JP2010202584A - テクネチウム標識化合物含有診断用組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、99mTcで標識されたカルコン誘導体を含有する診断用組成物に関する。本発明の組成物は、アルツハイマー病などのアミロイド関連疾患の診断に用いることができる。
近年の急速な高齢化に伴い、アルツハイマー病(AD)をはじめとする痴呆性疾患の増加が大きな社会問題のひとつになっている。現在、ADの臨床診断法には、長谷川式、ADAS、MMSEがあり、いずれもADが疑われる個体の認知機能の低下を定量的に評価する方法が一般的に用いられる。この他画像診断法(MRI, CT等)が補助的に用いられるが、これらの診断法ではADを確定診断するには不十分であり、確定診断には生前における脳の生検、死後脳の病理組織学的検査において、老人斑と神経原繊維の出現を確認することが必要である。したがって、現在の診断方法では、広範な脳障害が生じる前の早期段階でADを診断するのは困難である。これまでにADの生物学的診断マーカーとしていくつかの報告があるが、臨床上実用的なものはいまだ開発されていない。このような状況下、ADの早期診断に対する社会的要求は高く、その早急な開発が強く望まれている。
老人斑はADの最も特徴的な脳病変であり、その主構成成分はβシート構造をとったアミロイドβ蛋白(Aβ)である。体外からの老人斑の画像化はADの有効な診断法の確立につながると考えられるが、画像化には、Aβと特異的に結合するプローブ化合物が必要である。これまでに、プローブ化合物としてコンゴーレッドおよびチオフラビンTを母体構造とする誘導体が、いくつか報告されているが(特開2004-250407号公報、特開2004-250411号公報、W.E.Klunk et al., Annals of Neurology Vol55 No.3 March 2004 306-319)、Aβに対する結合特異性が低いこと、血液脳関門の透過性が低いこと、脳内での非特異的結合によりクリアランスが遅いことなど問題が少なくない。それゆえ、報告されたこれらの化合物は未だアミロイドが蓄積する疾患の診断において実用化されていないのが現状である。このような現状の下、本発明者らは、実用化可能なプローブ化合物の探索を行い、その結果、フラボン誘導体(特許文献1)、カルコン誘導体(特許文献1)、スチリルクロモン誘導体(特許文献1)、クマリン誘導体(特許文献1)、オーロン誘導体(特許文献2)などがAβと特異的に結合することを見出し、先に出願を行っている。
本発明は、以上のような技術的背景のもとになされたものであり、Aβに対する高い結合特異性、高い血液脳関門の透過性、脳内老人斑以外の部位からの速やかな消失性を併せ持つTc標識化合物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、99mTcで標識されたカルコン誘導体がAβと特異的に結合することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(7)を提供するものである。
(1)一般式(I)
(1)一般式(I)
で表される化合物、又はこの化合物の医薬上許容される塩を含有するアミロイド関連疾患診断用組成物。
(2)一般式(I)におけるR1、R2、R3、及びR4が水素原子である(1)に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
(3)一般式(I)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、及びR9が水素原子であり、R7がジメチルアミノ基である(1)に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
(4)一般式(I)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR9が水素原子であり、R7が水酸基であり、R8がメトキシ基である(1)に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
(5)アミロイド関連疾患が、アルツハイマー病である(1)乃至(4)のいずれかに記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
(6)アミロイド関連疾患のモデル動物に被験物質を投与する工程、前記モデル動物に(1)乃至(5)のいずれかに記載のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与する工程、及び前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べる工程を含むアミロイド関連疾患の治療薬又は予防薬のスクリーニング方法。
(7)アミロイド関連疾患のモデル動物に前記疾患の治療薬又は予防薬を投与する工程、前記モデル動物に(1)乃至(5)のいずれかに記載のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与する工程、及び前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べる工程を含むアミロイド関連疾患の治療薬又は予防薬の評価方法。
本発明の診断用組成物により、アルツハイマー病などのアミロイド関連疾患の早期かつ正確な診断が可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、「ハロゲン原子」とは、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
一般式(I)においてR1は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR2は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR3は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR4は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR5は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR6は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR7は、好適には、ジメチルアミノ基、又は水酸基である。
一般式(I)においてR8は、好適には、水素原子、又はメトキシ基である。
一般式(I)においてR9は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてX1、X2は、好適には、一緒になってオキソ基を形成する。
一般式(I)においてnは、好適には、3〜6であり、より好適には5である。
一般式(I)で表される化合物のうち代表的なものを下表に示す。なお、表中の「Me」はメチル基を表し、「oxo」はX1又はX2と一緒になってオキソ基を形成することを表す。
一般式(I)においてR2は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR3は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR4は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR5は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR6は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてR7は、好適には、ジメチルアミノ基、又は水酸基である。
一般式(I)においてR8は、好適には、水素原子、又はメトキシ基である。
一般式(I)においてR9は、好適には、水素原子である。
一般式(I)においてX1、X2は、好適には、一緒になってオキソ基を形成する。
一般式(I)においてnは、好適には、3〜6であり、より好適には5である。
一般式(I)で表される化合物のうち代表的なものを下表に示す。なお、表中の「Me」はメチル基を表し、「oxo」はX1又はX2と一緒になってオキソ基を形成することを表す。
一般式(I)で表される化合物は、後述する実施例の記載、X. Chen et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 18 (2008) 1442-1445、及び国際公開第2006/057323号パンフレットなどの記載に従って合成することができる。具体的には、国際公開第2006/057323号パンフレットの記載に従って、カルコン誘導体を合成し、これを実施例やX. Chen et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 18 (2008) 1442-1445の記載に従って下記の一般式(II)で表される化合物を合成する。
この化合物を99mTcグルコヘプトネート(99mTcGH)と反応させることにより、一般式(I)で表される化合物を製造できる。
一般式(I)で表される化合物の代わりに、医薬上許容される塩を使用することも可能である。医薬上許容される塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩)、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩、リン酸塩などを例示できる。
一般式(I)で表される化合物は、アミロイドと結合する。ここで、「アミロイド」とは、主としてAβを意味するが、プリオンなども含む。従って、「アミロイド関連疾患」には、アルツハイマー病のほか、ダウン症候群、オランダ型アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血症(hereditary cerebral hemorrhage with amyloidosis─Dutch type: HCHWA-D)、クロイツフェルト-ヤコブ病(CJD)やウシ海綿状脳症(BSE)などの疾患も含まれる。また、一般には「疾患」と認識されない疾患の前駆症状も、本発明における「アミロイド関連疾患」に含まれる。このような疾患の前駆症状としては、アルツハイマー病の発症前にみられる軽度認知障害(MCI)などを例示できる。
本発明の組成物によるアミロイド関連疾患の診断は、通常、本発明の組成物を診断対象者又は実験動物などに投与し、その後、脳の画像を撮影し、画像における一般式(I)で表される化合物の状態(量、分布等)に基づいて行う。本発明の組成物の投与方法は特に限定されず、化合物の種類、標識物質の種類などに応じて適宜決めることができるが、通常は、皮内、腹腔内、静脈、動脈、又は脊髄液への注射又は点滴等によって投与する。本発明の組成物の投与量は特に限定されず、化合物の種類、標識物質の種類などに応じて適宜決めることができるが、成人の場合、一般式(I)で表される化合物を1日当たり10-10〜10-3mg投与するのが好ましく、10-8〜10-5 mg投与するのが更に好ましい。
上記のように本発明の組成物は、通常、注射又は点滴によって投与するので、注射液や点滴液に通常含まれる成分を含んでいてもよい。このような成分としては、液体担体(例えば、リン酸カリウム緩衝液、生理食塩水、リンゲル液、蒸留水、ポリエチレングリコール、植物性油脂、エタノール、グリセリン、ジメチルスルホキサイド、プロピレングリコールなど)、抗菌剤、局所麻酔剤(例えば、塩酸プロカイン、塩酸ジブカインなど)、緩衝液(例えば、トリス−塩酸緩衝液、ヘペス緩衝液など)、浸透圧調節剤(例えば、グルコース、ソルビトール、塩化ナトリウムなど)を例示できる。
本発明のアミロイド関連疾患診断用組成物は、アミロイド関連疾患の治療薬や予防薬のスクリーニングにも利用できる。例えば、アルツハイマー病などの「疾患」のモデル動物に被験物質を投与した後、前記モデル動物に本発明のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与し、その後、前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べ、その結果、コントロール(被験物質を投与していないモデル動物)との間に有意な差異(例えば、分布部位の縮小、量の減少など)が検出されれば、被験物質はアミロイド関連疾患の治療薬の候補となり得る。また、軽度認知障害などの「疾患の前駆症状」のモデル動物に被験物質を投与した後、前記モデル動物に本発明のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与し、その後、前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べ、その結果、コントロールとの間に有意な差異(例えば、分布部位の縮小又は拡大の鈍化、量の減少又は増大の鈍化など)が検出されれば、被験物質はアミロイド関連疾患の予防薬の候補となり得る。
また、本発明のアミロイド関連疾患診断用組成物は、既に効果が確認されているアミロイド関連疾患の治療薬や予防薬の評価にも利用できる。即ち、アミロイド関連疾患のモデル動物に前記疾患の治療薬又は予防薬を投与した後、前記モデル動物に本発明のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与し、その後、前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べ、これにより、前記治療薬や予防薬の評価(具体的には、有効な投与量、有効な投与方法など)を行う。
〔実験方法〕
(1)Tr-MAMAの合成
2-(トリチルチオ)エタンアミンハイドロクロライド(化合物1)の合成
2-メルカプトエチルアミンハイドロクロライド(1.14 g, 10 mmol) とトリフェニルメチルクロライド(2.79 g, 10 mmol) をDMF (10 mL) に溶解し、室温で72時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルに再溶解し、氷冷下で5% NaHCO3水を加えた。析出した白色個体を吸引ろ過によって回収し、化合物1を得た。収量3.58 g (収率 100%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.31 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 6.8Hz, 2H), 7.18-7.31 (m, 9H), 7.43 (d, J = 7.2 Hz, 6H).
(1)Tr-MAMAの合成
2-(トリチルチオ)エタンアミンハイドロクロライド(化合物1)の合成
2-メルカプトエチルアミンハイドロクロライド(1.14 g, 10 mmol) とトリフェニルメチルクロライド(2.79 g, 10 mmol) をDMF (10 mL) に溶解し、室温で72時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、酢酸エチルに再溶解し、氷冷下で5% NaHCO3水を加えた。析出した白色個体を吸引ろ過によって回収し、化合物1を得た。収量3.58 g (収率 100%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.31 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.60 (t, J = 6.8Hz, 2H), 7.18-7.31 (m, 9H), 7.43 (d, J = 7.2 Hz, 6H).
2-(2-(トリチルチオ)エチルアミノ)アセチルブロマイド(化合物2)の合成
化合物1 (2.31 g, 6.48 mmol) をクロロホルム (20 mL) に溶解し、トリエチルアミン(5 mL) を加えた。氷冷下にてブロモアセチルブロマイド (1.0 mL, 11.5 mmol) を加えて、0℃で90分間撹拌した。希硫酸 (pH3)、飽和NaHCO3水溶液、飽和NaCl水溶液で順次洗浄し、クロロホルム層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去した。得られた残渣を、クロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物2を得た。収量1.70 g (収率 59.5%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.43 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.10 (q, J = 6.2 Hz, 2H), 3.80 (s, 1H), 6.63 (s, 2H), 7.20-7.33 (m, 9H), 7.41-7.44 (m, 6H).
化合物1 (2.31 g, 6.48 mmol) をクロロホルム (20 mL) に溶解し、トリエチルアミン(5 mL) を加えた。氷冷下にてブロモアセチルブロマイド (1.0 mL, 11.5 mmol) を加えて、0℃で90分間撹拌した。希硫酸 (pH3)、飽和NaHCO3水溶液、飽和NaCl水溶液で順次洗浄し、クロロホルム層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去した。得られた残渣を、クロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物2を得た。収量1.70 g (収率 59.5%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.43 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.10 (q, J = 6.2 Hz, 2H), 3.80 (s, 1H), 6.63 (s, 2H), 7.20-7.33 (m, 9H), 7.41-7.44 (m, 6H).
2-(2-(トリチルチオ)エチルアミノ)-N-(2-(トリチルチオ)エチル)アセトアミド(Tr-MAMA)(化合物3)の合成
化合物2 (1.70 g, 3.86 mmol)と化合物1 (1.28 g, 3.59 mmol) をクロロホルム (20 mL) に溶解し、トリエチルアミン (5 mL) を加えて、6時間加熱還流した。希硫酸 (pH3)、飽和NaHCO3水溶液、飽和NaCl水溶液で順次洗浄し、クロロホルム層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去した。得られた残渣をクロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して粗精製し、酢酸エチルを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物3を得た。収量693 mg (収率28.5 %) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.35 (q, J = 6.6 Hz, 4H), 2.45 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.02 (s, 2H), 3.07 (q, J =6.3 Hz, 2H), 7.18-7.29 (m, 18H), 7.38-7.42 (m, 12H). MS m/z 811 (MH+).
化合物2 (1.70 g, 3.86 mmol)と化合物1 (1.28 g, 3.59 mmol) をクロロホルム (20 mL) に溶解し、トリエチルアミン (5 mL) を加えて、6時間加熱還流した。希硫酸 (pH3)、飽和NaHCO3水溶液、飽和NaCl水溶液で順次洗浄し、クロロホルム層を硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去した。得られた残渣をクロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して粗精製し、酢酸エチルを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物3を得た。収量693 mg (収率28.5 %) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.35 (q, J = 6.6 Hz, 4H), 2.45 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.02 (s, 2H), 3.07 (q, J =6.3 Hz, 2H), 7.18-7.29 (m, 18H), 7.38-7.42 (m, 12H). MS m/z 811 (MH+).
(2)Tr-MAMA-CH (1)の合成
1-(4-(ブロモメチル)フェニル)エタノン(化合物4)の合成
p-メチルアセトフェノン (0.5 mL, 3.75 mmol) をアセトニトリル (4 mL) に溶解し、これにN-ブロモサクシニミド(NBS) (729 mg, 4.10 mmol) とα,α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN) (61 mg, 0.371 mmol) を加え、2.5時間90℃で加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣をトルエンで洗いこんでろ過した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル/ヘキサン (1/8) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物4を得た。収量743 mg (収率93.0%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.61 (s, 3H), 4.51 (s, 2H), 7.49 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 2H).
1-(4-(ブロモメチル)フェニル)エタノン(化合物4)の合成
p-メチルアセトフェノン (0.5 mL, 3.75 mmol) をアセトニトリル (4 mL) に溶解し、これにN-ブロモサクシニミド(NBS) (729 mg, 4.10 mmol) とα,α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN) (61 mg, 0.371 mmol) を加え、2.5時間90℃で加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣をトルエンで洗いこんでろ過した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル/ヘキサン (1/8) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物4を得た。収量743 mg (収率93.0%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.61 (s, 3H), 4.51 (s, 2H), 7.49 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.1 Hz, 2H).
2-(N-(4-アセチルベンジル)-N-(2-(トリチルチオ)エチル)アミノ)-N-(2-(トリチルチオ)エチル)アセトアミド(化合物5)の合成
化合物3 (931 mg, 1.37 mmol)、化合物4 (322 mg, 1.51 mmol)、炭酸カリウム (200 mg, 1.45 mmol) をDMF (10 mL) 中で3時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、飽和食塩水を加えてクロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム/メタノール (399/1) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物5を得た。収量857 mg (収率77.1%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.32 (quin, J = 6.3 Hz, 4H), 2.44 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.88 (s, 2H), 3.01 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 3.48 (s, 2H), 7.16-7.40 (m, 32H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 2H). MS m/z 811 (MH+).
化合物3 (931 mg, 1.37 mmol)、化合物4 (322 mg, 1.51 mmol)、炭酸カリウム (200 mg, 1.45 mmol) をDMF (10 mL) 中で3時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、飽和食塩水を加えてクロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去し、クロロホルム/メタノール (399/1) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し、化合物5を得た。収量857 mg (収率77.1%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.32 (quin, J = 6.3 Hz, 4H), 2.44 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.88 (s, 2H), 3.01 (q, J = 6.0 Hz, 2H), 3.48 (s, 2H), 7.16-7.40 (m, 32H), 7.78 (d, J = 8.1 Hz, 2H). MS m/z 811 (MH+).
2-(N-(4-((E)-3-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)アクリロイル)ベンジル)-N-(2-(トリチルチオ)エチル)アミノ)-N-(2-(トリチルチオ)エチル)アセトアミド(化合物6) [Tr-MAMA-CH (1)] の合成
化合物5 (219 mg, 0.270 mmol) と p-ジメチルアミノベンズアルデヒド (40 mg, 0.268 mmol) をエタノール (5 mL) に溶解し、撹拌しながら10%水酸化カリウム水溶液 (4 mL) を滴下した。3時間加熱還流後、室温でオーバーナイトした。溶媒を減圧留去し、飽和食塩水を加えてクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去した。残渣をクロロホルム/メタノール (199/1) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し粗精製後、アセトニトリル/水 (19/1) を溶出溶媒とする逆相分取HPLCに付し、化合物6を得た。収量40 mg (収率15.8%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.28-2.37 (m, 4H), 2.43-2.48 (m, 2H), 2.91 (s, 2H), 2.98-3.04 (m, 10H), 3.49 (s, 2H), 6.66 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 7.16-7.55 (m, 35H), 7.77 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.1 Hz, 2H). MS m/z 942 (MH+).
化合物5 (219 mg, 0.270 mmol) と p-ジメチルアミノベンズアルデヒド (40 mg, 0.268 mmol) をエタノール (5 mL) に溶解し、撹拌しながら10%水酸化カリウム水溶液 (4 mL) を滴下した。3時間加熱還流後、室温でオーバーナイトした。溶媒を減圧留去し、飽和食塩水を加えてクロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去した。残渣をクロロホルム/メタノール (199/1) を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付し粗精製後、アセトニトリル/水 (19/1) を溶出溶媒とする逆相分取HPLCに付し、化合物6を得た。収量40 mg (収率15.8%) 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.28-2.37 (m, 4H), 2.43-2.48 (m, 2H), 2.91 (s, 2H), 2.98-3.04 (m, 10H), 3.49 (s, 2H), 6.66 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 7.16-7.55 (m, 35H), 7.77 (d, J = 15.3 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 8.1 Hz, 2H). MS m/z 942 (MH+).
(3)Tr-MAMA-CH (2)の合成
(E)-1-(4-ヒドロキシフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物7)の合成
p-ヒドロキシアセトフェノン (1.36 g, 10 mmol) とp-ジメチルアミノベンズアルデヒド (1.49 g, 10 mmol) をエタノール (10 mL) に溶解し、Al2O3 (2.7 g) を加えた。10% KOH (20 mL) を撹拌しながら徐々に加え、19時間加熱還流した。反応溶液をろ過後、溶媒を減圧留去し、精製水を加えて酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル:n-ヘキサン = 1:2で洗い、ろ過して精製し、化合物7を得た。収量1.51 g (収率56.4 %).
(E)-1-(4-ヒドロキシフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物7)の合成
p-ヒドロキシアセトフェノン (1.36 g, 10 mmol) とp-ジメチルアミノベンズアルデヒド (1.49 g, 10 mmol) をエタノール (10 mL) に溶解し、Al2O3 (2.7 g) を加えた。10% KOH (20 mL) を撹拌しながら徐々に加え、19時間加熱還流した。反応溶液をろ過後、溶媒を減圧留去し、精製水を加えて酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで脱水後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル:n-ヘキサン = 1:2で洗い、ろ過して精製し、化合物7を得た。収量1.51 g (収率56.4 %).
(E)-1-(4-(5-ブロモペンチルオキシ)フェニル)-3-(4-ジメチルアミノ)フェニル)プロパ-2-エン-1-オン(化合物8)の合成
化合物7 (1.51 g, 5.64 mmol) と1,5-ジブロモペンタン (1.54 mL, 11.4 mmol) をアセトニトリル (15 mL) に溶解し、K2CO3 (1.5 g) を加えて4時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、飽和NaCl水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去し、残渣をDMSOに再溶解し、ヘキサンを加えて抽出した。DMSOを減圧留去後、クロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物8を得た。収量 1.48 g (収率 62.8 %). MS m/z 417 (MH+).
化合物7 (1.51 g, 5.64 mmol) と1,5-ジブロモペンタン (1.54 mL, 11.4 mmol) をアセトニトリル (15 mL) に溶解し、K2CO3 (1.5 g) を加えて4時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、飽和NaCl水溶液を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水後、減圧留去し、残渣をDMSOに再溶解し、ヘキサンを加えて抽出した。DMSOを減圧留去後、クロロホルムを溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物8を得た。収量 1.48 g (収率 62.8 %). MS m/z 417 (MH+).
化合物9 [Tr-MAMA-CH (2)] の合成
化合物 8 (485 mg, 1.13mmol) と化合物3 (830 mg, 1.22 mmol) をDMF (10 mL) に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA) を加えて、12時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、精製水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後、溶媒を減圧留去した。クロロホルム:メタノール = 199:1を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物9を得た。収量 330 mg (収率 28.8 %). MS m/z 1014 (MH+).
化合物 8 (485 mg, 1.13mmol) と化合物3 (830 mg, 1.22 mmol) をDMF (10 mL) に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA) を加えて、12時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、精製水を加えてクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後、溶媒を減圧留去した。クロロホルム:メタノール = 199:1を溶出溶媒とする中圧分取クロマトグラフィーに付して精製し、化合物9を得た。収量 330 mg (収率 28.8 %). MS m/z 1014 (MH+).
(4)99mTcによる標識
SnGH (グルコヘプトネート) 凍結乾燥粉末の作製
Sodium heptonate dehydrate (2.0 g, 7.04 mmol) を精製水 (25 mL) に溶解した溶液に、Tin (II) chloride dehydrate (12 mg, 53.2 μmol) を0.1 M HCl 水溶液 (20 mL) に溶解した溶液のうち0.75 mL を加えた。この溶液に0.1 M NaOH 水溶液を加えてpH 8.5-9.0 に調節した後、凍結乾燥しSnGH凍結乾燥粉末とした。
SnGH (グルコヘプトネート) 凍結乾燥粉末の作製
Sodium heptonate dehydrate (2.0 g, 7.04 mmol) を精製水 (25 mL) に溶解した溶液に、Tin (II) chloride dehydrate (12 mg, 53.2 μmol) を0.1 M HCl 水溶液 (20 mL) に溶解した溶液のうち0.75 mL を加えた。この溶液に0.1 M NaOH 水溶液を加えてpH 8.5-9.0 に調節した後、凍結乾燥しSnGH凍結乾燥粉末とした。
99m TcGH溶液の作製
SnGH凍結乾燥粉末 (1.0 mg) にNa99mTcO4溶液 (300 μL) を加えて室温で10分間放置し、99mTcGH溶液を得た。
SnGH凍結乾燥粉末 (1.0 mg) にNa99mTcO4溶液 (300 μL) を加えて室温で10分間放置し、99mTcGH溶液を得た。
化合物3, 6, 9の脱保護
化合物3, 6, 9 (それぞれ0.5 mg) にTFA (200 μL)及びトリエチルシラン (10 μL) を順次加えて撹拌し、窒素ガス気流下で溶媒を留去することにより、粗精製の化合物10, 11, 12を得た。
化合物3, 6, 9 (それぞれ0.5 mg) にTFA (200 μL)及びトリエチルシラン (10 μL) を順次加えて撹拌し、窒素ガス気流下で溶媒を留去することにより、粗精製の化合物10, 11, 12を得た。
化合物10, 11, 12の 99m Tc標識
粗精製の化合物10をエタノール、化合物11, 12をアセトニトリル (200 μL) に溶解し、0.1 N HCl水溶液 (15 μL) 加えてpHを約2.5に調製した。この溶液に99mTcGH溶液 (200 μL) を加えて撹拌し、80〜90 ℃で10分間加熱した。室温に戻して50分間放置した後、化合物10はフィルターでろ過してから、逆相HPLCに付し、精製した。その際に、移動相として10, 11, 12に対してそれぞれ、アセトニトリル:水=3:17, 9:11, 3:2を用いた。
粗精製の化合物10をエタノール、化合物11, 12をアセトニトリル (200 μL) に溶解し、0.1 N HCl水溶液 (15 μL) 加えてpHを約2.5に調製した。この溶液に99mTcGH溶液 (200 μL) を加えて撹拌し、80〜90 ℃で10分間加熱した。室温に戻して50分間放置した後、化合物10はフィルターでろ過してから、逆相HPLCに付し、精製した。その際に、移動相として10, 11, 12に対してそれぞれ、アセトニトリル:水=3:17, 9:11, 3:2を用いた。
(5)Aβ(1-42)凝集体を用いた結合実験
Aβ(1-42)凝集体の調製
Aβ(1-42)を1 mM EDTAを含んだ10 mMリン酸緩衝液 (pH 7.4) に0.25 mg/mLの濃度になるように溶解し、37℃で42時間インキュベートすることにより、Aβ(1-42)凝集体を調製した。
Aβ(1-42)凝集体の調製
Aβ(1-42)を1 mM EDTAを含んだ10 mMリン酸緩衝液 (pH 7.4) に0.25 mg/mLの濃度になるように溶解し、37℃で42時間インキュベートすることにより、Aβ(1-42)凝集体を調製した。
99m Tc標識体のAβ(1-42) 凝集体に対する結合実験
30%EtOH溶液 (900 μL)、様々な濃度に希釈したAβ(1-42)凝集体溶液、または1 mM EDTAを含んだ10 mM リン酸緩衝液 (pH 7.4) (50 μL)、[99mTc]標識体溶液 (50 μL) を加え混和し、室温で3時間放置した。Aβ(1-42)凝集体と結合した標識体と結合していない標識体とはWhatman GF/B filterを用いてBrandel M-24R cell harvesterによって分離した。ろ過したフィルターに残った放射能をγ-counterで計測し、結合の有無を調べた。
30%EtOH溶液 (900 μL)、様々な濃度に希釈したAβ(1-42)凝集体溶液、または1 mM EDTAを含んだ10 mM リン酸緩衝液 (pH 7.4) (50 μL)、[99mTc]標識体溶液 (50 μL) を加え混和し、室温で3時間放置した。Aβ(1-42)凝集体と結合した標識体と結合していない標識体とはWhatman GF/B filterを用いてBrandel M-24R cell harvesterによって分離した。ろ過したフィルターに残った放射能をγ-counterで計測し、結合の有無を調べた。
(6)正常マウスを用いた体内放射能分布実験
99mTc標識カルコン誘導体 [99mTc-MAMA-CH (2) (A成分)]溶液の溶媒を可能な限り窒素ガスで留去した後、30% EtOH含有生理食塩水を用いて希釈した。この放射性リガンド溶液を1群3-5匹の5週齢ddY系雄性マウス (20-25 g) に、尾静脈より1匹あたり 100 μL投与し、2, 10, 30, 60分後に断頭、採血後、主要な臓器を取り出した。次いで速やかに血液及び臓器の重量を測定後、放射能をγ-counterで測定した。放射能の値は、投与した全放射能 (ID) に対する血液及び臓器1 gに存在する放射能の割合 (% ID/g) で算出した。
99mTc標識カルコン誘導体 [99mTc-MAMA-CH (2) (A成分)]溶液の溶媒を可能な限り窒素ガスで留去した後、30% EtOH含有生理食塩水を用いて希釈した。この放射性リガンド溶液を1群3-5匹の5週齢ddY系雄性マウス (20-25 g) に、尾静脈より1匹あたり 100 μL投与し、2, 10, 30, 60分後に断頭、採血後、主要な臓器を取り出した。次いで速やかに血液及び臓器の重量を測定後、放射能をγ-counterで測定した。放射能の値は、投与した全放射能 (ID) に対する血液及び臓器1 gに存在する放射能の割合 (% ID/g) で算出した。
〔実験結果〕
(1)99mTcによる標識
図5に示す標識反応溶液のHPLCによる分析結果によると、それぞれの化合物について1〜2分付近に現れる過テクネチウム酸 (TcO4 -) のピークとは異なる高いピークが現われていた。[99mTc]12のクロマトグラムは、保持時間が短いA分と保持時間が長いB成分からなることを示している。
(2)Aβ(1-42)凝集体を用いた結合実験
[99mTc]12(A成分)ではAβ(1-42) 濃度が増加するとAβ(1-42) 凝集体への結合親和性が増加することが示された(図6)。それに対して、[99mTc]10、[99mTc]11、並びに[99mTc]12 (B成分)では結合親和性の増加が見られなかった(図6)。
(3)正常マウスを用いた体内放射能分布実験
実験結果を表2及び図7に示す。脳への取り込みは、投与後2分に0.22 % ID/g、10分に0.32 % ID/g、30分に0.19 % ID/g、60分に0.11 % ID/gであった(図7)。
(1)99mTcによる標識
図5に示す標識反応溶液のHPLCによる分析結果によると、それぞれの化合物について1〜2分付近に現れる過テクネチウム酸 (TcO4 -) のピークとは異なる高いピークが現われていた。[99mTc]12のクロマトグラムは、保持時間が短いA分と保持時間が長いB成分からなることを示している。
(2)Aβ(1-42)凝集体を用いた結合実験
[99mTc]12(A成分)ではAβ(1-42) 濃度が増加するとAβ(1-42) 凝集体への結合親和性が増加することが示された(図6)。それに対して、[99mTc]10、[99mTc]11、並びに[99mTc]12 (B成分)では結合親和性の増加が見られなかった(図6)。
(3)正常マウスを用いた体内放射能分布実験
実験結果を表2及び図7に示す。脳への取り込みは、投与後2分に0.22 % ID/g、10分に0.32 % ID/g、30分に0.19 % ID/g、60分に0.11 % ID/gであった(図7)。
一般式(I)で表される化合物は、Aβに対し高い結合特異性を持つので、アルツハイマー病などのアミロイド関連疾患の診断用組成物として有用である。
Claims (7)
- 一般式(I)におけるR1、R2、R3、及びR4が水素原子である請求項1に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
- 一般式(I)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、及びR9が水素原子であり、R7がジメチルアミノ基である請求項1に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
- 一般式(I)におけるR1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR9が水素原子であり、R7が水酸基であり、R8がメトキシ基である請求項1に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
- アミロイド関連疾患が、アルツハイマー病である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物。
- アミロイド関連疾患のモデル動物に被験物質を投与する工程、前記モデル動物に請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与する工程、及び前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べる工程を含むアミロイド関連疾患の治療薬又は予防薬のスクリーニング方法。
- アミロイド関連疾患のモデル動物に前記疾患の治療薬又は予防薬を投与する工程、前記モデル動物に請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアミロイド関連疾患診断用組成物を投与する工程、及び前記モデル動物の脳中に含まれる一般式(I)で表される化合物の分布又は量を調べる工程を含むアミロイド関連疾患の治療薬又は予防薬の評価方法。
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