB洗浄水が吹付ノズル27から噴射される一方、第1供給ユニット22の加圧槽24には洗浄水が貯められ、その洗浄水が循環されることによってMB洗浄水が調製される。
その後は、第1供給ユニット22と第2供給ユニット23との間での切替工程が、適当なタイミングで繰返し実行される。
以上のように、この洗浄システム1によれば、加圧槽24の頂部とMB洗浄水の液面との間の空間に圧縮ガスが解放されることによって、加圧槽24内のMB洗浄水の液面が、局所的ではなく均等に下方へ加圧される。そして、その圧力を利用してMB洗浄水が加圧槽24から吐出され、個別管36および合流管37を介して吹付ノズル27から噴射される。
加圧槽24からのMB洗浄水の吐出にあたって、MB洗浄水には液面から均等な圧力がかかるので、MB洗浄水の局所的な圧力上昇を抑制することができる。そのため、MB洗浄水のマイクロバブル密度の低下を抑制しつつ、自動車ボデー2に対してMB洗浄水を吹き付けることができる。その結果、MB洗浄水によって、自動車ボデー2を効果的に洗浄することができる。
また、自動車ボデー2へのMB洗浄水の吹き付けが、その液面を押す圧力を利用して実行されるので、合流管37を適宜操作することによって、自動車ボデー2の上方だけではなく、側方や下方からもMB洗浄水を吹き付けることができる。そのため、自動車ボデー2の上方からの吹付けでは洗浄困難な部位(例えば、ルーフインナーパネル、バックドアインナーパネルなどの各種インナーパネル)に対して、MB洗浄水を吹き付けることができる。その結果、自動車ボデー2の任意の部位を洗浄することができる。
さらに、加圧槽24内のMB洗浄水の液面を均等に加圧するために、加圧槽24内に圧縮ガスを供給するためのガス供給部25を設ければよいので、加圧槽24の内圧調節するためのポンプなどを必要としない。そのため、設備の簡素化を図ることができる。
また、第1供給ユニット22および第2供給ユニット23のいずれにもマイクロバブル発生器28が備えられている。そして、マイクロバブル発生器28の数と同数ある複数の加圧槽24は、各個別管36および合流管37を介して、同一の吹付ノズル27に連通している。
したがって、上記のように、第1供給ユニット22と第2供給ユニット23との間での切替工程が、適当なタイミングで繰返し実行されることによって、吹付ノズル27から常時MB洗浄水を連続して噴射することができる。そのため、例えば、ハンガーレール3上を自動車ボデー2が連続搬送され場合でも、自動車ボデー2の搬送を停止させることなく、順次搬送される自動車ボデー2を連続して洗浄することができる。
2.第2の実施形態
図2は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄システムの概略構成図である。図2において、図1に示す各部に対応する部分には、それらの各部と同一の参照符号を付している。また、以下では、同一の参照符号を付した部分についての詳細な説明を省略する。
洗浄システム41は、洗浄水を調製するための洗浄水調製装置5と、洗浄水にマイクロバブルを含有させ、MB洗浄水を自動車ボデー2に供給する洗浄水供給装置42とを備えている。
洗浄水調製装置5において、洗浄水供給管10は、1本の管で構成されている。
洗浄水供給装置42は、MB洗浄水を自動車ボデー2へ供給するための供給ユニット43と、供給ユニット43へ供給するMB洗浄水を調製するとともに、そのMB洗浄水を貯えるための補助ユニット44とを備えている。
供給ユニット43は、MB洗浄水を貯める加圧槽45と、加圧槽45に圧縮ガスを供給する加圧手段としてのガス供給部46と、MB洗浄水供給管47と、吹付手段としての吹付ノズル48とを備えている。
加圧槽45は、気密性を保持可能な密閉式であり、ハンガー4に対して移送方向右側下方に配置されている。
ガス供給部46は、ガス供給管49と、ガス供給機50とを備えている。
ガス供給管49は、その下流側端部(先端)が、例えば、加圧槽45内に突出しないように加圧槽45の頂部に固定されることによって、加圧槽45に接続されている。ガス供給管49の径(直径)は、加圧槽45の大きさにより異なるが、例えば、上記したガス供給管33の径と同じである。また、ガス供給管49には、ガス供給管49を開閉するためのバルブ51が設けられている。
ガス供給機50としては、例えば、公知のガス圧縮機などを用いることができる。圧縮されるガスとしては、例えば、上記したガスなどから適宜選択できる。
MB洗浄水供給管47は、加圧槽45の移送方向左側壁下部に接続されている。MB洗浄水供給管47は、例えば、可撓な部材(例えば、金属ホース、樹脂ホースなど)を用いて形成され、常時はハンガー4に対して移送方向右側方に配置されている。可撓なMB洗浄水供給管47の長さは、例えば、ハンガー4に対して移送方向左側方に先端が至る程である。
したがって、MB洗浄水供給管47を操作しながらMB洗浄水を噴射することによって、自動車ボデー2の上方からの吹付けでは洗浄困難な部位(例えば、ルーフインナーパネル、バックドアインナーパネルなどの各種インナーパネル)に対して、MB洗浄水を吹き付けることができる。
なお、MB洗浄水供給管47は、全部が可撓な部材で形成されていてもよいし、また、一部のみが可撓な部材で形成されていてもよい。例えば、加圧槽45との接続部から途中までが堅固な材料で形成され、その途中から先端(下流側端部)までが可撓な部材で形成されていてもよい。また、MB洗浄水供給管47には、MB洗浄水供給管47を開閉するためのバルブ52が設けられている。
吹付ノズル48は、MB洗浄水供給管47の先端に取り付けられている。吹付ノズル48としては、例えば、液体を噴射することができる公知のノズルを適用できる。
補助ユニット44は、MB洗浄水を貯える貯留槽としての第1補助槽53および第2補助槽54と、第1補助槽53に対して洗浄水を循環させる循環ライン55とを備えている。
第1補助槽53は、頂部が開放された開放式であり、ハンガー4よりもやや上方において、加圧槽45に対して移送方向右上方に配置されている。第1補助槽53の上方には、洗浄水供給管10の下流側端部が配置され、第1補助槽53内に臨んでいる。
第2補助槽54は、頂部が開放された開放式であり、ハンガー4に対する移送方向右上方において、第1補助槽53と互いに間隔を隔てて同じ高さで隣接配置されている。
循環ライン55は、第2補助槽54が介装されたクローズドラインとして形成されており、第1ライン56、第2ライン57およびマイクロバブル発生ライン58を有している。循環ライン55は、第1ライン56もしくは第2ライン57と、マイクロバブル発生ライン58とを介して第1補助槽53に対して洗浄水を循環させる。
第1ライン56は、第1補助槽53から加圧槽45を経由して第2補助槽に至り、第1循環管59を備えている。
第1循環管59には、加圧槽45が介装されている。第1循環管59は、加圧槽45よりも上流側の部分(上流側の第1循環管59)と、加圧槽45よりも下流側の部分(下流側の第1循環管59)とを有している。
上流側の第1循環管59の上流側端部は、第1補助槽53の底部に接続されている。一方、上流側の第1循環管59の下流側端部は、加圧槽45の移送方向右側壁における高さ方向中央に接続されている。上流側の第1循環管59には、第1循環管59を開閉するためのバルブ60が設けられている。
下流側の第1循環管59の上流側端部は、加圧槽45の移送方向左側壁において、MB洗浄水供給管47の接続位置よりも上方に接続されている。一方、下流側の第1循環管59の下流側端部は、第2補助槽54の底部に接続されている。下流側の第1循環管59には、第1循環管59を開閉するためのバルブ61が設けられている。
第2ライン57は、第1補助槽53から加圧槽45を経由しないで第2補助槽54に至り、バイパス管62を備えている。バイパス管62は、第1補助槽53および第2補助槽54の互いに対向する各側壁において、高さ方向中央に接続されている。また、バイパス管62には、バイパス管62を開閉するためのバルブ63が設けられている。
マイクロバブル発生ライン58は、第2補助槽54から第1補助槽53に至り、第2補助槽54に貯められた洗浄水を用いて、第1補助槽53内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器64によって構成されている。
マイクロバブル発生器64は、第2循環管65と、第2循環管65に介装された循環ポンプ66と、第2循環管65の下流側端部に取り付けられた発生器本体67とを備えている。
第2循環管65は、第1補助槽53と第2補助槽54との間に跨って配設されており、その両端部は、各槽の頂部開放部分を介して槽内に配置されている。具体的には、第2循環管65の上流側端部は、第2補助槽54内の下部に配置されている。一方、第2循環管65の下流側端部は、第1補助槽53内の下部に配置されている。
循環ポンプ66としては、例えば、公知の吸上げポンプを適用できる。また、循環ポンプ66には、その吸入側(上流側)にエアホース68が接続されている。これにより、洗浄水の循環時、エアホース68から洗浄水にエアが自吸供給される。
発生器本体67としては、例えば、旋回流式、加圧式など公知の方式のものが用いられる。そのような発生器本体67の具体的な市販品としては、例えば、有限会社バブルタンク社製のBT−50などが挙げられる。
そして、上記のような洗浄システム41において自動車ボデー2を洗浄する本発明の第2の実施形態に係る洗浄方法では、例えば、まず、第1の実施形態の場合と同様に、洗浄水調製装置5において、水と気泡密度向上剤とを混合することによって、気泡密度向上剤が含有された洗浄水を調製する。
洗浄水の調製後、例えば、補助ユニット42に洗浄水を供給する工程(供給工程)を実行する。
具体的には、ポンプ20を稼動させるとともに、バルブ63を開け、それ以外のバルブ60、61および52を閉じておく。これにより、洗浄水は、洗浄水供給管10を流れ、MB洗浄水第1補助槽53の上方から自重によって落下して、第1補助槽53に投入される。第1補助槽53における洗浄水の水位が上昇し、バイパス管62に達すると、洗浄水がバイパス管62を介して第2補助槽54にも流入する。
第2補助槽54に流入した洗浄水の水位がバイパス管62に達した後は、第1補助槽54および第2補助槽54において水位を同じ高さに保持したまま洗浄水が増加する。そして、適当な量に達した時点(例えば、第1補助槽53および第2補助槽54の容量の80〜90%)で、バルブ63が閉じられる。
次いで、例えば、循環ライン55における第1ライン56およびマイクロバブル発生ライン58を含む経路を介して、洗浄水を第1補助槽53に対して循環させる工程(第1循環工程)を実行する。
具体的には、バルブ51、52および63を閉じておき、バルブ60および61を開ける。これにより、第1補助槽53および第2補助槽54に貯められた洗浄水が、自重による落下エネルギーによって第1循環管59中を流れて、加圧槽45に貯められる。
そして、循環ポンプ66を、例えば、第1補助槽53の容量30〜50Lに対する洗浄水の循環水量が20〜40L/minに調節される出力で稼動させる。これにより、第1補助槽53、加圧槽45および第2補助槽54中の洗浄水が、エアホース68からエアを自吸しながら第1ライン56およびマイクロバブル発生ライン58を含む経路を流れて、第1補助槽53に対して循環する。
循環中、発生器本体67では、洗浄水が本体内を旋回することにより旋回流が発生する。そして、その旋回流によって洗浄水中のエアが微細な気泡(マイクロバブル)として、発生器本体67から洗浄水とともに第1補助槽53に放出される。これにより、洗浄水にマイクロバブルが混入(含有)されたMB洗浄水が調製される。
その後は、例えば、自動車ボデー2の搬送が停止している間(待機中)、MB洗浄水を継続して第1補助槽53に対して循環させる。そして、適当なタイミングで循環ポンプ66が停められることによって、MB洗浄水の循環が停止し、第1補助槽53および第2補助槽54中のMB洗浄水が、上記と同様に自重によって加圧槽45に流入する。
加圧槽45に貯められるMB洗浄水の貯留量は、MB洗浄水の液面と加圧槽45の頂部内面との間に空間が設けられるように調節され、例えば、加圧槽45の容量の60〜90%、好ましくは、70〜80%に調節される。この調節は、バルブ60およびバルブ61を閉じることによって行なわれる。
加圧槽45へのMB洗浄水の貯留後、洗浄システム41において搬送される自動車ボデー2へのMB洗浄水の吹付けに際しては、例えば、加圧槽45中のMB洗浄水の液面を加圧する工程(加圧工程)と、循環ライン55における第2ライン57およびマイクロバブル発生ライン58を含む経路を介して、洗浄水を第1補助槽53に対して循環させる工程(第2循環工程)を同時に実行する。
具体的には、加圧工程として、供給ユニット43において、バルブ51およびバルブ52を開け、ガス供給機50を稼動させる。
これにより、供給ユニット43では、加圧槽45の頂部とMB洗浄水の液面との間の空間に圧縮ガスが解放され、空間内に拡散する。圧縮ガスの圧力は、MB洗浄水の貯留量により異なるが、例えば、0.01〜0.5MPaであり、好ましくは、0.05〜0.2MPaである。
このとき、補助ユニット44のバルブ60およびバルブ61が閉じられているため(後述する)、ガス供給管49およびMB洗浄水供給管47との流通を除いて、加圧槽45と外部との流通が遮断されている。これにより、液面上の空間の気密性が確保されるので、空間内に充満したガスによって、MB洗浄水の液面が下方へ均等に加圧される。
そして、加えられた圧力によって、MB洗浄水が、加圧槽45からMB洗浄水供給管47へ吐出され、吹付ノズル48から噴射される。噴射されるMB洗浄水は、MB洗浄水供給管47を操作することによって、自動車ボデー2の各部位に吹き付けることができる。
一方、第2循環工程として、補助ユニット44において、バルブ60およびバルブ61を閉じたまま、バルブ63を開けるとともに、循環ポンプ66を、上記と同様の出力で稼動させる。
これにより、補助ユニット44では、第1補助槽53および第2補助槽54中の洗浄水が、エアホース68からエアを自吸しながら第2ライン57およびマイクロバブル発生ライン58を含む経路を流れて、第1補助槽53に対して循環する。
循環中、第1補助槽53内では、第1循環工程の場合と同様に、MB洗浄水が調製されることとなる。すなわち、供給ユニット43における加圧工程中、MB洗浄水が継続して第1補助槽53に対して循環する。
そして、例えば、自動車ボデー2の搬送が停止したとき(待機状態)や、加圧槽45において、水位の低下によって、自動車ボデー2へのMB洗浄水の噴射が困難になったときに、加圧槽45にMB洗浄水を補給する工程(補給工程)を実行する。
具体的には、循環ポンプ66の稼動を継続するとともに、「開」もしくは「閉」の状態の各バルブ51、52、60、61および63の開閉切替を同時に実行する。つまり、開いているバルブ51、52および63を閉じる切替えと、閉じているバルブ60および61を開ける切替えとを同時に実行する。これにより、第2循環工程によって調製された第1補助槽53および第2補助槽54中のMB洗浄水が、上記と同様に自重によって加圧槽45に流入する。
加圧槽45への貯留後は、自動車ボデー2の搬送の有無に応じて各工程を適宜実行する。例えば、自動車ボデー2が搬送される場合には、加圧工程および第2循環工程を同時に実行し、自動車ボデー2の搬送停止が継続される場合には、第1循環工程を実行する。
以上のように、この洗浄システム41によれば、加圧槽45内の頂部とMB洗浄水の液面が、局所的ではなく均等に下方へ加圧される。そして、その圧力を利用してMB洗浄水が加圧槽45から吐出され、吹付ノズル48から噴射される。
加圧槽45からのMB洗浄水の吐出にあたって、MB洗浄水には液面から均等な圧力がかかるので、MB洗浄水の局所的な圧力上昇を抑制することができる。そのため、MB洗浄水のマイクロバブル密度の低下を抑制しつつ、自動車ボデー2に対してMB洗浄水を吹き付けることができる。その結果、MB洗浄水によって、自動車ボデー2を効果的に洗浄することができる。
また、自動車ボデー2へのMB洗浄水の吹き付けが、その液面を押す圧力を利用して実行されるので、MB洗浄水供給管47を適宜操作することによって、自動車ボデー2の上方だけではなく、側方や下方からもMB洗浄水を吹き付けることができる。そのため、自動車ボデー2の上方からの吹付けでは洗浄困難な部位(例えば、ルーフインナーパネル、バックドアインナーパネルなどの各種インナーパネル)に対して、MB洗浄水を吹き付けることができる。その結果、自動車ボデー2の任意の部位を洗浄することができる。
さらに、加圧槽45内のMB洗浄水の液面を均等に加圧するために、加圧槽45内に圧縮ガスを供給するためのガス供給部46を設ければよいので、加圧槽45の内圧調節するためのポンプなどを必要としない。そのため、設備の簡素化を図ることができる。
また、マイクロバブル発生器64が備えられた補助ユニット44が、供給ユニット43とは別に備えられている。そして、供給ユニット43において加圧工程実行中でも、第2ライン57およびマイクロバブル発生ライン58を含む経路を利用して、補助ユニット44でMB洗浄水を調製することができる(第2循環工程)。
したがって、上記のように、供給ユニット43における加圧工程と、補助ユニット44における第2循環工程とを並行して実行することによって、加圧槽45のMB洗浄水を吹付ノズル48から噴射している間、補助ユニット44において、MB洗浄水を調製することができる。
そのため、加圧槽45中のMB洗浄水が必要量未満になっても、「開」もしくは「閉」の状態の各バルブ51、52、60、61および63を同時に切り替えて補給工程を実行すれば、第1補助槽53および第2補助槽54中のMB洗浄水を短時間で加圧槽45に供給することができる。その結果、加圧槽45にMB洗浄水を貯める時間を短縮することができるので、自動車ボデー2を効率よく洗浄することができる。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
例えば、各加圧槽24および45内へ圧縮ガスを解放するのではなく、各加圧槽24および45の内径と同径のピストンをその内部に昇降可能に設置し、そのピストンを降下させることによって、MB洗浄水の液面を均等に加圧することもできる。
また、前述の実施形態では、MB洗浄水は、各洗浄システム1および41(具体的には、第1の実施形態では各供給ユニット22および23、第2の実施形態では補助ユニット44)において調製されたが、洗浄システムと切り離された装置などにおいて調製することもできる。その場合には、加圧槽24および45内のMB洗浄水が必要量未満になる都度、加圧槽24および45にMB洗浄水を補給すればよい。
また、第1の実施形態では、供給ユニットを、例えば、3つ、4つ、もしくはそれ以上設置することができる。
また、第2の実施形態では、加圧槽45と同種の加圧槽を、例えば、第1ライン56において加圧槽45に対して直列に介装することができる。これにより、複数台の自動車ボデー2を同時に洗浄することができる。また、複数の加圧槽が直列に介装されていれば、補助ユニット44から第1ライン56にMB洗浄水を流すことによって、各加圧槽に対して一度でMB洗浄水を貯めることができる。したがって、複数の加圧槽を設置する場合でも、マイクロバブル発生器64が一台で済むので、コストを節約することができる。
本発明の洗浄システムによって洗浄される被洗浄物としては、自動車ボデーに限らず、例えば、IC基板など、気泡を用いた洗浄が必要な各種工業製品が挙げられる。
1 洗浄システム
2 自動車ボデー
24 加圧槽
25 ガス供給部
27 吹付ノズル
28 マイクロバブル発生器
41 洗浄システム
45 加圧槽
46 ガス供給部
48 吹付ノズル
53 第1補助槽
54 第2補助槽
64 マイクロバブル発生器

Claims (4)

  1. 加圧槽に貯められたマイクロバブル含有洗浄水の液面を均等に加圧する工程と、
    加えられた圧力によって、洗浄水を前記加圧槽から吐出して被洗浄物に吹き付ける工程と
    を備えることを特徴とする、被洗浄物の洗浄方法。
  2. マイクロバブル含有洗浄水を貯める加圧槽と、
    前記加圧槽内の洗浄水の液面を均等に加圧するための加圧手段と、
    前記加圧槽に連通し、前記加圧槽内の洗浄水を被洗浄物に吹き付けるための吹付手段と
    を備えることを特徴とする、洗浄システム。
  3. 前記加圧槽が、同一の前記吹付手段に連通するように複数設けられており、
    各前記加圧槽には、各前記加圧槽内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器が備えられていることを特徴とする、請求項2に記載の洗浄システム。
  4. 前記加圧槽に連通し、洗浄水を貯める貯留槽をさらに備え、
    前記貯留槽には、前記貯留槽内においてマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生器が備えられていることを特徴とする、請求項2に記載の洗浄システム。
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