JP2010215098A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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健太郎 菊入
Koji Nagano
浩司 永野
Mitsuyoshi Matsuno
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Abstract

【課題】操舵部材の振動を抑制することのできる車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】アッパー固定ブラケット23の側板31の内側面に、締め付け軸41よりも軸方向上方X1に配置された上位突条56を設ける。上位突条56の位置が、締め付け機構55による締め付け時における、アッパー固定ブラケット23及びアッパーコラムブラケット30の側板31,32;36,37間の実質的な圧接部の位置となる。操舵部材2から、実質的な圧接部としての上位突条56の上端561までの経路長P1と、上位突条56の上端561から上板34(具体的には図4の側面視で固定ボルト25)までの経路長P2とを加算した経路長P(P=P1+P2)の長さを短くする。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
例えばチルト調整機構を備える車両用操舵装置では、ハンドル高さを調整した後、操作レバーを操作して、締め付け機構の締め付け軸により固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板を締め上げて、チルトロックを達成するようにしている(例えば特許文献1を参照)。
特開2003−112633号公報
しかしながら、例えばアイドリング時等のエンジンの低速回転時に、ハンドルに振動が発生するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、操舵部材の振動を抑制することができる車両用操舵装置を提供することである。
本願発明者は、従来において、操舵部材に振動が発生する原因が下記にあると考えた。すなわち、締め付け軸を用いて、固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板を締め上げたときに、両側板の実質的な圧接部は、締め付け軸の周辺部のみになっている。したがって、操舵部材から、上記実質的な圧接部としての、締め付け軸の周辺部を経て、車体に固定される上板までの経路の長さ(経路長)が長くなっている。本願発明者は、上記経路長が長いことが原因で、操舵部材の支持剛性が低下し、操舵部材が振動を発生し易くなっていると考えた。
本願発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、上記目的を達成するための本願発明は、操舵部材(2)が連結された一端(3a)を有するステアリングシャフト(3)を回転可能に支持するコラムチューブ(70)を有するステアリングコラム(15)と、車体側部材(13)に固定される上板(34)および相対向する一対の側板(31,32)を有する固定ブラケット(23)と、上記ステアリングコラムのコラムチューブに固定され、固定ブラケットの各側板にそれぞれ対向する一対の側板を有するコラムブラケット(30)と、操作レバー(46)の回動操作に応じて固定ブラケットの各側板をコラムブラケットの対応する側板に圧接してステアリングコラムの位置のロックを達成するための締め付け機構(55)と、上記締め付け機構による締め付け時の操舵部材の支持剛性を向上するための突条(56;56A;56B;59;59B)と、を備え、上記突条は、固定ブラケットの側板およびコラムブラケットの側板の対向面の何れか一方に設けられて、他方に押圧され、上記締め付け機構は、固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板の挿通孔(39,40)を挿通する締め付け軸(41)を含み、上記突条は、上記コラムチューブの軸方向に関して、上記締め付け軸よりも上方(X1)に配置された上位突条(56;56A;56B)を含むことを特徴とする。
本発明によれば、上記締め付け軸よりも上方に配置された上位突条の位置を、締め付け機構による締め付け時に、固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板間の実質的な圧接部の位置とすることができる。したがって、操舵部材から、固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板間の実質的な圧接部(突条)を経て、車体に固定される上板までの経路の長さを短くすることができる。その結果、操舵部材の支持剛性を向上することができ、例えばエンジンのアイドリング時に操舵部材に発生するおそれのある振動を未然に防止することができる。
また、上記突条は、上記コラムチューブの軸方向に関して、上記締め付け軸よりも下方に配置された下位突条(59;59B)を含む場合がある(請求項2)。この場合、上記コラムチューブの軸方向に関して、締め付け軸の両側に、上位突条および下位突条が配置されることになるので、操舵部材が横方向(左右側方)に振動することを抑制することができる。
また、上記突条は、側方から見たときに上記固定ブラケットの上記上板に向かって延びている場合がある(請求項3)。この場合、上記操舵部材から上板に至るまでの経路の長さをより短くすることができ、操舵部材の支持剛性をより向上することができる。したがって、操舵部材の振動を一層抑制することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 チルトロックを達成するための締め付け機構を含む車両用操舵装置の要部の概略側面図である。 操舵部材の支持剛性の向上を説明するための車両用操舵装置の要部の模式的側面図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 本発明の別の実施の形態の車両用操舵装置の要部の模式的側面図である。 図6のVII −VII 線に沿う概略断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置の要部の模式的側面図である。 本発明のさらに別の実施の形態の車両用操舵装置の要部の一部破断模式的側面図である。
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結された一端3aを有するステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有する転舵軸としてのラック軸8とを備えている。
ピニオン軸7およびラック軸8を含むラックアンドピニオン機構によって、操舵機構A1が構成されている。ラック軸8は、車体側部材9に固定されたハウジング10によって、車両の左右方向に沿う軸方向(紙面とは直交する方向)に移動可能に、支持されている。ラック軸8の各端部は、図示していないが、対応するタイロッドおよび対応するナックルアームを介して対応する転舵輪に連結されている。
ステアリングシャフト3は、例えばスプライン結合を用いて、同行回転可能に且つ軸方向に相対移動可能に連結されたアッパーシャフト11およびロアーシャフト12を有している。ステアリングシャフト3は、車体側部材13,14に固定されたステアリングコラム15によって、図示しない軸受を介して回転可能に支持されている。
ステアリングコラム15は、軸方向に相対移動可能に嵌め合わされた筒状のアッパーチューブ16および筒状のロアーチューブ17により構成されるコラムチューブ70と、ロアーチューブ17の軸方向下端に連結されたハウジング18とを備えている。ハウジング18内には、操舵補助用の電動モータ19の動力を減速してロアーシャフト12に伝達する減速機構20が収容されている。減速機構20は、電動モータ19の回転軸(図示せず)と同行回転可能に連結された駆動ギヤ21と、駆動ギヤ21に噛み合いロアーシャフト12と同行回転する従動ギヤ22とを有している。
本実施の形態では、車両用操舵装置1が電動パワーステアリング装置である場合に則して説明するが、本発明をマニュアルステアリングの車両用操舵装置に適用するようにしてもよい。また、本実施の形態では、コラムチューブ70の軸方向を、軸方向上方X1および軸方向下方X2で表す。
ステアリングコラム15は、車両後方側のアッパー固定ブラケット23および車両前方側のロアー固定ブラケット24を介して車体側部材13,14(例えばクロスメンバー等)に固定されている。アッパー固定ブラケット23は、後述するアッパーコラムブラケット30(図2参照)を介してステアリングコラム15のアッパーチューブ16に固定可能とされている。
再び図1を参照して、アッパー固定ブラケット23は、車体側部材13から下方に突出する固定ボルト(スタッドボルト)25と、当該固定ボルト25に螺合するナット26と、アッパー固定ブラケット23に離脱可能に保持されたカプセル27とを用いて、車体側部材13に衝撃吸収時に離脱可能に固定されている。
ステアリングコラム15のハウジング18には、ロアーコラムブラケット28が固定されており、そのロアーコラムブラケット28は、車体側部材14に固定されたロアー固定ブラケット24に、ピボット軸としてのチルト中心軸29を介してチルト中心軸29の回りに回転可能に支持されている。これにより、ステアリングコラム15の全体がチルト中心軸29の回りに回転可能とされ、その結果、操舵部材2の高さ位置を調整するチルト調整が可能となっている。
本実施の形態において、操舵部材2の位置をコラムチューブ70の軸方向上方X1および軸方向下方X2に調整するテレスコピック調整が可能とされていてもよい。その場合、アッパーコラムブラケット30の側板36,37の締め付け軸挿通孔40は、コラムチューブ70の軸方向X1,X2に平行に延びる長孔に形成されることになる。
図1のII−II線に沿う断面図である図2を参照して、上記固定ボルト25は左右一対設けられており、各固定ボルト25は、アッパー固定ブラケット23およびカプセル27を挿通している。各固定ボルト25にナット26を締め込むことによって、車体側部材13とナット26との間に、アッパー固定ブラケット23およびカプセル27を挟持し、これにより、アッパー固定ブラケット23を車体側部材13に固定するようにしている。
図示していないが、カプセル27は、樹脂製の剪断ピンによってアッパー固定ブラケット23に固定されている。衝撃吸収時には、上記剪断ピンの破断に伴って、アッパー固定ブラケット23が、固定ボルト25に保持されたカプセル27から車両前方(具体的には、図1を参照して、アッパーチューブ16の軸方向下方X2)へ離脱されるようになっている。
再び図2を参照して、アッパー固定ブラケット23は、例えば板金により形成されている。アッパー固定ブラケット23は、左右一対の側板31,32とこれら一対の側板31,32の上端間を連結する連結板33とを有して下向きに開放する溝形をなしている。また、アッパー固定ブラケット23は、上記連結板33の上面に沿って固定された上板34を有している。その上板34には、左右一対の取付座35が設けられており、各取付座35に、上記カプセル27が取り付けられている。
アッパーコラムブラケット30は上向きに開放する溝形をなしており、一対の側板36,37と、一対の側板36,37の下端間を連結する連結板38とを有している。アッパー固定ブラケット23の一対の側板31,32は、アッパーコラムブラケット30の一対の側板36,37の外側に配置されている。すなわち、アッパー固定ブラケット23がアウターブラケットとされ、アッパーコラムブラケット30がインナーブラケットとされている。
アッパー固定ブラケット23の一対の側板31,32には、円弧状をなす縦長の、締め付け軸挿通孔39が形成されており、アッパーコラムブラケット30の一対の側板36,37には、円形をなす、締め付け軸挿通孔40が形成されている。
アッパー固定ブラケット23の一対の側板31,32の締め付け軸挿通孔39およびアッパーコラムブラケット30の一対の側板36,37の締め付け軸挿通孔40に、ボルトからなる締め付け軸41が挿通されている。
締め付け軸41の一端41aにはねじ部42が設けられ、このねじ部42には、ナット43が螺合している。このナット43と、締め付け軸41の他端41bに設けられる挟持部としての頭部44との間でアッパー固定ブラケット23の一対の側板31,32を挟持して締め付けることができるようになっている。
締め付け軸41の頭部44とアッパー固定ブラケット23の側板32の外側面32aとの間には、平座金45が介在している。また、締め付け軸41の頭部44に近接する部分41cは、例えば角形断面に形成されてアッパー固定ブラケット23の側板32の縦長の締め付け軸挿通孔39に係合しており、これにより、アッパー固定ブラケット23に対する締め付け軸41の回動が規制されている。締め付け軸41の残りの部分41dは円柱からなる。
締め付け軸41は当該締め付け軸41の中心軸線C1の回りに回動可能な操作レバー46を支持している。操作レバー46は、基端部に締め付け軸41を挿通させる締め付け軸挿通孔47を有しナット43の座面43aと側板31の外側面31aとの間に介在する長尺のレバー本体48と、レバー本体48の先端から折り曲げ状に延設された延設部49と、延設部49に設けられた握り部50とを備える。
図2および図3を参照して、操作レバー46には、操作レバー46に対するナット43の回動を規制する規制板51が、レバー本体48に沿うようにして取り付けられている。規制板51は、ナット43の外周に係合する例えば六角孔52を有している。また、規制板51は、上記六角孔52の中心(締め付け軸41の中心軸線C1に一致)を中心とする円弧状をなす、ねじ挿通孔53を有しており、そのねじ挿通孔53を挿通した固定ねじ54が、レバー本体48に形成されたねじ孔にねじ込まれることにより、規制板51が操作レバー46に固定されている。
図2に示すように、締め付け軸41の中心軸線C1回りの操作レバー46の回動操作に、ナット43が同伴回転して、該ナット43がねじ部42にねじ込まれたり、ねじ戻されたりするようになっている。これにより、ナット43と締め付け軸41の頭部44との間の軸方向距離が増減し、アウターブラケットであるアッパー固定ブラケット23の側板31,32をインナーブラケットであるアッパーコラムブラケット30の側板36,37に圧接させてチルトロックを実現したり、上記圧接を解除してロック解除を実現したりできるようになっている。ねじ部42を有する締め付け軸41とナット43とより、ねじ式の締め付け機構55が構成されている。
本実施の形態の特徴とするところは、図2および図4を参照して、締め付け機構55による締め付け時において、操舵部材2の支持剛性を向上するための上位突条56を、アッパー固定ブラケット23の一対の側板31,32の内側面31b,32bに設け、締め付け時に、上位突条56が、アッパーコラムブラケット30の対応する側板36,37の外側面36a,37aに圧接されるようにした点にある。
図4に示すように、上位突条56は、締め付け軸41よりも軸方向上方X1に配置されており、アッパー固定ブラケット23の上板34側に向かって延びている。具体的には、図4に示すような側面視で見たときに、上位突条56は、上板34の取付座35の固定ボルト25またはその周辺に向けて延びていることが、後述する経路長Pを短くし操舵部材2の支持剛性を向上させるうえで好ましい。すなわち、上位突条56の一対の端部のうち上板34に相対的に近い側の端部としての上端561が、上板34(特に固定ボルト25)にできるだけ近いことが好ましい。
上位突条56は、プレス成形によって形成することが可能である。具体的には、プレス成形によって、側板31,32の外側面31a,32aに凹条57を形成するときに、その凹条57の裏側に相当する側板32,32の内側面31b,32bの部分に、上位突条56が形成される。
本実施の形態によれば、締め付け軸41よりも軸方向上方X1に配置された上位突条56の位置が、締め付け機構41による締め付け時における、アッパー固定ブラケット23およびアッパーコラムブラケット30の側板31,32;36,37間の実質的な圧接部の位置となる。
したがって、操舵部材2から、上記実質的な圧接部としての上位突条56の上端561(上板34に相対的に近い端部に相当)までの経路長P1と、上位突条56の上端561から上板34(具体的には図4の側面視で固定ボルト25)までの経路長P2とを加算した経路長P(P=P1+P2)の長さを、上位突条56を設けない従来の場合よりも格段に短くすることができる。
すなわち、仮に上位突条56を設けないとすると、側板31,32;36,37間の実質的な圧接部が、締め付け軸41の周辺部58に配置されることになり、その場合、操舵部材2から周辺部58までの経路長Q1と、周辺部58から上板34(具体的には、図4の側面視で固定ボルト25)までの経路長Q2とを加算した経路長Q(Q=Q1+Q2)となり、この経路長Qは上記の経路長Pよりも格段に長くなってしまう。
本実施の形態によれば、操舵部材2の支持剛性に密接な関連を有する上記経路長Pの長さを格段に短くすることができるので、操舵部材2の支持剛性を向上することができる。したがって、例えばアイドルリング時等のエンジンの低速回転時に操舵部材2に発生するおそれのある振動を未然に防止することができる。
上記の経路長Pをできるだけ短くするという観点から、上位突条56は、図4に示すように、締め付け軸41から軸方向上方X1にできるだけ距離を隔てていることが好ましい。
次いで、図6および図7は本発明の別の実施の形態を示している。図6および図7を参照して、本実施の形態が図4および図5の実施の形態と異なるのは、アッパー固定ブラケット23の側板31,32の内側面31b,32bに、締め付け軸41よりも軸方向下方X2に配置された下位突条59を追加した点にある。図6に示すように、上位突条56および下位突条59は、締め付け軸41を挟んだ両側に配置されることが好ましい。
下位突条59は、プレス成形によって形成することが可能である。具体的には、プレス成形によって、側板31,32の外側面31a,32aに凹条60を形成するときに、その凹条60の裏側に相当する側板32,32の内側面31b,32bの部分に、下位突条59が形成される。
本実施の形態によれば、図4の実施の形態と同じ効果に加えて、さらに下記の効果を奏することができる。コラムチューブ70の軸方向X1,X2に関して、締め付け軸41の両側に、上位突条56と下位突条59が配置されることになるので、操舵部材2が横方向(左右側方。紙面と直交する方向)に振動することを抑制することができる。
次いで、図8は本発明のさらに別の実施の形態を示している。図8を参照して、本実施の形態が、図4の実施の形態と異なるのは、上位突条56に代えて、上端561が上板34(側面視で固定ボルト25)側により近づくように延伸された上位突条56Aを用いた点にある。
本実施の形態によれば、操舵部材2から、上記実質的な圧接部としての上位突条56Aの上端561までの経路長P1Aと、上位突条56Aの上端561から上板34(具体的には図4の側面視で固定ボルト25)までの経路長P2Aとを加算した経路長PA(PA=P1A+P2A)の長さを、図3の実施の形態の場合よりもさらに短くすることができる。その結果、操舵部材2の支持剛性のさらなる向上を実現することができ、アイドリング時等の操舵部材2の振動を一層抑制することができる。
上記各実施の形態では、アッパー固定ブラケット23の側板31,32の内側面31b,32bに突条を設けていたが、これに代えて、図9に示すように、チルト調整可能でテレスコピック調整不可の車両用操舵装置1において、アッパーコラムブラケット30の側板36,37の外側面36a,37aに上位突条56Bおよび下位突条59Bのうち、少なくとも上位突条56Bを設けるようにしてもよい。
アッパー固定ブラケット23の側板31,32の内側面31b,32bに上位突条56(図4および図6参照),下位突条59(図6参照),上位突条56A(図8参照)を設ける場合は、チルト調整可能な車両用操舵装置への適用、チルト調整およびテレスコピック調整可能な車両用操舵装置への適用が可能である。一方、アッパーコラムブラケット30の側板36,37の外側面36a,37aに上位突条56B、またはこれに付加して下位突条59B(図9参照)を設ける場合は、チルト調整可能な車両用操舵装置への適用が可能である。
なお、上記のようにアッパーチューブ16およびロアーチューブ17を含むコラムチューブ70を用いて、チルト、テレスコの両機能を果たすようにしてもよいし、また、単一チューブからなるコラムチューブを用いて、チルト機能のみを果たすようにしてもよい。その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、13…車体側部材、15…ステアリングコラム、16…アッパーチューブ、17…ロアーチューブ、23…アッパー固定ブラケット、27…カプセル、29…チルト中心軸、30…アッパーコラムブラケット、31,32…(アッパー固定ブラケットの)側板、31a…外側面、36,37…(アッパーコラムブラケットの)側板、41…締め付け軸、55…締め付け機構、56,56A,56B…上位突条、59,59B…下位突条、70…コラムチューブ、X1…(コラムチューブの)軸方向上方、X2…(コラムチューブの)軸方向下方

Claims (3)

  1. 操舵部材が連結された一端を有するステアリングシャフトを回転可能に支持するコラムチューブを有するステアリングコラムと、
    車体側部材に固定される上板および相対向する一対の側板を有する固定ブラケットと、 上記ステアリングコラムのコラムチューブに固定され、固定ブラケットの各側板にそれぞれ対向する一対の側板を有するコラムブラケットと、
    操作レバーの回動操作に応じて固定ブラケットの各側板をコラムブラケットの対応する側板に圧接してステアリングコラムの位置のロックを達成するための締め付け機構と、
    上記締め付け機構による締め付け時の操舵部材の支持剛性を向上するための突条と、を備え、
    上記突条は、固定ブラケットの側板およびコラムブラケットの側板の対向面の何れか一方に設けられて、他方に押圧され、
    上記締め付け機構は、固定ブラケットおよびコラムブラケットの側板の挿通孔を挿通する締め付け軸を含み、
    上記突条は、上記コラムチューブの軸方向に関して、上記締め付け軸よりも上方に配置された上位突条を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記突条は、上記コラムチューブの軸方向に関して、上記締め付け軸よりも下方に配置された下位突条を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項1または2において、上記固定ブラケットは車体に固定される上板を含み、
    上記突条は、側方から見たときに上記固定ブラケットの上記上板に向かって延びていることを特徴とする車両用操舵装置。
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JP2016222056A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 日本精工株式会社 チルト式ステアリングコラム装置

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