JP2010217133A - 順応点予測装置、知覚色予測装置、順応点予測方法、及び知覚色予測方法 - Google Patents
順応点予測装置、知覚色予測装置、順応点予測方法、及び知覚色予測方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】液晶ディスプレイ、他の表示デバイスを観察する際、観察環境光や表示デバイスの画面サイズ、観察距離を考慮した順応点及び知覚色を予測できる装置や方法を提供する。
【解決手段】表示デバイスの観察時の視覚系の順応点を予測する為に、表示デバイスの白色点の測色値、画面サイズ及び観察距離から、表示デバイス順応点を予測し、観察環境光の測色値から、観察環境順応点を予測し、予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示で観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する。又、表示画像の知覚色を予測する為に、予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測し、表示画像の知覚色を予測する。
【選択図】図1
【解決手段】表示デバイスの観察時の視覚系の順応点を予測する為に、表示デバイスの白色点の測色値、画面サイズ及び観察距離から、表示デバイス順応点を予測し、観察環境光の測色値から、観察環境順応点を予測し、予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示で観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する。又、表示画像の知覚色を予測する為に、予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測し、表示画像の知覚色を予測する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示デバイスにおいて、表示デバイスの画面サイズ、観察距離や観察時の環境光の影響を考慮した順応点及び、知覚色予測方法に関する。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどFPD(Flat Panel Display)と呼ばれる薄型、大画面であることを特徴とする表示デバイスが普及し、従来用いられていたCRT(CathodeRay Tube)モニタに代わり、家庭におけるテレビの視聴や、屋外での情報表示など様々な用途で用いられている。
このような表示デバイスを観察する際、人間の視覚系は観察時の環境光の影響を受け順応状態が変化し、環境光のない暗室のような場所で観察した時と、知覚される色は異なる事が一般に知られている。
このような表示デバイスを観察する際、人間の視覚系は観察時の環境光の影響を受け順応状態が変化し、環境光のない暗室のような場所で観察した時と、知覚される色は異なる事が一般に知られている。
異なる観察環境間の知覚色を予測するモデルとして、国際照明委員会CIEの勧告するCIECAM02(Colour AppearanceModel 02)がある(非特許文献1)。CIECAM02は、表示デバイスや印刷物、プリントなどの出力デバイスにおいて、各デバイスや観察環境の情報を入力パラメータとし、知覚色を予測するモデルである。
しかしながら、知覚色を予測する際に用いる人間の視覚系の順応状態を想定した白色点は、表示デバイスを観察する際には、表示デバイスと環境光の白色点や等エネルギー白色点間で、ユーザー自身が任意の値を入力するように規定されており、一義に定められてはいない。
しかしながら、知覚色を予測する際に用いる人間の視覚系の順応状態を想定した白色点は、表示デバイスを観察する際には、表示デバイスと環境光の白色点や等エネルギー白色点間で、ユーザー自身が任意の値を入力するように規定されており、一義に定められてはいない。
同じく、CIEのTC8−04 “Adaptation Under Mixed IlluminationCondition”においては、表示デバイスと出力デバイスの知覚色を一致させるため、観察環境における順応点の決定方法を勧告しているが、表示デバイスと出力デバイス間の影響を決定する定数は、ユーザーにより決定される(非特許文献2)。
また、大画面化が進んだFPDを観察する際には、その画面の大きさや観察距離により、順応状態に対する表示デバイスと観察環境光の影響が異なり、その結果、表示デバイスにおける知覚色が変化する可能性がある。
また、大画面化が進んだFPDを観察する際には、その画面の大きさや観察距離により、順応状態に対する表示デバイスと観察環境光の影響が異なり、その結果、表示デバイスにおける知覚色が変化する可能性がある。
ACOLOUR APPEARANCE MODEL FOR COLOUR MANAGEMENT SYSTEMS : CIECAM02(CIE 159 : 2004)
CHROATIC ADAPTATION UNDER MIXED ILLUMINATION CONDITION WHEN COPARING SOFTCOPYAND HARDCOPY IMAGES (CIE 162 :2004)
以上のように、表示デバイスを観察する際には、観察環境による視覚系の順応状態の変化を考慮しなければ、人間が知覚する色を予測できない。また、現在のように大画面化が進んだ表示デバイスにおいては、画面サイズや観察距離による順応点への影響を考慮する必要が有る。
本発明は前記従来の技術の問題点に鑑み成されたものであり、液晶ディスプレイや、プラズマディスプレイ等の表示デバイスを観察する際に、観察環境光や表示デバイスの画面サイズ、観察距離を考慮した順応点及び、知覚色を予測する順応点予測装置、知覚色予測装置、順応点予測方法、及び知覚色予測方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明が提供する請求項1は、
表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測装置において、
該表示デバイスの白色点に関する測色値、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイスの観察時の順応点である表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測手段、
該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境における順応点である観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測手段、
並びに、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察環境時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測手段、
を具備することを特徴とする順応点予測装置である。
表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測装置において、
該表示デバイスの白色点に関する測色値、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイスの観察時の順応点である表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測手段、
該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境における順応点である観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測手段、
並びに、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察環境時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測手段、
を具備することを特徴とする順応点予測装置である。
請求項2の発明は、
更に、
前記表示デバイスの画面及び観察環境光を測定する測色計、
デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備手段、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示手段、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を測色計により測定する画像測定手段、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の測色値を記憶する測色値記憶手段、
前記観察環境光の測色値を測色計により測定する観察環境光測定手段、
並びに、測定された該観察環境光の測色値を記憶する測色値記憶手段、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の順応点予測装置である。
更に、
前記表示デバイスの画面及び観察環境光を測定する測色計、
デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備手段、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示手段、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を測色計により測定する画像測定手段、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の測色値を記憶する測色値記憶手段、
前記観察環境光の測色値を測色計により測定する観察環境光測定手段、
並びに、測定された該観察環境光の測色値を記憶する測色値記憶手段、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の順応点予測装置である。
また、請求項3に記載の発明は、
表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測装置において、
請求項1又は2のいずれかに記載の順応点予測装置を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測手段、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測手段、
を具備することを特徴とする知覚色予測装置である。
表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測装置において、
請求項1又は2のいずれかに記載の順応点予測装置を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測手段、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測手段、
を具備することを特徴とする知覚色予測装置である。
また、請求項4に記載の発明は、
表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測方法において、
表示デバイス観察時の順応点である表示デバイス順応点については、該表示デバイスの白色点に関する測色値と、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測ステップ、
又、観察環境における順応点である観察環境順応点については、該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測ステップ、
これらのステップの後に、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測ステップ、
を具備することを特徴とする順応点予測方法である。
表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測方法において、
表示デバイス観察時の順応点である表示デバイス順応点については、該表示デバイスの白色点に関する測色値と、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測ステップ、
又、観察環境における順応点である観察環境順応点については、該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測ステップ、
これらのステップの後に、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測ステップ、
を具備することを特徴とする順応点予測方法である。
また、請求項5に記載の発明は、
更に、デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像については、
該表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備ステップ、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示ステップ、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を、測色計により測定し測色値を得る画像測定ステップ、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の該測色値を記憶する画像測色値記憶ステップ、
又、前記観察環境光については、
前記観察環境光を測色計により測定し測色値を得る観察環境光測定ステップ、
測定された該観察環境光の該測色値を記憶する観察環境光測色値記憶ステップ、
を具備することを特徴とする請求項4に記載の順応点予測方法である。
更に、デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像については、
該表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備ステップ、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示ステップ、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を、測色計により測定し測色値を得る画像測定ステップ、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の該測色値を記憶する画像測色値記憶ステップ、
又、前記観察環境光については、
前記観察環境光を測色計により測定し測色値を得る観察環境光測定ステップ、
測定された該観察環境光の該測色値を記憶する観察環境光測色値記憶ステップ、
を具備することを特徴とする請求項4に記載の順応点予測方法である。
また、請求項6に記載の発明は、
表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測方法において、
請求項4又は5のいずれかに記載の順応点予測方法を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測ステップ、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測ステップ、
を具備することを特徴とする知覚色予測方法である。
表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測方法において、
請求項4又は5のいずれかに記載の順応点予測方法を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測ステップ、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測ステップ、
を具備することを特徴とする知覚色予測方法である。
本発明によれば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどの表示デバイスを観察する際の知覚色を、観察環境光や表示デバイスの画面サイズ、観察距離を考慮した順応点を用いる事により、より正確に予測する事ができる。
以下、本発明の一実施形態による観察環境光や、表示デバイスの画面サイズ、観察距離を考慮した順応点及び、知覚色予測装置を、図面を参照して説明する。
図1は、同実施形態の構成を示すブロック図である。
この図において、符号1は、順応点及び、知覚色予測装置の処理動作を制御する制御部であり、パソコン等から構成する。
符号2は、キーボード等で構成する入力部である。
符号3は、順応点及び、知覚色の予測対象であるディスプレイ装置(表示デバイス)である。
符号4は、ディスプレイ装置3の表示画像及び、観察環境光を測定する測色計である。
符号11は、表示デバイス白色測定用画像を作成する画像作成部である。
符号12は、記憶された表示デバイス白色測定用画像の測定データと画面サイズおよび観察距離から、表示デバイス観察時の順応点を予測する表示デバイス順応点予測部である。
符号13は、記憶された観察環境光の測定データから、観察環境光に対する順応点を予測する観察環境順応点予測部である。
この図において、符号1は、順応点及び、知覚色予測装置の処理動作を制御する制御部であり、パソコン等から構成する。
符号2は、キーボード等で構成する入力部である。
符号3は、順応点及び、知覚色の予測対象であるディスプレイ装置(表示デバイス)である。
符号4は、ディスプレイ装置3の表示画像及び、観察環境光を測定する測色計である。
符号11は、表示デバイス白色測定用画像を作成する画像作成部である。
符号12は、記憶された表示デバイス白色測定用画像の測定データと画面サイズおよび観察距離から、表示デバイス観察時の順応点を予測する表示デバイス順応点予測部である。
符号13は、記憶された観察環境光の測定データから、観察環境光に対する順応点を予測する観察環境順応点予測部である。
符号14は、記憶された表示デバイス順応点と、観察環境順応点及び、表示デバイス観察時の画角から、観察環境光の影響を考慮した表示ディスプレイ観察時の順応点を予測する順応点予測部である。
符号15は、予測された順応点から、知覚色へ変換するための順応白色点を算出する順応白色点算出部である。
符号16は、算出された順応白色点から、観察環境下の表示デバイスにおける知覚色を予測する知覚色予測部である。
符号17は、表示デバイス白色測定用画像が予め記憶された画像記憶部である。
符号18は、測色計4によって得られた測定データを記憶する測定データ記憶部である。
符号19は、ユーザーにより入力された表示デバイスの画面サイズと観察距離を記憶する観察条件記憶部である。
符号20は、算出された表示デバイス順応点、観察環境順応点及び、順応点を記憶する予測結果記憶部である。
符号15は、予測された順応点から、知覚色へ変換するための順応白色点を算出する順応白色点算出部である。
符号16は、算出された順応白色点から、観察環境下の表示デバイスにおける知覚色を予測する知覚色予測部である。
符号17は、表示デバイス白色測定用画像が予め記憶された画像記憶部である。
符号18は、測色計4によって得られた測定データを記憶する測定データ記憶部である。
符号19は、ユーザーにより入力された表示デバイスの画面サイズと観察距離を記憶する観察条件記憶部である。
符号20は、算出された表示デバイス順応点、観察環境順応点及び、順応点を記憶する予測結果記憶部である。
次に、図2を参照して、図1に示す順応点及び、知覚色予測装置において、表示デバイス観察時の環境光や、画面サイズ、観察距離を考慮した順応点予測方法を説明する。
まず、画像作成部11は、表示デバイス白色測定用画像の作成を行う。表示デバイス白色測定用画像を作成する際には、デバイス制御値(8bitであれば0−255の範囲、以下同様)及び、面積(縦、横のピクセル数)の指定を行う。
例えば、解像度縦1080、横1920の表示デバイスにおいて、縦108ピクセル、横192ピクセルの大きさの測定色を画面中央に配置した画像を作成する。測定色は、Red、Green、Blueの各チャンネルのデバイス制御値がそれぞれ255である表示デバイスの白色とする。その際、画面の残りの領域は黒色(即ち、各チャンネルのデバイス制御値が0)とする。もしくは、同様の画像を予め画像記憶部17に記憶しておく。そして、ユーザーが、入力部2を操作して測定開始を指示すると、作成もしくは、記憶された画像データを読み出し(ステップS1)、読み出した画像データをディスプレイ装置3に表示する(ステップS2)。
例えば、解像度縦1080、横1920の表示デバイスにおいて、縦108ピクセル、横192ピクセルの大きさの測定色を画面中央に配置した画像を作成する。測定色は、Red、Green、Blueの各チャンネルのデバイス制御値がそれぞれ255である表示デバイスの白色とする。その際、画面の残りの領域は黒色(即ち、各チャンネルのデバイス制御値が0)とする。もしくは、同様の画像を予め画像記憶部17に記憶しておく。そして、ユーザーが、入力部2を操作して測定開始を指示すると、作成もしくは、記憶された画像データを読み出し(ステップS1)、読み出した画像データをディスプレイ装置3に表示する(ステップS2)。
次に、制御部1は、表示デバイス白色測定用画像が表示されている状態で、測色計4に対してディスプレイ装置3の測定を指示し(ステップS3)、測色計4が出力する測定データを読み込み、この測定データを測定データ記憶部18に記憶する(ステップS4)。
また、測色計4を用いて、観察環境光の測定を行い(ステップS5)、出力する測定データを測定データ記憶部18に記憶する(ステップS6)。
また、測色計4を用いて、観察環境光の測定を行い(ステップS5)、出力する測定データを測定データ記憶部18に記憶する(ステップS6)。
次に、表示デバイス順応点予測部12は、測定データ記憶部18に記憶された表示デバイス白色測定用画像の測定データ(逆数相関色温度)と表示デバイスの画面サイズ、観察距離より、表示デバイス順応白色を予測する(ステップS7)。
まず、入力部2を用いてユーザーに、表示デバイスの画面サイズと観察距離を入力させ(どちらも単位はcm)、観察条件記憶部20に記憶する。表示デバイス順応点予測部12では、記憶された表示デバイスの画面サイズと観察距離を読み出し、(1)式で定義される画角VA(単位はdeg)を予測する。
ここで、DSが表示デバイスの水平サイズ、VDが観察距離である。
まず、入力部2を用いてユーザーに、表示デバイスの画面サイズと観察距離を入力させ(どちらも単位はcm)、観察条件記憶部20に記憶する。表示デバイス順応点予測部12では、記憶された表示デバイスの画面サイズと観察距離を読み出し、(1)式で定義される画角VA(単位はdeg)を予測する。
ここで、DSが表示デバイスの水平サイズ、VDが観察距離である。
次に、表示デバイス順応点予測部12は、画角VAから、(2)式で定義される表示デバイスへの順応状態を表す係数ADを予測する。ADは、(3)式で定義され、表示デバイス白色点と表示デバイス順応点の逆数相関色温度(それぞれDW、D’Wとする)の比を表す。よって、表示デバイス順応点(相関逆数色温度)D’Wは、表示デバイスへの順応状態を表す係数ADと表示デバイス白色点DWから、(4)式により予測される。予測された画角VAと、表示デバイス順応点DWは、予測結果記憶部20に記憶する。
次に、観察環境順応点予測部13は測定データ記憶部18に記憶された観察環境光の測定データから、観察環境順応点を予測する(ステップS8)。まず、記憶された観察環境光の輝度から、(5)式で定義される順応係数Dを求める。(5)式は、CIECAM02において規定される順応状態を表す係数Dの予測式であり、式中のLAは、測定データ記憶部18に記憶された観察環境光の値を5で除した値とする。さらに、観察環境順応点予測部13は予測された係数Dと、測定データ記憶部18に記憶された観察環境光のデータ(逆数相関色温度)から、(6)式で定義される観察環境への順応状態を表す係数AIを予測する。AIは、(7)式で定義され、観察環境光と観察環境順応点の逆数相関色温度(それぞれAW、A’Wとする)の比を表す。よって、観察環境順応点A’Wは、表示デバイスへの順応状態を表す係数AIと観察環境AWより(8)式を用いて予測される。予測された観察環境順応点A’Wは、予測結果記憶部20に記憶する。
次に、順応点予測部14は、予測結果記憶部20より画角VA、表示デバイス順応点D’W、観察環境順応点A’Wを読み込み、順応点を予測する(ステップS9)。
まず、画角VAより、順応点への観察環境光の影響を示す係数aを予測する。係数aは、図4に示すように画角VAが10°、30°、50°の時に定められているが、規定値の間や範囲外の時は、線形補間や補外を用いて予測する。
まず、画角VAより、順応点への観察環境光の影響を示す係数aを予測する。係数aは、図4に示すように画角VAが10°、30°、50°の時に定められているが、規定値の間や範囲外の時は、線形補間や補外を用いて予測する。
次に、表示デバイス順応点D’W、観察環境順応点A’Wと、係数aより、順応点D’W(逆数相関色温度)を、(9)式により予測する。予測された順応点D’Wは、予測結果記憶部20に記憶する。
以上のように、観察環境光や、表示デバイスのサイズや観察距離を考慮する事により、表示デバイス観察時の順応点を予測することができる。
次に、図3を参照して、図2に示す順応点予測方法を用いた知覚色予測方法に関して説明をする。尚、図3に示す動作が図2と同一の場合には同一の符号を付し、説明を省略する。図2と異なる点は、新たにステップS10、S11を設けた点である。
まず順応白色点算出部15は、予測結果記憶部20より順応点D’’Wを読み込み、順応白色点を算出する(ステップS10)。まず、順応点D’’W(逆数相関色温度)を順応点D’’’W(相関色温度)に変換をする。
まず順応白色点算出部15は、予測結果記憶部20より順応点D’’Wを読み込み、順応白色点を算出する(ステップS10)。まず、順応点D’’W(逆数相関色温度)を順応点D’’’W(相関色温度)に変換をする。
次に、順応点D’’’W(相関色温度)を三刺激値XYZに変換をする。例えば、昼光軌跡上で相関色温度がD’’’Wとなる三刺激値XYZを順応白色点とし、算出する。
次に、知覚色予測部16は、算出された順応白色点より、表示デバイスにおける知覚色を予測する。例えばCIECAM02を用いて、予測された順応白色点の三刺激値をXYZを基準白色とし、任意の三刺激値XYZ’の知覚色JChを予測する。
以上のように、表示デバイスにおいて観察環境光や画面サイズ、観察距離の影響を考慮した知覚色の予測が可能となる。
以上のように、表示デバイスにおいて観察環境光や画面サイズ、観察距離の影響を考慮した知覚色の予測が可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、その他に下記のような変形例が考えられる。
本発明の順応点予測装置における一実施形態では、表示デバイス順応白色、観察環境順応白色及び、順応点の予測に逆数相関色温度を用いたが、その限りではなく、他の測色値を用いても良い。
本発明の順応点予測装置における一実施形態では、表示デバイス順応白色、観察環境順応白色及び、順応点の予測に逆数相関色温度を用いたが、その限りではなく、他の測色値を用いても良い。
本発明の知覚色予測装置における一実施形態では、知覚色の予測にCIECAM02を用いたが、その限りではなく、白色を基準とし、知覚色を予測する他のモデルを用いても良い。
本発明の活用例としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表示デバイスの観察時の順応点及び、知覚色予測に用いる事ができる。
1 ・・・制御部
2 ・・・入力部
3 ・・・ディスプレイ装置(表示デバイス)
4 ・・・測色計
11・・・画像作成部
12・・・表示デバイス順応点予測部
13・・・観察環境順応点予測部
14・・・順応点予測部
15・・・順応白色点算出部
16・・・知覚色予測部
17・・・画像記憶部
18・・・測定データ記憶部
19・・・観察条件記憶部
20・・・予測結果記憶部
2 ・・・入力部
3 ・・・ディスプレイ装置(表示デバイス)
4 ・・・測色計
11・・・画像作成部
12・・・表示デバイス順応点予測部
13・・・観察環境順応点予測部
14・・・順応点予測部
15・・・順応白色点算出部
16・・・知覚色予測部
17・・・画像記憶部
18・・・測定データ記憶部
19・・・観察条件記憶部
20・・・予測結果記憶部
Claims (6)
- 表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測装置において、
該表示デバイスの白色点に関する測色値、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイスの観察時の順応点である表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測手段、
該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境における順応点である観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測手段、
並びに、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察環境時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測手段、
を具備することを特徴とする順応点予測装置。 - 更に、
前記表示デバイスの画面及び観察環境光を測定する測色計、
デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備手段、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示手段、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を測色計により測定する画像測定手段、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の測色値を記憶する測色値記憶手段、
前記観察環境光の測色値を測色計により測定する観察環境光測定手段、
並びに、測定された該観察環境光の測色値を記憶する測色値記憶手段、
を具備することを特徴とする請求項1に記載の順応点予測装置。 - 表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測装置において、
請求項1又は2のいずれかに記載の順応点予測装置を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測手段、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測手段、
を具備することを特徴とする知覚色予測装置。 - 表示デバイスの観察時における視覚系の順応点を予測する順応点予測方法において、
表示デバイス観察時の順応点である表示デバイス順応点については、該表示デバイスの白色点に関する測色値と、画面サイズ、及び観察距離から、該表示デバイス順応点を予測する表示デバイス順応点予測ステップ、
又、観察環境における順応点である観察環境順応点については、該表示デバイスの観察時の観察環境の光である観察環境光の測色値から、該観察環境順応点を予測する観察環境順応点予測ステップ、
これらのステップの後に、該予測された表示デバイス順応点と観察環境順応点、画面サイズ、及び、観察距離から、表示デバイス観察時の観察環境光の影響を考慮した順応点を予測する順応点予測ステップ、
を具備することを特徴とする順応点予測方法。 - 更に、デバイス制御値および表示面積で定義される表示デバイス白色測定用画像については、
該表示デバイス白色測定用画像を、作成もしくは取得することにより準備する画像準備ステップ、
準備された該表示デバイス白色測定画像を表示する画像表示ステップ、
表示された該表示デバイス白色測定用画像を、測色計により測定し測色値を得る画像測定ステップ、
測定された該表示デバイス白色測定用画像の該測色値を記憶する画像測色値記憶ステップ、
又、前記観察環境光については、
前記観察環境光を測色計により測定し測色値を得る観察環境光測定ステップ、
測定された該観察環境光の該測色値を記憶する観察環境光測色値記憶ステップ、
を具備することを特徴とする請求項4に記載の順応点予測方法。 - 表示デバイスにおける表示画像の知覚色を予測する知覚色予測方法において、
請求項4又は5のいずれかに記載の順応点予測方法を用いて、
前記予測された順応点から、知覚色の予測に用いる順応点を予測する順応点予測ステップ、
並びに、前記予測された順応点から、表示画像の知覚色を予測する知覚色予測ステップ、
を具備することを特徴とする知覚色予測方法。
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JP2009067364A JP2010217133A (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | 順応点予測装置、知覚色予測装置、順応点予測方法、及び知覚色予測方法 |
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JP2009067364A JP2010217133A (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | 順応点予測装置、知覚色予測装置、順応点予測方法、及び知覚色予測方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2009
- 2009-03-19 JP JP2009067364A patent/JP2010217133A/ja active Pending
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