JP2010210241A - 液体用濃度測定装置 - Google Patents

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暁和 内田
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Abstract

【課題】 浮遊容量の影響を極力排除し、十分な増幅を行って、エタノール濃度の測定誤差を可及的に小さくすることが可能な液体濃度測定装置を提供する。
【解決手段】 浮遊容量変換回路200は、疑似検知電極を有しており、疑似検知電極の静電容量は、上述したように電極容量変換回路100の検知電極のうち燃料外に配置される部分の静電容量に合わせて設定される。したがって、浮遊容量変換回路200の測定電圧は、電極容量変換回路100自体の有する浮遊容量に加え、検知電極のうち燃料外に配置される部分に生じる浮遊容量に相当するものとなる。これにより、差動アンプ300からの出力電圧は、浮遊容量の影響を極力排除したものとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アルコール濃度などを測定する液体用濃度検知装置に関する。
自動車の燃料として、低公害なアルコール混合ガソリンが注目されている。このような混合ガソリンは、ガソリンのみの燃料とは、最適な空燃比が異なっている。そのため、混合ガソリンが最適な空燃比となるように制御するため、混合ガソリン中のアルコールの含有量、すなわちアルコール濃度を測定することが重要となってくる。
アルコール濃度を精度よく測定するためには、変化比率の比較的高い物理定数を用いることが望ましい。そのため、従来、比誘電率の変化を検出する方法が開示されている。例えば、比誘電率は静電容量の変化から求められるため、一対の電極を対向配置して静電容量を測定する液体用濃度計が提案されている。このような液体用濃度計は、制御回路により一定周期で切り換えられる切換スイッチを介して濃度センサの充放電を繰り返し、測定対象となる流体の濃度に比例した出力電圧を得るものである。
ところが、得られた出力電圧をAD変換することを考えた場合、AD変換回路の特性によって、例えば±30mVというような誤差が生じる。この誤差が、エタノール濃度の測定誤差となって現れてしまう。
具体的に、図9は、出力電圧(V)とエタノール濃度(wt%)との関係を示す説明図である。ここに示すように、エタノールが所定の温度特性を有するため、環境温度によって対応関係は異なっている。また、濃度センサを構成する回路基板自体も温度特性を有している。
これらの温度特性を考慮すると、特に、高温環境下で、かつ、エタノール濃度が低い場合に(図9中の記号B付近)、エタノール濃度の測定誤差が大きくなってしまう。出力電圧(V)に対するエタノール濃度(wt%)の測定誤差は、温度特性曲線の傾きが小さいほど大きくなるためである。これについて説明する。
図12(a)に示すように、温度特性曲線の傾きが相対的に小さくなると、出力電圧の誤差ΔVに対し、エタノール濃度の測定誤差ΔW1が大きくなる。一方、図12(b)に示すように、温度特性曲線の傾きが相対的に大きくなると、出力電圧の誤差ΔVに対し、エタノール濃度の測定誤差ΔW2は小さくなる。
したがって、特に温度特性曲線が水平に近くなる部分(図9中の記号B付近)では、エタノール濃度の測定誤差が大きくなる。
これを解決するための方法として、出力電圧を増幅することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、二乗回路によって、出力信号をセンサ部の容量に対する一次関数とする技術が開示されている。
実開平4−75957号公報
しかしながら、出力電圧を単純に増幅できない場合がある。それは、増幅後の電圧値が例えば3.4Vといった回路の飽和電圧を上回ってしまう虞があるためである。実際に、エタノール濃度の測定誤差を1%未満に抑えるためには、特に温度特性曲線が水平に近くなる部分(図9中の記号B付近)では必要ゲインが出力電圧の6倍程度になってしまい、飽和電圧を上回る。このように飽和電圧を上回ってしまう背景には、いわゆる浮遊容量の存在により、出力電圧が全体として高くなっている(オフセットしている)ことが挙げられる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、浮遊容量の影響を極力排除し、十分な増幅を行って、エタノール濃度の測定誤差を可及的に小さくすることが可能な液体濃度測定装置を提供することにある。
上述した課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、電極容量変換回路と、浮遊容量変換回路と、差分演算回路と、増幅回路とを備えている。
電極容量変換回路は、検知電極、スイッチ手段、及び、動作信号出力手段を有している。検知電極は、電極が対向するよう配置されてなり、その一部が燃料中に配置される。また、検知電極の充電及び放電を切り換えるために、スイッチ手段が設けられている。このスイッチ手段を切り換えるための動作信号が、動作信号出力手段によって出力される。
このような構成により、電極容量変換回路から、検知電極の充放電によって測定される測定値が出力される。
一方、浮遊容量変換回路は、電極容量変換回路とほぼ同一に構成されることで、少なくとも電極容量変換回路自体に含まれる浮遊容量に相当する測定値を出力する。
そして、差分演算回路によって、電極容量変換回路からの出力と浮遊容量変換回路からの出力との差分が出力される。この差分が、増幅回路によって増幅される。
つまり、本発明では、燃料の比誘電率を測定するための電極容量変換回路には当該回路自体の浮遊容量が含まれることに着目し、ほぼ同一構成の浮遊容量変換回路を別に設けることにより、回路自体に含まれる浮遊容量をキャンセルするのである。
このようにすれば、浮遊容量の影響を極力排除することができ、増幅回路による十分な増幅が可能となる。その結果、エタノール濃度の測定誤差を可及的に小さくすることができる。
具体的には請求項2に示すように、浮遊容量検出回路は、検知電極に代え、スイッチ手段に含まれる抵抗値に合わせた抵抗値の抵抗器を有する構成とすることが例示される。スイッチ手段も僅かな抵抗値を有するため、この抵抗値の影響を排除すべく、抵抗器を設ける。このようにすれば、回路自体の浮遊容量を適切に測定できる。
ところで、回路自体の浮遊容量とは別に、検知電極にも燃料中に配置されない部分があるため、この部分も、浮遊容量を作り出すことになる。そこで、請求項3に示すように、浮遊容量検出回路は、抵抗器に加え、検知電極のうち燃料外に配置される部分に応じた静電容量を有するコンデンサを有していることが望ましい。
このようにすれば、回路自体の浮遊容量と共に検知電極に起因する浮遊容量をもキャンセルすることができる。したがって、浮遊容量の影響を極力排除することができ、増幅回路による十分な増幅が可能となる。その結果、エタノール濃度の測定誤差を可及的に小さくすることができる。
なお、電極容量変換回路によって燃料の比誘電率を測定する場合、燃料が粗悪である場合には、リーク抵抗が相対的に小さくなることが知られている。そして、リーク抵抗が小さくなると、エタノール濃度の測定誤差が大きくなってしまう。
そこで、請求項4に示すように、動作信号出力手段によって、スイッチ手段の切り換えを第1の周期で行うための第1周波数の動作信号、及び、スイッチ手段の切り換えを第2の周期で行うための第2周波数の動作信号が出力される構成とし、電極容量変換回路及び浮遊容量変換回路は共に、第1周波数による測定値及び第2周波数による測定値を出力することとしてもよい。
リーク抵抗をRpとした場合、測定値としての電圧の計算式には、(1/Rp)を含む定数項が表れる。そのため、単一の周波数で測定した場合には、リーク抵抗Rpが小さくなると、その影響が比較的大きくなって、測定値がばらつくことになる。これに対し、本発明では、第1周波数による第1測定値及び第2周波数による第2測定値を出力するため、これら2つの測定値の差分をとれば、(1/Rp)を含む定数項を消去することができ、リーク抵抗の影響を排除することができる。
また、請求項5では、電極容量変換回路及び浮遊容量変換回路が共に、第1測定値及び第2測定値を平滑化する平滑化手段を有している。このようにすれば、測定値がなまされるため、その後の測定値の処理が比較的簡単になる。
実施形態のアルコール濃度センサの概略構成を示すブロック図である。 電極容量変換回路を示す回路図である。 電極容量変換回路の動作を示す説明図である。 検知電極及びリーク抵抗に発生する電流を示す説明図である。 出力電圧Vaを示す説明図である。 浮遊容量変換回路を示す回路図である。 浮遊容量変換回路の部分構成を示す説明図である。 差動アンプを示す回路図である。 出力電圧とエタノール濃度との間の関係を示す説明図である。 出力電圧とエタノール濃度との間の関係を示す説明図である。 出力電圧とエタノール濃度との間の関係を示す説明図である。 温度特性曲線と測定誤差との関係を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本形態のアルコール濃度センサは、車両に搭載して用いられ、車両燃料としての混合ガソリン中のエタノール濃度を測定するセンサである。
図1は、本形態のアルコール濃度センサ1の概略構成を示すブロック図である。
アルコール濃度センサ1は、電極容量変換回路100、浮遊容量変換回路200、差動アンプ300、増幅回路400、及び、マイコン500を備えている。
電極容量変換回路100からは、浮遊容量を含む静電容量に対応する測定電圧が出力される。一方、浮遊容量変換回路200からは、電極や回路に存在する浮遊容量に対応する測定電圧が出力される。差動アンプ300は、これらの測定電圧の差分を、増幅回路400へ出力する。つまり、差動アンプ300によって浮遊容量がキャンセルされるのである。これにより、十分な増幅が行われ、その結果が、マイコン500へ出力される。
最初に、電極容量変換回路100について説明する。図2は、電極容量変換回路100を示す回路図である。
電極容量変換回路100は、図2中の左端に示すバッテリ10を基準電圧E(本形態では1V)とし、図2中の右端に示す端子11に測定結果を出力する。
この電極容量変換回路100は、発振部20及び検知部40を有している。
発振部20は、判定動作にヒステリシスを設けたシュミットトリガ、シュミットトリガに並列に接続された抵抗器、及び、シュミットトリガの入力側と接地電位との間に接続されたコンデンサで構成することが例示される。これにより、周波数fのパルス波(動作クロック)を出力する。
なお、後述するように、発振部20は、周波数f1、f2の2種類の異なるパルス波を出力可能となっている。例えば、シュミットトリガ、抵抗器、及び、コンデンサの構成を2組設けるという具合である。もちろん、同様の出力を得られるのであれば他の構成を採用してもよい。
このような2種類の周波数の切り替えは、上述したマイコン500で実現することが考えられる。つまり、マイコン500による制御によって、電極容量変換回路100が周波数f1または周波数f2のパルス波で動作することになる。
発振部20からのパルス波は、2つのスイッチsw1、sw2を切り換える。ここで一方のスイッチsw1と発振部20との間には、EXOR回路33が接続されている。また、他方のスイッチsw2と発振部20との間には、EXOR回路34が接続されている。一方のスイッチsw1に対応するEXOR回路33には、電源12が接続されている。これにより、一方のEXOR回路33には、電源電圧Vccが入力されるようになっている。また、他方のスイッチsw2に対応するEXOR回路34は、その入力端子が接地されている。かかる構成により、発振部20によって出力される周波数f1、f2のパルス波によって、スイッチsw1、sw2が互い違いにオン/オフを繰り返すことになる。
検知部40は、検知電極41を備えている。この検知電極41が車両の燃料経路に設置される。検知電極41は、対向して配置されることでいわゆるコンデンサを構成している。本形態では、検知電極41の静電容量を測定することにより、エタノール濃度を測定する。このとき、測定を阻害する要因として、リーク抵抗Rpが存在する。すなわち、検知部40に示す抵抗Rpは、不純物の混入によって変わってくるものである。このリーク抵抗Rpは、検知電極41と並列に接続されるものとして考えることができる。本形態の特徴の一つは、このリーク抵抗Rpの影響を受けることなくエタノール濃度を測定可能な点にある。
検知電極41のプラス側端子は、スイッチsw1を経由してオペアンプ(演算増幅器)43の反転入力端子に接続されている。また、オペアンプ43の出力端子と反転入力端子との間には、コンデンサ44とゲイン抵抗Rgとが並列に接続されている。さらにまた、オペアンプ43の非反転入力端子は、基準電圧Eとなっている。また、検知電極41のプラス側端子はスイッチsw2を経由して接地されており、マイナス側端子は直接接地されている。
オペアンプ43の出力端子は、抵抗器47を経由して端子11に接続されている。また、端子11は、コンデンサ49を経由して接地されている。かかる構成により、オペアンプ43の出力電圧は、平滑化された出力電圧Vaとなる。
次に、電極容量変換回路100の動作を説明する。
発振部20からのパルス波(動作クロック)によって、スイッチsw1、sw2が互い違いにオン/オフを繰り返すことは既に述べた(図2参照)。ここでは、図3(a)及び(b)に基づき、周波数fのパルス波が入力されてスイッチsw1、sw2がオン/オフされる場合の電流の流れを説明する。また、この電流の変化を、図4に基づき説明する。
パルス波がlowレベルの場合、図3(a)に示すように、一方のスイッチsw1がオンとなり、他方のスイッチsw2がオフとなる。これは、一方のスイッチsw1に対応するEXOR回路33への入力が「1」(電源電圧Vcc)及び「0」(パルス波)となり、スイッチsw1へ信号「1」が出力されるためである。また、他方のスイッチsw2に対応するEXOR回路34への入力が「0」(パルス波)及び「0」(接地電圧)となり、スイッチsw2への信号「0」が出力されるためである。
この場合、オペアンプ43は、非反転入力端子及び反転入力端子の電位を同じにするように動作し、図3(a)に示すように、結果的に、基準電圧Eによって、ゲイン抵抗Rgに電流が発生する。ここでは、検知電極41に発生する電流をi1とし、リーク抵抗Rpに発生する電流をi2として示した。
このときは、図4中に期間T1、T3で示すごとく、検知電極41に発生する電流i1は、最初に立ち上がり、検知電極41が充電されると「0」になる。一方、検知電極41と並列に接続されたものとされるリーク抵抗Rpに発生する電流i2は一定値となる。なお、厳密には、電流(i1+i2)が一定となるため電流i1、i2が同時に立ち上がることはないが(電流i2の立ち上がりが遅れるが)、ここでは便宜上、電流i2を一定値として説明している。
パルス波がhighレベルの場合、図3(b)に示すように、一方のスイッチsw1がオフとなり、他方のスイッチsw2がオンとなる。これは、一方のスイッチsw1に対応するEXOR回路33への入力が「1」(電源電圧Vcc)及び「1」(パルス波)となり、スイッチsw1へ信号「0」が出力されるためである。また、他方のスイッチsw2に対応するEXOR回路34への入力が「1」(パルス波)及び「0」(接地電圧)となり、スイッチsw2への信号「1」が出力されるためである。
この場合、図3(b)に示すように、検知電極41のプラス側が接地されるため、充電されていた検知電極41は、放電する。そのため、検知電極41には、パルス波がlowレベルの場合と反対方向の電流i1が発生する。
このときは、図4中に期間T2、T4で示すごとく、検知電極41に流れる電流i1は、反対方向へ立ち上がり、検知電極41の放電が終了すると「0」になる。一方、検知電極41と並列に接続されたものとされるリーク抵抗Rpに流れる電流i2は、「0」になる。
次に、このように周波数fのパルス波でスイッチsw1、sw2が切り換えられた場合のオペアンプ43の出力電圧について説明する。
まず図4から、電流i2の平均は、次の式1で示すごとくとなる。
Figure 2010210241
また、検知電極41の電荷は、検知電極41の静電容量をCpとすると、基準電圧Eであるため、次の式2で示すごとくとなる。
Figure 2010210241
電流i1の平均は、電荷の時間微分であるため、式2を用いて、次の式3で示すごとくとなる。ここでは、周期T0(=1/f)とした(図4参照)。
Figure 2010210241
したがって、出力電圧Vは、式1、式3を用いて、次の式4で示すごとくとなる。
Figure 2010210241
この式4によれば、リーク抵抗Rpが無限大に近い場合、出力電圧Vにばらつきは生じない。つまり、精度よくエタノール濃度が測定できることになる。しかしながら、リーク抵抗Rpが小さくなった場合、すなわち不純物が多く含まれているような場合には、測定誤差が大きくなってしまう。
そこで、本形態では、発振部20から2つの異なる周波数f1、f2のパルス波でスイッチsw1、sw2を切り換え、このときのオペアンプ43の出力電圧V(f1)、V(f2)の差を取ることにした。すなわち、次の式5に示すごとくである。
Figure 2010210241
このようにすれば、リーク抵抗Rpの影響を受けず、検知電極41の静電容量Cpを出力電圧Vの差分として測定することができる。
図5は、端子11に出力される電圧Vaの変化を示す説明図である。
オペアンプ43からの出力電圧Vは、抵抗器47及びコンデンサ49によって平滑化される。図5では最初に周波数f2のパルス波でスイッチsw1、sw2の切り換えを行っているが、時刻t1までにほぼ収束している。また、時刻t1から周波数f1のパルス波でスイッチsw1、sw2の切り換えを行っているが、時刻t2までにほぼ収束している。したがって、周波数f1、f2の切り換えタイミングは、このような電圧Vaの変化に基づいて制御する。
次に、浮遊容量変換回路200について説明する。図6は、浮遊容量変換回路200を示す回路図である。
浮遊容量変換回路200は、図2に示した電極容量変換回路100とほぼ同一のリファレンス回路である。図6では、敢えて同一構成部分には同一の符号を付した。
浮遊容量変換回路200において、上記電極容量変換回路100と異なる部分は、検知部40に代えて、疑似検知部50を備えるところである。疑似検知部50は、疑似検知電極51と抵抗器Rとが並列に配置されてなる。
ところで、問題となる浮遊容量は、電極容量変換回路100自体に起因するものと、検知部40の検知電極41のうち燃料外に配置されている部分に起因するものとに分けられる。
そして、前者に起因する浮遊容量を測定するため、本形態では、図7に示す回路を用いる。すなわち、図6に示す回路のうち疑似検知電極51がないものである。このような回路を用い、上記電極容量変換回路100と同様に、2つの周波数f1、f2で測定電圧を得れば、電極容量変換回路100自体に起因する浮遊容量を測定することができる。なお、抵抗器Rは、スイッチsw1に存在する僅かな抵抗値の影響を考慮して設けられる。
また、後者に起因する浮遊容量を測定するため、図6に示すように、図7の構成に加え、疑似検知電極51を配置した。検知電極41のうち燃料外に配置される部分に起因する浮遊容量は、ほぼ一定となるため、統計的手法によって、静電容量Cを決定することができる。もちろん、疑似検知電極51は、燃料外に配置される。
このように構成された浮遊容量変換回路200によって、電極容量変換回路100からの出力に含まれる浮遊容量を測定することが可能となる。そして、差動アンプ300にて、電極容量変換回路100の出力電圧Vaから浮遊容量変換回路200の出力電圧Vrを減じることで、浮遊容量を極力排除することができる。
差動アンプ300の構成は、図8に示すごとくである。すなわち、差動アンプ300は、オペアンプ61と、複数(本形態では4つ)の抵抗器62、63、64、65とで構成することが例示される。
具体的には、電極容量変換回路100の出力端子が、抵抗器62を介してオペアンプ61の反転入力端子に接続されている。また、浮遊容量変換回路200の出力端子が、抵抗器63を介してオペアンプ61の非反転入力端子に接続されている。さらにまた、オペアンプ61の非反転入力端子は、抵抗器64を介して接地されている。また、オペアンプ61の出力端子は、増幅回路400へ接続されると共に、抵抗器65を介して反転入力端子に接続されている。これにより、電極容量変換回路100の出力電圧Vaと浮遊容量変換回路200の出力電圧Vrとの差分が増幅回路400へ出力される。
次に、本形態のアルコール濃度センサ1の発揮する効果について詳述する。
ここでは、繰り返しになるが、アルコール濃度センサ1の発揮する効果に対する理解を容易にするため、従来の課題について説明する。
図9は、出力電圧(V)とエタノール濃度(wt%)との対応関係を示す説明図である。図中には、環境温度20℃及び80℃に対応するエタノールの温度特性曲線が示されている。図9から分かるように、エタノールの濃度が「0」であっても、出力電圧は「0」にならない。すなわち、出力電圧は、浮遊容量に基づいて、オフセットしている。具体的には、環境温度80℃のときに出力電圧s1となっており、環境温度20℃のときに出力電圧s2となっている。なお、環境温度によってオフセット値が異なるのは、電極容量変換回路100自体が温度特性を有し、当該温度特性によって浮遊容量が変化するためである。また、ここでのオフセット電圧s1、s2には、電極容量変換回路100自体の有する浮遊容量、及び、検知電極41のうち燃料外に配置される部分の浮遊容量が含まれる。
上述したように、本形態の浮遊容量変換回路200は図6に示す如くであるが、ここには、図7に示すような回路が含まれる。したがって、図7に示した回路を用いれば、電極容量変換回路100自体が有する浮遊容量の影響を極力排除することができる。
図10は、電極容量変換回路100自体の有する浮遊容量の影響を排除した、出力電圧(V)とエタノール濃度(wt%)との対応関係を示す説明図である。図10から分かるように、この場合、環境温度によらず、オフセット電圧はs3となっている。このオフセット電圧s3には、検知電極41のうち燃料外に配置された部分の浮遊容量に相当するものである。
本形態の浮遊容量変換回路200は、図6に示す如く、疑似検知電極51を有しており、疑似検知電極51の静電容量Cは、上述したように検知電極41のうち燃料外に配置される部分の静電容量に合わせて設定される。したがって、浮遊容量変換回路200の測定電圧は、電極容量変換回路100自体の有する浮遊容量に加え、検知電極41のうち燃料外に配置される部分に生じる浮遊容量に相当するものとなる。
これにより、差動アンプ300からの出力電圧は、図11に示すように、浮遊容量の影響を極力排除したものとなる。その結果、増幅回路400にて差動アンプ300からの出力電圧を十分に増幅することができ、エタノール濃度の測定誤差を可及的に小さくすることができる。
なお、本実施形態における検知電極41が「検知電極」を構成し、スイッチsw1、sw2が「スイッチ手段」を構成し、発振部20が「動作信号出力手段」を構成し、電極容量変換回路100が「電極容量変換回路」を構成する。また、浮遊容量変換回路200が「浮遊容量変換回路」を構成し、差動アンプ300が「差分演算回路」を構成し、増幅回路400が「増幅回路」を構成する。また、疑似検知部50の抵抗器Rが「抵抗器」を構成し、疑似検知電極51が「コンデンサ」を構成する。さらにまた、抵抗器47及びコンデンサ49が「平滑化手段」を構成する。
以上、本発明は、上記形態に何等限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施可能である。
(イ)上記形態は2つのスイッチsw1、sw2を用いた構成であったが、いわゆるクロール接続と呼ばれるような4つのスイッチを用いる構成であっても同様に本発明を適用することができる。
(ロ)上記形態はエタノール濃度を測定するセンサであったが、メタノール濃度なども同様の方法で測定することができる。
1:アルコール濃度センサ(液体用濃度測定装置)、10:バッテリ、11:端子、12:電源、20:発振部(動作信号出力手段)、33、34:EXOR回路、40:検知部、41:検知電極(検知電極)、43:オペアンプ、44:コンデンサ、47:抵抗器、49:コンデンサ、50:疑似検知部、51:疑似検知電極(コンデンサ)、61:オペアンプ、62、63、64、65:抵抗器、100:電極容量変換回路(電極容量変換回路)、200:浮遊容量変換回路(浮遊容量変換回路)、300:差動アンプ(差分演算回路)、400:増幅回路(増幅回路)、500:マイコン、R:抵抗器(抵抗器)、Rg:ゲイン抵抗、Rp:リーク抵抗、sw1、sw2:スイッチ(スイッチ手段)

Claims (5)

  1. 電極が対向するよう配置されてなりその一部が燃料中に配置される検知電極、前記検知電極の充電及び放電を切り換えるための複数のスイッチ手段、及び前記スイッチ手段の切り換えを行うための動作信号を出力する動作信号出力手段を有し、前記検知電極の充放電によって測定される測定値を出力する電極容量変換回路と、
    前記電極容量変換回路とほぼ同一に構成されることで、少なくとも前記電極容量変換回路自体に含まれる浮遊容量に相当する測定値を出力する浮遊容量変換回路と、
    前記電極容量変換回路からの出力と前記浮遊容量変換回路からの出力との差分を出力する差分演算回路と、
    前記差分演算回路からの出力を増幅する増幅回路と、
    を備えることを特徴とする液体用濃度測定装置。
  2. 請求項1に記載の液体用濃度測定装置において、
    前記浮遊容量検出回路は、前記検知電極に代え、前記スイッチ手段に含まれる抵抗値に合わせた抵抗値の抵抗器を有していることを特徴とする液体用濃度測定装置。
  3. 請求項2に記載の液体用濃度測定装置において、
    前記浮遊容量検出回路は、前記抵抗器に加え、前記検知電極のうち燃料外に配置される部分に応じた静電容量を有するコンデンサを有していることを特徴とする液体用濃度測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体用濃度測定装置において、
    前記動作信号出力手段は、前記スイッチ手段の切り換えを第1の周期で行うための第1周波数の動作信号、及び、前記スイッチ手段の切り換えを第2の周期で行うための第2周波数の動作信号を出力可能であり、
    前記電極容量変換回路及び前記浮遊容量変換回路は共に、前記第1周波数による測定電圧及び前記第2周波数による測定電圧を出力することを特徴とする液体用濃度測定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体用濃度測定装置において、
    前記電極容量変換回路及び前記浮遊容量変換回路は共に、測定電圧を平滑化する平滑化手段を有していることを特徴とする液体用濃度測定装置。
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