JP2010203548A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ内燃機関の低回転領域でロックアップクラッチを締結した場合に、車室内にこもり音が発生したり、内燃機関から振動が伝達されてしまうのを防止して運転性を向上させることができるとともに、ロックアップ領域を内燃機関の低回転領域まで拡大させて燃費の向上を図ることができるベルト式無段変速機を提供すること。
【解決手段】可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔してプーリ溝28の幅が最大となった最大変速比γmaxの状態にあるときに、第2の油室45からピストン部材56の放射方向内端部と第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周部の間を通して空気室61に作動油を供給する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベルト式無段変速機に関し、特に、内燃機関からロックアップクラッチ付きトルクコンバータを介して動力が伝達されるベルト式無段変速機に関する。
一般に、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)は、内燃機関のクランクシャフトからトルクコンバータを介して動力が伝達されることにより、トルクコンバータによりトルク増大を行ったり、トルク変動を吸収するようにしているが、トルクコンバータは、入出力要素間の動力伝達を作動流体を介して行うため伝達効率が悪い。
このため、近年のトルクコンバータは、トルク増大機能およびトルク変動吸収機能が不要な走行状態のもとで、入出力要素間、すなわち、内燃機関のクランクシャフトと無段変速機の入力軸をロックアップクラッチの締結により直結するようにしたロックアップ式に構成し、これにより伝動効率および燃費の向上を図るようにしている(例えば、特許文献1参照)。
このようにロックアップクラッチ付きのトルクコンバータにあっては、低車速および内燃機関の低回転時までトルクコンバータをロックアップさせておくようにロックアップ領域を拡大させることにより、燃費のさらなる向上を図ることができる。
特開2004−124979号公報
しかしながら、このような従来のロックアップクラッチ付きのトルクコンバータから動力が伝達される無段変速機にあっては、低車速および内燃機関の低回転領域でトルクコンバータをロックアップさせると、内燃機関の回転数が低い領域では内燃機関のクランクシャフトの回転変動が大きいことから、内燃機関のクランクシャフトの回転変動が無段変速機に直接伝達されてしまい、車室内に不快なこもり音や振動を発生させる原因となってしまい、運転性が悪化してしまった。
すなわち、内燃機関のクランクシャフトの回転変動が大きい内燃機関の低回転領域において、ロックアップクラッチを開放して入出力要素間の動力伝達を作動流体を介して行う場合には、トルクコンバータが流体バネとなって減衰作用を発生させることで内燃機関のクランクシャフトの回転変動が無段変速機に伝達されるのを防止することができる。
ところが、内燃機関の低回転数領域でトルクコンバータをロックアップさせると、トルクコンバータによる減衰作用を期待することができないため、内燃機関のクランクシャフトの回転変動が無段変速機に直接伝達されてしまい、車室内に不快なこもり音や振動を発生させてしまうことになる。
このため、車両の運転性が悪化してしまうとともに、低車速および内燃機関の低回転領域までトルクコンバータをロックアップさせておくようにロックアップ領域を拡大させて燃費のさらなる向上を図ることが困難となってしまう。
一方、内燃機関の回転数が低い領域でトルクコンバータをロックアップさせた場合に、車室内にこもり音や振動が発生するのを抑制するために、無段変速機の回転要素に質量体を追加したり、回転部材の質量を増大させて慣性モーメントを増大させることが考えられる。
ところが、近時の車両にあっては、車両の軽量化を図るために無段変速機の軽量化を図ることが求められているため、無段変速機の回転部材の慣性モーメントを大きくすることが困難となってしまった。
以上のように従来のロックアップクラッチ付きのトルクコンバータを介して内燃機関から動力が伝達される無段変速機にあっては、低車速および内燃機関の低回転領域でトルクコンバータをロックアップさせた場合に、車室内に発生するこもり音や振動を低減することができなかった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、軽量化を図りつつ内燃機関の低回転領域でロックアップクラッチを締結した場合に、車室内にこもり音が発生したり、内燃機関から振動が伝達されてしまうのを防止して運転性を向上させることができるとともに、ロックアップ領域を内燃機関の低回転領域まで拡大させて燃費の向上を図ることができるベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
本発明に係るベルト式無段変速機は、上記目的を達成するため、(1)内燃機関からロックアップ機構付きトルクコンバータを介して動力が伝達される入力軸に取付けられたプライマリプーリと、前記プライマリプーリに伝動ベルトを介して連結されたセカンダリプーリとを備えたベルト式無段変速機において、前記プライマリプーリが、前記入力軸に固定された固定シーブと、前記固定シーブに対して前記入力軸の軸方向に対向するとともに前記入力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた可動シーブと、前記固定シーブおよび前記可動シーブの対向面に形成され、前記伝動ベルトが巻き掛けられたV字形状のプーリ溝と、前記プーリ溝と反対側の前記可動シーブの背面に設けられ、前記可動シーブを前記固定シーブに近接、離隔するように前記入力軸の軸方向に移動させる油圧手段とを備え、前記油圧手段が、前記可動シーブの背面に沿って設けられ、前記可動シーブとの間に油圧によって前記可動シーブを前記固定シーブに向かって押圧する第1の油室が画成される第1のシリンダ部材と、前記第1のシリンダ部材の外周部を取り囲むようにして設けられた第2のシリンダ部材と、放射方向内端部が前記第1のシリンダ部材の外周部に摺動自在に当接するとともに放射方向外端部が前記第2のシリンダ部材の内周部に摺動自在に当接し、前記第1のシリンダ部材の外周部と前記第2のシリンダ部材の内周部によって画成される空間を、第2の油室と前記第1の油室に隣接する空気室とに画成するように構成され、前記第2の油室に供給される油圧によって前記可動シーブの背面の放射方向外周部に設けられた外側筒部を前記固定シーブ側に押圧するピストン部材とを備え、前記可動シーブが前記固定シーブから離隔して前記プーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、前記第2の油室から前記ピストン部材の放射方向内端部と前記第1のシリンダ部材の外周部の間を通して前記空気室に作動油を供給する作動油供給手段を有するものから構成されている。
この構成により、可動シーブが固定シーブから離隔してプーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、第2の油室からピストン部材の放射方向内端部と第1のシリンダ部材の外周部の間を通して空気室に作動油を供給する作動油供給手段を有するので、最大変速比、すなわち、内燃機関が低回転領域にあるときに第1の油室および第2の油室に加えて空気室に作動油を充填させることができる。
このため、内燃機関の回転数が低い領域でロックアップクラッチを締結した場合に、回転部材であるプライマリプーリの質量を増大させたり、質量体を追加することなしにプライマリプーリの慣性モーメントを大きくすることができ、室内にこもり音が発生したり、内燃機関からベルト式無段変速機に振動が伝達されてしまうのを防止することができ、ベルト式無段変速機の軽量化を図りつつ運転性を向上させることができる。
また、ロックアップ領域を内燃機関の低回転領域まで拡大させることができ、内燃機関からベルト式無段変速機までの動力伝達効率が低下するのを防止して燃費の向上を図ることができる。
また、上記(1)に記載のベルト式無段変速機において、(2)前記作動油供給手段が、前記ピストン部材の放射方向内端部に嵌合され、前記ピストン部材の放射方向内端の軸線方向よりも小幅のオイルシールと、前記第1のシリンダ部材の外周部に形成され、前記可動シーブが前記固定シーブから離隔して前記プーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、前記ピストン部材の放射方向内端部が位置する外周溝とを備え、前記外周溝の幅が前記オイルシールの肉厚よりも大きいものから構成されている。
この構成により、可動シーブが固定シーブから離隔してプーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、ピストン部材の放射方向内端部に設けられたオイルシールの内周部を第1のシリンダ部材の外周溝に挿通することができるため、第2の油室内の作動油をピストン部材の放射方向内周端部と溝の間を通して空気室に供給することができ、簡単な構成でプライマリピストンの慣性モーメントを大きくすることができる。
本発明によれば、軽量化を図りつつ内燃機関の低回転領域でロックアップクラッチを締結した場合に、車室内にこもり音が発生したり、内燃機関から振動が伝達されてしまうのを防止して運転性を向上させることができるとともに、ロックアップ領域を内燃機関の低回転領域まで拡大させて燃費の向上を図ることができるベルト式無段変速機を提供することができる。
本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機を備えた車両用動力伝達装置の骨子図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の断面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の油圧手段の断面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、図3の第1のシリンダ部材をA方向から見た図であり、シリンダ部材の正面図に相当するものである。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、変速マップを示す図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、第2の油室から空気室への作動油の流れを示す図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図であり、空気室から排出される作動油の流れを示す図である。
以下、本発明に係るベルト式無段変速機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図7は、本発明に係るベルト式無段変速機の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の駆動源として内燃機関としてのエンジン11を備えている。
なお、車両用動力伝達装置10は、FF型車両に限定されるものではなく、FR型車両等、他の形式の車両に備えられるベルト式無段変速機であっても本発明は適用することができる。
エンジン11の出力は、エンジン11のクランクシャフト11a、トルクコンバータ12から前後進切換装置13、入力軸14、ベルト式無段変速機(CVT)15、減速歯車装置16を介して終減速機17に伝達され、左右の駆動輪18L、18Rに分配される。
トルクコンバータ12は、エンジン11のクランクシャフト11aに連結されたポンプ翼車12pおよびタービン軸19を介して前後進切換装置13に連結されたタービン翼車12tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。
また、トルクコンバータ12のポンプ翼車12pおよびタービン翼車12tの間にはロックアップクラッチ20が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁等によって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切換えられることにより、係合または解放されるようになっている。
そして、油圧制御装置の切換弁等によって係合側油室に油圧を供給し、ロックアップクラッチ20がポンプ翼車12p側に完全係合されることによって、ポンプ翼車12pおよびタービン翼車12tを一体回転させることで、クランクシャフト11aとタービン軸19とを直結させることができる。
また、ポンプ翼車12pにはベルト式無段変速機15を変速制御したり、ベルト狭圧力を発生させたり、あるいは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ22が設けられている。
前後進切換装置13は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ12のタービン軸19はサンギヤ23sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機15の入力軸14は、キャリヤ23cに一体的に連結されている一方、キャリヤ23cとサンギヤ23sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ23rは、後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。
前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置13は、一体回転状態とされる。
このとき、前進用動力伝達経路が成立され、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機15側に伝達される。一方、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置13は、後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸14はタービン軸19に対して逆方向に回転され、後進方向の駆動力がベルト式無段変速機15側に伝達される。
また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置13は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
ベルト式無段変速機15は、入力軸14に設けられている入力側部材である有効径が可変のプライマリプーリ24と、出力軸26に設けられている出力側部材である有効径が可変のセカンダリプーリ25と、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25に巻き掛けられてプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25に摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト27とを備えており、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25と伝動ベルト27との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25は、入力軸14および出力軸26にそれぞれ固定された固定シーブ24aおよび固定シーブ25aと、入力軸14および出力軸26に対して軸心周り相対回転不能、かつ入力軸14および出力軸26の軸線方向に移動可能に設けられた可動シーブ24bおよび可動シーブ25bとを備えており、固定シーブ24aと可動シーブ24bの対向面および固定シーブ25aと可動シーブ25bの対向面に形成されたV字形状のプーリ溝28、29に伝動ベルト27が巻き掛けられている。
また、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25には可動シーブ24b、25bを固定シーブ24a、25aに近接、離隔するように入力軸14の軸方向に移動させることでプーリ溝28、29の幅を可変とする推力を付与するプライマリ油圧手段(油圧手段)24cおよびセカンダリ油圧手段25cが設けられており、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25は、プライマリ油圧手段24cおよびセカンダリ油圧手段25cが制御されることにより、プライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25のプーリ溝28、29の幅が変化して伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。
図2において、ベルト式無段変速機15は、非回転部材であるミッションケース30内において、互いに平行に配設されている入力回転部材である入力軸14および出力回転部材である出力軸26、入力軸14に相対回転不能に設けられているプライマリプーリ24、出力軸26に相対回転不能に設けられているセカンダリプーリ25およびこれらのプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25にそれぞれ巻き掛けられてプライマリプーリ24およびセカンダリプーリ25を作動的に連結する伝動ベルト27を備えている。
入力軸14は、軸受31および軸受32等によってミッションケース30に回転可能に支持されており、図1に示すエンジン11の駆動力がトルクコンバータ12および前後進切換装置13を介して伝達されることで回転駆動される。
出力軸26は、軸受33、34等によってミッションケース30に回転可能に支持されており、入力軸14の回転が伝動ベルト27を介して作動的に伝達されることで回転させられる。なお、この出力軸26の出力が、図1に示す減速歯車装置16および終減速機17を介して左右の駆動輪18L、18Rに伝達される。
入力軸14にはプライマリプーリ24が相対回転不能に設けられており、プライマリプーリ24は、入力軸14に対して相対回転不能、かつ入力軸14の軸線方向に移動不能に固定されている固定シーブ24aと、入力軸14に対して相対回転不能、かつ入力軸14の軸線方向に移動可能に嵌合されている可動シーブ24bとを備えている。
固定シーブ24aは、入力軸14に一体成形された略円板状の部材であり、伝動ベルト27が巻き掛けられる側の壁面は、プーリ溝28の一方を構成する斜面が形成されている。可動シーブ24bは、入力軸14の軸線方向に移動自在となるように入力軸14に嵌合されている。
また、可動シーブ24bは、入力軸14の外周部に摺動自在となるように入力軸14に嵌合された円筒状の内側筒部41と、その内側筒部41の固定シーブ24a側の端部から放射方向外側に向かって伸びる略円板状の接続部42と、その接続部42の背面から固定シーブ24aに対して隔離する方向に延在する外側筒部43とを備えている。
接続部42の固定シーブ24a側の側壁には、プーリ溝28の他方を構成する斜面が形成されており、固定シーブ24aの斜面と可動シーブ24bの斜面は同一の勾配を有している。
ここで、可動シーブ24bが軸線方向に移動することで、プーリ溝28の溝幅が変化して伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)を連続的に変化させることができる。
なお、図2の実線に示すプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の掛かり径が最小値となっている状態が、変速比γが最大変速比γmax(低車速およびエンジン11の低回転域)に変速された状態に対応しており、一点鎖線で示す伝動ベルト27の掛かり径が最大値となっている状態が、変速比γが最小変速比γmin(高車速・エンジン11の高回転域)に変速された状態に対応している。
この可動シーブ24bは、可動シーブ24bの伝動ベルト27側とは反対側の可動シーブ24bの背面に形成されている第1の油室44および第2の油室45の油圧に基づく押圧力によって軸線方向に移動するようになっており、第1の油室44および第2の油室45には入力軸14の軸線方向と平行に形成されている供給油路46および供給油路46に放射方向に形成されている供給油路47、48を通って作動油が供給されるようになっている。なお、この作動油の油圧は、図1に示す電子制御装置82によって制御されるリニアソレノイドバルブ等を有する油圧制御回路81によって適宜調圧制御される。
図3において、第1の油室44は、可動シーブ24bの背面に沿うように配設されている第1のシリンダ部材49に囲まれて形成されている。
第1のシリンダ部材49は、軸受31および第2のシリンダ部材50と共にナット51が締結されることで軸線方向に移動しないように入力軸14に固定されている。また、第1のシリンダ部材49は、入力軸14から放射方向に伸びる内側壁部52と、内側壁部52の外周部から入力軸14の軸線方向と平行に伸びる円筒部53と、円筒部53の端部から放射方向外側に伸びる外側壁部54によって構成されている。
この外側壁部54の放射方向外端部には、オイルシール55が配設されており、外側壁部54の放射方向外端部と可動シーブ24bの外側筒部43の内周面との間からの作動油の漏洩が阻止されている。このため、第1の油室44内は油密に保たれている。
また、第1の油室44には、供給油路47および供給油路48から内側筒部41を貫通するように形成されている連通油路40を通って作動油が供給されるようになっている。この作動油の油圧に基づいて押圧力が発生し、可動シーブ24bが押圧されて入力軸14の軸線方向に移動させられる。
すなわち、本実施の形態の第1のシリンダ部材49は、可動シーブ24bの背面に沿って設けられ、可動シーブ24bとの間に油圧によって可動シーブ24bを固定シーブ24aに向かって押圧する第1の油室44を画成するようになっている。
また、第2の油室45は、軸受31と第1のシリンダ部材49との間に挟まれるようにして固定されている第2のシリンダ部材50と、この第2のシリンダ部材50と第1のシリンダ部材49との間を仕切るように配設されているピストン部材56とによって構成されている。
第2のシリンダ部材50は、第1のシリンダ部材49の外周部を取り囲むようにして設けられており、入力軸14の外周部から放射方向に伸びるとともに、軸受32と第1のシリンダ部材49との間に挟まれることで軸線方向の移動が阻止されている円板状の壁部57と、壁部57の放射方向外端部から入力軸14の軸線方向と平行に伸びる円筒部58とから構成されている。
また、ピストン部材56は、放射方向外端部が第2のシリンダ部材50の円筒部58の内周面に摺動自在に設けられているとともに、放射方向内端部が第1のシリンダ部材49の円筒部53に摺動自在に設けられており、第1のシリンダ部材49の内周部と第2のシリンダ部材50の外周部とによって画成される空間を、第2の油室45と第1の油室44に隣接する空気室61とに画成するようになっている。
また、ピストン部材56の放射方向外端部にはオイルシール59が配設されており、ピストン部材56の放射方向外端部と第2のシリンダ部材50の円筒部58との間の摺動部からの作動油の漏洩が阻止されるようになっている。
また、ピストン部材56の放射方向内端部にはオイルシール60が配設されており、ピストン部材56の放射方向内端部と第1のシリンダ部材49の円筒部53との間の摺動部からの作動油の漏洩が阻止されるようになっている。このため、第2の油室45内は油密に保たれている。
また、第2の油室45には第1のシリンダ部材49の内側壁部52と円筒部53との接続部近傍に形成され、第1の油室44と第2の油室45とを連通する連通油路62を介して作動油が供給されるようになっており、第2の油室45に作動油が供給されると、この作動油の油圧に基づいてピストン部材56が入力軸14の軸線方向に移動し、可動シーブ24bの外側筒部43の端部を押圧することで可動シーブ24bを軸線方向に移動させるようになっている。
このように、可動シーブ24bは、第1の油室44および第2の油室45の2つの油室より発生する押圧力によって移動させられることにより、作動油による押圧面積が増大されて十分な押圧力が確保される。
ここで、図3は、可動シーブ24bが軸線方向において最もナット51側に移動された状態、すなわち、変速比γが最大変速比γmaxとなった状態を示している。
図2において、出力軸26には、セカンダリプーリ25が相対回転不能に設けられており、セカンダリプーリ25は、出力軸26に対して相対回転不能、かつ出力軸26の軸線方向に移動自在に出力軸26に固定されている固定シーブ25aと、出力軸26に対して相対回転不能、かつ出力軸26の軸線方向に移動自在に嵌合されている可動シーブ25bとを備えている。
固定シーブ25aは、出力軸26と一定成形された略円板状の部材であり、伝動ベルト27が巻き掛けられる側の壁面には、プーリ溝29の一方を構成する斜面が形成されている。
可動シーブ25bは、出力軸26の軸線方向に移動するように出力軸26に嵌合されており、可動シーブ25bは、出力軸26の外周部に摺動可能に嵌合される円筒状の内側筒部63と、内側筒部63の固定シーブ25a側の端部から放射方向外側に向かって延在する略円板状の接続部64と、接続部64の外周部から固定シーブ25aに対して隔離する方向に延在する外側筒部65とを備えている。
接続部64の固定シーブ25a側の側壁には、プーリ溝29の他方を構成する斜面が形成されており、固定シーブ25aの斜面と可動シーブ25bの斜面は、同一の勾配を有している。
ここで、可動シーブ25bが出力軸26の軸線方向に移動することで、プーリ溝29の溝幅が変化して伝動ベルト27の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。なお、図2の実線に示すセカンダリプーリ25側の伝動ベルト27の掛かり径が最大値となっている状態が、変速比γが最大変速比γmaxに変速された状態に対応しており、一点鎖線で示す伝動ベルト27の掛かり径が最小値となっている状態が、変速比γが最小変速比γminに変速された状態に対応している。
この可動シーブ25bは、可動シーブ25bの伝動ベルト27と反対側に形成されている第3の油室66の油圧に基づく押圧力によって出力軸26の軸線方向に移動させられる。第3の油室66には、出力軸26の軸線方向と平行に形成されている供給油路67および供給油路67から放射方向に形成されている供給油路68、69を通って作動油が供給される。なお、この作動油の油圧は、電子制御装置82によって制御されるリニアソレノイドバルブ等を有する油圧制御回路81によって適宜調圧制御される。
また、第3の油室66は、可動シーブ25bおよびその可動シーブ25bに沿うように湾曲して形成されている第3のシリンダ部材70に囲まれるようにして形成されている。第3のシリンダ部材70の放射方向外端部には、オイルシール71が配設されており、第3のシリンダ部材70の放射方向外端部と可動シーブ25bの外側筒部65の内周面との摺動部からの作動油の漏洩が阻止されている。このため、第3の油室66は油密に保たれている。
第3のシリンダ部材70は、出力軸26と軸受34との間に挟まれており、出力軸26の軸線方向の移動が阻止されている。また、可動シーブ25bと第3のシリンダ部材70との間にはコイル状のスプリング72が介装されており、可動シーブ25bはスプリング72の弾性力によって、常時伝動ベルト27側に付勢されている。
この第3の油室66に図2の供給油路68および供給油路69を通って作動油が供給されると、この作動油の油圧に基づく押圧力が発生し、この押圧力およびスプリング72の弾性力に従って可動シーブ25bが出力軸26の軸線方向に移動させられる。
一方、第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周面には複数の外周溝73が形成されており、この外周溝73は、円筒部53の周方向に等間隔で4個形成されている。この外周溝73は、可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔してプーリ溝28の幅が最大となった最大変速比γmaxの状態にあるときに、ピストン部材56の放射方向内端部が位置する第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周面上に形成されている。
また、オイルシール60は、ピストン部材56の軸線方向(入力軸14の軸線方向)よりも小幅に形成されており、外周溝73の幅(すなわち、入力軸14の軸線方向の幅)は、オイルシール60の肉厚よりも大きく形成されている。本実施の形態では、オイルシール60および外周溝73が作動油供給手段を構成している。
本実施の形態では、ピストン部材56の放射方向内端部が外周溝73の上に位置すると、オイルシール60の内周部が外周溝73に挿通され、第2の油室45からピストン部材56の放射方向内端部と第1のシリンダ部材49の円筒部53の間を通して、すなわち、オイルシール60と外周溝73の隙間を通して空気室61に作動油が供給されるようになっている。このため、変速比γが最大変速比γmaxにある場合には、空気室61が第2の油室45から供給される作動油によって充填される。
ここで、プライマリプーリ24のプーリ溝28の幅が小さく(プーリ径が大きく)、セカンダリプーリ25のプーリ溝29の幅が大きく(プーリ径が小さい)、セカンダリプーリ25の回転数がプライマリプーリ24の回転数よりも高くなる場合に変速比が小さくなって増速となり、プライマリプーリ24のプーリ溝28の幅が大きく(プーリ径が小さく)、セカンダリプーリ25のプーリ溝29の幅が小さく(プーリ径が大きく)、セカンダリプーリ25の回転数がプライマリプーリ24の回転数よりも低くなる場合に変速比が大きくなって減速となる。
このとき、プライマリプーリ24のプーリ溝28の幅が最も小さいときが最小変速比γminとなり、プライマリプーリ24のプーリ溝28の幅が最も大きいときが最大変速比γmaxとなる。したがって、本実施の形態では、可動シーブ24bが固定シーブ25aから最も離隔してプーリ溝28の幅が最も大きくなるときに、ピストン部材56の放射方向内端部が外周溝73の上方に位置するように、第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周面上に複数の外周溝73を形成している。
次に、作用を説明する。
まず、図5を参照して、ベルト式自動変速機15の変速モードの変速マップに基づいて説明する。図5に示す変速マップは、横軸を車速として、縦軸をプライマリプーリ24の目標入力回転数とし、パラメータをアクセル開度としたマップであり、このマップは電子制御装置82のROMに記憶されている。
図5に示すように、アクセル開度をパラメータとして、ベルト式自動変速機15の変速比が最小変速比γminから最大変速比γmaxまでの範囲に、アクセル開度毎に車速とプライマリプーリ24の目標入力回転数NINT(目標値)との関係が規定される。
この変速マップは、アクセル開度と車速とから運転者が必要とする目標エンジン出力を決定し、決定された目標エンジン出力をエンジン11の最適燃費線上で実現できるように決定されたプライマリプーリ24の目標入力回転数NINTであり、アクセル開度が大きくなるに従って変速比が最小変速比γminから最大変速比γmaxになるように設定されている。
まず、車両が減速されるときは、アクセルペダルの開度をパラメータとして車速を変速比がLoW側になるようにベルト式無段変速機15の電子制御装置82により油圧制御回路81が制御される。
すなわち、油圧制御回路81により、図2に示すように、供給油路67から供給油路68、69を通って第3の油室66に作動油が供給され、第3の油室66の油圧が高まると、可動シーブ25bの接続部64の背面を押圧する。
可動シーブ25bは、この圧力を受けて固定シーブ25a側に速やかに移動することにより、プーリ溝29が狭められ、伝動ベルト27が放射方向にスライドすることでセカンダリプーリ25側の伝動ベルト27の有効径が大きくなる。
他方、電子制御装置82は、油圧制御回路81を制御して供給油路46をドレーン側に開放すると、第1の油室44および第2の油室45内の油圧が低下する。
このとき、可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔するため、可動シーブ24bの外側筒部43がピストン部材56を固定シーブ24aから離隔する方向に押圧する。このとき、ピストン部材56が第2のシリンダ部材50の円筒部58の内周部および第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周部を摺動しながら第2のシリンダ部材50の壁部57に徐々に近づいていくため、第2の油室45の容積が小さくなり、第2の油室45内の作動油が連通油路62から供給油路47を通って供給油路46に排出される。
また、可動シーブ24bが第1のシリンダ部材49に徐々に近づいて第1の油室44の容積が小さくなるため、第1の油室44内の作動油は、供給油路48を通って供給油路46に排出される。
このため、セカンダリプーリ25の可動シーブ25bの押圧力の作用により、伝動ベルト27が放射方向にスライドして、プライマリプーリ24の可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔する方向に移動し、プーリ溝28の幅が大きくなってプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の有効径が小さくなる。
このようにして変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化して無段階で徐々にLoW側に移行して車両が減速されることになる。また、プーリ溝28の幅が最大となることにより、変速比が最大変速比γmaxとなった場合には、図6に示すように、ピストン部材56の放射方向内端部が外周溝73の上に位置してオイルシール60の内周部が外周溝73に挿通される。
このとき、電子制御装置82は、図5の変速マップに基づいて最大変速比γmaxにあるものと判断した場合には、油圧制御回路81に制御して供給油路46から供給油路48および連通油路40を介して第1の油室44に作動油を供給する。
この作動油は、連通油路62から第2の油室45に供給されるが、第2の油室45からピストン部材56の放射方向内端部と第1のシリンダ部材49の円筒部53の間を通して、すなわち、図6に矢印Oで示すように、オイルシール60と外周溝73の隙間を通して空気室61に作動油が供給され、図6にクロスハッチングで示すように、空気室61が第2の油室45から供給される作動油によって充填される。
すなわち、本実施の形態では、可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔してプーリ溝28の幅が最大となった最大変速比γmaxの状態にあるときに、第2の油室45からピストン部材56の放射方向内端部と第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周部の間を通して空気室61に作動油を供給する作動油供給手段を設け、この作動油供給手段を、ピストン部材56の放射方向内端部に嵌合され、ピストン部材56の放射方向内端の軸線方向よりも小幅のオイルシール60と、第1のシリンダ部材49の円筒部53の外周部に形成され、可動シーブ24bが固定シーブ24aから離隔してプーリ溝28の幅が最大となった最大変速比γmaxの状態にあるときに、ピストン部材56の放射方向内端部が位置する外周溝73とを備え、外周溝73の幅をオイルシール60の肉厚よりも大きいものから構成したので、車両が低車速で、エンジン11の回転数が低回転となる最大変速比γmaxに変速された状態で第1の油室44および第2の油室45に加えて空気室61に作動油を充填させることができる。
このため、エンジン11の回転数が低い領域でロックアップクラッチ20を締結した場合に、可動シーブ24bや固定シーブ24aの質量を増大させたり、質量体を追加することなしに回転部材であるプライマリプーリ24の慣性モーメントを大きくすることができ、室内にこもり音が発生したり、エンジン11からベルト式無段変速機15に振動が伝達されてしまうのを防止することができ、ベルト式無段変速機15の軽量化を図りつつ運転性を向上させることができる。
また、ロックアップ領域をエンジン11の低回転領域まで拡大させることができ、エンジン11からベルト式無段変速機15までの動力伝達効率が低下するのを防止して燃費の向上を図ることができる。
一方、車両が加速されるときは、アクセルペダルの開度をパラメータとして、変速比がHigh側になるよう電子制御装置82により制御される。すなわち、油圧制御回路81によりプライマリプーリ24のプライマリ油圧手段24cが所定の変速圧になるよう油圧が高められる。
高められた油圧は、供給油路46から供給油路47、48を介して第1の油室44および第2の油室45に供給される。
このとき、第1の油室44内の油圧が高まり、第1の油室44内の油圧により可動シーブ24bの接続部42の背面が押圧される。また、第2の油室45内の油圧が高まり、ピストン部材56が外側筒部43の内周部および円筒部53の外周部の間を摺動しながら可動シーブ24bの外側筒部43を押圧するため、第1の油室44および第2の油室45内の油圧により可動シーブ24bが固定シーブ24aに近接するように速やかに移動し、プーリ溝28が狭められて伝動ベルト27が放射方向にスライドすることでプライマリプーリ24側の伝動ベルト27の有効径が大きくなる。
このようにして変速比γ(=入力軸14の回転速度NIN/出力軸26の回転速度NOUT)が連続的に変化して無段階で徐々にHigh側(変速比が小さくなる側)に移行して車両が加速されることになる。
また、変速比γが最大変速比γmaxからHigh側に移行する場合には、ピストン部材56の放射方向内端部が外周溝73を通過して円筒部53の外周部に沿って固定シーブ24a側に移動する。このため、オイルシール60が外周溝73から円筒部53の外周部に乗り上げられてオイルシール60によって第2の油室45および空気室61の連通が遮断され、第2の油室45から空気室61に作動油が供給されることがなくなる。
そして、最大変速比γmaxからHigh側の変速比に移行する際にピストン部材56が固定シーブ24a側に移動して第1のシリンダ部材49に近接するため、第1の油室44の容積が小さくなる。
そして、外側筒部43とピストン部材56の当接面にはオイルシールが設けられていないので、空気室61に充填された作動油は、プライマリプーリ24の遠心力の作用により、図7に矢印Oで示すように外側筒部43とピストン部材56の当接面から第2のシリンダ部材50の円筒部58と外側筒部43の間を通って排出される。
この結果、エンジン11のクランクシャフト11aの回転変動が少ないエンジン11の中・高回転領域および車両の中速・高速領域においてプライマリプーリ24の慣性力が大きくなるのを不要にして、エンジン11の負荷を小さくすることができ、エンジン11の燃費を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、外周溝73を円筒部53の周方向に等間隔で4個形成しているが、4つ未満でも、5つ以上でもよく、また、円筒部53の周方向に沿って環状に延在していてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係るベルト式無段変速機は、軽量化を図りつつ内燃機関の回転数が低い領域でロックアップクラッチを締結した場合に、車室内にこもり音が発生したり、内燃機関から振動が伝達されてしまうのを防止して運転性を向上させることができるとともに、ロックアップ領域を内燃機関の低回転領域まで拡大させて燃費の向上を図ることができるという効果を有し、無端状ベルトが巻回される外周部と無端状ベルトとの間の摩擦力によって無端状ベルトとの間で駆動力の伝達を行うベルト式無段変速機等として有用である。
11 エンジン(内燃機関)
12 トルクコンバータ
15 ベルト式無段変速機
20 ロックアップクラッチ
24 プライマリプーリ
24a 固定シーブ
24b 可動シーブ
24c プライマリ油圧手段(油圧手段)
25 セカンダリプーリ
27 伝動ベルト
28、29 プーリ溝
44 第1の油室
49 第1のシリンダ部材
50 第2のシリンダ部材
60 オイルシール(作動油供給手段)
61 空気室

Claims (2)

  1. 内燃機関からロックアップ機構付きトルクコンバータを介して動力が伝達される入力軸に取付けられたプライマリプーリと、前記プライマリプーリに伝動ベルトを介して連結されたセカンダリプーリとを備えたベルト式無段変速機において、
    前記プライマリプーリが、前記入力軸に固定された固定シーブと、前記固定シーブに対して前記入力軸の軸方向に対向するとともに前記入力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた可動シーブと、前記固定シーブおよび前記可動シーブの対向面に形成され、前記伝動ベルトが巻き掛けられたV字形状のプーリ溝と、前記プーリ溝と反対側の前記可動シーブの背面に設けられ、前記可動シーブを前記固定シーブに近接、離隔するように前記入力軸の軸方向に移動させる油圧手段とを備え、
    前記油圧手段が、
    前記可動シーブの背面に沿って設けられ、前記可動シーブとの間に油圧によって前記可動シーブを前記固定シーブに向かって押圧する第1の油室が画成される第1のシリンダ部材と、
    前記第1のシリンダ部材の外周部を取り囲むようにして設けられた第2のシリンダ部材と、
    放射方向内端部が前記第1のシリンダ部材の外周部に摺動自在に当接するとともに放射方向外端部が前記第2のシリンダ部材の内周部に摺動自在に当接し、前記第1のシリンダ部材の外周部と前記第2のシリンダ部材の内周部によって画成される空間を、第2の油室と前記第1の油室に隣接する空気室とに画成するように構成され、前記第2の油室に供給される油圧によって前記可動シーブの背面の放射方向外周部に設けられた外側筒部を前記固定シーブ側に押圧するピストン部材とを備え、
    前記可動シーブが前記固定シーブから離隔して前記プーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、前記第2の油室から前記ピストン部材の放射方向内端部と前記第1のシリンダ部材の外周部の間を通して前記空気室に作動油を供給する作動油供給手段を有することを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記作動油供給手段が、前記ピストン部材の放射方向内端部に嵌合され、前記ピストン部材の放射方向内端の軸線方向よりも小幅のオイルシールと、前記第1のシリンダ部材の外周部に形成され、前記可動シーブが前記固定シーブから離隔して前記プーリ溝の幅が最大となった最大変速比の状態にあるときに、前記ピストン部材の放射方向内端部が位置する外周溝とを備え、前記外周溝の幅が前記オイルシールの肉厚よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
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