JP2010215471A - 金型の製造方法、ガラスゴブの製造方法、及びガラス成形体の製造方法 - Google Patents

金型の製造方法、ガラスゴブの製造方法、及びガラス成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エアー溜まりの発生を良好に防止できる金型の製造方法を提供する。また、エアー溜まりのない、表面品質の高いガラスゴブやガラス成形体を低コストで製造することができる製造方法を提供する。
【解決手段】ガラスコブ又はガラス成形体を製造するための金型の製造方法において、基材の上にスパッタリング法により、炭化タングステンと金属を含む膜を成膜する工程と、前記膜を粗面化する工程と、を有すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型の製造方法、該金型を用いたガラスゴブの製造方法、及び該金型を用いたガラス成形体の製造方法に関する。
近年、デジタルカメラ用レンズ、DVD等の光ピックアップレンズ、携帯電話用カメラレンズ、光通信用のカップリングレンズ等として、ガラス製の光学素子が広範にわたって利用されている。このようなガラス製の光学素子として、ガラス素材を成形金型で加圧成形して製造したガラス成形体を用いることが多くなってきた。
加圧成形によってガラス成形体を製造する方法として、リヒートプレス法及び液滴成形法の2つの方法が知られている。リヒートプレス法は、予め作製しておいた所定質量及び形状を有するガラスプリフォーム(予備成形体)を成形型とともに加熱して加圧成形する方法であり、ガラス溶融炉等の設備を必要としないことから広く実施されている。
リヒートプレス法に用いるガラスプリフォームとしては、従来、研削・研磨等の機械加工によって製造されたもの(研磨プリフォーム)を用いることが多かったが、研磨プリフォームの作製には多大な労力と時間を要するという問題があった。そのため、下型の上に滴下した溶融ガラス滴を冷却固化してガラスゴブ(ガラス塊)を作製し、得られたガラスゴブを、リヒートプレス法のガラスプリフォーム(ゴブプリフォーム)として用いる方法の検討が進められている。
一方、液滴成形法は、所定温度に加熱した下型に溶融ガラス滴を滴下させ、滴下した溶融ガラス滴を、該下型と上型とで加圧成形してガラス成形体を得る方法である。この方法は、下型や上型等の加熱と冷却を繰り返す必要がなく溶融ガラス滴から直接ガラス成形体を製造することができるので、1回の成形に要する時間を非常に短くできることから注目されている方法である。
しかし、ガラスゴブの製造や、液滴成形法によるガラス成形体の製造のために、下型に溶融ガラス滴を滴下させると、衝突時の衝撃によって溶融ガラス滴の下面(下型との接触面)の中央付近に微細な凹部が形成される。この凹部に入り込んだエアーは逃げ場がなく、溶融ガラス滴が冷却・固化するまで閉じこめられた状態となるため、製造されたガラスゴブやガラス成形体の下面に、凹部(エアー溜まり)が残存してしまうという問題があった。
また、上型で加圧成型する際にも、成型面に沿ってガラス素材が変形する過程でガラス素材と上型との間に周囲の気体が閉じこめられて、ガラス成形体に凹部やシワなどの欠陥が残存するという問題もあった。
このような問題に対応するため、Rmaxが0.05μm〜0.2μmの範囲となるように下型の表面を粗面化し、凹部に入り込んだ空気の流路を確保することでエアー溜まりが残存することを防止する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、Raが0.005μm〜0.05μmの範囲となるように粗面化した金型の下地面の上に被覆層を形成することで、エアー溜まりを防止すると共に再生を容易とした金型が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−137031号公報 特開2005−272187号公報
特許文献1や2に記載された方法によりエアー溜まりの発生を防止するためには、金型の表面が所定の表面粗さとなるように、エッチング等によって粗面化を行う必要がある。
一般に、溶融ガラス滴と接触する下型や上型として用いる材料には種々の制約条件があり、高温でガラスと反応しにくいこと、鏡面が得られること、加工性が良いこと、硬いこと、脆くないことなど、多くの条件を満足している必要がある。これらの諸条件を満足する材料は非常に限られており、例えば、炭化タングステンを主成分とする超硬材料、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等のセラミックス材料、カーボンを含んだ複合材料等が好ましく用いられている。
しかしながら、これらの材料は、一般的なウェットエッチングやドライエッチングによっては、表面が所定の表面粗さになるよう均一に粗面化することは困難な場合が多い。その原因の一つとして、母材加工表面には加工時に工具との摩擦熱によって加工変質層が形成されることで、表面が不均一な特性をもつことが考えられる。
そのため、金型にこれらの材料を用いた場合には、特許文献1や2に記載されている金型を得ることができず、エアー溜まりのないガラスゴブやガラス成形体を製造することができなかった。
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、エアー溜まりの発生を良好に防止できる金型の製造方法を提供すること、並びに、該金型の製造方法を用いて製造した金型を用いた品質の高いガラスゴブ及びガラス成形体のそれぞれの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.ガラスコブ又はガラス成形体を製造するための金型の製造方法において、
基材の上に、スパッタリング法により、炭化タングステンと金属を含む膜を成膜する工程と、
前記膜を粗面化する工程と、を有することを特徴とする金型の製造方法。
2.前記金属が、コバルト又はニッケルを含むことを特徴とする前記1に記載の金型の製造方法。
3.前記スパッタリング法は、ターゲットに炭化タングステン合金を用いることを特徴とする前記1又は2に記載の金型の製造方法。
4.前記炭化タングステン合金は、80〜98質量%が炭化タングステンからなることを特徴とする前記3に記載の金型の製造方法。
5.前記スパッタリング法は、前記炭化タングステンを主成分とするターゲットと、前記金属を主成分とするターゲットとを用いることを特徴とする前記1又は2に記載の金型の製造方法。
6.前記粗面化する工程の前の前記膜の膜厚は、0.05〜5μmであることを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の金型の製造方法。
7.前記粗面化する工程の後に、前記膜の上に保護膜を形成することを特徴とする前記1から6の何れか1項に記載の金型の製造方法。
8.前記粗面化する工程の後の前記膜の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.01〜0.5μmであり、且つ、粗さ曲線要素の平均長(RSm)が0.7μm以下であることを特徴とする前記1から7の何れか1項に記載の金型の製造方法。
9.前記基材が、炭化珪素又は窒化珪素を主成分とすることを特徴とする前記1から8の何れか1項に記載の金型の製造方法。
10.下型に溶融ガラス滴を滴下する工程と、
滴下した前記溶融ガラス滴を前記下型の上で冷却固化する工程と、を有するガラスゴブの製造方法において、
前記下型は、前記1から9の何れか1項に記載の金型の製造方法によって製造されたものであることを特徴とするガラスゴブの製造方法。
11.下型に溶融ガラス滴を滴下する工程と、
滴下した前記溶融ガラス滴を、前記下型及び前記下型に対向する上型により加圧成形する工程と、を有するガラス成形体の製造方法において、
前記下型又は前記上型の少なくとも一方は、前記1から9の何れか1項に記載の金型の製造方法によって製造されたものであることを特徴とするガラス成形体の製造方法。
本発明の金型の製造方法は、基材の上に、スパッタリング法により、炭化タングステンと金属を含む膜を成膜し、該膜を粗面化処理によって所定の表面状態とするため、凹部に入り込んだ空気の流路を確保することができ、エアー溜まりの発生を良好に防止できる。
また、本発明のガラスゴブの製造方法によれば、本発明の金型の製造方法による下型に溶融ガラス滴を滴下することから、エアー溜まりのないガラスゴブを低コストで製造することができる。更に、本発明のガラス成形体の製造方法によれば、本発明の金型の製造方法による金型の上型と下型とで加圧成形することから、エアー溜まりのないガラス成形体を低コストで製造することができる。
本発明の下型の製造工程の一例を模式的に示す図である。 スパッタ装置を説明する模式図である。 下型10に滴下された溶融ガラス滴20の状態を示す断面図である。 図2(b)のA部を拡大して示した模式図である。 本発明のガラスゴブの製造方法の一例を示すフローチャートである。 ガラスゴブの製造装置(工程S102における状態)を示す模式図である。 ガラスゴブの製造装置(工程S103における状態)を示す模式図である。 本発明のガラス成形体の製造方法の一例を示すフローチャートである。 ガラス成形体の製造装置(工程S203における状態)を示す模式図である。 ガラス成形体の製造装置(工程S205における状態)を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図9を参照しつつ詳細に説明する。
(金型の製造方法)
図1は、本発明の金型の製造方法として、下型を例とした金型の製造工程の一例を模式的に示す図である。先ず、基材11に、溶融ガラス滴を受けるための受け面(成形面)12を形成し(図1(a))、基材11の上に炭化タングステンと金属を含む膜13を形成する(図1(b))。その後、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面をエッチングによって粗面化して(図1(c))、下型10が完成する。
このように、下型10の製造においては、基材11の上に形成した炭化タングステンと金属を含む膜13に対して粗面化処理を行うため、膜13の成膜前に基材11を粗面化しておく必要はない。そのため、基材11の材料は、粗面化の容易性や、粗面化した場合の耐久性等を考慮することなく選択することができる。好ましく用いることができる材料として、例えば、各種耐熱合金(ステンレス等)、炭化タングステンを主成分とする超硬材料、各種セラミックス(炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等)、カーボンを含んだ複合材料等が挙げられる。
本実施形態において、基材11の上に形成する炭化タングステンと金属を含む膜13は、下記に説明するスパッタリング法により成膜しているので、表面が所定の表面粗さになるよう均一に粗面化することができ、エアー溜まりを良好に防止することができる。また、金型の成型面粗さを必要以上に粗くなることが無いので、この金型を用いて製造するガラスコブやガラス成型品の表面品質を良くすることができる。用いる金属として、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)が挙げられる。1種類の金属のみを含んでいてもよいし、2種類以上の金属を含んでいてもよい。特に、コバルト又はニッケルが好ましい。
コバルト、ニッケルは炭化タングステンとの相性がよく、結合材としてよく使用される。添加量を調整することで、硬度、粒度等を諸特性を調整できることが知られている。
本発明における炭化タングステンと金属を含む膜13の成膜方法としては、スパッタリング法を用いる。スパッタリング法を用いることにより、基材11上に炭化タングステンと金属を所定の粒径で、均一に分布した状態、スパッタ材料の組成とほぼ同等な膜に形成できる。よって、後の工程であるエッチング工程で、所定の表面粗さになるように均一に粗面化することができる。
スパッタリング法による炭化タングステンと金属を含む膜13の成膜工程として、以下の2つの方法が好ましく用いられる。
(a)金属を含む炭化タングステン合金をターゲットに用い、単一の電極によってスパッタを行い炭化タングステンと金属を含む膜13を成膜する方法。この方法によれば、組成比の安定した炭化タングステンと金属を含む膜13を容易に形成できる利点がある。ターゲットとしての炭化タングステン合金は、その80〜98質量%が炭化タングステンからなることが好ましい。このようにすることで純度の高い炭化タングステン膜が形成されるという点で好ましい。
また、ターゲットに含まれる炭化タングステンの平均粒径は、0.3〜1μmが好ましい。このようにすることで後工程の粗面化処理において所望の粗さが得られるという点で好ましい。
(b)2つのスパッタ電極を備えたスパッタ装置で成膜する方法。一方の電極には金属を含んだターゲット、他方の電極には炭化タングステンを配置し、二元同時スパッタにより炭化タングステンと金属を含む膜13を成膜する。この方法によれば、2つの電極に加える電力を適宜調整することにより、炭化タングステンと金属を含む膜13の組成比を制御できる利点がある。
スパッタリング法は、上記(a)、(b)のどちらを用いても良い。
図2は本実施形態で用いるスパッタ装置の例を示す図であり、平行平板型のスパッタ装置50を示している。基材11は、真空チャンバ51の上部にある基材ホルダー56に、成膜面を下向きにして保持する。また、炭化タングステンと金属を含む膜13の材料であるターゲット53を、電源58に接続されたスパッタ電極52に取り付け、バルブ41を介して真空チャンバ51に接続された排気ポンプ42によって、真空チャンバ51内を所定の真空度まで排気する。このとき、基材ホルダー56に設けられたヒーター57によって、基材11を所定の温度に加熱しておく。真空チャンバ51内が所定の真空度まで排気された後、流量調整バルブ43を介してガスボンベ44よりスパッタガスを導入して真空チャンバ51内を所定の圧力とし、電源58によってスパッタ電極52に所定の電圧を印加してターゲット53の上面付近にプラズマを発生させる。これにより、スパッタガスのイオンがターゲット53に衝突し、ターゲットの構成元素がスパッタ粒子としてはじき飛ばされる。そして、回転軸55を回転させて、シャッター54をターゲット53の上方から退避させると、イオンの衝突によってはじき飛ばされたスパッタ粒子が上方の基材11に到達して堆積し、炭化タングステンと金属を含む膜13が形成される。
炭化タングステンと金属を含む膜13の厚みは、成膜後のエッチング(粗面化処理)によって所望の表面粗さが得られるだけの厚みを有していればよく、1μm以上が好ましい。一方、炭化タングステンと金属を含む膜13が厚すぎると、膜はがれ等の欠陥が発生しやすくなる場合がある。そのため、炭化タングステンと金属を含む膜13の厚みは、1〜10μmが好ましい。
また、基材11と炭化タングステンと金属を含む膜13との間に、中間層を形成してもよい。中間層を形成することで、炭化タングステンと金属を含む膜13をエッチングする際、エッチング液などの影響によって基材11が劣化することを抑制することができ、下型10の耐久性を向上させることができる。また、中間層には、基材11と炭化タングステンと金属を含む膜13との密着性を高める効果もある。さらに、中間層を設けることにより、炭化タングステン合金層13の形状が、耐久劣化した場合、金型を容易に再生することができる。即ち、炭化タングステン合金層13をエッチングして中間層をエッチングしない中間層材料及びエッチング液を選択することで、基材11を何度も再使用することができる。よって、生産コストの低減を図ることができる。また、基材11の材質に、炭化タングステン合金をエッチングする液ではエッチングされないものを選択することで、中間層を設けなくても、金型を再生する際に、基材11を何度も使用することができる。例えば、基材11に炭化珪素や窒化珪素を用いるのが、金型を再生する観点で好ましい。
炭化タングステンと金属を含む膜13を形成した後、膜13の表面をエッチングによって粗面化する。それにより、膜13の表面に微小な凹凸が形成され、エアーの抜け道が確保されるため、製造したガラスゴブやガラス成形体にエアー溜まりが発生することを防止することができる。
エッチングの方法に特に制限はなく、エッチング液を用いるウェットエッチングでもよいし、プラズマ等を用いたドライエッチングでもよい。本実施形態の炭化タングステンと金属を含む膜13は、スパッタリング法により、炭化タングステンと金属を含む膜であるため、エッチングによって所定の表面粗さで、均一に粗面化を行うことができ、エアー溜まりの発生を良好に防止することができる。
ウェットエッチングは、反応性のエッチング液を炭化タングステンと金属を含む膜13に接触させて表面14を粗面化する方法であり、高価な設備を必要とせず、容易に粗面化を行うことができる。貯留したエッチング液に炭化タングステンと金属を含む膜13を浸漬させてもよいし、膜13の上に所定量のエッチング液を供給してもよい。また、エッチング液をスプレー状に吹き付ける方法でもよい。エッチング液は、炭化タングステンと金属を含む膜13の材質に応じ、公知のエッチング液の中から適宜選択すればよい。
一方、プラズマを用いたドライエッチングは、真空チャンバー内にエッチングガスを導入して高周波などによりプラズマを発生させ、プラズマにより生成されたイオンやラジカルによって炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14を粗面化する方法である。プラズマエッチングや反応性イオンエッチング(RIE)などと称されることもある。廃液が発生しないために環境負荷が小さいこと、異物による表面の汚染が少ないこと、処理の再現性に優れることなどから、好ましい方法である。
エッチングガスは、炭化タングステンと金属を含む膜13の材質に応じ適宜選択すればよい。中でも、F、Cl、Brなどのハロゲンを含んだガス(例えば、CF、SF、CHF、Cl、BCl、HBrなど)は反応性が高く、効率的に処理を行うことができるため好ましい。また、これらのガスとO、Nなどとの混合ガスを用いてもよい。また、ドライエッチングの装置は、平行平板型、バレル(円筒)型、マグネトロン型、ECR型など、公知の装置の中から適宜選択して用いればよく、特に制限はない。
また、粗面化された炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14を保護するため、エッチングを行った後、膜13の上に更に保護膜を設けることが好ましい。
保護膜の好ましい材質として、例えば、種々の金属(クロム、アルミニウム、チタン等)、窒化物(窒化クロム、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化硼素等)、酸化物(酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化チタン等)等が挙げられる。中でも、クロム、アルミニウム、及びチタンのうち少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。例えば、金属クロム、金属アルミニウム、金属チタンの他、これらの酸化物や窒化物、あるいはこれらの混合物等が好適である。このように、保護膜にクロム、アルミニウム、及びチタンのうち少なくとも1つの元素が含まれていると、大気中での加熱によってこれらの元素が酸化し、表面に安定な酸化物の層が形成されるという特徴がある。これらの酸化物は、標準生成自由エネルギー(標準生成ギブスエネルギー)が小さく非常に安定であるため、高温の溶融ガラス滴と接触しても容易に反応することがないという大きな利点を有している。中でも、クロムの酸化物は特に安定であるため、クロム元素を含む保護膜を設けることがより好ましい。
保護膜の厚みは、炭化タングステンと金属を含む膜13や基材11にまで酸化が進行することを防ぐ観点から0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。逆に、保護膜が厚すぎると膜はがれ等の欠陥が発生しやすくなる場合があるため、5μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
次に、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14を粗面化することによって、エアー溜まりの発生を防止することができる理由を、図3、図4を用いて詳細に説明する。
図3は下型10に滴下された溶融ガラス滴20の状態を示す断面図である。図3(a)は、溶融ガラス滴20が下型10に衝突した瞬間の状態を、図3(b)は、その後、溶融ガラス滴20が表面張力によって丸く変形した状態を示している。
図3(a)に示すように、滴下されて下型10に衝突した瞬間の溶融ガラス滴20は、衝突の衝撃によって平たく伸ばされる。この時、溶融ガラス滴20には、下面(炭化タングステンと金属を含む膜13と接触している面)の中心付近に、直径数十μm〜数百μm程度の微小な凹部21が生じる。凹部21が発生するメカニズムは必ずしも明らかではないが、シミュレーション等を用いた解析によれば、溶融ガラス滴20が下型10に衝突する際、最初に下型10に衝突する部分のガラスが反動で上方に跳ね返ることによって凹部21が生じると考えられる。
溶融ガラス滴20は、その後、図3(b)に示すように、表面張力の働きによって丸く変形する。この際、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14が粗面化されていない場合には、溶融ガラス滴20の下面と膜13とが密着して、凹部21の中に溜まったエアーの逃げ道がなくなるため、凹部21は消滅することなくエアー溜まりとして残存してしまう。しかし、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14がエッチングによって粗面化されていると、溶融ガラス滴20の下面と膜13との間に微小な隙間が残る。そのため、溶融ガラス滴20が表面張力の働きによって丸く変形する際、隙間を通って凹部21の中に溜まったエアーが逃げて凹部21が消滅する。
溶融ガラス滴20の下面と炭化タングステンと金属を含む膜13との間に生じる微小な隙間23の状態について、図4を用いて更に詳細に説明する。図4は、図3(b)のA部を拡大して示した模式図である。図4(a)に示すように、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14は、粗面化によって凹凸が形成されている。滴下した溶融ガラス滴20の下面22は、表面張力の働きによって、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14の凹凸の谷部に完全には入り込まずに隙間23が残る。この隙間23が凹部21に溜まったエアーの逃げ道になり、凹部21は消滅する。
効果的に凹部21を消滅させるためには、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14の算術平均粗さ(Ra)が算術平均粗さ(Ra)が0.01〜0.5μmであり、且つ、粗さ曲線要素の平均長(RSm)が0.7μm以下であることが好ましい。
表面14の凹凸の高さが小さすぎると、凹凸の谷のかなりの部分にまでガラスが入り込んで隙間23が小さくなり、凹部21が完全に消滅せずに残りやすくなる。そのため、算術平均粗さ(Ra)は0.01μm以上であることが好ましい。一方、図4(b)のように凹凸が高い場合は、十分な大きさの隙間23が形成され凹部21は容易に消滅するものの、溶融ガラス滴20の下面22にも大きな凹凸が形成され、得られるガラスゴブやガラス成形体の表面粗さが大きくなりすぎてしまう場合がある。そのため、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14の算術平均粗さ(Ra)は、0.5μm以下であることが特に好ましい。
また、凹凸の周期もエアー溜まりの発生に影響する。図4(c)は、表面14の凹凸の高さは図3(a)と同じであるが、凹凸の周期が長い場合を示している。このように、凹凸の高さが同じであっても、周期が長くなると凹凸の谷の底の方までガラスが入り込んでしまうため、十分な大きさの隙間23が形成されず、凹部21が完全に消滅せずに残ってしまう。そのため、粗さ曲線要素の平均長(RSm)は0.7μm以下とする必要がある。
ここで、算術平均粗さ(Ra)、及び、粗さ曲線要素の平均長(RSm)は、JIS B 0601:2001において定義される粗さパラメータである。本実施形態において、これらのパラメータは、AFM(原子間力顕微鏡)のように、空間解像度が0.1μ以下の測定機を用いて測定することが好ましい。
なお、炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14の全面にわたって粗面化されている必要はなく、表面14のうち、少なくとも溶融ガラス滴20と接触する領域が粗面化されていればよい。
(ガラスゴブの製造方法)
本発明のガラスゴブの製造方法について図5〜図7を参照しながら説明する。図5は、ガラスゴブの製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図6、図7は本実施形態で用いるガラスゴブの製造装置を示す模式図(断面図)である。図6は滴下された溶融ガラス滴を下型で受ける工程(工程S102)における状態を、図7は、滴下した溶融ガラス滴を下型の上で冷却固化する工程(工程S103)における状態を、それぞれ示している。
図6及び図7に示した下型10は、上述の本発明の金型の一例であり、基材11の上に、炭化タングステンと金属とを含む膜13が設けられている。炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14のうち、溶融ガラス滴20と接触する領域は、エッチングによって粗面化されている。そのため、エアー溜まりのないガラスゴブを製造することができる。
下型10は、図示しない加熱手段によって所定温度に加熱できるように構成されている。加熱手段は、公知の加熱手段を適宜選択して用いることができる。例えば、下型10の内部に埋め込んで使用するカートリッジヒーターや、下型10の外側に接触させて使用するシート状のヒーター、赤外線加熱装置、高周波誘導加熱装置等を用いることができる。
また、下型10の上方には、溶融状態のガラス24を貯留する溶融槽25と、その下部に設けられた滴下ノズル26とが配置されている。
以下、図5に示すフローチャートに従い、順を追って各工程について説明する。
先ず、下型10を予め所定温度に加熱しておく(工程S101)。下型10の温度が低すぎると、ガラスゴブの下面(下型10との接触面)に大きなしわが発生する場合や、急速に冷却されることによってガラスゴブにワレが発生する場合がある。逆に、必要以上に温度を高くしすぎると、ガラスと下型10との間に融着が発生しやすくなり、また、下型10の寿命が短くなるおそれがあるばかりか、ガラスと下型10が密着することでガラスゴブにエアー溜まりが残ってしまう場合もある。実際には、ガラスの種類や、形状、大きさ、下型10の材質、大きさなど種々の条件によって適正な温度が異なるため、実験的に適正な温度を求めておくことが好ましい。通常は、ガラスのガラス転移点をTgとしたとき、Tg−100℃からTg+100℃程度の温度に設定することが好ましい。
次に、下型10に溶融ガラス滴20を滴下する(工程S102)。溶融槽25は図示しないヒーターによって加熱され、内部に溶融状態のガラス24が貯留されている。溶融槽25の下部には滴下ノズル26が設けられており、溶融状態のガラス24が自重によって滴下ノズル26の内部に設けられた流路を通過し、表面張力によって先端部に溜まる。滴下ノズル26の先端部に一定質量の溶融ガラスが溜まると、滴下ノズル26の先端部から自然に分離して、一定質量の溶融ガラス滴20が下方に滴下される(図6参照)。
一般的には、滴下される溶融ガラス滴20の質量は、滴下ノズル26の先端部の外径や温度などによって調整可能であり、ガラスの種類等によるが、0.1gから2g程度の溶融ガラス滴を滴下させることができる。また、溶融ガラス滴20を滴下ノズル26から下型10に直接滴下させるのではなく、滴下ノズル26から滴下させた溶融ガラス滴20を貫通細孔を設けた部材に衝突させ、衝突した溶融ガラス滴の一部を微小滴として貫通細孔を通過させて下型10に滴下させてもよい。それにより、更に微小なガラスゴブの製造が可能となる。この方法は、特開2002−154834号公報に詳細に記載されている。
使用できるガラスの種類に特に制限はなく、公知のガラスを用途に応じて選択して用いることができる。例えば、ホウケイ酸塩ガラス、ケイ酸塩ガラス、リン酸ガラス、ランタン系ガラス等の光学ガラスが挙げられる。
次に、滴下した溶融ガラス滴20を、下型10の上で冷却固化する(工程S103)(図7参照)。下型10の上で所定時間放置することによって、溶融ガラス滴20は下型10や周囲のエアーへの放熱によって冷却され、固化する。炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14のうち溶融ガラス滴20と接触する領域は、所定の表面粗さに粗面化されているため、固化したガラスゴブ27にエアー溜まりは発生しない。
その後、固化したガラスゴブ27を回収し(工程S104)、ガラスゴブ製造が完成する。ガラスゴブ27の回収は、例えば、真空吸着を利用した公知の回収装置等を用いて行うことができる。更に引き続いてガラスゴブ27の製造を行う場合は、工程S102以降の工程を繰り返せばよい。
なお、本実施形態の製造方法により製造されたガラスゴブ27は、リヒートプレス法のガラスプリフォーム(ゴブプリフォーム)として、各種精密光学素子の製造に用いることができる。
(ガラス成形体の製造方法)
本発明のガラス成形体の製造方法について図8〜図10を参照しながら説明する。図8は、ガラス成形体の製造方法の一例を示すフローチャートである。また、図9、図10は本実施形態で用いるガラス成形体の製造装置を示す模式図(断面図)である。図9は滴下された溶融ガラス滴を下型で受ける工程(工程S203)における状態を、図10は、受けた溶融ガラス滴を下型と上型とで加圧する工程(工程S205)における状態を、それぞれ示している。
図9及び図10に示す下型10は、図6及び図7で説明したものと同じである。一方、上型30は、下型10の基材11と同様の材質からなり、溶融ガラス滴20を加圧するための成形面32を有している。下型10と同様に、炭化タングステンと金属を含む膜33を設け、表面34を粗面化することにより、エアー溜まりを防止することができる。
下型10は、図示しない駆動手段により、滴下ノズル26の下方で溶融ガラス滴20を受けるための位置(滴下位置P1)と、上型30と対向して溶融ガラス滴20を加圧成形するための位置(加圧位置P2)との間で移動可能に構成されている。また上型30は、図示しない駆動手段により、下型10との間で溶融ガラス滴を加圧する方向(図の上下方向)に移動可能に構成されている。
以下、図8に示すフローチャートに従い、順を追って各工程について説明する。
先ず、下型10及び上型30を予め所定温度に加熱しておく(工程S201)。下型10及び上型30は、図示しない加熱手段によって所定温度に加熱できるように構成されている。下型10と上型30とをそれぞれ独立して温度制御することができる構成とすることが好ましい。所定温度とは、上述のガラスゴブの製造方法における工程S101の場合と同様であり、加圧成形によってガラス成形体に良好な転写面を形成できる温度を適宜選択すればよい。下型10と上型30の加熱温度は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、下型10を滴下位置P1に移動し(工程S202)、滴下ノズル26から溶融ガラス滴20を滴下させる(工程S203)(図9参照)。溶融ガラス滴20を滴下させる際の条件等については、上述のガラスゴブの製造方法における工程S102の場合と同様である。
次に、下型10を加圧位置P2に移動し(工程S204)、上型30を下方に移動して、下型10と上型30とで溶融ガラス滴20を加圧する(工程S205)(図10参照)。溶融ガラス滴20は、加圧されている間に下型10や上型30との接触面からの放熱によって冷却され、固化する。加圧を解除してもガラス成形体28に形成された転写面の形状が崩れない温度にまで冷却された後、加圧を解除する。ガラスの種類や、ガラス成形体の大きさや形状、必要な精度等によるが、通常はガラスのTg近傍の温度まで冷却されていればよい。
溶融ガラス滴20を加圧するために負荷する荷重は、常に一定であってもよいし、時間的に変化させてもよい。負荷する荷重の大きさは、製造するガラス成形体28のサイズ等に応じて適宜設定すればよい。また、上型30を上下移動させる駆動手段に特に制限はなく、エアシリンダ、油圧シリンダ、サーボモータを用いた電動シリンダ等の公知の駆動手段を適宜選択して用いることができる。
上型30を上方に移動して退避させ、固化したガラス成形体28を回収し(工程S206)、ガラス成形体の製造が完成する。下型10の炭化タングステンと金属を含む膜13の表面14及び上型30の炭化タングステンと金属を含む膜33の表面34は、エッチングによって粗面化されているため、得られたガラス成形体28にエアー溜まりは発生しない。その後、引き続いてガラス成形体28の製造を行う場合は、再度、下型10を滴下位置P1に移動し(工程S202)、以降の工程を繰り返せばよい。
なお、本発明のガラス成形体の製造方法は、ここで説明した以外の別の工程を含んでいてもよい。例えば、ガラス成形体28を回収する前にガラス成形体28の形状を検査する工程や、ガラス成形体28を回収した後に下型10や上型30をクリーニングする工程等を設けてもよい。
本発明の製造方法により製造されたガラス成形体は、デジタルカメラ等の撮像レンズ、DVD等の光ピックアップレンズ、光通信用のカップリングレンズ等の各種光学素子として用いることができる。更に、リヒートプレス法のガラスプリフォームとして用いることもできる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、炭化珪素からなる上型及び下型の基材に、成形面を加工した後、ターゲットに炭化タングステン合金を用いて、炭化タングステンと金属を含む膜をスパッタ成膜した。ターゲットに用いた炭化タングステン合金は、平均粒径0.5μmの炭化タングステンからなる硬質相90質量%とCoを主成分とする結合相8質量%、2質量%の不可避不純物で構成されているものを用いた。炭化タングステンと金属を含む膜13の厚みは、いずれも0.5μmとした。
その後、炭化タングステンと金属を含む膜をエッチング液に浸漬し、表面14の粗面化を行った。
エッチング液には硝酸第二セリウムアンモニウムを含む酸性溶液(ナカライテスク株式会社製 ECR−2)を用いた。エッチング液の体積は500mlであり、金型とエッチング液の温度は30℃、処理時間は6分の浸漬処理とした。また、処理室の雰囲気温度は、25℃、照度は1000ルクスであった。
エッチング後の炭化タングステンと金属を含む膜の表面の算術平均粗さ(Ra)が、0.3μmとなるように、エッチング時間を調整した。このとき、粗さ曲線要素の平均長(RSm)は、0.6μmであった。なお、算術平均粗さ(Ra)と粗さ曲線要素の平均長(RSm)はAFM(デジタルインスツルメント社製D3100)により測定した。
このような下型及び上型を用いて、図8に示すフローチャートに従ってガラス成形体の製造を行った。ガラス成形体の外径は直径7mm、中心部の厚みは3.5mmとした。ガラス材料にはTgが480℃のリン酸系ガラスを用いた。滴下ノズル26の先端付近の温度は1000℃とし、約190mgの溶融ガラス滴20が滴下するように設定した。また、工程S201における加熱温度は、下型が500℃、上型が450℃とし、工程S205における加圧の際の荷重は1800Nとした。
この下型と上型で、100個のガラス成形体を作製し、エアー溜まりの有無を顕微鏡観察により評価した。100個のガラス成形体のうち、エアー溜まりが発生したものは無く、本発明の効果が確認された。
(比較例1)
実施例1と同じ条件で炭化タングステンと金属を含む膜を成膜したが、エッチングによる粗面化を行わずにガラス成形体を作製した。実施例1と同様の評価を行ったところ、100個のガラス成形体全てにエアー溜まりが確認された。
(実施例2)
実施例1で使用した上型及び下型の炭化タングステンと金属を含む膜をエッチング液である硝酸第二セリウムアンモニウムを含む酸性溶液でエッチング除去し、再度、同じ基材上に実施例1と同様にして炭化タングステンと金属を含む膜を形成した上型と下型を作製した。この上型と下型を用いて実施例1と同様に100個のガラス成形体を作製した。100個のガラス成形体のうち、エアー溜まりが発生したものは無く、本発明の金型が、容易に再生が可能であることが確認された。
10 下型
11 基材
12 受け面(成形面)
13 被覆層
14 表面
20 溶融ガラス滴
21 凹部
23 隙間
25 溶融槽
26 滴下ノズル
27 ガラスゴブ
28 ガラス成形体
30 上型
32 成形面
P1 滴下位置
P2 加圧位置

Claims (11)

  1. ガラスコブ又はガラス成形体を製造するための金型の製造方法において、
    基材の上に、スパッタリング法により、炭化タングステンと金属を含む膜を成膜する工程と、
    前記膜を粗面化する工程と、を有することを特徴とする金型の製造方法。
  2. 前記金属が、コバルト又はニッケルを含むことを特徴とする請求項1に記載の金型の製造方法。
  3. 前記スパッタリング法は、ターゲットに炭化タングステン合金を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の金型の製造方法。
  4. 前記炭化タングステン合金は、80〜98質量%が炭化タングステンからなることを特徴とする請求項3に記載の金型の製造方法。
  5. 前記スパッタリング法は、前記炭化タングステンを主成分とするターゲットと、前記金属を主成分とするターゲットとを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の金型の製造方法。
  6. 前記粗面化する工程の前の前記膜の膜厚は、0.05〜5μmであることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の金型の製造方法。
  7. 前記粗面化する工程の後に、前記膜の上に保護膜を形成することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の金型の製造方法。
  8. 前記粗面化する工程の後の前記膜の表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)が0.01〜0.5μmであり、且つ、粗さ曲線要素の平均長(RSm)が0.7μm以下であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の金型の製造方法。
  9. 前記基材が、炭化珪素又は窒化珪素を主成分とすることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の金型の製造方法。
  10. 下型に溶融ガラス滴を滴下する工程と、
    滴下した前記溶融ガラス滴を前記下型の上で冷却固化する工程と、を有するガラスゴブの製造方法において、
    前記下型は、請求項1から9の何れか1項に記載の金型の製造方法によって製造されたものであることを特徴とするガラスゴブの製造方法。
  11. 下型に溶融ガラス滴を滴下する工程と、
    滴下した前記溶融ガラス滴を、前記下型及び前記下型に対向する上型により加圧成形する工程と、を有するガラス成形体の製造方法において、
    前記下型又は前記上型の少なくとも一方は、請求項1から9の何れか1項に記載の金型の製造方法によって製造されたものであることを特徴とするガラス成形体の製造方法。
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