JP2010216286A - 液体の供給通路構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】供給通路を流れる液体が絞り機構を通じて液体噴射弁に供給される場合において、絞り機構の上流側と下流側との差圧に応じて、液体が供給通路を流れる際の脈動を抑制しつつ、液体噴射弁の噴射圧を適切に保つことのできる液体の供給通路構造を提供する。
【解決手段】燃料供給通路24を流れる燃料は、流量調整弁30を通じて燃料添加弁に供給される。流量調整弁30は、燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が大きいほど、流量調整弁30において筒体31と弁体35との間に形成される流路Rの断面積が小さくなるように構成される。
【選択図】図3
【解決手段】燃料供給通路24を流れる燃料は、流量調整弁30を通じて燃料添加弁に供給される。流量調整弁30は、燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が大きいほど、流量調整弁30において筒体31と弁体35との間に形成される流路Rの断面積が小さくなるように構成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、供給通路を流れる液体を絞り機構を通じて液体噴射弁に供給する液体の供給通路構造に関する。
従来、例えば特許文献1に示すように、ディーゼルエンジンの排気通路には、排気中に燃料を添加する燃料添加弁と排気中のNOxを吸蔵還元するNOx吸蔵還元触媒とが設けられている。ディーゼルエンジンにおいては、燃料添加弁によって排気中に燃料を添加することにより、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されたNOxが還元される。
こうした燃料添加弁には、例えば図5に示すように燃料が供給される。ディーゼルエンジンにおいては、燃料タンク90内の燃料が、フィードポンプ91の駆動を通じて燃料供給通路97に吐出される。そして、排気通路99において排気中に燃料を添加する燃料添加弁96には、この燃料供給通路97を通じて燃料が供給される。
ここで、フィードポンプ91は、通常、エンジンのクランクシャフトの回転を通じて駆動されるため、フィードポンプ91による燃料の吐出圧力はエンジンの運転状態によって変動する。そのため、こうした燃料の吐出圧力の変動に伴う脈動が燃料添加弁96側に伝わることを抑制すべく、燃料供給通路97には燃料の流路断面積を絞るオリフィス98が設けられている。
このような構成において、排気通路99を流れる排気に対して燃料を添加すべく燃料添加弁96が開弁されると、燃料供給通路97におけるオリフィス98の下流側の圧力が排気圧力まで低下する。これにより、オリフィス98の上流側と下流側とに圧力差が生じるため、燃料供給通路97において燃料がオリフィス98の上流側から下流側へと燃料が流れて燃料添加弁96に燃料が供給され、排気に対する燃料添加が継続される。
ところで、上述したように、フィードポンプ91から吐出される燃料の圧力は、エンジンの運転状態に応じて変動する。そのため、燃料添加弁96が開弁した際に生じるオリフィス98の上流側と下流側との圧力差も変動することとなり、以下のような問題が生じる。
すなわち、フィードポンプ91から吐出される燃料の圧力が高く、燃料添加弁96が開弁した際にオリフィス98の上流側と下流側との差圧が大きくなる場合には、燃料がオリフィス98を通じて急激に流れるため、燃料が燃料供給通路97を流れる際に脈動が生じたり、燃料添加弁96の噴射圧が過度に高くなったりする。また、フィードポンプ91から吐出される燃料の圧力がさほど高くなく、燃料添加弁96が開弁した際にオリフィス98の上流側と下流側との差圧が小さくなる場合には、燃料供給通路97において燃料がオリフィス98を流れにくくなるため、燃料添加弁96に供給される燃料が少なくなり、燃料添加弁96の噴射圧を適切な圧力とすることが困難となる。
なお、こうした問題は、燃料供給通路を流れる燃料をオリフィスを通じて燃料添加弁に供給する場合の他、供給通路を流れる液体を絞り機構を通じて液体噴射弁に供給する場合にも生じうる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、供給通路を流れる液体が絞り機構を通じて液体噴射弁に供給される場合において、絞り機構の上流側と下流側との差圧に応じて、液体が供給通路を流れる際の脈動を抑制しつつ、液体噴射弁の噴射圧を適切に保つことのできる液体の供給通路構造を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、供給通路を流れる液体を同供給通路の途中に設けられる絞り機構を通じて液体噴射弁に供給する液体の供給通路構造であって、前記絞り機構は、前記供給通路における前記絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が小さくなるように構成されることを要旨とする。
請求項1に記載の発明は、供給通路を流れる液体を同供給通路の途中に設けられる絞り機構を通じて液体噴射弁に供給する液体の供給通路構造であって、前記絞り機構は、前記供給通路における前記絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が小さくなるように構成されることを要旨とする。
上記構成によれば、絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きいほど、絞り機構における液体の流路断面積が小さくなる。したがって、絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きい場合には、液体が小さい流路断面積の絞り機構を通じて同絞り機構の上流側から下流側へ急激に流れることを抑制することができる。これにより、液体噴射弁の噴射圧が過度に高くなることを抑制することができるとともに、こうした急激な流れに起因して液体が供給通路を流れる際に脈動が生じることを低減することができる。
また、上記構成によれば、絞り機構の上流側と下流側との差圧が小さいほど、絞り機構における液体の流路断面積が大きくなる。したがって、絞り機構の上流側と下流側との差圧が小さい場合には、液体を大きい流路断面積の絞り機構を通じて同絞り機構の上流側から下流側へ流れやすくすることができるため、絞り機構の下流側に十分な量の液体が流れて液体噴射弁の噴射圧が低くなることを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記絞り機構は、前記供給通路における前記絞り機構の上流側と下流側との差圧が所定圧力以上となると、前記供給通路における液体の流通を遮断するように構成されることを要旨とする。
供給通路における絞り機構の下流側から液体が漏れている場合には、絞り機構の下流側の圧力が低くなるため、供給通路における絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きくなって前記所定圧力以上となる。上記構成によれば、このような場合には、絞り機構によって供給通路における液体の流通が遮断されるため、供給通路において絞り機構の上流側から下流側へ液体が流れることが抑制される。従って、供給通路において絞り機構の下流側から漏れる液体の量を低減することができる。
以下、本発明にかかる液体の供給通路構造を、車両に搭載されるディーゼルエンジンの排気通路に設けられる燃料添加弁に対して燃料を供給する燃料供給通路の構造として具体化した一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、本実施の形態にかかるディーゼルエンジン及びその周辺機構を示している。この図1に示すように、ディーゼルエンジン10では、吸気通路11,燃焼室12及び排気通路13が順に接続されている。
ディーゼルエンジン10の燃焼室12には、吸気通路11を通じて空気が吸入される。ディーゼルエンジン10では、燃焼室12に燃料を噴射する燃料噴射弁15が気筒毎に取り付けられている。燃料噴射弁15には、以下のようにして燃料が供給される。
まず、燃料タンク16内の燃料がフィードポンプ17により燃料供給通路24に吐出される。この燃料供給通路24の途中には燃料圧送通路25が接続されており、この燃料圧送通路25は途中に高圧ポンプ18が設けられるとともに、コモンレール26に接続されている。これにより、フィードポンプ17の駆動により燃料供給通路24に吐出した燃料の一部は燃料圧送通路25に流入し、高圧ポンプ18の駆動を通じて昇圧される。そして、こうして昇圧された高圧の燃料がコモンレール26に蓄えられ、この高圧の燃料が、燃料噴射弁15の開弁駆動によって燃焼室12内に噴射される。なお、これらフィードポンプ17及び高圧ポンプ18は、ディーゼルエンジン10のクランクシャフト19の回転を通じて駆動される。
ディーゼルエンジン10の排気通路13には、燃焼室12の内部で燃焼したガスが排出される。排気通路13の途中にはNOx吸蔵還元触媒21が設けられており、燃焼室12から排気通路13に排出された燃焼ガス(排気)は、NOx吸蔵還元触媒21を通過する際に同触媒21にNOxが吸蔵されることにより浄化され、このようにして浄化された排気が、排気通路13の外部に放出される。
また、排気通路13におけるNOx吸蔵還元触媒21よりも上流側には、排気通路13を流れる排気に燃料を添加するための燃料添加弁23が設けられている。燃料添加弁23は、上記燃料供給通路24に接続されている。この燃料供給通路24において、燃料圧送通路25の接続部位と燃料添加弁23との間には絞り機構としての流量調整弁30が設けられている。これにより、フィードポンプ17から燃料供給通路24に吐出された燃料はこの流量調整弁30を通じて燃料添加弁23へと送られる。そして、こうして燃料添加弁23へ送られた燃料が、同燃料添加弁23の開弁駆動により排気通路13内に噴射されることにより、排気通路13を流れる排気に燃料が添加される。
なお、燃料添加弁23が閉弁している際には、流量調整弁30の上流側と下流側との圧力がほぼ同じ圧力となっているが、排気に燃料を添加すべく燃料添加弁23が開弁される際には、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側の圧力が一時的に排気通路13とほぼ同じ圧力にまで低下するため、燃料供給通路24における流量調整弁30の上流側と下流側とに圧力差が生じる。そして、燃料供給通路24では、こうした流量調整弁30の上流側と下流側との圧力差により燃料が流量調整弁30の上流側から下流側へと流れ、燃料添加弁23に燃料が供給される。
ここで、この流量調整弁30の構成を、図2を参照してより詳細に説明する。
図2は、流量調整弁30の縦断面図を示している。この図2に示すように、流量調整弁30は、略円筒状の筒体31と、筒体31の内部に収容される有底円筒状の弁体35と圧縮ばね41とを備えてなる。
図2は、流量調整弁30の縦断面図を示している。この図2に示すように、流量調整弁30は、略円筒状の筒体31と、筒体31の内部に収容される有底円筒状の弁体35と圧縮ばね41とを備えてなる。
流量調整弁30の筒体31は、燃料供給通路24に固定されており、その筒内に燃料が流通するように構成されている。この筒体31には、筒内に突出する上流端係止部32と下流端係止部33とが形成されている。そして、筒体31は、上流端係止部32が燃料供給通路におけるフィードポンプ17側、すなわち燃料の流れ方向の上流側に、下流端係止部33が燃料供給通路における燃料添加弁23側、すなわち燃料の流れ方向の下流側となるように、燃料供給通路24に取り付けられる。また、下流端係止部33の内周面は、燃料の流れ方向の上流側から下流側にかけて流路断面積が漸次小さくなるように傾斜する傾斜面とこの傾斜面に連続して燃料の流れ方向の上流側から下流側にかけて流路断面積が一定の面とから構成される。
弁体35は、略円錐状の流路形成部36と、扁平な大径の円柱状の部位とやや小径の円柱状の部位とからなる縦断面視が略「T」字状のばね支持部37と、略円筒状の筒部38と、筒部38の外周方向に広がる扁平な円筒状のフランジ39とが一体に形成されてなる。弁体35は、筒体31に収容された状態では、フランジ39が上流端係止部32側に、流路形成部36が下流端係止部33側に配置される。そして、このフランジ39の外周面は筒体31の上流端係止部32と下流端係止部33の間の部位の内周面に摺接するように構成されている。また、弁体35において円筒状の筒部38には、その筒内と外部(筒体31の内部)とを連通する開口40が形成されている。そして、流路形成部36の傾斜面と下流端係止部33の内部の傾斜面とは同じ傾斜角度に形成されている。
圧縮ばね41は、コイル状に形成されて弁体35のばね支持部37における小径の円柱状の部位に巻き付けられており、その両端が弁体35のばね支持部37の大径の円柱状の部位と筒体31の下流端係止部33の傾斜面とに固定されている。そして、この圧縮ばね41により弁体35は筒体31内の上流端係止部32側に付勢されている。
以上のような構成により、フィードポンプ17から吐出された燃料は、燃料供給通路24を流れて流量調整弁30の弁体35の筒部38の内部に流入した後に、開口40を通じて筒体31と弁体35との間を流れ、弁体35の流路形成部36と筒体31の下流端係止部33との間に形成される流路Rを通じて流量調整弁30の下流側へと流れる。そして、この弁体35の流路形成部36と筒体31の下流端係止部33との間に形成される流路Rは、流量調整弁30内に形成される燃料の流路のうち、その断面積が最小となる部位である。流量調整弁30では、後に詳述するように、流量調整弁30の上流側と下流側との燃料の圧力差に応じて弁体35が変位してこの部位の流路断面積が変化することにより、その開度が変化する。
先の図1に示すように、ディーゼルエンジン10には、その運転状態を検出するための各種センサが設けられている。具体的には、例えば吸気通路11を通じて燃焼室12内に吸入される空気の量を検出するためのエアフロメータ51、クランクシャフト19の回転速度を検出するための回転速度センサ52、及び流量調整弁30の開度を検出する開度センサ54等が設けられている。この開度センサ54は流量調整弁30の弁体35の変位に応じて出力される電圧値が変化する接触式のセンサであり、同流量調整弁30の開度が大きくなるほど、その出力電圧が大きくなる。
これら各種センサの出力信号は電子制御装置50に入力される。電子制御装置50は、機関制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、上記各種センサや各種機器との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。そして、この電子制御装置50は、各種センサの出力信号をもとに各種の演算を行い、その演算結果に基づいて燃料噴射弁15の駆動制御や、燃料添加弁23の駆動制御等のディーゼルエンジン10の各種制御を実行する。
電子制御装置50は、こうした制御の一つとして、NOx吸蔵還元触媒21に吸蔵されたNOxを、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)に還元して放出するNOx還元制御を実行する。このNOx還元制御は、機関運転状態の履歴に基づき算出されるNOx吸蔵還元触媒21のNOx吸蔵量が許容値以上になったことを条件に開始される。具体的には、このNOx還元制御では、電子制御装置50が燃料添加弁23を一時的に開弁駆動することにより、排気通路13の排気に燃料を添加する。そして、これにより、NOx吸蔵還元触媒21を通過する排気を一時的に未燃燃料成分の多い状態、すなわち、酸素濃度の低い状態とすることによりNOx吸蔵還元触媒21からのNOxの放出およびその還元を促進する。
そして、このNOx還元制御において、燃料添加弁23が開弁される際には、上述したように燃料供給通路24における流量調整弁30の上流側と下流側とに圧力差が生じるため、フィードポンプ17から吐出された燃料は流量調整弁30の上流側から下流側へと流れて燃料添加弁23に供給される。そして、これにより燃料添加弁23から排気への燃料添加が継続される。
ここで、上述したように、フィードポンプ17はクランクシャフト19の回転を通じて駆動される。そのため、フィードポンプ17から吐出される燃料の圧力は、ディーゼルエンジン10の運転状態に応じて変動する場合があり、これにより、燃料添加弁23が開弁される際に流量調整弁30の上流側と下流側とに生じる圧力差も変動する。この点、本実施形態では、上記構成の流量調整弁30を採用しているため、フィードポンプ17の吐出圧力が変動した場合でも、流量調整弁30の開度が変更されることにより、燃料供給通路24において燃料が流量調整弁30を通過する際の脈動を低減しつつ、燃料添加弁23の噴射圧を適切に保つようにしている。こうした作用について、図3を参照して説明する。
すなわち、フィードポンプ17の吐出圧力が小さい場合には、燃料添加弁23が開弁した際における流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差がさほど大きくないため、この差圧が弁体35を変位させる力がさほど大きくない。そのため、このような場合には、図3(a)に示すように、圧縮ばね41の付勢力によって弁体35のフランジ39が筒体31内において上流端係止部32側に当接する状態となる。これにより、流量調整弁30において弁体35の筒部38の内部から開口40を通じて筒体31と弁体35との間を流れた燃料は、弁体35の流路形成部36と筒体31の下流端係止部33との間に形成される大きい断面積の流路Rを通じて流量調整弁30の下流側へと流れる。したがって、フィードポンプ17の吐出圧力が小さい場合でも、流量調整弁30において燃料が大きい断面積の流路を通じてその上流側から下流側へ流れやすくなるため、流量調整弁30の下流側に十分な量の燃料が流れて燃料添加弁23の噴射圧が低くなることを抑制することができる。
また、図3(b)に示すように、フィードポンプ17の吐出圧力が大きく、燃料添加弁23が開弁した際における流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が大きい場合には、この差圧の作用により圧縮ばね41の付勢力に抗して弁体35を下流端係止部33側へと変位させるため、弁体35の流路形成部36と筒体31の下流端係止部33との間に形成される流路Rの断面積が小さくなる。これにより、流量調整弁30において弁体35の筒部38の内部から開口40を通じて筒体31と弁体35との間を流れた燃料は、弁体35の流路形成部36と筒体31の下流端係止部33との間に形成される小さい断面積の流路Rを通じて流量調整弁30の下流側へと流れるため、燃料が流量調整弁30の上流側から下流側へ流れにくくなる。したがって、フィードポンプ17の吐出圧力が大きい場合には、流量調整弁30において燃料が小さい断面積の流路を通じてその上流側から下流側へ燃料が急激に流れることを抑制することができ、流量調整弁30の燃料が燃料供給通路24を流れる際に生じる脈動を低減することができるとともに、燃料添加弁23における燃料の噴射圧が過度に高くなることを抑制することができる。
以上のようにして、燃料添加弁23の開弁時には流量調整弁30の弁体35が同流量調整弁30の上流側と下流側との差圧に応じて変位して、この差圧が大きいほど同流量調整弁30に形成される流路Rの断面積が小さくなるため、燃料添加弁23における燃料の噴射圧が適切に保たれる。
また、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側から燃料が漏れている場合には、燃料添加弁23の状態に依らず燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側の圧力が大気圧程度にまで低下するため、燃料供給通路24の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が過度に大きくなる。そして、この差圧が所定圧力以上となると、図3(c)に示すように、流量調整弁30は、弁体35の流路形成部36の傾斜面が下流端係止部33の内周面と当接して全閉状態となるため、燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側から下流側への燃料の流通が遮断される。これにより、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側から燃料が漏れている場合には、流量調整弁30によって燃料供給通路24が閉塞されるため、燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側から下流側へ燃料が流れることが抑制される。
なお、本実施形態では、電子制御装置50が、図4に示す開度センサ54の検出信号に基づいて燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側において燃料漏れが生じている否かを判定し、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側から燃料が漏れている旨が判定されると、その後、NOx還元制御の実行条件が成立してもNOx還元制御の実行を禁止するようにしている。
すなわち、上述したように、流量調整弁30の開度は、燃料供給通路24の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その開度が小さくなり、同流量調整弁30における燃料の流路断面積が小さくなるように構成されている。したがって、図4に示すように、流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が圧力Po未満である場合には、開度センサ54の出力電圧は全開状態(開度100%)に対応した電圧Vo値となる。また、流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が圧力Po以上で圧力Pc未満である場合には、流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が大きくなるほど、流量調整弁30の開度が小さくなり、開度センサ54の出力電圧が小さくなる。また、流量調整弁30の上流側の圧力P1と下流側の圧力P2との差が圧力Pc(所定圧力)以上である場合には、開度センサ54の出力電圧は全閉状態(開度0%)に対応した電圧値Vcとなる。
したがって、電子制御装置50は、開度センサ54の出力電圧が電圧値Vcであるか否かを判定することにより、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側において燃料漏れが発生しているか否かを判定する。そして、電子制御装置50は、この燃料漏れが発生している旨が判定された場合には、その後にNOx還元制御の実行条件が成立した場合であっても、NOx還元制御の実行を禁止する。このようにして、燃料添加弁23を開弁駆動しても燃料供給通路24における燃料漏れに起因して排気中に燃料が適切に供給されない場合には、NOx還元制御が禁止されるため、燃料添加弁23が不必要に開弁されることを抑制することができる。なお、このように燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側に漏れが発生している場合には、車室内にこの燃料漏れが生じている旨を表示するための表示灯やブザーを設け、電子制御装置50により車両の使用者に燃料供給通路24における燃料漏れを報知させるようにしてもよい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の(1)〜(3)の作用効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、燃料供給通路24を流れる燃料を同燃料供給通路24の途中に設けられる流量調整弁30を通じて燃料添加弁23に供給するようにしており、流量調整弁30は、同流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が小さくなるように構成されている。これにより、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が大きい場合には、燃料が小さい流路断面積の流量調整弁30を通じて同流量調整弁30の上流側から下流側へ急激に流れることを抑制することができる。したがって、燃料が燃料供給通路24を流れる際に生じる脈動を低減することができるとともに、燃料添加弁23の燃料噴射圧が過度に大きくなることを抑制することができる。また、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が小さいほど、流量調整弁30における燃料の流路断面積が大きくなる。したがって、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が小さい場合には、燃料を大きい流路断面積の流量調整弁30を通じて同流量調整弁30の上流側から下流側へ流れやすくすることができるため、流量調整弁30の下流側に十分な量の燃料が流れて燃料添加弁23の噴射圧が低くなることを抑制することができる。
(1)本実施形態では、燃料供給通路24を流れる燃料を同燃料供給通路24の途中に設けられる流量調整弁30を通じて燃料添加弁23に供給するようにしており、流量調整弁30は、同流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が小さくなるように構成されている。これにより、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が大きい場合には、燃料が小さい流路断面積の流量調整弁30を通じて同流量調整弁30の上流側から下流側へ急激に流れることを抑制することができる。したがって、燃料が燃料供給通路24を流れる際に生じる脈動を低減することができるとともに、燃料添加弁23の燃料噴射圧が過度に大きくなることを抑制することができる。また、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が小さいほど、流量調整弁30における燃料の流路断面積が大きくなる。したがって、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が小さい場合には、燃料を大きい流路断面積の流量調整弁30を通じて同流量調整弁30の上流側から下流側へ流れやすくすることができるため、流量調整弁30の下流側に十分な量の燃料が流れて燃料添加弁23の噴射圧が低くなることを抑制することができる。
(2)本実施形態では、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が圧力Pc以上となると、流量調整弁30が全閉状態となることにより燃料供給通路24における流量調整弁30の上流側から下流側への燃料の流れが遮断される。ここで、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側から燃料が漏れている場合には、流量調整弁30の下流側の圧力が低くなるため、燃料供給通路24における流量調整弁30の上流側と下流側との差圧が大きくなり圧力Pc以上となる。したがって、本実施形態では、このような場合に、燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側から下流側へ燃料が流れることが抑制され、燃料供給通路24において流量調整弁30の下流側から漏れる燃料の量を低減することができる。
(3)本実施形態では、電子制御装置50が、開度センサ54の出力電圧に基づいて燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側において燃料漏れが発生しているか否かを判定するようにしており、この燃料漏れが発生している旨が判定された場合には、その後のNOx還元制御を禁止するようにしている。これにより、燃料供給通路24において流量調整弁30よりも下流側に漏れが発生している場合には燃料添加弁23が開弁しても排気中に燃料が適切に供給されないため、こうした場合には、NOx還元制御の実行を禁止することにより、燃料添加弁23が不必要に開弁されることを抑制することができる。
なお上記実施形態は以下のように適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、燃料供給通路24に設けられる開度センサ54の出力電圧を、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側において燃料漏れが生じているか否を判定するために利用したが、開度センサ54の出力電圧をその他の制御等に利用するようにしてもよい。
・上記実施形態では、燃料供給通路24に設けられる開度センサ54の出力電圧を、燃料供給通路24における流量調整弁30の下流側において燃料漏れが生じているか否を判定するために利用したが、開度センサ54の出力電圧をその他の制御等に利用するようにしてもよい。
具体的には、電子制御装置50が、開度センサ54の出力電圧に基づいて、例えばフィードポンプ17の吐出圧力を導出するようにしてもよい。すなわち、図4に示すように、開度センサ54の検出信号は、流量調整弁30の上流側と下流側との差圧を示しているため、燃料添加弁23の開弁時には、フィードポンプ17から吐出される燃料と排気通路の排気との差圧を示すこととなる。したがって、燃料添加弁23の開弁時において、排気通路の排気の圧力に、開度センサ54の出力電圧に基づいて導出されるこの差圧を加算することによって、フィードポンプ17から吐出される燃料の圧力を導出することができる。なお、排気の圧力は、エアフロメータ51によって検出される吸入空気量、回転速度センサ52により検出されるクランクシャフト19の回転速度、燃料噴射弁15から噴射される燃料量等に基づいて導出することができる。
そして、こうして導出されるフィードポンプ17の吐出圧力に基づいて、例えばフィードポンプ17の駆動状態や燃料供給通路24において流量調整弁30の上流側の状態などを判定するようにしてもよい。なお、この開度センサ54として、上述したように接触式のセンサを用いる場合には、燃料供給通路に圧力センサを設けてフィードポンプの吐出燃料圧力を検出する場合よりも、コストの削減を図ることができる。
・上記各実施形態では、NOx還元制御について説明したが、このNOx吸蔵還元触媒21の硫黄被毒回復制御を行う際に、燃料添加弁23によって排気中に燃料を添加する場合にも、上記(1)〜(3)の作用効果が得られる。また、排気通路に、排気中のPM(粒子状物質)を捕集するフィルタ設ける場合には、燃料添加弁23によって排気中に燃料を添加するこのフィルタに捕集されたPMを燃焼させてフィルタを再生する制御を行う場合にも、上記(1)〜(3)の作用効果が得られる。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンの排気通路を流れる排気に燃料を添加する燃料添加弁に燃料を供給するための燃料供給通路に、本発明の液体の供給通路構造を適用するようにしたが、燃料以外の液体を供給する液体の供給通路において、本発明を適用するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、絞り機構として図2に示す構成の流量調整弁30を例示したが、絞り機構は、液体の供給通路に設けられて絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が機械的に小さくなる構成であればよく、その構成は特に限定されない。
10…ディーゼルエンジン、11…吸気通路、12…燃焼室、13…排気通路15…燃料噴射弁、16…燃料タンク、17…フィードポンプ、18…高圧ポンプ、19…クランクシャフト、21…NOx吸蔵還元触媒、23…燃料添加弁、24…燃料供給通路、25…燃料圧送通路、26…コモンレール、30…流量調整弁、31…筒体、32…上流端係止部、33…下流端係止部、35…弁体、36…流路形成部、37…ばね支持部、38…筒部、39…フランジ、40…開口、41…圧縮ばね、50…電子制御装置、51…エアフロメータ、52…回転速度センサ、53…排気温センサ、54…開度センサ。
Claims (2)
- 供給通路を流れる液体を同供給通路の途中に設けられる絞り機構を通じて液体噴射弁に供給する液体の供給通路構造であって、
前記絞り機構は、前記供給通路における前記絞り機構の上流側と下流側との差圧が大きいほど、その流路断面積が小さくなるように構成される
ことを特徴とする液体の供給通路構造。 - 請求項1に記載の液体の供給通路構造において、
前記絞り機構は、前記供給通路における前記絞り機構の上流側と下流側との差圧が所定圧力以上となると、前記供給通路における液体の流通を遮断するように構成される
ことを特徴とする液体の供給通路構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009061483A JP2010216286A (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | 液体の供給通路構造 |
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JP2009061483A JP2010216286A (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | 液体の供給通路構造 |
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JP2009061483A Pending JP2010216286A (ja) | 2009-03-13 | 2009-03-13 | 液体の供給通路構造 |
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JP (1) | JP2010216286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017066872A (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 株式会社クボタ | ディーゼルエンジン |
-
2009
- 2009-03-13 JP JP2009061483A patent/JP2010216286A/ja active Pending
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