JP2010212347A - 受発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光素子および受光素子をモノリシックに集積することができ、個別に光量検出を行うことが可能な受発光装置を提供する。
【解決手段】受発光装置1000において、発光素子100は、第1部分と、ミラー部と、を有し、第1部分は、少なくとも、第1クラッド層104と、第1クラッド層の上方に設けられた活性層106と、活性層の上方に設けられた第2クラッド層108と、を構成し、活性層の少なくとも一部は、光導波路142,144を構成し、活性層は、光導波路において、光を生じ、光導波路は、ミラー部の側方に設けられ、光導波路に生じる光を反射させる反射面と、活性層の側面に設けられ、前記光導波路に生じる光を出射する出射面と、を有し、受光素子200は、光吸収層206を有し、反射面を透過した光の一部であって、ミラー部によって光吸収層の方向に向かって回折された光を受光する。
【選択図】図1
【解決手段】受発光装置1000において、発光素子100は、第1部分と、ミラー部と、を有し、第1部分は、少なくとも、第1クラッド層104と、第1クラッド層の上方に設けられた活性層106と、活性層の上方に設けられた第2クラッド層108と、を構成し、活性層の少なくとも一部は、光導波路142,144を構成し、活性層は、光導波路において、光を生じ、光導波路は、ミラー部の側方に設けられ、光導波路に生じる光を反射させる反射面と、活性層の側面に設けられ、前記光導波路に生じる光を出射する出射面と、を有し、受光素子200は、光吸収層206を有し、反射面を透過した光の一部であって、ミラー部によって光吸収層の方向に向かって回折された光を受光する。
【選択図】図1
Description
本発明は、受発光装置に関する。
光通信等で用いられる半導体発光デバイスにおいては、一般的に、装置の外部に半透過ミラーや回折素子を配置して出射した光の一部を取り出し、その光を受光素子によって検出することで、光量の調整等を行っている。
例えば、特許文献1では、レーザーダイオードからの光を分光プリズム等で分岐させ、その分岐させた光を検出するモニター用フォトダイオードを有する光ピックアップ装置が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法では、発光素子と受光素子が個々に設けられているため、別途分光プリズム等の光学素子が必要となり、部品点数が多くなる、小型化が難しい、表示装置に用いるためには、複数のレーザーダイオードの光量を個々に検出する必要があるが、個別に受光素子を設けるのは困難である、といった問題がある。
本発明の目的の一つは、発光素子および受光素子をモノリシックに集積することができ、個別に光量検出を行うことが可能な受発光装置を提供することにある。
本発明に係る受発光装置は、
少なくとも発光素子と受光素子とで構成された受発光装置において、
第1部分と、第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間に設けられたミラー部と、を有する半導体層と、
前記第2部分の上方に設けられた光吸収層と、
を含み、
前記発光素子は、前記第1部分と、前記ミラー部と、を有し、
前記第1部分は、少なくとも、
第1クラッド層と、
前記第1クラッド層の上方に設けられた活性層と、
前記活性層の上方に設けられた第2クラッド層と、
を構成し、
前記活性層の少なくとも一部は、光導波路を構成し、
前記活性層は、前記光導波路において、光を生じ、
前記光導波路は、
前記ミラー部の側方に設けられ、前記光導波路に生じる光を反射させる反射面と、
前記活性層の側面に設けられ、前記光導波路に生じる光を出射する出射面と、
を有し、
前記受光素子は、前記光吸収層を有し、
前記受光素子は、前記反射面を透過した光の一部であって、前記ミラー部によって前記光吸収層の方向に向かって回折された光を受光する。
少なくとも発光素子と受光素子とで構成された受発光装置において、
第1部分と、第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間に設けられたミラー部と、を有する半導体層と、
前記第2部分の上方に設けられた光吸収層と、
を含み、
前記発光素子は、前記第1部分と、前記ミラー部と、を有し、
前記第1部分は、少なくとも、
第1クラッド層と、
前記第1クラッド層の上方に設けられた活性層と、
前記活性層の上方に設けられた第2クラッド層と、
を構成し、
前記活性層の少なくとも一部は、光導波路を構成し、
前記活性層は、前記光導波路において、光を生じ、
前記光導波路は、
前記ミラー部の側方に設けられ、前記光導波路に生じる光を反射させる反射面と、
前記活性層の側面に設けられ、前記光導波路に生じる光を出射する出射面と、
を有し、
前記受光素子は、前記光吸収層を有し、
前記受光素子は、前記反射面を透過した光の一部であって、前記ミラー部によって前記光吸収層の方向に向かって回折された光を受光する。
本発明に係る受発光装置によれば、発光素子および受光素子をモノリシックに集積することができ、個別に光量検出を行うことが可能な受発光装置を提供することができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記光導波路の前記出射面は、前記活性層の第1側面に設けられ、
前記光導波路は、前記出射面から前記反射面まで、前記第1側面の垂線に対して傾いた方向に向かって設けられていることができる。
前記光導波路の前記出射面は、前記活性層の第1側面に設けられ、
前記光導波路は、前記出射面から前記反射面まで、前記第1側面の垂線に対して傾いた方向に向かって設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記光導波路は、複数設けられ、
前記複数の光導波路は、少なくとも1つの前記光導波路の対を成し、
前記光導波路の対の一方の第1光導波路は、一の方向に向かって設けられ、
前記光導波路の対の他方の第2光導波路は、前記一の方向と異なる他の方向に向かって設けられ、
前記第1光導波路の前記ミラー部側の端面と、前記第2光導波路の前記ミラー部側の端面とは、重なっていることができる。
前記光導波路は、複数設けられ、
前記複数の光導波路は、少なくとも1つの前記光導波路の対を成し、
前記光導波路の対の一方の第1光導波路は、一の方向に向かって設けられ、
前記光導波路の対の他方の第2光導波路は、前記一の方向と異なる他の方向に向かって設けられ、
前記第1光導波路の前記ミラー部側の端面と、前記第2光導波路の前記ミラー部側の端面とは、重なっていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記光導波路に生じる光は、当該光導波路内において利得を受けることができる。
前記光導波路に生じる光は、当該光導波路内において利得を受けることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記ミラー部は、分布ブラッグ反射型ミラーまたはフォトニック結晶領域からなることができる。
前記ミラー部は、分布ブラッグ反射型ミラーまたはフォトニック結晶領域からなることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記分布ブラッグ反射型ミラーは、複数の溝から構成され、
前記複数の溝は、前記反射面の垂線に沿って所定の間隔で配置されていることができる。
前記分布ブラッグ反射型ミラーは、複数の溝から構成され、
前記複数の溝は、前記反射面の垂線に沿って所定の間隔で配置されていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記フォトニック結晶領域は、前記半導体層の面内方向に所定の格子配列で周期的に配置された複数の穴で構成されていることができる。
前記フォトニック結晶領域は、前記半導体層の面内方向に所定の格子配列で周期的に配置された複数の穴で構成されていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記受光素子は、第1コンタクト層と、第2コンタクト層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1コンタクト層と、前記第2コンタクト層との間に設けられていることができる。
前記受光素子は、第1コンタクト層と、第2コンタクト層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1コンタクト層と、前記第2コンタクト層との間に設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記第1コンタクト層は、素子分離層を介して、前記半導体層の前記第2部分の上方に設けられていることができる。
前記第1コンタクト層は、素子分離層を介して、前記半導体層の前記第2部分の上方に設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記発光素子は、
前記第1クラッド層に電気的に接続された第1電極と、
前記第2クラッド層に電気的に接続された第2電極と、
を含み、
前記受光素子は、
前記第1コンタクト層と電気的に接続された第3電極と、
前記第2コンタクト層と電気的に接続された第4電極と、
を含むことができる。
前記発光素子は、
前記第1クラッド層に電気的に接続された第1電極と、
前記第2クラッド層に電気的に接続された第2電極と、
を含み、
前記受光素子は、
前記第1コンタクト層と電気的に接続された第3電極と、
前記第2コンタクト層と電気的に接続された第4電極と、
を含むことができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記第2電極と、前記第3電極は、共通の電極であることができる。
前記第2電極と、前記第3電極は、共通の電極であることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記受光素子は、第3クラッド層と、第4クラッド層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第3クラッド層と、前記第4クラッド層との間に設けられていることができる。
前記受光素子は、第3クラッド層と、第4クラッド層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第3クラッド層と、前記第4クラッド層との間に設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記受光素子は、第1ミラー層と、第2ミラー層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1ミラー層と、前記第2ミラー層との間に設けられていることができる。
前記受光素子は、第1ミラー層と、第2ミラー層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1ミラー層と、前記第2ミラー層との間に設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記受光素子は、前記光吸収層の上方に設けられた一対のショットキー電極をさらに有し、
前記ショットキー電極の各々は、櫛型形状を有し、互いに所定の間隔をあけて櫛歯が噛み合わさるようにして設けられていることができる。
前記受光素子は、前記光吸収層の上方に設けられた一対のショットキー電極をさらに有し、
前記ショットキー電極の各々は、櫛型形状を有し、互いに所定の間隔をあけて櫛歯が噛み合わさるようにして設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記発光素子および前記受光素子は、複数設けられていることができる。
前記発光素子および前記受光素子は、複数設けられていることができる。
本発明に係る受発光装置において、
前記光導波路に生じる光は、当該光導波路において利得を受けることができる。
前記光導波路に生じる光は、当該光導波路において利得を受けることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1.受発光装置
まず、本実施形態に係る受発光装置1000について説明する。
まず、本実施形態に係る受発光装置1000について説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る受発光装置1000を模式的に示す斜視図である。図2は、受発光装置1000を模式的に示す平面図である。図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4は、図2のIV−IV線断面の一部拡大図である。なお、図1では、便宜上、第2電極122及び反射防止膜114の図示を省略している。図2では、便宜上、第2電極122の図示を省略している。
本実施形態に係る受発光装置1000は、発光素子100と受光素子200とで構成されている。受発光装置1000は、図1〜図4に示すように、第1部分10aと、第2部分10bと、ミラー部170と、を有する半導体層10と、第2部分10bの上方に設けられた光吸収層206と、を含む。
半導体層10は、複数の層からなることができる。半導体層10は、第1の層14と、第2の層16と、第3の層18と、を有することができる。半導体層10は、例えば、さらに、基板12と、第4の層19と、を有することができる。
基板12としては、例えば、第1導電型(例えばn型)のGaAs基板などを用いることができる。
第1の層14は、基板12上に形成されている。第1の層14は、例えば、第1導電型の半導体からなる。第1の層14としては、例えばn型AlGaAs層などを用いることができる。なお、図示はしないが、基板12と第1の層14との間に、バッファー層が形成されていてもよい。バッファー層としては、例えば基板12よりも結晶性の良好な(例えば欠陥密度の低い)第1導電型(n型)のGaAs層などを用いることができる。
第2の層16は、第1の層14上に形成されている。第2の層16は、例えば、GaAsウェル層とAlGaAsバリア層とから構成される量子井戸構造を3つ重ねた多重量子井戸(MQW)構造を有する。
第3の層18は、第2の層16上に形成されている。第3の層18は、例えば第2導電型(例えばp型)の半導体からなる。第3の層18としては、例えばp型AlGaAs層などを用いることができる。
第4の層19は、第3の層18上に形成されている。第4の層19としては、第2電極122とオーミックコンタクトする層を用いることができる。第4の層19は、例えば第2導電型の半導体からなる。第4の層19としては、例えばp型GaAs層などを用いることができる。
半導体層10は、互いに平行な側面11a,11bを有する。半導体層10は、半導体層10の一方の側面11a側に設けられた第1部分10aと、半導体層10の他方の側面11b側に設けられた第2部分10bと、を有する。第1部分10aは、発光素子100を構成する部材となることができる。第2部分10b上には、受光素子200の光吸収層206が設けられている。第1部分10aと第2部分10bとの間には、ミラー部170が設けられている。
以下、発光素子100、受光素子200、および受発光装置1000の動作について説明する。
(1)発光素子
発光素子100は、図1〜図4に示すように、第1部分10aと、ミラー部170と、を有する。発光素子100は、さらに、例えば、絶縁部112と、反射防止膜114と、第1電極120と、第2電極122と、を有することができる。
発光素子100は、図1〜図4に示すように、第1部分10aと、ミラー部170と、を有する。発光素子100は、さらに、例えば、絶縁部112と、反射防止膜114と、第1電極120と、第2電極122と、を有することができる。
第1部分10aの第1の層14、第2の層16、および第3の層18は、それぞれ、第1クラッド層104、活性層106、および第2クラッド層108を構成している。さらに、第1部分10aの第4の層19は、上部コンタクト層109を構成することができる。例えば、p型の第2クラッド層108、不純物がドーピングされていない活性層106、及びn型の第1クラッド層104により、pinダイオードが構成される。第1クラッド層104及び第2クラッド層108の各々は、活性層106よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さい層である。
活性層106の一部は、光導波路を構成している。本実施例において、光導波路には、光を生じさせることができ、この光は、例えば、光導波路内で利得を受けることができる。光導波路は、光導波路に生じる光を反射させる反射面と、光導波路に生じる光を出射する出射面と、を有する。図示の例では、活性層106は、複数(2つ)の光導波路(第1光導波路142及び第2光導波路144)を構成している。光導波路は、図示はしないが、単数であってもよい。複数の光導波路142,144の各々は、対を成していてもよい。図示の例では、第1光導波路142及び第2光導波路144が、光導波路対140を構成している。第1光導波路142は、第1端面151と、第3端面153とを有する。第2光導波路144は、第2端面152と、第4端面154とを有する。第1端面151および第2端面152の各々は、活性層106の第1側面105に設けられ、光導波路に生じる光を出射する出射面であることができる。第3端面153および第4端面154の各々は、ミラー部170の側方に設けられ、光導波路142,144に生じる光を反射させる反射面160を構成することができる。第1光導波路142及び第2光導波路144の平面形状は、例えば、平行四辺形である。
光導波路142,144は、図2に示すように、出射面(第1端面151,第2端面152)から反射面160まで、第1側面105の垂線P1に対して傾いた方向に向かって設けられていることができる。これにより、光導波路142,144に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。また、第1光導波路142と第2光導波路144とは、異なる方向に向かって設けられている。図示の例では、第1光導波路142は、第1側面105の垂線P1に対して一方の側に傾いており、角度θ1の傾きを有する一の方向(以下「第1方向」ともいう)Aに向かって設けられている。また、第2光導波路144は、第1側面105の垂線P1に対して他方の側(上記一方の側の反対側)に傾いており、角度θ2の傾きを有する他の方向(以下「第2方向」ともいう)Bに向かって設けられている。なお、第1光導波路142が一の方向に向かって設けられている場合とは、当該一の方向が、平面的に見て、第1光導波路142の第1端面151の中心と、第3端面153の中心とを結ぶ方向に一致する場合をいう。このことは、他の光導波路についても同様である。第1方向Aの垂線P1に対する角度θ1と、第2方向Bの垂線P1に対する角度θ2とは、図示の例では、等しいが、異なっていてもよい。
図5は、活性層106を第1側面105側から平面的に見た図である。図5に示すように、第1光導波路142の第1端面151と第3端面153とは、重なっていない。同様に、第2光導波路144の第2端面152と第4端面154とは、重なっていない。これにより、第1光導波路142に生じる光を第1端面151と第3端面153との間で、および第2光導波路144に生じる光を第2端面152と第4端面154との間で、直接的に多重反射させないことができる。その結果、直接的な共振器を構成させないことができるため、光導波路142,144に生じる光のレーザー発振をより確実に抑制または防止することができる。したがって、発光素子100は、レーザー光ではない光を発することができる。なお、この場合には、図5に示すように、例えば第1光導波路142において、第1端面151と第3端面153とのずれ幅xは、正の値であればよい。
なお、図示はしないが、光導波路は、第1側面105側の端面からミラー部170側の端面まで、直線状に、第1側面105の垂線P1と平行となる方向に向かって設けられていてもよい。すなわち、活性層106を第1側面105側から平面的にみたときに、第1側面105側の端面と第2側面側の端面とは、完全に重なっていてもよい。この場合には、共振器が構成され、発光素子100は、レーザー光を発することができる。また、例えば、光導波路内で生じた光が利得を受けないこともできる。すなわち、発光素子100としては、例えば、半導体レーザー、LED(Light Emitting Diode)などのその他の端面発光型の半導体発光素子を用いてもよい。
反射面160は、ミラー部170の側方に設けられている。反射面160は、第1光導波路142の第3端面153と、第2光導波路144の第4端面154と、で構成されている。図示の例では、第3端面153と、第4端面154とは、完全に重なっており、反射面160は、第3端面153および第4端面154と一致する面である。なお、図示はしないが、第3端面153と第4端面154とは、一部が重なっていてもよい。図2の例では、反射面160は、平面的に見て、第1側面105に対して、平行であることができる。第1方向Aと反射面160の垂線P2とがなす角度と、第2方向Bと反射面160の垂線P2とがなす角度とは、例えば、等しい。
光導波路142,144に生じる光の波長帯において、反射面160の反射率は、出射面151,152の反射率よりも高い。出射面151,152には、例えば、反射防止膜114が設けられていることにより、低い反射率を得ることができる。反射防止膜114は、第1側面105の全面に設けられることができる。反射防止膜114としては、例えばAl2O3単層、または、SiO2層、SiN層、Ta2O5層や、これらの多層膜などを用いることができる。反射面160は、ミラー部170が設けられることにより、高い反射率を得ることができる。
ミラー部170は、複数の溝172で構成されているDBRミラーであることができる。溝172の平面形状は、例えば、矩形である。溝172の底面の位置は、第2の層16の下面の位置より下に設けられていることが望ましい。図4の例では、溝172の底面の位置は、基板12の上面の位置より下である。溝172の内部は、空洞(空気)であってもよいし、絶縁材料で埋めこまれていてもよい。溝172は、図示の例では、4つ設けられているが、その数は限定されない。ミラー部170は、溝172の数または底面の位置(溝の深さ)によって、反射率を調整することができる。具体的には、溝172の数を増やすことで、反射率が高くなり、溝172の数を減らすことで、反射率が低くなる。また、溝172の深さを深くすることで反射率が高くなり、溝172の深さを浅くすることで、反射率が低くなる。
溝172は、反射面160の垂線P2に沿って、所定の間隔で形成されている。溝172は、図4に示すように、例えば、幅aの大きさが、(2ma+1)λ/(4nacosθ1’)または、(2ma+1)λ/(4nacosθ2’)であり、間隔bの大きさが、(2mb+1)λ/(4nbcosθ1)または、(2mb+1)λ/(4nbcosθ2)であるように配置されることができる。なお、ma、mbは、0以上の整数であり、λは、光導波路142,144に生じる光の波長であり、naは、溝172における垂直断面の有効屈折率であり、nbは、溝172を形成していない領域における垂直断面の有効屈折率である。また、θ1’およびθ2’は、光導波路142,144からθ1またはθ2で反射面160に入射した場合の屈折角であり、θ1’=sin−1((nb/na)sinθ1)およびθ2’=sin−1((nb/na)sinθ2)である。このように、ミラー部170は、所定の幅を有する溝172が所定の間隔で設けられることにより、DBRミラーを構成することができる。
上部コンタクト層109と、第2クラッド層108の一部とは、柱状の半導体堆積体(以下「柱状部」という)130を構成することができる。上部コンタクト層109は、光導波路142,144と同じ平面形状を有していることができる。すなわち、例えば、柱状部130の平面形状によって、電極120,122間の電流経路が決定され、その結果、光導波路142,144の平面形状が決定される。なお、例えば、図示はしないが、第1クラッド層104の一部、活性層106の一部、第2クラッド層108の一部が、柱状部130を構成することもできる。
絶縁部112は、図1および図3に示すように、例えば第2クラッド層108上であって、柱状部130の側方に設けられていることができる。絶縁部112は、柱状部130の側面に接している。絶縁部112の上面は、例えば、上部コンタクト層109の上面と連続していることができる。絶縁部112としては、例えば、SiN層、SiO2層、ポリイミド層などを用いることができる。絶縁部112としてこれらの材料を用いた場合、第1電極120及び第2電極122間の電流は、絶縁部112を避けて、該絶縁部112に挟まれた柱状部130を流れることができる。絶縁部112は、図示はしないが、例えば、活性層106の側面のうち、第1端面151から第4端面154以外の側面を覆うことができる。絶縁部112は、活性層106の屈折率よりも低い屈折率を有することができる。この場合、絶縁部112を形成した部分の垂直断面の有効屈折率は、絶縁部112を形成しない部分、すなわち、柱状部130が形成された部分の垂直断面の有効屈折率より小さくなる。これにより、平面方向について、光導波路142,144内に効率良く光を閉じ込めることができる。また、絶縁部112を設けないこともできる。例えば、絶縁部112が空気であってもよい。
第1電極120は、基板12の下に形成されていることができる。図1の例では、第1電極120は、基板12の下の全面に形成されている。第1電極120は、該第1電極120とオーミックコンタクトする層(図示の例では基板12)と接していることができる。第1電極120は、基板12を介して、第1クラッド層104と電気的に接続されている。第1電極120は、発光素子100を駆動するための一方の電極である。第1電極120としては、例えば、基板12側からCr層、AuGe層、Ni層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。
第2電極122は、上部コンタクト層109上及び絶縁部112上の全面に形成されていることができる。図示はしないが、第2電極122は、上部コンタクト層109(柱状部130)上の一部および絶縁部112上の一部に形成されていてもよい。第2電極122は、上部コンタクト層109を介して、第2クラッド層108と電気的に接続されている。第2電極122は、発光素子100を駆動するための他方の電極である。第2電極122としては、例えば、上部コンタクト層109側からCr層、AuZn層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。第2電極122と上部コンタクト層109との接触面は、光導波路142,144と同様の平面形状を有していることができる。
(2)受光素子
受光素子200は、図1〜図4に示すように、光吸収層206を含む。受光素子200は、さらに、例えば、第1コンタクト層204と、第2コンタクト層208と、素子分離層202と、第3電極210と、第4電極212と、を含むことができる。
受光素子200は、図1〜図4に示すように、光吸収層206を含む。受光素子200は、さらに、例えば、第1コンタクト層204と、第2コンタクト層208と、素子分離層202と、第3電極210と、第4電極212と、を含むことができる。
素子分離層202は、第2部分10bの第4の層19上に形成されていることができる。素子分離層202は、発光素子100と、受光素子200とを電気的に分離することができる。素子分離層202は、例えば、不純物がドーピングされていないAlGaAs層などを用いることができる。
第1コンタクト層204は、図4に示すように、素子分離層202上に形成されている。第1コンタクト層204は、例えば、第1導電型の半導体からなる。第1コンタクト層204としては、例えばn型GaAs層などを用いることができる。
光吸収層206は、第1コンタクト層204上に形成されている。光吸収層206は、例えば、不純物がドーピングされていないGaAs層などを用いることができる。
第2コンタクト層208は、光吸収層206上に形成されている。第2コンタクト層208は、例えば第2導電型(例えばp型)の半導体からなる。第2コンタクト層208としては、例えばp型GaAs層などを用いることができる。
第3電極210は、第1コンタクト層204上に形成されていることができる。第3電極210は、受光素子200を駆動するための一方の電極である。第3電極210は、第1コンタクト層204と電気的に接続されている。第3電極210としては、第1電極120と同様の材料を用いることができる。
第4電極212は、第2コンタクト層208上に形成されている。第4電極212は、受光素子200を駆動するための他方の電極である。第4電極212は、第2コンタクト層208と電気的に接続されている。第4電極210としては、第2電極122と同様の材料を用いることができる。
受光素子200では、第3電極210と第4電極212との間に、pinダイオードの逆バイアス電圧を印加すると、入射された光によって生成された電子−正孔対が加速され電流として取り出すことができる。すなわち、受光素子200は、pinフォトダイオードを構成することができる。
(3)受発光装置の動作
発光素子100では、第1電極120と第2電極122との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、光導波路142,144において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。この生じた光を起点として、連鎖的に誘導放出が起こり、光導波路142,144内で光の強度が増幅される。例えば、図1に示すように、第1光導波路142に生じる光の一部4は、反射面160において反射して第2光導波路144の第2端面152から第2出射光2として出射されるが、その間に光の強度が増幅される。同様に、第2光導波路144に生じる光の一部は、反射面160において反射して、第1光導波路142の第1端面151から第1出射光1として出射されるが、その間に光の強度が増幅される。なお、第1光導波路142に生じる光には、直接、第1光導波路142の第1端面151から第1出射光1として出射されるものもある。同様に第2光導波路144に生じる光には、直接、第2光導波路144の第2端面152から第2出射光2として出射されるものもある。これらの光も同様に各利得部分において増幅される。また、光導波路142,144に生じる光の一部は、反射面160を透過して、ミラー部170によって回折される。回折された光の一部は、図1に示すように、受光素子200の光吸収層206に向かって回折された回折光6となる。回折光6は、受光素子200によって、受光される。これにより、発光素子100に生じた光の光出力をモニターすることができる。
発光素子100では、第1電極120と第2電極122との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、光導波路142,144において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。この生じた光を起点として、連鎖的に誘導放出が起こり、光導波路142,144内で光の強度が増幅される。例えば、図1に示すように、第1光導波路142に生じる光の一部4は、反射面160において反射して第2光導波路144の第2端面152から第2出射光2として出射されるが、その間に光の強度が増幅される。同様に、第2光導波路144に生じる光の一部は、反射面160において反射して、第1光導波路142の第1端面151から第1出射光1として出射されるが、その間に光の強度が増幅される。なお、第1光導波路142に生じる光には、直接、第1光導波路142の第1端面151から第1出射光1として出射されるものもある。同様に第2光導波路144に生じる光には、直接、第2光導波路144の第2端面152から第2出射光2として出射されるものもある。これらの光も同様に各利得部分において増幅される。また、光導波路142,144に生じる光の一部は、反射面160を透過して、ミラー部170によって回折される。回折された光の一部は、図1に示すように、受光素子200の光吸収層206に向かって回折された回折光6となる。回折光6は、受光素子200によって、受光される。これにより、発光素子100に生じた光の光出力をモニターすることができる。
本実施形態に係る受発光装置1000は、例えば、プロジェクタ、ディスプレイ、照明装置、計測装置などの光源に適用されることができる。このことは、後述する実施形態についても同様である。
受発光装置1000は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る受発光装置1000では、モノリシックに発光素子100と受光素子200が形成されていることができる。これにより、後述するように受発光装置のアレイ化を、容易に行うことができる。また、例えば、別途、受光素子を設置する場合と比較して、部品点数の削減および製造コストの削減が可能となる。
本実施形態に係る受発光装置1000では、発光素子100に生じた光の光出力を、受光素子200において、モニターすることができる。したがって、モニターされた光出力に基づいて、発光素子100に印加する電圧値を調整することができる。これにより、輝度むらを低減し、また、明るさを自動調整することができる受発光装置を提供することができる。発光素子100に生じた光の光出力を、発光素子100に印加する電圧値にフィードバックする制御は、例えば、外部電子回路(図示しない)を用いて行うことができる。
本実施形態に係る受発光装置1000では、受光素子200が、反射面160を透過した光の一部であって、前記ミラー部170によって光吸収層206の方向に向かって回折された回折光6を受光することができる。回折光6は、ミラー部170の反射率の影響を受けにくいため、ミラー部170が高い反射率を有している場合であっても、受光素子200は、発光素子100の光強度をモニターすることができる。したがって、本実施形態に係る受発光装置1000によれば、ミラー部170の反射率を高めることができるため、発光素子100の効率化を図ることができる。
本実施形態に係る受発光装置1000では、上述したように、発光素子100は、光導波路142,144に生じる光のレーザー発振を抑制または防止することができる。従って、スペックルノイズを低減させることができる。さらに、本実施形態に係る発光素子100では、光導波路142,144に生じる光は、光導波路142,144内において利得を受けながら進行して、外部に出射されることができる。従って、従来の一般的なLEDよりも高い出力を得ることができる。以上のように、本実施形態によれば、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である新規な発光素子を有する受発光装置を提供することができる。
本実施形態に係る受発光装置1000では、反射面160には、複数の溝172で構成されたDBRミラーからなるミラー部170が設けられることができる。したがって、平面プロセスでミラー部170を製造することができるため、発光素子と受光素子とをモノリシックに形成でき、また、チップ毎に誘電体ミラーの形成や劈開を行う場合と比較して、生産性を向上しつつ、使用する資源の量を削減することもできる。
2.受発光装置の製造方法
次に、第1の実施形態に係る発光装置1000の製造方法について説明する。
次に、第1の実施形態に係る発光装置1000の製造方法について説明する。
図6〜図10は、受発光装置1000の製造工程を模式的に示す断面図である。図6〜図8および図10は、図4に示す断面図に対応している。図9は、図3に示す断面図に対応している。
まず、図6に示すように、基板12上に、第1の層14、第2の層16、第3の層18、第4の層19、素子分離層202、第1コンタクト層204、光吸収層206、および第2コンタクト層208を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などを用いることができる。
図7に示すように、第2コンタクト層208、光吸収層206、第1コンタクト層204の一部をパターニングする。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。
図8に示すように、第4の層19の上面の一部をエッチングにより露出させる。具体的には、まず、第1コンタクト層204をアンモニアと過酸化水素水の水溶液(NH3+H2O2+H2O)で選択エッチングする。次に、素子分離層202を緩衝フッ化水素酸(BHF)または、フッ化水素酸水溶液(HF+H2O)で選択エッチングする。これにより、第4の層19の上面の一部を露出することができる。
図9に示すように、第1部分10aの第4の層19(上部コンタクト層109)および第1部分10aの第3の層18(第2クラッド層108)をパターニングする。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。これにより、柱状部130が形成される。
図10に示すように、第4の層19、第3の層18、第2の層16、第1の層14、及び基板12をパターニングすることにより、溝172を形成する。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。これにより、溝172によって構成されたミラー部170が形成される。
図3に示すように、柱状部130の側面を覆うように絶縁部112を形成する。具体的には、まず、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、塗布法などにより、第2クラッド層108の上方(上部コンタクト層109を含む)に絶縁層(図示せず)を成膜する。次に、例えば、エッチング技術などを用いて、上部コンタクト層109の上面を露出させる。以上の工程により、絶縁部112を形成することができる。なお、本工程で、溝172を絶縁層で埋め込んでもよい。また、例えば、本工程で、受光素子200の光吸収層206に無反射膜(図示しない)を形成してもよい。
次に、柱状部130を構成する上部コンタクト層109上および絶縁部112上に第2電極122を形成し、第1コンタクト層204上に第3電極210を形成し、第2コンタクト層208上に第4電極212を形成する。第2電極122、第3電極210および第4電極212は、例えば、フォトリソグラフィ技術によりレジスト膜(図示しない)等で所定の領域を覆った後、真空蒸着法およびリフトオフ法を行うことにより、所望の形状に形成されることができる。なお、ミラー部170が形成された領域は、溝172に電極材料が入り込むことで短絡しないように、例えば、溝172より広い領域をレジスト膜等で覆うことが望ましい。次に、基板12の下面下に第1電極120を形成する。第1電極120は、例えば、真空蒸着法により形成される。
次に、図2に示すように、活性層106の第1側面105の全面に反射防止膜114を形成する。反射防止膜114は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタ法、イオンアシスト蒸着(Ion Assisted Deposition)法などにより形成される。
以上の工程により、受発光装置1000を製造することができる。
本実施形態に係る受発光装置1000の製造方法によれば、平面プロセスでミラー部170を製造することができる。したがって、発光素子と受光素子とをモノリシックに形成でき、また、チップ毎に誘電体ミラーの形成や劈開を行う場合と比較して、生産性を向上しつつ、使用する資源の量を削減することもできる。
3.変形例
次に本実施形態に係る受発光装置の変形例について説明する。なお、上述した図1〜図4に示す受発光装置1000の例と異なる点について説明し、同様の点については同一の符号を付し説明を省略する。
次に本実施形態に係る受発光装置の変形例について説明する。なお、上述した図1〜図4に示す受発光装置1000の例と異なる点について説明し、同様の点については同一の符号を付し説明を省略する。
(1)まず、第1の変形例について説明する。
図11は、本変形例に係る受発光装置2000を模式的に示す平面図である。図12は、図11のXII−XII断面の一部拡大図である。図11に示す平面図は、図2に対応している。
受発光装置1000の例では、ミラー部170が、DBRミラーである場合について説明した。これに対し、本変形例では、ミラー部170が、フォトニック結晶領域であることができる。ミラー部170は、半導体層10の面内方向に所定の格子配列で周期的に配置された複数の穴174で構成されている。すなわち、ミラー部170は、面方向に周期的な屈折率分布が形成された2次元フォトニック結晶構造を有することができる。穴174の形状は、例えば、円柱状である。穴174の平面形状は、例えば、円状、楕円形状、三角形状、四角形状等である。穴174の底面の位置は、例えば、第2の層16の下面の位置より下であることができる。十分な周期数を確保すれば、第2の層16の上面の位置よりも上であることもできる。穴174は、図示の例では、正方格子状に等間隔で複数配列されている。穴174の配列は、例えば、三角格子状、長方格子状、ハニカム格子状等であってもよい。ミラー部170は、フォトリソグラフィ技術(干渉露光技術や液浸露光技術等を含む)を用いて形成することができる程度の大きさであっても、十分な反射帯域を有することができる。穴174の内部は、空洞であってもよいし、絶縁性材料で満たされていてもよい。なお、ミラー部170には、周期的なフォトニック結晶構造を有するものと、例えば、擬周期的なフォトニック結晶を有するフォトニック準結晶構造、および円座標格子構造等を含むことができる。
穴174は、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて形成されることができる。これにより、穴174によって構成されたミラー部170を形成することができる。
本変形例によれば、ミラー部170が、フォトニック結晶領域であることができる。これにより、上述した受発光装置1000の例と同様の作用効果を得ることができる。
(2)次に、第2の変形例について説明する。
図13は、本変形例に係る受発光装置3000を模式的に示す斜視図である。
受発光装置1000の例では、第1電極120が基板12の下面側に形成されている場合について説明した。これに対し、本変形例では、第1電極120が、基板12の上面側に形成されていることができる。すなわち、受発光装置3000は、片面電極構造を得ることができる。例えば、第1クラッド層104と基板12との間に、下部コンタクト層110を設け、ドライエッチングなどにより下部コンタクト層110を露出させることで、第1電極120を下部コンタクト層110上に設ける。これにより、第1電極120を基板12の上面側に形成することができる。発光素子100と受光素子200の間には、発光素子100と受光素子200を電気的に分離する分離溝3010が設けられる。この形態は、基板12が絶縁性である場合に特に有効である。
(3)次に、第3の変形例について説明する。
図14は、本変形例に係る受発光装置4000を模式的に示す斜視図である。
受発光装置1000の例では、電極120,122,210,212が4つ形成された4端子構造の場合について説明した。これに対し、本変形例では、発光素子100の第2電極122と受光素子200の第3電極210が共通の電極となる3端子構造の受発光装置であることができる。
本変形例では、第3の層18および第4の層19は、第2部分10bにおいて、受光素子200の第1コンタクト層204として用いることができる。なお、素子分離層202は、形成されていない。例えば、第1の層14、第3の層18および第4の層19、第2コンタクト層208をそれぞれ、第1導電型(例えばn型)、第2導電型(例えばp型)、第1導電型(例えばn型)の半導体とすることで、第2部分10bの第3の層18および第4の層19を第1コンタクト層204として用いることができる。これにより、受発光装置4000は、発光素子100の第2電極122と、受光素子200の第3電極210とを、共通電極とすることができる。本変形例によれば、3端子構造の受発光装置を提供することができる。
(4)次に、第4の変形例について説明する。
図15は、本変形例に係る受発光装置5000を模式的に示す平面図である。
受発光装置1000の例では、発光素子100および受光素子200の対が1つである場合について説明した。これに対し、本変形例では、発光素子100および受光素子200の対が、複数設けられていることができる。ミラー部170は、上述した通り、平面プロセスで製造することができるため、例えば、チップ毎に誘電体ミラーの形成や劈開を行う場合と比較して、容易にアレイ化することができる。また、複数の発光素子100の各々に対して、受光素子200が設けられることができる。これにより、個々の発光素子100の光出力を検出することができる。なお、図示はしないが、発光素子100と受光素子200の数は、異なっていてもよい。例えば、複数の発光素子100に対し、一つの受光素子200が対応していてもよい。このような構成は、複数の発光素子を交互に駆動するような場合に、受光素子の総数が減少し、発光素子の電圧調整等を行う外部電子回路が簡素化するなどの利点がある。
本変形例に係る受発光装置5000によれば、発光素子全体の高出力化を図ることができる。また、受発光装置5000によれば、個々の発光素子の光出力をモニターすることができる。
(5)次に、第5の変形例について説明する。
図16は、本変形例に係る受発光装置6000を模式的に示す平面図である。図17は、図16のXVII-XVII断面図である。図16に示す平面図は、図2に対応している。
受発光装置1000の例では、絶縁部112が形成されている領域と、絶縁部112が形成されていない領域、すなわち柱状部130を形成している領域に屈折率差を設けて光を閉じ込める屈折率導波型について説明した。これに対して、本変形例では、柱状部130を形成することによって屈折率差を設けず、光導波路142,144がそのまま導波領域となる、利得導波型を用いることができる。
本変形例では、図17に示すように、第2クラッド層108と上部コンタクト層109とは、柱状部130を構成していない。第2電極122は、上部コンタクト層109上に形成されている。第2電極122は、上部コンタクト層109を介して、第2クラッド層108と電気的に接続されている。第2電極122の下面は、図16に示すように、光導波路142,144と同様の平面形状を有している。図示の例では、第2電極122と上部コンタクト層109との接触面の平面形状によって、電極120,122間の電流経路が決定され、その結果、光導波路142,144の平面形状が決定されることができる。図示の例では、第2電極122の上面も、光導波路142,144と同じ平面形状を有している。
(6)次に、第6の変形例について説明する。
図18は、本変形例に係る受発光装置7000を模式的に示す斜視図である。
受発光装置1000の例では、受光素子200がpinフォトダイオードである場合について説明した。これに対して、本変形例では、受光素子200が、光吸収層206と、第3クラッド層224と、第4クラッド層228と、を有する導波路型フォトダイオードであることができる。
第3クラッド層224は、第1コンタクト層204上に形成されている。第3クラッド層224は、例えば、第1導電型の半導体からなる。第3クラッド層224としては、例えばn型AlGaAs層などを用いることができる。第3クラッド層224上には、光吸収層206が形成されている。
第4クラッド層228は、光吸収層206上に形成されている。第4クラッド層228は、例えば第2導電型(例えばp型)の半導体からなる。第4クラッド層228としては、例えばp型AlGaAs層などを用いることができる。
第3クラッド層224および第4クラッド層228の各々は、光吸収層206よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さい層である。
本変形例に係る受光素子200において、回折光6の一部は、光吸収層206とクラッド層224,228の境界で反射され、光吸収層206内を進行する。したがって、本変形例に係る受発光装置によれば、光吸収層206から光が漏れることを抑制または防止することができるため、受光素子200の検出効率を高めることができる。
なお、図示はしないが、クラッド層224,228に替えて、半導体多層膜ミラー(例えば第1ミラー層、第2ミラー層)を用いてもよい。半導体多層膜ミラーとしては、例えば、n型(p型)Al0.9Ga0.1As層とn型(p型)Al0.12Ga0.88As層とを交互に積層させたものを用いることができる。これにより、光吸収層206から光が漏れることを、さらに抑制または防止することができるため、受光素子200の検出効率をより高めることができる。
(7)次に、第7の変形例について説明する。
図19は、本変形例に係る受発光装置8000を模式的に示す斜視図である。
受発光装置1000の例では、受光素子200がpinフォトダイオードである場合について説明した。これに対して、本変形例では、受光素子200が、MSM(Metal Semiconductor Metal)型フォトダイオードであることができる。
受光素子200は、光吸収層206と、光吸収層206上に形成された一対のショットキー電極230a,230bを有する。
ショットキー電極230a,230bは、受光素子200を駆動するための電極である。ショットキー電極230a,230bは、平面的に見て、それぞれ櫛型形状を有し、互いに所定の間隔をあけて櫛歯が噛み合わさるようにして設けられている。ショットキー電極230a,230bには、光吸収層206とショットキー接触する材料を用いることができる。ショットキー電極230a,230bとしては、例えば、光吸収層206側からTi層、Pt層、Au層の順序で積層したもの、Ti層、Pd層、Au層の順で積層したもの等を用いることができる。ショットキー電極230a,230bは、例えば、スパッタ法とリフトオフ法とを組み合わせることにより形成できる。なお、図示はしないが、ショットキー電極230a,230bの一方と、発光素子100の第2電極122を共通の電極にすることにより、3端子構造の受発光装置を得ることができる。
受光素子200は、ショットキー電極230a,230bの間に電圧を印加すると、光吸収層206によって吸収された光によって生成された電子−正孔対が加速され電流として取り出すことができる。受光素子200は、MSM型フォトダイオードであることができるため、高速応答が可能である。本変形例によれば、高速応答が可能な受光素子を有する受発光装置を得ることができる。
(8)次に、第8の変形例について説明する。
受発光装置1000の例では、GaAs系の場合について説明したが、本変形例では、発光利得領域が形成可能なあらゆる材料系を用いることができる。半導体材料であれば、例えば、InGaAlP系、AlGaN系、InGaN系、InGaAs系、GaInNAs系、ZnCdSe系などの半導体材料を用いることができる。本変形例では、基板12として、例えばGaN基板などを用いることができる。また、本変形例では、例えば有機材料などを用いることもできる。
なお、上述した変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
10 半導体層、10a 第1部分、10b 第2部分、12 基板、14 第1の層、16 第2の層、18 第3の層、19 第4の層、100 発光素子、104 第1クラッド層、106 活性層、108 第2クラッド層、109 上部コンタクト層、110 下部コンタクト層、112 絶縁部、114 反射防止膜、120 第1電極、122 第2電極、130 柱状部、140 光導波路対、142 第1光導波路、144 第2光導波路、151 第1端面、152 第2端面、153 第3端面、154 第4端面、160 反射面、170 ミラー部、172 溝、174 穴、200 受光素子、202 素子分離層、204 第1コンタクト層、206 光吸収層、208 第2コンタクト層、210 第3電極、212 第4電極、224 第3クラッド層、228 第4クラッド層、230a,230b ショットキー電極、1000,2000,3000,4000,5000,6000,7000,8000 受発光装置、3010 分離溝
Claims (15)
- 少なくとも発光素子と受光素子とで構成された受発光装置において、
第1部分と、第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間に設けられたミラー部と、を有する半導体層と、
前記第2部分の上方に設けられた光吸収層と、
を含み、
前記発光素子は、前記第1部分と、前記ミラー部と、を有し、
前記第1部分は、少なくとも、
第1クラッド層と、
前記第1クラッド層の上方に設けられた活性層と、
前記活性層の上方に設けられた第2クラッド層と、
を構成し、
前記活性層の少なくとも一部は、光導波路を構成し、
前記活性層は、前記光導波路において、光を生じ、
前記光導波路は、
前記ミラー部の側方に設けられ、前記光導波路に生じる光を反射させる反射面と、
前記活性層の側面に設けられ、前記光導波路に生じる光を出射する出射面と、
を有し、
前記受光素子は、前記光吸収層を有し、
前記受光素子は、前記反射面を透過した光の一部であって、前記ミラー部によって前記光吸収層の方向に向かって回折された光を受光する、受発光装置。 - 請求項1において、
前記出射面は、前記活性層の第1側面に設けられ、
前記光導波路は、前記出射面から前記反射面まで、前記第1側面の垂線に対して傾いた方向に向かって設けられている、受発光装置。 - 請求項2において、
前記光導波路は、複数設けられ、
前記複数の光導波路は、少なくとも1つの前記光導波路の対を成し、
前記光導波路の対の一方の第1光導波路は、一の方向に向かって設けられ、
前記光導波路の対の他方の第2光導波路は、前記一の方向と異なる他の方向に向かって設けられ、
前記第1光導波路の前記ミラー部側の端面と、前記第2光導波路の前記ミラー部側の端面とは、重なっている、受発光装置。 - 請求項2または3において、
前記光導波路に生じる光は、当該光導波路内において利得を受ける、受発光装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項において、
前記ミラー部は、分布ブラッグ反射型ミラーまたはフォトニック結晶領域からなる、受発光装置。 - 請求項5において、
前記分布ブラッグ反射型ミラーは、複数の溝から構成され、
前記複数の溝は、前記反射面の垂線に沿って所定の間隔で配置されている、受発光装置。 - 請求項5において、
前記フォトニック結晶領域は、前記半導体層の面内方向に所定の格子配列で周期的に配置された複数の穴で構成されている、受発光装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項において、
前記受光素子は、第1コンタクト層と、第2コンタクト層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1コンタクト層と、前記第2コンタクト層との間に設けられている、受発光装置。 - 請求項8において、
前記第1コンタクト層は、素子分離層を介して、前記半導体層の前記第2部分の上方に設けられている、受発光装置。 - 請求項8または9において、
前記発光素子は、
前記第1クラッド層に電気的に接続された第1電極と、
前記第2クラッド層に電気的に接続された第2電極と、
を含み、
前記受光素子は、
前記第1コンタクト層と電気的に接続された第3電極と、
前記第2コンタクト層と電気的に接続された第4電極と、
を含む、受発光装置。 - 請求項10において、
前記第2電極と、前記第3電極は、共通の電極である、受発光装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項において、
前記受光素子は、第3クラッド層と、第4クラッド層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第3クラッド層と、前記第4クラッド層との間に設けられている、受発光装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項において、
前記受光素子は、第1ミラー層と、第2ミラー層と、をさらに有し、
前記光吸収層は、前記第1ミラー層と、前記第2ミラー層との間に設けられている、受発光装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項において、
前記受光素子は、前記光吸収層の上方に設けられた一対のショットキー電極をさらに有し、
前記ショットキー電極の各々は、櫛型形状を有し、互いに所定の間隔をあけて櫛歯が噛み合わさるようにして設けられている。受発光装置。 - 請求項1乃至14のいずれか一項において、
前記発光素子および前記受光素子は、複数設けられている、受発光装置。
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2009
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