JP2010217781A - 光スイッチおよび光スイッチの制御方法 - Google Patents

光スイッチおよび光スイッチの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クロストークおよびRabbit Earの抑制を低コストで実現することができる光スイッチおよび光スイッチの制御方法を提供する。
【解決手段】算出部17は、制御電圧Vtからミラー1041をx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ所定量回動させるための軸電圧VxおよびVyを算出する。電極電圧制御部18は、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、軸電圧VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出する。これにより、高い計算負荷と変数精度を要求される高次関数を使わなくても、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、途中でミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。結果として、より低コストで、クロストークの低減とRabbit Earの抑制を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信用光伝送装置や波長ルーティング装置などに用いられる光スイッチおよび光スイッチの制御方法に関するものである。
近年、光通信の分野では、光信号を電気信号に変換することなく相手先に送信することにより、光の特徴を生かした高速通信が実現されている。また、1つの波長に1つの光信号を対応させて波長多重するWDM(Wavelength Division Multiplexing)技術により、1本の光ファイバにより大容量の光伝送を行うことも実現されている。このような光通信技術の発展に伴って、光信号を電気信号等に変換することなく経路を切り替える光スイッチが脚光を浴びている。
光スイッチは、光通信ネットワークの大規模化に伴って、高機能化が促進されている。従来では、入力ポートが1つ、出力ポートが2つの単純な1×2スイッチが用いられていたが、近年では、入力ポートおよび出力ポートを数百個有し万単位の光路制御を行うことができるマトリクススイッチや数十もの波長から任意の波長を選択して複数の出力ファイバのうちの何れかから出力する波長選択スイッチなどが提案されている。これらのスイッチを高機能かつ小型に実現できるのが空間光学系光スイッチである。
空間光学系光スイッチは、光ファイバとともにレンズやミラーなどの空間光学部品を3次元的に配置することにより、高機能化と小型化を実現している。このような空間光学スイッチには、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術で作成されたマイクロミラー装置(例えば、特許文献1参照)がよく用いられる。MEMSマイクロミラー装置は、ミラーと対向配置された電極に電圧を印加し、電極とミラーとの間に生じる静電力によってミラーを回動軸回りに回動させる装置である。MEMSマイクロミラー装置は、ミラーを複数の回動軸により回動させることが可能なので、例えば、光路の切り替えを実現する第1の回動軸の他に、その第1の回転軸と直交する第2の回動軸の回りにミラーを傾けることによって光損失を変化させて、そのミラーを通過する光信号のパワーを任意の値に制御することができる。光パワーの制御は、例えば、WDM光ネットワークなどにおいては、光伝送路における波長利得/損失の差によって生じた光信号間のパワーのばらつきを抑制することに利用される。この機能は、接続できるノード数にかかわるので、将来の波長多重光ネットワーク用波長選択スイッチには欠かせない機能である。
このような波長選択スイッチでは、光ネットワークの大規模化に伴って、その光学的な性能についても高い性能が要求されている。例えば、光信号が多段のノードを通過するようなると、光損失を補うために光増幅器が設けられるが、この光増幅器が必要な信号成分のみを増幅できるように、波長選択スイッチでは、透過スペクトルが必要な帯域のみを通すスペクトルであることが求められる。また、ポート数も増加するため、一般にポートクロストーク(PXT)と呼ばれる、隣接ポートに漏れ出す光信号レベルを要求値以下に十分抑えなくてはならない。
このような波長選択スイッチの一例を図13,図14に示す。ここで、図13に示す波長選択スイッチ100は、複数の入力ポートから入力された複数(最大m波)のチャンネル(波長)信号を、1つの出力ポートから合波して出力するAdd型波長選択スイッチである。一方、図14に示す波長選択スイッチ200は、1つの入力ポートから入力された複数のチャンネル信号(最大m波)を、複数の出力ポートの中の1つのポートから出力するDrop型波長選択スイッチである。なお、図13,図14において、同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
図13に示す波長選択スイッチ100は、入力ポートとして機能するn本の入力側光ファイバ101−1〜101−nと、出力ポートとして機能する1本の出力側光ファイバ102と、入力側光ファイバ101−1〜101−nからの入力光を回折して波長の異なる最大m個の光信号に分波する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を波長毎に反射して、出力側光ファイバ102から出力させるMEMSミラー装置104−1〜104−mと、出力側光ファイバ102から分岐された光信号をm個の特定の波長毎に分波する分波器105と、この分波器105により分波された各光をモニタして電気信号に変換するフォトダイオード106−1〜106−mと、このフォトダイオード106−1〜106−mの検出結果をA/D変換して光パワーの値を出力するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104−1〜104−mの駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、MEMSミラー装置104−1〜104−mの各ミラーは、ミラーが並んでいる方向のx軸、および、このx軸と直交するy軸回りに回動可能とされており、入力側光ファイバ101−1〜101−nは、そのy軸に沿った方向に配列されている。
図14に示す波長選択スイッチ200は、1本の入力側光ファイバ101と、n本の出力側光ファイバ102−1〜102−nと、入力側光ファイバ101からの入力光を回折して波長の異なる最大m個の光信号に分波する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を波長毎に反射して、対応する出力側光ファイバ102−1〜102−nから出力させるMEMSミラー装置104−1〜104−mと、出力側光ファイバ102−1〜102−nからの出力を合流する合流器109と、この合流器109により合流された光をm個の特定の波長毎に分波する分波器105と、この分波器105により分波された各光をモニタして電気信号に変換するフォトダイオード106−1〜106−mと、このフォトダイオード106−1〜106−mの検出結果をA/D変換して光パワーの値を出力するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104−1〜104−mの駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、MEMSミラー装置104−1〜104−mの各ミラーは、ミラーが並んでいる方向のx軸、および、このx軸と直交するy軸回りに回動可能とされており、出力側光ファイバ102−1〜102−nは、x軸回りにミラーを回動させたときの、光ビームの軌跡上に配列されている。
ここで、図13に示す波長選択スイッチ100と図14に示す波長選択スイッチ200の違いは、N入力1出力のAdd型であるか、1入力N出力のDrop型であるかの入出力方向の違いと、これに伴う出力側の信号光パワーをモニタするための構成、すなわち、図13に示す波長選択スイッチ100では単に出力側光ファイバ102からの光パワーの一部を分岐してチャンネル(波長)毎に信号を分離するための分波器105に入力するのに対して、図14に示す波長選択スイッチ200では複数の出力側光ファイバ102−1〜102−nのそれぞれから光信号を分岐して合流器109で1つにまとめた後、チャンネル毎に信号を分離するための分波器105に入力する点である。これら以外の構成および動作原理は、両者とも同等である。
便宜上、図13に示す波長選択スイッチ100を、1つのチャンネルに注目して簡略化したものを図15に示す。
図15に示す波長選択スイッチ100は、n本の入力側光ファイバ101−1〜101−nと、1本の出力側光ファイバ102と、入力側光ファイバ101−1〜101−nからの入力光を回折する回折格子103と、この回折格子103により回折された光信号を反射して出力側光ファイバ102から出力させるMEMSミラー装置104と、出力側光ファイバ102からの出力の一部を分岐するカプラ110と、このカプラ110により分岐された光信号を電気信号に変換するフォトダイオード106と、このフォトダイオード106からの電気信号をA/D変換するA/D変換器107と、このA/D変換器107からの出力に基づいてMEMSミラー装置104の駆動を制御するミラー制御回路108とを備えている。ここで、入力側光ファイバ101−1〜101−n、出力側光ファイバ102、回折格子103およびMEMSミラー装置104は、空間光学系スイッチ部300を構成している。また、フォトダイオード106、A/D変換器107およびミラー制御回路108は、駆動制御部400を構成している。
ここで、図16(a)に示すように、x軸、および、このx軸と直交するy軸の、2つの軸回りに回動するMEMSミラー装置の具体的な構造例について説明する。MEMSミラー装置104のミラー1041は、x軸に対して、n本の入力ポートのうちの何れか1つのポートと1本の出力ポートとが結合する、すなわち、x軸回りの回動方向に関して何れかの入力ポートと1本の出力ポートの間の最小損失になるように回動する。これは、ちょうど、入力ポートが並んだ方向に光信号の向きを動かすように回動する。一方、y軸に対して、ミラー1041は、x軸に直交するy軸回り回動するので、入力ポートが並んだ方向と直交する方向に光信号の向きを動かすように回動する。したがって、入力ポートから出力ポートへの結合率、すなわち損失を制御するには、x軸およびy軸のどちらを回動させても可能であるが、ポートの並び方向の動きを司るx軸回りの回動は、主にポートの選択、ポートの並び方向と直交する方向の動きを司るy軸回りの回動は、主に損失の制御に用いられる。
このような波長選択スイッチ100において、負帰還制御を行う場合、制御装置108は、フォトダイオード106とA/D変換器107により求めた光信号の出力パワーと目標値との間の偏差を0にするように、MEMSミラー装置104のミラー1041を回動させる。
MEMSミラー装置104は、例えば図16(a)〜図16(d)に示すように、ジンバル構造を有するミラー1041と、このミラー1041の下方に対向配置された電極1042a〜1042dとから構成される。この電極1042a〜1042dは、ミラー1041の主表面と略平行な同一平面上に設けられており、電極1042a,1042bはx軸に対して対称に、電極1042c,1042dはy軸に対して対称に配設されることが多い。ミラー1041の電位は、グランド電位と同じ電位となるようにしているので、電極1042a〜1042dに電圧を印加すると、電極1042a〜1042dとミラー1041との間に静電引力が生じ、この静電引力とミラー1041を支持する捻りばねによる復元力とが釣り合う角度までミラー1041が傾くこととなる。ミラー1041の回動方向は、x軸回りとy軸回りの2つなので、回動を制御する電圧(すなわち制御変数)も2つあれば二軸の角度を任意に制御することができる。また、多くの変数を扱うよりも、変数の数を必要最小限にした方が制御方法を容易に構築しやすい。そこで、4つの電極1042a〜1042dに印加する4つの電圧(Va,Vb,Vc,Vd:それぞれの電圧(以下、電極電圧という)を、下式(1)、(2)に示すように2つの電圧Vx、Vyで表すこととする。
Vx=Va−Vb ・・・(1)
Vy=Vc−Vd ・・・(2)
上式(1)、(2)を用いることにより、x軸回りの回動を制御する電圧をVx、y軸回りの回動を制御する電圧をVyとして扱うことができる。以下において、電圧Vx、Vyを軸電圧と言う。なお、通常、二軸駆動のミラーの場合、図16(a)〜図16(d)に示したようなジンバル構造のミラー以外にも、電極電圧ではなく、変数を絞った軸電圧を使ってミラーの駆動制御を行う場合が多い。また、電極電圧とVx,Vyとの関係は、必ずしも上式(1)、(2)に示すような関係に限定されず、ミラーの特性などを考慮して他の関係式が採用される場合もある。
MEMSミラー装置104において、軸電圧Vxを変えると、ミラー1041は、x軸回りに回動する。図15に示したように、入力ポートがx軸と直交する方向に並んでいるので、各入力ポートと出力ポートとを結合するx軸回りの回動角は、入力ポートの数nだけ存在する。したがって、各入力ポートと出力ポートとを最適に結合する電圧Vxも、入力ポートの数nだけ存在することとなる。
一方、MEMSミラー装置104において、軸電圧Vyを変えると、ミラー1041は、y軸回りに回動する。図15に示したように、入力ポートがy軸と平行な方向に並んでいるので、もし、ある入力ポートと出力ポートが最適結合(最も損失が小さくなる状態)している状態からy軸回りの回動を与えると、結合状態が悪化して、入力ポートと出力ポートの間の損失が増大する。このとき、入力ポートが並んでいる方向と直交する方向にミラーを回動させているので、他のポートの結合状態には影響が及ばない。すなわち、y軸回りの回動は、あるポートとの結合効率を下げるだけで、他のポートへの影響が小さい。このため、y軸回りの回動は、主に損失制御に用いられる。y軸回りの損失特性は、最も損失が小さくなる点をピークとして、このピークからずれるほど損失が大きくなる、山状の形状を示す。したがって、ある入力ポートと出力ポートを最適に結合する電圧Vyは、1つだけ存在することとなる。
すなわち、図17に示すように、Vx軸の方向には、入力ポート数に応じたNポート分のピークが存在する。一方、Vy軸方向には、ポート毎にピークは1つしか存在しない。このため、Vx−Vy平面上の損失等高線図は、Vy軸方向に細長くなった楕円がVx方向にN個並んだ、特徴的な形状を示す。なお、採用したミラーによっては、VxやVyのプラス方向にしかミラーが動作しない場合もありうる。このような場合には、図17からミラーの動作範囲だけを取り出した損失等高線図になる。
図18A〜図18Cに、損失を制御する変数をVxにとった場合と、Vyにとった場合との違いを示す。
基本的に、損失制御は、軸電圧Vyを用いて行われるが、図18Cに示すように軸電圧Vxを用いてミラー1041をx軸方向のみに回動させることによって行うことも可能である。しかしながら、この場合には、あるポートの損失を下げようとすると、そのポートに隣接するポートに対して光が漏れ出してしまう、いわゆるクロストークという現象が発生してしまう。このクロストークは、光信号に対するノイズとなるので、規定値以下に抑えなければならない。この規定値は、ネットワーク設計に依存する値であるが、−30dB未満といった低い値が要求される。損失を変えるとともにクロストークを小さく抑えるには、図18Bに示すように、x軸と直交するy軸回りにミラー1041を回動させることによって損失を制御することが最適である。
ところが、y軸のみで損失制御を行う場合には、別の光学特性を劣化させる場合がある。具体的には、Vyの値を大きくしてミラー1041をy軸回りに大きな角度で回動させたときに、ミラー1041の端面からの回折光が透過スペクトル内に残存して、透過帯域の端の損失が下がらずに残ってしまい、透過帯域の両端近傍が山状に飛び出したスペクトル形状となってしまうことがある。これは、ちょうどウサギの耳のように飛び出して見えるので、Rabbit Earと呼ばれている。この現象は、複数の波長選択スイッチと光増幅器を通過する光ネットワークでは、その“耳”の部分も繰り返し増幅されて“成長”してしまうため、ネットワークの透過帯域を減少させてしまう。そのため、Rabbit Earを小さくすることが要求されている。
Rabbit Earの低減の観点からは、図18Cに示すように、ミラー両端の回折光の方向が透過スペクトル内に入らないx軸回りの回動のみを使って損失を制御することが望ましい。しかしながら、この場合には、上述したようにクロストークの問題が発生してしまう。
このように、クロストークとRabbit Earは、損失を制御する軸をx軸およびy軸の何れか一方にすることでは解決することが困難であった。そこで、図19A,図19Bに示すように、ピーク近傍ではx軸回りにミラー1041を回動させ、ピークから外れるとy軸回りにミラー1041を回動させることにより、クロストークとRabbit Earを同時に解決することが提案されている。Rabbit Earは、損失が大きくなる、すなわちピークから離れたところで顕著になるので、初期段階にx軸回りにミラー1402を回動させることは理にかなっている。
ところが、回動させる軸を切り替える場合には、軸を切り替える際に対象とする変数も変更しなければならないが、例えば、図17に示すような楕円状の損失等高線上ではVx方向とVy方向では損失特性が大きく変わってしまう。このため、パワーを負帰還制御しているような場合には、その帰還量を最適に保つために軸を切り替える度に制御パラメータも再設定しなければならないので、結果として制御が複雑になってしまう。
このため、従来のようにx軸回りとy軸回りの回動動作を交互に切り替えるのではなく、VxとVyとを所定の関係を持たせた上で同時に変化させ、損失が大きくなった時点でy軸回りだけでなくx軸回りにも回動させることによって、クロストークとともにRabbit Earを抑えることができる。このようにすれば、損失特性は連続的に変わるので、変数や制御パラメータの再設定をすることなく光パワーの制御を実現することができる。
ここで、上述した所定の関係とは、VxとVyのうち何れか一方を他方の従属変数にすることを示す。例えば、下式(3)のように、VyがVxの一次関数となるようなことを意味する。下式(3)において、(Vx0,Vy0)は、Vx−Vy平面上のピークを示す座標である。また、Aは0ではない定数である。
Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0 ・・・(3)
また、VxおよびVyは、任意の媒介変数を用いて、下式(4)、(5)に示すようにしてもよい。下式(4)、(5)においては、任意の媒介変数としてVtを用いている。また、Bは、0ではない定数である。
Vx=A・Vt+Vx0 ・・・(4)
Vy=B・Vt+Vy0 ・・・(5)
負帰還制御により光パワーを一定に保つ場合には、例えば、式(3)の場合にはVx、式(4)、(5)の場合にはVtを、それぞれ制御電圧とする。この制御電圧とは、偏差に対応した補償量を加える対象の変数であって、制御電圧を調整することにより、光パワーや減衰量などの制御量を制御する。
上述したように、x軸回りにミラーを回動させた後にy軸回りに回動させることによってクロストークを許容値以下にするとともにRabbit Earを抑圧できるのであれば、制御電圧を算出する式は、上式(3)のように1次関数で表すよりも、下式(6)のように高次関数で表す方が適している。
Vy=A(Vx−Vx0α+Vy0 ・・・(6)
上式(6)において、αは2以上の整数である。図20A,図20Bに、上式(6)のような高次関数が描く損失等高線上の軌跡と、制御変数に対する損失特性を示す。この図20A,図20Bからわかるように、損失特性の微分値は連続的でありながらも、図19A,図19Bに示した損失特性と同様なRabbit Ear抑圧効果が得られることがわかる。このように、高次関数を用いることにより、始めはx軸方向に回動させ、Vxが大きくなるにつれてy軸方向の回動を大きくさせるような駆動を実現することができる。
特開2003−057575号公報
しかしながら、軸電圧Vx,Vtの算出に高次関数を導入すると、演算が複雑化するとともにオーバーフローや計算精度の維持も検討しなければならないので、複雑な制御回路を要することとなり、結果としてコストの増大を招いていた。
そこで、本願発明は、クロストークおよびRabbit Earの抑制を高次関数を使うことなく、低コストで実現することができる光スイッチおよび光スイッチの制御方法を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る光スイッチは、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部と、検出部によって検出された検出結果と目標とする光強度との偏差を求める比較部と、この比較部から出力される偏差に応じた補償量を制御電圧に加算して、偏差を制御電圧に負帰還する補償部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部と、検出部によって検出された検出結果と目標とする光強度との偏差を求める比較部と、この比較部から出力される偏差に応じた補償量を制御電圧に加算して、偏差を制御電圧に負帰還する補償部とを備え、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、電極電圧制御手段では、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧の、Vxに印加するバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧の、Vyに印加するバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vx<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、検出部により検出された出力光を波長毎に分波する分波部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、分波部により分波された出力光を電気信号に変換する光電変換部と、電気信号をデジタル変換し、出力光の光パワーの値を出力するA/D変換部と、出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較部と、この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出部と、補償量を制御電圧に負帰還するように加える加算部と、補償量が加えられた制御電圧を、任意の制御周期だけ保持しておく遅延部と、補償量が加えられた制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備え、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、電極電圧制御手段では、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧のVxに加えるバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧のVyに加えるバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vx<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチは、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチであって、駆動制御部は、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御部とを備え、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、電極電圧制御手段では、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vx<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
上記光スイッチにおいて、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、αを1以上の整数とすると、Vy=A(Vx−Vx0α+Vy0で表されるようにしてもよい。
また、上記光スイッチにおいて、光損失と制御電圧との対応を予め記憶した記憶部をさらに備え、制御電圧算出部は、目標とする光損失に対応した制御電圧を記憶部から取得するようにしてもよい。
また、上記光スイッチにおいて、光損失と制御電圧との対応を近似した当該制御電圧の近似式を予め記憶した記憶部をさらに備え、制御電圧算出部は、記憶部に記憶された近似式に基づいて目標とする光損失に対応した制御電圧を取得するようにしてもよい。
また、本発明に係る光スイッチの制御方法は、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップと、検出部によって検出された検出結果の目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、この比較ステップにより求められた偏差に応じた補償量を制御電圧に加算して、偏差を制御電圧に負帰還する補償ステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップと、検出部によって検出された検出結果と目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、この比較ステップにより求められた偏差に応じた補償量を制御電圧に加算して、偏差を制御電圧に負帰還する補償ステップとを有し、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vx<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る光スイッチの制御方法は、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、検出部により検出された出力光を波長毎に分波する分波部とを備えた光スイッチの制御方法であって、分波部により分波された出力光を電気信号に変換する光電変換ステップと、電気信号をデジタル変換し、出力光の光パワーの値を出力するA/D変換ステップと、出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較ステップと、この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出ステップと、補償量を制御電圧に負帰還するように加える加算ステップと、補償量が加えられた制御電圧を、任意の制御周期だけ保持しておく遅延ステップと、補償量が加えられた制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有し、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vy<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の光スイッチの制御方法は、入力光を入力する1つの光入力部と出力光を出力する複数の光出力部、または、入力光を入力する複数の光入力部と出力光を出力する1つの光出力部など、入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、光入力部または光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、電極に電極電圧を印加してミラーをx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部とを備えた光スイッチの制御方法であって、目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、制御電圧からミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する電極に印加する電極電圧制御ステップとを有し、電極は、ミラーのx軸回りの回動を制御する電極a,bと、ミラーのy軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、軸電圧Vxは、電極aに印加される電極電圧をVa、電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、電圧Vyは、電極cに印加される電極電圧をVc、電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、ミラーのx軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVxbiasとの比をηx、ミラーのy軸回りの最大回動角度を実現する電圧とVybiasとの比をηyとすると、Vx≧0のとき、Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vb=−2ηxVx+Vxbias、Vy<0のとき、Va=2ηxVx+Vxbias、Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias、Vy≧0のとき、Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias、Vd=−2ηyVy+Vybias、Vy<0のとき、Vc=2ηyVy+Vybias、Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybiasで表されることを特徴とするものである。
また、上記光スイッチの制御方法において、軸電圧Vxおよび電圧Vyの関係は、αを1以上の整数とすると、Vy=A(Vx−Vx0α+Vy0で表されるようにしてもよい。
また、上記光スイッチの制御方法において、制御電圧算出ステップは、予め記憶しておいた光損失と制御電圧との対応に基づいて、目標とする光損失に対応した制御電圧を取得するようにしてもよい。
また、上記光スイッチの制御方法において、制御電圧算出ステップは、予め記憶しておいた光損失と制御電圧との対応を近似した当該制御電圧の近似式に基づいて、目標とする光強度に対応した制御電圧を取得するようにしてもよい。
本発明によれば、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、軸電圧Vxおよび電圧Vyから電極電圧を算出し、この算出した電極電圧を対応する電極に印加してミラーを回動させることにより、クロストークおよびRabbit Earを抑制することができる。したがって、高い計算負荷と変数精度を要求される高次関数を使わなくてよく、その演算を行うための演算器等が不要となるので、低コストでクロストークおよびRabbit Earの抑制を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチの構成を模式的に示す図である。 Vx−Vy平面上におけるVtの軌跡を示す図である。 (a)は電圧Vaを印加したときの回動状態を示すミラー1042の要部断面図、(b)は(a)のときのV−θ特性を示す図である。 (a)は電圧Vbを印加したときの回動状態を示すミラー1042の要部断面図、(b)は(a)のときのV−θ特性を示す図である。 式(7),(8)を適用したときのV−θ特性を示す図である。 最も大きなミラーの回転角θmとこのθmを与える電圧Vmとの関係を示す図である。 式(11),(12)を適用したときのVxV−θ特性を示す図である。 VxのV−θ特性についてはバイアス電圧を加えVyのV−θ特性についてはバイアス電圧を加えないときのVx−Vy特性を示す図である。 図8のときのθx−θy特性を示す図である。 バイアス電圧を加えないときのV−θ特性を説明するための図である。 バイアス電圧を加えたときのV−θ特性を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光スイッチの構成を模式的に示す図である。 Add型波長選択スイッチの構成を模式的に示す図である。 Drop型波長選択スイッチの構成を模式的に示す図である。 図7の波長選択スイッチを簡略化した図である。 (a)はミラーの構成を示す図、(b)はMEMSミラー装置の構成を示す図、(c)はMEMSミラー装置におけるミラーのx軸回りの回動を示す図、(d)はMEMSミラー装置におけるミラーのy軸回りの回動を示す図である。 Nポート分のピークが存在する場合の損失等高線図である。 Vx−Vy平面上の損失等高線図である。 図12AにおけるVx方向の透過率を示す図である。 図12AにおけるVy方向の透過率を示す図である。 回動軸を切り替える場合のVx−Vy平面上の損失等高線図である。 図13AにおけるVtの透過率と損失を示す図である。 高次関数を導入した場合の損失等高線上におけるVtの軌跡を示す図である。 図20AにおけるVtの透過率と損失を示す図である。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係る光スイッチは、後述するバイアス電圧をミラーに印加した際の特性を利用して光スイッチのミラーの回動を制御するものであって、図13を参照して説明した光スイッチ100の駆動制御部400を後述する駆動制御部10に置き換えたものである。したがって、以下において、光スイッチ100と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
<光スイッチの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る光スイッチ1は、空間光学系スイッチ部300と、この空間光学系スイッチ部300に含まれるMEMSミラー装置104の動作を制御する駆動制御部10とから構成される。この駆動制御部10は、出力ポートからカプラ110を使って分岐された光パワーを電気信号に変換するフォトダイオードなどからなるO/E変換器11と、O/E変換器11により変換された電気信号をデジタル変換して、分岐した光パワーに基づいて光信号の光強度の値を求めるA/D変換部12と、このA/D変換部12で求められた出力光の光強度と光強度の目標値との差(以下、偏差という)を求める比較器13と、偏差に比例した補償量を求める補償量算出部14と、この補償量算出部14により算出された補償量を制御電圧に負帰還するように加える加算器15と、補償量が加えられた制御電圧を次のP制御に備えて任意の制御周期ΔTだけ保持しておくメモリなどからなる遅延器16と、補償量が加えられた制御電圧から軸電圧Vx、Vyを算出する算出部17と、この算出部17により算出された軸電圧Vx、Vyから電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを求めて空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104に印加する電極電圧制御部18と、任意の周期ΔTでP制御を実行するためのタイマ19とから構成される。
このような駆動制御部10は、CPU/FPGA/ASICなどのマイクロプロセッサおよび制御メモリとその周辺回路からなり、制御メモリに記憶された動作プログラムを読み込んで実行することにより、ハードウェアと動作プログラムを協働させ、上述したA/D変換部12、比較器13、補償量算出部14、加算器15、遅延器16、算出部17、電極電圧制御部18およびタイマ19が実現される。
本実施の形態において、電極電圧制御部18は、軸電圧Vx、Vyから電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを求める際、ミラーに印加するバイアス電圧によって、電極電圧(V)の変化に対するミラーの回動角(θ)変化に関する特性(以下、V−θ特性という)が変化することを利用する。これについて、以下に説明する。なお、バイアス電圧とは、電極電圧に加える定常的な直流成分の電圧のことを意味する。
<電極電圧の算出原理>
図3(a),(b)に、x軸の正の方向への回動を発生させる電極1042aに電極電圧Vaを印加したときのミラー1041の状態とVa−θ特性を示す。この図3(a),(b)において、他の電極電圧の値は0である。同様に、図4(a),(b)に、x軸の負の方向への回動を発生させる電極1042bに電極電圧Vbを印加したときのミラーの状態とVb−θ特性を示す。
ミラー1041は、電極電圧の二乗に比例する静電力を回動の主な動力源としているので、V−θ特性は二次曲線に近い形状を示す。このとき、上述した式(1),(2)のVa,VbとVxの関係を下式(7)、(8)で表すことにより、軸電圧Vxに対するV−θ特性は、図5で示すように図3(b)と図4(b)を足し合わせた形で与えられる。この図5に示すように、軸電圧Vxとミラー1041の回動角θの関係が描く軌跡は、二次関数に近い形状を示すこととなる。なお、図5においては、定常的な直流成分がないので、バイアス電圧が0の場合と言える。
Va=fx+(Vx)=Vx(Vx≧0),Va=fx+(Vx)=0(Vx<0)
・・・(7)
Vb=fx-(Vx)=0(Vx≧0),Vb=fx-(Vx)=−Vx(Vx<0)
・・・(8)
ここで、図6に示すように、最も端に位置するポートに向けてミラー1041を傾ける場合のように、使用中においてミラー1041の最も大きな回動角をθmとしたとき、このθmを与える電圧Vmの半値をバイアス電圧Vxbとして各電極に印加した場合を想定する。このとき、式(1)のVa,VbとVxの関係は下式(9),(10)で示される。
Va=fx+(Vx)=Vx+Vxb ・・・(9)
Vb=fx-(Vx)=−Vx+Vxb ・・・(10)
上式(9),(10)に基づくVxに対するV−θ特性は、図7で表される。この図7からわかるように、θmを実現する電圧Vmの半値をバイアス電圧Vxbとして印加した場合、図5に示すバイアス電圧を印加しない場合よりも、軸電圧と回動角度の関係を描く軌跡が線形に近づく。この線形に近づく原理の詳細については後述する。
このように、バイアス電圧を印加することによって、V−θ特性の線形性を大きく変えることができる。例えば、VxのV−θ特性については、バイアス電圧を加えることにより直線的にし、VyのV−θ特性については、バイアス電圧を加えないことにより二次関数形状とする。このようにした上で、図8に示す軸電圧平面(Vx−Vy)上のVxとVyの関係を示す直線状の軌跡は、図9に示す角度平面(θx−θy)上においては、二次関数状の軌跡を描くこととなる。すなわち、軸電圧に加えるバイアス電圧Vxb,Vybを調整することにより、軸電圧平面上では直線的な軌跡であっても角度平面上では1〜2次関数の軌跡に変化させることができる。この結果、複雑な高次関数を導入しなくても、直流電圧であるバイアス電圧を適宜設定することにより、角度平面上では高次関数でミラーを回動させた場合と同様の軌跡を得ることができるので、結果として、高次関数を扱うような高価な演算器を必要としなくなるので、低コストでクロストークとRabbit Earの抑制を実現することができる。
<バイアス電圧の印加による線形近似の原理>
次に、バイアス電圧を印加することにより、電極電圧と回動角度の関係が直線に近似することについて説明する。
まず、前提について説明する。ミラー1041は、バイアス電圧の有無に関係なく平行平板電極間の静電力による回転モーメントとねじりばねの復元モーメントの釣り合いによって、回動角θが決定するものである。このとき、電極間の微小区間dxに生じる静電力dFは、下式(11)で表される。この式(11)において、ε0は誘電率、gはミラー1041と電極との距離、Vは電圧を意味する。なお、便宜上、電極の幅(奥行き)が単位長の一軸の回転ミラーをモデルとする。
dF=ε0dxV2/2g2 ・・・(11)
ねじりばねの復元モーメントMspは、ばね定数Ispにより下式(12)で表される。
Msp=Ispθ ・・・(12)
このような前提に基づいて、まず、バイアス電圧を印加しない場合について図10を参照して説明する。
ばねによる復元モーメントは、上式(11)で表される。一方、静電力によるモーメントMelは、下式(13)で表される。
Figure 2010217781
上式(13)において、Msp=Melとしてθに関して解くことにより、θの電圧Vに対する依存性を求めることができるが、この演算は複雑である。そこで、注目しているのはV=0近傍であり、V=0近傍ではθ≒0と見なせるので、上式(13)からg−xθ≒gとしてθを消去する。これにより、上式(12)と(13)を連立させることによって、下式(14)を導出する。
Figure 2010217781
このように、バイアス電圧を印加しない場合、電極電圧Vと回動角θの関係を示す式(16)は、回動角θが電極電圧Vの2次式で表されたものとなる。なお、光スイッチのミラー1041は、回動角度が最大でも数度程度であり、MEMSミラーの場合、L=数百μm、g=数十μmというオーダーであるため、V=0近傍では、上述したようにg−xθ≒gとしても大きな誤差とならない。
次に、バイアス電圧(Vb)を印加した場合について、図11を参照して説明する。
ねじりばねによる復元モーメントは、上式(12)で表される。一方、静電力によるモーメントMelは、下式(15)で表される。
Figure 2010217781
上式(15)において、dF+およびdF-は、ミラー1041のy軸回りの回動軸を中心としたとき、X方向における正の側の領域(dF+)および負の側の領域(dF-)の微小区間に生じる静電力である。バイアス電圧を印加しない場合と同様、Msp=Melとしてθに関して解くことにより、θの電圧Vの依存性を求めることができるが、この演算はバイアス電圧を印加しない場合よりも複雑である。ここでも注目しているのは、V=0近傍であり、V=0近傍ではθ≒0と見なせるので、上式(15)からg−xθ≒gとしてθを消し、かつ、A2−B2=(A+B)(A−B)の公式により、下式(16)を導出する。
Figure 2010217781
上式(12)と上式(16)を連立させることにより、下式(17)を導出する。
Figure 2010217781
このように、バイアス電圧を印加した場合、電極電圧Vと回動角θの関係を示す式(17)は、回動角θが電極電圧Vの1次式で表されたものとなる。
上式(14)、(17)からわかるように、バイアス電圧を印加することによって、V=0近傍では、電極電圧と回動角度の関係が直線に近づく。
<光スイッチの動作>
次に、図1を参照して、本実施の形態に係る光スイッチ1の動作について説明する。
カプラ10により出力ポートから光信号が分岐されると、この光信号は、O/E変換器11により電気信号に変換され、A/D変換部12によりデジタル信号に変換されて出力光の光強度が算出される。
光信号の出力光の光強度が算出されると、比較器13は、その光強度と光信号の出力光の光強度の目標値との偏差を算出する。
偏差が算出されると、補償量算出部14は、その偏差に比例した補償量を算出する。出力パワーが目標値により偏差eだけ小さい場合、補償量算出部14は、その偏差eのKp倍の補償量を制御電圧に加える。加えるときの補償量の符号は、補償量を制御電圧に加えることにより出力が大きくなる符号がとられる。Kpの値を適切に設定することにより、偏差eがある場合に、この偏差eを打ち消すように制御電圧が補正されるので、最終的に出力光の光強度が目標値に近づくこととなる。
補償量が算出されると、加算器15は、その補償量を制御電圧に負帰還するように加える。このとき、遅延器16は、補償量が加えられた制御電圧を次のP制御に備えて、タイマ19により計時される任意の制御周期ΔTのだけ保持しておく。
補償量が制御電圧に加えられると、算出部17は、その制御電圧から軸電圧Vx、Vyを算出する。この算出部17により算出されるミラー1041の軸電圧(Vx、Vy)の軌跡の一例を図2に示す。本実施の形態では、制御電圧として軸電圧Vx、Vyの任意の媒介変数であるVtを採用した。このVtが描く軌跡は、図2に示すように、Vy軸に対してφだけ傾いた状態となっている。このVtは、(Vx0、Vy0)を原点とする、その軸上の原点からの距離を表しており、下式(20)、(21)で表される。この下式(20)、(21)において、上式(3)〜(6)におけるAはcosφ、Bはsinφに対応している。
Vx=Vtcosφ+Vx0 ・・・(20)
Vy=Vtsinφ+Vy0 ・・・(21)
なお、図2において、Vtは、軸の向きによって符号を定義することができる。図2の場合は、紙面の右上をVtの正の方向としているが、φの設定によっては、様々な方向をVtの正の方向とすることができる。
制御電圧Vtから軸電圧Vx、Vyが算出されると、電極電圧制御部18は、その軸電圧Vx、Vyから空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104における電極1042a〜1042dに印加する電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを算出する。この電極電圧算出部18における、軸電圧(Vx,Vy)から電極電圧(Va,Vb,Vc,Vd)の算出方法について、以下に説明する。
上述したように、本実施の形態は、バイアス電圧を印加することにより角度平面上の軌跡を変化させることを特徴とするものであり、バイアス電圧は0〜Vmの間で任意の値に設定することを前提とするものである。このため、電極電圧の算出式は、バイアス電圧を任意に変えても電極電圧が負電圧にならないように定義される。これは、ミラー1041を単極電圧で制御することを想定しているからである。
上式(1)、(2)で示した軸電圧(Vx、Vy)から電極電圧(Va,Vb,Vc,Vd)への算出式は、Vxについては、Vx≧のとき下式(22),(23)、Vx<0のとき下式(26),(27)で表され、Vyについては、Vy≧0のとき下式(24),(25)、Vy<0のとき下式(28),(29)で表される。なお、Vxbiasは、軸電圧Vxに印加するバイアス電圧、すなわち、ミラー1041のx軸回りの回動に影響するバイアス電圧である。同様に、Vybiasは、軸電圧Vyに印加するバイアス電圧、すなわち、ミラー1041のy軸回りの回動に影響するバイアス電圧である。
Va=fx+(Vx)=2(1−ηx)Vx+Vxbias ・・・(22)
Vb=fx-(Vx)=−2ηxVx+Vxbias ・・・(23)
Vc=fy+(Vy)=2(1−ηy)Vy+Vybias ・・・(24)
Vd=fy-(Vy)=−2ηyVy+Vybias ・・・(25)
Va=fx+(Vx)=2ηxVx+Vxbias ・・・(26)
Vb=fx-(Vx)=−2(1−ηx)Vx+Vxbias ・・・(27)
Vc=fy+(Vy)=2ηyVy+Vybias ・・・(28)
Vd=fy-(Vy)=−2(1−ηy)Vy+Vybias ・・・(29)
ここで、ηは、下式(30)に示すように、最大角度θmを与える電圧Vmに対するバイアス電圧Vbiasの比率を示す値で、0〜1の範囲の値である。バイアス電圧を変えることは、ηを変えることを意味する。このηは、下式(31)、(32)に示すように、x軸およびy軸それぞれについて算出される。ここで、Vxmは、ミラー1041のx軸回りの最大角度θxmを実現するときの軸電圧、Vymは、ミラー1041のy軸回りの最大角度θymを実現するときの軸電圧を示す。
η=Vbias/Vm ・・・(30)
ηx=Vxbias/Vxm ・・・(31)
ηy=Vybias/Vym ・・・(32)
バイアス電圧は、任意の値をとる値であるが、光スイッチの動作中に動的に変化する値ではない。したがって、予めV−θ特性から各軸の電圧Vmを調べておき、これからηを決めておくことにより、(1−η)、Vxbias、Vybiasの値は定数となるので、上式(22)〜(29)の変数は軸電圧Vx,Vyのみとなる。定数項については、予め与えたηから計算の都度算出してもよいし、予め計算した値を制御回路のメモリに保存しておき、必要なときにメモリの値を参照するようにしてもよい。
このようにして、上式(22)〜(29)を用いて電極電圧を算出すると、電極電圧制御部18は、その電極電圧を対応する電極1042a〜1042dに印加する。これにより、MEMSミラー装置104の2つの回動軸を有するミラー1041を、複雑な演算を行うことなく制御することができるので、低コスト化を実現できるとともに、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、途中でミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、算出部17により、制御電圧Vtからミラー1041をx軸回りおよびy軸回りにそれぞれ所定量回動させるための軸電圧VxおよびVyを算出し、電極電圧制御部18により、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、軸電圧VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出することにより、高い計算負荷と変数精度を要求される高次関数を使わなくても、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、途中でミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。結果として、より低コストで、クロストークの低減とRabbit Earの抑制を実現することができる。
なお、本実施の形態では、VxのV−θ特性については、バイアス電圧を加えることにより直線的にし、VyのV−θ特性については、バイアス電圧を加えないことによって二次関数形状とする場合を例に説明したが、VxとVyは逆にするようにしてもよい。
また、PID制御のI制御やD制御についても、本実施の形態を適用できることは言うまでもない。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態は、負帰還制御によるミラーの回動制御機能を有さないものであり、その他の構成は上述した第1の実施の形態と同等である。したがって、本実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
図12に示すように、本実施の形態に係る光スイッチ2は、空間光学系スイッチ部300と、この空間光学系スイッチ部300に含まれるMEMSミラー装置104の動作を制御する駆動制御部20とから構成される。この駆動制御部20は、制御電圧算出部21と、算出部17と、電極電圧制御部18とから構成される。
ここで、制御電圧算出部21は、光損失に対する制御電圧の値を記憶したデータテーブル、または、光損失と制御電圧の関係を表す制御電圧の高次他項式等からなる近似式を備えており、光損失の目標値に基づいて制御電圧を算出する。
このように、制御電圧算出部21により制御電圧が算出されると、上述した第1の実施の形態と同様、算出部17は、上式(20),(21)に基づいて、その制御電圧から軸電圧Vx、Vyを算出する。この軸電圧Vx、Vyが算出されると、電極電圧制御部18は、上式(22)〜(29)に基づいて、その軸電圧Vx、Vyから空間光学系スイッチ部300のMEMSミラー装置104における電極1042a〜1042dに印加する電極電圧Va,Vb,Vc,Vdを算出し、これを対応する電極1042a〜1042dに印加する。これにより、ミラーに対応する波長を有する光信号の損失を所定の範囲内とすることができる。
このように、本実施の形態によれば、制御電圧算出部21により、目標とする光損失に対応した制御電圧を算出し、算出部17により、その制御電圧からミラー1041をx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出し、電極電圧制御部18により、電極にバイアス電圧を印加したときのミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、軸電圧VxおよびVyから電極それぞれに印加する電極電圧を算出して、対応する電極に印加することにより、高い計算負荷と変数精度を要求される高次関数を使わなくても、クロストークの低減とRabbit Earの抑圧を両立するミラーの動作を、途中でミラーの向きを急激に変えることなく、シームレスに連続して実現することができる。結果として、より低コストで、クロストークの低減とRabbit Earの抑制を実現することができる。
なお、上述した第1,第2の実施の形態では、Add型波長選択スイッチの場合を例に説明したが、図14に示すようなDrop型波長選択スイッチにも適用することができる
本発明は、例えば、MEMSミラー装置など、2つの軸回りに回動可能な反射部材の回動を制御する各種装置に適用することができる。
1,2…光スイッチ、10,20…駆動制御部、11…O/E変換器、12…A/D変換部、13…比較器、14…補償量算出部、15…加算器、16…遅延器、17…算出部、18…電極電圧制御部、19…タイマ、21…制御電圧算出部、101,101−1〜101−n…入力側光ファイバ、102,102−1〜102−n…出力側光ファイバ、103…回折格子、104…MEMSミラー装置、105…分波器、106−1〜106−m…フォトダイオード、107…A/D変換器。108…ミラー制御回路、109…合流器、110…カプラ、300…空間光学系スイッチ部、1041…ミラー、1042a〜1042d…電極。

Claims (16)

  1. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記電極にバイアス電圧を印加したときの前記ミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と、
    前記検出部によって検出された検出結果と前記目標とする光強度との偏差を求める比較部と、
    この比較部から出力される偏差に応じた補償量を前記制御電圧に加算して、前記偏差を前記制御電圧に負帰還する補償部と
    を備えることを特徴とする光スイッチ。
  2. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と、
    前記検出部によって検出された検出結果と前記目標とする光強度との偏差を求める比較部と、
    この比較部から出力される偏差に応じた補償量を前記制御電圧に加算して、前記偏差を前記制御電圧に負帰還する補償部と
    を備え、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    前記電極電圧制御手段では、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧の、Vxに印加するバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧の、Vyに印加するバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vx<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチ。
  3. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記出力光を波長毎に分波する分波部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    前記分波部により分波された前記出力光を電気信号に変換する光電変換部と、
    前記電気信号をデジタル変換し、前記出力光の光パワーの値を出力するA/D変換部と、
    前記出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較部と、
    この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出部と、
    前記補償量を制御電圧に負帰還するように加える加算部と、
    前記補償量が加えられた前記制御電圧を、任意の制御周期だけ保持しておく遅延部と、
    前記補償量が加えられた前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備え、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    前記電極電圧制御手段では、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧のVxに加えるバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧のVyに加えるバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vx<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチ。
  4. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光損失に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記電極にバイアス電圧を印加したときの前記ミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備える
    ことを特徴とする光スイッチ。
  5. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチであって、
    前記駆動制御部は、
    目標とする光損失に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出部と、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出部と、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御部と
    を備え、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとを備え、
    前記電極電圧制御手段では、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vx<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチ。
  6. 請求項2,3,5の何れか1項において、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、αを1以上の整数とすると、Vy=A(Vx−Vx0α+Vy0で表されることを特徴とする光スイッチ。
  7. 請求項4または5に記載の光スイッチにおいて、
    光損失と制御電圧との対応を予め記憶した記憶部をさらに備え、
    前記制御電圧算出部は、前記目標とする光損失に対応した制御電圧を前記記憶部から取得する
    ことを特徴とする光スイッチ。
  8. 請求項4または5に記載の光スイッチにおいて、
    光損失と制御電圧との対応を近似した当該制御電圧の近似式を予め記憶した記憶部をさらに備え、
    前記制御電圧算出部は、前記記憶部に記憶された前記近似式に基づいて前記目標とする光損失に対応した制御電圧を取得する
    ことを特徴とする光スイッチ。
  9. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記電極にバイアス電圧を印加したときの前記ミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと、
    前記検出部によって検出された検出結果の前記目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、
    この比較ステップにより求められた偏差に応じた補償量を前記制御電圧に加算して、前記偏差を前記制御電圧に負帰還する補償ステップと
    を有することを特徴とする光スイッチの制御方法。
  10. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光強度に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと、
    前記検出部によって検出された検出結果と前記目標とする光強度との偏差を求める比較ステップと、
    この比較ステップにより求められた偏差に応じた補償量を前記制御電圧に加算して、前記偏差を前記制御電圧に負帰還する補償ステップと
    を有し、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vx<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチの制御方法。
  11. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と、
    前記光出力部から出力される出力光の光強度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記出力光を波長毎に分波する分波部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    前記分波部により分波された前記出力光を電気信号に変換する光電変換ステップと、
    前記電気信号をデジタル変換し、前記出力光の光パワーの値を出力するA/D変換ステップと、
    前記出力光の光強度の値と光強度の目標値との偏差を求める比較ステップと、
    この比較部から出力される偏差に比例する補償量を求める補償量算出ステップと、
    前記補償量を制御電圧に負帰還するように加える加算ステップと、
    前記補償量が加えられた前記制御電圧を、任意の制御周期だけ保持しておく遅延ステップと、
    前記補償量が加えられた前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有し、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vy<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチの制御方法。
  12. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光損失に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記電極にバイアス電圧を印加したときの前記ミラーの回動角と電極電圧との関係に基づいて、前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有することを特徴とする光スイッチの制御方法。
  13. 入力光を入力する少なくとも1つの光入力部と、
    出力光を出力する少なくとも1つの光出力部と、
    前記光入力部または前記光出力部の選択に用いられるx軸およびこのx軸と直交するy軸に対して回動可能に支持されたミラーと、このミラーと対向配置された複数の電極とを有するミラー装置と、
    前記電極に電極電圧を印加して前記ミラーを前記x軸回りおよび前記y軸回りにそれぞれ回動させる駆動制御部と
    を備えた光スイッチの制御方法であって、
    目標とする光損失に対応した制御電圧を算出する制御電圧算出ステップと、
    前記制御電圧から前記ミラーをx軸およびy軸回りにそれぞれ回動させる軸電圧VxおよびVyを算出する軸電圧算出ステップと、
    前記Vxおよび前記Vyから前記電極それぞれに印加する電極電圧を算出し、この電極電圧を対応する前記電極に印加する電極電圧制御ステップと
    を有し、
    前記電極は、前記ミラーの前記x軸回りの回動を制御する電極a,bと、前記ミラーの前記y軸回りの回動を制御する電極c,dとから構成され、
    前記軸電圧Vxは、前記電極aに印加される電極電圧をVa、前記電極bに印加される電極電圧をVbとすると、Vx=Va−Vbで表され、
    前記電圧Vyは、前記電極cに印加される電極電圧をVc、前記電極dに印加される電極電圧をVdとすると、Vy=Vc−Vdで表され、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、定数をA(≠0)とすると、Vy=A(Vx−Vx0)+Vy0で表され、
    前記電極電圧Va,Vb,Vc,Vdは、Vx−Vy平面上において光損失が最小となるピークの座標を(Vx0、Vy0)、前記バイアス電圧のVxに印加するバイアス電圧をVxbias、前記バイアス電圧のVyに印加するバイアス電圧をVybias、前記ミラーの前記x軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vxbiasとの比をηx、前記ミラーの前記y軸回りの最大回動角度を実現する電圧と前記Vybiasとの比をηyとすると、
    Vx≧0のとき、
    Va=2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vb=−2ηxVx+Vxbias
    Vy<0のとき、
    Va=2ηxVx+Vxbias
    Vb=−2(1−ηx)Vx+Vxbias
    Vy≧0のとき、
    Vc=2(1−ηy)Vy+Vybias
    Vd=−2ηyVy+Vybias
    Vy<0のとき、
    Vc=2ηyVy+Vybias
    Vd=−2(1−ηy)Vy+Vybias
    で表されることを特徴とする光スイッチの制御方法。
  14. 請求項10,11,13の何れか1項に記載された光スイッチの制御方法において、
    前記軸電圧Vxおよび前記電圧Vyの関係は、αを1以上の整数とすると、Vy=A(Vx−Vx0α+Vy0で表されることを特徴とする光スイッチの制御方法。
  15. 請求項12または13に記載された光スイッチの制御方法において、
    前記制御電圧算出ステップは、予め記憶しておいた光損失と制御電圧との対応に基づいて、前記目標とする光損失に対応した制御電圧を取得する
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
  16. 請求項12または13に記載された光スイッチの制御方法において、
    前記制御電圧算出ステップは、予め記憶しておいた光損失と制御電圧との対応を近似した当該制御電圧の近似式に基づいて、前記目標とする光強度に対応した制御電圧を取得する
    ことを特徴とする光スイッチの制御方法。
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