JP2010219447A - 有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタ - Google Patents

有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタ Download PDF

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Abstract

【課題】印刷性については版部材へのインキングが良好で、電気特性については移動度およびオンオフ比が高く、閾値、駆動電圧、オフ電流を低くすることのできる有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタを提供する。
【解決手段】印刷法で形成される有機トランジスタ用インクであって、金属ナノ粒子と、1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と、金属ナノ粒子及び1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒と、を含むことを特徴とする有機トランジスタ用インク。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタに関し、詳しくは、表示装置の製造に好適に用いられ、プラスチックフィルム基材を用いて、印刷的手法によって形成する有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタに関する。
近年、半導体装置には、高スループット化、大面積化、低コスト化などの要求から、フォトリソグラフィ法に代えて、印刷法による半導体装置の形成方法が考案されている。
印刷法には凸版印刷や凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷方法がある。これらの方法はインクをウェット状態で基板に転写するために転写時や転写後にインクが流動し、解像限界が30μm程度と半導体装置、特に電界効果トランジスタを形成するには低解像である。
電子回路の微細パターン形成技術として、例えば非特許文献1に記載のようなマイクロコンタクトプリンティングが知られている(非特許文献1参照)。マイクロコンタクトプリンティングとは、所望の凹凸パターンを形成した版に、インクを付着した後に、版と基板を接触させ、基板上にインクを転写し、インクパターンを形成する方法である。非特許文献1では、有機薄膜として、欠陥の少ない単分子膜が、再現性よく多様な基板(金属、半導体、酸化物など)上に形成できる自己組織化膜を利用している。
また、非特許文献2に記載のような微細パターン形成技術として反転オフセット印刷法が知られている(非特許文献2参照)。反転オフセット印刷法とは、ブランケットにインクをインキングした後にクリシェでパターニングを行い基材にレジストのインクを転写する方法であり、TFT全層のレジストパターンをロールで形成している。
上記のマイクロコンタクトプリンティング(非特許文献1)と反転オフセット印刷法(非特許文献2)の共通する特徴としてはポリジメチルシロキサン(PDMS)のような柔らかく、表面エネルギーの低い版部材から乾燥状態のインクを基材に転写することにある。乾燥状態のインクを基材に転写することから、転写時や転写後にインクが流動しにくく明瞭なエッジの印刷パターンを得ることができる。
しかし、表面エネルギーの低い版部材を用いるために版部材のインクはじきなどのインキングに問題が生じる。また、PDMSよりインクの表面張力を下げて濡れ性を向上させるために、インクの表面張力を調整する試薬をインク中に用いた場合、特に有機トランジスタでは電気特性に影響を与えてしまう。
Langmuir 10, 1498 (1994) SID 08, pp, 637−40,2008
本発明は、印刷性については版部材へのインキングが良好で、電気特性については移動度およびオンオフ比が高く、閾値、駆動電圧、オフ電流を低くすることのできる有機トランジスタ用インク、有機トランジスタの電極及びその形成方法並びに有機トランジスタを提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、印刷法で形成される有機トランジスタ用インクであって、金属ナノ粒子と、1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と、金属ナノ粒子及び1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒と、を含むことを特徴とする有機トランジスタ用インクとしたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、非イオン性界面活性剤の親水性部分が水酸基またはエーテル基で構成され、親油性部分がアルキル基で構成されることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ用インクとしたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、非イオン性界面活性剤を0.005wt%以上1.0wt%以下の割合で含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ用インクとしたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の有機トランジスタ用インクを基材上に印刷法でパターニングした後に熱処理を行う工程を含むことを特徴とする有機トランジスタの電極形成方法としたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、印刷法が、マイクロコンタクトプリンティング、または反転オフセット印刷により行われることを特徴とする請求項4に記載の有機トランジスタの電極形成方法としたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、熱処理が、100℃以上180℃以下の温度で10分以上120分以下で行う工程であることを特徴とする請求項4または5に記載の有機トランジスタの電極形成方法としたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、請求項4乃至6のいずれかに記載の方法により形成されたことを特徴とする有機トランジスタの電極としたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、基板と、基板上に形成されたゲート電極と、ゲート電極の全面を覆い形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成された金属ナノ粒子と1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と金属ナノ粒子及び1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒を含み離間して形成されたソース電極及びドレイン電極と、を備えることを特徴とする有機トランジスタとしたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、非イオン性界面活性剤の親水性部分が水酸基またはエーテル基で構成され、親油性部分がアルキル基で構成されることを特徴とする請求項9に記載の有機トランジスタとしたものである。
本発明の請求項10に係る発明は、非イオン性界面活性剤を0.005wt%以上1.0wt%以下の割合で含むことを特徴とする請求項8または9に記載の有機トランジスタとしたものである。
本発明によれば、印刷性については版部材へのインキングが良好で、電気特性については移動度およびオンオフ比が高く、閾値、駆動電圧、オフ電流を低くすることのできる有機トランジスタの形成に好適なインク、これから形成された電極、その形成方法および有機トランジスタを提供することができる。
本実施の形態に係る有機トランジスタを示す概略断面図である。 実施例と比較例で作製された有機トランジスタのインク成分とトランジスタ特性の関係を示すグラフである。 実施例と比較例で作製された有機トランジスタのインク成分とトランジスタ特性の関係を示すグラフである。 実施例と比較例で作製された有機トランジスタのインク成分とトランジスタ特性の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ用インクは、金属ナノ粒子と、1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と、金属ナノ粒子及び非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒からなる。
本発明の実施の形態に係る金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属からなるナノ粒子、または、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンの金属から選択される2種類以上の金属からなる合金のナノ粒子や、酸化銀などの金属酸化物や有機銀などの有機金属化合物も用いることができる。用いる金属の平均粒径はインクへの分散性の点から50nm以下の平均粒径が好ましく、粒子の安定した製造の点から10nm〜30nmの平均粒径が好ましいが、本発明はこれに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係る非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンやポリオキシプロピレンまた、その重合体などのエーテル基や、1つまたは複数の水酸基で構成される親水性部分を備え、アルキル基やベンゼン環により疎水性部分が形成されている。用いる材料としては、例えば、Triton X−45、Triton X−100、Triton X、Triton A−20、Triton X−15、Triton X−114、Triton X−405、Tween #20、Tween #40、Tween #60、Tween #80、Tween #85、Pluronic F−68、Pluronic F−127、Span 20、Span 40、Span 60、Span 80、Span 83、Span 85などを用いることができるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
このような界面活性剤は界面活性剤そのものが有機半導体に対して比較的に影響を与えにくい物であり、有機溶媒ではなく水系の洗浄で界面活性剤を除去できるので洗浄が簡便である。ウェット洗浄が可能なことから、素子へのダメージを与えるUV洗浄やオゾン洗浄、アッシングなどのドライ洗浄を行う必要がなく、self assemble monolayer(SAM)などを電極表面に修飾することで電荷注入特性が改善でき素子特性の向上が期待できる。
本発明の実施の形態に係る溶媒は、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒、ペンテン等の不飽和炭化水素系溶媒、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、ブチルアセテートなどのアセテート系溶媒、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒、クロロホルムなどのハロゲン系溶媒、水系溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
界面活性剤の使用割合はインク全量に対し、0.005wt%以上1.0wt%以下であることが好ましい。界面活性剤が0.005wt%未満だと、PDMSの版への有効な濡れ特性が得られずインキングが困難になってしまう。また、界面活性剤が1.0wt%を超えると、有機トランジスタの電極の導電性が低下してしまう。
また、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタの電極に用いるインクを版部材上にウェットプロセスでインキングし、半乾燥状態(実質的に流動性を持たない状態)のインクを基材に転写し熱処理することで電極パターンを得る。インクを版部材上にウェットプロセスで薄膜形成する方法は、例えば、スピンコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、グラビアコーティング、リバースグラビアコーティング、ロールコーティング、フレキソプリンティング、インクジェットプリンティング、スロットダイコーティング、キャップコーティング、バーコーティングなどを用いることができるが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
このような印刷方法としては、マイクロコンタクト印刷や反転オフセット印刷が知られ、これらとフレキソ印刷や平版印刷、凹版印刷などを組み合わせた印刷法でもよい。また、マイクロコンタクト印刷や反転オフセット印刷では、版部材にPDMSなどの柔らかく、表面エネルギーの低い部材を用い、版部材にウェットプロセスでインキングしたインクを半乾燥状態(実質的に流動性を持たない状態)にした後に基材に転写する。半乾燥状態のインクを基材に転写することで、インクのダレのない高解像で明瞭なパターンが得られる。
印刷に用いる版部材としてポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いることができる。PDMSは低表面エネルギーを特徴とする材料であり、インクなどの液体が濡れ広がりにくい。しかしながら、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタの電極に用いるインクを構成する界面活性剤を用いることで、インクのPDMS上への濡れ性を改善することができる。また、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタの電極に用いるインクを構成する溶媒により、PDMSへのインクの濡れ性が不足している場合でもインクの乾燥速度を調整することでインクのハジキ現象を抑制することができる。PDMSの表面はUVやオゾン、アッシングなどで表面改質を適切強度で行ってもよいが、過剰に表面改質を行うと、転写性が悪化する。
電極パターンを形成した後の熱処理は、100℃以上180℃以下の温度で10分以上120分以下で行われることが好ましい。熱処理を100℃以上180℃以下の温度で10分以上120分以下で行うことにより、必要な導電性を得ることができ、かつ、プラスチックフィルム基材上に形成することができる。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ及びその形成方法について図1を参照して、以下に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100は、基板110上に形成されたゲート電極111とゲート電極111上に形成されたゲート絶縁膜112と、ゲート絶縁膜112上にチャネル部を対向するようにして形成されたソース電極113とドレイン電極114と、チャネル部分に形成された有機半導体層115が設けられた構成である。本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100は、ボトムゲート、ボトムコンタクトの構造であるが、本発明はこの構造に限定されず、例えばトップゲート、トップコンタクトの構造などに用いることができる。ここで、図1の構成は1つの好ましい構成であり、本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ用インクは様々な構成の有機トランジスタに使用できる。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100の基板110はプラスチックフィルム状である。プラスチックフィルムの樹脂材料として例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、シクロオレフィンポリマー、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などの材料を用いることができ、これらの樹脂を組み合わせたポリマーアロイや、1種または2種以上の上記樹脂材料を組み合わせて積層した多層構造の積層構造のプラスチックフィルムとして構成されることもある。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100のソース電極113とドレイン電極114は、本発明の実施の形態に係る上述した有機トランジスタ用インクと印刷方法で形成することができる。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100のゲート電極111は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、コバルト、鉄、アルミニウム、マンガンなどの金属を用いて、PVDやCVDで製膜した後に、フォトリソグラフィ法でパターンを形成することができる。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100のゲート絶縁膜112はポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリ弗化ビニリデン、シアノエチルプルラン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂やこれらの樹脂のポリマーアロイや共重合体を用いることができ、絶縁材膜の前駆体を成膜した後に、可視光やUV、EBなどの電磁波によって硬化させる可視光硬化樹脂、UV硬化樹脂、EB硬化樹脂もしくは、熱によって硬化させる熱硬化樹脂、2液硬化樹脂を用いることもできる。
本発明の実施の形態に係る有機トランジスタ100の有機半導体層115としてはπ共役ポリマーが用いられ、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアリルアミン類、フルオレン類、ポリカルバゾール類、ポリインドール類、ポリ(P-フェニレンビニレン)類などを用いることができる。また、有機溶媒への溶解性を有する低分子物質、例えば、ペンタセンなどの多環芳香族の誘導体、チオフェン系オリゴマー、フタロシアニン誘導体、ペリレン誘導体、テトラチアフルバレン誘導体、テトラシアノキノジメタン誘導体、フラーレン類、カーボンナノチューブ類などを用いることができる。
有機半導体層115の形成には凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、マイクロコンタクトプリンティング、反転オフセット印刷、熱転写法、レーザ転写法などを用いることができる。
有機半導体層115の工程以降は、図示しない封止層や層間絶縁膜、ビア、画素電極などを設けても良く、有機トランジスタ素子の利用方法により、素子の構成を適宜決定することができる。
本発明は、界面活性剤と溶媒と金属ナノ粒子を含んだインクを用いることでインクの表面張力を下げ、用いた界面活性剤は有機半導体材料に化学的な影響を与えにくく、界面活性剤は水へ溶解できる。これらのそれぞれの作用により、PDMSのような表面エネルギーの低い版上へもインキングができ、半導体デバイスの電気的特性を損なうことがなく、洗浄が容易である。よって、移動度およびオンオフ比が高く、閾値、駆動電圧、オフ電流を低くすることのできる有機トランジスタの形成に好適なインク、これから形成された電極、その形成方法および有機トランジスタを形成することができる。
以下、具体的な実施例によって本発明を詳細に説明するが、これらの実施例は説明を目的としたもので、本発明はこれに限定されるものではない。
[インクの作製]
界面活性剤、金属ナノ粒子、溶媒を表1に示す組成比で混合し、導電インク1〜13を作製した。非イオン性界面活性剤としてMP Biomedicals製のTRITON X−100、和光純薬工業製のTween 20、和光純薬工業製のSpan #20、MP Biomedicals製のPLURONIC F−68 POLYOL、和光純薬工業製のTriton(R) X−405を用いて、シリコーン系非イオン性界面活性剤として共栄社化学製のポリフローKL280、陽イオン性界面活性剤としてオクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、陰イオン性界面活性剤として和光純薬工業製のステアリン酸カルシウム、金属ナノ粒子として平均粒径20nmの銀粒子のアルコール分散液を用い、溶媒としてエタノールを用いた。
Figure 2010219447
実施例1として、アルミニウム蒸着膜付ポリエチレンナフタレートフィルムを基板110として用いた。次に、基板110上にアルミニウムをゲート電極として形成した。次に、ゲート電極111の全面を絶縁塗料として架橋性ポリビニルフェノールをスピンコート法にて塗布し、150℃の熱処理を行ってゲート絶縁膜112を形成した。
次に、ゲート絶縁膜112上に表1に示す導電インク1をマイクロコンタクトプリンティングで印刷し、150℃の熱処理を行ってソース電極113とドレイン電極114を形成し、超純水で流水洗浄を行った。さらに、有機半導体としてポリ3ヘキシルチオフェン溶液をスピンコート法にて形成することで有機半導体層115を形成して、有機トランジスタ100を作製した。
上記の構成で作製した有機トランジスタ100をKeithkey製の半導体パラメータアナライザーSCS4200を用いて不活性雰囲気下で測定することによりI−V特性を求め、トランジスタ特性を評価した。得られた有機トランジスタ100で以下の条件における測定値を得た。ドレイン電圧を−40Vとした時のドレイン電流について、ゲートバイアス−40V時および0V時の比を示す。閾値電圧は(Id)1/2とVgのグラフの線形部分の近似直線とVg軸との交点から求めた。閾値の絶対値が小さいほど低電力で駆動できることを意味する。また、周知の方法により、Id−Vgカーブの飽和領域から電界効果移動度を算出した。
導電インクとして表1に示す導電インク2を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
導電インクとして表1に示す導電インク3を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
導電インクとして表1に示す導電インク4を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
導電インクとして表1に示す導電インク5を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
導電インクとして表1に示す導電インク6を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
(比較例1)
導電インクとして表1に示す導電インク7を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
(比較例2)
導電インクとして表1に示す導電インク8を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
(比較例3)
導電インクとして表1に示す導電インク9を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。作製した有機トランジスタ素子は変調を示さなかった。
(比較例4)
導電インクとして表1に示す導電インク10を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。版にインキングした際にインクがハジキ、印刷および有機トランジスタ素子の作製が行えなかった。
(比較例5)
導電インクとして表1に示す導電インク11を用いた以外は実施例1と同様に素子を作製し評価した。版にインキングした際にインクがハジキ、印刷および有機トランジスタ素子の作製が行えなかった。
(比較例6)
導電インクとして表1に示す導電インク12を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
(比較例7)
導電インクとして表1に示す導電インク13を用いた以外は実施例1と同様に有機トランジスタ素子を作製し評価した。
以上の有機トランジスタ100を評価した実施例1〜6と比較例1〜7の結果を図2に示す。図2からわかるように実施例1〜6では、オンオフ比が高く良好なトランジスタ特性が得られた。
以上の有機トランジスタ100を評価した実施例1〜6と比較例1〜7の結果を図3に示す。図3からわかるように実施例1〜6では、移動度が高く良好なトランジスタ特性が得られた。
以上の有機トランジスタ100を評価した実施例1〜6と比較例1〜7の結果を図4に示す。図4からわかるように実施例1〜6では、閾値電圧が低く良好なトランジスタ特性が得られた。
本発明によれば、移動度およびオンオフ比が高く、閾値、駆動電圧、オフ電流を低くすることのできる有機トランジスタの形成に好適な導電インク、これから形成された導電パターン、その形成方法および有機トランジスタを形成することができた。特に本発明では、有機トランジスタに用いる電極をウェットプロセスによって行うことができ、製造工程の低温化、簡略化、コスト削減を得ることができたので、フレキシブル薄膜トランジスタの形成に有効である。
本発明の有機トランジスタは、液晶や有機EL、電子ペーパなどの表示装置やRFIDに利用できる。
100:有機トランジスタ
110:基板
111:ゲート電極
112:ゲート絶縁膜
113:ソース電極
114:ドレイン電極
115:有機半導体層

Claims (10)

  1. 印刷法で形成される有機トランジスタ用インクであって、
    金属ナノ粒子と、
    1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と、
    前記金属ナノ粒子及び前記1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒と、
    を含むことを特徴とする有機トランジスタ用インク。
  2. 前記非イオン性界面活性剤の親水性部分が水酸基またはエーテル基で構成され、前記親油性部分がアルキル基で構成されることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ用インク。
  3. 前記非イオン性界面活性剤を0.005wt%以上1.0wt%以下の割合で含むことを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ用インク。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の有機トランジスタ用インクを基材上に印刷法でパターニングした後に熱処理を行う工程を含むことを特徴とする有機トランジスタの電極形成方法。
  5. 前記印刷法が、マイクロコンタクトプリンティング、または反転オフセット印刷により行われることを特徴とする請求項4に記載の有機トランジスタの電極形成方法。
  6. 前記熱処理が、100℃以上180℃以下の温度で10分以上120分以下で行う工程であることを特徴とする請求項4または5に記載の有機トランジスタの電極形成方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれかに記載の方法により形成されたことを特徴とする有機トランジスタの電極。
  8. 基板と、
    前記基板上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極の全面を覆い形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された金属ナノ粒子と1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤と前記金属ナノ粒子及び前記1つまたは2つ以上の非イオン性界面活性剤を溶解または分散させる溶媒を含み離間して形成されたソース電極及びドレイン電極と、
    を備えることを特徴とする有機トランジスタ。
  9. 前記非イオン性界面活性剤の親水性部分が水酸基またはエーテル基で構成され、前記親油性部分がアルキル基で構成されることを特徴とする請求項9に記載の有機トランジスタ。
  10. 前記非イオン性界面活性剤を0.005wt%以上1.0wt%以下の割合で含むことを特徴とする請求項8または9に記載の有機トランジスタ。
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