JP2010209807A - ガソリンエンジンの制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、燃料の安定な自己着火性を確保しつつ、自己着火燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇することを抑制して、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題を低減する。
【解決手段】排気上死点近傍において負のオーバーラップを行うと共に、吸気行程では、新気及び燃料でなる通常混合ガスG2とは別に、新気、燃料及び外部EGRガスでなる希釈混合ガスG3を気筒13内に導入し、圧縮上死点近傍において燃料が自己着火する前の気筒13内に、既燃ガスG1の量が他のいずれのガスG2,G3の量よりも多い第1領域R1と、第1領域R1と接触し、希釈混合ガスG3の量が他のいずれのガスG1,G2の量よりも多い第2領域R2と、第2領域R2と接触し、第1領域R1と接触しない、通常混合ガスG2の量が他のいずれのガスG1,G3の量よりも多い第3領域R3とを生成させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、排気上死点近傍において排気弁と吸気弁との双方を閉じた状態とする負のオーバーラップを行うことにより気筒内に高温の既燃ガスを残留させ、これにより気筒内の温度を高めて燃料の自己着火を促進するようにしたガソリンエンジンの制御方法及び制御装置に関する。
近年、ガソリンエンジンのさらなる燃費の改善及び排気の浄化を図るために、気筒内に導入した新気及び燃料でなる混合ガスを圧縮上死点近傍において自己着火させるようにした、予混合圧縮自己着火(HCCI:Homogeneous Charge Compression Ignition)方式のエンジンの実用化が検討されている。このHCCI方式のエンジンは、気筒内の多数の箇所で燃料が一斉に自己着火するので、火炎伝播により燃焼が広がっていく火花点火(SI:Spark Ignition)方式のエンジンに比べて、燃焼期間が短くなり熱効率が高くなるという利点がある。
また、HCCI方式のエンジンは、SI方式のエンジンでは燃焼が起らないほどリーンな混合ガスやEGRガスで希釈された混合ガスであっても、気筒内の温度が着火温度以上に高くなれば燃料が自己着火するので、穏やかな燃焼が実現しNOx(窒素酸化物)の生成が少なくなるという利点もある。
ただし、例えばエンジンが低負荷、低回転の運転領域にあるとき等は、圧縮上死点近傍においても混合ガスの温度が着火温度まで上昇しない可能性があるので、特許文献1に開示されるように、排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じる負のオーバーラップを行い、高温の既燃ガスを気筒内に残留させることにより(内部EGR)、圧縮行程で気筒内の温度を着火温度以上に高めて燃料の自己着火を促進することが知られている。つまり、残留既燃ガス(内部EGRガス)を燃料の自己着火のための熱源として用いるのである。
特開2002−242727号公報(段落0039)
しかし、一方で、例えばエンジンが高負荷の運転領域にあるとき等に負のオーバーラップを行うと、多量の熱が気筒内に蓄積されていく結果、圧縮上死点近傍において気筒内の温度や圧力が過度に高まり、自己着火のタイミングが進角側に振れ過ぎてエンジン出力の低下を招くばかりでなく、燃焼が激しくなって、燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇し、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が起こる。
この問題に対処するために、高負荷領域等では内部EGRガスに代えて該内部EGRガスよりも温度の低い外部EGRガス(排気系から還流された還流排気ガス)を気筒内に熱源として導入することが提案される。しかし、外部EGRガスは温度のバラツキが大きく、気筒内の温度が下がり過ぎて失火、つまり燃料の自己着火が起こらなくなる可能性がある。
そこで、本発明は、HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、燃料の安定な自己着火性を確保しつつ、自己着火燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇することを抑制して、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題を低減することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明では次のような手段を用いる。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御方法であって、前記吸気行程では、前記混合ガスとは別に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスを前記気筒内に導入し、前記燃料の自己着火前に、前記気筒内に、前記既燃ガスの量が前記混合ガスの量又は前記希釈混合ガスの量よりも多い第1の領域と、この第1の領域と接触し、前記希釈混合ガスの量が前記既燃ガスの量又は前記混合ガスの量よりも多い第2の領域と、この第2の領域と接触し、前記第1の領域と接触しない、前記混合ガスの量が前記既燃ガスの量又は前記希釈混合ガスの量よりも多い第3の領域とを生成させることを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガソリンエンジンの制御方法において、前記吸気行程では、エンジン負荷が所定値以上のときに、前記希釈混合ガスの導入を行うことを特徴とする。
また、本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のガソリンエンジンの制御方法において、前記吸気行程では、エンジン負荷の増大に応じて、前記希釈混合ガスの導入量を増量することを特徴とする。
一方、本願の請求項4に記載の発明は、排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御装置であって、ピストンの頂面の中央部に凹陥部が形成され、各気筒毎に前記吸気弁で開閉される吸気ポートが気筒列方向に気筒中心を挟んで2つ設けられ、各吸気ポートは気筒列方向に並ぶ2つの通路に仕切られ、これらの2つの通路のうち気筒列方向において気筒外側の通路に、前記混合ガスが供給され、気筒内側の通路に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスが供給されるように構成され、前記気筒外側の通路は、供給された前記混合ガスを気筒列方向において気筒の周縁部に向けて放出し、前記気筒内側の通路は、供給された前記希釈混合ガスを気筒列方向において気筒の中央部に向けて放出するように構成され、前記吸気行程において、前記気筒外側の通路に前記混合ガスが供給され、前記気筒内側の通路に前記希釈混合ガスが供給された状態で、前記吸気弁を開く制御手段が設けられていることを特徴とする。
また、本願の請求項5に記載の発明は、排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御装置であって、各気筒毎に前記吸気弁で開閉される吸気ポートが気筒列方向に気筒中心を挟んで2つ設けられ、各吸気ポートは気筒列方向に並ぶ2つの通路に仕切られ、これらの2つの通路のうち気筒列方向において気筒外側の通路に、前記混合ガスが供給され、気筒内側の通路に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスが供給されるように構成され、前記気筒外側の通路は、供給された前記混合ガスを気筒列方向において気筒の周縁部に向けて放出し、前記気筒内側の通路は、供給された前記希釈混合ガスを気筒列方向において気筒の中央部と気筒の周縁部との間に向けて放出するように構成され、前記吸気行程において、前記気筒外側の通路に前記混合ガスが供給され、前記気筒内側の通路に前記希釈混合ガスが供給された状態で、前記吸気弁を開く制御手段が設けられていることを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明によれば、HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、負のオーバーラップを行うことにより内部EGRガスを気筒内に残留させるので、外部EGRガスよりも温度の高い熱源が気筒内に残ることとなり、これにより燃料の安定な自己着火性が確保されることとなる。
そのうえで、吸気行程では、新気及び燃料でなる通常の混合ガスとは別に、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスを気筒内に導入し、燃料が自己着火する前の気筒内に、内部EGRガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い第1の領域と、希釈混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い第2の領域と、通常の混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い第3の領域とを生成させ、しかも、第1領域と第2領域とを接触させ、第1領域と第3領域とを接触させないようにしたから、先に、熱源(内部EGRガス)に近い第2領域の希釈混合ガスの燃料が自己着火して燃焼が開始した後、次に、第3領域の通常の混合ガスの燃料が自己着火して燃焼が開始することとなる。
つまり、気筒内で燃料が同じタイミングで一斉に多点着火するのではなく、領域毎にタイミングがずれて自己着火するので、燃焼速度が全体として緩慢になり、燃焼期間が長くなる。したがって、たとえ圧縮上死点近傍において気筒内の温度や圧力が過度に高まった状況下でも、自己着火燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇することが抑制され、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が低減されることとなる。
しかも、先に燃焼が起こるのは、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスなので、燃焼開始時にはまず穏やかな燃焼が起き、その結果、特に燃焼開始時に筒内温度や筒内圧力が急激に上昇することが防がれる。
そして、その後、EGRガスで希釈されておらず、燃焼速度が希釈混合ガスよりも大きい、通常の混合ガスでも燃焼が起こるので、燃焼全体が緩慢になり過ぎて熱効率が過度に低下するという不具合も免れる。
次に、本願の請求項2に記載の発明によれば、エンジン負荷が所定値以上のときに前記請求項1に記載の態様でエンジンを運転するから、エンジンが高負荷の運転領域にあり、圧縮上死点近傍において気筒内の温度や圧力が過度に高まる傾向が大きいときに、結果として、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が低減されることとなる。
その場合に、本願の請求項3に記載の発明によれば、エンジン負荷の増大に応じて前記希釈混合ガスの導入量を増量するから、圧縮上死点近傍において気筒内の温度や圧力が過度に高まる傾向がさらに大きくなるほど、燃焼速度が全体としてより一層緩慢になり、燃焼期間がより一層長くなって、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が確実に低減されることとなる。
一方、本願の請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、負のオーバーラップを行うことにより内部EGRガスを気筒内に残留させるので、外部EGRガスよりも温度の高い熱源が気筒内に残ることとなり、これにより燃料の安定な自己着火性が確保されることとなる。
そのうえで、ピストンの頂面の中央部に凹陥部が形成されていると共に、吸気行程では、各気筒毎に、新気及び燃料でなる通常の混合ガスが気筒列方向の左右の周縁部に向けて導入され、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスが気筒列方向の中央部に向けて導入されるから、燃料の自己着火前には、気筒内に、前記凹陥部内の第1領域(内部EGRガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)と、この第1領域の上方に隣接して第1領域と接触する気筒中央部の第2領域(希釈混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)と、前記第1領域とは接触しないがこの第2領域の側方に隣接して第2領域とは接触する気筒周縁部の第3領域(通常の混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)とが生成することとなり、結果的に、前記請求項1と同様の効果が得られることとなる。
また、本願の請求項5に記載の発明によっても、請求項1に記載の発明と同様、HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、負のオーバーラップを行うことにより内部EGRガスを気筒内に残留させるので、外部EGRガスよりも温度の高い熱源が気筒内に残ることとなり、これにより燃料の安定な自己着火性が確保されることとなる。
そのうえで、吸気行程では、各気筒毎に、新気及び燃料でなる通常の混合ガスが気筒列方向の左右の周縁部に向けて導入され、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスが気筒列方向の中央部と周縁部との間に向けて導入されるから、燃料の自己着火前には、気筒内に、気筒中央部の第1領域(内部EGRガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)と、この第1領域の側方に隣接して第1領域と接触する気筒中央部と気筒周縁部との間の第2領域(希釈混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)と、前記第1領域とは接触しないがこの第2領域のさらに側方に隣接して第2領域とは接触する気筒周縁部の第3領域(通常の混合ガスの量が他のいずれのガスの量よりも多い領域)とが生成することとなり、結果的に、前記請求項1と同様の効果が得られることとなる。
本発明の実施形態に係るガソリンエンジンの全体構成を示す概略平面図である。 前記エンジンの1つの気筒に対する吸気系、排気系及びEGRシステムの構成を示す、図1の矢印アによる縦断面図である。 前記エンジンの制御システム図である。 前記エンジンの燃焼状態を切り替える制御マップの1例を示す説明図である。 前記エンジンの燃焼状態を切り替える制御動作の1例を示すフローチャートである。 前記エンジンの排気上死点近傍における吸気弁及び排気弁の開閉タイミング及びリフト量の変化の説明図である。 高負荷領域のHCCI燃焼を実行するときに、燃料が自己着火する前の前記エンジンの気筒内に、第1領域、第2領域及び第3領域が生成することを説明するための気筒の平面図である(第1の実施形態)。 図7の矢印イによる縦断面図である。 燃料が自己着火する前の気筒内に3領域を生成させたことによる作用の説明図である。 高負荷領域のHCCI燃焼を実行するときに、燃料が自己着火する前の前記エンジンの気筒内に、第1領域、第2領域及び第3領域が生成することを説明するための気筒の平面図である(第2の実施形態)。 図10の矢印イによる縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とでなるエンジン本体10に第1〜第4の4つの気筒13…13が直列に並んで設けられた直列4気筒のガソリンエンジンである。
各気筒13には図外のクランクシャフトに連結されたピストン14が摺動自在に内装され、このピストン14の頂面とシリンダヘッド12の内面とで屋根型の燃焼室15が形成され、この燃焼室15の頂部に点火プラグ16が配設されている。各気筒13には2つの吸気ポート24,24及び2つの排気ポート34,34が気筒列方向(図1の上下方向)に気筒中心を挟んで並設されている。
なお、図1において、符号Aは、吸気弁17で開閉される吸気ポート24の燃焼室15側の開口を示し、符号Bは、排気弁18で開閉される排気ポート34の燃焼室15側の開口を示している。
このエンジン1の吸気系は、上流側から、エアフローセンサ71が配設された吸気管20と、この吸気管20の下流端に接続された吸気マニホルド21と、この吸気マニホルド21から各気筒13に対応して分岐された4つの分岐吸気管22…22と、各分岐吸気管22からそれぞれ各吸気ポート24に対応して分岐された計8つのポート吸気管23…23とを含み、各ポート吸気管23がそれぞれ対応する吸気ポート24に接続されている。
各吸気ポート24及び各ポート吸気管23は、上下方向に立設された仕切り壁25により気筒列方向に並ぶ2つの通路26,27に仕切られている。気筒列方向において気筒外側の通路(外側通路)26に該外側通路26の開度を調整する第1ポート開閉弁28が設けられ、気筒内側の通路(内側通路)27に該内側通路27の開度を調整する第2ポート開閉弁29が設けられている。
各分岐吸気管22には、スロットルアクチュエータ52により開閉駆動されるスロットル弁51が設けられている。また、各分岐吸気管22には、仕切り壁25の上流で燃料を噴射するポートインジェクタ19が配設されている。したがって、ポートインジェクタ19から噴射された燃料は外側通路26にも内側通路27にも供給されることとなる。
一方、このエンジン1の排気系は、下流側から、酸素濃度センサ75が配設された排気管30と、この排気管30の上流端に接続された排気マニホルド31と、この排気マニホルド31から各気筒13に対応して分岐された4つの分岐排気管32…32と、各分岐排気管32からそれぞれ各排気ポート34に対応して分岐された計8つのポート排気管33…33とを含み、各ポート排気管33がそれぞれ対応する排気ポート34に接続されている。
そして、このエンジン1には、気筒13から排出された排気ガスの一部をEGRガスとして排気系から吸気系に還流させる外部EGRシステムが備えられている。この外部EGRシステムは、排気マニホルド31から吸気マニホルド21に至るEGR管40と、このEGR管40に設けられたEGRクーラー41及びEGR制御弁42とを含んでいる。
EGR管40は、EGR制御弁42と吸気マニホルド21との間の部位から分岐するEGR分岐管43を有し、このEGR分岐管43は吸気系のポート吸気管23…23の近傍まで延設され、仕切り壁25により仕切られた2つの通路26,27のうちの内側通路27に連結管44を介して接続されている。
ここで、EGR分岐管43の内側通路27への接続点は、第2ポート開閉弁29よりも上流側とされている。また、EGR分岐管43のEGR管40からの分岐点上には、EGR制御弁42から流れてきた外部EGRガスを吸気マニホルド21に供給するか又はEGR分岐管43に供給するかを切り替えるEGR切替弁45が配設されている。
したがって、外部EGRガスが吸気マニホルド21に供給されたときは、該EGRガスは外側通路26にも内側通路27にも供給されることとなる。その結果、外側通路26と内側通路27との双方に、新気、燃料及び排気系から還流された外部EGRガスでなる希釈混合ガスが供給される。なお、EGR制御弁42が閉じているときは、外側通路26と内側通路27との双方に、新気及び燃料でなる通常の混合ガスが供給されることとなる。
一方、外部EGRガスがEGR分岐管43に供給されたときは、該EGRガスは内側通路27にのみ供給され、外側通路26には供給されないこととなる。その結果、外側通路26には通常混合ガス(G2:図7等参照)が供給されつつ、これとは別に、内側通路27には前記希釈混合ガス(G3:図7等参照)が供給されることとなる。なお、EGR制御弁42が閉じているときは、外側通路26と内側通路27との双方に、通常混合ガスが供給されることとなる。
このエンジン1の吸気弁17及び排気弁18を開閉駆動する動弁機構60,60は、吸気弁17及び排気弁18の開閉タイミングを変更するVVT(バルブタイミング可変機構)62,65と、吸気弁17及び排気弁18のリフト量を変更するVVL(バルブリフト量可変機構)63,66とを有している。したがって、VVT62,65による開閉タイミングの変更により、気筒13内に残留する既燃ガス(内部EGRガス)の量が調整されることとなる。なお、図1において、符号61,64は、吸気カム軸及び排気カム軸を示している。
図3に示すように、このエンジン1には、運転制御装置としてのコントロールユニット70が備えられている。コントロールユニット70は、CPU、メモリ、I/Oインターフェース回路等を備えており、メモリに、各種の制御マップ及びデータ並びにプログラムを記憶している。
コントロールユニット70は、エアフローセンサ71、車速センサ72、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサ73、クランク角センサ74及び酸素濃度センサ75等から各種検出信号を入力し、その入力結果に基いて、例えばアクセル開度センサ73及びクランク角センサ74等から、エンジン1の運転状態が負荷(目標トルク)及びエンジン回転で決定される運転領域のいずれの領域にあるかを判定し、そして、その判定結果に応じて、ポートインジェクタ19、VVT62,65、VVL63,66、スロットルアクチュエータ52、点火プラグ16、EGR制御弁42、EGR切替弁45、第1ポート開閉弁28及び第2ポート開閉弁29等へ各種制御信号を出力する。
その場合、コントロールユニット70は、VVT62,65を制御することにより、排気上死点近傍における吸気弁17及び排気弁18のオーバーラップ期間を調整し、気筒13内に残留する既燃ガス(内部EGRガス)の量を制御すると共に、VVL63,66を制御することにより、吸気弁17及び排気弁18のリフト量を調整し、気筒13への吸気充填量を制御する。
また、コントロールユニット70は、点火プラグ16の作動状態を切り替えることにより、エンジン1の燃焼状態をHCCI燃焼とSI燃焼とに切り替えると共に、さらにEGR切替弁45の作動状態を切り替えることにより、HCCI燃焼を低負荷領域のHCCI燃焼と高負荷領域のHCCI燃焼とに切り替える。
具体的には、図4の制御マップに示すように、相対的に低負荷かつ低回転の運転領域は、気筒13内の混合ガスに点火プラグ16で火花点火することをせず、気筒13内の混合ガスをピストン14の上昇により圧縮上死点近傍において自己着火させるHCCI運転領域に設定されている。
HCCI燃焼は、それほどリーンでない混合ガスやEGRガスによる希釈度合いが低い希釈混合ガスを用いると、自己着火のタイミングが早くなり過ぎていわゆるノッキングが起こるという問題がある。したがって、HCCI燃焼では、それほど高い出力は得られないので、図4の制御マップに示すように、相対的に高負荷又は高回転の運転領域は、気筒13内の混合ガスに点火プラグ16で火花点火するSI運転領域に設定されている。
なお、HCCI運転領域は、さらに、エンジン負荷が所定値α(所定値αは低回転側ほど大きい値に設定されている)以上の高負荷領域と、所定値α未満の低負荷領域とに区画されているが、これについては後述する。
次に、図5のフローチャートに基いて、このエンジン1のコントロールユニット70が各種の制御マップ及びデータ並びにプログラムに従って実現する具体的制御動作の1例を説明する。
まず、スタート後のステップS1で、各種センサ71〜75からの信号を入力したうえで、ステップS2で、要求トルクを演算する。要求トルクは、例えば車速及びアクセル開度に基いて又は吸入空気量(エアフローセンサ71で検出される)及びエンジン回転(クランク角センサ74で検出される)に基いて演算することができる(さらに内部EGRガス量を考慮してもよい)。
次いで、ステップS3で、前記要求トルク及びエンジン回転を図4の制御マップにあてはめることにより、エンジン1の運転状態がHCCI運転領域にあるか否かを判定し、HCCI領域にない場合、つまりSI領域にある場合は、ステップS4で、EGR切替弁45を外部EGRガスが吸気マニホルド21に供給されるように制御する。つまり、EGR制御弁42が閉のときは、外側通路26と内側通路27との双方に通常混合ガスが供給され、EGR制御弁42が開のときには、外側通路26と内側通路27との双方に希釈混合ガスが供給されるようにする。
そして、ステップS5で、第1、第2ポート開閉弁28,29を全開としたうえで、ステップS6で、SI燃焼を実行する。つまり、吸気行程においてポートインジェクタ19により燃料を噴射し、吸気弁17を開くことにより、気筒13内に通常混合ガス又は希釈混合ガスを導入し、該気筒13内に略理論空燃比の均一混合ガスを形成して、点火プラグ16により火花点火するのである。そしてリターンする。
一方、前記ステップS3で、エンジン1の運転状態がHCCI領域にある場合は、ステップS7で、排気上死点近傍における負のオーバーラップを実行する。つまり、例えば要求トルク及びエンジン回転を予め実験的に求めた制御マップにあてはめることにより、所要の気筒13内の内部EGRガス量が得られる吸気弁17及び排気弁18の負のオーバーラップ期間を決定し、その負のオーバーラップ期間が実現するようにVVT62,65を制御するのである。
その際、併せて、要求トルク及びエンジン回転を予め実験的に求めた別の制御マップにあてはめることにより、所要の気筒13への吸気充填量が得られる吸気弁17及び排気弁18のリフト量も決定し、そのリフト量が実現するようにVVL63,66も制御する。
より具体的には、VVT62,65の制御とVVL63,66の制御とは連動しており、図6に示すように、両制御によって吸気弁17及び排気弁18のリフトカーブはそれぞれ連続的に変化する。例えば、エンジン1の負荷(目標トルク)やエンジン回転が高いほど、吸気弁17及び排気弁18のリフト量が大きくなり、それに伴い、排気上死点近傍において排気弁18が閉じる前に吸気弁17が開き、吸気弁17と排気弁18との双方が開いた状態となる正のオーバーラップ期間が生じるようになる(破線参照)。
一方、エンジン1の負荷(目標トルク)やエンジン回転が低いほど、吸気弁17及び排気弁18のリフト量が小さくなり、それに伴い、排気上死点近傍において吸気弁17が開く前に排気弁18が閉じ、吸気弁17と排気弁18との双方が閉じた状態となる負のオーバーラップ期間が生じるようになる(実線参照)。この負のオーバーラップにより、気筒13内に残留する高温の既燃ガス(内部EGRガス)の量が多くなり、気筒13内の温度が高まって、燃料の自己着火が促進されることとなる。
このように、ステップS7における負のオーバーラップの実行により、多量の内部EGRガスが気筒13内に残留するので、例えば外部EGRガスよりも温度の高い熱源が気筒13内に多量に残ることとなり、これにより、HCCI燃焼において燃料の安定な自己着火性が確保されることとなる。
図5に戻り、次いで、ステップS8で、EGR切替弁45を外部EGRガスがEGR分岐管43に供給されるように制御する。つまり、EGR制御弁42が閉のときは、外側通路26と内側通路27との双方に通常混合ガスが供給され、EGR制御弁42が開のときには、外側通路26には通常混合ガス(G2:図7等参照)が供給され、内側通路27には希釈混合ガス(G3:図7等参照)が供給されるようにする。
そして、ステップS9で、前記要求トルク及びエンジン回転を図4の制御マップにあてはめることにより、エンジン1の運転状態がHCCI運転領域の高負荷領域(エンジン負荷が所定値α以上の領域)にあるか否かを判定し、高負荷領域にない場合、つまり低負荷領域(エンジン負荷が所定値α未満の領域)にある場合は、ステップS10で、EGR制御弁42を閉じて、外側通路26と内側通路27との双方に通常混合ガスが供給されるようにする。
そして、ステップS11で、第1、第2ポート開閉弁28,29を全開としたうえで、ステップS12で、低負荷領域のHCCI燃焼を実行する。つまり、吸気行程においてポートインジェクタ19により燃料を噴射し、吸気弁17を開くことにより、負のオーバーラップにより温度が高められた気筒13内に通常混合ガスを導入し、該気筒13内にリーンな均一混合ガスを形成して、圧縮上死点近傍において燃料を自己着火させるのである。そしてリターンする。
これに対し、前記ステップS9で、エンジン1の運転状態がHCCI運転領域の高負荷領域にある場合は、ステップS13で、EGR制御弁42を開いて、外側通路26には通常混合ガス(G2:図7等参照)が供給され、内側通路27には希釈混合ガス(G3:図7等参照)が供給されるようにする。
そして、ステップS14で、負荷(目標トルク)に応じて第1、第2ポート開閉弁28,29を制御したうえで、ステップS15で、高負荷領域のHCCI燃焼を実行する。つまり、吸気行程においてポートインジェクタ19により燃料を噴射し、吸気弁17を開くことにより、負のオーバーラップにより温度が高められた気筒13内に、外側通路26からは通常混合ガスG2を導入しつつ、これとは別に、内側通路27からは希釈混合ガスG3を導入して、圧縮上死点近傍において燃料を自己着火させるのである。そしてリターンする。
ここで、図7及び図8に示すように、ピストン14の頂面の中央部には凹陥部14aが形成されている。この凹陥部14aは、希釈混合ガスG3を気筒13内に放出する内側通路27,27の下方の領域内に位置し、通常混合ガスG2を気筒13内に放出する外側通路26,26の下方の領域内には位置しないように形成されている。
その結果、吸気行程において吸気弁17が開いたときには、下降中のピストン14の前記凹陥部14a内に残留既燃ガス(内部EGRガス)G1が保持されたまま、該ピストン14の上方空間には通常混合ガスG2及び希釈混合ガスG3が相互に別々の通路26,27から供給される。このとき、外側通路26は、通常混合ガスG2を気筒列方向において気筒13の周縁部に向けて放出し、内側通路27は、希釈混合ガスG3を気筒列方向において気筒13の中央部に向けて放出する。
これにより、燃料の自己着火前には、気筒13内に、内部EGRガスG1の量が通常混合ガスG2の量又は希釈混合ガスG3の量よりも多い、前記凹陥部14a内の第1領域R1と、この第1領域R1の上方に隣接して第1領域R1と接触する、希釈混合ガスG3の量が内部EGRガスG1の量又は通常混合ガスG2の量よりも多い、気筒中央部の第2領域R2と、前記第1領域R1とは接触しないがこの第2領域R2の側方に隣接して第2領域R2とは接触する、通常混合ガスG2の量が内部EGRガスG1の量又は希釈混合ガスG3の量よりも多い、気筒周縁部の第3領域R3,R3とが生成することとなる。
つまり、第1領域R1は、領域内で既燃ガスの占める割合が3つの領域R1,R2,R3のうちで最も高くなっており、そのため、温度が最も高くなっている。一方、第3領域R3は、領域内で新気及び燃料の占める割合が3つの領域R1,R2,R3のうちで最も高く、領域内で既燃ガスの占める割合が3つの領域R1,R2,R3のうちで最も低くなっており、そのため、温度が最も低くなっている。
その結果、ステップS15の高負荷領域のHCCI燃焼では、先に、熱源(内部EGRガスG1)に近い第2領域R2の希釈混合ガスG3の燃料が自己着火して燃焼が開始した後、次に、第3領域R3の通常混合ガスG2の燃料が自己着火して燃焼が開始することとなる。
つまり、気筒13内で燃料が同じタイミングで一斉に多点着火するのではなく、第2領域R2と第3領域R3とでタイミングがずれて自己着火するので、図9に実線で示すように、圧縮上死点近傍で開始した燃焼の速度が全体として緩慢になり、燃焼期間が長くなる。したがって、たとえ圧縮上死点近傍において気筒13内の温度や圧力が過度に高まった状況下でも、自己着火燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇すること(図9の破線参照)が抑制され、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が低減されることとなる。
しかも、先に燃焼が起こるのは、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスG3なので、燃焼開始時にはまず穏やかな燃焼が起き、その結果、特に燃焼開始時に筒内温度や筒内圧力が急激に上昇することが防がれる。
そして、その後、外部EGRガスで希釈されておらず、燃焼速度が希釈混合ガスG3よりも大きい、通常混合ガスG2でも燃焼が起こるので、燃焼全体が緩慢になり過ぎて熱効率が過度に低下するという不具合も免れる。
特に、本実施形態では、エンジン負荷が所定値α以上のときに(ステップS9でYES)、外部EGRガスで希釈された希釈混合ガスG3を通常混合ガスG2とは別の内側通路27から気筒13内に導入し、該気筒13内に第1〜第3の3領域R1〜R3を生成させる態様でエンジン1を運転するから、エンジン1が高負荷の運転領域にあり、圧縮上死点近傍において気筒13内の温度や圧力が過度に高まる傾向が大きいときに、結果として、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が低減されることとなる。
さらに、本実施形態では、負荷(目標トルク)に応じて第1、第2ポート開閉弁28,29を制御するから(ステップS14)、例えば第2ポート開閉弁29を制御して内側通路27の開度を大きくしたときには、エンジン負荷の増大に応じて希釈混合ガスG3の導入量を増量することができ、その結果、圧縮上死点近傍において気筒13内の温度や圧力が過度に高まる傾向がさらに大きくなるほど、燃焼速度が全体としてより一層緩慢になり、燃焼期間がより一層長くなって、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題が確実に低減されることとなる。
また、例えば第1ポート開閉弁28を制御して外側通路26の開度を大きくしたときには、エンジン負荷の増大に応じて通常混合ガスG2の導入量を増量することができ、その結果、要求トルクを的確に達成することが可能となる。このように、第1、第2ポート開閉弁28,29をそれぞれ独立に制御することにより、通常混合ガスG2と希釈混合ガスG3との比率を変えて、図9に実線で示した特性を所望の形状に変化させることができる。
なお、本実施形態では、前記凹陥部14aはピストン14の頂面に円形に形成されていたが、これに代えて、例えば図7において横に長い長円形等に形成されてもよい。また、ピストン14の頂面の中央部に限らず、例えば図7において横方向に偏位していてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態を図10及び図11を参照して説明する。ただし、先の第1の実施形態と異なる特徴部分のみ説明し、同じ又は対応する構成要素には同じ符号を用いる。
この第2の実施形態では、ピストン14の頂面には凹陥部14aが形成されていない。代わりに、吸気ポート24及び仕切り壁25は、気筒列方向に傾斜して設けられている。その結果、吸気行程において吸気弁17が開いたときには、外側通路26は、通常混合ガスG2を気筒列方向において気筒13の周縁部(第1実施形態よりも気筒13の中央部からさらに離間する周縁部)に向けて放出し、内側通路27は、希釈混合ガスG3を気筒列方向において気筒13の中央部と気筒13の周縁部との間に向けて放出する。
これにより、燃料の自己着火前には、気筒13内に、内部EGRガスG1の量が通常混合ガスG2の量又は希釈混合ガスG3の量よりも多い、気筒中央部の第1領域R1と、この第1領域R1の側方に隣接して第1領域R1と接触する、希釈混合ガスG3の量が内部EGRガスG1の量又は通常混合ガスG2の量よりも多い、気筒中央部と気筒周縁部との間の第2領域R2,R2と、前記第1領域R1とは接触しないがこの第2領域R2のさらに側方に隣接して第2領域R2とは接触する、通常混合ガスG2の量が内部EGRガスG1の量又は希釈混合ガスG3の量よりも多い、気筒周縁部の第3領域R3,R3とが生成することとなり、結果的に、第1実施形態と同様の効果が得られることとなる。
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明は、HCCI方式のガソリンエンジンにおいて、燃料の安定な自己着火性を確保しつつ、自己着火燃焼時に筒内温度や筒内圧力が短時間内に急激に上昇することを抑制して、NOxの生成や燃焼ノイズの増大の問題を低減することが可能な技術であるから、ガソリンエンジンのさらなる燃費の改善及び排気の浄化を図る技術分野において広範な産業上の利用可能性が期待される。
1 ガソリンエンジン
13 気筒
14 ピストン
14a 凹陥部
17 吸気弁
18 排気弁
19 ポートインジェクタ
21 吸気マニホルド
24 吸気ポート
25 仕切り壁
26 外側通路
27 内側通路
28 第1ポート開閉弁(混合ガス量調整弁)
29 第2ポート開閉弁(希釈混合ガス量調整弁)
31 排気マニホルド
40 EGR管
42 EGR制御弁
43 EGR分岐管
45 EGR切替弁
51 スロットル弁
70 制御手段(コントロールユニット)
G1 既燃ガス
G2 混合ガス(通常の混合ガス)
G3 希釈混合ガス
R1 第1の領域
R2 第2の領域
R3 第3の領域

Claims (5)

  1. 排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御方法であって、
    前記吸気行程では、前記混合ガスとは別に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスを前記気筒内に導入し、
    前記燃料の自己着火前に、前記気筒内に、前記既燃ガスの量が前記混合ガスの量又は前記希釈混合ガスの量よりも多い第1の領域と、この第1の領域と接触し、前記希釈混合ガスの量が前記既燃ガスの量又は前記混合ガスの量よりも多い第2の領域と、この第2の領域と接触し、前記第1の領域と接触しない、前記混合ガスの量が前記既燃ガスの量又は前記希釈混合ガスの量よりも多い第3の領域とを生成させることを特徴とするガソリンエンジンの制御方法。
  2. 請求項1に記載のガソリンエンジンの制御方法において、
    前記吸気行程では、エンジン負荷が所定値以上のときに、前記希釈混合ガスの導入を行うことを特徴とするガソリンエンジンの制御方法。
  3. 請求項2に記載のガソリンエンジンの制御方法において、
    前記吸気行程では、エンジン負荷の増大に応じて、前記希釈混合ガスの導入量を増量することを特徴とするガソリンエンジンの制御方法。
  4. 排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御装置であって、
    ピストンの頂面の中央部に凹陥部が形成され、
    各気筒毎に前記吸気弁で開閉される吸気ポートが気筒列方向に気筒中心を挟んで2つ設けられ、
    各吸気ポートは気筒列方向に並ぶ2つの通路に仕切られ、
    これらの2つの通路のうち気筒列方向において気筒外側の通路に、前記混合ガスが供給され、気筒内側の通路に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスが供給されるように構成され、
    前記気筒外側の通路は、供給された前記混合ガスを気筒列方向において気筒の周縁部に向けて放出し、前記気筒内側の通路は、供給された前記希釈混合ガスを気筒列方向において気筒の中央部に向けて放出するように構成され、
    前記吸気行程において、前記気筒外側の通路に前記混合ガスが供給され、前記気筒内側の通路に前記希釈混合ガスが供給された状態で、前記吸気弁を開く制御手段が設けられていることを特徴とするガソリンエンジンの制御装置。
  5. 排気上死点近傍において吸気弁を開く前に排気弁を閉じて既燃ガスを残留させた気筒内に、吸気行程において新気及び燃料でなる混合ガスを導入し、圧縮上死点近傍において前記燃料を自己着火させるようにしたガソリンエンジンの制御装置であって、
    各気筒毎に前記吸気弁で開閉される吸気ポートが気筒列方向に気筒中心を挟んで2つ設けられ、
    各吸気ポートは気筒列方向に並ぶ2つの通路に仕切られ、
    これらの2つの通路のうち気筒列方向において気筒外側の通路に、前記混合ガスが供給され、気筒内側の通路に、新気、燃料及び排気系から還流された還流排気ガスでなる希釈混合ガスが供給されるように構成され、
    前記気筒外側の通路は、供給された前記混合ガスを気筒列方向において気筒の周縁部に向けて放出し、前記気筒内側の通路は、供給された前記希釈混合ガスを気筒列方向において気筒の中央部と気筒の周縁部との間に向けて放出するように構成され、
    前記吸気行程において、前記気筒外側の通路に前記混合ガスが供給され、前記気筒内側の通路に前記希釈混合ガスが供給された状態で、前記吸気弁を開く制御手段が設けられていることを特徴とするガソリンエンジンの制御装置。
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