JPH0533787A - スクリユ圧縮機 - Google Patents
スクリユ圧縮機Info
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- JPH0533787A JPH0533787A JP19174991A JP19174991A JPH0533787A JP H0533787 A JPH0533787 A JP H0533787A JP 19174991 A JP19174991 A JP 19174991A JP 19174991 A JP19174991 A JP 19174991A JP H0533787 A JPH0533787 A JP H0533787A
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- JP
- Japan
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- rotor
- vibration
- spring
- rotor shaft
- screw
- Prior art date
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- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/0021—Systems for the equilibration of forces acting on the pump
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な構造で、ロータの軸方向振動を抑制す
ることを可能にする。 【構成】 スクリュロータ1,2のロータ軸に対して慣
性力およびばね力を作用させる吸振手段12を設けて形
成してある。
ることを可能にする。 【構成】 スクリュロータ1,2のロータ軸に対して慣
性力およびばね力を作用させる吸振手段12を設けて形
成してある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクリュロータのロー
タ軸に対してスラスト方向の力を作用させる吸振手段を
備えたスクリュ圧縮機に関するものである。
タ軸に対してスラスト方向の力を作用させる吸振手段を
備えたスクリュ圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクリュ圧縮機においては、その雌雄ス
クリュロータに変動トルクと同時に、変動するスラスト
荷重が作用する。このスラスト荷重のうちの静的成分に
対しては、流体圧を利用してこの静的成分を打消す方向
の力を作用させるバランスピストンをロータ軸に設けた
スクリュ圧縮機が知られている。しかし、このバランス
ピストンでは、スラスト荷重のうちの動的成分を打消す
ことはできず、この動的成分がロータ振動を引起こし、
ロータ軸を支持する軸受の寿命低下、両ロータの歯面分
離振動、スクリュ圧縮機本体の振動等の原因となる。そ
こで、従来ロータ軸に流体ばね機構を取付けることによ
ってロータの軸方向の振動を吸収するようにした装置
(特開昭60−104790号公報、以下公報1とい
う)、ロータの振動を検出し、この検出値を圧力信号に
変換して、これによってバランスピストンを加圧してロ
ータ軸の振動を相殺するようにした装置(特公平2−2
8681号公報、以下公報2という)およびロータに捩
り振動用動吸振器を取付けることによってロータの振動
を抑制するようにした装置(特開昭55−57688号
公報、以下公報3という)が提案されている。
クリュロータに変動トルクと同時に、変動するスラスト
荷重が作用する。このスラスト荷重のうちの静的成分に
対しては、流体圧を利用してこの静的成分を打消す方向
の力を作用させるバランスピストンをロータ軸に設けた
スクリュ圧縮機が知られている。しかし、このバランス
ピストンでは、スラスト荷重のうちの動的成分を打消す
ことはできず、この動的成分がロータ振動を引起こし、
ロータ軸を支持する軸受の寿命低下、両ロータの歯面分
離振動、スクリュ圧縮機本体の振動等の原因となる。そ
こで、従来ロータ軸に流体ばね機構を取付けることによ
ってロータの軸方向の振動を吸収するようにした装置
(特開昭60−104790号公報、以下公報1とい
う)、ロータの振動を検出し、この検出値を圧力信号に
変換して、これによってバランスピストンを加圧してロ
ータ軸の振動を相殺するようにした装置(特公平2−2
8681号公報、以下公報2という)およびロータに捩
り振動用動吸振器を取付けることによってロータの振動
を抑制するようにした装置(特開昭55−57688号
公報、以下公報3という)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報1に記載の装
置では、流体ばね機構のばね定数の大きさに限度がある
ため、吸振作用にも限度があるだけでなく、ばね定数の
大きさ次第でスラスト荷重による振動との間で共振現象
を引起こす可能性がある。上記公報2に記載の装置で
は、ロータ振動を一旦電気信号に変換するため、ロータ
軸に対する加圧信号の最適調整は容易である反面、装置
が大がかりなものになるという問題がある。上記公報3
に記載の装置では、ロータ軸の捩り振動に対してのみ抑
制効果があるだけで、スラスト荷重による軸方向の振動
に対しては抑制効果はないという問題がある。本発明
は、斯る従来の問題点を課題としてなされたもので、簡
単な構造で、ロータの軸方向振動を抑制することを可能
としたスクリュ圧縮機を提供しようとするものである。
置では、流体ばね機構のばね定数の大きさに限度がある
ため、吸振作用にも限度があるだけでなく、ばね定数の
大きさ次第でスラスト荷重による振動との間で共振現象
を引起こす可能性がある。上記公報2に記載の装置で
は、ロータ振動を一旦電気信号に変換するため、ロータ
軸に対する加圧信号の最適調整は容易である反面、装置
が大がかりなものになるという問題がある。上記公報3
に記載の装置では、ロータ軸の捩り振動に対してのみ抑
制効果があるだけで、スラスト荷重による軸方向の振動
に対しては抑制効果はないという問題がある。本発明
は、斯る従来の問題点を課題としてなされたもので、簡
単な構造で、ロータの軸方向振動を抑制することを可能
としたスクリュ圧縮機を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、スクリュロータのロータ軸に対して慣
性力、およびばね力を作用させる吸振手段を設けて形成
した。また、第2発明は、スクリュロータの軸方向振動
を検出して、検出した振動を電気信号に変換して出力す
るセンサーと、この電気信号に基き、上記軸方向振動を
減衰させるのに適した振幅,位相の振動波の信号を出力
する制御手段と、この制御手段からの信号によって上記
振動波のスラスト力を上記スクリュロータの軸受に対し
て作用させるアクチュエータとを設けて形成した。
に、第1発明は、スクリュロータのロータ軸に対して慣
性力、およびばね力を作用させる吸振手段を設けて形成
した。また、第2発明は、スクリュロータの軸方向振動
を検出して、検出した振動を電気信号に変換して出力す
るセンサーと、この電気信号に基き、上記軸方向振動を
減衰させるのに適した振幅,位相の振動波の信号を出力
する制御手段と、この制御手段からの信号によって上記
振動波のスラスト力を上記スクリュロータの軸受に対し
て作用させるアクチュエータとを設けて形成した。
【0005】
【作用】上記第1発明のように構成することにより、慣
性力に対応する質量と、ばね力を生じさせるばね定数と
から決まる吸振手段の固有振動数と等しい振動数におけ
るスクリュロータの軸方向振動が大幅に抑制される。ま
た、第2発明のように形成することにより、アクチュエ
ータより軸受を介してスクリュロータに対して、その軸
方向振動を減衰させる力が作用するようになる。
性力に対応する質量と、ばね力を生じさせるばね定数と
から決まる吸振手段の固有振動数と等しい振動数におけ
るスクリュロータの軸方向振動が大幅に抑制される。ま
た、第2発明のように形成することにより、アクチュエ
ータより軸受を介してスクリュロータに対して、その軸
方向振動を減衰させる力が作用するようになる。
【0006】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1は、第1発明の第1実施例に係るスクリ
ュ圧縮機を示し、互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロ
ータ(以下、ロータという)1,2がケーシング3内に
収納されるとともに、スラスト荷重およびラジアル荷重
を受けるラジアルタイプの軸受4,ラジアル荷重を受け
るラジアルタイプの軸受5によって回転可能に支持され
ている。本実施例では、雄側のロータ2の吐出側のロー
タ軸6が図示しない駆動部に結合しており、この駆動部
によってロータ2を回転させ、このロータ2によってロ
ータ1を回転させるように形成してある。また、ロータ
2の吸込側のロータ軸7の端部には、従来公知のバラン
スピストン8が取付けてあり、ロータ2が受ける吐出側
から吸込側に向かう方向のスラスト力を打消す逆スラス
ト力を、バランスピストン8よりロータ軸7に対して作
用させるようになっている。
説明する。図1は、第1発明の第1実施例に係るスクリ
ュ圧縮機を示し、互いに噛み合う雌雄一対のスクリュロ
ータ(以下、ロータという)1,2がケーシング3内に
収納されるとともに、スラスト荷重およびラジアル荷重
を受けるラジアルタイプの軸受4,ラジアル荷重を受け
るラジアルタイプの軸受5によって回転可能に支持され
ている。本実施例では、雄側のロータ2の吐出側のロー
タ軸6が図示しない駆動部に結合しており、この駆動部
によってロータ2を回転させ、このロータ2によってロ
ータ1を回転させるように形成してある。また、ロータ
2の吸込側のロータ軸7の端部には、従来公知のバラン
スピストン8が取付けてあり、ロータ2が受ける吐出側
から吸込側に向かう方向のスラスト力を打消す逆スラス
ト力を、バランスピストン8よりロータ軸7に対して作
用させるようになっている。
【0007】さらに、ロータ1の吸込側のロータ軸9に
は、ばね定数Kのばね10と、質量Mの慣性体11とか
らなる吸振手段12が取付けてあり、以下に詳説するよ
うにロータ1,2の軸方向の振動を吸収するように形成
してある。上述のように、ロータ2は駆動部からの動力
を受けて回転すると同時にロータ1を駆動して回転させ
ている。そして、両ロータ1,2およびケーシング3が
形成する歯溝体積の変化により気体を吸込み、圧縮し
て、吐出する。このとき、歯溝内の変動する圧力により
各ロータ1,2は周期的に変動するトルクおよびスラス
ト力を受ける。また、このトルクおよびスラスト力の変
動周波数は、(駆動側のロータ2の回転数)×(駆動側
のロータ2の歯数)で表される噛み合い周波数に等し
く、運転時には各スクリュ圧縮機において一定であるこ
とが多い。このスラスト力のうちの静的成分について
は、バランスピストン8の図1において左方から流体圧
を作用させることによって相殺し、軸受4が受ける負担
は軽減されている。
は、ばね定数Kのばね10と、質量Mの慣性体11とか
らなる吸振手段12が取付けてあり、以下に詳説するよ
うにロータ1,2の軸方向の振動を吸収するように形成
してある。上述のように、ロータ2は駆動部からの動力
を受けて回転すると同時にロータ1を駆動して回転させ
ている。そして、両ロータ1,2およびケーシング3が
形成する歯溝体積の変化により気体を吸込み、圧縮し
て、吐出する。このとき、歯溝内の変動する圧力により
各ロータ1,2は周期的に変動するトルクおよびスラス
ト力を受ける。また、このトルクおよびスラスト力の変
動周波数は、(駆動側のロータ2の回転数)×(駆動側
のロータ2の歯数)で表される噛み合い周波数に等し
く、運転時には各スクリュ圧縮機において一定であるこ
とが多い。このスラスト力のうちの静的成分について
は、バランスピストン8の図1において左方から流体圧
を作用させることによって相殺し、軸受4が受ける負担
は軽減されている。
【0008】しかしながら、上記スラスト力の動的成分
については、バランスピストン8だけでは打消すことは
できず、この動的成分がロータ振動を引き起こし、軸受
4の寿命の低下、両ロータ1,2の歯面分離振動、スク
リュ圧縮機本体の振動等の原因となる。このような不具
合を防止するために、本実施例では、上記吸振手段12
を設けて、上記動的成分を吸収するようにしてある。こ
こで、吸振手段12による吸振原理について説明する。
図2は、ばね13およびダッシュポット14によって支
持された質量mの物体15に周期的な外力Fが作用して
いる状態を示している。スクリュ圧縮機においては、上
記物体15がロータ1,2に、ばね13が軸受4に、ま
た外力Fが変動する上記スラスト力に相当し、外力Fの
周波数fに対する物体15の振動の振幅の関係は図3に
示すように、ある周波数f1にてピークとなる。
については、バランスピストン8だけでは打消すことは
できず、この動的成分がロータ振動を引き起こし、軸受
4の寿命の低下、両ロータ1,2の歯面分離振動、スク
リュ圧縮機本体の振動等の原因となる。このような不具
合を防止するために、本実施例では、上記吸振手段12
を設けて、上記動的成分を吸収するようにしてある。こ
こで、吸振手段12による吸振原理について説明する。
図2は、ばね13およびダッシュポット14によって支
持された質量mの物体15に周期的な外力Fが作用して
いる状態を示している。スクリュ圧縮機においては、上
記物体15がロータ1,2に、ばね13が軸受4に、ま
た外力Fが変動する上記スラスト力に相当し、外力Fの
周波数fに対する物体15の振動の振幅の関係は図3に
示すように、ある周波数f1にてピークとなる。
【0009】一方、図4は図3に示す力学系に、ばね定
数Kのばね16と質量Mの物体17とからなる吸振手段
を付加した力学系を示している。この力学系における外
力Fの周波数fに対する物体15の振動の振幅の関係は
図5に示すように、この吸振手段の固有振動数(K/
M)1/2/(2π)に等しい周波数f2にて大幅に低減
する。なお、この図5は周波数f2を、図3における周
波数f1に等しくした場合の振幅の変化を示してある。
以上の点に鑑みて、図1に示す実施例におけるばね10
のばね定数K、および慣性体11の質量Mは、これらの
値によって決まる吸振手段12の固有振動数が上記噛み
合い周波数に等しくなるように選ばれており、この吸振
手段12をロータ軸9に取付けることによって図4,図
5に示したのと同じように、ロータ1,2の振動を大幅
に低減するようになっている。
数Kのばね16と質量Mの物体17とからなる吸振手段
を付加した力学系を示している。この力学系における外
力Fの周波数fに対する物体15の振動の振幅の関係は
図5に示すように、この吸振手段の固有振動数(K/
M)1/2/(2π)に等しい周波数f2にて大幅に低減
する。なお、この図5は周波数f2を、図3における周
波数f1に等しくした場合の振幅の変化を示してある。
以上の点に鑑みて、図1に示す実施例におけるばね10
のばね定数K、および慣性体11の質量Mは、これらの
値によって決まる吸振手段12の固有振動数が上記噛み
合い周波数に等しくなるように選ばれており、この吸振
手段12をロータ軸9に取付けることによって図4,図
5に示したのと同じように、ロータ1,2の振動を大幅
に低減するようになっている。
【0010】図6〜図8は、吸振手段12の変形例を示
したものである。このうち図6に示す吸振手段12a
は、ロータ軸9への環状の取付け部18の中心部に、ば
ね定数Kの板ばね19により質量Mの慣性体20を保持
させるように形成したものである。図7に示す吸振手段
12bは、ロータ軸9への取付け部21を中心として、
この周囲に、ばね定数Kの板ばね22により質量Mの慣
性体23を保持させるように形成したものである。図8
に示す吸振手段12cは、ロータ軸9に取付け可能な円
筒形の容器24の中に、ばね定数がKとなるように弾性
体25、例えばゴムを充填するとともに、容器24の中
心部に質量Mの慣性体26を配置して形成したものであ
る。さらに、図9は、図1に示した吸振手段12の取付
け状態の変形例を示し、ロータ軸9を中空として、その
内部に吸振手段12を配置して形成したもので、図中、
図1と共通する部分には違いに同一番号を付して示して
ある。
したものである。このうち図6に示す吸振手段12a
は、ロータ軸9への環状の取付け部18の中心部に、ば
ね定数Kの板ばね19により質量Mの慣性体20を保持
させるように形成したものである。図7に示す吸振手段
12bは、ロータ軸9への取付け部21を中心として、
この周囲に、ばね定数Kの板ばね22により質量Mの慣
性体23を保持させるように形成したものである。図8
に示す吸振手段12cは、ロータ軸9に取付け可能な円
筒形の容器24の中に、ばね定数がKとなるように弾性
体25、例えばゴムを充填するとともに、容器24の中
心部に質量Mの慣性体26を配置して形成したものであ
る。さらに、図9は、図1に示した吸振手段12の取付
け状態の変形例を示し、ロータ軸9を中空として、その
内部に吸振手段12を配置して形成したもので、図中、
図1と共通する部分には違いに同一番号を付して示して
ある。
【0011】図10は、第1発明の第2実施例に係るス
クリュ圧縮機を示し、図1に示すスクリュ圧縮機と共通
する部分には互いに同一番号を付して説明を省略する。
本実施例では、ロータ軸9の図10において左方にロー
タ軸9に取付けた仕切板31により軸受5の箇所とは隔
離した流体圧力室32と、流体、例えば潤滑油を充填し
たアキュムレータ33と、流体圧力室32とアキュムレ
ータ33とを連通させるパイプ34とからなり、流体ば
ね作用と流体慣性作用を利用した吸振手段35を設けて
形成してある。具体的には、流体ばね作用は流体圧力室
32によって、また流体慣性作用はパイプ34によって
生じさせ、アキュムレータ33の容積は、流体圧力室3
2およびパイプ34内の容積の和に比して十分大きなも
のにしてある。
クリュ圧縮機を示し、図1に示すスクリュ圧縮機と共通
する部分には互いに同一番号を付して説明を省略する。
本実施例では、ロータ軸9の図10において左方にロー
タ軸9に取付けた仕切板31により軸受5の箇所とは隔
離した流体圧力室32と、流体、例えば潤滑油を充填し
たアキュムレータ33と、流体圧力室32とアキュムレ
ータ33とを連通させるパイプ34とからなり、流体ば
ね作用と流体慣性作用を利用した吸振手段35を設けて
形成してある。具体的には、流体ばね作用は流体圧力室
32によって、また流体慣性作用はパイプ34によって
生じさせ、アキュムレータ33の容積は、流体圧力室3
2およびパイプ34内の容積の和に比して十分大きなも
のにしてある。
【0012】ここで、図11を参照して流体ばね作用と
流体慣性作用について説明する。一般に、流体配管要素
の軸方向の外力に対する反作用については、内径が大き
くなるにしたがって流体の弾性が支配的になり、逆に内
径が小さくなるにしたがって流体の慣性が支配的になっ
てくる。図11は、断面積A1のロータ軸36の端部
を、断面積A1,長さL1の流体圧力室37内に嵌入さ
せ、さらに断面積A2,長さL2のパイプ38を流体圧
力室37に連通させるように取付けたものである。そし
て、この場合ロータ軸36側からみて、流体圧力室37
は、ばね定数K=β×A1/L1のばね体、パイプ38
は質量M=ρ×L1×A1×A1/A2の慣性体とみな
せる。ここで、βは流体の体積弾性率、ρは流体の密度
である。
流体慣性作用について説明する。一般に、流体配管要素
の軸方向の外力に対する反作用については、内径が大き
くなるにしたがって流体の弾性が支配的になり、逆に内
径が小さくなるにしたがって流体の慣性が支配的になっ
てくる。図11は、断面積A1のロータ軸36の端部
を、断面積A1,長さL1の流体圧力室37内に嵌入さ
せ、さらに断面積A2,長さL2のパイプ38を流体圧
力室37に連通させるように取付けたものである。そし
て、この場合ロータ軸36側からみて、流体圧力室37
は、ばね定数K=β×A1/L1のばね体、パイプ38
は質量M=ρ×L1×A1×A1/A2の慣性体とみな
せる。ここで、βは流体の体積弾性率、ρは流体の密度
である。
【0013】よって、図11に示す構造のものは、力学
的に等価な図12に示す構造のものに置換することがで
きる。すなわち、この図12に示すものはロータ軸36
の端部にばね定数Kのばね39を取付け、さらにこのば
ね39に質量Mの慣性体40を取付けて形成してある。
この構造のものについての吸振原理は、第1実施例の説
明で記述したのと同様であり、この第2実施例について
も上記同様に、吸振手段35によって、ロータ1,2が
受けるスラスト力の動的成分を吸収するようになってい
る。
的に等価な図12に示す構造のものに置換することがで
きる。すなわち、この図12に示すものはロータ軸36
の端部にばね定数Kのばね39を取付け、さらにこのば
ね39に質量Mの慣性体40を取付けて形成してある。
この構造のものについての吸振原理は、第1実施例の説
明で記述したのと同様であり、この第2実施例について
も上記同様に、吸振手段35によって、ロータ1,2が
受けるスラスト力の動的成分を吸収するようになってい
る。
【0014】図13は、第2発明に係るスクリュ圧縮機
を示し、図1に示すスクリュ圧縮機と共通する部分には
互いに同一番号を付して説明を省略する。本実施例で
は、ロータ軸7,9の図13において左方にロータ1,
2の軸方向振動を検出して、検出した振動を電気信号に
変換して出力するセンサー41,42と、この電気信号
に基き、上記軸方向振動を減衰させるのに適した振幅,
位相の振動波の信号を出力する制御手段43と、この制
御手段43からの信号によって上記振動波のスラスト力
を上記ロータ1,2の軸受4に対して作用させるアクチ
ュエータ44とを設けて形成してある。そして、アクチ
ュエータ44より軸受4を介してロータ1,2に対し
て、その軸方向振動を減衰させる力が作用させて、上記
スラスト力の動的成分を低減させるようになっている。
図14は、図13に示すスクリュ圧縮機において、ロー
タ軸7,9の振動の周波数と振幅の関係を、上記のよう
にセンサー41,42からの信号に基づいて制御手段4
3を介してアクチュエータ44を作動させた場合を実線
で、アクチュエータ44を作動させなかった場合を破線
で示したものである。図から明らかなように、アクチュ
エータ44を作動させることによって、ロータ軸7,9
の振幅が大幅に低減されることが確認された。
を示し、図1に示すスクリュ圧縮機と共通する部分には
互いに同一番号を付して説明を省略する。本実施例で
は、ロータ軸7,9の図13において左方にロータ1,
2の軸方向振動を検出して、検出した振動を電気信号に
変換して出力するセンサー41,42と、この電気信号
に基き、上記軸方向振動を減衰させるのに適した振幅,
位相の振動波の信号を出力する制御手段43と、この制
御手段43からの信号によって上記振動波のスラスト力
を上記ロータ1,2の軸受4に対して作用させるアクチ
ュエータ44とを設けて形成してある。そして、アクチ
ュエータ44より軸受4を介してロータ1,2に対し
て、その軸方向振動を減衰させる力が作用させて、上記
スラスト力の動的成分を低減させるようになっている。
図14は、図13に示すスクリュ圧縮機において、ロー
タ軸7,9の振動の周波数と振幅の関係を、上記のよう
にセンサー41,42からの信号に基づいて制御手段4
3を介してアクチュエータ44を作動させた場合を実線
で、アクチュエータ44を作動させなかった場合を破線
で示したものである。図から明らかなように、アクチュ
エータ44を作動させることによって、ロータ軸7,9
の振幅が大幅に低減されることが確認された。
【0015】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、第1発
明によれば、スクリュロータのロータ軸に対して慣性
力、およびばね力を作用させる吸振手段を設けて形成し
てある。このため、慣性力に対応する質量と、ばね力を
生じさせるばね定数とから決まる吸振手段の固有振動数
と等しい振動数におけるスクリュロータの軸方向振動が
大幅に抑制されるようになり、簡単な構造で、ロータの
軸方向振動を抑制することが可能になるという効果を奏
する。また、第2発明によれば、スクリュロータの軸方
向振動を検出して、検出した振動を電気信号に変換して
出力するセンサーと、この電気信号に基き、上記軸方向
振動を減衰させるのに適した振幅,位相の振動波の信号
を出力する制御手段と、この制御手段からの信号によっ
て上記振動波のスラスト力を上記スクリュロータの軸受
に対して作用させるアクチュエータとを設けて形成して
ある。このため、アクチュエータより軸受を介してスク
リュロータに対して、その軸方向振動を減衰させる力が
作用するようになり、簡単な構造で、ロータの軸方向振
動を抑制することが可能になるという効果を奏する。
明によれば、スクリュロータのロータ軸に対して慣性
力、およびばね力を作用させる吸振手段を設けて形成し
てある。このため、慣性力に対応する質量と、ばね力を
生じさせるばね定数とから決まる吸振手段の固有振動数
と等しい振動数におけるスクリュロータの軸方向振動が
大幅に抑制されるようになり、簡単な構造で、ロータの
軸方向振動を抑制することが可能になるという効果を奏
する。また、第2発明によれば、スクリュロータの軸方
向振動を検出して、検出した振動を電気信号に変換して
出力するセンサーと、この電気信号に基き、上記軸方向
振動を減衰させるのに適した振幅,位相の振動波の信号
を出力する制御手段と、この制御手段からの信号によっ
て上記振動波のスラスト力を上記スクリュロータの軸受
に対して作用させるアクチュエータとを設けて形成して
ある。このため、アクチュエータより軸受を介してスク
リュロータに対して、その軸方向振動を減衰させる力が
作用するようになり、簡単な構造で、ロータの軸方向振
動を抑制することが可能になるという効果を奏する。
【図1】 第1発明の第1実施例に係るスクリュ圧縮機
の断面図である。
の断面図である。
【図2】 吸振手段を備えていない場合のスクリュ圧縮
機と力学的に等価な振動系を示す図である。
機と力学的に等価な振動系を示す図である。
【図3】 図2に示す振動系における周波数と振幅の関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図4】 吸振手段を備えた図1に示すスクリュ圧縮機
と力学的に等価な振動系を示す図である。
と力学的に等価な振動系を示す図である。
【図5】 図4に示す振動系における周波数と振幅の関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図6】 吸振手段の変形例を示す斜視図である。
【図7】 吸振手段の変形例を示す斜視図である。
【図8】 吸振手段の変形例を示す斜視図である。
【図9】 吸振手段の変形例を示す斜視図である。
【図10】 第1発明の第2実施例に係るスクリュ圧縮
機の断面図である。
機の断面図である。
【図11】 流体ばね、慣性作用説明用の部分断面図で
ある。
ある。
【図12】 図11に示すものと力学的に等価な振動系
を示す図である。
を示す図である。
【図13】 第2発明に係るスクリュ圧縮機の全体構成
図である。
図である。
【図14】 図13に示すスクリュ圧縮機におけるロー
タ軸の周波数と振幅の関係を示す図である。
タ軸の周波数と振幅の関係を示す図である。
1,2 ロータ(スクリュロータ)
6,7,9 ロータ軸
10 ばね
11 慣性体
12,12a,12b,12c,35 吸振手段
19 板ばね
20 慣性体
22 板ばね
23 慣性体
25 弾性体
26 慣性体
32 流体圧力室
34 パイプ
41,42 センサー
43 制御手段
45 アクチュエータ
Claims (2)
- 【請求項1】 スクリュロータのロータ軸に対して慣性
力、およびばね力を作用させる吸振手段を設けて形成し
たことを特徴とするスクリュ圧縮機。 - 【請求項2】 スクリュロータの軸方向振動を検出し
て、検出した振動を電気信号に変換して出力するセンサ
ーと、この電気信号に基き、上記軸方向振動を減衰させ
るのに適した振幅,位相の振動波の信号を出力する制御
手段と、この制御手段からの信号によって上記振動波の
スラスト力を上記スクリュロータの軸受に対して作用さ
せるアクチュエータとを設けて形成したことを特徴とす
るスクリュ圧縮機。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19174991A JPH0533787A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | スクリユ圧縮機 |
TW081105986A TW208744B (en) | 1991-01-23 | 1992-07-29 | Vending machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19174991A JPH0533787A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | スクリユ圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0533787A true JPH0533787A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16279867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19174991A Pending JPH0533787A (ja) | 1991-01-23 | 1991-07-31 | スクリユ圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0533787A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0919725A1 (en) | 1997-11-28 | 1999-06-02 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Compressor |
US6247902B1 (en) | 1997-11-28 | 2001-06-19 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Torsional vibration attenuating structure in compressor |
KR100747968B1 (ko) * | 2001-11-15 | 2007-08-08 | 유영태 | 유압 진동유동 발생장치 |
CN103032324A (zh) * | 2011-10-05 | 2013-04-10 | 株式会社神户制钢所 | 螺杆压缩机 |
KR101376023B1 (ko) * | 2011-10-05 | 2014-03-19 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 스크류 압축기 |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP19174991A patent/JPH0533787A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0919725A1 (en) | 1997-11-28 | 1999-06-02 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Compressor |
US6092997A (en) * | 1997-11-28 | 2000-07-25 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Compressor |
US6247902B1 (en) | 1997-11-28 | 2001-06-19 | Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho | Torsional vibration attenuating structure in compressor |
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KR101370705B1 (ko) * | 2011-10-05 | 2014-03-06 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 스크류 압축기 |
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CN103032324B (zh) * | 2011-10-05 | 2015-05-13 | 株式会社神户制钢所 | 螺杆压缩机 |
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