JP2010207275A - 嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造 - Google Patents

嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】2つの部材を容易に嵌合させることができ、しかもその嵌合状態を強く保持することができる嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造を提供する。
【解決手段】軸部111,112と、笠部113,114とが突設された支持台110と、大孔121,122と、大孔121,122に連通する小孔123,124とが形成された医療用トレイ120を嵌合させる構造で、小孔123,124の左右両側には、笠部の下端位置T1よりも頂点位置T2の高い係止部125,126がそれぞれ形成され、二つの係止部125,126の頂点間距離W3は笠部113,114の直径D4よりも大きくかつ二つの係止部125,126の端部間距離W4は笠部113,114の直径D4よりも小さく、嵌合位置では笠部の中心軸113b,114bを二つの係止部125,126の頂点間を結ぶ直線Lよりも小孔123,124側にする。
【選択図】図5

Description

本発明は、軸部と笠部とが突設された第一部材と、大孔と小孔とが連通して形成された第二部材との嵌合構造及びそれを利用した医療用トレイの嵌合構造に関するものである。
第一部材と第二部材といった2つの部材を嵌合させる嵌合構造には多種多様なものが存在する。
例えば、壁に立設したネジ等に対して、壁掛機器に形成した孔を嵌合させるものが広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−179675号公報
特許文献1には、図15及び図16に示すように、軸部11が立設し、軸部11の端部に、軸部11の径D1よりも径D2の大きい笠部12が形成された壁10と、笠部12と軸部11が挿通可能な大孔21と、その大孔21の上方に連通された小孔22とが形成された壁掛機器20が記載されている。小孔22の幅W1は、軸部11の径D1よりも広く笠部12の径D2よりも狭くしている。
この壁掛機器20を壁10に掛ける際には、笠部12を大孔21に挿通した後、軸部11を大孔21に連通した小孔22までスライド移動させて、軸部11と小孔22とを嵌合させる。このとき、軸部11のスライド移動は、壁掛機器20の自重を利用して容易に行う。そして、軸部11と小孔22との嵌合を解除するには、軸部11を小孔22から大孔21へスライド移動させて行う。
このような嵌合構造は、壁掛機器20だけではなく様々な分野、例えば医療分野では、腹膜透析装置と、その腹膜透析装置に装着する医療用トレイとを嵌合する場合に使用されている。
この医療用トレイは、透折液を患者に送る注液用及び患者からの排液を排液バッグに送る排液用の複数のチューブから構成される医療用回路を収納するものであり、透析時には腹膜透析装置に医療用トレイが上載された状態で、患者や医師等が医療用回路を医療用トレイから脱着して使用する。
特許文献1に記載の発明のように、壁10に対して嵌め込まれた壁掛機器20を自重によって保持し、しかも一度壁10に壁掛機器20を嵌め込んだ後にはほとんど人が触れないものの場合には、この嵌合状態が不意に解除される可能性は少ない。
これに対して医療用トレイは頻繁に人が触れるものであり、しかも医療用トレイとそれに収納される医療用回路との保持力が高められていることも多いので、患者や医師等が医療用トレイから医療用回路を脱着するときに、医療用回路とともに医療用トレイが引っ張られ、腹膜透析装置から医療用トレイが容易に外れる場合がある。このように、医療用トレイの保持状態が安定しないと、医療用トレイが腹膜透析装置から落下してしまい、医療用トレイに収納されたチューブが汚染され、透析実施時に患者に悪影響を及ぼす虞がある。
そこで、本発明の目的とするところは、2つの部材を容易に嵌合させることができ、しかもその嵌合状態を強く保持することができる嵌合構造及びそれを利用した医療用トレイの嵌合構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の嵌合構造は、上下に延びる軸部(111,112)と、前記軸部(111,112)の上部に連結され、前記軸部(111,112)よりも径(D4)の大きい笠部(113,114)が突設された第一部材(110)と、前記軸部(111,112)に加えて前記笠部(113,114)を挿通可能な大孔(121,122)と、前記大孔(121,122)に連通し、前記軸部(111,112)の径(D3)より幅広で前記笠部(113,114)の径(D4)より幅狭の小孔(123,124)が形成された第二部材(120)を嵌合させる構造であって、前記第二部材(120)に形成された前記小孔(123,124)を挟む前記第二部材(120)の左右両側には、前記笠部(113,114)の下端(113a,114a)位置よりも頂点(125a,126a)位置の高い略半球状の係止部(125,126)がそれぞれ形成されるとともに、それら二つの係止部(125,126)の頂点間距離(W3)は前記笠部(113,114)の直径(D4)よりも大きくかつそれら二つの係止部(125,126)の前記小孔(123,124)側の端部間距離(W4)は前記笠部(113,114)の直径(D4)よりも小さく、前記嵌合位置では、前記笠部(113,114)の中心軸(113b,114b)を、前記二つの係止部(125,126)の頂点(125a,126a)間を結ぶ直線(L)よりも前記小孔(123,124)側にし、前記嵌合を解除するには、前記笠部(113,114)の中心軸(113b,114b)を、前記二つの係止部(125,126)の頂点(125a,126a)間を結ぶ直線(L)よりも前記大孔(121,122)側に移動させるもので、前記嵌合位置から前記解除位置あるいは前記解除位置から前記嵌合位置に、前記第一部材(110)に対して前記第二部材(120)を移動させるときには、前記第二部材(120)に形成された係止部(125,126)が、第一部材(110)に突設された笠部(113,114)の周面(113c,114c)に弾接することを特徴とする。
また、請求項2に記載の嵌合構造は、前記第二部材(120)に形成された係止部(125,126)に弾接する前記第一部材(110)に突設された笠部(113,114)の周面(113c,114c)は曲面状であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の嵌合構造は、前記笠部(113,114)は上側から下側に向けてテーパー状に拡径していることを特徴とする。
また、請求項4に記載の嵌合構造は、前記第二部材(120)は、前記大孔(121,122)と小孔(123,124)が連通され係止部(125,126)が形成されたものが所定間隔をおいて2つ設けられたトレイ(120)であり、かつ、前記第一部材(110)は、前記第二部材(120)を受ける支持台(110)で、前記軸部(111,112)とそれに連結された笠部(113,114)が前記所定間隔をおいて2つ設けられていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の医療用トレイ(120)の嵌合構造は、前記第一部材(110)は、腹膜透析装置(100)に設けられたものであり、かつ、前記第二部材(120)は、透折液を患者に送る注液用及び患者からの排液を排液バッグに送る排液用の複数のチューブから構成される医療用回路(130)を収納する医療用トレイ(120)であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の嵌合構造及び医療用トレイ(120)の嵌合構造は、前記嵌合位置では、前記笠部(113,114)は前記係止部(125,126)を押圧した状態であることを特徴とする。
また、請求項7に記載の嵌合構造及び医療用トレイ(120)の嵌合構造は、前記嵌合位置では、前記笠部(113,114)は前記係止部(125,126)を押圧することなく係止部(125,126)から離間した状態であることを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載の嵌合構造によれば、第二部材に形成された小孔を挟む第二部材の左右両側には、笠部の下端位置よりも頂点位置の高い略半球状の係止部がそれぞれ形成されるとともに、それら二つの係止部の頂点間距離は笠部の直径よりも大きくかつそれら二つの係止部の小孔側の端部間距離は笠部の直径よりも小さく、嵌合位置では、笠部の中心軸を、二つの係止部の頂点間を結ぶ直線よりも小孔側にし、嵌合を解除するには、笠部の中心軸を、二つの係止部の頂点間を結ぶ直線よりも大孔側に移動させるので、嵌合位置から解除位置及び解除位置から嵌合位置にとなるように、第一部材に対して第二部材を移動させるときには、係止部が笠部の周面と必ず干渉する。
このように係止部が笠部の周面と干渉するが、係止部が笠部の周面と弾接するので、第一部材又は第二部材に所定の力を加えることで、係止部が笠部に弾接しながら乗り越えて、嵌合位置から解除位置あるいはその逆に解除位置から嵌合位置に移動することができる。
したがって、一旦嵌合位置となると、所定の力が第一部材又は第二部材に加わらない限り、不意に解除位置となってしまうことがない。このように、嵌合状態を強く保持することができるので、第二部材に人の手が頻繁に触れるような場合であっても第二部材が第一部材から容易に落下してしまうこともない。
また、請求項2に記載の嵌合構造によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、第二部材に形成された係止部に弾接する第一部材に突設された笠部の周面は曲面状であるので、笠部と係止部の曲面同士が弾接する。すなわち、笠部が係止部に接触して係止部を乗り越えようとする際に、係止部に引っ掛かる鋭利な部位が笠部には存在しないので、円滑に嵌合位置から解除位置あるいは解除位置から嵌合位置に移動することができる。
また、請求項3に記載の嵌合構造によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、笠部は上側から下側に向けてテーパー状に拡径しているので、第二部材の大孔に挿通するときに互いの位置が若干ずれていても、挿通し易い。つまり、笠部がテーパー状に拡径し、笠部に対して大孔を適正な位置に案内するので、大孔に笠部を挿通し易い。
また、請求項4に記載の嵌合構造によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加え、第二部材は、大孔と小孔が連通され係止部が形成されたものが所定間隔をおいて2つ設けられたトレイであり、かつ、第一部材は、第二部材を受ける支持台で、軸部とそれに連結された笠部が所定間隔をおいて2つ設けられているので、一旦支持台にトレイの二箇所を嵌合させると、トレイが支持台から落下し難い。
また、請求項5に記載の医療用トレイの嵌合構造によれば、請求項4に記載の発明の作用効果に加え、第一部材は、腹膜透析装置に設けられたものであり、かつ、第二部材は、透折液を患者に送る注液用及び患者からの排液を排液バッグに送る排液用の複数のチューブから構成される医療用回路を収納する医療用トレイであるので、一旦腹膜透析装置に医療用トレイを嵌合させると、患者等が医療用トレイを手で支えずに医療用トレイから医療用回路を外す場合に、医療用回路とともに医療用トレイが引っ張られたとしても、医療用トレイが腹膜透析装置から外れ難い。よって、医療用トレイが腹膜透析装置から落下し難いので、安全かつ衛生的である。
また、腹膜透析装置に医療用トレイを固定できるので、患者が医療用トレイを把持することなく、両手で医療用トレイに収納されたチューブの接続操作を行うことができる。
また、請求項6に記載の嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造によれば、請求項1乃至5に記載の発明の作用効果に加え、嵌合位置では、笠部は係止部を押圧した状態であるので、嵌合位置において第一部材と第二部材ががたつかず、強く嵌合状態を保持できる。
また、請求項7に記載の嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造によれば、請求項1乃至5に記載の発明の作用効果に加え、嵌合位置では、笠部は係止部を押圧することなく係止部から離間した状態であるので、解除位置から嵌合位置に移動させるときあるいは嵌合位置から解除位置に移動させるときに、クリック感が生じる。よって、通常の視覚的のみならず、触覚的にも嵌合位置となったことを確認することができる。
なお、本発明の嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造のように、第二部材に形成された小孔を挟む第二部材の左右両側に略半球状の係止部がそれぞれ形成され、嵌合位置から解除位置あるいは解除位置から嵌合位置に、第一部材に対して第二部材を移動させるときに、係止部が笠部に弾接する点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
図5に示す医療用トレイの嵌合構造における腹膜透析装置を示す平面図である。 図1に示す腹膜透析装置を示す正面図である。 図5に示す医療用トレイの嵌合構造における医療用トレイを示す斜視図である。 図3に示す医療用トレイを示す平面図である。 本発明の実施形態に係る医療用トレイの嵌合構造を示す平面図である。 図5に示す医療用トレイの嵌合構造を示す側面図である。 図5に示す医療用トレイの嵌合構造の要部拡大正面図である。 図5に示す医療用トレイの嵌合構造の要部拡大平面図である。 図2に示す腹膜透析装置における軸部及び笠部の拡大正面図である。 図3に示す医療用トレイの要部拡大平面図である。 図10に示す医療用トレイの断面図であり、(a)は、A−A線断面図を、(b)は、B−B線断面図をそれぞれ示す。 本発明の他の実施形態に係る嵌合構造を示す平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る嵌合構造を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る医療用トレイにおける係止部を示す断面図である。 従来例に係る嵌合構造を示す正面図である。 図15に示す嵌合状態を示す平面図である。
図1乃至図10を参照して、本発明の第一実施形態に係る嵌合構造を説明する。
この嵌合構造は、腹膜透析装置100の支持台(第一部材)110に対して医療用トレイ(第二部材)120を嵌合させる構造に関するものである。
腹膜透析装置100は、腎不全の患者に対して透析液の注入、及び老廃物を含んだ患者からの排液を排液バッグへ排出するための装置であり、例えば、患者が寝ている間に自動的に複数回透析液の交換を行うものである。
このような腹膜透析装置100の上面には、図1及び図2に示すように、医療用トレイ120を受けるための、傾斜している支持台110が設けられている。
支持台110には、図1、図2、図7乃至図9に示すように、上下に延びる円柱状の軸部111,112と、軸部111,112の上部、ここでは上端に連結された笠部113,114が、左右に所定間隔をおいて並列的に2つ(2組)突設されている。
笠部113,114の径D4は、軸部111,112の径D3よりも大きく、また、笠部113,114の中心部113b,114bは軸部111,112の中心軸と一致している。笠部113,114は、上側から下側に向けてテーパー状に拡径し上部が平担の円錐台形で、それぞれの笠部113,114の下端113a,114aの外周端部である周面113c,114cは曲面状となっている。
医療用トレイ120は、図5に示すように、透折液を患者に送る注液用のチューブ131と患者からの排液を排液バッグに送る排液用の複数のチューブ132(ここでは7つ)等から構成される医療用回路130を収納するものである。
なお、医療用トレイ120の材質は合成樹脂であり、軟質の肉薄のシートを用いて、真空成形又は圧空真空成形によって医療用トレイ120は形成される。
そして、この医療用トレイ120には、図3、図4及び図8に示すように、腹膜透析装置100の支持台110に突設する軸部111,112に加えて笠部113,114を挿通可能な大孔121,122と、大孔121,122に連通し、軸部111,112の径D3より幅W2が広く、笠部113,114の径D4より幅W2が狭い小孔123,124が形成されている。
大孔121,122は、笠部113,114を挿通し易いように、左右に横長の略楕円形状であり、本実施形態では、特に医療用トレイ120の左右内側に向かって大きく開口している。すなわち、左側の大孔121は、右側が内側に向かって大きく開口し、右側の大孔122は、左側が内側に向かって大きく開口している。
小孔123,124は、横長の大孔121,122に対して縦長の長孔であり、腹膜透析装置100の軸部111,112が小孔123,124の縁123a,124aに当接可能なように、小孔123,124の縁123a,124aは軸部111,112の径D3よりも大きな曲率半径となっている。
そして、小孔123を挟む左右両側には、略半球状で中空の係止部125がそれぞれ形成され、小孔124を挟む左右両側には、略半球状で中空の係止部126がそれぞれ形成されている。左側の小孔123の周縁の左右に形成した係止部125と右側の小孔124の周縁の左右に形成した係止部126とは同一形状である。
また、係止部125,126の頂点位置の高さT2は、図7及び図8に示すように、笠部113,114及び軸部が大孔121,122又は小孔123,124に挿通し、医療用トレイ120の底部と腹膜透析装置100支持台110の上面が当接した状態において、笠部113,114の下端位置の高さT1よりも高くなるようにしている。
さらに、それら二つの係止部125,126の頂点間距離W3は、笠部113,114の直径D4よりも大きく、かつそれら二つの係止部125,126の小孔123,124側の端部間距離W4は、笠部113,114の直径D4よりも小さくするように、係止部125,126の大きさと医療用トレイ120に対する形成位置を設定している。
このように大孔121,122と小孔123,124が連通され、それら小孔123,124の左右に周縁に係止部125,126が形成されたものが、医療用トレイ120の左右に所定間隔をおいて2つ(2組)設けられている。なお、ここでいう所定間隔とは、2つの小孔123,124の中心間距離が、2つの笠部113,114の中心軸113b,114b間の距離と等しくなる間隔のことである。すなわち、支持台110に設けられた2組の笠部113,114及び軸部111,112の位置に対応して、大孔121,122及び小孔123,124が医療用トレイ120に形成されている。
なお、医療用トレイ120には、図5に示すように先端にコネクタ133,134を備えた複数のチューブ131,132を収納するため、図3及び図4に示すように、医療用トレイ120の平面視下方部分に、複数の固定溝127が設けられている。この固定溝127は、チューブ131,132の収納の際には固定溝127がチューブ131,132の外形に沿うように、若干アンダーカット形状となっているので、医療用トレイ120がチューブ131,132を保持する力が高い。
また、二つの小孔123,124に挟まれた領域に、医療用トレイ120の腹膜透析装置100への嵌合や嵌合解除を患者等が掴んで行うことができるように、把持部128が突設されている。
次に、以上のように構成された第一部材たる腹膜透析装置100の支持台110と、第二部材たる医療用トレイ120を嵌合する方法及びその嵌合を解除する方法について説明する。
腹膜透析装置100と医療用トレイ120を嵌合させる際には、まず医療用トレイ120の大孔121,122に腹膜透析装置100の笠部113,114を合わせるように、腹膜透析装置100の支持台110に医療用トレイ120を上載して、それぞれの笠部113,114及び軸部111,112を、それぞれの大孔121,122に挿通する。
次に把持部128を持って、腹膜透析装置100に対して医療用トレイ120を手前に所定の力を加えて引くことにより、図5、図6及び図8に示すように、笠部113,114の中心軸113b,114bを、二つの係止部125,126の頂点間を結ぶ直線Lよりも小孔123,124(図5の紙面において上方)側にして、嵌合位置とする。
所定の力を加えて医療用トレイ120を手前(図5の紙面において下方)に引くと、医療用トレイ120に設けた係止部125,126が、支持台110側に突設した笠部113,114の周面113c,114cに干渉した後、係止部125,126が笠部113,114に弾接しながら乗り越えて手前側に移動する。
この嵌合位置では、笠部113,114は係止部125,126を押圧することなく係止部125,126から離間した状態であり、軸部111,112は、小孔123,124の縁123a,124aに当接している。
なお、本実施形態においては、笠部113,114が係止部125,126に接触するか否かという程度に離間させているが、例えば笠部113,114が係止部125,126から1cm以上離間するような構造としても問題はない。
一方、嵌合した状態を解除するには、把持部128を奥(図5の紙面において上方)側に所定の力を加えて押すことで、笠部113,114の中心軸113b,114bを、二つの係止部125,126の頂点間を結ぶ直線Lよりも大孔121,122側に移動させる。このとき、医療用トレイ120に設けた係止部125,126が、支持台110側に突設した笠部113,114の周面113c,114cに干渉した後、係止部125,126が笠部113,114に弾接しながら乗り越えて奥側に移動する。
以上のような腹膜透析装置100に対する医療用トレイ120の嵌合構造によれば、医療用トレイ120に形成された小孔123,124を挟む医療用トレイ120の左右両側に、笠部113,114の下端113a,114a位置よりも頂点125a,126a位置の高い略半球状の係止部125,126をそれぞれ形成し、腹膜透析装置100の支持台110に対して医療用トレイ120を移動させるときには、係止部125,126が笠部113,114の周面113c,114cと必ず干渉するようにし、医療用トレイ120に所定の力を加えることで、係止部125,126が笠部113,114に弾接しながら乗り越えて、嵌合位置から解除位置あるいは解除位置から嵌合位置に移動するように構成したので、腹膜透析装置100の支持台110と医療用トレイ120を容易に嵌合させることができるのに加え、一旦嵌合状態となると、所定の力が第一部材又は第二部材に加わらない限り、不意に解除位置となってしまうことがない。
このように、嵌合状態を強く保持することができるので、医療用トレイ120に人の手が頻繁に触れるような場合であっても医療用トレイ120が腹膜透析装置100から容易に落下してしまうこともない。
また、患者等が医療用トレイ120を手で支えずに医療用トレイ120から医療用回路130を外す場合に、医療用回路130とともに医療用トレイ120が引っ張られたとしても、係止部125,126と笠部113,114との干渉により腹膜透析装置100と医療用トレイ120との嵌合状態が強く保持されているので、医療用トレイ120が腹膜透析装置100から外れることを防止することができる。
それに加え、腹膜透析装置100に医療用トレイ120を固定できるので、患者が医療用トレイ120を把持することなく、両手で医療用トレイ120に収納されたチューブ131,132の接続操作を行うことができる。
一方、所定の力を加えれば笠部113,114は係止部125,126を乗り越えるので、容易に嵌合を解除することができる。
また、嵌合位置では、笠部113,114は係止部125,126を押圧することなく係止部125,126から離間した状態であるので、解除位置から嵌合位置に移動させるときに、クリック感が生じる。したがって、患者等は、通常の視覚的のみならず、触覚的にも嵌合位置となったことを確認することができる。
さらに、大孔121,122に対して笠部113,114を挿通する際には、笠部113,114は上側から下側に向けてテーパー状に拡径しているので、大孔121,122と笠部の中心軸114bの位置が若干ずれていても、挿通し易い。つまり、笠部113,114がテーパー状に拡径し、笠部113,114に対して大孔121,122を適正な位置に案内するので、大孔121,122に笠部113,114を挿通し易い。
また、嵌合時、及び嵌合解除時ともに、医療用トレイ120に形成された係止部125,126に弾接する、支持台110に突設された笠部113,114の周面113c,114cは曲面状であるので、笠部113,114と係止部125,126の曲面同士が弾接する。すなわち、笠部113,114が係止部125,126に接触して係止部125,126を乗り越えようとする際に、係止部125,126に引っ掛かる鋭利な部位が笠部113,114には存在しないので、円滑に嵌合位置から解除位置あるいは解除位置から嵌合位置に移動することができる。
加えて、係止部125,126は中空であるので、係止部125,126が笠部113,114に弾接した際に係止部125,126が凹む。これにより、笠部113,114が係止部125,126を乗り越える際に力が加わっても笠部113,114及び係止部125,126は破損しないので、腹膜透析装置100の支持台110に対する医療用トレイ120の移動を繰り返して行うことが可能である。
なお、本実施形態では、笠部113,114の周面113c,114cは曲面状としたが、嵌合位置から解除位置及び解除位置から嵌合位置への移動が円滑に行えれば、これに限られるものではない。
また、笠部113,114は上側から下側に向けてテーパー状に拡径しているとしたが、これに限られるものではない。
また、大孔121,122と小孔123,124が連通され係止部125,126が形成されたものが設けられた第二部材として、医療用トレイ120を例示したが、これに限られるものではなく、他の分野のトレイでもよいし、トレイでなくてもよい。
同様に、軸部111,112と軸部111,112に連結された笠部113,114が設けられた第一部材として、腹膜透析装置100の支持台110を例示したが、これに限られるものではなく、別の装置の支持台110でもよいし、全く別の分野の物品であってもよい。
また、大孔121,122と小孔123,124が連通され係止部125,126が形成されたものを第二部材120に2つ設けるようにしたが、その数は限定されるものではない。
同様に、第一部材110の軸部111,112と、軸部111,112に連結された笠部113,114の数も、特に限定されるものではない。
また、嵌合位置では、笠部113,114は係止部125,126を押圧することなく係止部125,126から離間した状態であるとしたが、笠部113,114が係止部125,126を押圧した状態にする構造にしてもよい。この場合には、嵌合位置において第一部材110と第二部材120は弾接した状態で保持されるので、両者間でがたつきは生ずることがなく一層強く嵌合状態を保持できる。
また、図12に示すように、大孔121,122を左右対称の略楕円状としてもよいし、図13に示すように、円状としてもよい。つまり、笠部113,114及び軸部111,112が大孔121,122へ円滑に挿通できるならば、大孔121,122の形状は特に限定されるものではない。
また、医療用トレイ120は軟質な材料からなるとしたが、これに限られるものではなく、笠部113,114及び軸部111,112を軟質として嵌合させることができる。
また、笠部113,114の下端の高さT1よりも、係止部125,126の頂点の高さT2が若干高くなるように形成すれば、笠部113,114及び係止部125,126の双方が硬質であっても、嵌合させることができる。
また、笠部113,114は半球状に限らず、例えば略球状としてもよく、軸部111,112の径D3よりも笠部113,114の径D4の方が大きいものであればよい。
さらに係止部125,126を中空状にしたが、これに限られるものではなく、係止部125,126が軟質材からなる場合には、図14に示すように中実であってもよい。
また、医療用トレイ120として薄肉のものを使用したが、これに限られるものではなく、図14に示すように、係止部125,126の高さと同程度の厚肉のものを使用することもできる。
また、医療用トレイ120は注液用及び排液用のチューブ131,132から構成される医療用回路130を収納するとしたが、これに限られるものではなく、その他の用途のチューブもともに収納するものであってもよいし、他の部品を収納するものであってもよい。
10 壁
11 軸部
11a 上部
12 笠部
12a 下端位置
20 壁掛機器
21 大孔
22 小孔
22a 縁
100 腹膜透析装置
110 支持台(第一部材)
111 軸部
112 軸部
113 笠部
113a 下端
113b 中心軸
113c 周面
114 笠部
114a 下端
114b 中心軸
114c 周面
120 医療用トレイ(第二部材)
121 大孔
122 大孔
123 小孔
123a 縁
124 小孔
124a 縁
125 係止部
125a 頂点
126 係止部
126a 頂点
127 固定溝
128 把持部
130 医療用回路
131 チューブ
132 チューブ
133 コネクタ
134 コネクタ
D1 軸部の径
D2 笠部の径
D3 軸部の径
D4 笠部の径
L 係止部の頂点間を結ぶ直線
T1 笠部の下端位置の高さ
T2 係止部の頂点位置の高さ
W1 小孔の幅
W2 小孔の幅
W3 係止部の頂点間距離
W4 係止部の小孔側の端部間距離

Claims (7)

  1. 上下に延びる軸部と、前記軸部の上部に連結され、前記軸部よりも径の大きい笠部が突設された第一部材と、前記軸部に加えて前記笠部を挿通可能な大孔と、前記大孔に連通し、前記軸部の径より幅広で前記笠部の径より幅狭の小孔が形成された第二部材を嵌合させる構造であって、
    前記第二部材に形成された前記小孔を挟む前記第二部材の左右両側には、前記笠部の下端位置よりも頂点位置の高い略半球状の係止部がそれぞれ形成されるとともに、それら二つの係止部の頂点間距離は前記笠部の直径よりも大きくかつそれら二つの係止部の前記小孔側の端部間距離は前記笠部の直径よりも小さく、
    前記嵌合位置では、前記笠部の中心軸を、前記二つの係止部の頂点間を結ぶ直線よりも前記小孔側にし、前記嵌合を解除するには、前記笠部の中心軸を、前記二つの係止部の頂点間を結ぶ直線よりも前記大孔側に移動させるもので、前記嵌合位置から前記解除位置あるいは前記解除位置から前記嵌合位置に、前記第一部材に対して前記第二部材を移動させるときには、前記第二部材に形成された係止部が、第一部材に突設された笠部の周面に弾接することを特徴とする嵌合構造。
  2. 前記第二部材に形成された係止部に弾接する前記第一部材に突設された笠部の周面は曲面状であることを特徴とする請求項1に記載の嵌合構造。
  3. 前記笠部は上側から下側に向けてテーパー状に拡径していることを特徴とする請求項1又は2に記載の嵌合構造。
  4. 前記第二部材は、前記大孔と小孔が連通され係止部が形成されたものが所定間隔をおいて2つ設けられたトレイであり、かつ、前記第一部材は、前記第二部材を受ける支持台で、前記軸部とそれに連結された笠部が前記所定間隔をおいて2つ設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の嵌合構造。
  5. 前記請求項4に記載の嵌合構造を利用した医療用トレイの嵌合構造であって、前記第一部材は、腹膜透析装置に設けられたものであり、かつ、前記第二部材は、透折液を患者に送る注液用及び患者からの排液を排液バッグに送る排液用の複数のチューブから構成される医療用回路を収納する医療用トレイであることを特徴とする医療用トレイの嵌合構造。
  6. 前記嵌合位置では、前記笠部は前記係止部を押圧した状態であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造。
  7. 前記嵌合位置では、前記笠部は前記係止部を押圧することなく係止部から離間した状態であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の嵌合構造及び医療用トレイの嵌合構造。
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