JP2010208671A - 内容物の詰替えに用いられる注出具 - Google Patents

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【課題】詰替用内容物が充填されているパウチに設けられる注出具であって、ヒンジキャップ付容器内に詰替用内容物を充填する際に、該ヒンジキャップの注出用案内筒の内部に挿入した状態でガタツキを生じることなく安定に保持することが可能な注出具を提供する。
【解決手段】板状基板51と、板状基板51の下面から下方に延びており、外面にパウチ100が接着固定される支持部材53と、板状基板の上面から上方に延びている注出筒55とからなり、支持部材53及び注出筒55の内部には、板状基板51を貫通して延びている詰替用内容物注出用の筒状空間が形成されており、注出筒55の外面からは、周方向に間隔をおいて3本以上の係止用リブ70が径方向外方に延びており、これらの係止用リブ70は、同一面上に位置するように形成されていると共に、係止用リブ70の長さは、その先端が形成する仮想円Xの直径がヒンジキャップ1に形成されている注出用案内筒13の付け根部の内径とほぼ同一の大きさに設定されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、内容物の詰替えに用いられる注出具に関するものであり、より詳細には、詰替用内容物が充填される袋状容器に設けられ、ヒンジキャップ付容器内に、該ヒンジキャップに形成されている注出開口を介して袋状容器内の詰替用内容物を充填するために使用される注出具に関するものである。
シャンプー、リンス、液体洗剤などは、PETボトルなどの容器に充填されて市販され、使用に供されている。最近では、このような容器内容物は、できるだけ安価に販売するために、ボトルに比して安価な袋状容器(パウチ)に充填し、詰替用品として市場に供給されている場合が多い。即ち、一般に消費者は、ボトルに充填されている内容物を使い切ったときには、パウチに充填されている内容物をボトルに詰替えて使用に供するわけである。
一方、袋状容器は、プラスチックフィルムやアルミ箔などを貼り合せて袋状に形成されており、従来は、袋の端部を引き裂くことにより開口を形成し、この開口を通して内容物を取り出すように構成されていることが多かったが、最近では、このような袋状容器には、両端開口の筒状体からなるプラスチック製の注出具(一般にスパウトと呼ばれている)が設けられて使用されるようになってきた。特に、上記のような詰替用内容物が充填されている袋状容器では、充填されている内容物をボトルに移し替えるため、このような注出具が取り付けられている。例えば、特許文献1には、上記のような詰替用内容物が充填されるパウチ容器が提案されている。
特開2004−231217号公報
ところで、特許文献1で提案されているパウチ容器は、螺子係合により上蓋が着脱自在に設けられている螺子キャップが装着されているボトル内に内容物を詰替えることを前提としており、従って、螺子キャップが装着されている容器に、パウチ容器の内容物の詰替える作業を容易に行うことができるようになっている。
しかしながら、ボトル等の容器に設けられているキャップとしては、螺子キャップばかりでなく、上蓋がキャップ本体にヒンジ連結されているヒンジキャップも多く使用されており、特に醤油や酢などの調味液が充填されている容器では、ヒンジキャップが多用されている。このようなヒンジキャップが設けられている容器に、内容物を詰替えるためには、特許文献1に提案されているようなパウチ容器では、改善すべき点が多くある。
即ち、螺子キャップ及びヒンジキャップの何れも、キャップ本体に形成されている注出用開口の周囲には、ボトル内の内容物を安定に注ぎだすための注出用案内筒が形成されている。従って、何れのキャップにおいても、このような注出用案内筒の内部にパウチ容器(袋状容器)の注出具を挿入してパウチ容器に充填されている内容物の詰替えが行われるわけであるが、螺子キャップとヒンジキャップでは、注出用筒の形態が異なっている。
例えば、螺子キャップでは、内容物の注ぎ出しを行う際には、上蓋はキャップ本体から取り外されているため、内容物の注ぎ出しは、注出用案内筒のどの位置から行ってもよく、また上蓋を閉じる際に注出筒が邪魔になることはないため、注出用案内筒の上端は全体が同一面上にあり(即ち、上端に段差は形成されていない)且つ対称的なリング形状を有している。このため、注出用案内筒の内部に挿入された筒状形状の注出具を安定に保持することは容易であり、パウチ容器からの内容物の充填に際して注出具のガタツキなどはあまり問題とならず、従って、スムーズにパウチ容器からの内容物の充填を行うことができる。
しかるに、ヒンジキャップでは、内容物の注ぎ出しが、上蓋がヒンジ連結されている部分とは反対側の部分から行われるため、この部分において、注出用案内筒の上端がラッパ状に外方に広がった形状を有している。また、ヒンジ連結されている上蓋を旋回して閉じる際に注出用案内筒が邪魔にならないようにするために、注出用案内筒のヒンジ連結部側は切欠かれて背が低くなった形状となっている。このように、ヒンジキャップの注出用案内筒は、その上端部に段差が形成されており、また、上端の一部がラッパ状に広がった非対称的な形状を有している。従って、内容物の詰替えに際して、注出用案内筒の内部に挿入された注出具が、極めて不安定な状態に保持され、パウチ容器内の内容物をヒンジキャップが装着されている容器内に詰替える際に、注出具ががたついてしまい、その詰替作業を容易に行うことが困難となってしまう。即ち、内容物の詰替えは、容易に変形するパウチ容器を倒立状態に保持して行われるため、注出用案内筒に挿入されている注出具が不安定であると、内容物をこぼしてしまうなどのトラブルが生じ易くなるからである。
従って、本発明の目的は、詰替用内容物が充填されている袋状容器に設けられる注出具であって、ヒンジキャップ付容器内に詰替用内容物を充填する際に、該ヒンジキャップの注出用案内筒の内部に挿入した状態でガタツキを生じることなく安定に保持することが可能な注出具を提供することにある。
本発明によれば、詰替用内容物が充填される袋状容器に接着固定され、該袋状容器内の詰替用内容物を、頂板部と該頂板部の周縁から降下した筒状側壁からなるキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジ連結部を介して連結されている上蓋とからなり、前記頂板部に注出口と該注出口を取り囲むように前記頂板部から上方に延びる注出用案内筒が形成されており、該注出用案内筒のヒンジ連結部側に切欠き部が形成されており、該切欠き部の両端が段差部分になっているヒンジキャップが嵌合固定されているヒンジキャップ付容器内に該ヒンジキャップを介して注入するための注出具において、
前記注出具は、板状基板と、該板状基板の下面から下方に延びており、外面に前記袋状容器が接着固定される支持部材と、該板状基板の上面から上方に延びている注出筒とからなり、該支持部材及び注出筒の内部には、前記板状基板を貫通して延びている詰替用内容物注出用の筒状空間が形成されているとともに、
前記注出筒の上端には、破断可能なスコアを介してシール部材が形成されており、該シール部材により、前記筒状空間の上端が閉じられており、且つ該シール部材には、スコア破断用の摘みが設けられており、
前記注出筒の外面からは、周方向に間隔をおいて3本以上の係止用リブが径方向外方に延びており、該3本以上の係止用リブは、同一面上に位置するように形成されていると共に、これら係止用リブの長さは、該リブの先端が形成する仮想円の直径が前記ヒンジキャップの注出用案内筒の付け根部の内径とほぼ同一の大きさに設定されていることを特徴とする注出具が提供される。
本発明の注出具においては、前記板状基板の周状端縁部には、周方向に間隔をおいて、前記ヒンジキャップの注出用案内筒のヒンジ連結部側に形成されている切欠き部による段差部分と係合し得る2つのストッパー突起が径方向外方に延びていることが好ましい。
本発明の注出具は、詰替用内容物が充填される袋状容器に取り付けられ、この袋状容器内の詰替用内容物をヒンジキャップ付容器内に充填するために使用されるものであるが、特に重要な特徴は、板状基板の上面から上方に延びている注出筒の外面から、周方向に間隔をおいて3本以上の係止用リブが径方向外方に延びており、これらの係止用リブが同一面上に位置するように形成されていると共に、これら係止用リブの長さが、該リブの先端が形成する仮想円の直径が前記ヒンジキャップに形成されている注出用案内筒の付け根部の内径とほぼ同一の大きさに設定されている点にある。
即ち、袋状容器からヒンジキャップ付容器への内容物の詰替えは、この注出具の注出筒を、ヒンジキャップの注出用案内筒の内部に挿入し、この状態で袋状容器を倒立もしくはそれに近い状態に傾倒させることにより行われる。しかるに、この注出筒には、その外面に上記の係止用リブが形成されているため、注出用案内筒の内部に挿入された状態において、注出筒外面の該係止用リブの先端が、注出用案内筒の付け根部分の内面に、ほぼぴったりと密着した状態或いは密着に近い状態で保持される。このため、注出用案内筒に挿入されている状態で注出筒は安定に保持され、例えば、ヒンジキャップの注出用案内筒の上端の形状に全く影響を受けず、該注出用案内筒に挿入されている注出筒の水平面内(注出筒と直角方向の面)での直線的な動きが有効に抑制される。このため、注出具の注出筒がヒンジキャップの注出用案内筒の内部に挿入された状態で袋状容器を倒立させた場合においても、該注出具(注出筒)のガタツキが有効に防止され、また、袋状容器を倒立状態に保持したときにも、注出具(注出筒)ガタツキがなく、安定に保持されるため、袋状容器からヒンジキャップ付容器内への内容物の詰替作業を、何ら不都合を生じることなく、スムーズに行うことが可能となる。
また、本発明の注出具において、板状基板の周状端縁部には、径方向外方に延びている2つのストッパー突起を周方向に間隔をおいて設けた場合には、このストッパー突起が、ヒンジキャップの注出用案内筒のヒンジ連結部側に形成されている切欠き部による段差部分と係合せしめることができるため、注出用案内筒に挿入されている注出筒の回転移動を有効に抑制できることとなり、この注出筒は一層安定に保持され、内容物の詰替作業に際しての注出具(注出筒)のガタツキをさらに効果的に防止することができ、内容物の詰替作業は一層容易となる。
袋状容器内の詰替用内容物を詰替充填すべきボトルに取り付けられているヒンジキャップの側断面を、該ボトルの口部と共に示す図。 図1のヒンジキャップの平面図。 袋状容器に設けられる本発明の注出具の斜視図。 図3の注出具の上面図。 図3の注出具の底面図。 図3の注出具の各側面図。 図3の注出具の側断面図(図6(b)のA−A断面図)。 袋状容器に設けられた図3の注出具を用いて、図1に示されているヒンジキャップを介してボトル内に袋状容器の内容物を詰替充填する状態を示す側断面図。 図8の状態での注出具とヒンジキャップとの位置関係を示す平面図。
<ヒンジキャップの構造>
本発明の注出具の構造を説明するに先立って、この注出具が設けられる袋状容器(パウチ)に充填されている内容物を詰替えるべきボトルの口部に装着されているヒンジキャップの概略構造を説明する。
上記のヒンジキャップを示す図1及び図2を参照して、全体として1で示されているヒンジキャップは、キャップ本体3と、キャップ本体3にヒンジ連結された上蓋5とからなっている。
キャップ本体3は、頂板部7と頂板部7の周縁から降下した筒状側壁9とから構成されており、図1に示されているように、このキャップ本体3は、ボトルの口部Zに嵌合固定されている。
頂板部7の内面には、筒状側壁9とは間隔をおいて下方に延びているインナーリング10が形成されており、このインナーリング10と筒状側壁9との間の空間に、ボトル口部Zが嵌めこまれており、これにより、キャップ本体3は、ボトル口部Zにがっちりと固定されている。
また、頂板部7の中央部分には、スコアによる引き裂きなどによって形成された注出口11が形成されており、この注出口11を介して、ボトル内に充填されている内容液の注ぎ出しが行われ、また、ボトル内への内容液の詰替充填が行われる。
上記のような頂板部7の上面には、注出口11を取り囲むようにして注出用案内筒13が直立しており、注出口11から注ぎ出される内容液は、この注出用案内筒13の内面に沿って排出される。
また、注出用案内筒13の外側には、背の低い係止突起15が周状に形成されており、この係止突起15により、上蓋5を閉じたとき、閉じられた上蓋5を安定に保持できるようになっている。
キャップ本体3の筒状側壁9の上端部分には、上蓋5がヒンジ連結されている。このヒンジ連結部は17で示されており、筒状側壁9の上端に連結されている主バンド17aと、その両側に位置し且つ主バンド17aよりやや低い部分に連結されている補助バンド17b、17bとからなっている。これらのバンド17a,17bを用いて上蓋5をヒンジ連結することにより、閉じられた上蓋5を旋回して大きく開放したとき、その開放状態が安定に保持されるようになる。
また、筒状側壁9は、上方から下方に延びているスリット19により内側壁と外側壁とに分割されており、この内側壁と外側壁とは、図1から明らかなように、下端部分で連結されている。このようなスリット19を設けて筒状側壁9を内側壁と外側壁とに分割することにより、キャップ本体3のボトル口部Zからの取り外しが容易となり、このヒンジキャップ1をボトルと分別しての廃棄を容易に行うことが可能となる。例えば、筒状側壁9の外側壁の上端部分に上蓋5がヒンジ連結されることとなるが、図2に示されているように、ヒンジ連結部17の両側部分において、外側壁の内面には、軸方向スコア20,20が形成されており、上蓋5が開放されている状態で、上蓋5(ヒンジ連結部17)を下方に引き降ろすことにより、スコア20,20が破断し、次いで上蓋5を上方に引っ張り上げることにより、外側壁の軸線方向スコア20,20と対向する位置の内側壁に設けられている下端から上方に延びる軸方向スコア(図示せず)を破断しながら、内側壁を上方に捲り上げることにより、キャップ本体3をボトル口部Zから容易に取り外すことができる。
さらに、キャップ本体3にヒンジ連結されている上蓋5は、天板部21とスカート23とからなっており、スカート23の下端部分が上記の筒状側壁9(外側壁)の上端部分にヒンジ連結されている。
天板部21の内面には、シールリング25が形成されており、上蓋5を閉じたとき、このシールリング25が前述した注出用案内筒13の内面に密着し、これにより密封性が確保されるようになっている。また、天板部21の内面のヒンジ連結部7側の部分には、シールリング25よりも若干長い弧状突起27が設けられており、これにより、ヒンジキャップのスコア破断を防止する。即ち、ヒンジキャップ1が容器口部Zに装着された未開封の状態において、注出口11を塞ぎ取り除き可能な密封壁(図示しない)が無端状スコア(図示しない)によって頂板部7に接続されているが、上蓋5が閉じられた状態で上方から偶発的に押圧力が加えられたとき、弧状27がキャップ本体3の頂板部7の上面に当接することによって、上蓋5のシールリング25の下方への移動を阻害するため、シールリング25による無端状スコアの破断を有効に防止することができる。
また、スカート23の下端には、ヒンジ連結部7とは反対側に鍔29が形成されており、この鍔29を持って、上蓋5の開栓方向或いは閉栓方向への旋回を容易に行うことができるようになっている。さらに、スカート23の下方部分の内面には、図1に示されているように凹部30が周状に形成されている。即ち、上蓋5を閉じたとき、この凹部30がキャップ本体3の係止突起15と係合し、これにより、上蓋5の閉栓状態が安定に保持されることとなる。
上記のようなヒンジキャップ1において、キャップ本体3に設けられている注出用案内筒13は、ヒンジ連結部17とは反対側の領域が背が高く形成されており(背の高い部分は13aで示されている)、一方、ヒンジ連結部17側の領域は切欠かれて背が低く形成されており(背の低い部分は13bで示されている)、従って、背の高い部分13aと背の低い部分13bとの間には段差部分13cが形成されている。
即ち、注出用案内筒13の全体が背が高く形成されていると、上蓋5を旋回して閉じたとき、ヒンジ連結部7側の領域でシールリング25が注出用案内筒13の上端部分に当たってしまい、上蓋5の閉栓方向への旋回が阻害されてしまい、上蓋5を閉じることができなくなってしまう。また、注出用案内筒13の全体が背が低く形成されていると、注出用案内筒13の本来の機能(注出口11から注ぎ出される内容液を案内する機能)が損なわれてしまう。従って、上蓋5を開放して内容液を注ぎ出すときに上蓋5が邪魔とならないヒンジ連結部17とは反対側の領域において、注出用案内筒13の背を高くし、内容液の注ぎ出しが行われることのないヒンジ連結部17側の領域において、注出用案内筒13の背を低くしているわけである。
尚、注出用案内筒13の背の高い部分13aでは、注出口11からの内容液の注ぎ出しが行われるため、注ぎ出された内容液が垂れ落ちたりせずに、スムーズに排出されるように、その上端部はラッパ状に外方に湾曲した形状となっている。
<注出具の構造>
本発明の注出具は、上記のようなヒンジキャップ1が装着されているヒンジキャップ付容器内への詰替内容液が充填される袋状容器(以下、パウチと呼ぶ)に設けられるものであり、この注出具を上記ヒンジキャップ1の注出用案内筒13の内部に挿入して、パウチ内の内容液のヒンジキャップ付容器内への詰替えが行われるものである。
このような注出具の構造を図3〜図7に示した。図3は、この注出具の斜視図であり、図4及び図5は、それぞれ、この注出具の上面図及び底面図である。また、図6は、この注出具の各側面を示す図であり、図6(a)は正面側面図、図6(b)は右側面図、図6(c)は背面図である。さらに、図7は、図6(b)の上面図でのA−A断面を示す側断面図である。
図3〜図7を参照して、全体として50で示す本発明の注出具は、板状基板51と、板状基板51の下面から下方に延びており、パウチを形成するフィルム乃至箔(例えば各種の熱可塑性樹脂フィルムや樹脂コートされたアルミ箔など)が接着固定される支持部材53と、板状基板51の上面から上方に延びている注出筒55とを備えており、特に図7に示されているように、支持部材53の内部及び注出筒55の内部には、それぞれ、互いに連通している筒状空間57及び59が形成されており、これらの筒状空間57,59を介して、パウチ内に充填されている詰替用内容液を排出し、前述したヒンジキャップ1を備えた容器内に詰替充填し得るようになっている。
上記の注出具50において、板状基板51は、前述したヒンジキャップ1の注出用案内筒13の上端の内径とほぼ同一の外形を有する円板形状を有している。この板状基板51の周状端縁部には、周方向に間隔をおいて、2つのストッパー突起60,60が形成されている。このストッパー突起60の機能については後述する。
支持部材53は、図3の斜視図及び図5の底面図から理解されるように、全体として舟形形状を有しており、中央部分が筒状胴部53aとなっており、この筒状胴部53aから周縁部に向かって厚みが次第に減少している短冊形状のフランジ片53bが形成されており、支持部材53の外面は、筒状胴部53aからフランジ片53bにまで滑らかな曲率面となっており、従って、筒状胴部53aとフランジ片53bとの間に明確な境界線は形成されていない。また、図7の側断面図から理解されるように、支持部材53の筒状空間57は、筒状胴部53a内に形成されている。さらに、この筒状空間57とは間隔をおくようにして、支持部材53内には、その下端から上方に向かって肉抜きにより孔61,61が形成されている(図7及び図5参照)。この孔61,61は成形時のひけ防止のために形成されているものであり、この孔61,61が形成されていないと、成形時にひけを発生し、その外面が乱れた面となることにより、支持部材53とパウチとの溶着不良を起こしてしまうからである。
また、上記のような支持部材53の外面には、軸方向に間隔をおいて、張り出し片63が複数形成されている(図の例では3つの張り出し片63が形成されている)。この張り出し片63の側面は、フラットな面となっており、且つ図6の各側面図から理解されるように、張り出し片63は、フランジ片53bの周縁部分までは延びておらず、従って、フランジ片53bの周縁部分の外面は段差のないフラットな面53cとなっている。即ち、このような張り出し片63の側面及びフランジ片53bの周縁部分のフラットな面53cの部分に、パウチを形成するフィルム乃至箔が支持部材53の全周を囲むように熱溶着によって接着固定され、これにより注出具50をパウチにしっかりと固定し、筒状空間57,59を介して、パウチ内の内容液を排出することが可能となる。
一方、板状基板51の上面に設けられている注出筒55の上端には、筒状空間59を閉じるようにシール壁65が形成されており、このシール壁65は、破断可能なスコア67(図7参照)を介して注出筒55の上端に連結されている。このようなシール壁65により、この注出具50を取り付けた状態でのパウチの密封性が確保される。
また、上記のシール壁65の上面には、大きな摘み片69が設けられており、この摘み片69を押し倒すことにより、上記のスコア67の一部を破断し、さらに摘み片69を引っ張ることによって、スコア67を全周にわたって引き裂くことにより、あるいは、摘み片69を把持しながら捻ることにより、シール壁65を注出筒55から取り除き、これにより、筒状空間59が開放され、パウチ内の内容液の排出が可能となる。
上記の注出具50を用いてのパウチ内容液の詰替操作を説明するための図8及び図9を参照して、パウチ100に設けられている注出具50は、シール壁65が取り外されている注出筒55を、ボトル口部Zに取り付けられ且つ上蓋5が開放されているヒンジキャップ1の注出用案内筒13の内部に挿入し、注出筒55の上端部分をヒンジキャップ1に形成されている注出口11を通してボトル口部Zの内部にまで侵入せしめ、この状態でパウチ100を倒立させることにより行われる。
図3〜図7に加えて上記の図8及び図9を併せて参照して、上記のようにして使用される本発明の注出具50において、注出筒55の外面には、4本の係止用リブ70が設けられている。この係止用リブ70は、同一平面内に形成されており、内容液の詰替えに際して、注出筒55をヒンジキャップ1の注出用案内筒13内に挿入したとき、4本の係止用リブ70の全てが注出用案内筒13の付け根部分もしくはその近傍に位置するものである(特に図8参照)。
尚、図8は上方から見た図であり、支持基板51により隠されている注出具70の部分やヒンジキャップ1の注出口11等は点線で示している。
さらに図9に示されているように、これらの係止用リブ70の長さは、該リブ70の先端が形成する仮想円Xの直径がヒンジキャップ1の注出用案内筒13の付け根部の内径とほぼ同一の大きさ、例えば該付け部の内径±0.2mm程度となるように設定されている。即ち、このような係止用リブ70を形成することにより、図8に示すように注出筒55をヒンジキャップ1の注出用案内筒13の内部に挿入したとき、挿入された注出筒55の水平面内(注出用案内筒13に対してほぼ直角方向の面内)での直線的な動きが有効に制限され、この結果、ガタツキなどを抑制し、この注出筒55を安定に保持することができる。従って、例えば注出筒55を挿入した状態でのパウチ100の倒立や倒立したパウチ100からの内容液のボトル内への詰替充填などの作業を、何らの不都合を生じることなく、スムーズに行うことが可能となるものである。
尚、図の例では、4本の係止用リブ70が90度の間隔で形成されているが、この本数は、少なくとも3本以上であればよい。即ち、係止用リブ70の数が2本の場合には、挿入された注出筒55が水平面内で直線的に移動し得る方向が生じてしまうが、3本以上であれば、これを等間隔に形成しておけば、水平面内での全ての方向に対して、注出筒55の直線的な移動が制限されるからである。但し、係止用リブ70の数を必要以上に多数としても、樹脂量の増大などによりコストが増大するばかりであるので、一般的には、3本〜5本程度とし、等間隔で係止用リブ70を設ける好適であり、特に本実施例のように支持部材53のフランジ片53bが延びている方向並びに摘み片69が延びている方向に対して、同一方向に2本、直行方向に2本となる90°等間隔に4本設けることが射出成形時の型抜きを考慮すると最も良い形態である。
のがよい。
また、本発明の注出具50においては、板状基板51は、ヒンジキャップ1の注出用案内筒13の上端の内径とほぼ同一の外形を有する円板形状を有しており、注出筒55を注出用案内筒13の内部に挿入したとき、その板状基板51が注出用案内筒13の上端部分或いはその近傍に位置乃至当接する。先にも述べたように、この板状基板51の周状端縁部には、周方向に間隔をおいて、2つのストッパー突起60,60が形成されており、このようなストッパー突起60を設けることにより、注出用案内筒13内に挿入されている注出筒55の回転を有効に制限することができ、内容液の詰替作業に際して、注出筒55を一層安定に保持することができる。
即ち、上記の2つのストッパー突起60,60は、互いの間隔が、ヒンジキャップ1の注出用案内筒13の背の低い部分13bの周方向長さにほぼ匹敵するように設定されている。従って、注出筒55を注出用案内筒13内に挿入し、適宜適度に回転させると、2つのストッパー突起60,60の間の部分が注出用案内筒13の背の低い部分13bの上に位置することとなり、従って、この注出筒55のさらなる回転は、回転方向が何れの方向であったとしても、ストッパー突起60が注出用案内筒13の段差部分13cと係合することによって制限される。
このように、上述した本発明の注出具50においては、注出筒55が段差部13cなどが上端に形成されているヒンジキャップ1に特有の形状の注出用案内筒13の内部に挿入されて詰替作業が行われるにもかかわらず、注出筒55の挿入状態が安定に保持され、その直線的な移動や回転移動が有効に制限され、ガタツキが効果的に抑制されるため、内容液の詰替作業を、内容液の漏洩などの不都合を生じることなく、容易且つスムーズに行うことができる。特に、粘度の高い内容液の詰替えを行う場合には、パウチ100を倒立状態で保持して、パウチ100をスクイズするなどの操作が行われるが、本発明の注出具50によれば、注出筒55が挿入状態で安定に保持されているため、このような粘度の高い内容液の詰替作業も容易に行うことができる。
尚、上述した本発明の注出具50は、熱接着可能な種々の熱可塑性樹脂を用いての射出成形等により成形されるが、一般的には、パウチ100を形成するフィルムや箔との接着性(ヒートシール性)などの観点から、各種のオレフィン樹脂、例えば低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)などを使用することができる。また、水蒸気などに対するバリア性が良好な点で、オレフィンと環状オレフィン(ノルボルネン、テトラシクロドデセンなどのビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン骨格を有する炭化水素化合物)との共重合体によって注出具50が形成されていてもよい。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂を用いて形成されていてもよい。
1:ヒンジキャップ
5:上蓋
7:ヒンジ連結部
11:注出口
13:注出用案内筒
13c:段差部
50:注出具
51:板状基板
53:支持部材
55:注出筒
60:ストッパー突起
70:係止用リブ
100:パウチ(袋状容器)

Claims (2)

  1. 詰替用内容物が充填される袋状容器に接着固定され、該袋状容器内の詰替用内容物を、頂板部と該頂板部の周縁から降下した筒状側壁からなるキャップ本体と、該キャップ本体にヒンジ連結部を介して連結されている上蓋とからなり、前記頂板部に注出口と該注出口を取り囲むように前記頂板部から上方に延びる注出用案内筒が形成されており、該注出用案内筒のヒンジ連結部側に切欠き部が形成されており、該切欠き部の両端が段差部分になっているヒンジキャップが嵌合固定されているヒンジキャップ付容器内に該ヒンジキャップを介して注入するための注出具において、
    前記注出具は、板状基板と、該板状基板の下面から下方に延びており、外面に前記袋状容器が接着固定される支持部材と、該板状基板の上面から上方に延びている注出筒とからなり、該支持部材及び注出筒の内部には、前記板状基板を貫通して延びている詰替用内容物注出用の筒状空間が形成されているとともに、
    前記注出筒の上端には、破断可能なスコアを介してシール部材が形成されており、該シール部材により、前記筒状空間の上端が閉じられており、且つ該シール部材には、スコア破断用の摘みが設けられており、
    前記注出筒の外面からは、周方向に間隔をおいて3本以上の係止用リブが径方向外方に延びており、該3本以上の係止用リブは、同一面上に位置するように形成されていると共に、これら係止用リブの長さは、該リブの先端が形成する仮想円の直径が前記ヒンジキャップの注出用案内筒の付け根部の内径とほぼ同一の大きさに設定されていることを特徴とする注出具。
  2. 前記板状基板の周状端縁部には、周方向に間隔をおいて、前記ヒンジキャップの注出用案内筒のヒンジ連結部側に形成されている切欠き部による段差部分と係合し得る2つのストッパー突起が径方向外方に延びている請求項1に記載の注出具。
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