JP2010208746A - ワーク吊り上げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易且つ迅速なバランス調整を実現できるとともに、重量化を招くことなくワークを搬送することが可能なワーク吊り上げ装置を提供すること。
【解決手段】支持部材6は、鉛直方向と交叉する左右方向へスライド移動自在にクランプユニット7に連結され、リング部11の上方への移動に伴ってクランプユニット7を吊り上げる。バランス調整ユニット8は、クランプユニット7に固定されクランプユニット7を支持部材6に対してスライド移動させる。第1及び第2のロードセル3,4は、支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際に、左右方向に離間する第1及び第2のクランプ部20,21でワーク23からクランプユニット7へ加わる荷重値をそれぞれ検出する。CPU9は、第1及び第2のロードセル3,4が検出した2箇所の荷重値間の相違を減少させる方向へ第1及び第2のロードセル3,4が移動するようにバランス調整ユニット8を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークを吊り上げるワーク吊り上げ装置に関する。
特許文献1には、揚重機のブームの先端から垂下した揚重用ワイヤーロープの垂下端に取り付けられたフックと、ワイヤによって水平に吊り下げ支持された吊り枠体と、吊り枠体の下方に所定間隔離して平行に配置された支持枠体と、支持枠体の下面にガイド部材により左右方向にスライド可能に支持された荷物支持アームと、支持枠体の上面にガイド部材によりスライド移可能に支持されたバランスアームと、バランスアームの先端上に設置されたバランスウェイトとを備えた荷物の搬送装置が記載されている。
この荷物の搬送装置では、荷物が玉掛けワイヤにより荷物支持アームに取り付けられ、荷物支持アームの伸長、収縮動作につれてバランスアームが伸長、収縮動作することにより、各アームおよび荷物を含めた支持枠体全体の左右の重量バランスが取られる。
特開平6−171889号公報
しかしながら、特許文献1の荷物の搬送装置では、バランスウェイトを用いて支持枠体全体の左右の重量バランスを取っているため、バランスウェイトを設置した分だけ装置全体が重くなってしまう。
そこで、本発明は、容易且つ迅速なバランス調整を実現できるとともに、重量化を招くことなくワークを搬送することが可能なワーク吊り上げ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の第1の態様に係るワーク吊り上げ装置は、ワーク吊り部材と、支持部材と、移動手段と、荷重検出手段と、制御手段とを備える。
ワーク吊り部材は、上方への移動に伴ってワークを吊り上げる。支持部材は、吊り上げ支点を有し、鉛直方向と交叉する所定方向へスライド移動自在にワーク吊り部材に連結され、吊り上げ支点の上方への移動に伴って、ワーク吊り部材を吊り上げる。移動手段は、ワーク吊り部材と支持部材との何れか一方に固定され、ワーク吊り部材を支持部材に対してスライド移動させる。荷重検出手段は、支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際に、所定方向に離間する少なくとも2箇所の所定の検出部でワークからワーク吊り部材へ加わる荷重値をそれぞれ検出する。制御手段は、荷重検出手段が検出した2箇所の荷重値間の相違を減少させる方向へワーク吊り部材が移動するように移動手段を制御する。
なお、上記所定方向に離間するとは、2箇所の検出部を結ぶ直線が、所定方向と上下で重なる場合や所定方向と平行な場合を含むだけでなく、所定方向に上下で重ならず且つ平行でもない場合も含むことを意味する。但し、所定方向に直交する場合は、2箇所の検出部が所定方向と直交する方向のみに離間し、所定方向には離間しないため除外される。
上記構成では、支持部材が吊り上げ支点の上方への移動に伴ってワーク吊り部材を吊り上げ、このワーク吊り部材の上方への移動に伴ってワークが吊り上げられる。支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際、荷重検出手段によって所定方向に離間する少なくとも2箇所の所定の検出部でワークからワーク吊り部材へ加わる荷重値がそれぞれ検出され、この2箇所の荷重値間の相違が減少する方向へワーク吊り部材が移動する。これにより、吊り上げ支点がワークの重心に近づく方向に移動し、所定方向においてワーク吊り部材のバランスが取られた安定した状態でワークを搬送することができる。
このように、支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際に、2箇所の荷重値間の相違が減少する方向へワーク吊り部材を移動させることによって、ワーク吊り部材の所定方向のバランスを取ることができるため、ワークの搬送時のバランス調整を容易且つ迅速に行うことができる。
また、ワークの重心の位置を、吊り上げ支点の近くに変更するためにバランスウェイト(重り)を設ける場合と異なり、ワークの重心に吊り上げ支点を近づけることでバランス調整を行っているため、バランスウェイトを設ける必要がない分、装置全体の軽量化を図ることができる。
また、本発明の第2の態様のワーク吊り上げ装置は、上記第1の態様のワーク吊り上げ装置であって、所定方向は、第1の所定方向と第2の所定方向とを含む。支持部材は、第1の所定方向と第2の所定方向とへそれぞれ独立してスライド移動自在にワーク吊り部材に連結される。
移動手段は、ワーク吊り部材を支持部材に対して第1の所定方向に沿ってスライド移動させる第1の移動手段と、ワーク吊り部材を支持部材に対して第2の所定方向に沿ってスライド移動させる第2の移動手段とを含む。荷重検出手段が荷重値を検出する少なくとも2箇所の検出部は、第1の所定方向に離間する対と第2の所定方向に離間する対とを含む。制御手段は、荷重検出手段が検出した対となる荷重値間の相違を減少させる方向へワーク吊り部材が移動するように第1の移動手段及び第2の移動手段を制御する。
なお、第1の所定方向に離間する対と第2の所定方向に離間する対とは、第1の所定方向に離間する1組の検出部と第2の所定方向に離間する他の1組の検出部との全部で4箇所の検出部のことであるが、4箇所の検出部である場合に限られず、例えば1組の検出部が第1の所定方向に離間し、且つ同じ1組の検出部が第2の所定方向にも離間する場合であってもよい。
上記構成では、ワーク吊り部材を、支持部材に対して鉛直方向に交叉する平面上を移動させることができる。従って、対となる荷重値間の相違が減少する方向へワーク吊り部材を移動させることによって、搬送するワーク毎に重心の位置が大きく異なるような場合であっても、吊り上げ支点の真下にワークの重心を移動できるため、ワーク吊り部材の水平方向のバランスが取られたより安定した状態でワークを搬送することができる。
また、本発明の第3の態様のワーク吊り上げ装置は、上記第1の態様又は第2の態様のワーク吊り上げ装置であって、制御手段によるワーク吊り部材の移動方向及び移動量は、2箇所の荷重値間の相違に応じて予め設定されている。
上記構成では、2箇所の荷重値間の相違に応じたワーク吊り部材の移動方向及び移動量が予め設定されているため、この移動方向及び移動量に基づいてワーク吊り部材を速やかに移動させることができる。従って、ワークの搬送時のバランス調整をより迅速に行うことができる。
また、本発明の第4の態様のワーク吊り上げ装置は、上記第1〜第3の何れかの態様のワーク吊り上げ装置であって、判定手段を備える。
判定手段は、荷重検出手段が検出した2箇所の荷重値間の相違が所定範囲外か否かを判定する。制御手段は、2箇所の荷重値間の相違が所定範囲外であると判定手段が判定したとき、移動手段を制御してワーク吊り部材を移動させる。
上記構成では、支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際に2箇所の荷重値間の相違が所定範囲内である場合、例えば、支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際にワークの重心と吊り上げ支点とが比較的近くに位置しており、ワーク吊り部材を移動させてバランス調整を行わなくても所定方向に比較的水平な状態を保って吊り上げることが可能な場合には、ワーク吊り部材を移動しない。すなわち、支持部材がワーク吊り部材を吊り上げた際に、バランス調整を行う必要がある場合にのみワーク吊り部材を移動させて、バランス調整を行う必要がない場合にはワーク吊り部材を移動させずにワークの搬送を速やかに実行することができる。
本発明によれば、容易且つ迅速なバランス調整を実現できるとともに、重量化を招くことなくワークを搬送することができる。
吊り具の一部断面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 本実施形態におけるワーク吊り上げ装置のブロック図である。 ROMに記憶されるテーブルを示す図である。 CPUの制御内容を示すフローチャートである。 第2の実施形態の吊り具の一部断面図である。 図6のB−B矢視断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は吊り具の一部断面図、図2は図1のA−A矢視断面図である。図3は本実施形態におけるワーク吊り上げ装置のブロック図、図4はROMに記憶されるテーブルを示す図、図5はCPUの制御内容を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、左右方向は図1の左右方向を意味し、前後方向は図1中の紙面に垂直な方向(図2の左右方向)を意味する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るワーク吊り上げ装置1は、吊り具2と第1及び第2のロードセル(荷重検出手段)3,4とコントロールユニット5等を備えている。吊り具2は、支持部材6とクランプユニット(ワーク吊り部材)7とバランス調整ユニット(移動手段)8とを有している。また、コントロールユニット5は、CPU(Central Processing Unit、制御手段、判定手段)9とROM(Read Only Memory)10等を有している。
支持部材6は、リング部(吊り上げ支点)11とリング支持部12と円板部13と平板部14と角柱部15とブロック部16とを備えている。
リング部11は略環状に形成されている。リング部11は、特に図示していない揚重機(例えば、クレーン)から垂下されるワイヤーによって上方から支持されて、支持部材6を吊り上げる際に支点となる。
リング支持部12は、リング部11の下端部に固定された断面略台形の部材である。
円板部13は、リング支持部12の下端に連結された略円板形状の部材である。
平板部14は、円板部13の下端から下方に延びる略平板状の部材であり、左右方向(所定方向)に沿って延びている。平板部14は、前後方向の長さが円板部13の前後方向の長さよりも小さく設定されている。また、平板部14の上端部の左右方向の長さは、円板部13の左右方向の長さと略同じに設定され、下端部の左右方向の長さは、上端部の左右方向の長さよりも大きく設定されている。
角柱部15は、平板部14の下端から下方に延びる略角柱形状の部材である。角柱部15は、前後方向の長さが平板部14の下端の前後方向の長さよりも大きく設定され、左右方向の長さは、平板部14の下端部の左右方向の長さと略同じに設定されている。また、角柱部15の一端側には、左右方向に沿って延びるネジ孔17が形成され、このネジ孔17の内面は雌ネジ加工が施されている。
ブロック部16は、断面略凹字状の金属製部材であり、角柱部15の前後方向の略中央部で左右方向に沿って略等間隔に複数(本実施形態では、3つ)配置され、角柱部15の下端に固定されている。また、これらリング部11、リング支持部12、円板部13、平板部14、角柱部15及びブロック部16は、前後方向及び左右方向から視て、それぞれの中心が略一致している。
クランプユニット7は、上部バー18と下部バー19と第1のクランプ部(検出部)20と第2のクランプ部(検出部)21と左右一対の伸縮アーム22とを有し、搬送するワーク23を保持する。クランプユニット7は、支持部材6の下方に配置され、支持部材6に対して左右方向にスライド移動自在に連結されている。また、支持部材6とクランプユニット7とは、左右方向及び前後方向から視たときにそれぞれの中心が略一致している。
上部バー18は、左右方向に延びる断面中空矩形状の金属製部材であり、レール部24と連結部25とを有している。
レール部24は、上部バー18の前後方向の略中央部で左右方向に沿って直線的に延びる断面略矩形状の金属製部材であり、上部バー18の上端面に固定されている。レール部24は、ブロック部16の溝に移動自在に係合され、クランプユニット7の支持部材6に対する直線的なスライド移動をガイドする。なお、本実施形態では、レール部24及びブロック部16として、LMガイド(登録商標、リニアモーションガイド)を用いている。このLMガイドは、ブロック部16とレール部24との間に複数のボールが介在し、支持部材6に対してクランプユニット7がスムーズに移動する。
連結部25は、前側L字板部26と後側L字板部27とを有し、平板部14、角柱部15、ブロック部16、レール部24及び上部バー18を挟んで前後に対称的に配置されている。前側L字板部26は、断面略L字状の金属製部材であり、上部バー18よりも前方に配置されている。前側L字板部26は、上部バー18の上部前面にピン28によって固定されて上方に向かって延びる前側固定部29と、この前側固定部29の上端から後方に曲折して平板部14の前面に向かって延び、角柱部15の前端部上面と面接触する前側吊持部30とを有している。後側L字板部27は、断面L字状の金属製部材であり、上部バー18よりも後方に配置されている。後側L字板部27は、上部バー18の後面上部にピン28によって固定されて上方に向かって延びる後側固定部31と、この後側固定部31の上端から前方に曲折して平板部14の後面に向かって延びて角柱部15の後端部上面と面接触する後側吊持部32とを有している。このように構成された連結部25は、上部バー18に対して支持部材6をスライド移動自在に連結する。
下部バー19は、断面矩形状の金属製部材であり、上部バー18の下方に対向配置されている。下部バー19は、左右方向の長さ及び前後方向の長さが上部バー18の左右方向の長さ及び前後方向の長さと略同じに設定されている。また、前方から視たとき、上部バー18の中心と下部バー19の中心とは一致している。
第1のクランプ部20は、第1の上側クランプ部33と第1の下側クランプ部34とを有する。
第1の上側クランプ部33は、支持部材6の下方、且つ上部バー18の一端(図1中、右端)側で上部バー18の下端面に設けられている。第1の下側クランプ部34は、下部バー19の一端側で下部バー19の上端面に設けられている。第1の上側クランプ部33及び第1の下側クランプ部34は、それぞれ上部バー18及び下部バー19の左右方向の中心(図1中一点鎖線で示す)から一端側に所定距離離れた位置に配置され、前方から視たときに略同一直線上に並んでいる。
第2のクランプ部21は、第2の上側クランプ部35と第2の下側クランプ部36とを有する。
第2の上側クランプ部35は、支持部材6の下方、且つ上部バー18の他端(図1中、左端)側で上部バー18の下端面に設けられている。第2の上側クランプ部35は、上部バー18の左右方向の中心から他端側に、上部バー18の中心及び第1の上側クランプ部33間の距離と同じ距離離れて配置されている。
第2の下側クランプ部36は、下部バー19の他端側上端面に設けられている。第2の下側クランプ部36は、下部バー19の左右方向の中心から他端側に、この下部バー19の中心及び第1の下側クランプ部34間の距離と同じ距離離れて配置されている。第2の上側クランプ部35及び第2の下側クランプ部36は、前方から視たときに、略同一直線上に並んでいる。すなわち、第1クランプ部20と第2クランプ部21とは、上部バー18及び下部バー19の左右方向の中心線を挟んで左右対称に配置されている。
このように構成された第1及び第2のクランプ部20,21は、第1のクランプ部20と第2のクランプ部21とを結ぶ直線が、クランプユニット7に対する支持部材6の移動方向(左右方向)に下方で重なっている。
一対の伸縮アーム22は、上部バー18の左右各端部から下方に延びて下部バー19の左右各端部にそれぞれ連結されている。伸縮アーム22は、筒状の外筒37と、この外筒37に上下移動自在に挿入された内筒38とを有し、内筒38が外筒39に対して上下方向に移動することによって、伸縮アーム22全体が伸縮する。
このように構成されたクランプユニット7は、上部バー18と下部バー19との間にワーク23を配置し、ワーク23の大きさに応じた長さに伸縮アーム22を設定することによって、第1のクランプ部20及び第2のクランプ部21でワーク23を把持する。このワーク23を把持した状態で、支持部材6が上方へ吊り上げられることによって、支持部材6とともにクランプユニット7が上方へ移動し、このクランプユニット7の上方移動に伴ってワーク23が上方へ移動する。
バランス調整ユニット8は、モータ39とねじ軸40とカップリング41等を備え、固定部材42を介して上部バー18の左右方向の一端に固定されている。
モータ39は、CPU9に接続され、CPU9からのモータ制御信号に応じて、略円柱形状のモータ軸43を正方向又は逆方向に所定の回転数だけ回転させる。
ねじ軸40は、略円柱状部材であり、支持軸部44と雄ネジ部45と有する。支持軸部44の一端は、カップリング41によってモータ軸43の他端と連結し、支持軸部44の他端は、ベアリング46を介して固定部材42に支持されている。
雄ネジ部45は、支持軸部44の他端側に接続され、外側面に雄ネジが切られている。雄ネジ部45は、角柱部15のネジ孔17に螺合されており、正逆方向に回転することによって、支持部材6を左右方向に直線的に移動させる。すなわち、モータ39の回転運動がねじ軸40に伝達され、ねじ軸40に伝達された回転運動が支持部材6の左右方向の直線運動に変換される。
このように構成されたバランス調整ユニット8は、モータ軸43を正方向(図2中の時計回り)に回転させることによって、クランプユニット7を支持部材6に対して右方向に移動させ、モータ軸43を逆方向(図2中の反時計回り)に回転させることによって、クランプユニット7を支持部材6に対して左方向に移動させる。
第1のロードセル3は、第1のクランプ部20に設けられ、第2のロードセル4は、第2のクランプ部21に設けられている。第1及び第2のロードセル3,4は、特に図示していないが、内部に歪みゲージを有し、第1及び第2のクランプ部20,21が受けた荷重をそれぞれ電気信号に変換し、変換した電気信号を荷重値としてCPU9に出力する。
ここで、第1のロードセル3で検出される荷重値(以下、第1の荷重値と称する)と第2のロードセル4で検出される荷重値(以下、第2の荷重値と称する)とは、ワーク23の重心と、揚重機によってワーク23を吊り上げる際に支点となるリング部11との相対位置関係によって異なる値が検出される。例えば、ワーク23の重心がリング部11よりも第1のクランプ部20側に偏った状態で支持部材6を吊り上げた場合、第1の荷重値の方が第2の荷重値よりも大きくなる。また、ワーク23の重心がリング部11よりも第2のクランプ部21側に偏った状態で支持部材6を吊り上げた場合、第2の荷重値の方が第1の荷重値よりも大きくなる。さらに、ワーク23の重心がリング部11から左右方向に比較的離れた位置にある場合には、第1の荷重値と第2の荷重値との差分が大きくなり、ワーク23の重心がリング部11から左右方向に比較的近い位置にある場合には、第1の荷重値と第2の荷重値との差分が小さくなる。そして、ワーク23の重心がリング部11から左右方向にずれた状態で支持部材6を吊り上げた場合には、ワーク23が左右方向に傾いてしまう。これに対し、左右方向においてワーク23の重心とリング部11とが一致した状態で支持部材6を吊り上げた場合には、第1及び第2の荷重値は等しくなり、ワーク23の左右方向のバランスが保たれる。
ROM10には、図4に示すように、第1及び第2の荷重値の差分(W、2W、3W、…、Wは任意の正の定数)と、この差分に応じた支持部材6に対するクランプユニット7の移動方向(左右)及び移動距離(L1、L2、L3、…、以下、移動情報と称する)との関係を示すテーブルが記憶されている。なお、移動情報には、実験や計算によって予め導出された値が設定されている。
上記テーブルにおいて、第1の荷重値と第2の荷重値との差分は、第1の荷重値から第2の荷重値を減算した値で示されている。例えば、第1の荷重値が第2の荷重値よりも大きい場合(ワークの重心がリング部11よりもが前方から視て左側に偏っている場合)には正の値となり、第1の荷重値よりも第2の荷重値の方が大きい場合(ワークの重心がリング部11よりも前方から視て右側に偏っている場合)には負の値となる。そして、この差分が正の場合の支持部材6に対するクランプユニット7の移動方向として右方向に設定され、差分が負の場合の支持部材6に対するクランプユニット7の移動方向として左方向に設定されている。
また、上記テーブルでは、第1の荷重値と第2の荷重値との差分の絶対値の大小に応じて支持部材6に対するクランプユニット7の移動距離が設定されている(L1<L2<L3<…)。すなわち、第1の荷重値と第2の荷重値との差分の絶対値が大きい場合(ワークの重心がリング部11から左右方向に比較的離れた位置にある場合)の支持部材6に対するクランプユニット7の移動距離が大きく設定され、第1の荷重値と第2の荷重値との差分の絶対値が少ない場合(ワークの重心がリング部11から左右方向に比較的近い位置にある場合)の支持部材6に対するクランプユニット7の移動距離が少なく設定されている。
このように設定されたテーブルでは、例えば、第1及び第2の荷重値の差分が3W(3×W)のとき、この差分3Wに応じた移動情報として、移動方向が右、且つ移動距離がL3となる。
図3に示すように、CPU9には、第1及び第2の荷重値が入力する。CPU9は、第1及び第2の荷重値の差分を求め、求めた差分が所定範囲外(差分≦−W、又は、W≦差分)か否かを判定する。また、CPU9は、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外であると判定した場合、第1及び第2の荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶されたテーブルから読み取る。さらに、この読み取った移動情報に対応したモータ制御信号を生成し、このモータ制御信号をモータ39に出力する。また、特に図示していないが、CPU9には、支持部材6を吊り上げる際にONとなる揚重機の吊り上げスイッチからON・OFF信号が入力する。
なお、求めた差分が、テーブルにおける各差分の中間の値であった場合、テーブルにおいて、差分の絶対値の少ない値に対応する移動情報が読み取られる。例えば、求めた差分が2.5Wであった場合、テーブルにおいて、2Wと3Wとのうち、差分の少ない2Wに対応したL2が読み取られる。
次に、CPU9が実行するワーク搬送処理について、図5に基づいて説明する。なお、ワーク搬送処理は、吊り上げスイッチからのON信号がCPU9に入力すること、すなわち、リング部11を支点として支持部材6を吊り上げることによって開始される。
また、CPU9の記憶部(図示せず)には、第1の荷重値を順次記憶する第1の荷重記憶領域と第2の荷重値を順次記憶する第2の荷重記憶領域とが設けられている。
本処理を開始すると、まず第1及び第2の荷重記憶領域から最新の第1及び第2の荷重値を読み出し(ステップS1)、読み出した第1及び第2の荷重値の差分を算出する(ステップS2)。
次に、第1及び第2の荷重値の差分を算出すると、この荷重値の差分が所定範囲外(差分≦−W、又は、W≦差分)か否かを判定する(ステップS3)。第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外であると判定した場合(ステップS3:Yes)、第1及び第2の荷重記憶領域から最新の第1及び第2の荷重値を読み出すとともに、読み出した第1及び第2の荷重値の差分を算出して、この第1及び第2の荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶されたテーブルから読み取る(ステップS4)。なお、このステップS4で用いられる第1及び第2の荷重値の差分は、ステップS2で算出したものであってもよい。
次に、読み取った移動情報に対応したモータ制御信号を生成(ステップS5)し、生成したモータ制御信号をモータ39に出力して(ステップS6)、本処理を終了する。これにより、モータ軸43が正方向又は逆方向に所定回転数だけ回転し、クランプユニット7が支持部材6に対して左右方向に所定距離だけ移動して、左右方向においてリング部11とワーク23の重心とが略一致する。
一方、ステップS3において、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲内(−W<差分<W)であると判定した場合(ステップS3:No)、支持部材6に対してクランプユニット7を移動させないため、本処理を終了する。
本実施形態によれば、支持部材6がリング部11の上方への移動に伴ってクランプユニット7を吊り上げ、このクランプユニット7の上方への移動に伴ってワーク23が吊り上げられる。支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際、第1及び第2のロードセル3,4によって左右方向に離間する第1及び第2のクランプ部20,21でワーク23からクランプユニット7へ加わる荷重値がそれぞれ検出され、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外である場合に、第1及び第2のクランプ部20,21の荷重値間の差分の絶対値が減少する方向へクランプユニット7が移動する。これにより、リング部11がワーク23の重心に近づく方向に移動し、左右方向においてクランプユニット7のバランスが取られた安定した状態でワーク23を搬送することができる。
このように、支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際に、第1及び第2のクランプ部20,21の荷重値間の差分が減少する方向へクランプユニット7を移動させることによって、クランプユニット7の左右方向のバランスを取ることができるため、ワーク23の搬送時のバランス調整を容易且つ迅速に行うことができる。
また、ワーク23の重心の位置を、リング部11の近くに変更するためにバランスウェイト(重り)を設ける場合と異なり、ワーク23の重心にリング部11を近づけることでバランス調整を行っているため、バランスウェイトを設ける必要がない分、装置全体の軽量化を図ることができる。
また、第1及び第2のクランプ部20,21の荷重値間の差分に応じたクランプユニット7の移動方向及び移動量が予め設定されているため、この移動方向及び移動量に基づいてクランプユニット7を速やかに移動させることができる。従って、ワーク23の搬送時のバランス調整をより迅速に行うことができる。
また、支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際に第1及び第2のクランプ部20,21の荷重値間の差分が所定範囲内である場合、例えば、支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際にワーク23の重心とリング部11とが比較的近くに位置しており、クランプユニット7を移動させてバランス調整を行わなくても左右方向に比較的水平な状態を保って吊り上げることが可能な場合には、クランプユニット7を移動しない。すなわち、支持部材6がクランプユニット7を吊り上げた際に、バランス調整を行う必要がある場合にのみクランプユニット7を移動させて、バランス調整を行う必要がない場合にはクランプユニット7を移動させずにワーク23の搬送を速やかに実行することができる。
なお、本実施形態では、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外であるか否かを判定し、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外である場合にクランプユニット7を支持部材6に対して移動させているが、例えば、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外であるか否かの判定を行わずに、第1及び第2の荷重値が同じではない場合(第1及び第2の荷重値の差分が0ではない場合)にクランプユニット7を支持部材6に対して移動させてもよい。
また、支持部材6に対するクランプユニット7の移動方向及び移動距離が第1及び第2の荷重値の差分に応じて予め設定されている場合を説明したが、例えば、支持部材6に対するクランプユニット7の移動方向及び移動距離が予め設定されていない場合であってもよい。このような場合、第1及び第2の荷重値の差分の絶対値が減少する方向へクランプユニット7を徐々に移動させ、第1及び第2の荷重値の差分の絶対値が最小となる位置でクランプユニット7の移動を停止させる。
また、第1及び第2のクランプ部20,21を結ぶ直線が、クランプユニット7に対する支持部材6の移動方向に下方で重なっている場合を説明したが、例えば、クランプユニット7に対する支持部材6の移動方向に平行な場合であってもよい。また、クランプユニット7に対する支持部材6の移動方向に下方で重ならず、平行でない場合であってもよい。但し、クランプユニット7に対する支持部材6の移動方向に直交する場合は、第1及び第2のクランプ部20,21が支持部材6の移動方向と直交する方向のみに離間し、支持部材6の移動方向には離間しないため除外される。
また、第1及び第2の荷重値の相違として第1及び第2の荷重値の差分を用いた場合を説明したが、例えば、第1及び第2の荷重値の比を用いてもよい。第1及び第2の荷重値の相違として第1及び第2の荷重値の比を用いた場合には、例えば、第1の荷重値を第2の荷重値で除算した値が1に近い値であるとき、リング部11がワーク23の重心に近い位置にあり、除算した値が1よりも極端に大きい値である場合、又は、極端に小さい値である場合には、リング部11とワーク23の重心とが比較的離れた位置にある。
さらに、バランス調整ユニット8がクランプユニット7に固定されている場合を説明したが、支持部材6に固定されていてもよい。
なお、ワーク23が長尺である場合には、本実施形態の吊り具2を2つ用いることで搬送することが可能である。例えば、ワーク23が前後方向に延びている場合、ワーク23の前端部と後端部とにそれぞれ吊り具2を配置すればよい。
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。
図6は第2の実施形態の吊り具の一部断面図、図7は図6のB−B矢視断面図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。なお、以下の説明において、左右方向は図6の左右を意味し、前後方向は図6中の紙面に垂直な方向を意味する。また、図6では前後バランス調整ユニットの図示を省略している。
本実施形態では、支持部材53が、左右方向(所定方向、第1の所定方向)と前後方向(所定方向、第2の所定方向)とへそれぞれ独立してスライド移動自在にクランプユニット(ワーク吊り部材)54に連結されている。以下、本実施形態に係るワーク吊り上げ装置47について説明する。
図6及び図7に示すように、ワーク吊り上げ装置47は、吊り具48と第1〜第4のロードセル(荷重検出手段)49,50,51,52とコントロールユニット5等を備えている。
吊り具48は、支持部材53とクランプユニット54と前後バランス調整ユニット(移動手段、第2の移動手段)と左右バランス調整ユニット(移動手段、第1の移動手段)56等を備えている。
支持部材53は、リング部11とリング支持部12と円板部13と前後スライド板部57と上部角柱部58と上部ブロック部59とを有する。
前後スライド板部57は、円板部13の下端から下方に延びる略平板状の部材であり、前後方向に沿って延びている。前後スライド板部57の上端部の前後方向の長さは、円板部13の前後方向の長さと略同じに設定され、前後スライド板部57の下端部の前後方向の長さは、上端部の前後方向の長さよりも大きく設定されている。
上部角柱部58は、前後スライド板部57の下端から下方に延びる略角柱形状の部材である。前後スライド板部57は、左右方向の長さが前後スライド板部57の下端の左右方向の長さよりも大きく設定され、前後方向の長さは、前後スライド板部57の下端部の前後方向の長さと略同じに設定されている。また、上部角柱部58の後端側には、前後方向に沿って延びるネジ孔(図示せず)が形成され、このネジ孔の内面は雌ネジ加工が施されている。
上部ブロック部59は、断面略凹字状の金属製の部材である。上部ブロック部59は、上部角柱部58の左右方向の略中央部で前後方向に沿って略等間隔に複数配置され、上部角柱部58の下端に固定されている。
クランプユニット54は、下部プレート60と上部プレート61と第1〜第4のクランプ部(検出部)84,85,86,87と4つの伸縮アーム62とを有し、上部ブロック部59の下方に配置されている。
下部プレート60は、略平板状の金属製部材である。
上部プレート61は、下部プレート60の上方に対向配置された略平板状の金属製部材であり、下部連結部63と左右レール部64を有する。
下部連結部63は、上部プレート61を挟んで前後に対称的に配置された前側L字板部65と後側L字板部66とを有する。前側L字板部65は、断面略L字状の金属製部材であり、上部プレート61よりも前方に配置されている。前側L字板部65は、上部プレート61の前面上部に固定されて上方に向かって延びる前側固定部67と、この前側固定部67の上端から後方に曲折して延びる前側吊持部(図示せず)とを有している。後側L字板部66は、断面L字状の金属製部材であり、上部プレートよりも後方に配置されている。後側L字板部66は、上部プレートの後面上部に固定されて上方に向かって延びる後側固定部69と、この後側固定部69の上端から前方に曲折して延びる後側吊持部70とを有している。これら前側吊持部と後側吊持部70とは、前後方向に離間して配置されている。
左右レール部64は、上部プレート61の上端面の前後方向の略中央に固定されて、左右方向に沿って直線的に延びる断面略矩形状の金属製の部材であり、前側固定部67と後側固定部69との間に配置されている。
また、左右レール部64の上方、且つ前側L字板部65と後側L字板部66との間には、左右スライド板部71と下部角柱部72と下部ブロック部73とが設けられている。
左右スライド板部71は、前側吊持部と後側吊持部70との間で左右方向に沿って延びる略矩形板状部材である。また、左右スライド板部71の左右方向の略中央部には、後述する上部連結部75が固定されている。
下部角柱部72は、左右スライド板部71の下端から下方に延びる略角柱形状の部材であり、左右方向に沿って延びている。下部角柱部72の前側上面は、前側吊持部の下面と面接触し、下部角柱部72の後側上面は、後側吊持部70の下面と面接触している。また、下部角柱部72の一端側には、左右方向に沿って延びるネジ孔74が形成され、ネジ孔74の内面には雌ネジ加工が施されている。
下部ブロック部73は、断面略凹字状の金属製の部材であり、下部角柱部72の左右方向に沿って略等間隔に複数(例えば3つ)配置され、下部角柱部72の下端に固定されている。下部ブロック部73は、左右レール部64に移動自在に係合され、左右スライド板部71及び下部角柱部72の上部プレート61に対する左右方向へのスライド移動をガイドする。
上部連結部75は、固定部76と一端側L字板部77と他端側L字板部78と前後レール部79を有し、左右スライド板部71の左右方向へのスライド移動に伴って移動する。
固定部76は、左右スライド板部71の左右方向の略中央部に固定されて、前後方向に沿って延びる金属製部材である。
一端側L字板部77は、断面略L字状の金属製部材であり、固定部76の一端面に固定されて上方に向かって延びる一端側固定部80と、この一端側固定部80の上端から前方に曲折して延びる一端側吊持部81とを有している。
他端側L字板部78は、断面略L字状の金属製部材であり、固定部76の他端面に固定されて上方に向かって延びる他端側固定部82と、この他端側固定部82の上端から前方に曲折して延びる他端側吊持部83とを有している。
前後レール部79は、固定部76の上端面の左右方向の略中央に固定されて、前後方向に沿って直線的に延びる断面略矩形状の金属製部材である。前後レール部79は、上部ブロック部59の溝に移動自在に係合され、固定部76に対する支持部材53の直線的なスライド移動をガイドする。
第1のクランプ部84は、第1の上側クランプ部88と第1の下側クランプ部89とを有する。第1の上側クランプ部88は、上部プレート61の前後方向の略中央且つ一端側で上部プレート61の下端面に設けられている。第1の下側クランプ部89は、下部プレート60の前後方向の略中央且つ一端側で下部プレート60の上端面に設けられ、第1の上側クランプ部88と対向している。
第2のクランプ部85は、第2の上側クランプ部90と第2の下側クランプ部91とを有する。第2の上側クランプ部90は、上部プレート61の前後方向の略中央且つ他端側で上部プレート61の下端面に設けられている。第2の上側クランプ部90は、上部プレート61の左右方向の中心から他端側に、上部プレート61の中心及び第1の上側クランプ部88間の距離と同じ距離離れて配置されている。第2の下側クランプ部91は、下部プレート60の前後方向の略中央且つ他端側で下部プレート60の上端面に設けられ、第2の上側クランプ部90と対向している。
このように構成された第1及び第2のクランプ部84,85は、第1のクランプ部84と第2のクランプ部85とを結ぶ直線が左右スライド板部71の移動方向に下方で重なっている。
第3のクランプ部86は、第3の上側クランプ部92と第3の下側クランプ部93とを有する。第3の上側クランプ部92は、上部プレート61の左右方向の略中央且つ前端側で上部プレート61の下端面に設けられている。第3の下側クランプ部86は、下部プレート61の左右方向の略中央且つ前端側で下部プレート60の上端面に設けられ、第3の上側クランプ部92と対向している。
第4のクランプ部87は、第4の上側クランプ部94と第4の下側クランプ部(図示せず)とを有する。第4の上側クランプ部94は、上部プレート61の左右方向の略中央且つ後端側で上部プレート61の下端面に設けられている。第4の下側クランプ部は、下部プレート60の左右方向の略中央且つ後端側で下部プレート60の上端面に設けられ、第4の上側クランプ部94と対向している。
このように構成された第3及び第4のクランプ部86,87は、第3のクランプ部86と第4のクランプ部87とを結ぶ直線が支持部材53の移動方向に平行となっている。
4つの伸縮アーム62は、上部プレート61の下端面の四隅にそれぞれ設けられ、上部プレート61の下端面と下部プレート60の上端面とを連結している。伸縮アーム62は、上部プレート61の下端面に固定される外筒96と、この外筒96に上下移動自在に挿入されるとともに下端部が下部プレート60の上端面に固定される内筒97とを有し、内筒97が外筒96に対して上下方向に移動することによって、伸縮アーム62全体が伸縮する。
前後バランス調整ユニットは、上部モータとねじ軸とカップリング等を備え、固定部76の後端部に固定されている。前後バランス調整ユニットは、コントロールユニット5からのモータ制御信号に応じて、上部モータを正方向又は逆方向に所定の回転数だけ回転させ、支持部材53を、固定部76及び左右スライド板部71に対して前後方向に所定距離だけ移動させる。
左右バランス調整ユニット56は、下部モータ98とねじ軸99とカップリング100等を備え、固定部材101を介して上部プレート61の一端に固定されている。左右バランス調整ユニット56は、コントロールユニット5からのモータ制御信号に応じて、下部モータ98を正方向又は逆方向に所定の回転数だけ回転させ、固定部76及び左右スライド板部71を、上部プレート61に対して左右方向に所定距離だけ移動させる。
第1〜第4のロードセル49,50,51,52は、第1〜第4のクランプ部84,85,86,87にそれぞれ設けられている。第1〜第4のロードセル49,50,51,52は、第1〜第4のクランプ部84,85,86,87が受けた荷重をそれぞれ電気信号に変換し、変換した電気信号を荷重値(第1〜第4の荷重値)としてCPU9に出力する。
ROM10には、第1及び第2の荷重値の差分とこの差分に応じた上部プレート61に対する固定部76及び左右スライド板部71の移動方向及び移動距離との関係を示すテーブル(以下、左右移動テーブルと称する)と、第3及び第4の荷重値の差分とこの差分に応じた固定部76及び左右スライド板部71に対する支持部材53の移動方向及び移動距離との関係を示すテーブル(以下、前後移動テーブルと称する)が記憶されている。
CPU9には、第1〜第4の荷重値が入力する。CPU9は、第1及び第2の荷重値の差分と第3及び第4の荷重値の差分をそれぞれ求め、求めた各差分が所定範囲外か否かを判定する。また、CPU9は、第1及び第2の荷重値の差分と第3及び第4の荷重値の差分との少なくとも一方が所定範囲外であると判定した場合、荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶された左右移動テーブル及び前後移動テーブルからそれぞれ読み取る。さらに、CPU9は、読み取った各移動情報に対応したモータ制御信号をそれぞれ生成し、各モータ制御信号を上部モータ及び下部モータ98に出力する。
CPU9は、例えば、第1及び第2の荷重値の差分が所定範囲外であり、第3及び第4の荷重値の差分が所定範囲内であると判定した場合、第1及び第2の荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶された左右移動テーブルから読み取り、読み取った移動情報に対応したモータ制御信号を生成して下部モータ98に出力し、上部モータに対しては制御信号を出力しない。また、第1及び第2の荷重値の差分と第3及び第4の荷重値の差分との両方が所定範囲外であると判定した場合、第1及び第2の荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶された左右移動テーブルから読み取り、読み取った移動情報に対応したモータ制御信号を生成して下部モータ98に出力するとともに、第3及び第4の荷重値の差分に応じた移動情報をROM10に記憶された前後移動テーブルから読み取り、読み取った移動情報に対応したモータ制御信号を生成して上部モータに出力する。
これらにより、上部モータが正方向又は逆方向に所定回転数だけ回転して、支持部材に対して固定部76及び左右スライド板部71が前後方向に所定距離だけ移動するとともに、下部モータ98が正方向又は逆方向に所定回転数だけ回転して、固定部76及び左右スライド板部71に対して上部プレート61が左右方向に所定距離だけ移動し、リング部11の略真下にワーク23の重心が移動する。
本実施形態によれば、クランプユニット54を、支持部材53に対して鉛直方向に交叉する平面上を移動させることができる。従って、第1及び第2の荷重値の差分と第3及び第4の荷重値の差分とがそれぞれ減少する方向へクランプユニット54を移動させることによって、搬送するワーク毎に重心の位置が大きく異なるような場合であっても、リング部11の真下にワーク23の重心を移動できるため、クランプユニット54の水平方向のバランスが取られたより安定した状態でワーク23を搬送することができる。
なお、本実施形態では、左右方向に離間する第1及び第2のクランプ部84,85と、前後方向に離間する第3及び第4のクランプ部86,87との全部で4つのクランプ部で荷重値を検出する場合を説明したが、例えば、2つのクランプ部が左右方向に離間し、且つ同じ2つのクランプ部が前後方向にも離間するように配置して、この2つのクランプ部で荷重値を検出してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明は、ワークを吊り上げて搬送するワーク吊り上げ装置に適用可能である。
3 第1のロードセル(荷重検出手段)
4 第2のロードセル(荷重検出手段)
6 支持部材
7 クランプユニット(ワーク吊り部材)
8 バランス調整ユニット(移動手段)
9 CPU(制御手段、判定手段)
11 リング部(吊り上げ支点)
20 第1のクランプ部(検出部)
21 第2のクランプ部(検出部)
23 ワーク
49 第1のロードセル(荷重検出手段)
50 第2のロードセル(荷重検出手段)
51 第3のロードセル(荷重検出手段)
52 第4のロードセル(荷重検出手段)
53 支持部材
54 クランプユニット(ワーク吊り部材)
55 前後バランス調整ユニット(移動手段、第2の移動手段)
56 左右バランス調整ユニット(移動手段、第1の移動手段)
84 第1のクランプ部(検出部)
85 第2のクランプ部(検出部)
86 第3のクランプ部(検出部)
87 第4のクランプ部(検出部)

Claims (4)

  1. 上方への移動に伴ってワークを吊り上げるワーク吊り部材と、
    吊り上げ支点を有し、鉛直方向と交叉する所定方向へスライド移動自在に前記ワーク吊り部材に連結され、前記吊り上げ支点の上方への移動に伴って、前記ワーク吊り部材を吊り上げる支持部材と、
    前記ワーク吊り部材と前記支持部材との何れか一方に固定され、前記ワーク吊り部材を前記支持部材に対してスライド移動させる移動手段と、
    前記支持部材が前記ワーク吊り部材を吊り上げた際に、前記所定方向に離間する少なくとも2箇所の所定の検出部で前記ワークから前記ワーク吊り部材へ加わる荷重値をそれぞれ検出する荷重検出手段と、
    前記荷重検出手段が検出した前記2箇所の荷重値間の相違を減少させる方向へ前記ワーク吊り部材が移動するように前記移動手段を制御する制御手段と、を備えた
    ことを特徴とするワーク吊り上げ装置。
  2. 請求項1に記載のワーク吊り上げ装置であって、
    前記所定方向は、第1の所定方向と第2の所定方向とを含み、
    前記支持部材は、前記第1の所定方向と前記第2の所定方向とへそれぞれ独立してスライド移動自在に前記ワーク吊り部材に連結され、
    前記移動手段は、前記ワーク吊り部材を前記支持部材に対して前記第1の所定方向に沿ってスライド移動させる第1の移動手段と、前記ワーク吊り部材を前記支持部材に対して前記第2の所定方向に沿ってスライド移動させる第2の移動手段とを含み、
    前記荷重検出手段が荷重値を検出する前記少なくとも2箇所の検出部は、前記第1の所定方向に離間する対と前記第2の所定方向に離間する対とを含み、
    前記制御手段は、前記荷重検出手段が検出した前記対となる荷重値間の相違を減少させる方向へ前記ワーク吊り部材が移動するように前記第1の移動手段及び前記第2の移動手段を制御する
    ことを特徴とするワーク吊り上げ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワーク吊り上げ装置であって、
    前記制御手段による前記ワーク吊り部材の移動方向及び移動量は、前記2箇所の荷重値間の相違に応じて予め設定されている
    ことを特徴とするワーク吊り上げ装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載のワーク吊り上げ装置であって、
    前記荷重検出手段が検出した前記2箇所の荷重値間の相違が所定範囲外か否かを判定する判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記2箇所の荷重値間の相違が前記所定範囲外であると前記判定手段が判定したとき、前記移動手段を制御して前記ワーク吊り部材を移動させる
    ことを特徴とするワーク吊り上げ装置。
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