JP2010215563A - Lkb1活性化剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有するLKB1活性化剤。
【選択図】なし
Description
最近の研究により、LKB1はSTRAD(STe20-Related Adaptor Protein)及びMO25(Mouse Protein 25)と呼ばれる活性調節分子と複合体を形成し、細胞の分化や極性を制御していること、少なくとも12個のキナーゼを標的分子としてリン酸化し、活性化するマスターキナーゼであることが明らかとなっている(例えば、非特許文献2〜4参照)。
アディポサイトカインの一つであるアディポネクチンや、糖尿病の治療薬として用いられるメトホルミンがLKB1を活性化することが報告されている(例えば、非特許文献8及び非特許文献9参照)。この一方でメトホルミンのアナログであるフェンホルミンはLKB1を活性化しないという報告もなされている(例えば、非特許文献10参照)。そのため、LKB1活性化剤についてはほとんど知られていないのが現状である。
また、本発明は、脳機能の調節等に有効な脳神経細胞の極性調節剤を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、副腎機能の調節等に有効な副腎機能調節剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする脳神経細胞の極性調節剤に関する。
また、本発明は、カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする副腎機能調節剤に関する。
さらに、本発明は、LKB1活性化剤、脳神経細胞の極性調節剤又は副腎機能調節剤製造のためのカテキン類、カプサイシン類及び/又はフラバノン類の使用に関する。
また、本発明によれば、脳機能の調節等に有効な脳神経細胞の極性調節剤を提供することができる。
さらに、本発明によれば、副腎機能の調節等に有効な副腎機能調節剤を提供することができる。
本発明のLKB1活性化剤は、カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする。
カテキン類は、緑茶や紅茶などに含まれていることが知られている。カプサイシン類は、トウガラシの辛味成分として知られている。フラバノン類は、みかん、レモンなどに含まれていることが知られている。これらの食品及び飲料は、天然物素材から製造され、広く摂取されているものであり、安全性が高い。従って、本発明のLKB1活性化剤は安全性が高い。
本発明において、カテキン類としては、一般的に茶葉抽出物の濃縮物又は茶葉抽出物の精製物を用いることが好ましく、緑茶抽出物の濃縮物又は緑茶抽出物の精製物を用いるのがより好ましい。
また、カプサイシン類を通常の方法により化学合成することもできる。
また、単離されたカテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類の各化合物を単独又は混合して用いてもよい。
本発明のLKB1活性化剤を医薬品や医薬部外品として使用する場合、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤等の経口用固形製剤や、内服液剤、シロップ剤等の経口用液体製剤とすることができる。
本発明のLKB1活性化剤の投与量(有効摂取量)は、一日当り10〜3000mg/60kg体重とするのが好ましく、30〜1500mg/60kg体重とするのがより好ましく、50〜1000mg/60kg体重とするのが更に好ましい。
カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類のLKB1活性化作用は、肝細胞株(Hepa 1-6)を用い、LKB1のリン酸化を指標として、次法により評価した。
肝細胞株(Hepa 1-6)を25cm2フラスコにまき、DMEM(+10%FBS、+抗菌剤)中37℃で1〜2日培養した。サブコンフルエントになった時点で培養液を除去し、PBS(−)で洗浄後、DMEM(−FBS)に置き換え更に1日培養した。培養液を除去後、C、GC、CG、GCG、EC、EGC、ECG、EGCG(いずれも和光純薬工業社)150μM、カプサイシン(フナコシ社)100μM、又はフラバノン(2,3−ジヒドロフラボン:シグマアルドリッチ社)500μMを含むDMEM(−FBS)を加え、30分間培養した。その後、培養液を除去し、PBS(−)で洗浄後、細胞溶解液(10mM Tris(pH7.4)、50mM塩化ナトリウム、30mMピロリン酸ナトリウム、0.5質量%Triton X-100、1質量%protease inhibitor cocktail(SIGMA、商品名:P2714)、1質量%phosphatase inhibitor cocktail-1(SIGMA、商品名:P2850)、1質量%phosphatase inhibitor cocktail-2(SIGMA、商品名:P5726))を200μL添加し、セルスクレイパーで細胞溶解液を回収した。回収した細胞溶解液は、25Gの針付シリンジを3回通すことにより十分にホモジナイズし、その後30分間氷上に放置した。15000rpmで15分間、4℃で遠心した後、その上清タンパク質を以下の測定に用いた。
上記で調製したサンプル(タンパク質量として20μg)をSDS−PAGE(10%ゲル)に供し、イモビロン−P トランスファーメンブレン(ミリポア社)へ転写後、3%スキムミルクを用いて室温で1時間、ブロッキング反応を行った。続いてanti-phospho-LKB1(Ser428)抗体(Cell Signaling社)を1000倍希釈して、4℃で一晩、一次抗体反応を行った。反応後、1000倍希釈したanti-rabbit-HRP抗体(Cell Signaling社)を用いて、室温で1時間、二次抗体反応を行った。その後、phototope-HRP Western Detection System(商品名、Cell Signaling社)を検出試薬とし、化学発光検出装置ChemiDoc XRS(バイオラッド社)を用いてphospho-LKB1を検出した。試料無添加の溶媒コントロール群を対象(コントロール)とした。その結果を図1及び図2に示す。
以上の結果から、カテキン類、カプサイシン及びフラバノンはいずれも優れたLKB1活性化作用を有することが明らかとなった。従って、カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類は、脳神経細胞の極性調節効果及び副腎機能調節効果を有することが分かった。
常法により、下記成分からなる組成物(1錠当り300mg)を打錠し、錠剤を製造した。
(成分) (成分量)
茶カテキン(商品名:ポリフェノン70S、三井農林製) 30質量%
コーンスターチ 30質量%
セルロース 10質量%
ビタミンC 15質量%
乳糖 10質量%
カフェイン 5質量%
常法により、下記成分からなる組成物(1錠当り300mg)を打錠し、錠剤を製造した。
(成分) (成分量)
茶カテキン類(緑茶抽出物、花王製) 50質量%
コーンスターチ 30質量%
セルロース 10質量%
ビタミンC 5質量%
乳糖 5質量%
通常のカプセル化剤中に下記成分からなる組成物(300mg)を常法により封入し、カプセル化剤を調製した。
(成分) (成分量)
エピガロカテキンガレート((-)-没食子酸エピガロカテキン、和光純薬工業製))
30質量%
コーンスターチ 30質量%
セルロース 10質量%
ビタミンC 10質量%
乳糖 10質量%
カフェイン 10質量%
常法により、下記成分からなる組成物(1袋当り500mg)を混合し、顆粒剤を製造した。
(成分) (成分量)
カプサイシン(フナコシ社製) 20質量%
コーンスターチ 20質量%
セルロース 10質量%
ビタミンC 20質量%
乳糖 20質量%
カフェイン 10質量%
通常のカプセル化剤中に下記成分からなる組成物(300mg)を常法により封入し、カプセル化剤を調製した。
(成分) (成分量)
フラバノン(シグマ社製) 20質量%
コーンスターチ 45質量%
セルロース 15質量%
トコフェロール 2質量%
乳糖 18質量%
常法により、下記成分からなる組成物を混合し、内服液剤(30ml)を調製した。
(成分) (成分量)
茶カテキン(商品名:テアフラン90S、伊藤園製) 5質量%
スクロース 15質量%
アスパルテーム 5質量%
安息香酸 0.1質量%
クエン酸 1質量%
精製水 残量
Claims (6)
- カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とするLKB1活性化剤。
- 前記カテキン類が、カテキン、エピカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキン、エピガロカテキン、ガロカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートであることを特徴とする請求項1記載のLKB1活性化剤。
- 前記カテキン類が、茶葉から抽出した茶カテキン類であることを特徴とする請求項1又は2記載のLKB1活性化剤。
- 前記カプサイシン類が、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、N−バニリルデカンアミド、N−バニリルノナンアミド及びカプシエイトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のLKB1活性化剤。
- カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする脳神経細胞の極性調節剤。
- カテキン類、カプサイシン類及びフラバノン類からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することを特徴とする副腎機能調節剤。
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JP2009064550A JP2010215563A (ja) | 2009-03-17 | 2009-03-17 | Lkb1活性化剤 |
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2009
- 2009-03-17 JP JP2009064550A patent/JP2010215563A/ja active Pending
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