JP2010217077A - 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム - Google Patents

遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2010217077A
JP2010217077A JP2009065804A JP2009065804A JP2010217077A JP 2010217077 A JP2010217077 A JP 2010217077A JP 2009065804 A JP2009065804 A JP 2009065804A JP 2009065804 A JP2009065804 A JP 2009065804A JP 2010217077 A JP2010217077 A JP 2010217077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
airflow
remote
aircraft
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009065804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5618313B2 (ja
Inventor
Hamaki Inokuchi
浜木 井之口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Original Assignee
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Aerospace Exploration Agency JAXA filed Critical Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority to JP2009065804A priority Critical patent/JP5618313B2/ja
Publication of JP2010217077A publication Critical patent/JP2010217077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5618313B2 publication Critical patent/JP5618313B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Landscapes

  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】通常は気象レーダ等による広範囲情報画面を表示させておいて、非常時にはドップラーライダーによる拡大画面を表示させるための判断を自動的に行う方法を提供する。
【解決手段】レーザ光を利用したドップラーライダー方式の光学式遠隔気流計測装置において、受信信号強度に閾値を設けて、該閾値以下の該受信信号については情報を無効とすると共に、前記閾値以上の受信信号について計測された遠隔気流情報が同位置で一定時間継続することを確認することにより、正しい気流情報と判別するようにし、当該判別情報に基づいて特異な気流情報が認識された場合には音声または表示により自動的に警報を発するものとした。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ光を大気中に放射して、そのレーザ光の大気中での散乱光を受信することにより、数100mから10km程度までの遠隔領域の風速をドップラー効果に基づき計測する航空機搭載用の遠隔気流警報表示技術に関するものである。
航空機事故の主要因として近年乱気流が注目されており、航空機に搭載して乱気流を事前に検知する装置として、レーザ光を利用したドップラーライダーが研究開発されている(例えば、非特許文献1を参照。)。なお、ライダー(LIDAR)とは、光を利用した検知手法で「Light Detection And Ranging」を略したものである。また、照射された光線が、大気中に浮遊する微小なエアロゾルによって散乱され、その散乱光を受信してドップラー効果による周波数変化量(波長変化量)を測定することによって風速を測定することからドップラーライダーと呼ばれている。一方、航空機搭載用として既に実用化されている気象レーダは、有効範囲が数100kmと広いため、通常は観測画面を常時表示させ、必要に応じてパイロットは観察するため、余裕を持った対応が可能である。ただし気象レーダは大気中の水滴によるマイクロ波の散乱を利用しているために晴天時には効果がない。これに対して、前記ドップラーライダーは、晴天時に有効であるものの、気象レーダと比較して有効範囲が極めて限られているために、対応可能時間が短く、パイロットが表示画面を常時観察するのはワークロードの増大につながり得策ではない。このため、危険や異常が迫っていることを装置が自動的に判断して、パイロットに報知する機能が備えられていれば、その際にだけ表示画面を観察すればよいこととなり、パイロットの負担を軽減することが可能となる。
また、大気中を航行する航空機にとって、対気速度は飛行安全上及び運航効率上最も重要なパラメータであり、航空法に基づく飛行規程で最大速度及び最低速度が厳格に定められている。この範囲を超えたことに起因する事故も生じている。通常のジェットエンジンは推力変化の時定数が数秒と遅いため、前方の気流を把握することにより、早めにスロットル調整を行うことは事故防止に有効である。加えて、現代のほとんどすべての実用航空機は、対気速度計測手段としてピトー管を使用している。前述の通り対気速度は極めて重要なため、該ピトー管は通常多重系で構成されているが、万が一にでも不具合が生じた場合には、運航上致命的な打撃を受けることは間違いない。該ピトー管はたとえ多重系で構成されていたとしても、すべて同じ原理で動作するものであり、較正も同じテスターで行われる。したがって、同じ不具合が重なる懸念を否定できない。その点で、全く異なる種類の対気速度センサを併用することは、冗長性の飛躍的向上が期待できることとなる。また、ピトー管は対気速度の2乗に比例する動圧を測って対気速度に変換する装置であるため、対気速度の低下に従い誤差が拡大し、およそ30m/s以下の対気速度では計測自体ができなくなる。この点、前記ドップラーライダーは速度にかかわらず測定精度がほぼ一定であるために、低速度域ではピトー管よりも測定精度が高い。その上、機体自身が流れ場に影響を及ぼすことにより生ずる位置誤差がないという利点がある。
本発明者は先に特許文献1の「風擾乱予知システム」を提示した。この発明は、3次元的な風擾乱を計測することができ、従来のウインドシア警告システムのような予告なしの突然の警告ではなく、信頼できる警告かどうかを事前に確認することができ、どのような対処をするべきか判断しやすい形態で検知でき、そして、航空機に搭載する際、空気力学的や構造的な影響が少なく、更に、ピト一管では計測出来ない20〜30m/s以下の速度、さらに気流方向が機体軸線と大きく異なる場合でも測定が可能で位置誤差を生じない計測システムを提供することを目的としたもので、この風擾乱予知システムは、ヘテロダイン受信器を内蔵したコヒーレント方式のレーザ風速計を航空機に搭載し、レーザ光を円錐状に走査しながら照射して、飛行中の機体前方の風擾乱領域からの散乱光を受光することにより、遠方の三次元的な気流の速度を計測する方式を採用した。また、計測した3次元の気流情報を上下風および前後風が機体に及ぼす影響を考慮して、上下風のみに換算して2次元に簡易化表示し、風擾乱について乱流強度および平均風に分解して表現するようにした。また、計測した気流情報をパイロットに伝達する際、擾乱の位置を距離ではなく、その擾乱に遭遇するまでの時間を基準として表示するようにし、風計測ライダの円筒状の光学系を一部切欠いて搭載性を向上させるようにしたものである。
しかし、この種のドップラーライダーで検出するレーザ散乱光の受信強度は装置と計測領域との距離の2乗にほぼ反比例するために、一般的に近距離の計測では受信信号強度が高く、計測精度も高くなるが、遠距離になるに従い内部ノイズ成分に対して受信信号強度が低くなり、徐々に不正計測値が増加して計測信頼性が低下するという性質(特性)がある。従来の技術では遠距離の計測性能の向上を図ろうとする場合、送信出力を増加させる方法及び受光面積を増大させる方法があるが、いずれも装置の大型化や消費エネルギー増大によるコスト増加が避けられない。特に航空機に搭載する場合には、搭載用に利用することができる空間や装置を駆動する電力に制限があり、かつ旅客機の巡航する高高度では大気中のエアロゾル量が減少するために、性能低下は避けられず、送信出力を増加させる方法等で計測性能を向上させることには限界がある。
本発明の目的課題は、上記の問題点を解決するもの、すなわち通常は気象レーダ等による広範囲情報画面を表示させておいて、非常時にはドップラーライダーによる拡大画面を表示させるための判断を自動的に行う方法を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の遠隔気流の警報表示方法は、レーザ光を送信信号として大気中に放射(送信)して、該レーザ光の大気中のエアロゾルによるレーザ散乱光を受信信号として受信し、該送信信号と該受信信号との間のドップラーシフト量に基づき遠隔領域の気流の風速を計測する光学式遠隔気流計測装置において、受信される該受信信号は、一般的に遠方からのものほど強度が低下するためにノイズ成分が多くなることを勘案し、該強度に閾値を設けて、該閾値以下の該受信信号については、情報を無効と判断する方策がとられるものとした。このとき、該閾値を超える該受信信号であっても、すべてが正しい情報とは限らず、一部にノイズと推定される情報が混入することは避けられないのであるが、該ノイズは数量的にはわずかな比率で発生する性質を持つため、同じ位置に連続して発生する確率はほとんどない。これに対して、実際の気流情報は同じ位置に連続して発生する。極短時間で変化する気流情報については、仮に実在したとしても航空機の運航にとって影響がないか、あるいは対処不能のものであるため、事前検知の意味がないと考えられる。したがって、計測された遠隔気流情報が同位置で一定時間継続することを確認することにより、正しい気流情報と誤信号とを明確に区別することができることとなる。この様にして正しい気流情報と判断された情報から特異な気流情報が認識された場合には、パイロットに対し音声または表示により自動的に信頼性が高い警報を発することが可能となる。
以上の事柄を踏まえ、本発明の遠隔気流の警報表示方法は、レーザ光を利用したドップラーライダー方式の光学式遠隔気流計測装置において、受信信号強度に閾値を設けて、該閾値以下の該受信信号については情報を無効とすると共に、前記閾値以上の受信信号について計測された遠隔気流情報が同位置で一定時間継続することを確認することにより、正しい気流情報と判別するようにし、当該判別情報に基づいて特異な気流情報が認識された場合には音声または表示により自動的に警報を発するものとした。このときに該警報に応じて該表示画面が自動的に拡大する方法も、手動で拡大する方法もどちらも有効な手段である。
また、本発明の遠隔気流の警報表示方法は、上記の警報形態として光学式遠隔気流計測装置により計測される遠隔領域の風速から数十秒後の対気速度を算出し、事前に設定した飛行諸元との比較により、パイロットが対応可能な時間内に速度超過または速度低下を予測して警報を発するものとした。さらに、この方法に付加する形態として、光学式遠隔気流計測装置により計測される近傍領域の平均値を航空機の真対気速度と見なし、衛星システムに基づく飛行高度情報を標準大気圧表により静圧に換算して、等価対気速度を求めることとした。
該方法はピトー管に不具合があった場合のバックアップとして、高精度計測が要求される飛行試験用として、あるいはピトー管で充分な精度の対気速度計測ができない低速航空機用として利用することが可能である。
また、本発明の遠隔気流の警報表示方法は、遠隔領域の気流反転状態からマイクロバーストやテルミックを検知して報知することとした。マイクロバーストとは局所的な下降気流で、地上付近に吹き降ろした後、地面にぶつかって水平方向に広がる。この広がりが約4km未満の比較的小型なものを指す。マイクロバーストが飛行方向前方に生じた場合、航空機近傍では向かい風、遠方では追い風となる。したがって、該航空機の進行方向の風速成分が0の地点が該マイクロバーストの中心と推定できる。このため近傍と遠方との風速差が事前に設定した閾値を超え、なおかつ継続的に該航空機が該マイクロバーストの中心に接近している場合に、警報を発する。マイクロバーストと逆に、局所的な上昇気流をテルミックと称する。テルミックが飛行方向前方に生じた場合、航空機近傍では追い風、遠方では向かい風となる。したがって、該航空機の進行方向の風速成分が0の地点がテルミックの中心と推定できる。テルミックの場合、通常危険性は少ないため警報ではなく、風速差と中心点の表示のみとする。
以上の事柄を踏まえ、本発明の遠隔気流の警報表示方法は、近傍と遠方との風速差が事前に設定した閾値を超え、なおかつ継続的に該航空機が該マイクロバーストの中心に接近している場合にマイクロバーストまたはテルミックを報知するものとした。
乱気流の程度を色別に表示させることにより、パイロットは該乱気流の程度を容易に認識できるようになることを勘案し、本発明の遠隔気流の警報表示方法では、遠隔気流情報を画面に表示する場合に、該遠隔気流情報の信頼性に応じて表示の色彩を変化させるようにした。一般的に光学式遠隔気流計測装置は、現状では有効レンジの短さが問題となっているが、信号対雑音比が事前に設定した閾値より低い信号をすべて無効とするのではなく、該信号対雑音比が該閾値をわずかに下回る場合には、警報色を地色との中間色に減色して表示する。これにより遠方部分の欠測が減少し、なおかつ減色により信頼性が低い情報であることが理解しやすい。また光学式遠隔気流計測装置は、1方向の観測に時間がかかりスキャン幅を大きくすることが難しいという欠点があるが、観測してから一定の時間、警報色を地色との中間色に減色して表示する。観測した情報は時間の経過とともに飛行速度に応じて自機に接近するような表示とするため、スキャン幅の外側の部分や最遠方以外の欠測部分も一定時間表示されることになり、なおかつ減色により信頼性が低い情報であることが理解しやすい。信頼性が低い情報の部分に、新たに信頼性が高い情報が得られた場合には、信頼性が高い情報を上書きするものとする。
レーザ光を用いた一般的な光学式遠隔気流計測装置では、観測距離の2乗にほぼ反比例して受信強度が低下することを勘案し、本発明の遠隔気流の警報表示方法では、観測距離の増大に応じて散乱光の受信強度が低減しない領域を雲または火山灰浮遊領域の前面と推定するものとした。光は雲、火山灰に対して強いミー散乱を生ずるので、それらの前面領域からの受信強度は高くなり、それ以遠の領域では送信光が急速に減衰するために、散乱光の受信はほとんどできなくなる。このうち雨雲と雷雲については、気象レーダで検知することができるため、光学式遠隔気流計測装置のみで検知される該領域は、薄い雲か火山灰の浮遊領域であると推定される。薄い雲については、光学式遠隔気流計測装置の最大有効レンジである数kmの範囲内であれば目視で確認することができるため、それ以外は火山灰の浮遊領域であると推定される。
光学式遠隔気流計測装置では、有効な気流実測情報は数キロメートルの範囲内のみに限定されるが、本発明の遠隔気流の警報表示方法では、該気流実測情報を数百キロメートルの範囲まで有効な気象レーダまたは有効範囲に制限のない気象観測による情報に重畳させて情報画面に表示させることにより、パイロットに長時間後の警報発生を予感させることができる。パイロットは必要に応じて、該情報画面を拡大して監視することができる。一般的に晴天乱気流に関しては、気象レーダや気象観測による情報のみから明確に予測することは現状では不可能であるが、先行機からの情報を含め、過去の経験なども総合的に勘案することにより、熟練したパイロットであれば、ある程度晴天乱気流が発生する可能性を予感することが可能であることから、上記の表示方法を採用した。
本発明の遠隔気流の警報表示方法では、上記の気象観測による情報として、地上での気象観測情報を機上で利用する。無線電波を用いて該気象観測情報の必要領域を機上から地上へ要求する送信機能と、該情報を地上から機上へ転送する受信機能を有する。加えて、周辺を飛行中の機体と気象観測情報を共有するために、後続機に自機で取得した気流情報を送信し、先行機から該先行機が取得した気流情報を受信する機能を備える。パイロットは、気象レーダにより気象の異常が検知できない晴天時には、該先行機が光学式遠隔気流計測装置で取得した気流情報を受信して、機体軸に固定した座標系により該気流情報を画面に表示することが可能となる。
パイロットが通常機上で監視する気象情報の領域は、自機直近の前方であり、必要に応じて表示レンジを選択する。これに対して本発明の遠隔気流の警報表示方法では、表示レンジを可変にするだけではなく、現自機位置から独立した任意の領域の情報を表示する機能を備える。これにより、パイロットは経由地や到着地周辺の気象状況を事前に確認することができ、飛行コース選定や到着時刻予測に利用することができる。
本発明の遠隔気流の警報表示システムでは、離着陸時の制限風と離着陸地点の風向風速の履歴情報を2次元表示するものとした。風向風速の2次元表示は、音声や文字情報と比較して制限風の範囲内であることが瞬時に認識しやすく、履歴表示により情報のばらつきや今後の傾向が予測しやすい。履歴表示については残像が時間とともに薄くなり、最終的には消滅する表示手法を採用する。離陸滑走中の向かい風成分急減を原因とする、テールストライク事故防止の効果も期待できる。
本発明の遠隔気流の警報表示システムでは、表示手段に表示される内容が、飛行形態に応じて、離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに切替られる手段を備えるようにした。パイロットが監視する計器板の標準的な表示内容を飛行形態に応じて、離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに切り替え表示する。巡航時は乱気流の情報が重要であり、離着陸時は定常風や突風の情報が重要である。このため、フラップレバー位置の信号を利用して、フラップが格納された形態のときは巡航飛行中と判定して、乱気流の程度を表示する画面を標準的に表示させる。フラップが展開された形態のときは離着陸中と判定して、風向風速を表示する画面を標準的に表示させる。マイクロバーストやテルミックなどの突風については、いずれの形態であっても、文字または音声により警報を発する。
本発明の遠隔気流の警報表示方法は、受信信号強度に閾値を設けて、該閾値以下の該受信信号については情報を無効とすると共に、前記閾値以上の受信信号について計測された遠隔気流情報が同位置で一定時間継続することを確認することにより、正しい気流情報と判別するようにしているので、信頼性の高い気流情報が得られる。そのため、パイロットは気流情報表示画面を常時注視する必要はなく、該警報が発せられたときのみに該表示画面を監視すればよい。パイロットのワークロードを増大させずに、気流情報を容易に把握することが可能となる。従って、パイロットが本遠隔気流の警報表示方法を用いた光学式遠隔気流計測装置を使用することにより、飛行前方の気流状況を事前に認識し、危険を回避するための適切な措置を取ることが出来るようになる。従って、本発明の遠隔気流の警報表示方法は、航空機の乱気流事故を防止することが好適に期待される。
付随的な効果として、滑空機や気球に適用した場合には、上昇気流やウインドシアを探知することにより、航行能力が向上することが期待される。
本発明の遠隔気流警報表示方法の趣旨を示す説明図である。 ドップラーライダーを使用して飛行中に実測した気流データの例を示す図である。 本発明による、レーザ光の放射方位を水平方向にスキャンさせた場合の、誤信号と正しい気流情報との判別法を示す説明図である。 航空機が追い風のウインドシアの中を降下飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。 航空機が向かい風のウインドシアの中を降下飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。 本発明に係る警報発生までの流れを示すブロック図である。 本発明に係るドップラーライダーを対気速度計測手段として用いるための流れを示すブロック図である。 航空機がマイクロバーストの中を飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。 航空機がテルミックの中を飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。 本発明に係るドップラーライダーによる気流情報の表示方法を示す説明図である。 本発明に係るドップラーライダーの受信強度が距離に応じて反転している領域がある場合の例を示す説明図である。 本発明に係る広範囲の気象観測情報表示にドップラーライダーによる気流観測情報表示を重畳した例を示す図である。 本発明に係る無線電波を用いて地上観測気象データを利用し、または周辺を飛行する機体間で気流データを共有する方法を示す説明図である。 本発明に係る先行機からの気流情報を受信して、自機の気象情報画面に重畳させた例を示す図である。 本発明に係る離着陸時の制限風と風向風速の履歴情報を2次元表示した例を示す図である。 本発明に係る標準的な表示内容を離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに選別する方法を示すブロック図である。
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の遠隔気流警報表示方法の趣旨を示す説明図である。
気象情報表示画面100に表示される気象レーダの観測可能範囲1において、標準的な製品の場合、有効計測距離R1は300km程度、スキャン角度θ1は100°程度である。一方、ドップラーライダーの観測可能範囲2では、R2は10km程度、スキャン角度θ2は20°程度である。現在は気象レーダの搭載が法令で義務化されており、近年の旅客機では、操縦席の電子化が進んでいることにより、多数のフラットパネル表示器が計器板に組み込まれているために、パイロットは巡航中に気象レーダの情報を、ナビゲーションディスプレイ(ND)上に常時表示させるのが一般的である。
標準的な旅客機の巡航速度は毎秒250m程度で、300kmを飛行するのに約20分間を要する。このためパイロットは気象レーダの表示画面を常時注視していなくても、必要に応じて随時監視することにより悪天候回避飛行に余裕を持って対応することができる。ただし、気象レーダが検知できるのは水分を含んだ雨雲などであって、晴天時の気流状況は観測することができない。この点ドップラーライダーは、晴天時の気流状況は観測することができるが、観測可能範囲が狭いという欠点がある。パイロットが前方の乱気流を認識した後、何らかの処置を行うのに必要な時間は最低でも30秒とされているが、標準的な旅客機が巡航中に10kmを飛行する時間は約40秒間であるため、パイロットはドップラーライダーの表示画面を常時注視していなければ乱気流に対応できないことになる。この状況はパイロットのワークロードを極端に増大させる結果をもたらし、現実的ではない。したがって、本発明ではドップラーライダーで観測されたある地点の気流情報が、次回の観測タイミングでも同一箇所に同様に出現した場合に、誤信号ではなく正しい気流情報であると判断し、且つ、その気流情報が強い乱気流のように機体に大きな影響を及ぼすものであるときには、音声、警告灯またはフラットパネル表示器上の文字表示により自動的に警報を発する。このため、パイロットは気流情報表示画面を常時注視する必要はなく、該警報が発せられたときのみに該表示画面を監視すればよい。このときに該警報に応じて該表示画面が自動的に拡大する方法も、パイロットが手動で拡大する方法もどちらも有効な手段である。
非特許文献2に記載されている平成14年10月21日の日本航空356便の事故では、当該機が追い風の中を飛行しているときに降下したところ、追い風の弱い領域に侵入して、飛行速度が限界を超過しそうになった。パイロットは急いで減速操作を行ったが、結果的にピッチアップが生じて機体が動揺したために事故となった。
ドップラーライダーは、航空機に搭載して遠隔領域の気流を測る装置として他に代わるものがないが、機体から遠方の風速と近傍の風速との差を算出して、その差を現在の対気速度に加えることにより、数十秒後の対気速度を予測することができる。この予測された対気速度が飛行規程で定められた最大運用限界速度を超えたり、失速速度や最小操縦速度を下回った場合には、音声、警告灯またはフラットパネル表示器上の文字表示により自動的に警報を発する。最小操縦速度とは、臨界発動機が1発停止した場合でも安定して水平飛行できる最低速度のことをいい、最小運用限界速度としては失速速度と最小操縦速度のいずれか大きい方の速度が用いられる。
対気速度が極めて重要なパラメータであることは前述したとおりであるが、ドップラーライダーによる機体近傍の計測値の平均値は、真対気速度に相当するものである。そして航空機に空力的な影響を及ぼす等価対気速度は、真対気速度に√(ρ/ρ0)を乗じることにより得られる。ここで、ρは飛行高度の空気密度、ρ0は海面高度の空気密度を表す。一般的な航空機が必ず搭載している気圧高度計は、飛行中に計測した静圧から空気密度を求め、これを国際民間航空機関(ICAO)が制定した標準大気表により高度に換算しているものである。したがって、衛星を利用した航法システムなどから飛行高度情報が得られれば、逆の手順で空気密度が得られ、真対気速度を等価対気速度へ変換することができる。マッハ数についても同様に、真対気速度を標準大気表により変換して求めることができる。飛行高度情報の代わりに外気温度情報が利用できる場合には、次式により音速aを求め、真対気速度の音速aに対する比がマッハ数となる。
a = 340.4×√{(273 +t)/288} ・・・ [1]
ただし、
a:音速(m/sec)
t:飛行高度の外気温度(℃)
通常、ピトー管による対気速度計測システムは多重系となっているが、各系統間の出力差が許容値を超えた場合、あるいは出力が遮断された場合に、自動的に警報を発する機能は既に実用化されているため、その警報が発せられた場合に、パイロットは本発明による等価対気速度を監視することになる。このような事態はめったに起こることではなく、パイロットはピトー管への信頼が高いので、本発明装置への不安を抱いてしまうことが想定される。しかし、日常的に双方の検出速度を比較して、それぞれの差が少ないことを確認しておけば、非常時の安心感を高め、適切な対応が期待できる。
航空機が離着陸時など低高度でマイクロバーストに遭遇した場合、致命的な事故が発生する可能性があり、1985年8月2日のデルタ航空191便は、マイクロバーストに侵入したために墜落したとされている。マイクロバーストに航空機が侵入すると、初めは向かい風なので対気速度が増加して機体が上昇する。パイロットは飛行高度維持のためエンジン出力を絞るが、マイクロバーストの中心部分を通過すると今度は追い風となり、対気速度が減少して急激に機体が降下するというものである。
ドップラーライダーは遠方の風速を距離毎に分割して測ることができるため、風速が反転している領域があった場合、自機に近い領域が向かい風、遠い領域が追い風であれば、マイクロバーストが存在すると認識することができる。該向かい風と該追い風との差が事前に設定した閾値を超えたときに、音声、警告灯またはフラットパネル表示器上の文字表示により自動的に警報を発する。以上と逆の風速条件であれば、テルミックが存在すると認識することができるが、テルミックの場合、通常危険性は少ないため極端な風速差がない限り警報は必ずしも必要ではない。
ドップラーライダーでは、受信光の信号対雑音比の大小により観測した気流情報の信頼性を判断することができる。一般的には受信光の信号対雑音比がノイズレベルより小さい場合には、情報の信頼性が低いと判断し、信号を無効と判断することになるが、実際にはノイズレベル以下であっても有効と思われる情報がかなり含まれている。この情報を有効利用するために、該信号対雑音比が該閾値をわずかに下回る場合には、警報色を地色との中間色に減色して、信頼性は低いが参考となる情報として表示する。観測してから時間が経過した情報についても、信頼性が低くなるが、短時間であれば信頼性の低下は少ないため、同様に警報色を地色との中間色に減色して一定時間表示する。
航空機に対する脅威は乱気流だけでなく、火山灰も極めて危険な存在である。1982年6月24日の英国航空9便では火山灰がジェットエンジンの熱で溶解し、内部で粘着したためにエンジンが全発停止したとされている。
ドップラーライダーでは、均一な大気状態の場合、観測距離の2乗にほぼ反比例して受信強度が低下する。観測距離の増大に応じて散乱光の受信強度が低減しない領域については、散乱光が強く発生していることから雲または火山灰浮遊領域の前面と推定することができる。したがって、散乱光の受信強度が低減しない領域を検知した場合には音声、警告灯またはフラットパネル表示器上の文字表示により自動的に警報を発する。このうち雨雲と雷雲などの水分を多く含んでいる領域については、気象レーダで検知することができるため、ドップラーライダーのみで検知される該領域は、薄い雲か火山灰の浮遊領域であると推定される。薄い雲については、ドップラーライダーの最大有効レンジである数kmの範囲内であれば目視で確認することができるため、それ以外は火山灰の浮遊領域であると推定される。ただし、黄砂や氷晶である可能性も否定できず、それらは空域や事前の気象情報などから総合的に判断するしかない。なお、これらの物質はいずれも航空機にとって好ましくないものである。
以上は、パイロットがドップラーライダーの表示画面を監視するきっかけを自動警報により与えるものであるが、パイロットが必要に応じて、該表示画面を拡大して監視することができるように、常時表示させている気象レーダの表示画面に、小さなドップラーライダーの表示を重畳させる。また、広範囲の気象情報としては、該気象レーダによるものだけでなく、搭乗時に持ち込んだ気象予報データも選択できるようにする。該気象予報データには、各地点の水平風(東西成分)、水平風(南北成分)、鉛直風、気温、湿度、気圧、リチャードソン数が含まれるものとする。
広範囲の気象情報として利用するデータは、地上で観測した最新の情報も無線電波を用いて機上で利用できるものとする。機上で必要な領域は関東や東海などの管区単位で、監視したい高度を指定して地上に要求信号を送信する。地上からは要求された領域の最新情報を機上に向けて、要求があった順番に送信する。要求信号を発信していない機体が、傍受することも可能である。
周辺を飛行中の他の航空機とドップラーライダーで取得した気流データを共有するために、先行機は後続機が同じ航空路で100km以内の距離を飛行している可能性があるときに、該気流データに位置情報を付加して常時送信する。該後続機は該気流データを常時受信し、必要に応じて画面表示させる。ただし、時間が経過した情報であるために信頼性の点では劣る。
前項で述べたとおり、機上から要求する気象情報が必要な領域や、搭乗時に持ち込んだ気象予報データは必ずしも自機周辺には限らない。一般的な気象レーダの表示画面は、表示レンジや指向方向が可変になっているだけであるが、本発明による遠隔気流警報表示装置では、表示範囲をスクロールして任意の領域の情報を表示することを可能とする。通常の表示画面では、機体軸に固定した座標系に沿って機体の飛行速度に応じて、表示画面が移動することになるが、該スクロール操作を行った際には、この移動が停止され地面上に固定される。
前項の遠隔気流警報表示装置において、離着陸地点の気象情報を表示する際に、離着陸時の制限風と離着陸地点の風向風速の履歴情報を2次元の図形で表示する。履歴表示については残像が時間とともに薄くなり、最終的には消滅する表示形態とする。
パイロットが監視する計器板の標準的な表示内容を、離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに選別する手段として、フラップレバー位置の信号を利用する。フラップが格納された形態のときは巡航飛行中と判定して、乱気流の程度を表示する画面を標準的に表示させる。フラップが展開された形態のときは離着陸中と判定して、前項の風向風速を表示する画面を標準的に表示させる。マイクロバーストについてはいずれの形態であっても、音声、警告灯またはフラットパネル表示器上の文字表示により自動的に警報を発する。
図2は、ドップラーライダーを使用して対気速度約50m/sで飛行中に実測した気流データの例である。本データは基礎実験に於いて得られたもので、装置にレーザ光の放射方位を変化させるスキャナ機構が取り付けられていなかったために、機体前方1軸方向のみの気流情報を1秒ごとに横に並べたものである。この図は向かい風の中での航行時の60秒間のデータを示したものであり、風速0m〜風速15mを濃紺から赤色までの色彩に対応させ、データのない部分は濃いグレーで表示したもの(別添資料として添付する。)である。明細書添付の白黒図面では正確に分からないが、この図面から、機体の前進にともない機体前方のウインドシアが接近してくる様子がよくわかる。主に遠方の受信強度が小さい領域に関しては、信号対雑音比が4.5dB以下のデータは信頼性が低いと判断して消去している。それでも風速の連続性の観点から誤信号と推定される情報が散見されている。しかしこれらの誤信号と推定される情報は、本例の範囲内では常に1秒後の計測時には消滅または極端に数値が変化しており、継続性が認められない。なお、極めて近距離については装置の特性上計測が不可能であるが、その部分は使用しないように事前に設定しておけば問題ない。
図3は、レーザ光の放射方位を水平方向にスキャンさせた場合の、誤信号と正しい気流情報との判別法を示す説明図である。観測した全点について継続性を確認して、誤信号と正しい気流情報とを判別することも可能であるが、ここでは計算能力の限界を考慮して気流の特異点のみについて考える。まず該特異点の判定法に関して、該特異点を乱気流と考えた場合、特許文献2に見られるようなFhファクター(向かい風の風速度を時間微分し、重力加速度で割ることにより、無次元化したもの)や風速分散値など様々なものがあるが、ここでは、空間上の風速差を乱気流指標として用いた場合の例について説明する。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が現在開発中のドップラーライダーでは、レンジ方向に分割したレンジビンの長さが150mである。各レンジビン内の風速は同時に計測されるが、一般的には近距離領域の計測の方が信頼性が高いため、各レンジビン内の風速を隣接する自機に近いレンジビン内の風速と比較して、大きな変化があった場合に乱気流の可能性がある点と判断する。前記の大きな変化は、具体的には±3m/s以上の差とする。もちろん、この数値自体は絶対的なものではなく今後の検討や実験により、随時修正されるものである。
乱気流の可能性がある点が検知された場合、大気中の同じ場所の次回の計測時に消滅または符号が反転していたら誤信号、再度検知されたら正しい気流情報と判断する。大気中の同じ場所とは、以下の式で求められる距離dだけ機体の飛行方向の逆に移動した点で、現実にはその点に最も近い計測点を表す。
d = (V+δW)×τ ・・・ [2]
ただし、
V:自機の対気速度(正しくは真対気速度であるが、短時間での移動距離を求めるため、等価対気速度であっても大きな誤差とはならない。)
δW:自機位置の風速に対する計測点の風速の差で、向かい風方向を正とする。ただし、誤信号が含まれている場合、この数値は非常に大きな数値となる可能性がある。このため、該計測点の風速は乱気流の可能性がある点が検知された直前の風速を使用する。
τ:該計測点に対するドップラーライダーの計測周期
τは通常数秒以下であるため、旋回飛行による横方向移動の影響は無視できる。
以上のような手順で、正しい気流情報として乱気流が検知された場合に、音声、警告灯またはフラットパネル表示器がいかなる表示モードであったとしても文字による警告文を上書きすることにより、自動的に乱気流警報を発する。
図4は、航空機が追い風のウインドシアの中を降下飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。この場合のウインドシアは、高度が高いほど航空機の進行方向の風速成分が大きい気流状態をあらわす。
初期状態として航空機は、進行方向の風速成分がW1の追い風中を対気速度V1で飛行しているものとする。航空機が次第に飛行高度を下げるのにしたがい風速が弱まるので、航空機の対気速度は増加して、進行方向の風速成分がW2となったときに、航空機の対気速度V2は、W1とW2の差分だけ増大する。もちろん増速にしたがって空気抵抗が増大するので、実際の増速はこれより小さい値となるが、速度超過の警報としては考えられる最大値を用いるべきである。
ドップラーライダーでは、数十秒間におけるW1とW2の差分を計測することができるため、以上のように推定されたV2が飛行規程で定められた最大運用限界速度を超過した場合には、音声、警告灯またはフラットパネル表示器がいかなる表示モードであったとしても文字による警告文を上書きすることにより、自動的に速度超過警報を発する。
図5は、航空機が向かい風のウインドシアの中を降下飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。この場合のウインドシアも、高度が高いほど航空機の進行方向の風速成分が大きい気流状態をあらわす。
前項と同様に考えて、V2が飛行規程で定められた最小運用限界速度を下回った場合には、音声、警告灯またはフラットパネル表示器がいかなる表示モードであったとしても文字による警告文を上書きすることにより、自動的に速度低下警報を発する。
ウインドシアの風速成分差が上下逆の場合や、航空機が上昇飛行する場合についても、同様に考えることができる。
図6は、ライダー計測データ検出から警報発生までの流れを示すブロック図である。
航空機に空力的な影響を及ぼす速度は、等価対気速度であるため、ドップラーライダーで計測される真対気速度は、静圧孔で計測される気圧情報に基づき等価対気速度に変換される。該気圧情報は標準大気表に基づき気圧高度に変換され、コクピット計器に表示される。風速に関しては本来真対気速度を用いて算出するものであるが、本発明では真の風速を求めることが目的ではなく、航空機に対する影響が重要であるために、等価対気速度から算出している。ここでは機体位置での速度情報(ピトー管による計測値)をライダー計測情報から減算し、各前方位置の風速を算出している。風速値の大小および遠方と近傍の差情報を得てウインドシア等を確認し、規定限界を超えたとき警報を出力する動作となっている。この風速データはコクピット計器に表示されるほか、近傍と遠方のデータが分離、比較され、前述の手順により速度警報が発せられる。
図7は、ドップラーライダーを対気速度計測手段として用いるための流れを示すブロック図である。航空機のピトー管や静圧孔などの気圧系統に不具合が生じた場合には、×で示した部分の信号が遮断され、航空機の安全運航上必須である対気速度がわからなくなる。ピトー管は静圧孔と配管でつながっており、どちらか一方に不具合があった場合でも、対気速度は計測できない。このため該気圧系統の不具合により、速度計測ができなくなった場合、破線で示す信号の流れに従い、GPS航法装置からの高度情報を用いて、標準大気表に基づき気圧を算出し、ドップラーライダーで計測された対気速度の近傍のみの平均値を等価対気速度としてコクピット計器に表示する。対気速度は変化が急すぎるとパイロットの視認性が低下するため、気圧系統による速度表示では配管系統にオリフィスを挿入して、表示を鈍化させている。このためドップラーライダーで計測された対気速度についても、3秒程度の移動平均値を表示させることが妥当である。風速データや速度警報についても、同様に表示させることが可能である。
図8は、航空機がマイクロバーストの中を飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。離着陸時などの低高度飛行中に、航空機近傍の向かい風の風速成分W1と、遠方の追い風の風速成分W2との和が10m/s以上となった場合に、飛行方向前方にマイクロバーストが生じていると判定する。この判定基準は、地上設置型のドップラーレーダで採用されている基準と同一である。また、該航空機の進行方向の風速成分が0の地点が該マイクロバーストの飛行コース上での中心と推定できる。継続的に該航空機が該マイクロバーストの中心に接近している場合には、音声、警告灯またはフラットパネル表示器がいかなる表示モードであったとしても文字による警告文を上書きすることにより、自動的に速度低下警報を発する。
図9は、航空機がテルミックの中を飛行する際の対気速度の変化を示す説明図である。テルミックもマイクロバースト同様にその存在と中心点を推定できるが、テルミックの場合、通常危険性が少ないため警報ではなく、風速差と中心点の表示のみとする。
図10は、ドップラーライダーによる気流情報の表示方法を示す説明図である。乱気流の程度を表す指標は何を使用しても良いが、この例では風速の単位距離当たりの変化量を使用しており、事前に設定した閾値に応じて、乱気流の程度として、強を赤色、中を黄色、弱を緑色、なしを白色で表している。観測をしていない領域や受信強度の低下により欠測した領域は地色として濃い灰色に表示されている。このとき、受信光の信号対雑音比が4.5dB以下となった場合に受信強度の低下による欠測であると判定している。しかしながら、該信号対雑音比が4.5dB以下であっても、4.0dB以上であれば、有効な情報が相当数含まれていると考えられる。したがって、該信号対雑音比が4.0dB以上であって4.5dB以下の情報については、信頼性は低いが参考となる情報と考えられるため、本来の警報色と地色の中間色で表示する。(なお、本明細書添付の図面ではカラー表示ができないため、この図も別添資料として提出する。)情報の信頼性に関しては、観測してから時間が経過した情報も時間とともに信頼性が低下すると考えられる。本表示例では、観測後3秒間は信頼性の低下がないとしてそのまま表示し、その後の3秒間は信頼性は低いが参考となる情報として、本来の警報色と地色の中間色で表示している。実用上はそれぞれ10秒程度が妥当であると考えられる。なお、機体の前進にともない表示情報も移動し、新しい情報が観測された時点で古い情報は重ね書きされる。
図11は、ドップラーライダーの受信強度が距離に応じて反転している領域がある場合の例を示す説明図である。通常は距離に応じて散乱光の受信強度が低下するが、光学系の焦点距離は2km〜無限大の範囲に設定しており、近距離に関しては散乱光の強度が高くても効率的に受信できないため、受信強度が低下する。この領域をAとすると、A領域に関しては、装置固有のものでしかも近距離に限られるため、A領域については反転があっても無視することが可能である。
一方、遠方で受信強度が反転しているB領域に関しては、レーザ光を強く散乱させる物質が浮遊していると考えられる。ただし、その物質の存在によりレーザ光の減衰も大きいため、その物質が浮遊する領域全体が観測できるわけではなく、観測できるのは自機から見てその領域の前面部分のみである。
距離方向の受信強度に反転部分があり、且つその全領域でノイズレベル以上の受信強度がある場合には、雲または火山灰浮遊領域の前面と推定することができ、音声、警告灯またはフラットパネル表示器がいかなる表示モードであったとしても文字による警告文を上書きすることにより、自動的に警報を発する。パイロットはこの警報を受けて、気象レーダ、ドップラーライダー、事前の気象情報、目視などから総合的に危険性を判断することができる。因みに、以上の気象現象とそれを監視することが可能な手段は表1に示すとおりである。
図12は、広範囲の気象観測情報表示にドップラーライダーによる気流観測情報表示を重畳した例を示す図である。この例の気象観測情報は、気象庁から発信されている管区単位のデータを用いており、分解能が200m四方のデータとなるように再計算した上で、24時間後程度までの予報も行っている。この気象情報は、特許文献3で使用されているものと同様に予測計算が行われている。該気象情報は航空機が到着までに必要な時間の予報データを、出発時に機内に持ち込み利用するものとする。該気象情報では乱気流の発生しやすい領域を推定することはできるが、実際に乱気流が存在するかどうかは明確にはならない。ドップラーライダーでは実時間で気流を観測しているために、乱気流の存在を明らかにすることができる。したがって、広範囲の気象観測情報表示の上に、狭い範囲のドップラーライダーによる気流観測情報表示を上書きする。パイロットは気象情報を常時コクピット計器上に表示させておき、通常は広範囲の気象情報を監視し、必要に応じて表示レンジを拡大して、ドップラーライダーによる気流状況を監視することができる。広範囲の気象観測情報として気象レーダを用いた場合でも同様であり、その場合は実時間の観測情報を表示する。
図13は、無線電波を用いて地上観測気象データを利用し、または周辺を飛行する機体間で気流データを共有する方法を示す説明図である。航空機が気象観測情報センターの近辺を通過する際に、自機で利用したい気象観測データの管区、高度範囲を指定して要求信号を地上に向けて送信する。地上からは要求に合致した範囲で最新の情報を、要求があった順番に上空に向けて放送する。要求がない場合でも、気象観測情報センターの近辺で特異な気象状況がある場合には、上空に向けて放送する。機上では気象観測情報センターからのいずれの情報も受信して、表示用のデータとして蓄積する。地上からの気象情報送信については、特許文献4に示す「航空機用情報送受信システム」を利用することにより、情報を圧縮すると短時間での伝送が可能である。自機で取得したドップラーライダーによる気流データについては、周辺を飛行中の機体と共有するために、先行機は後続機が同じ航空路で100km以内の距離を飛行している可能性があるときに、該気流データに位置情報を付加して常時送信する。該後続機は該気流データを常時受信し、必要に応じて画面表示させる。なお、気象観測情報センターとは、実在する設備や組織ではなく、本説明のために仮に名付けたもので、各地の気象情報を集積して送受信する機能を有した設備である。
図14は、先行機からの気流情報を受信して、自機の気象情報画面に重畳させた例を示す図である。先行機からの情報は、自機で取得したドップラーライダーによる気流データに対して信頼性が劣ることが明らかであるため、減色により信頼性が低いことを表示する必要はなく、時間が経過した情報もそのまま表示する。ただし、あくまでも参考情報であるために、自機ドップラーライダーの有効レンジ内では表示させない。先行機が気流情報を取得した飛行高度については、フィート単位の高度の100分の1の数値で表し、画面上で数字が重ならないように適切に間引いて表示する。
気象情報画面については、タッチパネルを用いて表示画面をスクロールできるようにし、パイロットは任意の領域の気象情報を容易に得ることができる。自機位置を基準とした通常の表示画面では、機体軸に固定した座標系に沿って機体の対地速度に応じて、表示画面が移動することになるが、該スクロール操作を行った際には、この移動が停止され地面上に固定される。一般的には、パイロットは通過地点や到着地の気象情報を確認し、飛行コース変更やダイバート(目的地変更)の参考情報として活用する。
図15は、円の中心を原点として風向風速のベクトルを示した図で、離着陸時の制限風と風向風速の履歴情報を2次元表示した例を示したものである。飛行規程に記載された制限風を2次元図形で画面表示して、最新の風向風速をその画面の中に矢印で表示する。図において制限風領域は飛行機が離着陸できない風速範囲を示し、中央の矩形の枠は機体の前後方向が縦、機体の左右方向が横にとられその安全風速域が指標として示されたものである。飛行機の場合横方向の風が厳しい条件となっている。図に示された矢印は風速の現在値であり、その後端点の過去情報が所定時間表示され、この例では1分毎に薄くなっていき、3分後には消滅するように調整されている。文字や無線交信による断片的な情報と異なり、パイロットは風向風速の変化の度合いやトレンドを知ることができる。このため、離陸時にはおよその待機時間を推定することができ、着陸時には侵入中に制限風を超過した場合の対処に余裕ができる効果が期待できる。また、管制機関から通報される風と同じ、2分間平均値についても該2次元図形上に表示する。
図16は、標準的な表示内容を離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに選別する方法を示すブロック図である。通常の航空機の運航では、離着陸時にはフラップを展開し、巡航時にはフラップを格納する。フラップはフラップレバーにより操作するために、フラップレバーの位置から離着陸中か巡航中かを判別することができる。離着陸中には風向風速を表示する画面が適しており、巡航中は乱気流の程度を表示する画面が適している。フラップレバー位置信号は表示モード切替装置内で、形態に応じて適切な表示形式が選択され、表示モード切替信号が表示用計算機に送られる。表示用計算機は選択された表示データを表示装置に表示する。なお、これらの画面切り替えは標準画面を自動的に選択するものであって、パイロットの意志による手動操作での選択が優先されるものとする。
ドップラーライダーは晴天時でも気流が計測できるという特長があるものの、有効レンジの短さが運航会社のパイロットから指摘されており、実用化の足かせとなっていた。しかし本発明の適用により、警報表示画面を常時注視する必要がなくなり、実用性の向上が見込まれる。
1 気象レーダの観測可能範囲
2 ドップラーライダーの観測可能範囲
100 気象情報表示画面
特開2003−14845号公報 「風擾乱予知システム」 平成15年1月15日公開(特許第3740525号 平成17年11月18日登録) 特開2007−232695号公報 「乱気流の検知方法」 平成19年9月13日公開 特願2007−263391号 「予測乱気流域解析装置」 平成19年10月出願 特願2008−096115号 「航空機用情報送受信システム」 平成20年4月2日出願
H. Inokuchi, H. Tanaka, and T. Ando, "Development of an Onboard Doppler LIDAR for Flight Safety,"Proceedings of the 26th International Congress of the Aeronautical Sciences, Anchorage, Alaska, USA, 2008. 航空事故調査報告書,AA2006-1, 平成18年1月27日 航空・鉄道事故調査委員会発行

Claims (12)

  1. レーザ光を利用したドップラーライダー方式の光学式遠隔気流計測装置において、受信信号強度に閾値を設けて、該閾値以下の該受信信号については情報を無効とすると共に、前記閾値以上の受信信号については同一位置で一定時間継続することを確認することにより、正しい気流情報と判別するようにし、正しいと判別された気流情報に基づいて特異な気流情報が認識された場合には音声または表示により自動的に警報を発するものとした遠隔気流の警報表示方法。
  2. 特異な気流情報の自動的に警報形態として、遠隔領域の気流状態から数十秒後の対気速度を算出し、事前に設定した飛行諸元との比較により、速度超過または速度低下を予測して警報することを特徴とする請求項1に記載の遠隔気流警報表示方法。
  3. 近傍領域の計測平均値を航空機の真対気速度と見なし、衛星システムに基づく飛行高度情報を用いて等価対気速度を求める請求項2に記載の遠隔気流警報表示方法。
  4. 正しい気流情報と判別した情報に基づいて判定された遠隔領域の気流反転状態からマイクロバーストやテルミックを検知して報知する機能を備えた請求項1に記載の遠隔気流警報表示方法。
  5. 閾値以下の受信信号であっても所定範囲内のものについては情報遠隔気流情報を画面に表示するものとし、当該信頼性がやや低い遠隔気流情報は地色で表示の色彩を薄めて表示することを特徴とする請求項1に記載の遠隔気流警報表示方法。
  6. 観測距離の増加に応じて散乱光の受信強度が低減しない領域を雨雲、雷雲または火山灰浮遊領域の前面と推定する請求項1に記載の遠隔気流警報表示方法。
  7. 数キロメートルの範囲内のみで有効な気流実測情報を、数百キロメートルの範囲まで有効な気象レーダまたは有効範囲に制限のない気象観測による情報に重畳して表示させることにより、パイロットに長時間後の警報発生を予測可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遠隔気流警報表示方法。
  8. レーザ光を利用したドップラーライダーの受信信号強度に閾値を設けて、該閾値以下の受信信号については情報を無効とする手段と、前記閾値以上の受信信号については同一位置で一定時間継続することを確認することにより正しい気流情報と判別する手段と、当該正しいと判別された気流情報に基づいて特異な気流情報が認識された場合には音声または表示により警報を発する手段を備えたものである遠隔気流警報表示システム。
  9. 無線電波を用いて気象観測情報の必要領域を地上へ要求し、加えて該情報を地上から受信する機能を有する手段と、後続機に気象情報を送信し、先行機から気象情報を受信する機能を有する手段と、前記受信した気象情報を特異な気流情報に重畳させて表示する手段とを備えた請求項8に記載の遠隔気流警報表示システム。
  10. 現自機位置から独立した任意の領域の情報を得る手段と、その情報を別途表示する機能を備えた請求項8または請求項9に記載の遠隔気流警報表示システム。
  11. 離着陸時の制限風と離着陸地点の風向風速の履歴情報を2次元表示する表示器を備えたものである請求項8または請求項9に記載の遠隔気流警報表示システム。
  12. 表示手段に表示される内容が、飛行形態に応じて、離着陸時に適したものと巡航時に適したものとに切替られる手段を備えたものである請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の遠隔気流警報表示システム。
JP2009065804A 2009-03-18 2009-03-18 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム Active JP5618313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065804A JP5618313B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009065804A JP5618313B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010217077A true JP2010217077A (ja) 2010-09-30
JP5618313B2 JP5618313B2 (ja) 2014-11-05

Family

ID=42976075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009065804A Active JP5618313B2 (ja) 2009-03-18 2009-03-18 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5618313B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012145531A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Japan Aerospace Exploration Agency 航空機搭載用大気浮遊物質検知ライダー
JP2013083467A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Japan Aerospace Exploration Agency 光学式遠隔気流計測装置の有色ノイズ低減方法とその装置
JP2013171003A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Japan Radio Co Ltd 目標輪郭識別装置および指示画像生成装置
JP2014041568A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Fuji Heavy Ind Ltd 滑走路最適化システム、滑走路最適化方法及び滑走路最適化プログラム
WO2016167054A1 (ja) * 2015-04-16 2016-10-20 古野電気株式会社 レーダシステム
JP2016540213A (ja) * 2013-08-22 2016-12-22 シェルタード ウィングス, インコーポレイテッドSheltered Wings, Inc. 改良型ディスプレイ付きレーザ距離計
EP2983352A4 (en) * 2013-04-01 2017-03-08 Mitsubishi Electric Corporation Optical device, lidar device, and image pickup device
JP2017067680A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 遠隔気流計測装置、遠隔気流計測方法及びプログラム
WO2018051572A1 (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 航空機の速度情報提供システム、速度情報提供方法およびプログラム
JP2019196047A (ja) * 2018-05-08 2019-11-14 株式会社eロボティクス福島 ドローン群および大気環境測定方法
JP2020016577A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 ファナック株式会社 光学系異常を検出する測距装置
JP2021018201A (ja) * 2019-07-23 2021-02-15 株式会社ソニック 低層風情報提供システム
WO2021095514A1 (ja) * 2019-11-14 2021-05-20 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 乱気流センシングシステム、航空機及び乱気流センシング方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11854406B2 (en) * 2020-06-29 2023-12-26 Rakuten Group, Inc. Control device, alert system, and method

Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62276467A (ja) * 1986-02-28 1987-12-01 ハネウエル インコーポレイテッド 航空機用風のシヤ−検出/警報装置
JPH02210216A (ja) * 1988-10-03 1990-08-21 Delco Electron Corp 前方注視ウインドシャー検出装置および方法
JPH06500861A (ja) * 1991-06-13 1994-01-27 ウエスチングハウス・エレクトリック・コーポレイション 高高度及び低高度レーダー・スキャンを用いるウインドシア・レーダーシステム
JPH0875848A (ja) * 1994-09-02 1996-03-22 Caterpillar Inc 物体を追跡する方法および装置
JPH09180094A (ja) * 1995-12-22 1997-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 航法装置と情報提供システム
JPH10332727A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Kaijo Corp ドップラーソーダのデータ表示方式
JPH11248838A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nec Corp レーザレーダ装置
JP2000206245A (ja) * 1999-01-18 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp 管制情報表示システム
JP2001167399A (ja) * 1999-12-06 2001-06-22 Mitsubishi Electric Corp 飛行物体運行システム
JP2002257930A (ja) * 2001-03-06 2002-09-11 Mitsubishi Electric Corp 乱気流検出装置および乱気流検出方法
JP2003014845A (ja) * 2001-07-05 2003-01-15 National Aerospace Laboratory Of Japan 風擾乱予知システム
JP2004101265A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Mitsubishi Electric Corp 風力発電用風車建設予定地の風向風速計測方法
JP2004264184A (ja) * 2003-03-03 2004-09-24 National Aerospace Laboratory Of Japan 超音波式エアデータセンサ
JP2006321475A (ja) * 2005-04-29 2006-11-30 United Technol Corp <Utc> 航空機の飛行経路を最適化する方法およびシステム、大気中の環境条件を観測する方法およびシステム、ならびに航空機の飛行経路における擾乱大気条件を予測する方法およびシステム
JP2007127914A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Mitsubishi Electric Corp 飛行訓練支援システム
JP2007232695A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Japan Aerospace Exploration Agency 乱気流の検知方法
JP2008185614A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Xanavi Informatics Corp 地図表示装置
JP2009501915A (ja) * 2005-07-21 2009-01-22 エーアブス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー 航空機上での乱気流測定ならびに空港および風力発電基地のための方法およびライダーシステム
JP2009509852A (ja) * 2005-09-27 2009-03-12 エアバス フランス 航空機用気流気圧傾斜計測パラメータ監視システム

Patent Citations (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62276467A (ja) * 1986-02-28 1987-12-01 ハネウエル インコーポレイテッド 航空機用風のシヤ−検出/警報装置
JPH02210216A (ja) * 1988-10-03 1990-08-21 Delco Electron Corp 前方注視ウインドシャー検出装置および方法
JPH06500861A (ja) * 1991-06-13 1994-01-27 ウエスチングハウス・エレクトリック・コーポレイション 高高度及び低高度レーダー・スキャンを用いるウインドシア・レーダーシステム
JPH0875848A (ja) * 1994-09-02 1996-03-22 Caterpillar Inc 物体を追跡する方法および装置
JPH09180094A (ja) * 1995-12-22 1997-07-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 航法装置と情報提供システム
JPH10332727A (ja) * 1997-05-30 1998-12-18 Kaijo Corp ドップラーソーダのデータ表示方式
JPH11248838A (ja) * 1998-02-26 1999-09-17 Nec Corp レーザレーダ装置
JP2000206245A (ja) * 1999-01-18 2000-07-28 Mitsubishi Electric Corp 管制情報表示システム
JP2001167399A (ja) * 1999-12-06 2001-06-22 Mitsubishi Electric Corp 飛行物体運行システム
JP2002257930A (ja) * 2001-03-06 2002-09-11 Mitsubishi Electric Corp 乱気流検出装置および乱気流検出方法
JP2003014845A (ja) * 2001-07-05 2003-01-15 National Aerospace Laboratory Of Japan 風擾乱予知システム
JP2004101265A (ja) * 2002-09-06 2004-04-02 Mitsubishi Electric Corp 風力発電用風車建設予定地の風向風速計測方法
JP2004264184A (ja) * 2003-03-03 2004-09-24 National Aerospace Laboratory Of Japan 超音波式エアデータセンサ
JP2006321475A (ja) * 2005-04-29 2006-11-30 United Technol Corp <Utc> 航空機の飛行経路を最適化する方法およびシステム、大気中の環境条件を観測する方法およびシステム、ならびに航空機の飛行経路における擾乱大気条件を予測する方法およびシステム
JP2009501915A (ja) * 2005-07-21 2009-01-22 エーアブス・ドイチュラント・ゲーエムベーハー 航空機上での乱気流測定ならびに空港および風力発電基地のための方法およびライダーシステム
JP2009509852A (ja) * 2005-09-27 2009-03-12 エアバス フランス 航空機用気流気圧傾斜計測パラメータ監視システム
JP2007127914A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Mitsubishi Electric Corp 飛行訓練支援システム
JP2007232695A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Japan Aerospace Exploration Agency 乱気流の検知方法
JP2008185614A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Xanavi Informatics Corp 地図表示装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
奥野 善則 YOSHINORI OKUNO,又吉 直樹 NAOKI MATAYOSHI: ""大型航空機の後方乱気流が小型機に与える影響に関する研究 Effects of Large Airplanes' Wake Turbulenc", 宇宙航空研究開発機構研究開発報告, vol. JAXA-RR-07-029, JPN6013015267, February 2008 (2008-02-01), pages 1 - 17, ISSN: 0002495353 *

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8724099B2 (en) 2011-01-14 2014-05-13 Japan Aerospace Exploration Agency Airborne LIDAR for detecting matter suspended in air
JP2012145531A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Japan Aerospace Exploration Agency 航空機搭載用大気浮遊物質検知ライダー
JP2013083467A (ja) * 2011-10-06 2013-05-09 Japan Aerospace Exploration Agency 光学式遠隔気流計測装置の有色ノイズ低減方法とその装置
JP2013171003A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Japan Radio Co Ltd 目標輪郭識別装置および指示画像生成装置
JP2014041568A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Fuji Heavy Ind Ltd 滑走路最適化システム、滑走路最適化方法及び滑走路最適化プログラム
US10054841B2 (en) 2013-04-01 2018-08-21 Mitsubishi Electric Corporation Optical device, lidar device and imaging device
EP2983352A4 (en) * 2013-04-01 2017-03-08 Mitsubishi Electric Corporation Optical device, lidar device, and image pickup device
JP2016540213A (ja) * 2013-08-22 2016-12-22 シェルタード ウィングス, インコーポレイテッドSheltered Wings, Inc. 改良型ディスプレイ付きレーザ距離計
WO2016167054A1 (ja) * 2015-04-16 2016-10-20 古野電気株式会社 レーダシステム
JPWO2016167054A1 (ja) * 2015-04-16 2018-02-08 古野電気株式会社 レーダシステム
JP2017067680A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 遠隔気流計測装置、遠隔気流計測方法及びプログラム
WO2018051572A1 (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 航空機の速度情報提供システム、速度情報提供方法およびプログラム
JPWO2018051572A1 (ja) * 2016-09-14 2019-06-27 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 航空機の速度情報提供システム、速度情報提供方法およびプログラム
JP2019196047A (ja) * 2018-05-08 2019-11-14 株式会社eロボティクス福島 ドローン群および大気環境測定方法
JP7162800B2 (ja) 2018-05-08 2022-10-31 株式会社eロボティクス ドローン群および大気環境測定方法
JP2020016577A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 ファナック株式会社 光学系異常を検出する測距装置
US11525917B2 (en) 2018-07-26 2022-12-13 Fanuc Corporation Distance measuring apparatus which detects optical system abnormality
JP2021018201A (ja) * 2019-07-23 2021-02-15 株式会社ソニック 低層風情報提供システム
JP7340845B2 (ja) 2019-07-23 2023-09-08 株式会社ソニック 低層風情報提供システム
WO2021095514A1 (ja) * 2019-11-14 2021-05-20 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 乱気流センシングシステム、航空機及び乱気流センシング方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5618313B2 (ja) 2014-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5618313B2 (ja) 遠隔気流の警報表示方法及びそのシステム
US7557735B1 (en) Predictive and reactive windshear detection system and method
US10908278B2 (en) System and method to identify regions of airspace having ice crystals using an onboard weather radar system
US7292178B1 (en) Aircraft hazard detection and alerting in terminal areas
US9097799B2 (en) Airborne device for preventing turbulence-induced accidents
US9503696B2 (en) Visual detection of volcanic plumes
JP2012145531A (ja) 航空機搭載用大気浮遊物質検知ライダー
US8306677B2 (en) Automatic turbulence detection method
EP4170385A1 (en) Weather radar short-term forecast for in-flight cockpit displays
Inokuchi et al. High altitude turbulence detection using an airborne Doppler lidar
Inokuchi et al. Development of a long range airborne Doppler Lidar
Inokuchi et al. Performance evaluation of an airborne coherent doppler lidar and investigation of its practical application
Krozel et al. Weather hazard requirements for NGATS aircraft
Tafferner et al. Improved thunderstorm weather information for pilots through ground and satellite based observing systems
Inokuchi et al. Development of an airborne wind measurement system
Visser Effect of downburst on flight safety
Peng et al. Review on the Development of Low Level Windshear Detection Technology
Perry Tracking weather's flight path
Matayoshi et al. Development of airport low-level wind information (ALWIN)
JP7340845B2 (ja) 低層風情報提供システム
RU2758526C1 (ru) Способ предупреждения попадания летательного аппарата в вихревой след самолета-генератора вихрей
O'Connor Demonstration of a Novel 3-D Wind Sensor for Improved Wind Shear Detection for Aviation Operations
Lu et al. Application and development of weather radar predicting windshear function in civil aviation
Britt et al. Pulsed lidar measurements of aircraft wake vortices at DFW and JFK
Mahapatra et al. The role of NEXRAD in aircraft navigation and flight safety enhancement

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120321

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5618313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250