JP2010216652A - 制振装置 - Google Patents

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広忠 柳本
Yoshihiro Sato
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Abstract

【課題】軸受装置においてアキシアル方向の振動を効率良く低減させて、前記軸受装置の動作性能を向上させることができる制振装置を得る。
【解決手段】回転軸3を支持した転がり軸受7の外輪7bの側面に当接するように、転がり軸受7の外輪7bを支持するハウジング9に荷重付与手段23を配置し、前記荷重付与手段23がアキシアル方向の振動荷重として予圧をかけて前記転がり軸受7の制振を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、転がり軸受が装備されている装置の振動を低減させることができる制振装置に関する。
転がり軸受が装備されている装置(以下、軸受装置と呼称する)では、動作性能を向上させるために、転がり軸受に予圧を付与することが行われており、予圧を付与する手段、あるいは予圧を検出する手段として、圧電素子を使用したものが種々開発されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、軸受装置では、例えば回転軸に連結される歯車によって回転軸が振動する。この回転軸の振動は、転がり軸受を介して転がり軸受の外輪を支持するハウジングに伝達されて、共振を招いたり、共振による騒音の増加を招くなど、軸受装置の動作性能を低下させる原因となる。
そこで、軸受装置内の転がり軸受に接触して装備され、転がり軸受に伝達される回転軸からの振動を検出する振動検出センサと、回転軸の振動との共振部位に設置されて振動検出センサの検出振動から決定される位相の振動荷重を共振部位に加えることで制振を行う加振用アクチュエータとを備えた構成とし、振動検出センサや加振用アクチュエータに圧電素子を採用した防振装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−202023号公報 特開平05−026235号公報 特開2005−344836号公報
ところが、上記の特許文献1,2に記載の技術は、圧電素子を予圧を付与するアクチュエータとして作動させたり、あるいは予圧を検出するセンサとして使用するにとどまり、軸受装置として転がり軸受が支承している回転軸の振動を抑止する制振機能がない。
そのため、回転軸の振動が、転がり軸受を収容しているハウジングに転がり軸受を介して伝達され、前述したように回転軸から離れているハウジングに共振を生じさせたり、共振による騒音の増加を招くなどの虞があった。
一方、上記の特許文献3に記載の技術を利用すると、ハウジングの共振を低減させたり、共振による騒音の増加を低減できる可能性がある。
しかし、特許文献3に記載の防振装置の場合は、加振用アクチュエータとしての圧電素子が配備される共振部位は、振動検出センサとしての圧電素子が配備される振動発生位置から離れている。互いに離れた部位の振動は、その振動伝達経路の途中の部材の影響で、振動特性にかなりの差異が生じてしまう可能性があり、離れた部位からの検出信号による制振では、十分な制振効果を発揮できない可能性が高い。
更に、上記の特許文献3に記載の技術では、加振用アクチュエータとしての圧電素子や振動検出センサとしての圧電素子は、いずれも転がり軸受の外輪の外周面に接触させていて、転がり軸受のラジアル方向の振動を検出対象、制御対象としている。
しかし、回転軸に発生する振動は、例えば回転軸に係合する歯車列等からの伝達荷重の変動等で、アキシアル方向(スラスト方向)の振動荷重が発生することが少なくない。そして、このアキシアル方向の振動荷重は、剛性の向上や回転精度の向上のために転がり軸受に付与されるアキシアル方向の予圧の変動を招くため、転がり軸受に性能を低下させる振動を招き易い。
従って、軸受装置に使用される転がり軸受の動作性能を向上させるには、ラジアル方向の振動の制振よりも、アキシアル方向の振動の制振を図る方がより高い効果を望める。ところが、前述した特許文献3の技術は、ラジアル方向の振動の制振を対象としているため、十分な制振効果が得られない虞があった。
本発明の目的は上記課題を解消することに係り、軸受装置のアキシアル方向の振動を効率良く低減させて、動作性能を向上させることができる制振装置を提供することである。また、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、回転軸の一端に固定された歯車の噛み合い周波数又は回転系の固有振動数に起因する共振の発生を確実に防止して、効率良く制振することができる制振装置を提供することである。
上記目的は下記構成により達成される。
(1)回転軸を支持した転がり軸受の外輪の側面に当接するように、前記転がり軸受の外輪を支持するハウジングに荷重付与手段を配置し、前記荷重付与手段が前記外輪にアキシアル方向の振動荷重をかけることを特徴とする制振装置。
(2)上記(1)に記載の制振装置において、前記荷重付与手段として圧電素子を用いたことを特徴とする制振装置。
(3)上記(1)に記載の制振装置において、前記荷重付与手段として磁歪素子を用いたことを特徴とする制振装置。
(4)上記(1)に記載の制振装置において、前記荷重付与手段として、アキシアル方向の振動荷重を作用させる圧電素子に、アキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材を組み合わせたことを特徴とする制振装置。
(5)上記(1)に記載の制振装置において、前記荷重付与手段として、アキシアル方向の振動荷重を作用させる磁歪素子に、アキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材を組み合わせたことを特徴とする制振装置。
(6)上記(1)乃至(5)の何れか一つに記載の制振装置において、前記荷重付与手段が前記外輪に付与する振動荷重の周波数をFp、前記回転軸の一端に固定された歯車の噛み合い周波数をFmesh、前記荷重付与手段における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、kを自然数、とするとき、
前記荷重付与手段は、
min<Fp<fmaxと、
Fp=k×Fmeshと、
を満足する噛み合い周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする制振装置。
(7)上記(1)乃至(5)の何れか一つに記載の制振装置において、前記荷重付与手段が前記外輪に付与する振動荷重の周波数をFp、前記回転軸及び前記歯車及び前記転がり軸受から構成される回転系のi次の固有振動数をFc(i)、前記荷重付与手段における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、とするとき、
前記荷重付与手段は、
min<Fp<fmaxと、
Fp=Fc(i)と、
を満足する各次数の固有振動数の周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする制振装置。
(8)上記(6)又は(7)に記載の制振装置において、前記荷重付与手段は、前記歯車の噛み合い周波数Fmesh、及び前記回転系の各次数の固有振動数Fc(i)の双方を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする制振装置。
請求項1乃至5の何れか一項に記載の本発明に係る制振装置では、転がり軸受の外輪の側面に当接された荷重付与手段が、転がり軸受に作用している予圧が変動しないように、また、回転軸から転がり軸受の外輪に伝達されるアキシアル方向の振動を相殺するように、外輪の側面にアキシアル方向の振動荷重として予圧をかけることで、回転軸側から転がり軸受に伝達されるアキシアル方向の振動を効率良く低減でき、さらに、予圧の変動による転がり軸受の性能低下も防止することもできる。
また、ハウジングの共振の根源となる回転軸に最も近い転がり軸受で振動を低減させるため、ハウジングの共振部位に振動減衰用のアクチュエータを配置する従来の防振装置と比較すると、より直接的に効率良く振動を低減させることができ、共振等による騒音の増加が生じないように軸受装置の動作性能を向上させることができる。
請求項6乃至8の何れか一項に記載の本発明に係る制振装置では、荷重付与手段を、回転軸の一端に固定された歯車の噛み合い周波数又は回転系の各次数の固有振動数の何れか一方、あるいは双方の成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させるため、歯車の噛み合い周波数又は回転系の固有振動数に起因する共振の発生を確実に防止して、効率良く制振することができる。
本発明に係る制振装置の第1の実施の形態の要部の縦断面図である。 図1に示した制振装置の拡大図である。 図2の制振装置により制振させる原理の説明図である。 (a)は図2に示した制振装置の実施例1の縦断面図、(b)は(a)のA−A矢視図である。 (a)は図2に示した制振装置の実施例2の縦断面図、(b)は(a)のB−B矢視図である。 本発明に係る制振装置の第2の実施の形態の要部の縦断面図である。 図6に示した制振装置の拡大図である。 (a)は図7に示した制振装置の実施例3の縦断面図、(b)は(a)のC−C矢視図である。 図7に示した制振装置の他の実施例の要部の拡大断面図である。 本発明に係る制振装置における荷重付与手段による加振動作の説明図である。
以下、本発明に係る制振装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1に示した軸受装置1は、中央部にロータ2が装備された回転軸3の一端に回転力出力用の歯車(はすば歯車)5が装備されたモータ主軸で、回転軸3の両端部が転がり軸受7,8を介してモータケースであるハウジング9に回転自在に支持されている。
本実施の形態の場合、転がり軸受7,8は、内輪7a,8aと外輪7b,8bとの間に球状の転動体7c,8cが組み込まれた玉軸受であるが、玉軸受の代わりに、円錐ころ軸受が使用されることもある。
図1において、回転軸3の左端側を支持している転がり軸受7の内輪7aは、回転軸3上の段差部3aと回転軸3に螺合したベアリングナット11とで挟まれて軸線方向の位置決めがなされている。また、転がり軸受7の外輪7bは、外周がハウジング9の第1の外輪保持孔13の内周面に嵌合している。
図1において、回転軸3の右端側を支持している転がり軸受8の内輪8aは、回転軸3に嵌合した円筒状のカラー15と回転軸3に螺合したベアリングナット17とで挟まれて軸線方向の位置決めがなされている。また、転がり軸受8の外輪8bは、外周がハウジング9の第2の外輪保持孔19の内周面に嵌合すると共に転がり軸受7側の側面8dが外輪保持孔19内の段差19aに当接して、転がり軸受7側に移動不可に位置決めされている。
歯車5は、不図示のキー溝に嵌合するキーによって、回転軸3に対して相対回転不可に回転軸3に取り付けられている。
回転時には、伝達トルクの変動等に応じて、図中に矢印で示すように、アキシアル方向(軸線方向)の振動荷重P1を発生する。
本発明の第1実施の形態の制振装置21は、回転軸3の左端側を支持した転がり軸受7の外輪7bの側面に当接するように、外輪7bを支持したハウジング9に荷重付与手段23を配置していて、荷重付与手段23が外輪7bにアキシアル方向の振動荷重をかけることによって、転がり軸受7の制振を行う。
更に詳述すると、本実施の形態の荷重付与手段23には、印加される電圧に応じて図2に矢印Kで示すアキシアル方向に伸縮が可能な圧電素子を使用している。そして、この荷重付与手段23が外輪7bにアキシアル方向の振動荷重P3を加えることで、歯車5から回転軸3に進入する振動荷重P1と逆向きの振動荷重P2を回転軸3の左端側に作用させることで、転がり軸受7の制振を行う。
振動荷重は、アキシアル方向に与圧を付与する与圧荷重であっても良い。
また、転がり軸受の外輪が回転する場合には、転がり軸受7の内輪7aの側面に荷重付与手段23を当接させて、内輪7aに振動荷重を付与しても良い。
図3は、荷重付与手段23が加える振動荷重で転がり軸受7が制振される原理を示したものである。(a)は回転軸3から転がり軸受7に入力する振動荷重の波形、(b)は荷重付与手段23が付与する振動荷重の波形で、(a)の波形とは逆位相の波形になっている。(a)の波形と(b)の波形とが合成されると、(c)に示すように、振動が相殺されて振動のない理想状態になる。
以上に説明した制振装置21では、転がり軸受7の外輪7bの側面に当接した荷重付与手段23が、転がり軸受7に作用している振動荷重が変動しないように、また、回転軸3から転がり軸受7の外輪7bに伝達されるアキシアル方向の振動を相殺するように、外輪7bの側面にアキシアル方向の振動荷重をかけることで、回転軸3側から伝達されるアキシアル方向の振動を効率良く低減でき、さらに、振動荷重の変動による転がり軸受7の性能低下も防止することもできる。
そして、上記制振装置21は、モータによる駆動装置、歯車を使用した動力伝達装置、自動車用変速機等における軸受に適用できる。
また、ハウジング9の共振の根源となる回転軸3に最も近い転がり軸受7で振動を低減させるため、ハウジングの共振部位に振動減衰用のアクチュエータを配置する従来の防振装置と比較すると、より直接的に効率良く振動を低減させることができ、共振等による騒音の増加が生じないように軸受装置1の動作性能を向上させることができる。
また、上記制振装置21では、荷重付与手段23として圧電素子を用いている。
そのため、転がり軸受7の外輪7bに作用させるアキシアル方向の振動荷重は、圧電素子に印加する電圧を制御することで容易に任意値に調整でき、例えば、荷重付与手段23に使っている圧電素子と同種の圧電素子を振動検出センサとして使って外輪7bに作用する振動の検出を行い、検出信号と逆位相の電圧信号を荷重付与手段23としての圧電素子に入力することで、転がり軸受7に発生している振動を相殺することができ、転がり軸受7の振動を効率良く、且つ容易に低減することができる。
上記の第1実施の形態の制振装置21では、回転軸3の左端側を支持した転がり軸受7に振動荷重をかけるとしたが、本発明は、回転軸3の右端側を支持している転がり軸受8に振動荷重をかけたり、あるいは、両方の軸受に振動荷重をかけるようにしても良く、振動荷重を作用させる軸受位置および数を制限するものではない。
更に上記実施の形態の具体的な実施例を、以下に示す。
図4は上記第1の実施の形態の実施例1を示している。
この実施例1の場合は、転がり軸受7は、外輪7bの外周が緊密嵌合する筒部25aと外輪7bの一側面が当接する鍔部25bとを備えてハウジング9の外輪保持孔13に嵌合するブッシュ25と、該ブッシュ25に嵌合した外輪7bの他側面を押さえてねじ26によりブッシュ25に締結されるリテーナ27とを介して、ハウジング9に支持されている。
圧電素子である荷重付与手段23は、図4(b)に示すように、外輪7bと同心の円周28上の3箇所に等間隔に並ぶように、ハウジング9に埋設装備されている。
ハウジング9に埋設された各荷重付与手段23には、リテーナ27の鍔部27aが当接していて、荷重付与手段23の出力する振動荷重はリテーナ27を介して外輪7bに伝達されるようになっている。
この実施例1のように、圧電素子の発生する振動荷重をリテーナ27の鍔部27aを介して転がり軸受7に伝達する構成の場合は、装備した圧電素子の数量が比較的に少なくても、外輪7bに印加する振動荷重は、外輪7bの周方向に均等化することができ、装備する荷重付与手段23の数量を少なく抑える場合に有効である。
図5は上記第1の実施の形態の実施例2を示している。
この実施例2において、実施例1と共通の部位には、実施例1と同じ番号を付して、説明を省略又は簡略化する。
この実施例2の場合は、荷重付与手段23が、外輪7bと同心に配置された大径のリング状の圧電素子で、荷重付与手段23の出力する振動荷重がリテーナ27を介して外輪7bに伝達される点、及び、転がり軸受7の外輪7bがブッシュ25及びリテーナ27を介してハウジング9に固定されている点は実施例1と共通である。
この実施例2のようにリング状の圧電素子を使った場合は、単一の圧電素子でも、外輪7bに付与する振動荷重を周方向に均一化することができる。
なお、上記の第1の実施の形態では、荷重付与手段23に圧電素子を用いていた。しかし、荷重付与手段23には、圧電素子の代わりに、磁歪素子を用いてもよい。
荷重付与手段23に磁歪素子を用いた場合は、転がり軸受7の外輪7bに作用させるアキシアル方向の振動荷重は、磁歪素子に印加する磁界を制御することで容易に任意値に調整でき、例えば、荷重付与手段23に使っている磁歪素子と同種の磁歪素子を振動検出センサとして使って外輪7bに作用する振動の検出を行い、検出信号と逆位相の磁界信号を荷重付与手段23としての磁歪素子に入力することで、転がり軸受7に発生している振動を相殺することができ、転がり軸受7の振動を効率良く、且つ容易に低減することができる。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明に係る制振装置の第2の実施の形態が装備された軸受装置の要部の縦断面図である。
図6に示した軸受装置1Aは、第1の実施の形態に示した転がり軸受7の制振を改良した制振装置21Aで行うようにしたもので、第1の実施の形態と共通の構成については、同番号を付して説明を省略する。
この第2の実施の形態の制振装置21Aの場合は、外輪7bの側面にアキシアル方向の振動荷重を付与する荷重付与手段23Aが、第1の実施の形態の荷重付与手段23と同様に、外輪7bの側面に対向するハウジング9の側面に埋設装備されている。
但し、この第2の実施の形態の荷重付与手段23Aは、図7に示すように、アキシアル方向の振動荷重を作用させる圧電素子31に、常時略一定の大きさのアキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材33を組み合わせた構成になっている。
弾発部材33としては、例えば圧縮コイルばねや、板ばねなどの一般的なばね部材の他に、例えば合成ゴムなどの弾性部材を利用することも可能である。
図7に示した制振装置21Aでは、圧電素子31に組み合わせた弾発部材33がアキシアル方向の略一定の大きさの荷重を転がり軸受7の外輪7b側面に作用させるために、転がり軸受7に作用させる予圧を適正値に維持させ易い。
また、転がり軸受7に作用させるアキシアル方向の荷重の一部を弾発部材33が担うため、荷重付与手段23Aとしての圧電素子31が発生する荷重を低減させて、稼働時における負担の軽減により圧電素子31の寿命を延ばすことができる。
また、圧電素子31が発生する荷重に弾発部材33の荷重を加算した合算荷重が転がり軸受7に作用するため、大きな振動荷重をかけることも可能になり、より大きな振動の制振も可能になる。
図8は上記第2の実施の形態の実施例3を示している。
この実施例3において、図4に示した実施例1と共通の部位には、実施例1と同じ番号を付して、説明を省略又は簡略化する。
この実施例3は、第2の実施の形態において荷重付与手段23Aを構成している圧電素子31や弾発部材33の配置を明確にしたものである。
この実施例3では、3個の圧電素子31と3個の弾発部材33とが、外輪7bと同心に位置される円周28上の6箇所にそれぞれ等間隔に並ぶように、ハウジング9に埋設装備されている。
ハウジング9に埋設された各圧電素子31及び弾発部材33には、リテーナ27の鍔部27aが当接していて、荷重付与手段23Aの出力する振動荷重はリテーナ27を介して外輪7bに伝達されるようになっている。
このように、荷重付与手段23Aを構成する圧電素子31と弾発部材33とは、互いに周方向に離間して配置するようにしても良い。
更に、図9に示すように、圧電素子31と弾発部材33とを直列に並べて装備するようにしても良い。
なお、本発明に係る制振装置では、外輪7bの側面にアキシアル方向の振動荷重を付与する荷重付与手段として、振動荷重を作用させる磁歪素子に、常時略一定の大きさのアキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材を組み合わせた構成としても良い。この構成は、第2の実施の形態における圧電素子31の代わりに磁歪素子を使用した構成である。
このように荷重付与手段が磁歪素子に弾発部材を組み合わせた構成の場合は、弾発部材が略一定の大きさのアキシアル方向の荷重を転がり軸受7の外輪側面に作用させるために、転がり軸受に作用させる予圧を適正値に維持させ易い。
また、転がり軸受に作用させるアキシアル方向の荷重の一部を弾発部材が担うため、荷重付与手段としての磁歪素子が発生する荷重を低減させて、稼働時における負担の軽減により磁歪素子の寿命を延ばすことができる。
また、磁歪素子が発生する荷重に弾発部材の荷重を加算した合算荷重が転がり軸受に作用するため、転がり軸受により大きな振動荷重をかけることも可能になり、より大きな振動の制振も可能になる。
図10は、上記の各実施の形態又は各実施例に示した制振装置における荷重付与手段による加振動作の説明図である。
この実施例4の制振装置では、例えば図1に示した制振装置21において、荷重付与手段23が転がり軸受7の外輪7bに付与する振動荷重の周波数をFp、回転軸3の一端に固定された歯車5の噛み合い周波数をFmesh、荷重付与手段23における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、kを自然数、とするとき、荷重付与手段23は、次の(1)式と(2)式とを満足する噛み合い周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させる。
min<Fp<fmax、 ……(1)
Fp=k×Fmesh ……(2)
歯車5の噛み合い周波数をFmeshは、回転軸3の回転数と、歯車5の歯数から適宜計算する。
また、上記の制御対象周波数域とは、荷重付与手段23が加振動作をする際に、出力可能な振動周波数の範囲である。
図1に示した軸受装置1における回転軸3及び歯車5及び転がり軸受7から構成される回転系は、図10に示す振動応答Pfを示す。
この振動応答Pfには、歯車5の噛み合い周波数FmeshがピークPfm(n)となって1次からN次まで、順次適宜間隔で表出している。図中のピークPfm(1)は1次の噛み合い周波数のピーク、Pfm(2)は2次の噛み合い周波数のピーク、Pfm(3)は3次の噛み合い周波数のピーク、Pfm(4)は4次の噛み合い周波数のピークである。
更に、振動応答Pfには、上記の回転系の固有振動数FcがピークPfc(m)となって1次からM次まで、順次適宜間隔で表出している。図中のピークPfc(1)は1次の固有振動数のピーク、Pfc(2)は2次の固有振動数のピーク、Pfc(3)は3次の固有振動数のピーク、Pfc(4)は4次の固有振動数のピークである。
この実施例4の場合、回転軸3の回転数と歯車5の歯数から適宜計算される1次の噛み合い周波数Fmeshが600Hz、各荷重付与手段23にける制御対象周波数域を図10に示すように1000Hz〜3500Hzとした場合、上記の(1)式、及び(2)式から、(2)式におけるkが2,3,4,5の場合の各噛み合い周波数成分Pfm(2)(1200Hz)、Pfm(3)(1800Hz)、Pfm(4)(2400Hz)、Pfm(5)(3000Hz)を含んだ振動周波数Fpで、荷重付与手段23を加振動作させる(図10の破線の○印を参照)。
なお、実際の振動周波数Fpの上限値は、荷重付与手段23の制御対象周波数域の上限値fmaxと、人間の可聴周波数のどちらか低い方の値以下にすることが望ましい。
この実施例4の制振装置では、荷重付与手段23を、回転軸3の一端に固定された歯車5の噛み合い周波数Fmeshの各次数の成分を含んだ振動周波数で加振動作させるため、噛み合い周波数Fmeshに起因する共振の発生を確実に防止して、効率良く制振することができる。
実施例5の制振装置では、例えば図1に示した制振装置21において、荷重付与手段23が転がり軸受7の外輪7bに付与する振動荷重の周波数をFp、回転軸3及び歯車5及び転がり軸受7から構成される回転系のi次の固有振動数をFc(i)、荷重付与手段23における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、kを自然数、とするとき、荷重付与手段23は、次の(3)式と(4)式とを満足する各次数の固有振動数の周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させる。
min<Fp<fmaxで、 ……(3)
Fp=Fc(i) ……(4)
なお、本実施例5の場合も、実際の振動周波数Fpの上限値は、荷重付与手段23の制御対象周波数域の上限値fmaxと、人間の可聴周波数のどちらか低い方の値以下にすることが望ましい。
この実施例5の制振装置では、例えば、1次から4次までの固有振動数Fc(i)が943Hz,2123Hz,3217Hz,4568Hzで、上記の制御対象周波数域が1000Hz〜3500Hzとした場合、荷重付与手段23は、2次及び3次の固有振動数2123Hz,3217Hzの成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させる(図10の破線の□印を参照)。
この実施例5の制振装置では、荷重付与手段23を、回転軸3及び歯車5及び転がり軸受7から構成される回転系の各次数の固有振動数の周波数成分Fc(i)を含んだ振動周波数で加振動作させる。そのため、回転系の固有振動数に起因する共振の発生を確実に防止して、効率良く制振することができる。
実施例6は、実施例4と実施例5とを組み合わせたもので、荷重付与手段23を、上記の(1)及び(2)式を満足する歯車5の噛み合い周波数Fmesh、及び上記の(3)及び(4)式を満足する回転系の各次数の固有振動数Fc(i)の双方を含んだ振動周波数Fpで加振動作させる。
なお、本実施例6の場合も、実際の振動周波数Fpの上限値は、荷重付与手段23の制御対象周波数域の上限値fmaxと、人間の可聴周波数のどちらか低い方の値以下にすることが望ましい。
この実施例6の制振装置では、図10に示した回転系の振動波形上における歯車5の噛み合い周波数及び固有振動数のそれぞれに起因した共振の発生を確実に防止することができ、実施例4や実施例5よりも更に効率良く制振することができる。
1 軸受装置
2 ロータ
3 回転軸
5 歯車
7 転がり軸受
7a 内輪
7b 外輪
7c 転動体
9 ハウジング
13 外輪保持孔
21 制振装置
21A 制振装置
23 荷重付与手段(圧電素子)
23A 荷重付与手段
25 ブッシュ
27 リテーナ
27a 鍔部
31 圧電素子
33 弾発部材
fm(1),Pfm(2),……歯車の噛み合い周波数によるピーク
fc(1),Pfc(2),……回転系の固有振動数によるピーク

Claims (8)

  1. 回転軸を支持した転がり軸受の外輪の側面に当接するように、前記転がり軸受の外輪を支持するハウジングに荷重付与手段を配置し、前記荷重付与手段が前記外輪にアキシアル方向の振動荷重をかけることを特徴とする制振装置。
  2. 前記荷重付与手段として圧電素子を用いたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記荷重付与手段として磁歪素子を用いたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  4. 前記荷重付与手段として、アキシアル方向の振動荷重を作用させる圧電素子に、アキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  5. 前記荷重付与手段として、アキシアル方向の振動荷重を作用させる磁歪素子に、アキシアル方向の荷重を作用させる弾発部材を組み合わせたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  6. 前記荷重付与手段が前記外輪に付与する振動荷重の周波数をFp、前記回転軸の一端に固定された歯車の噛み合い周波数をFmesh、前記荷重付与手段における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、kを自然数、とするとき、
    前記荷重付与手段は、
    min<Fp<fmaxと、
    Fp=k×Fmeshと、
    を満足する噛み合い周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の制振装置。
  7. 前記荷重付与手段が前記外輪に付与する振動荷重の周波数をFp、前記回転軸及び前記歯車及び前記転がり軸受から構成される回転系のi次の固有振動数をFc(i)、前記荷重付与手段における制御対象周波数域の下限値をfmin、上限値をfmax、とするとき、
    前記荷重付与手段は、
    min<Fp<fmaxと、
    Fp=Fc(i)と、
    を満足する各次数の固有振動数の周波数成分を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の制振装置。
  8. 前記荷重付与手段は、前記歯車の噛み合い周波数Fmesh、及び前記回転系の各次数の固有振動数Fc(i)の双方を含んだ振動周波数Fpで加振動作させることを特徴とする請求項6又は7に記載の制振装置。
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