JP2010219616A - 2周波用とした表面実装用水晶デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動周波数を調整する際の作業性を高めて設計を容易にする2周波用とした水晶デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも第1と第2の水晶片2(ab)の励振電極4aから引出電極4bの延出した一端部両側をセラミックベース1の内底面に形成された水晶保持端子に加熱硬化型の導電性接着剤6によって固着し、前記第1と第2の水晶片2(ab)の励振電極4aにガスイオンPを照射して振動周波数を調整してなる2周波用とした表面実装水晶デバイスの製造方法において、前記第1と第2の水晶片2(ab)は前記セラミックベース1の内底面に対して垂直方向とするとともに板面を対向して、前記引出電極4bの延出した一端部両側を前記水晶保持端子に予め固着した後、前記第1と第2の水晶片2(ab)の対向面とは反対面の励振電極4aにガスイオンPを照射した構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は2枚の水晶片を収容した表面実装用水晶デバイス及びその製造方法を技術分野とし、特に作業性を高めて設計を容易にした表面実装用水晶デバイスに関する。
(発明の背景)
表面実装水晶デバイス例えば水晶振動子は小型・軽量であることから、例えば携帯型の電子機器に周波数や時間の基準源として内蔵される。このようなものの一つに、2枚の水晶片を容器内に収容し、例えば2周波数での発振を可能にした2周波用の表面実装水晶振動子(以下、2周波振動子とする)がある。
(従来技術の一例)
第7図は一従来例を説明する図で、同図(a)は2周波振動子の断面図、同図(b)は水晶片の平面図である。
2周波振動子はセラミックベース1に第1及び第2とした2枚の水晶片2(ab)を収容し、例えばシーム溶接とした金属カバー3によって開口端面を封止する。セラミックベース1は積層セラミックからなり、凹状として内壁段部を有する。第1及び第2の水晶片2(ab)はいずれも厚みすべり振動とするATカットとし、例えば長さ方向を結晶軸(XYZ)のX軸方向とする。そして、水晶片2(ab)の両主面に励振電極4aを有して一端部両側に引出電極4bを延出する。引出電極4bはそれぞれ反対面に折り返して形成される。
第1水晶片2aは引出電極4bの延出した一端部両側が内底面の水晶保持端子5aに導電性接着剤6によって固着され、電気的・機械的に接続する。第2水晶片2bは同様にして内壁段部の水晶保持端子5bに電気的・機械的に接続する。そして、各水晶保持端子5(ab)は外底面の4角部に設けた実装端子7に積層面を経ての図示しない配線路によって電気的に接続する。
これらの場合、第8図に示したように、第1水晶片2aをセラミックベース1の内底面に固着した後、第1水晶片2aの励振電極4aに図示しないイオンガンからのガスイオンPを照射して、振動周波数を低い方から高い方向に調整する。次に、第2水晶片2bを内壁段部に固着し、同様にして振動周波数を調整する。そして、セラミックベース1の開口端面に設けた図示しない金属厚膜や金属リングにシーム溶接によって金属カバー3を接合する。金属カバー3はセラミックベース1の外底面に設けた図示しないアース端子に電気的に接続する。
このようなものでは、第1及び第2の水晶片2(ab)に電気的に接続するそれぞれの発振回路を接続し、2周波数での発振を可能とする。あるいは、発振回路は一つとして切換スイッチによっていずれか一方の周波数を選択して使用する。これらの場合、例えば第9図に示したように、第1及び第2の発振回路あるいはこれらに切換スイッチを集積化したICチップ8を内底面に設けた凹所内に収容し、第1及び第2の水晶片2(ab)と電気的に接続する。そして、第1及び第2の発振回路に接続した出力、電源、アース等の実装端子7を外底面に延出し、周波数の切換型を含む2周波発振器とする。
特開2003−69366号公報(第6図、段落0031)
(従来技術の問題点)
しかしながら、上記構成の2周波振動子では、第1及び第2の水晶片2(ab)の主面を垂直方向に配置するので、第1水晶片2aを固着した振動周波数の調整後に、第2水晶片2bを固着して振動周波数を調整する。したがって、固着、調整、固着、調整の作業工程となるので、例えば加熱硬化型とした導電性接着剤6の加熱工程を二回必要として作業性の悪い問題があった。
また、セラミックベース1の内底面に配置される第1水晶片2aは、内壁段部の存在によって第2水晶片2bよりも長さ方向が制限されて板面面積が小さくなる。したがって、板面面積が大きいほど良好な振動特性を得るとされる設計を困難にする。特に、第1水晶片2aの長さ方向を振動変位方向となるX軸とした場合は、長さが短くなるのでクリスタルインピーダンス(CI)に悪影響を及ぼす。
この場合、振動周波数は水晶片の厚みに反比例することから、振動周波数が高くなるほど水晶片2の厚みは小さくなって、板面面積を小さくできる。したがって、例えば振動周波数が600MHz帯(第1水晶片2b)と50MHz帯(第2水晶片2a)とした場合は、小さい板面の第1水晶片2aを内底面に、大きい板面の第2水晶片2bを内壁段部に配置することによって、第1及び第2の水晶片2(ab)の設計を容易にする。
しかし、第1及び第2の水晶片2(ab)の振動周波数がいずれも例えば150MHz帯として接近した場合は、水晶片の厚みも殆ど同じとなる。したがって、内底面に配置されて小さい板面となる第1水晶片2aの設計は、内壁段部に配置されて大きい板面となる第2水晶片2bの設計よりも特に困難になる。
このことから、例えばセラミックベース1を両主面に凹部を有する断面H状として、第1及び第2の水晶片2(ab)を各凹部に収容することが考えられる。しかし、この場合は、両主面の凹部の開口端面をそれぞれ金属カバー3によって封止するので、封止工程に2工程を要して作業性を低下させる問題を生じる。
また、セラミックベース1の内底面に水晶片2(ab)の主面を平行に配置するので、高さ寸法を小さくできるものの表面実装振動子の平面外形が大きくなる。したがって、図示しないセット基板の実装密度を低下させることから、ユーザーが実装密度の向上を望む場合は対応できない問題もあった。
(発明の目的)
本発明は、振動周波数を調整する際の作業性を高めるとともに水晶片の設計を容易にする2周波用とした水晶デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、少なくとも第1と第2の水晶片2の励振電極から引出電極の延出した一端部両側をセラミックベースの内底面に形成された水晶保持端子に加熱硬化型の導電性接着剤によって固着され、前記第1と第2の水晶片の励振電極にガスイオンを照射して振動周波数が調整されてなる2周波用とした表面実装水晶デバイスにおいて、前記第1と第2の水晶片は前記セラミックベースの内底面に対して垂直方向とするとともに板面を対向し、前記引出電極の延出した一端部両側が前記水晶保持端子に固着され、前記第1と第2の水晶片の対向面とは反対面の励振電極をガスイオンの照射による振動周波数調整用の励振電極とした構成とする。
また、同請求項8では、少なくとも第1と第2の水晶片2の励振電極から引出電極の延出した一端部両側をセラミックベースの内底面に形成された水晶保持端子に加熱硬化型の導電性接着剤によって固着し、前記第1と第2の水晶片の励振電極にガスイオンを照射して振動周波数を調整してなる2周波用とした表面実装水晶デバイスの製造方法において、前記第1と第2の水晶片は前記セラミックベースの内底面に対して垂直方向とするとともに板面を対向し、前記引出電極の延出した一端部両側を前記水晶保持端子に予め固着した後、前記第1と第2の水晶片の対向面とは反対面の励振電極にガスイオンを照射した構成とする。
このような請求項1の構成(物)であれば、第1と第2の水晶片は板面の対向面とは反対面の励振電極に対するガスイオンの照射とした質量負荷効果によって振動周波数が調整される。したがって、第1と第2の水晶片を導電性接着剤によって予め固着した後、ガスイオンの照射によっての振動周波数を調整する製造方法を採用できる。したがって、第1と第2の水晶片は導電性接着剤を塗布した後、一回の加熱工程で固着できるので、作業性を高められる。
そして、第1と第2の水晶片はいずれも長さを同等の長さにして板面面積を大きくできるので、振動特性を良好にする設計を容易にする。特に、第1及び第2の水晶片の振動周波数が例えば150MHz帯として接近した場合の設計を容易する。そして、水晶片の長さ方向をX軸方向とした場合はCIの点から特に有利になる。
また、請求項8の構成(製造方法)であれば、前述したように、第1と第2の水晶片を導電性接着剤によって予め固着した後、ガスイオンの照射によって振動周波数を調整できる。したがって、第1と第2の水晶片は導電性接着剤を塗布した後、一回の加熱工程で固着できるので、作業性を高められる。
(実施態様項)
本発明の請求項2では、前記水晶片は長方形として前記引出電極の延出した一端部両側は一方の長辺の両端側とする。これにより、水晶片の幅方向が高さ方向となるので、水晶デバイスの高さ寸法を抑制できる。
同請求項3では、請求項1において、前記第1と第2の水晶片は板面を対向した状態で板面方向となる互いに反対方向の水平方向にずらして配置され、前記セラミックベースの内底面に対する前記第1と第2の固着位置を板面方向の水平方向で異なる位置とする。これにより、第1と第2の水晶片を固着する導電性接着剤同士の接触を防止できる。
同請求項4では、請求項1において、前記セラミックベースの内底面には前記第1と第2の水晶片が挿入される位置決溝が設けられる。これにより、第1及び第2の水晶片の位置決めを容易にできる。
同請求項5では、請求項1において、前記セラミックベースは凹状とする。この場合、ガスイオンはセラミックベースの開口端面の内周と第1と第2の水晶片の対向面とは反対面との間から斜め方向に侵入して前記励振電極に対して直接に照射される。これにより、質量負荷効果によって振動周波数を調整できる。
同請求項6では、請求項1において、前記セラミックベースは凹状として、前記セラミックベースの対向する長辺の枠壁内周はそれぞれ底壁の中央側に向かう傾斜面とする。この場合、セラミックベースの開口端面の内周と第1と第2水晶片の対向面とは反対面との間から垂直方向にガスイオンが侵入し、傾斜面での反射によって励振電極に対して斜め方向に照射される。これにより、振動周波数を調整できるとともに、ガスイオンは垂直方向に侵入するので請求項4の場合よりも平面外形を小さくできる。
同請求項7では、前記セラミックベースは平板状とする。この場合、ガスイオンは第1と第2の水晶片の対向面とは反対面となる励振電極に対して垂直方向に照射される。これにより、振動周波数を調整できるとともに、請求項5の場合よりも平面外形を小さくできる。
本発明の第1実施形態を説明する図で、同図(a)は表面実装振動子の正断面図、同図(b)は金属カバーを除く側断面図、同図(c)は同平面図である。 本発明の第2実施形態を説明する2周波振動子の側断面である。 本発明の第3実施形態を説明する図で、同図(a)は2周波振動子の側断面図、同図(b)は金属カバーを除く同側断面図である。 本発明の他例を説明する2周波振動子の金属カバーを除く平面図である。 本発明の他例を説明する金属カバーを除く側断面図である。 本発明の他例を説明する2周波発振器の断面図である。 一従来例を説明する図で、同図(a)は2周波振動子の正断面図、同図(b)は水晶片の平面図である。 一従来例を説明する2周波振動子の金属カバーを除く正断面図である。 一従来例を説明する2周波発振器の正断面図である。
以下、第1図(正断面図、側断面図、平面図)よって、本発明の第1実施形態である2周波振動子及びその製造方法を説明する。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
2周波振動子はセラミックベース1に第1及び第2の水晶片2(ab)を収容し、シーム溶接等によって金属カバー3を開口端面に接合して密閉封入する。セラミックベース1は単純な凹状として例えば3層とした積層セラミックからなり、一対2組とした水晶保持端子5(ab)を内底面に、これらと電気的に接続した実装端子7を外底面の4角部に有する。そして、容器本体の開口端面には図示しない金属厚膜又は金属リングを有する。
第1及び第2の水晶片2(ab)は、厚みすべり振動姿態のATカットとしてX軸方向に長い矩形状とし、振動周波数をいずれも150MHz帯とする。例えば第1水晶片2aを155.52MHz、第2水晶片2bを161.1328MHzとする。そして、ここでは、いずれの水晶片2(ab)も両主面の励振電極4aから短辺方向の一端部両側となる一方の長辺の両端側に引出電極4b延出する。
このようなものでは、先ず、第1及び第2の水晶片2(ab)はセラミックベース1の内底面に対して板面を垂直方向とし、それぞれ引出電極4bの延出した一方の長辺の両端側を水晶保持端子5(ab)に導電性接着剤6によって固着する。導電性接着剤6は加熱硬化型とし、水晶保持端子5(ab)の表面上に予め塗布される。そして、第1及び第2の水晶片2(ab)を位置決めして倒立させた状態で加熱硬化する。
次に、第1水晶片2aの対向面とは反対面とセラミックベース1の開口端面の内周との間から、イオンガンによるガスイオンPを斜め方向に侵入させる。そして、第1水晶片2aの励振電極4aにガスイオンPを直接に照射する。これにより、励振電極4aの表面を全面的に削り取って振動周波数を低い方から高い方に変化させて目的周波数(155.52MHz)に調整する。
次に、これと同様にして、第2水晶片2bの励振電極4aにガスイオンを照射して振動周波数を目的周波数(161.1328MHz)に調整する。最後に、セラミックベース1の開口端面に、例えばシーム溶接によって金属カバー3を接合し、第1及び第2の水晶片2(ab)を密閉封入する。
このような構成であれば、発明の効果の欄でも記載したように、第1と第2の水晶片2(ab)は板面の対向面とは反対面の励振電極4aを振動周波数調整用としてガスイオンPが照射される。したがって、第1と第2の水晶片2(ab)を導電性接着剤6によって予め固着した後、ガスイオンPの照射によって振動周波数を調整できる。これにより、第1と第2の水晶片は導電性接着剤を塗布した後、一回の加熱工程で固着できるので、作業性を高められる。
そして、第1と第2の水晶片2(ab)は同一の周波数帯(例えば150MHz)とするので、厚みを同等として板面面積も同一にできる。したがって、従来例のようにいずれか一方を小さくする場合に比較し、設計を容易にする。特に、ATカットとしていずれも振動の変位方向となるX軸を長さ方向としていずれも長くできるので、CIを小さく維持する。
また、ここでは、第1及び第2の水晶片2(ab)は長方形として引出電極4bの延出した一端部両側は一方の長辺の両端側とする。これにより、各水晶片2(ab)の幅方向が高さ方向となるので、2周波振動子の高さ寸法を抑制できる。
そして、セラミックベース1は凹状として、ガスイオンPは開口端面の内周と第1と第2の水晶片の対向面とは反対面との間から斜め方向に侵入する。これにより、励振電極4aに対して直接に照射され、質量負荷効果によって振動周波数を調整できる。
(第2実施形態)
第2図は本発明の第2実施形態を説明する2周波振動子の側断面図である。なお、前実施形態と同一部分の説明は省略又は簡略する。
第2実施形態では、セラミックベース1は前述のように凹状とし、対向する長辺の枠壁1a内周がそれぞれ中央の底壁1bに向かう傾斜面を有する。ここでは2層とした枠壁の下層の内周を傾斜面とする。そして、セラミックベース1の開口端面の内周と水晶片2(ab)の対向面とは反対面との間からガスイオンPを垂直方向に侵入する。そして、傾斜面での反射によって励振電極4aに対してガスイオンPが斜め方向に照射される。
これにより、各水晶片2(ab)の振動周波数を調整できるとともに、ガスイオンは垂直方向に侵入するので、第1実施形態の場合よりも平面外形を小さくできる。また、この場合でも、前述同様に、第1及び第2の水晶片2(ab)を導電性接着剤6によって固着した後、ガスイオンPの照射によって振動周波数を調整する。したがって、前述と同様に作業性を高めて、水晶片2(ab)を大きくすることから設計を容易にする。
(第3実施形態)
第3図は本発明の第3実施形態を説明する図で、同図(a)は2周波振動子の側断面、同図(b)は金属カバーを除く側断面図である。なお、前実施形態と同一部分の説明は省略又は簡略する。
第3実施形態では、セラミックベース1は平板状とし、内底面に水晶保持端子5(ab)を、外底面に実装端子7を有する。そして、第1及び第2の水晶片2(ab)を前述同様に板面を垂直方向として固着される。そして、金属カバー3を凹状として、開口端面を例えばAuSnとした共晶合金によって、セラミックベース1の外周に接合する。なお、セラミックベース1の外周には図示しない接合用の金属膜を有する。
そして、この場合でも、先ず、第1及び第2の水晶片2(ab)を水晶保持端子5(ab)に導電性接着剤6によって固着する。そして、各水晶片2(ab)の対向面とは反対面となる励振電極4aに対して垂直方向にガスイオンPを照射し、振動周波数を調整する。その後、金属カバー3を接合して密閉封入する。
この場合でも、前述同様に、第1及び第2の水晶片2(ab)を固着した後、振動周波数を調整するので、作業性を高めて各水晶片2(ab)を大きくすることから設計を容易にする。そして、ここでは、セラミックベース1を平板状として各水晶片2(ab)を倒立するので、イオンガスPを垂直方向に照射しやすくする。そして、枠壁を要することなく、金属カバー3を凹状とするので、平面外形をさらに小さくできる。
(他の事項)
上記実施形態の例えば第1実施形態においては、第4図に示したように、第1及び第2の水晶片2(ab)は板面を対向した状態で板面方向となる互いに反対方向の水平方向にずらして配置する。そして、セラミックベース1の内底面に対する第1及び第2の固着位置を板面方向の水平方向で異なる位置とする。これにより、第1及び第2の水晶片2(ab)を固着する導電性接着剤6同士の接触を防止できる。
また、第5図に示したように、セラミックベース1の内底面には第1と第2の水晶片2(ab)が挿入される細長の位置決溝が設けられる。例えば、底壁を2層として上層に貫通孔を設けて位置決溝とする。そして、底壁の下層表面に水晶保持端子5(ab)を設け、積層面を経て実装端子に電気的に接続する。この場合、位置決溝内に導電性接着剤6を塗布して第1及び第2の水晶片2(ab)の引出電極4bの延出した下端部を位置決溝に挿入して位置決めして倒立した状態で、加熱硬化する。これにより、第1及び第2の水晶片の位置決めを容易にして作業性を良好にする。
そして、2周波振動子を例として説明したが、第6図に示したように、底壁の底面側に凹部を設けて発振回路を形成するICチップ8を例えばフリップチップボンディングによって固着し、2周波発振器を形成することも勿論できる。この場合、実装端子7はICチップ8の図示しないIC端子と電気的に接続した電源、出力、アース等となる。なお、各水晶片2(ab)はICチップ8の水晶端子となるIC端子に電気的に接続する。そして、これらは第1実施形態のみならず第2及び第3実施形態でも同様に適用できる。
1 セラミックベース、2 水晶片、3 金属カバー、4 励振及び引出電極、5 水晶保持端子、6 導電性接着剤、7 実装端子、8 ICチップ。

Claims (8)

  1. 少なくとも第1と第2の水晶片の励振電極から引出電極の延出した一端部両側をセラミックベースの内底面に形成された水晶保持端子に加熱硬化型の導電性接着剤によって固着され、前記第1と第2の水晶片の励振電極にガスイオンを照射して振動周波数が調整されてなる2周波用とした表面実装水晶デバイスにおいて、前記第1と第2の水晶片は前記セラミックベースの内底面に対して垂直方向とするとともに板面を対向し、前記引出電極の延出した一端部両側が前記水晶保持端子に固着され、前記第1と第2の水晶片の対向面とは反対面の励振電極をガスイオンの照射による振動周波数調整用の励振電極としたことを特徴とする2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  2. 請求項1において、前記水晶片は長方形として前記引出電極の延出した一端部両側は一方の長辺の両端側とする2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  3. 請求項1において、前記第1と第2の水晶片は板面を対向した状態で板面方向となる互いに反対方向の水平方向にずらして配置され、前記セラミックベースの内底面に対する前記第1と第2の固着位置を板面方向の水平方向で異なる位置とする2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  4. 請求項1において、前記セラミックベースの内底面には前記第1と第2の水晶片が挿入される位置決溝が設けられる2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  5. 請求項1において、前記セラミックベースは凹状とする。この場合、ガスイオンはセラミックベースの開口端面の内周と第1と第2の水晶片の対向面とは反対面との間から斜め方向に侵入して前記励振電極に対して直接に照射される2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  6. 請求項1において、前記セラミックベースは凹状として、前記セラミックベースの対向する長辺の枠壁内周はそれぞれ底壁の中央側に向かう傾斜面とする。この場合、セラミックベースの開口端面の内周と第1と第2水晶片の対向面とは反対面との間から垂直方向にガスイオンが侵入し、傾斜面での反射によって励振電極に対して斜め方向に照射される2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  7. 請求項1において、前記セラミックベースは平板状とする2周波用とした表面実装水晶デバイス。
  8. 少なくとも第1と第2の水晶片の励振電極から引出電極の延出した一端部両側をセラミックベースの内底面に形成された水晶保持端子に加熱硬化型の導電性接着剤によって固着し、前記第1と第2の水晶片の励振電極にガスイオンを照射して振動周波数を調整してなる2周波用とした表面実装水晶デバイスの製造方法において、前記第1と第2の水晶片は前記セラミックベースの内底面に対して垂直方向とするとともに板面を対向し、前記引出電極の延出した一端部両側を前記水晶保持端子に予め固着した後、前記第1と第2の水晶片の対向面とは反対面の励振電極にガスイオンを照射したことを特徴とする2周波用とした表面実装水晶デバイスの製造方法。
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