JP2010220030A - 映像補正回路および映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】映像の鮮鋭感およびS/N比を保ってコントラストを補正することができる映像補正回路および映像表示装置を提供する。
【解決手段】平均輝度レベル算出回路22とヒストグラム算出回路23とを設ける。平均輝度レベル算出回路22で算出された平均輝度レベル値と、ヒストグラム算出回路23で算出された輝度レベルのヒストグラムとに応じて、NR回路25による映像信号のノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値、およびコントラスト補正回路26によるコントラスト補正に用いられる階調補正係数を映像処理コントローラ24によって設定する。
【選択図】図1
【解決手段】平均輝度レベル算出回路22とヒストグラム算出回路23とを設ける。平均輝度レベル算出回路22で算出された平均輝度レベル値と、ヒストグラム算出回路23で算出された輝度レベルのヒストグラムとに応じて、NR回路25による映像信号のノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値、およびコントラスト補正回路26によるコントラスト補正に用いられる階調補正係数を映像処理コントローラ24によって設定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、映像補正回路および映像表示装置に関し、より詳細には、映像信号をコントラスト補正する映像補正回路、および前記映像補正回路から出力された映像信号に基づいて映像を表示する液晶ディスプレイなどの映像表示装置に関する。
液晶ディスプレイなどの映像表示装置では、デジタル処理が行われるので、表示に使用される階調数が有限値であり、輝度およびコントラストが取りにくい。このような輝度およびコントラストが取りにくいデバイスに、平均輝度レベルの変動が大きいテレビ映像などを表示する場合の技術として、映像信号の輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムに応じて最適なガンマ補正を行い、コントラストの補正または階調の再現性の向上を図る技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ガンマ補正によって、コントラストの改善または特定階調部分の再現性の改善を行った場合、映像の信号対雑音比(Signal to Noise ratio;略称:S/N比)が悪化してしまう場合がある。そこで、従来技術の映像表示装置では、表示する映像のS/N比を改善するために、ノイズリダクション(Noise Reduction;略称:NR)処理が行われる。NR処理は、映像のS/N比を改善できる反面、映像の鮮鋭感、すなわちシャープネスを低下させてしまうという問題がある。
このような問題の改善策として、映像の平均輝度レベルに応じてNR処理の強度を適応的に制御するノイズリダクション制御装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2に開示されるノイズリダクション制御装置では、平均輝度レベルの高い映像に対してはNR処理の強度を下げて、映像の鮮鋭感を保ち、平均輝度レベルの低い映像に対してはNR処理の強度を上げて、映像のS/N比の改善を図っている。
前述の特許文献1に開示される技術のように、ガンマ補正によってコントラストの補正および階調の再現性の改善を行う場合、特に低階調部分、換言すれば映像では比較的暗い部分の階調拡大を行うと、ノイズ成分も拡大されることになり、S/N比が悪化することがあるという問題がある。
また特許文献2に開示される技術では、平均輝度レベルに応じてNR処理の強度を変えているが、同一平均輝度レベルの映像でも、映像の内容によっては、明るい部分が存在する場合がある。この場合に、平均輝度レベルの低い映像であると判断してNR処理の強度を上げると、明るい部分についても鮮鋭感が低下してしまうという問題がある。
したがって本発明の目的は、映像の鮮鋭感およびS/N比を保ってコントラストを補正することができる映像補正回路および映像表示装置を提供することである。
本発明の映像補正回路は、入力される映像信号を構成する複数の画素の平均輝度レベルを表す平均輝度レベル値を取得する平均輝度レベル取得手段と、前記映像信号を構成する複数の画素の輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムを取得するヒストグラム取得手段と、前記映像信号に対して、前記映像信号に含まれるノイズ成分を、予め定められるノイズリダクション強度値に応じて低減するノイズリダクション処理を行うノイズリダクション手段と、前記映像信号を構成する各画素の輝度レベルを、予め定められる階調補正係数を用いて補正することによって、前記映像信号の表す映像のコントラストを補正するコントラスト補正手段と、前記平均輝度レベル取得手段で取得される平均輝度レベル値、および前記ヒストグラム取得手段で取得されるヒストグラムに応じて、前記ノイズリダクション強度値を設定する強度値設定手段と、前記平均輝度レベル取得手段で取得される平均輝度レベル値、および前記ヒストグラム取得手段で取得されるヒストグラムに応じて、前記階調補正係数を設定する補正係数設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明の映像表示装置は、前記映像補正回路と、前記映像補正回路から出力される映像信号に基づいて、映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
本発明の映像補正回路によれば、入力される映像信号を構成する複数の画素の平均輝度レベルを表す平均輝度レベル値が平均輝度レベル取得手段によって取得され、輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムがヒストグラム取得手段によって取得される。取得された平均輝度レベル値およびヒストグラムに応じて、強度値設定手段によってノイズリダクション強度値が設定され、補正係数設定手段によって階調補正係数が設定される。設定されたノイズリダクション強度値に応じて、映像信号に含まれるノイズ成分を低減するノイズリダクション処理がノイズリダクション手段によって行われる。このノイズリダクション処理が行われた映像信号を構成する各画素の輝度レベルが、設定された階調補正係数を用いてコントラスト補正手段によって補正され、映像信号の表す映像のコントラストが補正される。
ノイズリダクション強度値および階調補正係数は、平均輝度レベル値および輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムに応じて設定されるので、コントラストの補正に用いられる階調補正係数の設定状況に合わせて、ノイズリダクション強度値を変更して、ノイズ成分の低減度合を変更することができる。たとえば、ヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域の少なくとも1つが低階調であり、その低階調の輝度レベル領域に割当てられた階調値の範囲を拡大するように階調補正係数が設定される場合のみ、ノイズリダクション強度値を前記階調値の範囲を拡大するように階調補正係数が設定されない場合よりも大きくして、ノイズリダクション処理を行うように構成することができる。
これによって、ノイズリダクション処理による映像の鮮鋭感の低下を抑制することができるので、映像の鮮鋭感の低下を抑制しつつ、S/N比を改善することができる。したがって、映像の鮮鋭感およびS/N比を保って、コントラストを補正することができる。
本発明の映像表示装置によれば、前述の本発明の映像補正回路と表示手段とを備えて、映像表示装置が構成される。本発明の映像補正回路は、前述のように、映像の鮮鋭感およびS/N比を保って、コントラストを補正することができる。このような映像補正回路から出力される映像信号に基づいて、表示手段によって映像が表示されるので、コントラストが高く、鮮鋭感に優れた明瞭な映像を表示することができる。
図1は、本発明の実施の一形態である映像補正回路12を備える映像表示装置1の構成を示すブロック図である。映像表示装置1は、映像信号入力端子10、受信部11、映像補正回路12および表示部13を備えて構成される。表示部13は、表示手段に相当する。
映像信号入力端子10には、テレビジョン受像機およびコンピュータなどで用いられている所定の形式の映像信号が入力される。受信部11は、映像信号入力端子10に入力された映像信号を受信して、この映像信号を映像補正回路12で処理可能な形式に変換して、映像補正回路12に与える。たとえば受信部11は、入力された映像信号を、輝度信号を含むいくつかのデジタル形式の映像信号に変換して、映像補正回路12に与える。
映像補正回路12は、回路入力端子21、平均輝度レベル(Average Picture Level;略称:APL)算出回路22、ヒストグラム算出回路23、映像処理コントローラ24、ノイズリダクション(Noise Reduction;略称:NR)回路25、コントラスト補正回路26および回路出力端子27を備えて構成される。APL算出回路22は平均輝度レベル取得手段に相当し、ヒストグラム算出回路23はヒストグラム取得手段に相当し、NR回路25はノイズリダクション手段に相当し、コントラスト補正回路26はコントラスト補正手段に相当し、映像処理コントローラ24は強度値設定手段および補正係数設定手段に相当する。
映像補正回路12に入力された映像信号は、回路入力端子21を介してAPL算出回路22、ヒストグラム算出回路23およびNR回路25にそれぞれ与えられる。APL算出回路22は、たとえば映像信号の1フレーム、すなわち表示映像1枚分の輝度レベルの平均値である平均輝度レベル(APL)値を算出し、算出したAPL値のデータを映像処理コントローラ24に与える。
APL値は、より詳細には、映像信号の1フレームである表示映像1枚分を構成する複数の画素の輝度レベルの平均である平均輝度レベルを表す。APLの値の一例としては、映像信号の全てが黒色を表す全黒信号の場合は0%であり、映像信号の全てが白色を表す全白信号の場合は100%であり、輝度レベルが半分のグレー信号の場合は50%である。
ヒストグラム算出回路23は、映像信号の輝度レベルを所定の画素、または画素ブロック毎に検出し、たとえば、1フレーム毎の度数分布を算出する。ヒストグラム算出回路23によって算出される輝度レベルの度数分布データ(以下「ヒストグラムデータ」という場合がある)は、映像処理コントローラ24に与えられる。
図2は、映像信号の輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムの一例を示す図である。図2の横軸は輝度レベルを表し、縦軸は各輝度レベル領域の度数、すなわち各輝度レベル領域に属する輝度レベルを有する画素の数を表す。本実施の形態では、映像信号の輝度レベルを表す輝度信号は、8ビットのデータで構成されており、輝度レベルの階調数は256であり、輝度レベル(以下「階調値」という場合がある)は「0」から「255」までの値をとる。図2に示すヒストグラムは、輝度レベルを、0以上63未満、63以上127未満、127以上191未満、191以上255以下の4つに区分した場合の度数分布を表す。ヒストグラムを区分する各領域を、輝度レベル領域という。映像信号の輝度信号は、8ビットで表されるものに限定されるものではなく、たとえば10ビットまたは6ビットで表されるものであってもよい。
図1に戻って、映像処理コントローラ24は、APL算出回路22から与えられるAPL値のデータ、およびヒストグラム算出回路23から与えられるヒストグラムデータに基づいて、NR回路25およびコントラスト補正回路26を制御する。
NR回路25は、映像処理コントローラ24から与えられる所定の制御信号に基づいて、受信部11から与えられた映像信号に含まれるノイズ成分を低減して、映像信号のノイズレベルを低減する。NR回路25によってノイズレベルが低減された映像信号は、コントラスト補正回路26に与えられる。
具体的に述べると、NR回路25は、映像信号に含まれるノイズ成分を、予め定められるノイズリダクション強度値に応じて低減する。ノイズリダクション強度値は、APL算出回路22で算出されるAPL値、およびヒストグラム算出回路23で算出されるヒストグラムに応じて、映像処理コントローラ24によって設定される。
たとえば、ヒストグラム算出回路23で算出されたヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態であるとき、ノイズリダクション強度値は、要階調拡大状態でないときよりも大きく設定される。また前述のヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態でないとき、ノイズリダクション強度値は、要階調拡大状態であるときよりも小さく設定される。ここで、「要階調拡大状態」とは、コントラスト補正回路26によって、ヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域の少なくとも1つに割当てられる階調値の範囲を拡大するように補正するべき状態をいう。
コントラスト補正回路26は、映像処理コントローラ24から与えられる所定の制御信号に基づいて、NR回路25から与えられる映像信号のコントラストを補正する。コントラスト補正回路26によってコントラストが補正された映像信号は、表示部13に与えられる。
具体的に述べると、コントラスト補正回路26は、NR回路25から与えられる映像信号を構成する各画素の輝度レベルを、予め定められる階調補正係数を用いて補正することによって、映像信号のコントラスト、より詳細には映像信号の表す映像のコントラストを補正する。
階調補正係数は、APL算出回路22で算出されるAPL値、およびヒストグラム算出回路23で算出されるヒストグラムに応じて、映像処理コントローラ24によって設定される。階調補正係数は、初期状態では、予め定める基準補正係数に設定されているが、映像処理コントローラ24から与えられる制御信号に基づいて、基準補正係数よりも大きい値、または小さい値に変更される。たとえば、ヒストグラム算出回路23で算出されたヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態であるとき、階調補正係数は、基準補正係数よりも大きく設定される。
表示部13は、コントラスト補正回路26から出力された映像信号に基づいて、表示するべき映像を表示画面に表示する。表示部13は、たとえば液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、またはプラズマディスプレイなどによって実現される。
図3は、ヒストグラム算出回路23で算出されたヒストグラムと、当該ヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域のコントラスト補正に適用される補正曲線とを示すグラフである。図3の横軸は補正前の輝度レベルを示し、左縦軸は補正後の輝度レベルを示し、右縦軸は輝度レベルの度数を示す。コントラスト補正回路26は、入力される映像信号に含まれる輝度信号に対して、図3の折れ線で示される補正曲線に基づいて補正を行う。補正曲線は、各輝度レベル領域では直線になっており、その直線の傾き、すなわち直線の微分係数が、前述の階調補正係数に相当する。図3において、補正曲線に重ね合わせて示される棒グラフであるヒストグラムは、ヒストグラム算出回路23で算出された輝度レベルのヒストグラムの他の例である。映像処理コントローラ24は、ヒストグラムの状態、すなわち輝度レベルの度数分布状態に応じて、折れ線の傾き、すなわち各輝度レベル領域における補正曲線の傾きである階調補正係数を制御する。
図3に示す例では、中間調部分、具体的には、輝度レベルが63以上127未満の輝度レベル領域、および輝度レベルが127以上191未満の輝度レベル領域の度数が大きいヒストグラムになっている。このような分布状態は、前述の要階調拡大状態の一例である。このようにヒストグラムが中間調部分の度数が大きい状態である場合、その中間調部分の再現性を高めるために、中間調部分では、折れ線の傾きである階調補正係数を、予め定める基準補正係数よりも大きくして、階調を拡大、具体的には、輝度レベル領域に割当てられる階調値の範囲を拡大している。
このように本実施の形態では、輝度レベルのヒストグラム分布で輝度レベル領域の度数に着目し、その度数によって階調補正係数を定め、度数の大きいところを階調拡大する。具体的には、中間調部分に着目し、中間調部分の度数が、他の部分の度数よりも大きい場合に階調を拡大する。さらに具体的には、中間調部分である輝度レベルが63以上191未満である領域に着目し、この中間調部分の度数が、輝度レベルが0以上63未満と小さい領域の度数よりも大きい場合、および中間調部分の度数が、輝度レベルが191以上255以下と大きい領域の度数よりも大きい場合に階調拡大を行う。つまり、中間調部分の度数が、他の部分の度数よりも大きい分布状態を要階調拡大状態として、階調拡大を行う基準としている。
階調拡大を行う基準は、これに限定されるものではなく、たとえば、中間調部分の低輝度側の領域のみに着目し、この領域の度数が所定の割合を超える場合に、階調を拡大するようにしてもよい。つまり、中間調部分の低輝度側の領域の度数が所定の割合を超える状態を要階調拡大状態として、階調拡大を行う基準としてもよい。具体的には、中間調部分の低輝度側の領域である輝度レベルが63以上127未満である領域のみに着目し、この領域の度数が所定の割合、たとえば全体の度数の25%を超えている場合に、階調を拡大するようにしてもよい。
基準補正係数としては、APL値に応じた複数の基準補正係数が、図示しない記憶部に予め記憶されている。これらの基準補正係数の中から、APL算出回路22で算出されたAPL値に基づいて、そのAPL値に対応する基準補正係数が映像処理コントローラ24によって選択され、この選択された基準補正係数が、階調補正係数を設定するための基準として用いられる。
前述のように階調拡大を行うと、コントラスト感は向上するが、ノイズ成分も同様に強調されてしまう。そこで、本実施の形態では、このようなコントラスト補正となる場合には、コントラスト補正回路26の前段のNR回路25で、ノイズリダクションを強めにかけるように、映像処理コントローラ24によってNR回路25を制御する。具体的には、映像処理コントローラ24は、NR回路25で用いられるノイズリダクション強度値を要階調拡大状態でないときよりも大きく設定し、この大きく設定されたノイズリダクション強度値に応じてノイズ成分を低減するように、NR回路25を制御する。
図4は、ヒストグラム算出回路23で算出された他のヒストグラムと、当該ヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域のコントラスト補正に適用される補正曲線とを示すグラフである。図4の横軸は補正前の輝度レベルを示し、左縦軸は補正後の輝度レベルを示し、右縦軸は輝度レベルの度数を示す。図4に示すヒストグラムは、図3と同程度のAPL値となる映像信号のヒストグラムの例である。
図4に示す例では、輝度レベルが0以上63未満と小さい領域、および輝度レベルが191以上255以下と大きい領域の度数が大きく、ヒストグラムがコントラストの充分に高い分布状態になっている。これは、要階調拡大状態でない場合の一例である。具体的に述べると、図4に示す例では、前述のように中間調部分である輝度レベルが63以上191未満である領域に着目したとき、この領域の度数が、輝度レベルが0以上63未満と小さい領域の度数よりも小さく、また輝度レベルが191以上255以下と大きい領域の度数よりも小さくなっている。したがって、図4に示す状態は、要階調拡大状態ではなく、コントラストが充分に高い状態であるので、映像処理コントローラ24は、階調拡大の制御は行わない。
具体的に述べると、映像処理コントローラ24によって階調補正係数を設定するときの基準となる基準補正係数は、たとえば、APL値が大きければ明るい映像(APL値が大きい=明るい映像)、APL値が小さければ暗い映像(APL値が小さい=暗い映像)という基準で、APL値が大きい場合には、低輝度側に階調拡大を行い、APL値が小さい場合には、高輝度側に階調拡大を行うように定められる。
このようにして定められる基準補正係数は、輝度レベルのヒストグラム分布における輝度レベル領域の度数に応じて、度数が大きいところを階調拡大するように定めた場合の諧調補正係数とほぼ合致するが、本実施の形態では、ほぼ同等のAPL値でもヒストグラムの分布状態で補正が異なる。たとえば、前述の図3の場合と図4の場合とでは補正が異なり、図4に示すように低輝度側と高輝度側との両側に分布が集中している場合には、補正を抑えるようにする。したがって、図4に示す例では、映像処理コントローラ24は、階調拡大の制御を行わない。
このように階調拡大の制御を行わない場合、コントラスト補正によって、必要以上にノイズ成分が強調されることがないので、コントラスト補正回路26の前段のNR回路25のノイズリダクション強度値を要階調拡大状態であるときよりも小さくするように映像処理コントローラ24によって制御することができる。
ノイズリダクション強度値としては、APL値に応じた複数の値が準備されており、図示しない記憶部に予め記憶されている。これらのAPL値に対応するノイズリダクション強度値の群の中から、APL算出回路22で算出されたAPL値に基づいて、APL値に対応するノイズリダクション強度値の群が映像処理コントローラ24によって選択され、この選択された群の中から、ノイズリダクション強度値が選択される。
具体的に述べると、APL値が大きい、すなわち明るい映像ほど、ノイズリダクション強度値は、抑える方向に制御される。またノイズリダクション強度値は、前述のように輝度レベルのヒストグラム分布に応じて制御される。具体的には、輝度レベルのヒストグラム分布において、低輝度部分の分布が大きいほど、ノイズリダクション強度値は、上げるように制御されるが、前述の図4に示す例のように、低輝度側と高輝度側との両側に輝度レベルが分布し、階調拡大の補正が抑えられる場合には、ノイズリダクション強度値は抑えられる。
このように本実施の形態では、APL値だけでなく、輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムに応じて、ノイズリダクション強度値が設定される。これによって、同程度のAPL値であっても、輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムを参照して、そのヒストグラムに適するように、ノイズリダクション強度値を制御することができる。したがって、NR処理による鮮鋭感の低下を抑制することができる。
図5は、映像補正回路12の動作の処理手順を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートにおける各処理は、映像補正回路12の各部によって実行される。図5に示すフローチャートの処理は、映像補正回路12に映像信号が入力されると開始され、ステップS1に移行する。
ステップS1において、APL算出回路22は、入力された映像信号の平均輝度レベル(APL)値を算出して、ステップS2に移行する。ステップS2において、ヒストグラム算出回路23は、入力された映像信号について、輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムを算出して、ステップS3に移行する。
ステップS3において、映像処理コントローラ24は、ステップS1で算出されたAPL値と、ステップS2で算出された輝度レベルのヒストグラムとに基づいて、ヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態であるか否か、より詳細には、階調を拡大するべき輝度レベル領域があるか否かを判断する。ステップS3において、映像処理コントローラ24が、階調を拡大するべき輝度レベル領域があると判断した場合はステップS4に移行し、階調を拡大するべき輝度レベル領域がないと判断した場合はステップS6に移行する。
ステップS4において、映像処理コントローラ24は、ノイズリダクション回路25によるノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値を、要階調拡大状態でないときよりも大きく設定して、ステップS5に移行する。
ステップS5において、映像処理コントローラ24は、ステップS3において階調を拡大するべきと判断された輝度レベル領域の階調補正係数を、予め定める基準補正係数よりも大きく設定して、ステップS7に移行する。
ステップS3からステップS6に移行した場合は、ステップS6において、映像処理コントローラ24は、ノイズリダクション回路25によるノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値を、要階調拡大状態であるときよりも小さく設定して、ステップS7に移行する。
ステップS7において、ノイズリダクション回路25は、映像処理コントローラ24によって設定されたノイズリダクション強度値に応じて、映像信号に含まれるノイズを低減して、ステップS8に移行する。
ステップS8において、コントラスト補正回路26は、映像処理コントローラ24によって設定された階調補正係数を用いて、映像信号を構成する各画素の輝度レベルを補正する。ステップS8において、コントラスト補正処理が終了すると、全ての処理手順を終了する。
以上のように本実施の形態によれば、映像処理コントローラ24は、APL算出回路22によって算出されたAPL値と、ヒストグラム算出回路23によって算出された輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムとに応じて、NR回路25によるノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値、およびコントラスト補正回路26で用いられる階調補正係数を設定する。この映像処理コントローラ24によって設定されたノイズリダクション強度値に応じて、映像信号に対して、ノイズリダクション回路25によってノイズリダクション処理が行われる。その後、映像処理コントローラ24によって設定された階調補正係数を用いて、コントラスト補正回路26によって映像信号の輝度レベルが補正される。これによって、映像信号の表す映像のコントラストが補正される。
ノイズリダクション強度値および階調補正係数は、APL値および輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムに応じて設定されるので、コントラストの補正に用いられる階調補正係数の設定状況に合わせて、ノイズリダクション強度値を変更して、ノイズ成分の低減度合を変更することができる。
たとえば前述の図3に示すように、ヒストグラム算出回路23で算出されたヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態であるとき、映像処理コントローラ24は、NR回路25におけるノイズリダクション強度値を要階調拡大状態でないときよりも大きく設定するとともに、階調拡大するべき輝度レベル領域の階調補正係数を基準補正係数よりも大きく、具体的には、図3に示す補正曲線の傾きを、基準となる他の領域の補正曲線の傾きよりも大きく設定する。
このようにヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域の少なくとも1つ、図3に示す例では中間調部分が低階調であり、その低階調の輝度レベル領域に割当てられた階調値の範囲を拡大するように階調補正係数が設定される場合のみ、要階調拡大状態でないときよりもノイズリダクション強度値を大きくして、ノイズリダクション処理を行うように構成することができる。
これによって、ノイズリダクション処理による映像の鮮鋭感の低下を抑制することができるので、映像の鮮鋭感の低下を抑制しつつ、S/N比を改善することができる。したがって、映像の鮮鋭感およびS/N比を保って、コントラストを補正することができる。
また前述の図4に示すように、ヒストグラム算出回路23で算出されたヒストグラムで表される輝度レベルの度数分布が要階調拡大状態でないとき、コントラスト補正によって、必要以上にノイズ成分が強調されることがないので、映像処理コントローラ24は、各輝度レベル領域の階調補正係数は基準補正係数のままにして、NR回路25におけるノイズリダクション強度値を要階調拡大状態であるときよりも小さく設定する。これによって、映像のS/N比を保って、ノイズリダクション処理による映像の鮮鋭感の低下を一層抑制することができる。
また本実施の形態によれば、前述のような優れた映像補正回路12と表示部13とを備えて、映像表示装置1が構成される。映像補正回路12は、前述のように、映像の鮮鋭感およびS/N比を保って、コントラストを補正することができる。このような映像補正回路12から出力される映像信号に基づいて、表示部13によって映像が表示されるので、コントラストが高く、鮮鋭感に優れた明瞭な映像を表示することができる。
1 映像表示装置、10 映像信号入力端子、11 受信部、12 映像補正回路、13 表示部、21 回路入力端子、22 平均輝度レベル算出回路、23 ヒストグラム算出回路、24 映像処理コントローラ、25 ノイズリダクション回路、26 コントラスト補正回路、27 回路出力端子。
Claims (3)
- 入力される映像信号を構成する複数の画素の平均輝度レベルを表す平均輝度レベル値を取得する平均輝度レベル取得手段と、
前記映像信号を構成する複数の画素の輝度レベルの度数分布を表すヒストグラムを取得するヒストグラム取得手段と、
前記映像信号に対して、前記映像信号に含まれるノイズ成分を、予め定められるノイズリダクション強度値に応じて低減するノイズリダクション処理を行うノイズリダクション手段と、
前記映像信号を構成する各画素の輝度レベルを、予め定められる階調補正係数を用いて補正することによって、前記映像信号の表す映像のコントラストを補正するコントラスト補正手段と、
前記平均輝度レベル取得手段で取得される平均輝度レベル値、および前記ヒストグラム取得手段で取得されるヒストグラムに応じて、前記ノイズリダクション強度値を設定する強度値設定手段と、
前記平均輝度レベル取得手段で取得される平均輝度レベル値、および前記ヒストグラム取得手段で取得されるヒストグラムに応じて、前記階調補正係数を設定する補正係数設定手段とを備えることを特徴とする映像補正回路。 - 前記ヒストグラム取得手段で取得されるヒストグラムで表される前記輝度レベルの度数分布が、前記ヒストグラムを区分する複数の輝度レベル領域の少なくとも1つに割当てられる階調値の範囲を拡大するように前記コントラスト補正手段によって補正するべき要階調拡大状態であるとき、
前記強度値設定手段は、前記ノイズリダクション強度値を、前記要階調拡大状態でないときよりも大きく設定し、
前記補正係数設定手段は、前記階調値の範囲が拡大される輝度レベル領域の前記階調補正係数を、予め定める基準補正係数よりも大きく設定し、
前記輝度レベルの度数分布が前記要階調拡大状態でないとき、
前記強度値設定手段は、前記ノイズリダクション強度値を、前記要階調拡大状態であるときよりも小さく設定することを特徴とする請求項1に記載の映像補正回路。 - 請求項1または2に記載の映像補正回路と、
前記映像補正回路から出力される映像信号に基づいて、映像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする映像表示装置。
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