JP2010215746A - 塗料組成物、反射防止フィルムの製造方法及び画像表示装置 - Google Patents

塗料組成物、反射防止フィルムの製造方法及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性に優れた反射防止フィルムの製造方法であり、煩雑な工程を行わずに環境にやさしく、優れた消泡性を示す塗料組成物、さらに優れた反射防止性を有する反射防止フィルムの製造方法および画像表示装置を提供することにあり、優れた耐擦傷性、更には反射防止性を有する画像表示装置を提供することにある。
【解決手段】2種類以上の無機粒子を含む特定の塗料組成物を、支持基材の片面上に1回塗布乾燥硬化する工程により、屈折率の異なる2層を構成する反射防止フィルムの製造方法であって、少なくとも一種類の無機粒子は炭素数4〜7の分岐状フッ素化合物による表面処理がされていることを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止フィルムに好適な塗料組成物、及び当該塗料組成物を用いて製造した反射防止フィルム、該反射防止フィルムを含む画像表示装置に関する。
反射防止フィルムは一般に、陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)や液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率を低減するようにディスプレイの最表面に配置される。
反射防止フィルムとして、より広い波長領域の反射率を低減するために、屈折率の高い物質からなる層と屈折率の低い物質からなる層との多層の被膜をフィルムなど支持基材の表面に作製する、いわゆるマルチコーティングが知られている(特許文献1参照)。
そこで、製造工程の簡略化のために1回の塗布により、屈折率の低い層と高い層を同時に形成する製造方法が提案されている(特許文献2)。
また表面処理(撥水撥油性)の重要な因子として側鎖の炭素数について研究がされており、炭素数が長いほど撥水性が良好であり、特に炭素数8以上がより好ましいことが知られている(非特許文献1)。
特開平7−005452号公報 特開2008−70414号公報
前川隆茂、ファインケミカル、vol23, No.6, p12(1994)
前述の特許文献1に記載されたマルチコーティング(多層被膜)は、これを形成する際に、フィルムなどの支持基材の表面に、屈折率が高い硬化被膜を与え得る化合物を含有する反射防止被膜形成組成物を塗布硬化させた後、更に、屈折率が低い硬化被膜を与え得る化合物を含有する反射防止被膜形成組成物を塗布後、硬化させる必要があり、2回の塗布、硬化を必要とするものであり製造工程が煩雑となる問題がある。
また特許文献2にて提案されている塗料組成物は、攪拌や移送時に泡立ちやすく、また泡が消えにくいため、塗布スジなどの塗布欠点を引き起こしやすく、反射防止フィルムの外観不良となる大きな問題があった。また塗布スジが発生すると形成する層の厚みが薄くなり、反射防止性が損なわれたり、耐擦傷性が低下したりする。
また前記文献2の実施例で使用している側鎖の炭素数が長い(炭素数8以上)フッ素化合物は、PFOAなどをはじめとして環境への負荷の懸念が明らかとなってきている。
(EPA OPPT FACT SHEET April14, 2003(http://www.epa.Gov/opptintr/pfoa/pfoafacts.pdf))
一方で、前述のように非特許文献1には、側差の炭素数が8以上の場合に撥水性に優れることを開示していることから、環境面からは側鎖の炭素数7以下が望まれていたが、実用性と環境面での両立が望まれているものの十分な両立ができていなかった。
そして、製造工程の簡略化に加え、塗料組成物の消泡性と反射防止特性の両立、さらには環境面からフルオロアルキル側鎖の炭素数の低減、そして耐擦傷性の向上が望まれている。
そこで本発明の目的は、攪拌や移送の際に塗料組成物が泡立ちにくく、泡が発生してもすぐに消失し、さらにその形成塗膜が泡由来の欠点を生じることなく、優れた反射防止性、耐擦傷性を有し、更に低炭素数のフッ素化合物を用いることで環境面にも優れた塗料組成物を提供することである。本発明の更なる目的は、優れた表面耐擦傷性を有する反射防止フィルムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下の発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の通りである。
1) 有機溶媒及び2種類以上の無機粒子を含む塗料組成物であって、
該2種類以上の無機粒子における少なくとも1種類の無機粒子が、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理された無機粒子(以後、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理された無機粒子を、分岐状フッ素処理無機粒子とよぶ)であることを特徴とする、塗料組成物。
C=C(R)−COO−R−R ・・・一般式(I)
(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基である。)
2) 前記炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rが、一般式(II)で表されることを特徴とする、前記1)に記載の塗料組成物。
−(CF−CF(CF ・・・一般式(II)
(式中、mは1〜4の整数を表す。)
3) 前記分岐状フッ素処理無機粒子が、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理されたシリカ粒子(以後、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理されたシリカ粒子を、分岐状フッ素処理シリカ粒子とよぶ)であることを特徴とする前記1)又は2)に記載の塗料組成物。
4) 前記分岐状フッ素処理シリカ粒子が、シリカ粒子を一般式(III)で表される化合物で処理し、更に前記一般式(I)で表される化合物で処理した粒子であることを特徴とする、前記3)に記載の塗料組成物。
A−R−SiR (OR3−n ・・・一般式(III)
(式中、Aは反応性二重結合基を示し、Rは炭素数1から3のアルキレン基及びそれらから導出されるエステル構造を示し、R、Rは水素又は炭素数が1から4のアルキル基を示し、nは0から2の整数を示す。)
5) 前記分岐状フッ素処理シリカ粒子を除いた他の無機粒子が、金属酸化物からなる無機粒子であることを特徴とする、前記3)又は4)のいずれかに記載の塗料組成物。
6) 屈折率の異なる2層を有する反射防止フィルムの製造方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
工程1:前記1)〜5)のいずれかに記載の塗料組成物を、支持基材の少なくとも片面上に1回塗布する工程
工程2:工程1にて塗布した塗料組成物を乾燥する工程
7) 前記6)の製造方法により得られた反射防止フィルムを設けたことを特徴とする画像表示装置。
本発明によれば、起泡性が抑制され、消泡性が良好であり、かつ環境面に対しても優しい塗料組成物を得ることができる。さらに本発明の塗料組成物を支持基材の少なくとも片面に1回塗布し、乾燥するのみで、支持基材の上に屈折率の異なる2層構造を有する、良好な反射防止性能、優れた耐擦傷性を示し、外観が良好な反射防止フィルムを成形可能である。そのため本発明の塗料組成物によれば、反射防止フィルムの製造工程が簡略化可能となるため、生産性を向上することができる。更には、ハードコート層などの機能性多層構造を有するフィルムを支持基材として用いることにより、生産性に優れた画像表示装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明は、有機溶媒及び2種類以上の無機粒子を含む塗料組成物であって、該2種類以上の無機粒子における少なくとも1種類の無機粒子が、炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rを有するフッ素化合物(以後の説明においては、炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rを有する、一般式(I)で表されるフッ素化合物を、分岐状フッ素化合物とよぶ場合がある。)により表面処理された無機粒子であることを特徴とする。分岐状フッ素化合物(炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rを有するフッ素化合物)とは、下記一般式(I)で表される化合物である。
C=C(R)−COO−R−R ・・・一般式(I)
(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基である。)
本発明の塗料組成物は、支持基材の少なくとも片面に、該塗料組成物を1回塗布し、乾燥することにより、屈折率の異なる2層を有する反射防止特性、耐擦傷性、および外観が良好な反射防止フィルムを形成することができる。高屈折率層の塗布乾燥及び低屈折率層の塗布乾燥といったプロセスが必要な通常の反射防止フィルムの製造方法と比べて、本発明の塗料組成物を用いた反射防止フィルムの製造方法は、コストを大幅に低減することができる。更に本発明の塗料組成物は、環境にやさしく、起泡性、消泡性に優れた該塗料組成物であり、この塗料組成物から得られる反射防止フィルムは、優れた反射防止特性、耐擦傷性、外観を有する。以下に本発明の各要件について説明する。
〔分岐状フッ素化合物〕
本発明の塗料組成物は、2種類以上の無機粒子を含み、そのうち少なくとも1種類の無機粒子が、炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rを有するフッ素化合物(一般式(I))により表面処理されたものであることが重要である。なお、本発明でいうフルオロアルキル基とは、アルキル基が持つ全ての水素がフッ素に置き換わった置換基であり、フッ素原子と炭素原子のみから構成される置換基である。
該分岐状フッ素化合物のフルオロアルキル基Rの炭素数が、4未満(3以下)であると、塗料組成物の起泡性、消泡性が良好であるものの、塗料組成物から得られる反射防止フィルムについては、反射防止性が不十分であり、耐擦傷性が不十分となる。一方、炭素数が7を越える(8以上である)と、塗料組成物から得られる反射防止フィルムの反射防止性、耐擦傷性が良好であるものの、塗料組成物自体が泡立ちやすく、またその泡が消えにくくなる問題が発生する。そのため分岐状フッ素化合物は、炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rを有するフッ素化合物であることが重要である。
C=C(R)−COO−R−R ・・・一般式(I)
(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基である。)
さらに該分岐状フッ素化合物中の炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rは、mが1〜4の一般式(II)で表される構造であることが好ましい。つまり、炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rは、末端にのみ分岐構造を有する構造であることが好ましい。炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rが、末端以外にも分岐構造を有する場合は、起泡性、消泡性に対しては良好であるものの、反射防止性が不十分となる場合がある。これは分子の立体障害が大きくなり、無機粒子の表面処理の際にフッ素化合物による表面被覆の密度が低下するためと考えられる。一方で直鎖構造を有し、かつ末端のみに分岐構造を有する一般式(II)で表される構造の場合は、立体障害が小さいため、高密度に無機粒子の表面を被覆することができるために、より好ましい。消泡性と反射防止性の両立の点から、さらに好ましくはmが2又は3(炭素数5〜6)の一般式(II)で表される態様である。
−(CF−CF(CF ・・・一般式(II)
(式中、mは1〜4の整数を表す。)
〔塗料組成物中に含まれる無機粒子〕
本発明の塗料組成物は、2種類以上の無機粒子を含む。そして無機粒子の種類数としては2種以上20種以下が好ましく、より好ましくは2種以上10種以下、さらに好ましくは2種以上3種以下であり、最も好ましくは2種類である。
ここで無機粒子の種類とは、無機粒子を構成する元素の種類によって決まる(後述する分岐状フッ素処理無機粒子においては、表面処理される前の無機粒子を構成する元素の種類によって決まる。)。例えば、酸化チタン(TiO)と酸化チタンの酸素の一部をアニオンである窒素で置換した窒素ドープ酸化チタン(TiO2−x)とでは、無機粒子を構成する元素が異なるために、異なる種類の粒子である。また、同一の元素、例えばZn、Oのみからなる無機粒子(ZnO)であれば、その粒径が異なる無機粒子が複数存在しても、またZnとOとの組成比が異なっていても、これらは同一種類の無機粒子である。また酸化数の異なるZn粒子が複数存在しても、無機粒子を構成する元素が同一である限りは(この例ではZn以外の元素が全て同一である限りは)、これらは同一種類の無機粒子である。
そして本発明の塗料組成物は、高屈折率層構成成分と低屈折層構成成分とが混合されており、これにより本発明の塗料組成物を1回のみ塗布して、乾燥することによって、屈折率の異なる2層を有する反射防止フィルムを得ることができる。本発明の塗料組成物における低屈折率層構成成分及び高屈折率層構成成分は、異なる種類の無機粒子で各々構成されることが好ましい。以下、本態様について述べる。
初めに低屈折率層構成成分として好適に使用される粒子に関して説明する。本発明の塗料組成物の、2種類以上の無機粒子における少なくとも1種類は、前述の一般式(I)で表されるフッ素化合物(分岐状フッ素化合物)により表面処理された無機粒子(分岐状フッ素化合物により表面処理された無機粒子は、以後分岐状フッ素処理無機粒子とよぶ)であることが重要であり、この分岐状フッ素処理無機粒子が低屈折率層構成成分として好適である。この分岐状フッ素処理無機粒子に好適な無機粒子としては、Si,Na,K,Ca,およびMgから選択される元素を含む無機粒子が好ましく挙げられ、さらに好ましくは、シリカ粒子(SiO)、アルカリ金属フッ化物(NaF,KFなど)、およびアルカリ土類金属フッ化物(CaF、MgFなど)から選ばれる化合物を含む無機粒子であり、耐久性、屈折率などの点からシリカ粒子が特に好ましい。なお、分岐状フッ素化合物により表面処理されたシリカ粒子は、以後分岐状フッ素処理シリカ粒子とよぶ。
分岐状フッ素処理無機粒子の構成材料の無機粒子として好ましく用いられるシリカ粒子とは、ケイ素化合物又は有機珪素化合物の重合(縮合)体のいずれかからなる組成物を含み成る粒子を指し、一般例として、SiOなどのケイ素化合物から導出される粒子の総称である。
分岐状フッ素処理無機粒子の構成材料である無機粒子の、表面処理される前の形状は特に限定されるものではないが、本発明の塗料組成物を用いて得られる反射防止フィルムに形成される層の屈折率の観点から球状が好ましい。より好ましくは、分岐状フッ素処理無機粒子の構成材料である無機粒子がシリカ粒子であり、該シリカ粒子が中空及び/又は多孔質の形状であることが好ましい(中空シリカ粒子とは、粒子の内部に空洞を有するシリカ粒子であり、多孔質シリカ粒子とは、粒子の表面及び内部に細孔を有するシリカ粒子である。)。シリカ粒子などの無機粒子の形状が多面体構造であると、該粒子を含む塗料組成物を用いて得られた反射防止フィルムは、該反射防止フィルムの支持基材上の層中で隙間無く積層する可能性があり、画像表示装置に使用する際に必要な透明性が得られないことが考えられる。また、中空及び/又は多孔質を有するシリカ粒子などの無機粒子を用いることにより、得られる反射防止フィルムの支持基材上の層の密度を下げる効果が得られる。特に分岐状フッ素処理無機粒子の構成材料である無機粒子として、内部に空洞を有するシリカ粒子、並びに/または、表面及び内部に細孔を有するシリカ粒子を用いることが、該分岐状フッ素処理シリカ粒子が本発明の塗料組成物より得られる反射防止フィルムの低屈折率層に含有されやすく、低屈折率層を好適に形成することとなるために好ましい。なお、中空及び/又は多孔質を有するシリカ粒子のことを、以下中空粒子と記載する。
続いて、低屈折率層に好適な、分岐状フッ素処理無機粒子の構成材料である無機粒子の数平均粒子径について説明する。無機粒子の数平均粒子径(表面処理される前の数平均粒子径)が1nmよりも小さくなると、該粒子を含む塗料組成物より得られる反射防止フィルムにおける支持基材上の低屈折率層中の空隙密度が低下することによる屈折率の上昇や透明度の低下が起こることがあるため好ましくなく、無機粒子の数平均粒子径(表面処理される前の数平均粒子径)が200nmよりも大きくなると、該粒子を含む塗料組成物より得られる反射防止フィルムの低屈折率層の厚さが厚くなり良好な反射防止性能が得られなくなり好ましくないため、本発明の塗料組成物中の、分岐状フッ素化合物により表面処理される無機粒子は、数平均粒子径(表面処理される前の数平均粒子径)が、好ましくは1nmから200nm、より好ましくは5nmから180nm、更に好ましくは5nmから100nmである。
本発明における数平均粒子径とは、透過型電子顕微鏡により求めた粒子径をいう。倍率は50万倍とし、その画面に存在する10個の粒子の外径を測定し、その平均値とした。
ここで外径とは、粒子の最大の径(つまり粒子の長径であり、粒子中の最も長い径を示す)を表し、内部に空洞を有する粒子の場合も同様に、粒子の最大の径を表す。
分岐状フッ素処理無機粒子は、好適に空気側(最表面層)へ移動して、好適に低屈折率層を形成することができるため、塗料組成物に用いられる2種類以上の無機粒子の少なくとも1種類の無機粒子には、分岐状フッ素化合物による表面処理がされていることが重要である。なお、2種類以上の無機粒子の全ての無機粒子が分岐状フッ素処理無機粒子であるよりも、分岐状フッ素処理無機粒子と、該表面処理をされていない無機粒子の両方を含む塗料組成物を用いる方が、屈折率差の大きい2層を得ることができるために反射防止性の点で好ましい。つまり、本発明の塗料組成物においては、分岐状フッ素処理無機粒子と分岐状フッ素処理無機粒子以外の無機粒子の両方を各々少なくとも1種類含むことが好ましい。
また、分岐状フッ素化合物による表面処理を施した無機粒子としては、中空シリカ粒子などのシリカ粒子であることが、つまり分岐状フッ素処理無機粒子としては、分岐状フッ素処理中空シリカ粒子であることが特に好ましい。
中空シリカなどの無機粒子に対する分岐状フッ素化合物による表面処理工程は、一段階で行われても良いし、多段階で行われても良い。また、複数の段階で分岐状フッ素化合物を用いても良いし、一つの段階のみで分岐状フッ素化合物を用いても良い。
また中空シリカなどの無機粒子の表面処理工程にて好ましく用いられる分岐状フッ素化合物は、単一化合物でも良いし複数の異なる化合物を用いても良い。
分岐状フッ素化合物による表面処理とは、中空シリカ粒子などの無機粒子を化学的に修飾し、中空シリカ粒子などの無機粒子に分岐状フッ素化合物を導入する工程をさす。
中空シリカ粒子などの無機粒子に直接分岐状フッ素化合物を導入する方法としては、1分子中にフッ素セグメントとシリルエーテル基(シリルエーテル基が加水分解されたシラノール基を含む)との両方を持つフルオロアルコキシシラン化合物を少なくとも1種類以上と開始剤とを共に撹拌することにより成される方法がある。しかし中空シリカ粒子などの無機粒子に直接分岐状フッ素化合物を導入する場合、反応性の制御が困難になったり、塗料化後塗布時に塗布斑等が発生しやすくなったりする場合がある。
また中空シリカ粒子などの無機粒子を化学的に修飾して、中空シリカ粒子などの無機粒子に分岐状フルオロアルキル基Rfを導入する更なる方法としては、中空シリカ粒子などの無機粒子を架橋成分にて処理し、分岐状フッ素化合物とつなぎ合わせる方法がある。官能基を有したフッ素化合物としては、一般式(I)で表されるアクリレートやメタクリレート化合物が挙げられる。
架橋成分としては、分子内にフッ素は無いが、1分子中に炭素数4〜7の分岐状フルオロアルキル基Rを有するフッ素化合物と反応可能な部位と、中空シリカ粒子などの無機粒子と反応可能な部位を少なくとも一カ所ずつ持っている化合物を指し、中空シリカ粒子などの無機粒子と反応可能な部位としては反応性の観点からシリルエーテル及びシリルエーテルの加水分解物であることが好ましい。これら化合物は一般的にシランカップリング剤と呼ばれ、例としては、グリシドキシアルコキシシラン類、アミノアルコキシシラン類、アクリロイルシラン類、メタクリロイルシラン類、ビニルシラン類、メルカプトシラン類、などを用いることができる。
本発明の塗料組成物に好適な分岐状フッ素処理無機粒子のより好ましい形態は、シリカ粒子(特に中空シリカ粒子)を下記一般式(III)で示される化合物で処理し、更に下記一般式(I)で示される分岐状フッ素化合物で処理した粒子であることが好ましい。
C=C(R)−COO−R−R ・・・一般式(I)
(式中、mは1〜4の整数を表す。)
A−R−SiR (OR3−n ・・・一般式(III)
(上記一般式中のAは反応性二重結合基を示し、Rは炭素数1から3のアルキレン基及びそれらから導出されるエステル構造を示し、R、Rは水素又は炭素数が1から4のアルキル基を示し、nは0又は1又は2のいずれかを示し、それぞれ側鎖を構造中に持っても良い。なお、Rが側鎖を有する場合は、側鎖の炭素も含めてRは炭素数が1から3である。同様にR及びRが側鎖を有する場合は、側鎖の炭素も含めてR及びRは炭素数が1から4である。)
本発明における反応性二重結合基とは、光または熱などのエネルギーをうけて発生したラジカルなどにより化学反応する官能基であり、具体例としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、アクリロキシエチルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシブチルトリメトキシシラン、アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、アクリロキシヘプチルトリメトキシシラン、メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシブチルトリメトキシシラン、メタクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、メタクリロキシヘプチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン及びこれら化合物中のメトキシ基が他のアルコキシル基及び水酸基に置換された化合物を含むものなどが挙げられる。
分子中に分岐状のフルオロアルキル基Rを有さない一般式(III)で表される化合物を用いることにより、簡便な反応条件で、中空シリカなどのシリカ粒子表面を修飾することが可能となるばかりではなく、シリカ粒子表面に反応性を制御しやすい官能基を導入することが可能となり、その結果、反応性二重結合及び分岐状のフルオロアルキル基Rを有する分岐状フッ素化合物をシリカ粒子表面で反応させることが可能になる。
なお、低屈折率層とは支持基材上に積層される屈折率の異なる2層中のうちの1層であり、隣接する1層(反射防止フィルム構成層であり空気層を除く)よりも相対的な屈折率が低い層である。なお上述のように本発明の製造方法により得られる反射防止フィルムは、支持基材、高屈折率層、低屈折率層がこの順に形成されることが好ましい。屈折率を低下させる方法としてフッ素系高分子を用いる方法(特開2002−36457号公報)や密度を低下させる方法(特開平8−83581号公報)が知られている。そのため本発明の塗料組成物にはフッ素処理無機粒子を含むことが重要である。塗料組成物中にフッ素化合物により表面処理された無機粒子を含むことで、これらの粒子が低屈折率層を好適に形成可能であるためである。ここで、前述したシリカ粒子及び一般式(I)で表される化合物、一般式(III)で表される化合物は、本発明で用いられる塗料組成物中では、未反応のままでシリカ粒子と一般式(I)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物が存在しても良いし、シリカ粒子を一般式(I)で表される化合物と一般式(III)で表される化合物により表面処理して縮合体および/または重合体として存在していても良い。
続いて前記分岐状フッ素処理無機粒子を除いた他の無機粒子に関して説明する。分岐状フッ素処理無機粒子を除いた他の無機粒子は、高屈折率層構成成分として好適に用いられる。
前記分岐状フッ素処理無機粒子を除いた他の無機粒子は、特に限定されないが、金属酸化物であることが好ましく、Zr,Ti,Al,In,Zn,Sb,Sn,およびCeよりなる群から選ばれる少なくとも一つの金属の酸化物粒子であることがさらに好ましい。また高屈折率層構成成分として好適に用いられる無機粒子としては、シリカ粒子よりも屈折率が高い無機粒子が好ましく、具体的には酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウム(In)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化アンチモン(Sb)、およびインジウムスズ酸化物(In)から選ばれる少なくとも一つの金属酸化物であり、特に好ましくはSbやSnなどから導出されるインジウム含有酸化スズ(ITO)やアンチモン含有酸化スズ(ATO)である。
本発明の塗料組成物は、これら分岐状フッ素処理無機粒子を除いた他の無機粒子(金属酸化物からなる粒子など)を少なくとも1種類含むことが好ましい。より好ましくは分岐状フッ素処理無機粒子を除いた他の無機粒子を1種類以上5種類以下含む態様であり、特に好ましくは1種類含む態様である。
塗料組成物中の高屈折率層構成成分として好適な無機粒子の数平均粒子径、特に低屈折率層構成成分として好適なシリカ粒子よりも屈折率が高い金属酸化物からなる無機粒子の平均粒子径としては、好ましくは、1nmから150nm、より好ましくは5nmから100nmである。無機粒子の数平均粒子径が1nmよりも小さくなると層中の空隙密度が低下することによる透明度の低下が起こるため好ましくなく、無機粒子の数平均粒子径が150nmよりも大きくなると高屈折率層の厚さが大きくなり良好な反射防止性能が得られにくくなり好ましくない。
塗料組成物中の高屈折率層構成成分として好適な無機粒子の屈折率、特にシリカ粒子よりも屈折率が高い金属酸化物からなる無機粒子の屈折率としては、好ましくは1.58〜2.80、より好ましくは1.60〜2.50である。無機粒子の屈折率が1.58よりも小さくなると、高屈折率層の屈折率が低下することがあり、無機粒子の屈折率が2.80よりも大きくなると、高屈折率層の屈折率差が上昇し、良好な反射防止性能が得られなくなることがある。
塗料組成物中の高屈折率層構成成分として用いられる無機粒子については前述した通りだが、分岐状フッ素化合物による表面処理がされた無機粒子がシリカ粒子の場合は、該シリカ粒子よりも屈折率が高い無機粒子であることが特に好ましく、このような該シリカ粒子よりも屈折率が高い無機粒子としては、数平均粒子径が1nmから150nmであり、かつ屈折率が1.60から2.80の金属酸化物が好ましく用いられる。そのような金属酸化物の具体例としては、インジウム含有酸化スズ(ITO)及び/またはアンチモン含有酸化スズ(ATO)が挙げられる。
本発明の塗料組成物において、分岐状フッ素化合物による表面処理がされた無機粒子がシリカ粒子であり、他の無機粒子が該シリカ粒子よりも屈折率が高い無機粒子である場合、支持基材の少なくとも片面上に該塗料組成物を塗布乾燥することで、分岐状フッ素処理シリカ粒子を含有した低屈折率層と、該シリカ粒子よりも屈折率が高い無機粒子を含有する高屈折率層を、支持基材、高屈折率層、低屈折率層の順に好適に形成できるため好ましい態様である。
本発明の塗料組成物としては、前述の2種類以上の無機粒子に加えて、さらに有機溶媒を含むことを特徴とする。
有機溶剤を含まない場合は、塗料組成物が増粘し、塗料組成物の塗布時に膜厚制御が困難となり、得られる反射防止フィルムの反射防止性能が低下する問題がある。さらに仮に制御できたとしても、塗料組成物の乾燥時に、分岐状フッ素処理無機粒子の空気側(最表面層)への移動が困難となり、屈折率差の大きな2層が得られず、その結果反射防止性が失われるという問題を生じる。
有機溶媒は、特に限定されるものではないが、通常、常圧での沸点が200℃以下の溶剤が好ましい。具体的には、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類、アミド類、フッ素類等が用いられる。これらは、1種、または2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、特に無機粒子の安定性の点からイソプロピルアルコール、プロピレングリコールなどが特に好ましい。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニチルアルコール等を挙げることができる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。エーテル類としては、例えば、ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等を挙げることができる。芳香族類としては、例えば、トルエン、キシレン等を挙げることができる。アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
〔塗料組成物のその他の成分〕
本発明で用いる塗料組成物は、更に、バインダー成分を含むことが出来る。つまり、本発明の塗料組成物により得られる反射防止フィルムの低屈折率層および高屈折率層には、前記した物質以外に別途バインダー成分を含んでいてもよい。バインダー成分としては特に限定するものではないが、製造性の観点より、熱及び/または活性エネルギー線などにより、硬化可能なバインダー(樹脂)であることが好ましく、バインダー(樹脂)は一種類であっても良いし、二種類以上を混合して用いても良い。また、本発明における前記フッ素処理無機粒子や、前記フッ素処理無機粒子以外の無機粒子を膜中に保持する観点より、分子中にアルコキシシランやアルコキシシランの加水分解物や反応性二重結合を有しているバインダー成分であることが好ましい。またUV線により硬化する場合は、酸素阻害を防ぐことができることから酸素濃度ができるだけ低い方が好ましく、窒素雰囲気下(窒素パージ)で硬化する方がより好ましい。酸素濃度が高い場合には、最表面の硬化が阻害され、硬化が不十分となり、耐擦傷性、耐アルカリ性が不十分となる場合がある。
本発明の塗料組成物としては、更に開始剤や硬化剤や触媒を含むことが好ましい。開始剤及び触媒は、フッ素処理無機粒子であるフッ素処理シリカ粒子とバインダー(樹脂)との反応を促進したり、バインダー(樹脂)間の反応を促進するために用いられる。該開始剤としては、塗料組成物をアニオン、カチオン、ラジカル反応等による重合および/または縮合および/または架橋反応を開始あるいは促進できるものが好ましい。
該開始剤及び該硬化剤及び触媒は、種々のものを使用できる。また、複数の開始剤を同時に用いても良いし、単独で用いても良い。さらに、酸性触媒や、熱重合開始剤や光重合開始剤を併用しても良い。酸性触媒の例としては、塩酸水溶液、蟻酸、酢酸などが挙げられる。熱重合開始剤の例としては、過酸化物、アゾ化合物が挙げられる。また、光重合開始剤の例としては、アルキルフェノン系化合物、含硫黄系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、アミン系化合物などが挙げられるがこれらに限定されるものではないが、硬化性の点から、アルキルフェノン系化合物が好ましく、具体例としては、2.2−ジメトキシ−1.2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−フェニル)−1−ブタン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]-1-(4−フェニル)−1−ブタン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]-1-[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタン、1−シクロヒキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−エトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、などが挙げられる。
なお、該開始剤及び該硬化剤の添加割合は塗料組成物中のバインダー成分量100質量部に対して0.001質量部から30質量部が好ましく、より好ましくは0.05質量部から20質量部であり更に好ましくは0.1質量部から10質量部である。
その他として、本発明の塗料組成物には更に、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤などの添加剤を必要に応じて適宜添加しても良い。
[塗料組成物中の各成分の含有量]
本発明の塗料組成物は、少なくとも一種類が分岐状フッ素処理無機粒子である2種類以上の無機粒子及び有機溶媒を含むものであれば、これら無機粒子などの含有量は特に限定されない。しかし好ましくは、本発明の塗料組成物100質量%において、(分岐状フッ素処理無機粒子を含む)全ての無機粒子(ここでいう全ての無機粒子には、分岐状フッ素化合物による表面処理によって、分岐状フッ素処理無機粒子中の無機粒子と結合した分岐状フッ素化合物など有機化合物も含めた分岐状フッ素処理無機粒子全体の質量も含める。)の合計が0.2質量%〜50質量%、有機溶媒を40〜98質量%、バインダー、開始剤、硬化剤、及び触媒などのその他の成分を0,1質量%〜10質量%含む態様であり、より好ましくは、(分岐状フッ素処理無機粒子を含む)全ての無機粒子の合計が1質量%〜40質量%、有機溶媒を50〜97質量%、その他の成分を1〜9質量%含む態様である。
さらに好ましい態様としては、2種類以上の無機粒子が金属酸化物粒子と分岐状フッ素処理シリカ粒子であり、これらの合計が本発明の塗料組成物100質量%において2〜30質量%、有機溶剤が60〜95質量%、その他の成分が2〜8質量%の態様である。
また、本発明の塗料組成物に含まれる全ての無機粒子の合計100質量%においては、分岐状フッ素処理無機粒子が5〜95質量%、その他の無機粒子が5〜95質量%であることが好ましく、分岐状フッ素処理無機粒子が10〜90質量%、その他の無機粒子が10〜90質量%であることがより好ましい。
さらに好ましくは、全ての無機粒子の合計100質量%において、分岐状フッ素処理シリカ粒子が15〜85質量%、金属酸化物粒子が15〜85質量%の態様である。また、特に好ましい分岐状フッ素処理シリカ粒子と金属酸化物粒子の割合としては、形成される低屈折率層と高屈折率層の膜厚の観点から、全ての無機粒子の合計100質量%において、分岐状フッ素処理シリカ粒子が50〜85質量%、金属酸化物粒子が15〜50質量%の態様である。
塗料組成物100質量%において、全ての無機粒子の合計が0.2質量%未満であると、該塗料組成物を用いて得られる反射防止フィルムの低屈折率層の厚み、高屈折率層の厚み、屈折率が、反射防止フィルムとしては不十分となるため、良好な反射防止性能が得られないことがあり、また塗料組成物100質量%において、全ての無機粒子の合計が50質量%を超えると、該塗料組成物の製膜性や、支持基材と高屈折率層との密着性が低下したり、高屈折率層と低屈折率層との区別可能な界面が失われるなどの不具合が生じることがある。
分岐状フッ素処理無機粒子は、支持基材に塗布して乾燥した際に、好適に空気側(最表面層)へ移動して、好適に低屈折率層を形成することができるため、本発明の塗料組成物に用いられる2種類以上の無機粒子の少なくとも1種類の無機粒子(特にシリカ粒子)には、分岐状フッ素化合物による表面処理がされていることが重要である。
なお、2種類以上の無機粒子の全ての無機粒子が分岐状フッ素化合物による表面処理を施された場合よりも、分岐状フッ素化合物による表面処理を施された無機粒子(特にシリカ粒子)と該表面処理をされていない無機粒子(特に金属酸化物)の両方を含む塗料組成物を用いる方が、屈折率差の大きい2層を得ることができるために反射防止性の点で好ましい。
[反射防止フィルム]
反射防止フィルムは反射防止膜と同意であり、その必要性や要求される性能などは特開昭59−50401号公報に記載されている様に、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.05以上の屈折率差を有する2層を支持基材上に積層させることで構成された様態である。また支持基材上の2層の屈折率差は5.0以下であることが好ましい。また反射防止フィルムにおいては、支持基材から計測し最も離れた層が低屈折率層であることが更に好ましい。つまり支持基材、高屈折率層、低屈折率層がこの順に積層された様態が好ましい。なお、支持基材については後述するが、支持基材としてハードコート層とフィルムの積層体を適用すれば、支持基材の一部であるフィルムと高屈折率層の間には、ハードコート層を設けることが可能であり、同様に支持基材として他の機能を有する層とフィルムの積層体を用いる事で、支持基材の一部であるフィルムと高屈折率層の間に他の層を設けることも可能である。屈折率差とは隣接する層間の屈折率を相対的に比較した値であり、相対的に屈折率が低い層を低屈折率層と呼び、相対的に屈折率が高い層を高屈折率層と呼ぶ。
上述した本発明の塗料組成物によれば、特定の2種類以上の無機粒子、さらに有機溶媒を含む特定の1液の塗料組成物を用い、少なくとも1種類の無機粒子を特定の分岐状フッ素化合物により処理することにより、環境面にやさしく、消泡性に優れ、更には該塗料組成物を支持基材の少なくとも片面に、1回塗布する工程、および塗布した塗料組成物を乾燥する工程によって、屈折率の異なる2層を有する反射防止フィルムを製造することができる。
本発明において上記1種類の塗料組成物から2層を構成する原理としては、塗料組成物中の2種類以上の無機粒子の表面自由エネルギー差をドライビングフォースとして、相分離構造を形成するものと考えられる。分岐状フッ素化合物により表面処理された無機粒子は表面自由エネルギーが低いため、空気側(つまり最表面層)へ移動しやすいと考えられ、また比重が小さいほど上層側(空気側、つまり最表面層)へ移動しやすいと考えられる。
本発明における屈折率の異なる2層とは、反射分光膜厚計によって、300〜800nmの範囲での反射率を測定し、該装置付属のソフトウェア[FE−Analysis]を用いて得られる屈折率が異なる2つの層をさす。
具体的には、反射分光膜厚計(FE−3000、大塚電子株式会社製)を用いて300〜800nmの範囲で反射率を測定し、大塚電子株式会社製[膜厚測定装置 総合カタログP6(非線形最小二乗法)]に記載の方法に従い、屈折率の波長分散の近似式としてCauchyの分散式(式1)を用い最小二乗法(カーブフィッティング法)により、光学定数(C、C、C)を計算することで屈折率を測定することができる。なお、屈折率は、550nmにおける値を用いた。
Figure 2010215746
ここで、λは波長、C、C、Cは光学定数を表す。
各層の屈折率が測定可能な測定装置として、反射分光膜厚計(FE−3000 大塚電子株式会社製)、高精度屈折率測定装置(Film Teck Scientific Computing International社製)などが挙げられるが、この限りではない。
なお、このような本発明の塗料組成物によって得られる反射防止フィルムには、屈折率の異なる2層である高屈折率層と低屈折率層との間には明確な界面があることが好ましい。
本発明における明確な界面とは、1つの層と他の層とが区別可能な状態をいう。区別可能な界面とは、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて断面を観察することにより判断することができる界面を表し、以下の方法に従い判断することができる。
TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像を、スキャナーを用いてプレゼンテーションソフトウェア(Microsoft Power Point2003)に貼り付ける。次いで貼り付けた写真のイメージコントロール処理(コントラストを90%とする)を行い、コントラストを強調する。この際に、1つの層と他の層との界面に明確な境界を引くことができる場合を、明確な界面があるとみなす。
反射防止フィルムとして良好な性能を示すには、分光測定に置いて最低反射率が好ましくは0%以上1.0%以下、より好ましくは0%以上0.7%以下、さらに好ましくは0%以上0.6%以下であり、特に好ましくは0%以上0.5%以下であることが望ましい。
また、反射防止フィルムとして良好な性能を示すには、分光測定においてデルタ反射率が、好ましくは0%以上2.5%以下、より好ましくは0%以上2.0%以下であり、更に好ましくは0%以上1.8%以下であることが望ましい。デルタ反射率とは、光線反射スペクトルを測定した際に400nmから800nmの波長領域における最高反射率から最低反射率を引いた値を示す。フィルムの反射防止性能を比較する場合、デルタ反射率は一つの指標となり、デルタ反射率の値が小さいほど良好であると言える。デルタ反射率が大きくなると反射光線中の特定領域波長の反射が相対的に大きくなり、結果として反射光線に色目が付くため好ましくない。
また、反射防止フィルムとして良好な性質を示すには更に、透明性が高いことが望ましい。透明性が低いと画像表示装置として用いた場合、画像彩度の低下などによる画質低下が生じるために好ましくない。本発明の製造方法により得られる反射防止フィルムの透明性の評価にはヘイズ値を用いることができる。ヘイズはJIS K 7136(2000)に規定された透明性材料の濁りの指標である。ヘイズは小さいほど透明性が高いことを示す。反射防止フィルムのヘイズ値としては好ましくは3.0%以下であり、より好ましくは2.0%未満、更に好ましくは1.0%未満であり、値が小さいほど透明性の点で良好であるものの、0%とすることは困難であり、現実的な下限値は0.01%程度と思われる。ヘイズ値が3.0%以上であると、画像劣化が生じる可能性が高くなるため好ましくない。
反射防止フィルムとして良好な性質を示すには、高屈折率層、低屈折率の厚みが特定の厚みであることが望ましく、各層の厚みが好ましくは50nm以上200nm以下、さらに好ましくは70nm以上150nm以下であり、特に好ましくは90nm以上130nm以下であることが望ましい。厚みが50nm未満であると光の干渉効果が得られず反射防止効果が得られず画像の映り込みが大きくなるために好ましくない。また200nmを超える場合も光の干渉効果が得られなくなるため画像の映り込みが大きくなるために好ましくない。
[その他の層]
本発明の塗料組成物により得られる反射防止フィルムには、さらに、ハードコート層、防湿層、帯電防止層、下塗り層や保護層などを設けてもよい。
ハードコート層は、支持基材の一部であるフィルムに耐傷性を付与するために設ける。ハードコート層は、支持基材とその上の層との接着を強化する機能も有する。ハードコート層は、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコン系ポリマーやシリカ系化合物を用いて形成することができる。顔料をハードコート層に添加してよい。アクリル系ポリマーは、多官能アクリレートモノマー(例、ポリオールアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート)の重合反応により合成することが好ましい。ウレタン系ポリマーの例には、メラミンポリウレタンが含まれる。シリコン系ポリマーとしては、シラン化合物(例、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン)と反応性基(例、エポキシ、メタクリル)を有するシランカップリング剤との共加水分解物が好ましく用いられる。更には2種類以上のポリマーを組み合わせて用いてもよい。シリカ系化合物としては、コロイダルシリカが好ましく用いられる。ハードコート層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。支持基材には、ハードコート層に加えて、接着層、シールド層、滑り層を設けてもよい。シールド層は、電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
[支持基材]
反射防止膜をCRT画像表示面やレンズ表面に直接設ける場合を除き、反射防止膜は支持基材を有することが重要である。支持基材としては、ガラス板よりもプラスチックフィルムの方が好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケトンなどが含まれるが、これらの中でも得にトリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが好ましい。
また上述のように、支持基材はハードコート層、接着層、シールド層、滑り層などの各種機能層を有するフィルムとすることもできる。
支持基材の光透過率は、80%以上100%以下であることが好ましく、86%以上100%以下であることがさらに好ましい。ここで光透過率とは、光を照射した際に試料を透過する光の割合のことであり、JIS K 7361−1(1997)に従い測定することができる透明材料の透明性の指標である。反射防止フィルムの光透過率としては値が大きいほど良好であり、値が小さいとヘイズ値が上昇、画像劣化が生じる可能性が高くなるため好ましくない。ヘイズはJIS K 7136(2000)に規定された透明材料の濁りの指標である。ヘイズは小さいほど透明性が高いことを示す。
支持基材のヘイズは、0.01%以上2.0%以下であることが好ましく、0.05%以上1.0%以下であることがさらに好ましい。
支持基材の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。なお、ここでいう屈折率とは、光が空気中からある物質中に進む時、その界面で進行方向の角度を変える割合のことであり、JIS K 7142(1996)に規定されている方法により測定することができる。
支持基材には、赤外線吸収剤あるいは紫外線吸収剤を添加してもよい。赤外線吸収剤の添加量は、支持基材の全成分100質量%において0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。滑り剤として、不活性無機化合物の粒子を透明支持体に添加してもよい。無機化合物の例には、SiO、TiO、BaSO、CaCO、タルクおよびカオリンが含まれる。更に、支持基材に、表面処理を実施してもよい。
支持基材の表面には、各種の表面処理を施すことも可能である。表面処理の例には、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が含まれる。これらの中でもグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および火焔処理が好ましく、グロー放電処理と紫外線処理がさらに好ましい。
〔本発明の塗料組成物を用いた反射防止フィルムの製造方法〕
本発明の塗料組成物を用いた反射防止フィルムの製造方法では、前述の本発明の塗料組成物を、支持基材の少なくとも片面上に、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法などの塗布方法によって少なくとも1回塗布する工程(塗布工程)、続いて塗布した塗料組成物を加熱などにより乾燥を行う工程(乾燥工程)により、反射防止フィルムを得ることができる。
本発明の製造方法によれば、前記本発明の塗料組成物を、1回塗布する工程と乾燥する工程により、支持基材上に屈折率の異なる二層を同時に形成することができる
得られる反射防止フィルム中から完全に溶媒を除去する事に加え、欠陥なく二層に分離させるという観点からも、乾燥工程では加熱することが好ましい。乾燥工程は、(A)材料余熱期間、(B)恒率乾燥期間、(C)減率乾燥期間に分けられるが、材料予熱期間(材料全体が乾燥する温度まで昇温する期間)から、恒率乾燥期間(塗液が動かなくなるまでの期間)にかけて、溶媒の蒸発に伴い屈折率の異なる二層を形成するが、二層を形成する無機粒子の移動に十分な時間を確保するため、風速が低く、できるだけ低温で乾燥することが好ましい。
この乾燥初期である(A)材料余熱期間や(B)恒率乾燥期間における風速としては、1m/s以上10m/s以下であることが好ましく、より好ましくは1m/s以上5m/s以下である。乾燥後期における減率乾燥期間においては、残存溶媒を減らせる点から、風速は10m/s以上70m/s以下であるのが好ましく、また温度は100℃以上200℃以下であるのが好ましい。加熱温度としては、用いる溶媒の沸点及びポリマーのガラス転移温度などから決定できるが特に限定される値ではない。乾燥工程における、加熱方式としては、カウンターフロー方式、熱風噴射、赤外線、マイクロ波、誘導加熱などが挙げられる。この中でも、乾燥初期である(A)材料余熱期間や(B)恒率乾燥期間においては、風速、温度の点からカウンターフロー方式が好ましいが、特に限定されるものではない。また乾燥後期である(C)減率乾燥期間においては、汎用性の点からトンネル式であるのが好ましい。
さらに、乾燥工程後に形成された支持基材上の2層に対して、熱またはエネルギー線を照射する事によるさらなる硬化操作(硬化工程)を行ってもよい。硬化工程において、熱で硬化する場合には、室温から200℃であることが好ましく、溶媒の蒸発および、シラノールなどを含む樹脂の硬化助剤の観点から、より好ましくは100℃以上200℃以下、さらに好ましくは130℃以上200℃以下である。100℃以上とすることにより、残存する溶媒量が減少し、非常に短時間でシラノールなどを含む樹脂の硬化が進むために好ましい。
また、エネルギー線により硬化する場合には汎用性の点から電子線(EB線)及び/又は紫外線(UV線)であることが好ましい。また紫外線により硬化する場合は、酸素阻害を防ぐことができることから酸素濃度ができるだけ低い方が好ましく、窒素雰囲気下(窒素パージ)で硬化する方がより好ましい。酸素濃度が高い場合には、最表面の硬化が阻害され、硬化が不十分となり、耐擦傷性、耐アルカリ性が不十分となる場合がある。また、紫外線を照射する際に用いる紫外線ランプの種類としては、例えば、放電ランプ方式、フラッシュ方式、レーザー方式、無電極ランプ方式等が挙げられる。放電ランプ方式である高圧水銀灯を用いて紫外線硬化させる場合、紫外線の照度が100〜3000mW/cm、好ましくは200〜2000mW/cm、さらに好ましくは300〜1500mW/cmとなる条件で紫外線照射を行うことが好ましく、紫外線の積算光量が100〜3000mJ/cm、好ましく200〜2000mJ/cm、さらに好ましくは300〜1500mJ/cmとなる条件で紫外線照射を行うことがより好ましい。ここで、紫外線照度とは、単位面積当たりに受ける照射強度で、ランプ出力、発光スペクトル効率、発光バルブの直径、反射鏡の設計及び被照射物との光源距離によって変化する。しかし、搬送スピードによって照度は変化しない。また、紫外線積算光量とは単位面積当たりに受ける照射エネルギーで、その表面に到達するフォトンの総量である。積算光量は、光源下を通過する照射速度に反比例し、照射回数とランプ灯数に比例する。
硬化を熱により行う場合、乾燥工程と硬化工程とを同時におこなってもよい。
また本発明の製法により得られた反射防止フィルムは、PDPなどの各種画像表示装置の視認側表面に設けることで、反射防止性に優れた画像表示装置を提供することができる。なおこの際は、反射防止フィルムにおける支持基材側を画像表示装置側として、反射防止フィルムなどを設けることが重要である。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
[製造例]
[高屈折率層構成成分(a)の調整]
高屈折率層構成成分として、アンチモン含有酸化スズであるオプスターTU4005(JSR社製)を固形分濃度3.5質量%となるようにメチルエチルケトン:イソプロパノール混合液(質量比=1:1)にて希釈し用いた。
〔高屈折率層構成成分(b)の調整〕
高屈折率層構成成分として、酸化ジルコニウムであるTYZ67−H01(東洋インキ株式会社製)固形分濃度3.2質量%となるようにイソプロパノールにて希釈して用いた。
[低屈折率層構成成分の調整]
[低屈折率層構成成分(a)の調整]
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分濃度20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4.4gと5質量%蟻酸水溶液1.8gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−CF−CF(CF7.8g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.2gを加えた後、30分間70℃にて加熱撹拌した。その後、イソプロピルアルコールを333g加え希釈し、固形分3.8質量%の低屈折率層構成成分(a)とした。
[低屈折率層構成成分(b)の調整]
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4.4gと5質量%蟻酸水溶液1.8gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。その後、イソプロピルアルコールを221g加え希釈し、固形分3.6質量%の低屈折率層構成成分(b)とした。
[低屈折率層構成成分(c)の調整]
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、イソプロピルアルコールを113g加え希釈し、固形分3.1質量%、の低屈折率層構成成分(c)とした。
〔低屈折率層構成成分(d)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−(CF−CF(CF8.0g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率成分(d)とした。
〔低屈折率層構成成分(e)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−(CF−CF(CF8.5g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(e)とした。
〔低屈折率層構成成分(f)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−CF(CF7.0g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(f)とした。
〔低屈折率層構成成分(g)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−(CF−CF(CF8.5g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(g)とした。
〔低屈折率層構成成分(h)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−C(CF−C(CFCF8.5g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(h)とした。
〔低屈折率層構成成分(i)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−CH−(CF−CF7.8g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(i)とした。
〔低屈折率層構成成分(j)の調整〕
中空シリカであるスルーリアTR−113(触媒化成工業株式会社製:固形分20質量%)20gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.75gと10質量%蟻酸水溶液0.34gを混合し、70℃にて1時間撹拌した。ついで、HC=CH−COO−CH−CH−(CF−CF8.5g及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.115gを加えた後、1時間90℃にて加熱撹拌した。得られた液を、イソプロピルアルコールで希釈し、固形分濃度3.6質量%の低屈折率層構成成分(i)とした。
〔塗料組成物1〜12〕
以下の方法により塗料組成物1〜12を調整した。
[塗料組成物1]
低屈折率層構成成分(a)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物2]
低屈折率層構成成分(a)と高屈折率層構成成分(b)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物3]
低屈折率層構成成分(b)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物4]
低屈折率層構成成分(c)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物5]
低屈折率層構成成分(d)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物6]
低屈折率層構成成分(e)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合し、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物7]
低屈折率層構成成分(d)と高屈折率層構成成分(b)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物8]
低屈折率層構成成分(f)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物9]
低屈折率層構成成分(g)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物10]
低屈折率層構成成分(h)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物11]
低屈折率層構成成分(i)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[塗料組成物12]
低屈折率層構成成分(j)と高屈折率層構成成分(a)をそれぞれ質量比にて4:6となるように混合した溶液100質量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンを3質量部添加し、塗料組成物とした。
[反射防止フィルムの作製]
支持基材としてPET樹脂フィルム上にハードコート塗料が塗布硬化されているルミクリアSR−HC(東レフィルム加工株式会社製)をもちいた。この支持基材のハードコート塗料が塗布硬化されている面上に、実施例・比較例として表に記載の塗料組成物をバーコーター(#10)を用いて塗布後、100℃にて1分間乾燥し、160W/cmの高圧水銀灯ランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600W/cm、積算光量800mJ/cmの紫外線を、酸素濃度0.1体積%の下で照射し、反射防止フィルムを作製した。
[反射防止フィルムの評価]
作製した反射防止フィルムについて次に示す性能評価を実施し、得られた結果を表1に示した。特に断りのない場合を除き、測定は各実施例・比較例において、1つのサンプルについて場所を変えて3回測定を行い、その平均値を用いた。
[反射防止性能]
反射防止性能の評価は島津製作所製分光光度計UV−3100を用いて400nmから800nmの波長範囲にて行い、最低反射率(ボトム反射率)とデルタ反射率を測定した。
[耐擦傷性]
反射防止フィルムに250g/cm荷重となるスチールウール(#0000)を垂直にあて、1cmの長さを10往復した際に目視される傷の概算本数を記載した。
傷の本数 0本以上〜5本未満 ◎
5本以上〜15本未満 ○
15本以上 ×
傷の本数が15本未満を合格とした。
[透明性]
透明性はヘイズ値を測定することにより判定した。測定はJIS K 7136(2000)に基づき、日本電色工業(株)製 ヘイズメーターを用いて、反射防止フィルムサンプルの支持基材とは反対側(塗料組成物を塗布した側)から光を透過するよう、装置に置いて測定を行い、1.0%未満は評価○、1.0%以上を評価×とした。
[2層の界面の有無]
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて断面を観察することにより、支持基材上の2層の界面の有無を判断した。界面の有無の判断は以下の方法に従い判断した。TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像を、スキャナーを用いてプレゼンテーションソフトウェア(Microsoft Power Point2003)に貼付した。次いで貼付した写真のイメージコントロール処理(コントラストを90%とする)を行い、コントラストを強調した。この際に、1つの層と他の層との界面に明確な境界を引くことができる場合を、明確な界面があるとみなした(明確な境界を引くことができる場合を界面有りとして「○」で示し、明確な境界を引くことができない場合を界面無しとして「×」で示した。)。
〔2層の層厚み〕
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて断面を観察することにより、支持基材上の2層の各層の厚みを測定した。各層の厚みは、以下の方法に従い測定した。TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像から各層の厚みを読み取った。合計で10点の層厚みを測定して平均値とした。
[2層個々の屈折率]
本発明における2層個々の屈折率は、反射分光膜厚計(大塚電子製、商品名[FE−3000])により、300〜800nmの範囲での反射率を測定し、該装置付属のソフトウェア[FE−Analysis]を用い、大塚電子株式会社製[膜厚測定装置 総合カタログP6(非線形最小二乗法)]に記載の方法に従い、550nmにおける屈折率を求めた。
屈折率の波長分散の近似式としてCauchyの分散式(式1)を用い最小二乗法(カーブフィッティング法)により、光学定数(C、C、C)を計算し、550nmにおける屈折率を測定した。
[粒子の数平均粒子径]
粒子の数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡によりARフィルムの断面構造を観察することにより求めた。倍率を50万倍とし、その画面内に存在する10個の粒子の外径を測定し、その平均値とした。画面内に10個の粒子が存在しない場合は、同じ条件で別の箇所を観察し、その画面内に存在する粒子の外径を測定して、合計で10個の粒子の外径を測定して平均値とした。
ここで外径とは、粒子の最大の径(つまり粒子の長径であり、粒子中の最も長い径を示す)を表し、内部に空洞を有する粒子の場合も同様に、粒子の最大の径を表す。
〔塗料組成物の消泡性〕
塗料組成物の消泡性は、得られた塗料組成物を20ccスクリュー管(アズワン製、商品名〔ラボランパック〕)に10g加え、密閉後25℃、相対湿度60%の環境下にて、スクリュー管の深さ方向に、手で30秒間激しく攪拌した後、泡の状態を評価し、○以上を合格とした。
全く泡立たず ◎
直後は泡立つが、30秒未満で泡が消える ◎
泡立つが30秒以上1分未満で泡が消える ○
泡立つが1分以上30分未満で泡が消える △
30分でも泡が残る ×
Figure 2010215746
表1において、「分岐状フッ素処理無機粒子」と記載された欄の数平均粒子径は、分岐状フッ素処理無機粒子とする前の(表面処理する前の)無機粒子の数平均粒子径である。
表1から明らかなように、炭素数4〜7の分岐状フッ素化合物の場合(実施例1〜6)では、塗料組成物の消泡性に優れ、反射防止性、耐擦傷性、透明性に優れたバランスのよいフィルムであった。
また炭素数4未満の分岐状フッ素化合物の場合(比較例3)では、透明性、消泡性に優れるものの、反射防止性、耐擦傷性に劣るものであった。
また炭素数8以上の分岐状フッ素化合物の場合(比較例4)では、反射防止性、耐擦傷性が良好なものの、消泡性、透明性に欠けるものであった。
塗料組成物が分岐状フッ素処理無機粒子を含有しない場合、(比較例1、2)では、消泡性、耐擦傷性、透明性が良好なものの、反射防止性に欠けるものであった。
炭素数4〜7の直鎖状フッ素化合物の場合(比較例5、6)では、反射防止性、耐擦傷性、透明性が良好なものの、消泡性、透明性に欠けるものであった。

Claims (7)

  1. 有機溶媒及び2種類以上の無機粒子を含む塗料組成物であって、
    該2種類以上の無機粒子における少なくとも1種類の無機粒子が、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理された無機粒子(以後、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理された無機粒子を、分岐状フッ素処理無機粒子とよぶ)であることを特徴とする、塗料組成物。
    C=C(R)−COO−R−R ・・・一般式(I)
    (式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基、Rは、炭素数1〜10のアルキル基である。)
  2. 前記炭素数4〜7の分岐状のフルオロアルキル基Rが、一般式(II)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の塗料組成物。
    −(CF)m−CF(CF ・・・一般式(II)
    (式中、mは1〜4の整数を表す。)
  3. 前記分岐状フッ素処理無機粒子が、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理されたシリカ粒子(以後、一般式(I)で表されるフッ素化合物により表面処理されたシリカ粒子を、分岐状フッ素処理シリカ粒子とよぶ)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗料組成物。
  4. 前記分岐状フッ素処理シリカ粒子が、シリカ粒子を一般式(III)で表される化合物で処理し、更に前記一般式(I)で表される化合物で処理した粒子であることを特徴とする、請求項3に記載の塗料組成物。
    A−R−SiR (OR3−n ・・・一般式(III)
    (式中、Aは反応性二重結合基を示し、Rは炭素数1から3のアルキレン基及びそれらから導出されるエステル構造を示し、R、Rは水素又は炭素数が1から4のアルキル基を示し、nは0から2の整数を示す。)
  5. 前記分岐状フッ素処理シリカ粒子を除いた他の無機粒子が、金属酸化物からなる無機粒子であることを特徴とする、請求項3または4のいずれかに記載の塗料組成物。
  6. 屈折率の異なる2層を有する反射防止フィルムの製造方法であって、以下の工程を含むことを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
    工程1:請求項1〜5のいずれかに記載の塗料組成物を支持基材の少なくとも片面上に1回塗布する工程
    工程2:工程1にて塗布した塗料組成物を乾燥する工程
  7. 請求項6の製造方法により得られた反射防止フィルムを設けたことを特徴とする画像表示装置。
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