JP2010219078A - 無機エレクトロルミネッセンス素子とその素子を利用した発光装置と発光方法 - Google Patents

無機エレクトロルミネッセンス素子とその素子を利用した発光装置と発光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無機物の蛍光体物質に直流電圧を印加することにより発光させることができ、蛍光体層中に分散する発光中心または、蛍光体の種類を変えることにより、発光色を適当に変化させることができる電界発光素子を提供する。
【解決手段】直流駆動発光素子の内部に半導体でNPN型の構造を形成し、それに隣接して蛍光体物質を蒸着した後、第1の電極と第2の電極で挟んだ構造の電界発光素子を作る。この構造を利用して、陰極側のPN接合に順方向電圧を加えP型半導体層内へ電子を注入する。さらにP型半導体層とN型半導体の加速層によって形成されているPN接合部を、逆バイアスすることにより加速層内部に広がる空乏層の電場を利用して、電子を加速し、発光中心または蛍光体に衝突させ、発光を得る方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は無機エレクトロルミネッセンスと呼ばれる現象を利用したもので、無機物を発光の材料に使用して電気から光へ変換するための無機エレクトロルミネッセンス素子とその素子を利用した発光装置と発光方法に関する。
面状の発光が得られる自発光素子としては、現在のところ有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ということもある)と無機エレクトロルミネッセンス素子(以下、無機EL素子ということもある)がある。
有機EL素子は有機物中に電流を流すために、寿命が短いことと、高い温度に対して弱いことが問題となっている。
その反面、無機EL素子は高温に強いことや、寿命が永いことなど多くの有利な特徴を有しており、実用化に向けて数多く研究がなされてきたが、これらの研究の多くは交流電源で励起発光するものである。そのため交流励起EL素子のデメリットを回避するため、直流駆動で発光が得られる素子が切望されている。
無機EL素子は、硫化物系の蛍光体材料が多く使用されており、これらの素子の駆動の方法は、ほとんどが交流、または両極性のパルス電圧である。この無機EL素子は図8のように蛍光体材料をガラス基板21上で、蒸着法を利用して薄膜化して蛍光体層23を形成させ、その上下を絶縁層25で挟み、さらに下部透明電極22と上部背面電極24で挟んだ構造をしている。このため直流の電流は流れず素子に100Hz〜10kHz程度の交流電圧を交流電源26から印加して発光させている。
印加電圧の最初の半サイクルで蛍光体の内部で電子を加速して、発光中心に衝突させ発光し、次の反転した半サイクルで反対の方向へ電子を加速、衝突させ再び発光させるものである。このように交流での発光は1サイクル中で2回の発光を起こし、連続したものではない。
このELの現象を連続して起こさせることができれば、発光の効率も高くなり、より強い発光が得られる可能性がある。そこで、定常的な発光を得るためには、発光素子を直流の電源で駆動し、常時、電子を供給し続ける必要がある。
直流駆動の無機EL素子は分散型のEL素子として、1968年に発表され、1970年頃からは真空蒸着法によって、薄膜型の直流駆動EL素子が研究されるようになってきた。この直流駆動EL素子は研究が数多くなされているにもかかわらず、発光が弱く寿命が短いため、いまだ実用的な素子としては開発されていない。
従来からの直流駆動EL素子の基本的な構造は、透明電極と背面の金属電極との間に、直接蛍光体を挟んだものである。これは直流電流を蛍光体内部に流すため、電極から電荷を直接蛍光体に注入する必要があり、蛍光体と電極を直接接触させている。ところがこの構造では、流れる電流が不安定で、ある一定の電圧以上になると急激に電流が流れ、素子の破壊を招きやすい性質がある。
このため従来の直流駆動無機EL素子は、図9に示されるような構造の改良がなされている(非特許文献1)。図9に示される直流駆動無機EL素子では、ガラス基板21上に設置された下部透明電極22と上部背面電極24に直流電源28を接続し、蛍光体層23と上部背面電極24の間に安定化層27を挿入する構成となっている。この安定化層27を設けることで流れる電流を制限して、素子の安定化を図っている。
ところがこの構造では安定化層27の抵抗体により、エネルギーの損失が発生し発熱が大きい。
また同時に電流を適度にしぼるためには、数μm〜数十μm程度の膜厚にする必要があり、製造中に薄膜の剥離などの問題が生じるため、使用できる材料に関して制限が生じる。
そこで、TaやSiO、などの絶縁物を数十nm〜数μmの厚さの薄膜に蒸着して形成し、この膜を通して電流を流すことが検討された。(非特許文献2,3)
このようにしてかなり高輝度に発光する直流EL素子が作れるようになったのであるが、素子の安定性と寿命の点について、まだ実用的なレベルまでは到達していない。
また、絶縁物の中に金属不純物を分散させ抵抗体層として導入し、この不純物レベルを通して電流を流すことにより、安定化を計ったものも提案されている。(特許文献1)
しかしながら、いずれの方法も素子自体、電気的に弱く、安定性と寿命に問題がある。
一方、有機EL素子と同様の発光原理を利用した無機EL素子の発明がある。(特許文献2)
この発明の素子は直流の電源で駆動でき、正電極から電荷輸送層を通して酸化物発光層中に正孔を注入し、また負電極からは電子注入層を通して電子を注入し、発光層内で正孔と電子を再結合させることによって発光を得ている。
また、別に薄膜EL素子で透明電極と金属の電極で蛍光体を挟み直接電極から電子を注入することにより、蛍光体内で正孔と再結合させ発光を得ているものがある。(特許文献3,4)
この特許文献3,4に開示される素子は、直流の電源で駆動することのできる無機EL素子であり、電荷注入型のEL素子である。電子と正孔を蛍光体内部に注入することによって再結合させ発光を得ている。これらのタイプの素子(特許文献2と特許文献3,4)は蛍光体として再結合型の蛍光体を使用し、蛍光体内部の不純物レベルを介しての再結合発光を利用している。
分散型直流駆動の無機EL素子で、硫化亜鉛を母体とした蛍光体に金属の粉末を分散混入し、2つの電極で挟んだ素子も提案された。(特許文献5)
この特許文献5に開示される素子は電極から蛍光体の粉末に直接電荷を注入する素子で、基本的には従来から存在する分散型EL素子であり、薄膜型EL素子とは本質的に異なるものである。
特開平5−74572号公報 特開2006−4658号公報 特開2007−123220号公報 特開2007−123221号公報 特開2008−7755号公報
M. Higton: Digest of 1984 SID InternationalSymposium (1984) 29 H. Matsumoto et al.: Jpn J. Appl Phys. l7 (1978)1543 J. I. Pankove: J. Lumin. 40&41 (1988) 97
上述のように薄膜無機EL素子における交流での発光は1サイクル中で2回の発光を起こし、連続したものではなく交流での駆動のため、外部回路が複雑になる。また、交流における1サイクルで2回の発光であるがゆえに高い発光効率が得られないという点がある。
このELの現象を連続して起こさせることができれば、より強い発光が得られる可能性を秘めている。そこで定常的な発光を得るためには、EL発光素子を直流の電源で駆動し、常時、蛍光体内に電子を供給し続ける必要がある。
本発明はかかる従来の課題を解決すべく、安定した強い発光を可能とし、直流電源で駆動できる衝突励起型の無機EL素子とその素子を利用した無機EL発光装置と発光方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明である無機エレクトロルミネッセンス素子は、
絶縁性のガラス基板上に形成され陰極となる第1の電極と、この第1の電極に対向して配置され陽極となる第2電極との間に無機物からなる蛍光体層を挟んだ構造の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記第1の電極である陰極と前記蛍光体層との間に、無機物の半導体材料で構成されたN型半導体とP型半導体をNPN型に接合した半導体構造を有することを特徴とするものである。
上記構成の無機エレクトロルミネッセンス素子においては、陰極側のN型半導体とP型半導体のいわゆるPN接合に順方向電圧を加え、P型半導体の内部に電子を注入する作用を有する。また、陽極側のN型半導体と先のP型半導体によって構成されるPN接合を逆バイアスとすることで空乏層を形成させて電子を加速させる作用を有する。蛍光体層は、この加速された電子の衝突を受けて励起され発光する作用を有する。
次に、請求項2に記載の発明である無機エレクトロルミネッセンス素子は、請求項1に記載の発明において、前記蛍光体層は、前記N型半導体材料中に発光中心又は蛍光物質を分散、混在させた膜によって形成されるものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス素子においては、請求項1に記載の発明と同様の作用を有する。
請求項3に記載の発明である無機エレクトロルミネッセンス素子は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記NPN型に接合した半導体構造における陰極側のN型半導体の材料がZn,Ba,Sr,Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物のいずれかから構成されるものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス素子においても請求項1と同様の作用を有する。
請求項4に記載の発明である無機エレクトロルミネッセンス素子は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記NPN型に接合した半導体構造において中間に存在するP型半導体の材料がNi,Mn,Cr,Co,Cu,Ag,La,Pr,Sr,Ga,Sn,Alの酸化物、硫化物、セレン化物もしくはこれらの混合物のいずれかから構成されるものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス素子においても請求項1と同様の作用を有する。
さらに、請求項5に記載される発明である無機エレクトロルミネッセンス素子は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記NPN型に接合した半導体構造における蛍光体と隣接するN型半導体の材料がZn,Ba,Sr、Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物であるものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス素子においても請求項1と同様の作用を有する。
請求項6に記載される発明である無機エレクトロルミネッセンス発光装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子と、これを駆動する直流電源と、を有するものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス発光装置においては、請求項1に記載される無機エレクトロルミネッセンス素子と同様の作用を有し、さらに、直流電源が電子を供給することで無機エレクトロルミネッセンス素子を発光させるという作用を有する。
請求項7に記載される発明である無機エレクトロルミネッセンス素子の発光方法は、直流駆動の無機エレクトロルミネッセンス素子の発光方法であって、前記無機エレクトロルミネッセンス素子の内部に、第1及び第2のN型半導体とP型半導体を用いてNPN型の三層構造を作成し、このNPN型の三層構造において陰極側の前記第1のN型半導体とP型半導体から構成されるPN接合部に順方向電圧を印加することで前記P型半導体内に電子を注入し、さらに前記P型半導体と前記第2のN型半導体とで構成されるPN接合部を逆バイアスすることで、このPN接合部に空乏層を形成させ、この空乏層の部分の電場を利用し、前記P型半導体を通し注入された電子を加速して、前記第2のN型半導体に隣接する蛍光体層に分散、混在させた発光中心又は蛍光物質に衝突、発光させることを特徴とするものである。
このように構成される無機エレクトロルミネッセンス素子の発光方法においては、請求項1、2に記載される発明と同様の作用を有する。
本発明の無機エレクトロルミネッセンス素子及びその素子を用いた発光装置と発光方法においては、直流電源に接続されても、NPN型に接合した半導体構造を備えることで電子を加速し、蛍光体層を励起して発光させることが可能である。また、無機物からなる材料を採用することで、無機エレクトロルミネッセンス素子及び無機エレクトロルミネッセンス発光装置の長寿命化を図ることが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子と無機エレクトロルミネッセンス発光装置を示す断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子における非動作時のエネルギーバンド概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子における動作時のエネルギーバンド概念図である。 本発明の第2の実施の形態(実施例1)に係る無機エレクトロルミネッセンス素子と無機エレクトロルミネッセンス発光装置の断面構造図である。 本発明の実施例2に係る無機エレクトロルミネッセンス素子と無機エレクトロルミネッセンス発光装置の断面構造図である。 本発明の実施例3に係る無機エレクトロルミネッセンス素子と無機エレクトロルミネッセンス発光装置の断面構成図である。 本発明の実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子の代表的な印加電圧−発光輝度特性を示すグラフである。 実用化されている従来の交流駆動薄膜EL素子の断面構造図である。 従来の直流駆動薄膜EL素子の断面構造図である。
以下に、本発明に係る無機エレクトロルミネッセンス素子、その素子を用いた発光装置と発光方法の第1の実施の形態を、図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子とそれを採用した無機エレクトロルミネッセンス発光装置の構成図である。図1において、無機エレクトロルミネッセンス発光装置2aは、ガラス基板3上に設けられた無機エレクトロルミネッセンス素子1aとこれに接続される直流電源10を備えている。
無機エレクトロルミネッセンス素子1aは、ガラス基板3上に設けられる下部透明電極4と、この下部透明電極4の上面に設置される蛍光体層5と、この蛍光体層5の上面に構成される加速層7(N型半導体層)、P型半導体層8及びN型半導体層9及びこのN型半導体層9の上面に形成される上部背面電極6からなっている。
さらに、無機エレクトロルミネッセンス素子1aの下部透明電極4と上部背面電極6には直流電源10が接続されており、下部透明電極4、上部背面電極6に直流電源10の陽極、陰極がそれぞれ接続されている。
図1に示される無機エレクトロルミネッセンス素子1aにおいては、この電界発光素子の内部に加速層7、P型半導体層8及びN型半導体層9でNPN接合になる構造を有し、その下部に蛍光体物質を蒸着して蛍光体層5を形成した電界発光素子を作る。この構造を利用して、直流電源10の陰極側のN型半導体層9とP型半導体層8によるPN接合に順方向電圧を加え、P型半導体層8の内部に上部背面電極6(陰極)からの電子を注入する。さらにP型半導体層8とN型半導体である加速層7によって形成されているPN接合部を、逆バイアスすることにより、このPN接合部に広がる空乏層の電場を利用して、電子を加速し、蛍光体層5の発光中心または蛍光体に衝突させ、発光11を得るものである。
本願発明は蛍光体物質へ電子の注入の方法と、電子の加速の方法を検討することによって、新しい構造を有する発光素子を提供することができた。
無機エレクトロルミネッセンス素子1aの構造は、図1のように下部透明電極4が予め形成されているガラス基板3上に蛍光体を100nm〜10μm蒸着して蛍光体層5を構成させる。この膜の上面に蛍光体層5の蛍光体と同一の母体物質で、純粋な母体材料を追加形成し、N型の半導体の加速層7として100nm〜10μmの厚さに作る。
次に、P型半導体物質を10nm〜1μmに蒸着してP型半導体層8を形成し、加速層7の母体材料との間でPN接合を構成させる。さらに、この上にN型半導体物質を100nm〜10μmに蒸着してN型半導体層9として、加速層7、P型半導体層8及びN型半導体層9でNPN型の構造とする。最後に上部背面電極6を真空蒸着して無機エレクトロルミネッセンス素子1aは完成する。これが本願発明に係る実施の形態の基本的な形である。
一般的に化合物半導体である蛍光体物質は、薄膜に形成した場合にN型の半導体の性質を発現するようになり、このため蛍光体と同一の母体の薄膜はN型の半導体(加速層7)となり形成される。この結果、次に蒸着される上面のP型半導体層8と、N型の母体の薄膜(加速層7)との間でPN接合が形成されることになる。
このPN接合の部分を逆バイアスすると、この加速層7の部分に空乏層が広がる。この状態の所に電子を注入し、内部電場である空乏層を利用して電子を加速、蛍光体層5内に含まれる発光中心に衝突させることによって発光11が得られる。
そこで、空乏層への電子の注入の方法は、前述のP型半導体層8とその上にあるN型半導体層9とで形成されたPN接合の部分に、順方向の電圧を印加すると順方向電流が流れ、P型半導体層8内に電子を注入できる。この電子はP型半導体層8内を拡散し、その結果、逆バイアス空乏層の内部電場内に電子を注入することができる。そして、電子は内部電場で加速され、蛍光体層5の発光中心に衝突し励起することによって、発光に到る。上部背面電極6に負電位を、下部透明電極4に正電位の電圧を印加すると発光が得られる。
PN接合については、従来から数多くの研究がなされてきた。PN接合の特性を積極的に直流EL素子に利用し、定常的に動作するようにしたものが、本発明の本質である。
この発明によって、安定した、寿命の永い発光が得られるようになり、さらに発光の効率を従来の方法より一桁以上向上させることができ、安定した明るい発光を得ることができる。
図2は本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1aに外部電圧を印加していない状態の時のエネルギーバンド概念図である。図面左側が陰極(カソード)12で右側が陽極(アノード)13になっており、その間に、発光中心15を含有する蛍光体層5、加速層7、P型半導体層8及びN型半導体層9が構成されている。外部からの印加電圧がゼロのためフェルミ準位Eは全体を通して一定となり、電子14の存在は熱平衡状態になる。
図3は本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1aにおける動作時のエネルギーバンド概念図である。図面左側が陰極(カソード)12、右側が陽極(アノード)13で、無機エレクトロルミネッセンス素子1a全体から見ると半導体がNPN型の構造になっている。陰極側のN型半導体層9と次のP型半導体層8でPN接合が構成されており、外部からの印加電圧Vに対して順方向のバイアスとなる。この順方向の電流によって陰極12からの電子14はN型半導体層9を通してP型半導体層8内に注入され、P型半導体層8内に拡散していく。その結果、次にあるN型半導体である加速層7に注入される電子14の量を電界のバランスによって適度に制限し、発光に必要な量にコントロールすることができる。
また、次に存在するPN接合の部分(P型半導体層8及び加速層7)は外部電圧に対して逆バイアスとなり、この部分に外部電圧Vの大部分が加わることになる。その結果、この接合の部分に空乏層が広がる。P型半導体層8を通して注入された電子14は、この空乏層内で加速されホットエレクトロンとして生成される。この高いエネルギーを得た電子14が蛍光体層5内にある発光中心15に衝突し、励起し、発光11が得られる。これが直流発光のメカニズムである。
このように外部から加えられた電場からのエネルギーの大半が空乏層に加えられることによって電子14に効率よくエネルギーを伝達でき、発光の効率が高くなる。
本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子は、ブラウン管の発光の機構を半導体の固体物質中で実現したもので、電子14の注入と加速、衝突、そして発光中心の励起、発光という工程を行うものである。
本発明の実用的な構造に係る第2の実施の形態としての無機エレクトロルミネッセンス素子、それを採用した発光装置と発光方法を、図4を参照しながら説明する。
図4において、本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1b及び無機エレクトロルミネッセンス発光装置2bでは、まずガラス基板3上に下部透明電極4を作る。これは導電性のあるもので、光を外部に取り出すため、上部か下部のいずれか一方の電極を透明にする必要があるのである。この下部透明電極4を構成する材料としては、ITO,ZnO,TiO,SnO,In,ZnSnO,AgInO,ZnIn,ZnGaなどの材料が考えられる。これらの材料自体は既に知られている材料であり、いずれも透明な電極を構成する際の材料としては本願の出願時に広く一般的に知られているものであるので、特に本願実施の形態において、それぞれを作成してその作用、効果に関する実証は不要と考えられ、実施していない。
次に、N型半導体層9としては、薄膜にした場合にN型を示す半導体で、無機物の化合物を蒸着したとき、N型の半導体の性質を示すものが考えられる。具体的には、Zn,Ba,Sr,Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdなどの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物、例えばZnO,BaO,SrO,CdO,In,GaO,SnO,TiO,ZnS,BaS,SrS,CdS,GdIn,GaInO,ZnSnO,InP,GaP,AlP,InN,AlN,GaN,SrSe,ZnSe,GaAlS,MgAl,MgGa,SrAl,SrGa,BaAl,BaInなどの材料で薄膜に形成する。これらのN型半導体層9の材料も本願の出願時に広く一般的に知られているものであるので、特に本願実施の形態において、それぞれを作成してその作用、効果に関する実証は不要と考えられ、実施していない。
また、NPN型の層の中間にあるP型半導体層8はNi,Mn,Cr,Co,Cu,Ag,La,Pr,Al,Ga,Sr,Snなどの酸化物、硫化物、セレン化物もしくはこれらの混合物で、薄膜化した場合P型の性質を示す半導体が対象となる。例えばNiO,NiO:Li,MnO,Cr,CoO,AgO,Pr,SnO,CuO,CuInO,SrCu,CuAlO,CuGaO,LaCuOS,LaCuOSeなどが利用できる。これらのP型半導体層8の材料も本願の出願時に広く一般的に知られているものであるので、特に本願実施の形態において、それぞれを作成してその作用、効果に関する実証は不要と考えられ、実施していない。
次のN型半導体である加速層7は蛍光体層5に追加して構成するもので、蛍光体層5の母体材料と同じ材料にする。この部分を利用して電子を加速するための加速層7を形成する。前記のN型半導体層9の材料として列記したものが利用できる。具体的には無機物の化合物を蒸着したとき、N型の半導体を示すもので、Zn,Ba,Sr,Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdなどの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物、例えばZnO,BaO,SrO,CdO,In,GaO,SnO,TiO,ZnS,BaS,SrS,CdS,GdIn,GaInO,ZnSnO,InP,GaP,AlP,InN,AlN,GaN,SrSe,ZnSe,GaAlS,MgAl,MgGa,SrAl,SrGa,BaAl,BaInなどが利用できる。この実証についても実施していないが、その理由は既に述べたとおりである。
この加速層7はP型半導体層8を通して注入された電子14を効率よく加速するために、できる限り欠陥の少ない結晶性のよいN型の半導体薄膜にする必要がある。この部分が電子14の加速層として働き、前記のP型半導体層8と、このN型半導体層(加速層7)で形成された内部電場によって、P型半導体層8を通して注入された電子14が、効率よく加速され、大きいエネルギーが電子に伝えられるのである。
次に、蛍光体層5は加速用のN型半導体(加速層7)と同じ物質の中に、蛍光体又は、発光中心15を微細な形で分散して埋め込む。蛍光体又は発光中心の例としては、ZnS:Mn、ZnS:Tb、ZnS:Sm、ZnS:Pr、ZnS:Dy、ZnS:Eu、ZnS:Cu,Cl、ZnS:Ag,Cl、ZnS:Pr,Ir、SrS:Ce、SrS:Mn、ZnF:Gd、ZnO:Zn、ZnO:Sm、ZnO:Pr、ZnO:Dy、ZnO:Eu、Y:Eu、Y:Mn、GaO:Eu、Ga:Mn、YGeO:Mn、CaGa:Mn、ZnSiO:Mn、BaAl:Eu、SrGa:Ce、ZnMgS:Mn、GaS:Eu、TbF、SmF、PrF、MnFなどの蛍光体物質である。蛍光体層として、N型半導体中に、これらの発光中心や蛍光体を分散させる。これらは一例であり、ここに列挙した蛍光体だけではなく、目的とする発光色を得るためには、その他の蛍光体も対象となる。なお、上記のような蛍光体の組成式では、コロン(:)の左側に記載されるものが結晶母体(母体材料)であり、右側に記載されるものが付活剤である。
最後に上部につける上部背面電極6として、Al,Au,Cu,Ag,Ptなどの金属を蒸着し、無機エレクトロルミネッセンス素子1bは完成する。
ここで、無機エレクトロルミネッセンス素子1b全体を透明に仕上げる場合には、上部背面電極6を金属の代わりに、透明物質ITO,ZnO,ZnIn,In,TiO,SnOなどにすればよく、高コントラストの素子に仕上げる場合にはMo、Ta、Tiなどの酸化物を蒸着して、上部背面電極6を黒色の電極に仕上げればよい。
このようにして作られた無機エレクトロルミネッセンス素子1bの上部背面電極6に正の電位を、そして下部透明電極4に負電位を加えると蛍光体層5からの発光が得られる。
本発明による無機エレクトロルミネッセンス素子とそれを採用した発光装置と発光方法は直流電源で発光が得られるため、駆動装置が簡単になり、ディスプレー装置など全体の価格が安く製造できる。
また、無機エレクトロルミネッセンス素子全体が固体で構成されており、機械的な外力に対して強い。さらに、この無機エレクトロルミネッセンス素子はすべて無機物で構成されているため有機EL素子に比べ、周囲の温度が高くても正常に動作する。
高価な材料が使用されていないため材料費が安くおさえられ、無機エレクトロルミネッセンス素子の製造においても特殊な装置や特別な技術は必要なく、製造設備が安価であり、既知の製造技術で作成できる。
この自発光型の無機エレクトロルミネッセンス素子は全体の厚さが数十μmしかなく、薄い表示装置が作れるうえに、表示装置として利用する場合は、液晶のようにバックライト、偏光板などが必要なく、構造が簡単で価格的に有利である。
発光の原理が衝突励起型の無機EL素子のため、発光中心や蛍光体の物質を検討することによって、発光色を適当に調整することができる。
以上のように本発明の無機エレクトロルミネッセンス素子は数多くの利点を有しており、将来はディスプレー装置だけでなく、照明などに、特に平面の光源として活用できる可能性を秘めている。
以上説明したとおり、本実施の形態に係る無機エレクトロルミネッセンス素子及び無機エレクトロルミネッセンス発光装置においては、無機エレクトロルミネッセンス素子の内部に半導体のNPN構造を導入することで直流電源で駆動できる発光効率のよい自発光素子を提供することができる。
また、現在、数多く存在する自明の蛍光体を発光材料に利用することができ、希望する発光色を自由にコントロールすることが可能となる。
以下、本願発明者が実際に試作した無機エレクトロルミネッセンス素子とそれを採用した発光装置と発光方法について実施例1乃至実施例3として説明する。
本発明の実施例1に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1b、無機エレクトロルミネッセンス発光装置2b及び無機エレクトロルミネッセンス素子1bを用いた発光方法について、先に説明した図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、無機エレクトロルミネッセンス素子1bの下部透明電極4のITO付ガラス基板3上にN型半導体層9として、ZnOの層を形成する。この層はZnOの焼結ペレットを用いてイオンプレーティング蒸着法(以下IP法という)を利用し微量の酸素雰囲気中で作ったものである。
次のP型半導体層8は、CuとAlの金属ターゲットを利用し、アルゴンと酸素雰囲気中においてアクティブスパッタリング法でCuAlOを形成したものである。
加速層7としてのN型半導体層は、純粋なZnSの焼結ペレットを電子ビーム蒸着法(以下EB法という)で蒸着する。そして、この途中から発光中心としてTbFのペレットを別のソース源から同時蒸着した。ZnS層の一部に発光中心であるTbFを分散混在させて、この部分を蛍光体層5として使用する。そして、最上部にAl金属を真空蒸着して上部背面電極6とした。
このように作られた無機エレクトロルミネッセンス素子1bを採用する無機エレクトロルミネッセンス発光装置2bは、Al電極(上部背面電極6)に正電圧を、下部のITO電極(下部透明電極4)に負電圧を印加すると30V程度で緑色の発光が得られた。
次に、本発明の実施例2に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1d、無機エレクトロルミネッセンス発光装置2d及び無機エレクトロルミネッセンス素子1dを用いた発光方法について、図5を参照しながら説明する。本実施例に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1dは、いわゆるトップエミッション型の素子である。
図5に示されるように、本実施例における無機エレクトロルミネッセンス素子1dは、石英のガラス基板3上に、Tiの金属ターゲットを用い下部金属電極16をDCスパッタリング法で作った。
ここでは、蛍光体の高温での熱処理が必要なため、高融点物質Tiを使用したが、他にW,Mo,Ta,Pt,Ir,Pdなども利用できる。
次にZnSの焼結ターゲットを用い、微量のHSガス雰囲気中でのイオンプレーティング法(IP法)を利用してZnSのN型半導体層9を形成する。
この上にP型半導体層8として、NiOとLiOの焼結ターゲットを用い、ArとOの混合ガス中RFマグネトロンスパッタリング法でNiO:Liの薄膜を作製した。
N型の半導体の加速層7と蛍光体層5は、ZnSとZnS:TbFの焼結ペレットを2種類用意し、まず微量のHSガス雰囲気中、IP法を利用してZnSのペレットを用いて純粋なZnSの薄膜を加速層7として蒸着する。この工程の後、ZnS:TbFのペレットに切り換え蛍光体層5を作った。蒸着が終了した時点で真空槽内を高真空に引き、450℃で15分間熱処理を行った。
最後にZnOとAlの焼結ターゲットを用い、微量の酸素雰囲気中、上部透明電極17として、ZnO:Alの薄膜の形成をIP法で行い、トップエミッション型の無機EL素子1dは完成する。
このように作られた無機エレクトロルミネッセンス素子1dを採用する無機エレクトロルミネッセンス発光装置2dの場合は、上部に光を取り出すために背面電極(上部透明電極17)は透明である。40V程度の直流電圧を下部金属電極16にマイナス、上部透明電極17にプラスを印加すると緑色の発光が得られた。
最後に、本発明の実施例3に係る無機エレクトロルミネッセンス素子1c、無機エレクトロルミネッセンス発光装置2c及び無機エレクトロルミネッセンス素子1cを用いた発光方法について、図6を参照しながら説明する。
両方の電極が金属の場合では、内部の発光を外部に取り出すため、図6のように横型の無機エレクトロルミネッセンス素子1cに仕上げる必要がある。
まず、ガラス基板3上に、Znの金属ターゲットを使用し、ArとOの混合ガス雰囲気中でRFマグネトロンスパッタリングを行い、ZnOの薄膜を形成してN型半導体層9とする。
次にP型半導体層8はSrOとCuOの焼結ターゲットを用いてRFマグネトロンスパッタリング法を利用しSrCuの膜を作った。注入層(上部背面電極6bと接している部分(符号29)を特に注入層と呼ぶ)と加速層7の部分は純粋なZnSのペレットを使いEB法で形成した。蛍光体層5は金属製のマスクで一部被い、ZnS:Mnのペレットを用いて局部的にEB法で蒸着して成膜した。この後、一旦真空装置から取り出し、RTA装置を使用して、Ar雰囲気中400℃10分間熱処理を行った。
この上に上部背面電極6a,6bとして、Alを抵抗加熱蒸着法で2カ所蒸着する。この無機エレクトロルミネッセンス素子1cの場合、ZnS:Mn蛍光体層5の膜が存在する側が正電極で、純粋なZnSの膜と接する側が負電極となる。無機エレクトロルミネッセンス素子1cを採用する無機エレクトロルミネッセンス発光装置2cに対して直流電圧を100V程度印加すると、この素子から橙色の発光が得られた。
なお、上述の3つの実施例においては、N型半導体層9として、ZnO、ZnSを用い、P型半導体層8としては、CuAlO、NiO:Li、SrCuOを用い、加速層7としてのN型半導体層は、ZnSを用いている。これらは、先に述べたすべての材料(物質)のうち一部であるものの、先の材料(物質)は、いずれも個々には知られた材料(物質)であり、それらを組み合わせて実施したとしても十分に成立性があるものである。
図7は実施例1に係る無機エレクトロルミネッセンス素子の直流印加電圧に対する発光輝度特性である。
この特性は、本発明の実施例に係る無機エレクトロルミネッセンス素子に安定化電源で直流電圧を印加し、株式会社トプコンテクノハウス社製の輝度計(SR−3)で発光を測定した。
無機エレクトロルミネッセンス素子を構成する材料や組成、各層の膜厚によって発光開始電圧や最大発光強度は変化するが、この図7では本発明の実施例に係る無機エレクトロルミネッセンスの代表的な特性を示した。
以上説明したように、本発明の請求項1乃至請求項7に記載された発明は、無機エレクトロルミネッセンス素子及び無機エレクトロルミネッセンス発光装置と発光方法として、液晶のバックライト装置や、携帯電話やパソコン、あるいはテレビやモニターに用いられるディスプレー装置をはじめ、広く産業用や一般家庭用の照明装置として利用される可能性がある。また、特に、長寿命であること無機物を採用したエレクトロルミネッセンス素子、発光装置であることから交換頻度を下げる必要がある過酷な環境条件下での産業上の利用の可能性がある。
1a〜1d…無機エレクトロルミネッセンス素子 2a〜2d…無機エレクトロルミネッセンス発光装置 3…ガラス基板 4…下部透明電極 5…蛍光体層 6,6a,6b…上部背面電極 7…加速層(N型半導体層) 8…P型半導体層 9…N型半導体層 10…直流電源 11…発光 12…陰極(カソード) 13…陽極(アノード) 14…電子 15…発光中心 16…下部金属電極 17…上部透明電極 21…ガラス基板 22…下部透明電極 23…蛍光体層 24…上部背面電極 25…絶縁層 26…交流電源 27…安定化層 28…直流電源 29…注入層

Claims (7)

  1. 絶縁性のガラス基板上に形成され陰極となる第1の電極と、この第1の電極に対向して配置され陽極となる第2電極との間に無機物からなる蛍光体層を挟んだ構造の無機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記第1の電極である陰極と前記蛍光体層との間に、無機物の半導体材料で構成されたN型半導体とP型半導体をNPN型に接合した半導体構造を有することを特徴とする無機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記蛍光体層は、前記N型半導体材料中に発光中心又は蛍光物質を分散、混在させた膜によって形成されることを特徴とする請求項1記載の無機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記NPN型に接合した半導体構造における陰極側のN型半導体の材料がZn,Ba,Sr,Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記NPN型に接合した半導体構造において中間に存在するP型半導体の材料がNi,Mn,Cr,Co,Cu,Ag,La,Pr,Sr,Ga,Sn,Alの酸化物、硫化物、セレン化物もしくはこれらの混合物のいずれかから構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記NPN型に接合した半導体構造における蛍光体と隣接するN型半導体の材料がZn,Ba,Sr、Cd,Ga,Sn,In,Ti,Al,Mg,Gdの酸化物、硫化物、リン化物、窒化物、セレン化物もしくはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の無機エレクトロルミネッセンス素子と、これを駆動する直流電源と、を有することを特徴とする無機エレクトロルミネッセンス発光装置。
  7. 直流駆動の無機エレクトロルミネッセンス素子の発光方法であって、前記無機エレクトロルミネッセンス素子の内部に、第1及び第2のN型半導体とP型半導体を用いてNPN型の三層構造を作成し、このNPN型の三層構造において陰極側の前記第1のN型半導体とP型半導体から構成されるPN接合部に順方向電圧を印加することで前記P型半導体内に電子を注入し、さらに前記P型半導体と前記第2のN型半導体とで構成されるPN接合部を逆バイアスすることで、このPN接合部に空乏層を形成させ、この空乏層の部分の電場を利用し、前記P型半導体を通し注入された電子を加速して、前記第2のN型半導体に隣接する蛍光体層に分散、混在させた発光中心又は蛍光物質に衝突、発光させることを特徴とする無機エレクトロルミネッセンス素子の発光方法。
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JP4723049B1 (ja) * 2010-06-18 2011-07-13 光文堂印刷有限会社 直流駆動の無機エレクトロルミネッセンス素子と発光方法
JP2012084331A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Sharp Corp 発光装置
JP2016045381A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 コニカミノルタ株式会社 電子写真感光体、電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置

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