JP2010206218A - シリコン酸化膜の形成方法 - Google Patents

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博信 宮
Kazuyuki Toyoda
一行 豊田
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武敏 佐藤
Masayuki Kyoda
昌幸 経田
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Abstract

【課題】
低温での成膜が可能であり、表面平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジに優れ、成膜速度にも優れるシリコン酸化膜の形成方法を提供する。
【解決手段】
減圧可能な処理室に載置された基板の表面にシリコン酸化膜を形成する方法であって、処理室に、シランガスと酸素原子を含むガスを交互に繰り返し供給し、基板の表面にシリコン酸化膜を形成することを特徴とするシリコン酸化膜の形成方法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン酸化膜の形成方法に関し、特に、半導体デバイスを製造する際に、半導体ウエハ(以下、ウエハという。)にシリコン酸化膜を形成するシリコン酸化膜の形成方法に関する。
近年、半導体デバイスの高密度化、多層配線化に伴い、低温での成膜が要求され、更に、表面の平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジ性に優れ、かつ水分や不純物の透過を抑制するシリコン酸化膜材料が求められてきた。従来のCVD法によるシリコン酸化膜形成方法としては、テトラエトキシシラン(TEOS:Si(OC)の熱分解による成膜(680℃−700℃)が主として用いられてきたが、不純物の再拡散を防止するために低温化が求められ、ビスターシャリーブチルアミノシランとOなどの組み合わせによるシリコン酸化膜形成(580℃−600℃)が用いられるようになった。更に低温成膜可能なシリコン酸化膜形成方法(400℃−500℃)としては、トリエトキシシラン(HSi(OC)やビスメチルシリルエタン(HSi(CH)CHCHSi(CH)H)などの原料とOの組み合わせによる酸化膜形成法がある。
しかし、これらの材料を用いた低温酸化膜形成方法はステップカバレッジ特性が悪いという問題点があった。このため、上記要求を満たすために、OとTEOSを原料ガスに用いた熱CVD法が行われた。しかし、この方法は表面に依存し易く、例えばクリーンルーム内に放置しておくと表面に吸着水、水酸基を形成し、ボイドを生じたり、表面荒れの原因となっていた。
従来の膜形成方法では、原料のウエハ表面への付着、熱による原料の分解、酸化種との反応、副生成物のウエハ表面からの離脱の課程を経て酸化物が形成された。例えば、TEOSの成膜工程においては、理想的には次のように成膜が進行すると考えられる。すなわち、(1)TEOSがSi表面に吸着、(2)Si表面のOH基とTEOSのOC基がSi−O−Si結合を形成、(3)TEOSの他のOC基がCOHなどの副生成物として離脱、(4)Si表面にSiO膜を形成、の工程を経てSiO膜が形成される。ここで、Si表面の一部がOHのような親水基で覆われているとその部分でのTEOSの吸着と酸化膜への転換は極めて早い速度で進行する。この為。親水基で覆われた部分での成膜速度が大きく、疎水基で覆われた部分での成膜速度が遅く、表面平坦性が悪くなる。また、TEOSとOを原料とする酸化膜形成においては、気相中にてSi(OC(OH)やSi(OCなどの中間生成物が形成され、ウエハ表面に吸着する。このため、凹部への埋め込みではこれらの中間生成物の濃度分布により凹部の開口部では厚膜が大きく、凹部の底部では膜厚が小さいという結果になる。これはO濃度が大きい程顕著で、ステップカバレッジは悪化する。
このように、原料ガスの熱による分解を利用する熱CVD法によるシリコン酸化膜形成法では、表面平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジに問題があった。
一方、トリエトキシシラン(TRIES:SiH(OC)やトリスジメチルアミノシリコン(TriDMASi:SiH(N(CH)、以下TDMASという)とOの原子層成膜(ALD)を行う場合は、SiOが1層ずつ成膜されるために表面での異常成長による表面荒れ、或いは凹部への埋めこみにおけるステップカバレッジなどの不良は見られず良好な成膜特性が得られる。
原子層成膜は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(またはそれ以上)の原料ガスを1種類ずつ交互に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う手法である。原子層成膜では、第1の原料ガスを基板に流す工程と第2の原料ガスを基板に流す工程との間にパージ工程が入るため熱CVDによる成膜のように気層中での副生成物による影響は無く、完全に1層ずつ成膜出来る。このため、凹部における埋めこみ特性は良好である。
しかしながら、原子層成膜では1層ずつ膜形成が行われるため、成膜速度が遅いという欠点があり、TDMASとOを用いた原子層成膜では成膜速度は500℃で0.2nm/min程度であり、埋め込みなどの厚膜形成には不利であった。
従って、本発明の主な目的は、低温での成膜が可能であり、表面平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジに優れ、成膜速度にも優れるシリコン酸化膜の形成方法を提供することにある。
本発明によれば、
減圧可能な処理室に載置された基板の表面にシリコン酸化膜を形成する方法であって、
処理室に、シランガスと酸素原子を含むガスを交互に繰り返し供給し、基板の表面にシリコン酸化膜を形成することを特徴とするシリコン酸化膜の形成方法が提供される。
好ましくは、処理室にシランガスを供給する工程と、処理室に酸素原子を含むガスを供給する工程との間に、処理室に残留しているガスを除去する工程を有する。
また好ましくは、処理室に残留しているガスを除去する工程は、処理室内を真空排気する工程と、処理室内にパージガスを供給する工程とを含む。
また好ましくは、酸素原子を含むガスは、Oガス、Oガス、NOガスのいずれかである。
また好ましくは、酸素原子を含むガスとしてOガスを用いる場合は、Oガスをプラズマ励起することにより活性種として処理室に供給する。
また本発明によれば、
複数の基板を積層して収容する処理室と、
処理室にシランガスを供給するシランガス供給配管と、
処理室にOガスを供給するOガス供給配管と、
ガスをプラズマ励起して活性種を形成するプラズマ生成機構と、
処理室に、シランガスと活性種を交互に供給させる制御装置と、
を有し、基板の表面にシリコン酸化膜を形成することを特徴とする基板処理装置が提供される。
本発明によれば、低温での成膜が可能であり、表面平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジに優れ、成膜速度にも優れるシリコン酸化膜の形成方法が提供される。
本発明の実施例1の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図である。 本発明の実施例2の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図である。 本発明の実施例3の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図である。 本発明の実施例3の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略横断面図である。 本発明の実施例2、3の基板処理装置を説明するための概略斜示図である。 本発明の実施例2、3の基板処理装置を説明するための概略縦断面図である。 本発明の実施例4におけるPLCVD法によるSiO膜形成プロセスシーケンスを示す図である。 SiとOとを用いてPLCVD法によってSiO膜を形成した場合の成膜温度と成膜速度の関係を示す図である。 TDMASiとOによるALD法によるSiO膜成膜時のサイクル回数と膜厚の関係及びSiとOによるPLCVDによるSiO膜成膜時のサイクル数と膜厚の関係を示す図である。
本発明者らは、成膜速度を上げる方法について鋭意研究した結果、原子層成膜において第1の原料ガスが1原子層が吸着した後に、第2の原料ガスの吸着により反応が進むが、第1原料ガスによる吸着が1原子層ではなく、数原子層のシリコン薄膜を形成する場合にはその成膜速度は飛躍的に上がることを見いだした。例えば、Siを用いたアモルファスシリコンの成長においては、500℃で約3nm/minの成膜速度が得られる。第1の原料ガスとしてSiを用いてアモルファスシリコン薄膜を形成した後に、第2の原料ガスとしてオゾンを用いてアモルファスシリコン薄膜の酸化を行えば、1原子層ずつ吸着させて酸化膜を形成する場合に比べ成膜速度を大きくすることが可能である。この成膜方法を便宜的にPLCVD(Poly
atomic CVD)と呼ぶことにする。
本発明の好ましい実施例では、処理室内にシリコン原子を含む第1の原料ガスを供給し、基板上に数原子層のアモルファスシリコン膜を形成させ、その後、第1の原料ガスの供給を停止し、処理室内に残留する第1の原料ガスを処理室から排出し、その後、処理室内に酸素原子を含む第2の原料ガスを供給し、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜と反応させてシリコン酸化膜を形成し、その後、第2の原料ガスの供給を停止し、処理室内に残留する第2の原料ガスを処理室から排出し、その後は、これらの工程を繰り返してシリコン酸化膜を形成する。
このように、第1の原料ガスを供給して基板上に数原子層のアモルファスシリコン膜を形成させ、その後、第1の原料ガスを処理室から排出し、その後、処理室内に酸素原子を含む第2の原料ガスを供給して、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜と反応させてシリコン酸化膜を形成し、その後、第2の原料ガスを処理室から排出しているので、熱CVDによる成膜のように気層中での副生成物による影響は無く、完全に数原子層ずつ成膜出来る。このため、表面平坦性、凹部埋めこみ性、ステップカバレッジ性は良好である。
さらに、第1の原料ガスによって1原子層の膜を形成するのではなく、数原子層のアモルファスシリコン膜を形成させているので、原子層成膜に比べて成膜速度を大きくできる。
なお、シリコン原子を含む第1の原料ガスとしては、SiH、Siなどのシリコンの水素化合物あるいはSiH(CH)のようなSi原子を含む有機化合物が好ましく用いられる。
また、酸素原子を含む第2の原料ガスとしては、オゾン(O)、OまたはNOが好ましく用いられる。
そして、酸素原子を含む第2の原料ガスとして、Oを使用する場合には、Oをプラズマ励起することにより活性種として処理室に供給することが好ましい。
また、第1の原料ガスを供給して基板上に数原子層のアモルファスシリコン膜を形成する際や、酸素原子を含む第2の原料ガスを供給して、基板上に形成されたアモルファスシリコン膜と反応させてシリコン酸化膜を形成する際には、処理室圧力を1Pa以上10,000Pa以下とすることが好ましい。
また、第1の原料ガスを処理室から排出する際や第2の原料ガスを処理室から排出する際には、不活性ガスによるパージを行うことが好ましい。そして、不活性ガスとしては、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)または窒素(N)が好ましく用いられる。
次に、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を詳しく説明する。
図1は、本実施例1の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図である。実施例1では酸化剤としてOを用いている。
加熱手段である加熱ヒータ207の内側に、基板であるウエハ200を処理する減圧可能な処理室52が設けられている。処理室52の外側には、加熱ヒータ3と共に処理室52の壁を加熱するための処理室壁加熱ヒータ21が設置されている。ウエハ200は処理室52内に設置された基板支持台12の上に配置され、加熱ヒータ207により所定の温度に加熱される。
処理室52にはSiHまたはSi供給配管10とO供給配管11とがそれぞれ接続されている。SiHまたはSi供給配管10からは、SiHまたはSi供給器4からバルブ34を介し、処理室52内にSiHまたはSiが供給され、SiHまたはSi供給器4から処理室52までのSiHまたはSi供給配管10には、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22が設けられている。O供給配管11からは、O発生器5から、流量を制御するための流量制御器32とバルブ35とを介して、処理室52内にOが供給される。O発生器5には、Oの原料となる酸素をO発生器5に供給するための酸素配管30と、窒素配管31とが接続されている。
処理室52には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給管6が不活性ガスの流量を制御する流量制御器33とバルブ36とを介して接続されている。
処理室52は、ガスを排気する排気管である排気配管231によりバルブ37と処理室の圧力を制御するための圧力制御器38を介し、処理室52を減圧にするための真空ポンプ246に接続されている。処理室52から真空ポンプ246までの排気配管231には、排気配管231を加熱するための排気配管加熱ヒータ20が設けられている。
制御手段である制御装置321は、加熱ヒータ207、処理室壁加熱ヒータ21、SiH4またはSi2H6供給配管加熱ヒータ22、排気配管加熱ヒータ20、流量制御器32、33、圧力制御器38、バルブ34、35、36、37、ポンプ246等に接続されており、加熱ヒータ207、処理室壁加熱ヒータ21、SiH4またはSi2H6供給配管加熱ヒータ22、排気配管加熱ヒータ20の温度調節、流量制御器32、33の流量調節、圧力制御器38の制御、バルブ34、35、36、37の開閉動作、ポンプ8の起動、停止等が行われる。
次にPLCVDによる成膜例として、原料にSiHまたはSiとOを用いてシリコン酸化膜を成膜する場合を説明する。
まず成膜しようとする半導体シリコンウエハ200を処理室52に搬入する。搬入後、次の4つのステップを順次実行する。なお、ステップ1〜4の間は、加熱ヒータ207により、ウエハ200を所定の温度に加熱しておく。
[ステップ1]
ステップ1では、SiHまたはSiガスを流す。まずSiHまたはSi供給配管10に設けたバルブ34と排気配管231に設けたバルブ42を共に開けて、SiHまたはSi供給器4からSiHまたはSi供給配管10をとおり処理室52にSiHまたはSiを供給しつつ、排気配管7から排気する。この際、圧力制御器38により処理室52内の圧力を所定の圧力に調整する。
この時、処理室52内に流しているガスはSiHまたはSiガスのみであり、Oは存在しない。従って、SiHまたはSiは気相反応を起こすことなく、ウエハ200のSi基板表面にアモルファスシリコン薄膜を形成する。
[ステップ2]
ステップ2では、SiHまたはSi供給配管10のバルブ34を閉めて、SiHまたはSiの供給を止める。排気配管231のバルブ37は開いたままにし、ポンプ246により処理室52内を排気し、残留SiHまたはSiを処理室52内から排除する。また、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6より処理室52に供給して処理室52内のパージを行い、処理室52内の残留SiHまたはSiを処理室52外に排出する。
[ステップ3]
ステップ3では、Oガスを流す。O供給配管11に設けられた、バルブ35と排気配管231に設けられたバルブ37を共に開け、O供給配管11から流量制御器32により流量調節されたOガスを処理室52内に供給しつつ、排気配管231から排気する。この際、圧力制御器38により処理室52内の圧力を所定の圧力に調整する。
O3の供給により、SiHまたはSiがSi基板表面に形成したアモルファスシリコン薄膜とOが表面反応して、ウエハ200上にSiO膜が成膜される。
[ステップ4]
ステップ4では、再び不活性ガスによる処理室52内のパージを行う。O供給配管11のバルブ35を閉めて、Oの供給を止める。排気配管231のバルブ37は開いたままにし、ポンプ246により処理室52内を排気し、残留Oを処理室52内から排除する。また、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6より処理室52に供給して処理室52内のパージを行い、処理室52内の残留Oを処理室52外に排出する。
上記ステップ1〜4を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことによりウエハ200上に所定膜厚のSiO膜を成膜する。
図2は、本実施例2の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図である。実施例2では酸化剤としてOを用いている。
加熱手段である加熱ヒータ207の内側に、基板であるウエハ200を処理する処理容器として反応管203が設けられ、この反応管203の下端開口は蓋体であるシールキャップ219により気密部材であるOリング220を介して気密に閉塞され、少なくとも、この加熱ヒータ207、反応管203、シールキャップ219により処理炉202を形成し、少なくとも反応管203およびシールキャップ219により処理室201を形成している。シールキャップ219には石英キャップ218を介して基板保持手段であるボート217が設置され、処理室201内に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平に多段に積載される。加熱ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
処理室201へはSiHまたはSi供給配管10とO3供給配管11とが連通して設けられている。SiHまたはSi供給配管10からは、SiHまたはSi供給器4から流量を制御するための流量制御器41とバルブ34を介し、さらに処理室201内に設置されたノズル234を介して、処理室201内に原料ガスSiHまたはSiが供給される。O供給配管11からは、O発生器5から流量を制御するための流量制御器32とバルブ35を介して、さらに処理室201内に設置されたノズル233を介して、処理室201内に原料ガスOが供給される。SiHまたはSi供給器4から処理室201までのSiHまたはSi供給配管10には、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22が設けられ、O供給配管11に設置されたバルブ35から処理炉101までのO供給配管11には、O供給配管加熱ヒータ24が設けられている。O発生器5には、O発生器5には、Oの原料となる酸素をO発生器5に供給するための酸素配管30と、窒素配管31とが接続されている。
SiHまたはSi供給配管10には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給配管40がバルブ39を介してバルブ34の下流側に接続されている。このバルブ39からSiHまたはSi供給配管10と不活性ガス供給配管40との接続部分までの不活性ガス供給配管40にも、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22が設けられている。また、O供給配管11には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給配管6がバルブ36を介してバルブ35の下流側に接続されている。このバルブ36からO供給配管11と不活性ガス供給配管6との接続部分までの不活性ガス供給配管6にも、O供給配管加熱ヒータ24が設けられている。
処理室201は、ガスを排気する排気管である排気配管231によりバルブ243を介して真空ポンプ246に接続されている。反応管203から真空ポンプ246までの排気配管231には、排気配管231を加熱するための排気配管加熱ヒータ20が設けられている。
反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積載方向に沿って、ノズル234が設置されている。そしてノズル234にはガスを供給するための複数のガス供給孔が設けられている。このガス供給孔は隣接するウエハ200とウエハ200の中間位置に開けられ、ウエハ200にガスが供給される。ノズル234の位置より反応管203の内周を120°程度回った位置に、ウエハ1の積載方向に沿ってノズル233が同様に設置されている。このノズル233にも同様に複数のガス供給孔が設けられている。ノズル234は上述の通りSiHまたはSi供給配管10に連通し、処理室201内にSiHまたはSiガス及びSiHまたはSi供給配管10に接続された不活性ガス供給配管40からの不活性ガスを供給する。また、ノズル233は上述の通りO供給配管11に連通し、処理室201内に、Oガス及びO供給配管11に接続された不活性ガス供給配管6からの不活性ガスを供給する。ノズル234及びノズル233から交互に処理室201内に原料ガスが供給されて成膜が行われる。
反応管203内には複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217はボートエレベータ機構(図8のボートエレベータ121参照)により反応管203内に出入りできるようになっている。また、処理の均一性を向上するためにボート217を回転するための回転手段であるボート回転機構267が設けてあり、ボート回転機構267を回転することにより石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
制御手段である制御装置321は、加熱ヒータ207、SiH4またはSi2H6供給配管加熱ヒータ22、O3供給配管加熱ヒータ24、排気配管加熱ヒータ20、流量制御器32、33、41、バルブ34、35、36、39、243、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボート昇降機構等に接続されており、加熱ヒータ207、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22、O供給配管加熱ヒータ24、排気配管加熱ヒータ20の温度調節、流量制御器32、33、41の流量調節、バルブ34、35、36、39、243の開閉動作、真空ポンプ246の起動、停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボート昇降機構の昇降動作制御等が行われる。
次にPLCVD法による成膜例として、原料にSiHまたはSiとOを用いてシリコン酸化膜を成膜する場合を説明する。
まず成膜しようとする半導体シリコンウエハ200をボート217に装填し、処理室201内に搬入する。搬入後、次の4つのステップを順次実行する。なお、ステップ1〜4の間は、加熱ヒータ207によりウエハ200を所定の温度に加熱しておく。
[ステップ1]
ステップ1では、SiHまたはSiガスを流す。まずSiHまたはSi供給配管10に設けたバルブ34と排気配管231に設けたバルブ243を共に開けて、SiHまたはSi供給器4から流量制御器41により流量調節されたSiHまたはSiガスをSiHまたはSi供給配管10をとおりノズル234のガス供給口から処理室201内に供給しつつ、排気配管231から排気する。この際、処理室201内の圧力を所定の圧力に保つ。
この時、処理室201内に流しているガスはSiHまたはSiガスのみであり、Oは存在しない。従って、SiHまたはSiは気相反応を起こすことなく、ウエハ200のSi基板表面にアモルファスシリコン薄膜を形成する。
[ステップ2]
ステップ2では、SiHまたはSi供給配管10のバルブ34を閉めて、SiHまたはSiの供給を止める。排気配管231のバルブ243は開いたままにし、真空ポンプ246により処理室201内を排気し、残留SiHまたはSiを処理室201内から排除する。また、不活性ガス供給配管40に設けられたバルブ39を開けて、不活性ガス供給配管40からN等の不活性ガスを処理室201内に供給し処理室201内のパージを行い、処理室201内の残留SiHまたはSiを処理室201外に排出する。さらに、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6からも処理室201内に供給する。
[ステップ3]
ステップ3では、Oガスを流す。O供給配管11に設けられた、バルブ35と排気配管231に設けられたバルブ243を共に開け、O供給配管11から流量制御器32により流量調節されたOガスを処理室201内に供給しつつ、排気配管231から排気する。この際、処理室201内の圧力を所定の圧力に調整する。
の供給により、SiHまたはSiがSi基板表面に形成したアモルファスシリコン薄膜とOが表面反応して、ウエハ200上にSiO膜が成膜される。
[ステップ4]
ステップ4では、再び不活性ガスによる処理室201内のパージを行う。O供給配管11のバルブ35を閉めて、Oの供給を止める。排気配管231のバルブ243は開いたままにし、真空ポンプ246により処理室201内を排気し、残留Oを処理室201内から排除する。また、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6より処理室201内に供給して処理室201内のパージを行う。さらに、不活性ガス供給配管40に設けられたバルブ39を開けて、不活性ガス供給配管40からもN等の不活性ガスを処理室201に供給する。
上記ステップ1〜4を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことによりウエハ200上に所定膜厚のSiO膜を成膜する。
図3は、本実施例3の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略縦断面図であり、図4は、本実施例3の基板処理装置の基板処理炉を説明するための概略横断面図である。実施例3では酸化剤としてOを用いている。
加熱手段である加熱ヒータ207の内側に、基板であるウエハ200を処理する処理容器として反応管203が設けられ、この反応管203の下端開口は蓋体であるシールキャップ219により気密部材であるOリング220を介して気密に閉塞され、少なくともこの加熱ヒータ207、反応管203、シールキャップ219により処理炉202を形成し、少なくとも反応管203およびシールキャップ219により処理室201を形成している。シールキャップ219には石英キャップ218を介して基板保持手段であるボート217が設置され、処理室201内に挿入される。ボート217にはバッチ処理される複数のウエハ200が水平に多段に積載される。加熱ヒータ207は処理室201に挿入されたウエハ200を所定の温度に加熱する。
処理室201へはSiHまたはSi供給配管10とO供給配管13とが連通して設けられている。SiHまたはSi供給配管10からは、SiHまたはSi供給器4から流量を制御するための流量制御器41とバルブ34を介し、さらにガス供給部249およびガス供給部249に設けられたガス供給孔248cを介して、処理室201内に原料ガスSiHまたはSiが供給され、O供給配管213からは原料ガスとしてのOが、流量を制御するための流量制御器32とバルブ35を介し、さらに処理室201内に形成されたバッファ室237を介してプラズマ励起された活性種として処理室201内に供給される。SiHまたはSi供給器4から処理室201までのSiHまたはSi供給配管10には、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22が設けられ、O供給配管213に設置されたバルブ35から処理室201までのO供給配管13には、O供給配管加熱ヒータ43が設けられている。
SiHまたはSi供給配管10には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給配管40がバルブ39を介してバルブ34の下流側に接続されている。このバルブ39からSiHまたはSi供給配管10と活性ガス供給配管40との接続部分までの不活性ガス供給配管40にも、SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ22が設けられている。また、O供給配管13には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給配管6がバルブ36を介してバルブ35の下流側に接続されている。このバルブ36からO供給配管213と不活性ガス供給配管6との接続部分までの不活性ガス供給配管6にも、O供給配管加熱ヒータ43が設けられている。
処理室201は、ガスを排気する排気管である排気配管231によりバルブ243介して真空ポンプ246に接続されている。反応管203から真空ポンプ246までの排気配管231には、排気配管231を加熱するための排気配管加熱ヒータ20が設けられている。
反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間には、反応管203の下部より上部の内壁にウエハ200の積載方向に沿って、ガス分散空間であるバッファ室237が設けられており、バッファ室237にウエハ200が隣接する壁の端部にはガス供給孔248aが設けられている。このガス供給孔248aは反応管203の中心へ向けて開口している。このガス供給孔248aは、下部から上部にわたってそれぞれ同一の開口面積を有し、同じ開口ピッチで設けられている。
バッファ室237のガス供給孔248aが設けられた端部と反対側の端部には、ノズル233がやはり反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積載方向に沿って設置されている。ノズル233には複数のガスを供給する供給孔であるガス供給孔248bが設けられている。このガス供給孔248bの開口面積は、バッファ室237と処理室201の差圧が小さい場合には、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくすると良い。
ガス供給孔248bの開口面積や開口ピッチを上流側から下流にかけて調節することで、まず、各ガス供給孔248bよりガスの流速の差はあるが、流量はほぼ同量であるガスを噴出させる。そしてこの各ガス供給孔248bから噴出するガスをバッファ室237に噴出させて一旦導入し、ガスの流速差の均一化を行う。
すなわち、バッファ室237において、各ガス供給孔248bより噴出したガスはバッファ室237で各ガスの粒子速度が緩和された後、ガス供給孔248aより処理室201内に噴出する。この間に、各ガス供給孔248bより噴出したガスが、各ガス供給孔248aより噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとすることができる。
バッファ室237に、細長い構造を有する棒状電極269及び270が上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管275に保護されて配設され、棒状電極269および270のいずれか一方は整合器272を介して高周波電源273に接続され、他方は基準電位であるアースに接続されている。この結果、棒状電極269および270のプラズマ生成領域224にプラズマが生成される。
この電極保護管275は、棒状電極269および270のそれぞれをバッファ室237の雰囲気と隔離した状態でバッファ室237に挿入できる構造となっている。ここで、電極保護管275の内部は外気(大気)と同一雰囲気であると、電極保護管275に挿入された棒状電極269および270は加熱ヒータ207の加熱で酸化されてしまう。そこで、電極保護管275の内部は窒素などの不活性ガスを充填あるいはパージし、酸素濃度を充分低く抑えて棒状電極269および270酸化を防止するための不活性ガスパージ機構(図示せず。)が設けられている。
ガス供給孔248aの位置より、反応管203の内周を120°ほど回った内壁に、ガス供給部249が設けられている。このガス供給部249はPLCVD法による成膜においてウエハ200へ、複数種類のガスを一種類ずつ交互に供給する際に、バッファ室237とガス供給種を分担する供給部である。
このガス供給部249もバッファ室237と同様に、ウエハ200と隣接する位置に同一ピッチでガスを供給する供給孔である供給孔248cを有し、下部にはSiHまたはSi供給配管10が接続されている。
供給孔248cの開口面積は、バッファ室237と処理室201との差圧が小さい場合には、上流側から下流側まで同一の開口面積で同一の開口ピッチとすると良いが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって開口面積を大きくするか、開口ピッチを小さくすると良い。
反応管203内には複数枚のウエハ200を多段に同一間隔で載置するボート217が設けられており、このボート217はボートエレベータ機構(図8のボートエレベータ121参照)により反応管203内に出入りできるようになっている。また、処理の均一性を向上するためにボート217を回転するための回転手段であるボート回転機構267が設けてあり、ボート回転機構267を回転することにより石英キャップ218に保持されたボート217を回転するようになっている。
制御手段である制御装置321は、加熱ヒータ207、SiH4またはSi2H6供給配管加熱ヒータ22、O2供給配管加熱ヒータ43、排気配管加熱ヒータ20、流量制御器32、33、41、バルブ34、35、36、39、243、真空ポンプ246、ボート回転機構267、ボート昇降機構、高周波電源233等に接続されており、加熱ヒータ207、SiH4またはSi2H6供給配管加熱ヒータ22、O2供給配管加熱ヒータ43、排気配管加熱ヒータ20の温度調節、流量制御器32、33、41の流量調節、バルブ34、35、36、39、243の開閉動作、ポンプ246の起動、停止、ボート回転機構267の回転速度調節、ボート昇降機構の昇降動作制御、高周波電源233の電力供給制御等が行われる。
次にPLCVD法による成膜例として、原料にSiHまたはSiとOを用いて酸化膜を成膜する場合を説明する。
まず成膜しようとする半導体シリコンウエハ200をボート217に装填し、処理室201内に搬入する。搬入後、次の4つのステップを順次実行する。なお、ステップ1〜4の間は、加熱ヒータ207によりウエハ200を所定の温度に加熱しておく。
[ステップ1]
ステップ1では、SiHまたはSiガスを流す。まずSiHまたはSi供給配管10に設けたバルブ34と排気配管231に設けたバルブ243を共に開けて、SiHまたはSi供給器4から流量制御器41により流量調節されたSiHまたはSiガスを、SiHまたはSi供給配管10をとおりガス供給部249に供給し、ガス供給孔248cから処理室201に供給しつつ、排気配管231から排気する。この際、処理室201内を所定の圧力に保つ。
この時、処理室201内に流しているガスはSiHまたはSiガスのみであり、Oは存在しない。従って、SiHまたはSiは気相反応を起こすことなく、ウエハ200のSi基板表面にアモルファスシリコン薄膜を形成する。
[ステップ2]
ステップ2では、SiHまたはSi供給配管10のバルブ34を閉めて、SiHまたはSiの供給を止める。排気配管231のバルブ243は開いたままにし、ポンプ246により処理室201内を排気し、残留SiHまたはSiを処理室201内から排除する。また、不活性ガス供給配管40に設けられたバルブ39を開けて、不活性ガス供給配管40からもN等の不活性ガスを処理室201内に供給し処理室201内のパージを行い、処理室201内の残留SiHまたはSiを処理室201外に排出する。さらに、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6からも処理室201内に供給する。
[ステップ3]
ステップ3では、Oガスをプラズマ励起した活性種を流す。O供給配管13に設けられたバルブ35と排気配管231に設けられたバルブ243を共に開け、O供給配管13から流量制御器32により流量調節されたOガスをノズル233のガス供給孔248bからバッファ室237へ噴出し、ガス供給孔248aより処理室201内に噴出する。その際、棒状電極269、270間に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加してOをプラズマ励起し、活性種として処理室201内に供給しつつ排気配管243から排気する。この際、処理室201を所定の圧力に保つ。
は反応温度が高いため、プラズマ励起することにより活性種としてから流すようにしており、このためウエハの反応処理は低い温度範囲のままで行える。Oガスをプラズマ励起した活性種を供給することにより、SiHまたはSiがSi基板表面に形成したアモルファスシリコン薄膜とOの活性種が表面反応して、ウエハ200上にSiO膜が成膜される。
[ステップ4]
ステップ4では、再び不活性ガスによる処理室201内のパージを行う。O供給配管13のバルブ35を閉めて、Oの供給を止める。排気配管231のバルブ243は開いたままにし、ポンプ246により処理室201内を排気し、残留Oを処理室201内から排除する。また、不活性ガス供給配管6に設けられたバルブ36を開けて、流量制御器33により流量調節されたN等の不活性ガスを不活性ガス供給配管6より処理室201内に供給して処理室201内のパージを行う。さらに、不活性ガス供給配管40に設けられたバルブ39を開けて、不活性ガス供給配管40からもN等の不活性ガスを処理室201に供給する。
上記ステップ1〜4を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことによりウエハ200上に所定膜厚のSiO膜を成膜する。
次に、図6、図7を参照して実施例2、3の基板処理装置の概略を説明する。
筐体101内部の前面側には、図示しない外部搬送装置との間で基板収納容器としてのカセット100の授受を行う保持具授受部材としてのカセットステージ105が設けられ、カセットステージ105の後側には昇降手段としてのカセットエレベータ115が設けられ、カセットエレベータ115には搬送手段としてのカセット移載機114が取りつけられている。又、カセットエレベータ115の後側には、カセット100の載置手段としてのカセット棚109が設けられると共にカセットステージ105の上方にも予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方にはクリーンユニット118が設けられクリーンエアを筐体101の内部を流通させるように構成されている。
筐体101の後部上方には、処理炉202が設けられ、処理炉202の下方には基板としてのウエハ200を水平姿勢で多段に保持する基板保持手段としてのボート217を処理炉202に昇降させる昇降手段としてのボートエレベータ121が設けられ、ボートエレベータ121に取りつけられた昇降部材122の先端部には蓋体としてのシールキャップ219が取りつけられボート217を垂直に支持している。ボートエレベータ121とカセット棚109との間には昇降手段としての移載エレベータ113が設けられ、移載エレベータ113には搬送手段としてのウエハ移載機112が取りつけられている。又、ボートエレベータ121の横には、開閉機構を持ち処理炉202の下側のウエハ搬入出口131を気密に閉塞する閉塞手段としての炉口シャッタ116が設けられている。
ウエハ200が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105にウエハ200が上向き姿勢で搬入され、ウエハ200が水平姿勢となるようカセットステージ105で90°回転させられる。更に、カセット100は、カセットエレベータ115の昇降動作、横行動作及びカセット移載機114の進退動作、回転動作の協働によりカセットステージ105からカセット棚109又は予備カセット棚110に搬送される。
カセット棚109にはウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123があり、ウエハ200が移載に供されるカセット100はカセットエレベータ115、カセット移載機114により移載棚123に移載される。
カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112の進退動作、回転動作及び移載エレベータ113の昇降動作の協働により移載棚123から降下状態のボート217にウエハ200を移載する。
ボート217に所定枚数のウエハ200が移載されるとボートエレベータ121によりボート217が処理炉202に挿入され、シールキャップ219により処理炉202が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉202内ではウエハ200が加熱されると共に処理ガスが処理炉202内に供給され、ウエハ200に処理がなされる。
ウエハ200への処理が完了すると、ウエハ200は上記した作動の逆の手順により、ボート217から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100はカセット移載機114により移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により筐体101の外部に搬出される。
炉口シャッタ116は、ボート217が降下状態の際に処理炉202のウエハ搬入出口131を気密に閉塞し、外気が処理炉202内に巻き込まれるのを防止している。
カセット移載機114等の搬送動作は、搬送制御手段124により制御される。
次に半導体シリコンウエハにPLCVD法によりシリコン酸化膜を形成した例について説明する。
まず本実施例におけるPLCVD法によるSiO膜形成プロセスシーケンスを図7に示す。
1つのサイクルは4工程であり、第1のステップではまず、SiH或いはSiを流し、Si基板表面にアモルファスシリコン薄膜が形成される。第2のステップでは不活性ガスによりパージが行われ、処理室内のSiH或いはSiは処理室外に排出される。第3のステップではオゾンが流され、Si基板表面に形成されたアモルファスシリコン薄膜とオゾンの反応によりSiOが形成される。第4のステップでは不活性ガスにより処理室内がパージされ、処理室内の残留オゾンは処理室外に排出される。それぞれのステップ時間を一例として示すと、第1ステップ(SiH或いはSi供給工程)は10−30秒、第2ステップ(パージ工程)は15秒、第3ステップ(オゾン供給工程)は5−60秒、第4ステップ(パージ工程)は3秒である。
図8には、SiとOとを用いてPLCVD法によってSiO膜を形成した場合の成膜温度と成膜速度の関係を示した。
図9には、SiとOとを用いてPLCVD法によってSiO膜を形成した場合と、TDMASiとOによる原子層成膜法によってSiO膜を形成した場合のサイクル数と膜厚の関係を示した。サイクル数と膜厚は直線関係にあり、原子層成膜の場合の1サイクル当りの膜厚増加量は0.12nmとなる。これに対してSiとOとを用いたPLCVD法による成膜の場合には約4倍の成膜速度が得られている。
以上説明したように、SiH或いはSiとオゾンとを交互に反応室に供給するPLCVD法による成膜を行うことにより、低温で表面平坦性が良く、ステップカバレッジの良好なSiO膜を得られることが出きる。原子層成膜による成膜方法に比べ早い成膜速度が得られ、プロセス時間の短縮に有効であることが判った。
4…SiHまたはSi供給器
5…O発生器
6…不活性ガス供給配管
10…SiHまたはSi供給配管
11…O供給配管
12…基板支持台
13…O供給配管
20…排気配管加熱ヒータ
21…処理室壁加熱ヒータ
22…SiHまたはSi供給配管加熱ヒータ
24…O供給配管加熱ヒータ
30…酸素配管
31…窒素配管
32…流量制御器
33…流量制御器
34…バルブ
35…バルブ
36…バルブ
37…バルブ
38…圧力制御器
52…処理室
39…バルブ
40…不活性ガス供給配管
41…流量制御器
43…O供給配管加熱ヒータ
100…カセット
101…筐体
105…カセットステージ
109…カセット棚
110…予備カセット棚
112…ウエハ移載機
113…移載エレベータ
114…カセット移載機
115…カセットエレベータ
116…炉口シャッタ
118…クリーンユニット
121…ボートエレベータ
122…昇降部材
123…移載棚
124…搬送制御手段
200…ウエハ
201…処理室
202…処理炉
203…反応管
207…ヒータ
217…ボート
218…石英キャップ
219…シールキャップ
220…Oリング
224…プラズマ生成領域
231…ガス排気管
233…ノズル
234…ノズル
237…バッファ室
243…バルブ
246…真空ポンプ
248a…ガス供給孔
248b…ガス供給孔
248c…ガス供給孔
249…ガス供給部
267…ボート回転機構
269…棒状電極
270…棒状電極
272…整合器
273…高周波電源
275…電極保護管
321…コントローラ

Claims (6)

  1. 減圧可能な処理室に載置された基板の表面にシリコン酸化膜を形成する方法であって、
    前記処理室に、シランガスと酸素原子を含むガスを交互に繰り返し供給し、基板の表面にシリコン酸化膜を形成することを特徴とするシリコン酸化膜の形成方法。
  2. 前記処理室に前記シランガスを供給する工程と、前記処理室に前記酸素原子を含むガスを供給する工程との間に、前記処理室に残留しているガスを除去する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  3. 前記処理室に残留しているガスを除去する工程は、前記処理室内を真空排気する工程と、前記処理室内にパージガスを供給する工程とを含むことを特徴とする請求項2に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  4. 前記酸素原子を含むガスは、Oガス、Oガス、NOガスのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  5. 前記酸素原子を含むガスとしてOガスを用いる場合は、Oガスをプラズマ励起することにより活性種として前記処理室に供給することを特徴とする請求項4に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  6. 複数の基板を積層して収容する処理室と、
    前記処理室にシランガスを供給するシランガス供給配管と、
    前記処理室にOガスを供給するOガス供給配管と、
    前記Oガスをプラズマ励起して活性種を形成するプラズマ生成機構と、
    前記処理室に、前記シランガスと前記活性種を交互に供給させる制御装置と、
    を有し、前記基板の表面にシリコン酸化膜を形成することを特徴とする基板処理装置。
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