JP2010218083A - 通信機器の開発方法、通信機器の開発支援プログラム、通信機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】共通化された通信仕様を用いて通信する通信機器100を開発する方法であって、通信機器100の機器仕様を定義したデバイス記述ファイルから機器仕様を定義した仕様データ602を抽出するステップと、仕様データ602を通信機器100が備える記憶装置110に書き込む書込ステップと、記憶装置110から仕様データを読み込みその仕様にしたがって通信機器100を動作させる処理を規定したプログラムを生成するステップと、を有する。
【選択図】図1
Description
フィールドバス仕様(例えばPROFIBUSやPROFINET等)では、機器の通信仕様をコントローラなどのマスター機器に取り込む手段として、「デバイス記述ファイル」というものが使用される。
機器の動作を規定するソフトウェアの開発環境とデバイス記述ファイルの作成環境は異なるため、機器のソフトウェア開発と、デバイス記述ファイルの作成とは、独立して行われる。
機器のソフトウェア開発者は、デバイス記述ファイルの記述内容を前提として、ソフトウェア仕様を設計する。あるいは、デバイス記述ファイルの作成者は、機器のソフトウェア仕様を前提として、デバイス記述ファイルを作成する。
そのため、重複した設計作業や仕様の齟齬などが発生する可能性がある。また、齟齬の有無を確認するため、機器を開発する毎に十分な検証作業が必要である。
そのため、通信機器の動作を規定するプログラムと、デバイス記述ファイルから抽出した仕様データとの結合強度を弱め、両者の間に齟齬が生じる可能性を低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る通信機器100と、その周辺の機器との配置図である。通信機器100、マスター機器200、ネットワーク管理端末300は、フィールドバス規格に準じたネットワーク500で接続されている。
マスター機器200は、通信機器100の親機としての役割を持つ。
ネットワーク管理端末300は、ネットワーク500の設計作業を行う端末である。
設計端末400は、通信機器100の設計作業を行う端末である。
これら各ツールは、設計端末400上で実行されるソフトウェアプログラムである。
設計端末400は、これら各ツールを実行して、設計者が通信機器100を設計する作業を支援する。
通信機器100は、パラメータ記憶部110、制御部120を備える。
制御部120は、アプリケーション部121、通信処理部122、データ管理部123を備え、通信機器100の動作を制御する。
通信処理部122は、マスター機器200などの他の通信機器との間の通信に係る処理を実行する機能部である。
データ管理部123は、後述の仕様データ(書込形式)603を受け取り、パラメータ記憶部110に書き込む。また、必要に応じてパラメータ記憶部110が格納しているデータを読み出す機能も有する。
また、制御部120が備える各機能部をソフトウェアとして構成する場合は、これらのソフトウェアを開発する開発支援プログラムも、本発明における「通信機器の開発支援プログラム」に含まれる。
デバイス記述ファイル601は、通信機器100の各種仕様をフィールドバス規格にしたがって記述したデータファイルである。
設計端末400を使用する設計者は、デバイス記述ファイル作成ツール410を使用して、デバイス記述ファイル601を生成する。デバイス記述ファイル601は、設計端末400の内部で、デバイス仕様データ抽出ツール420に引き渡される。また、適当なインターフェースを介して、ネットワーク管理端末300に出力される。
仕様データ602は、デバイス記述ファイル601に記述されている各種仕様データのなかから、通信機器100に取り込む必要のあるものを抽出したデータである。
設計端末400を使用する設計者は、デバイス仕様データ抽出ツール420を使用して、デバイス記述ファイル601から仕様データ602を抽出する。仕様データ602は、設計端末400の内部で、デバイス仕様データ書込ツール430に引き渡される。
仕様データ(書込形式)603は、仕様データ602を、通信機器100が取り込むことのできる形式(例えばバイナリ形式)に変換したものである。
設計端末400を使用する設計者は、デバイス仕様データ書込ツール430を使用して、仕様データ602を仕様データ(書込形式)603に変換する。仕様データ(書込形式)603は、通信機器100のパラメータ記憶部110に書き込まれる。
ネットワーク500の設計者は、ネットワーク管理端末300を使用してデバイス記述ファイル601を取り込み、これを用いてネットワーク500の仕様を設計する。設計情報は、ネットワーク設計データ604としてマスター機器200に出力される。
マスター機器200は、ネットワーク設計データ604を使用して、ネットワーク500上の各通信機器と通信する。
次に、各機器、ツール、および各データの詳細について説明する。
デバイス記述ファイル作成ツール410が生成するデバイス記述ファイル601には、デバイスID、ベンダーID、各種モジュールID等の各種IDや通信モジュールの設定パラメータ、送受信データの種類・型・長さ等の、通信機器100の仕様に関するパラメータ等が、フィールドバス仕様で定められた構造で配置されている。
デバイス仕様データ抽出ツール420は、フィールドバス仕様等で定められた構造にしたがってデバイス記述ファイル601を参照し、そのデータ構造の中から、通信機器100に取り込む必要のあるパラメータを順次抽出する。
デバイス仕様データ書込ツール430は、仕様データ602を通信機器100に出力するためのデータとして仕様データ(書込形式)603を生成し、例えば設計端末400のシリアルインターフェースやUSB(Universal Serial Bus)インターフェース等を介して、通信機器100に出力する。
なお、シリアルインターフェースを介して仕様データ(書込形式)603を通信機器100に出力するためには、通信機器100とデバイス仕様データ書込ツール430の双方に、通信ハードウェアを制御するためのドライバソフトウェア等が必要となる。
通信機器100のデータ管理部123は、上述のインターフェース等を介して仕様データ(書込形式)603を受け取る。
データ管理部123は、受信した仕様データ(書込形式)603から、認証に必要な基本パラメータ情報(ID等)、通信処理部122が使用する通信関連パラメータ、アプリケーション部121が使用する機器関連パラメータ等を抽出し、パラメータ記憶部110に適正に格納する。
データ管理部123は、パラメータ格納のためのメモリ領域を確保する機能を有し、外部から取得したパラメータを識別し、確保したメモリ領域にパラメータを格納する。またメモリ領域の先頭番地をあらかじめ設定したアドレスに設定する。
通信機器100のアプリケーション部121、通信処理部122は、例えばマスター機器200との通信において、マスター機器200が送信するスレーブ機器検出要求等に応じて、パラメータ記憶部110が格納している各種IDを応答で通知する。また、通信チャネルを確立するために必要な各種デバイスパラメータなども、パラメータ記憶部110から取得する。
例えば任意のメモリ空間を確保し、先頭アドレスを格納する固定アドレスを定義するだけでパラメータ取得することは実現可能である。
マスター機器200は、ネットワーク設計データ604に記述されている情報を用いてネットワーク500に接続されるデバイス(通信機器100)を認識し、フィールドバス規格に準じて、通信機器100とデータ通信を実行する。
これにより、同じくデバイス記述ファイル601に基づき通信機器100と通信するマスター機器200との間で、機器仕様に関する設定を容易に共通化することができる。また、上述のフィールドバスシステムの潜在的な課題の削減等、ソフトウェア品質向上の効果が期待できる。
これにより、例えば経年劣化等で予期しない不具合が発生した場合においても、パラメータ記憶部110が格納している仕様データを書き換えるのみで対応できる場合には、デバイス記述ファイル601に記述する機器仕様を変更して仕様データ(書込形式)603を再度書き込むのみで、不具合に対応することができる。
そのため、不具合対応が容易になる効果が期待できる。
実施の形態1では、設計端末400と通信機器100を、シリアルインターフェースなどを介して直接接続し、仕様データ(書込形式)603を書き込む例を説明した。
本発明の実施の形態2では、ネットワーク500を介して仕様データ(書込形式)603を通信機器100に書き込む構成と動作例を説明する。
本実施の形態2において、ネットワーク管理端末300は、実施の形態1で説明したデバイス記述ファイル作成ツール410、デバイス仕様データ抽出ツール420、デバイス仕様データ書込ツール430をHDDの記憶装置に格納している。ネットワーク管理端末300は、これら各ツールを実行する。
なお、設計端末400は、本実施の形態2では存在しない。
また、デバイス仕様データ書込ツール430は、そのために必要な通信処理(例えばフィールドバス規格に準じた通信プロトコル処理など)を実行する。
(動作モード2)仕様データ(書込形式)603を受け取ってパラメータ記憶部110に書き込む動作モード
次に、本実施の形態2に係る動作について説明する。
これにより、デバイス記述ファイル601に関連する不具合に対しての対応処置が迅速かつ容易に実施できる効果が期待できる。
もし、デバイス仕様データ書込ツール430を、実施の形態1と同様に設計端末400に配置すると、フィールドバス規格に準じた通信処理を改めて開発する必要がある。しかし、ネットワーク管理端末300は、元来よりネットワーク500を介して通信する機能を備えているので、ネットワーク500に係る通信機能は、ネットワーク管理端末300と共通化することができる。
これにより、システム構成をより単純化でき、コスト低減の効果が期待できる。
以上の実施の形態1〜2では、設計者が別の通信機器100の機器仕様を定義したデバイス記述ファイル601を選択してしまう可能性がある。しかし、この場合でも、仕様データ(書込形式)603を書き込む手順は自動化されているため、通信機器100に誤った仕様データが設定されてしまう可能性がある。
本実施の形態3に係る通信機器100は、実施の形態1〜2で説明した構成に加えて、新たに機器コード判定部124を備える。また、パラメータ記憶部110は、機器コード111をあらかじめ格納している。
機器コード判定部124は、両者が合致しない場合、仕様データ(書込形式)603をパラメータ記憶部110に書き込むことを禁止する。
この場合、デバイス仕様データ書込ツール430は、仕様データ(書込形式)603が正しくパラメータ記憶部110に書き込まれたか否かをチェックすることができる。
両者が合致しない場合、デバイス仕様データ書込ツール430は、パラメータ記憶部110に仕様データ(書込形式)603を書き込むことを中止する。既に書き込んだデータを削除してもよい。
図7は、本発明の実施の形態4に係る通信機器100の機能ブロック図である。
以上の実施の形態1〜3では、アプリケーション部121および通信処理部122は、パラメータ記憶部110から仕様データを直接取得することとしたが、図7に示すようにデータ管理部123を介して仕様データを取得するようにしてもよい。
以上の実施の形態1〜4では、通信機器100、マスター機器200、ネットワーク管理端末300、設計端末400は、それぞれ1台のみ記載したが、これらの台数は任意でよい。
Claims (12)
- 共通化された通信仕様を用いて通信する通信機器を開発する方法であって、
前記通信機器の機器仕様を定義したデバイス記述ファイルから前記機器仕様を定義した仕様データを抽出するステップと、
前記仕様データを前記通信機器が備える記憶装置に書き込む書込ステップと、
前記記憶装置から前記仕様データを読み込みその仕様にしたがって前記通信機器を動作させる処理を規定したプログラムを生成するステップと、
を有することを特徴とする通信機器の開発方法。 - 前記記憶装置に格納されている前記仕様データを前記プログラムに引き渡すことを仲介するデータ管理プログラムを生成するステップを有する
ことを特徴とする請求項1記載の通信機器の開発方法。 - 前記書込ステップでは、
通信ネットワークを介して前記仕様データを前記記憶装置に書き込む
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信機器の開発方法。 - 前記仕様データに含まれるデータのうち前記通信機器を識別することのできるパラメータを前記記憶装置にあらかじめ書き込んでおくステップを有し、
前記書込ステップでは、
前記仕様データに含まれるパラメータと前記記憶装置が格納しているパラメータを比較して、
両者が合致しなければ前記仕様データを前記記憶装置に書き込まない
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信機器の開発方法。 - 共通化された通信仕様を用いて通信する通信機器を開発することを支援するステップをコンピュータに実行させる開発支援プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記通信機器の機器仕様を定義したデバイス記述ファイルから前記機器仕様を定義した仕様データを抽出するステップと、
前記仕様データを前記通信機器が備える記憶装置に書き込む書込ステップと、
前記記憶装置から前記仕様データを読み込みその仕様にしたがって前記通信機器を動作させる処理を規定したプログラムを生成するステップと、
を実行させることを特徴とする通信機器の開発支援プログラム。 - 前記コンピュータに、
前記記憶装置に格納されている前記仕様データを前記プログラムに引き渡すことを仲介するデータ管理プログラムを生成するステップを実行させる
ことを特徴とする請求項5記載の通信機器の開発支援プログラム。 - 前記書込ステップで、前記コンピュータに、
通信ネットワークを介して前記仕様データを前記記憶装置に書き込ませる
ことを特徴とする請求項5または請求項6記載の通信機器の開発支援プログラム。 - 前記書込ステップでは、前記コンピュータに、
前記仕様データに含まれるパラメータと前記記憶装置が格納しているパラメータを比較させて、
両者が合致しなければ前記仕様データを前記記憶装置に書き込むことを中止させる
ことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の通信機器の開発支援プログラム。 - 共通化された通信仕様を用いて通信する通信機器であって、
前記機器仕様を定義した仕様データを格納する記憶装置と、
前記記憶装置から前記仕様データを読み込みその仕様にしたがって動作する処理を規定したプログラムを実行する制御部と、
を備えたことを特徴とする通信機器。 - 前記制御部は、
前記記憶装置に格納されている前記仕様データを前記プログラムに引き渡すことを仲介するデータ管理プログラムを実行する
ことを特徴とする請求項9記載の通信機器。 - 前記制御部は、
他の通信機器と通信するモードと、
通信ネットワークを介して前記仕様データを受信し前記記憶装置に書き込むモードと、
の2つの動作モードを有する
ことを特徴とする請求項9または請求項10記載の通信機器の開発方法。 - 前記記憶装置は、
前記仕様データに含まれるデータのうち前記通信機器を識別することのできるパラメータをあらかじめ格納しており、
前記制御部は、
前記仕様データに含まれるパラメータと前記記憶装置が格納しているパラメータを比較して、
両者が合致しなければ前記仕様データを前記記憶装置に書き込まない
ことを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の通信機器。
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