JP2010202528A - 口唇化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐水性、耐油性、及び経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料を提供する。
【解決手段】軽質流動イソパラフィンに溶解する新規なt−ブチル基含有含有アクリル系共重合体と揮発性油剤とを配合することにより、耐水性、耐油性、及び経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料。
【選択図】なし
【解決手段】軽質流動イソパラフィンに溶解する新規なt−ブチル基含有含有アクリル系共重合体と揮発性油剤とを配合することにより、耐水性、耐油性、及び経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規なt−ブチル基含有アクリル系共重合体を含有する口唇化粧料に関するものであり、さらに詳しくは、経時での色持ちと二次付着効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料に関するものである。
従来、耐水性、耐油性、化粧持ち効果や二次付着防止効果に優れる口唇化粧料の具現化技術として、有機シリコーン樹脂と揮発性油分を配合したものがいくつか挙げられる。例えば特定の構造と平均分子量をもつ有機シリコーン樹脂と揮発性油分とを配合した技術(例えば特許文献1参照)、揮発性油分とそれに溶解するシリコーン樹脂などの撥水性ポリマーとワックスと揮発性油分と相溶する非揮発性油分とを配合する技術(例えば特許文献2参照)などが検討されてきた。
これらの技術は、揮発性油分に有機シリコーン樹脂を溶解したものを配合した化粧料で、塗布後に揮発性油剤が揮発することによって有機シリコーン樹脂の皮膜が形成されるというもので、化粧持ち効果や二次付着防止効果に優れる化粧料は得られるものの、皮膜が硬く化粧膜の柔軟性に欠けるために皮膚や唇への負担感が強く、さらに塗布膜のツヤが不足するものであった。
例えば、特許文献1のように高分子量でかつ特定の構造の有機シリコーン樹脂と揮発性油分を配合したものは、高い化粧持ち効果や二次付着防止効果は得られるものの、塗布後のつっぱり感や負担感を感じるものであった。
また、特許文献2のように、揮発性油分とそれに溶解するシリコーン樹脂などの撥水性ポリマーとワックスと揮発性油分と相溶する非揮発性油分を配合することによって、二次付着防止効果に加えてなめらかな使用感と口唇の保水性に優れた口紅用組成物を得る技術が検討されたが、ワックスの配合により化粧膜のツヤが損なわれ、非揮発性油剤の配合によって耐油性が若干損なわれるために、口紅として使用した場合にグロスを重ね塗りすると混ざって化粧膜が崩れたりして化粧持ちが悪くなったり、二次付着が見られることがあった。
ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル系の樹脂は平滑性が高く、ツヤのある硬い皮膜を形成することから化粧料に広く利用されている。しかしながらアクリル系樹脂は極性が高く、アセトンやトルエン、酢酸ブチル、クロロホルムなどの有機溶剤に溶解するが、軽質流動イソパラフィンやイソドデカンなどのパラフィン系溶剤に不溶であった。そのため、美爪料では溶解して用いられていたが、その他の化粧料では水分散物や、溶剤分散物として用いられていた(例えば特許文献3参照)。
これらの技術は、揮発性油分に有機シリコーン樹脂を溶解したものを配合した化粧料で、塗布後に揮発性油剤が揮発することによって有機シリコーン樹脂の皮膜が形成されるというもので、化粧持ち効果や二次付着防止効果に優れる化粧料は得られるものの、皮膜が硬く化粧膜の柔軟性に欠けるために皮膚や唇への負担感が強く、さらに塗布膜のツヤが不足するものであった。
例えば、特許文献1のように高分子量でかつ特定の構造の有機シリコーン樹脂と揮発性油分を配合したものは、高い化粧持ち効果や二次付着防止効果は得られるものの、塗布後のつっぱり感や負担感を感じるものであった。
また、特許文献2のように、揮発性油分とそれに溶解するシリコーン樹脂などの撥水性ポリマーとワックスと揮発性油分と相溶する非揮発性油分を配合することによって、二次付着防止効果に加えてなめらかな使用感と口唇の保水性に優れた口紅用組成物を得る技術が検討されたが、ワックスの配合により化粧膜のツヤが損なわれ、非揮発性油剤の配合によって耐油性が若干損なわれるために、口紅として使用した場合にグロスを重ね塗りすると混ざって化粧膜が崩れたりして化粧持ちが悪くなったり、二次付着が見られることがあった。
ポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル系の樹脂は平滑性が高く、ツヤのある硬い皮膜を形成することから化粧料に広く利用されている。しかしながらアクリル系樹脂は極性が高く、アセトンやトルエン、酢酸ブチル、クロロホルムなどの有機溶剤に溶解するが、軽質流動イソパラフィンやイソドデカンなどのパラフィン系溶剤に不溶であった。そのため、美爪料では溶解して用いられていたが、その他の化粧料では水分散物や、溶剤分散物として用いられていた(例えば特許文献3参照)。
したがって、経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料が得られる、新規な皮膜形成剤の開発が望まれていた。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、新規なアクリル系共重合体を開発し、揮発性油剤と着色剤と共に口唇化粧料に配合することで上記課題を解決することを見出した。新たに開発した本発明の成分(A)t−ブチル基含有アクリル系共重合体はアクリル系樹脂でありながら柔軟性があるため、口唇化粧料に使用した場合、唇の動きに対して負担感がなく、耐水性、耐油性に優れた膜を形成するため色持ちや二次付着防止効果に優れる。また化粧料に一般的に使用するパラフィン系溶剤等に溶解することで、処方剤型を多様に展開することができ、アクリル系樹脂のもつ透明性により、着色剤の色やパールの輝きをにごりなく鮮やかに発色させることが可能となった。
本発明者は次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)次の成分(a1)と、成分(a2)及び/又は(a3)とを含むモノマーを重合して得られるアクリル系共重合体であって、構成モノマー総量中、成分(a1)の配合量が50〜90質量%、成分(a2)及び/又は(a3)の配合量が10〜50質量%であり、且つ、軽質流動イソパラフィンに25℃で少なくとも30質量%溶解することを特徴とするt−ブチル基含有アクリル系共重合体;
(a1)t−ブチル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a2)炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a3)片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキサンマクロモノマー
(B)揮発性油剤
(C)着色剤
を配合することにより、耐水性、耐油性、及び経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者は次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)次の成分(a1)と、成分(a2)及び/又は(a3)とを含むモノマーを重合して得られるアクリル系共重合体であって、構成モノマー総量中、成分(a1)の配合量が50〜90質量%、成分(a2)及び/又は(a3)の配合量が10〜50質量%であり、且つ、軽質流動イソパラフィンに25℃で少なくとも30質量%溶解することを特徴とするt−ブチル基含有アクリル系共重合体;
(a1)t−ブチル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a2)炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a3)片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキサンマクロモノマー
(B)揮発性油剤
(C)着色剤
を配合することにより、耐水性、耐油性、及び経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れた口唇化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)t−ブチル基含有アクリル系共重合体
(B)揮発性油剤
(C)着色剤
を含有する口唇化粧料に関する。
(A)t−ブチル基含有アクリル系共重合体
(B)揮発性油剤
(C)着色剤
を含有する口唇化粧料に関する。
本発明の口唇化粧料は、経時での色持ちと二次付着防止効果に優れ、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感に優れたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体としては、成分(a1)t−ブチル基含有アクリレート及び/又はメタクリレート;と、成分(a2)炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;及び/又は(a3)片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキシサンマクロモノマー;とを含むモノマーを重合して得られるアクリル系共重合体であって、構成モノマー総量中、成分(a1)の配合量が50〜90質量%(以下、単に「%」とする)、成分(a2)及び/又は(a3)の配合量が10〜50%であり、且つ、軽質流動イソパラフィンに25℃で少なくとも30%溶解する共重合体であれば特に制限されず、例えば、成分(a1)と成分(a2)と成分(a3)と必要に応じて任意成分とを、それぞれ有機溶媒の存在下で水の非存在下、重合することにより得ることができ、より具体的には、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体や、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a3)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体や、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)と(a3)の合計10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体を、好適に例示することができる。
また本発明において、軽質流動イソパラフィンとは、主にイソパラフィンからなる炭化水素の混合物であるが、その中でも25℃で少なくとも30%溶解する溶解度の基準として用いたものは、JIS K2254に規定される石油製品蒸留試験方法による初留温度が166℃であり、蒸留終点が202℃の蒸留性状を有し、37.8℃における動粘度が1.28mm2/sのものである。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体としては、成分(a1)t−ブチル基含有アクリレート及び/又はメタクリレート;と、成分(a2)炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;及び/又は(a3)片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキシサンマクロモノマー;とを含むモノマーを重合して得られるアクリル系共重合体であって、構成モノマー総量中、成分(a1)の配合量が50〜90質量%(以下、単に「%」とする)、成分(a2)及び/又は(a3)の配合量が10〜50%であり、且つ、軽質流動イソパラフィンに25℃で少なくとも30%溶解する共重合体であれば特に制限されず、例えば、成分(a1)と成分(a2)と成分(a3)と必要に応じて任意成分とを、それぞれ有機溶媒の存在下で水の非存在下、重合することにより得ることができ、より具体的には、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体や、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a3)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体や、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)と(a3)の合計10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体を、好適に例示することができる。
また本発明において、軽質流動イソパラフィンとは、主にイソパラフィンからなる炭化水素の混合物であるが、その中でも25℃で少なくとも30%溶解する溶解度の基準として用いたものは、JIS K2254に規定される石油製品蒸留試験方法による初留温度が166℃であり、蒸留終点が202℃の蒸留性状を有し、37.8℃における動粘度が1.28mm2/sのものである。
本発明の成分(A)t−ブチル基含有アクリル系共重合体の構成モノマーのうち、成分(a1)のt−ブチル基含有アクリレート及び/又はメタクリレートは、親油性の重合性モノマーで、耐水性のある透明で硬い皮膜形成能を有する骨格を成すものである。具体例としては、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。とりわけt−ブチルメタクリレートは硬い皮膜を形成するための好適なガラス転移点を有する共重合体を得ることができ、特に好ましい。
本発明の成分(A)のt−フチル基含有アクリル系共重合体の構成モノマーのうち、成分(a2)の炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレートは、親油性の重合性モノマーで、皮膜に柔軟性や付着性を付与し、軽質流動イソパラフィンへの溶解性を高める骨格を成すものである。具体例としては、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルアクリレート、イソノニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができるが、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートが好ましく、中でも2−エチルヘキシルメタクリレートが溶解性を向上することができ特に好ましい。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の構成モノマーのうち、成分(a3)の片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキサンマクロモノマーとしては、アクリル酸若しくはメタクリル酸に二価の炭化水素基を介してオルガノポリシロキサンを連結したエステル化合物を挙げることができ、皮膜に耐水性を付与し、軽質流動イソパラフィンへの溶解性を高める骨格を成すものである。具体的には、下記式(1)のオルガノポリシロキサンマクロモノマーを例示することができ、
(式中、mは1〜10、好ましくは1〜4、nは0〜200の整数、R1は、水素又はメチル基を示し、R2〜R8は、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
これらは一種単独で又は二種以上混合して用いることができる。
より具体的には一般式(2)に示されるジメチルポリシロキサンマクロモノマーを挙げることができる。
これらは一種単独で又は二種以上混合して用いることができる。
より具体的には一般式(2)に示されるジメチルポリシロキサンマクロモノマーを挙げることができる。
(式中、nは0〜200の整数、R1は水素又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
ここで、R1は水素又はメチル基で、R2は炭素数1〜5のアルキル基、ジメチルポリシロキサン基の繰返し単位を示すnは0〜200であると、充分な耐水性が得られ、さらに透明で均一な皮膜が得られるため好ましい。nは、5〜150であると耐水性や均一な膜を得る点において更に好ましい。
ここで、R1は水素又はメチル基で、R2は炭素数1〜5のアルキル基、ジメチルポリシロキサン基の繰返し単位を示すnは0〜200であると、充分な耐水性が得られ、さらに透明で均一な皮膜が得られるため好ましい。nは、5〜150であると耐水性や均一な膜を得る点において更に好ましい。
成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体は、透明性に高い皮膜が形成され、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a3)10〜50%を重合して得られるアクリル系共重合体は、耐水性のある皮膜が形成され、成分(a1)50〜90%に対し、成分(a2)と(a3)とを合計10〜50%で重合して得られるアクリル系共重合体は、硬さと耐水性のある皮膜が形成される。
また、本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記成分(a1)〜(a3)以外の重合性モノマーを任意成分として含有することができる。成分(a1)〜(a3)以外の重合性モノマーとしては特に限定はされないが、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、前記以外のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチルアクリルアミド、メチルメタクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、2−アクリルアミド−2−ジメチルプロパンスルホン酸塩等を挙げることができる。
上記成分(a1)〜(a3)や、任意の重合体モノマーの配合割合としては、成分(a1)の配合量は、構成モノマー総量の50〜90%であり、50〜80%が好ましい。50%未満では、充分な硬さの皮膜を得ることができず、また、90%を超えると軽質流動イソパラフィンへの溶解性が悪くなる。上記成分(a2)の配合量は、構成モノマー総量の10〜50%であり、15〜45%が好ましい。10%未満では、軽質流動イソパラフィンへの溶解性が悪くなり、また、50%を超えると充分な硬さの皮膜を得ることができず、べたつきやタック性、膜の不均一性などの欠点が生じる。上記成分(a3)の配合量は、構成モノマー総量の10〜50%であり、15〜45%が好ましい。10%未満であると軽質流動イソパラフィンへの溶解性が悪くなり、50%を超えると充分な硬さの皮膜を得ることができず、べたつきやタック性、膜の不均一性などの欠点が生じる。また、成分(a2)と成分(a3)を併用する場合については、その配合量の合計は、10〜50%であり、15〜45%が好ましい。成分(a2)と成分(a3)の配合量の合計が50%を超えると充分な硬さの皮膜を得ることができず、べたつきやタック性、膜の不均一性などの欠点がみられ、配合量の合計が10%未満であると軽質流動イソパラフィンへの溶解性が悪くなる。上記任意成分の配合量としては、構成モノマー総量の30%以下の範囲であればよく、20%以下が好ましく、例えば0.01から10%配合することができる。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の重量平均分子量は特に制限されないが、1.0×104〜2.0×105の範囲のものが好ましい。前記重量平均分子量は、溶離液としてテトラヒドロフランを用い、直鎖ポリスチレン標準品で作成した校正曲線及び屈折率検出器を使用する液体ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される。この重量平均分子量が1.0×104より小さいと皮膜形成性にやや劣り、2.0×105より大きいと軽質流動イソパラフィン中での溶解粘度が高く皮膜の均一性にやや劣り好ましくない。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体は、上記成分(a1)〜(a3)や、必要に応じて他の任意の重合体モノマーを構成モノマーとして用い、有機溶媒の存在下(水の非存在下)、公知の重合方法によるランダム重合により得ることができる。特に限定はされないが、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーキサイド等の有機過酸化物、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系化合物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸系重合開始剤等のラジカル重合開始剤の存在下で重合を行えばよく、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法、沈殿重合法等を用いることができる。これらのうち、特に溶液重合法は、得られるアクリル系共重合体の分子量を最適範囲に調整することが容易であるため好ましい。
本発明の成分(A)のt−ブチル基を含有する特定のアクリル系共重合体の重合時に用いる有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、イソプロパノール、エタノール、メタノール等のアルコール類を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン等のパラフィン系溶剤中で重合することもできる。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の重合反応温度は、通常のラジカル重合開始剤の使用可能な温度範囲であれば特に制限はされないが、通常40〜120℃の範囲で実施される。反応温度は使用するラジカル重合開始剤、モノマーの種類、反応温度により異なるが、通常2〜24時間実施される。重合時間が短すぎると残存モノマー量が多く収率が低くなり好ましくない。
以下に、成分(A)の製造例、実施例を挙げて本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
(製造例1)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(1)]
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコ(以下、単に「フラスコ」ともいう。)にt−ブチルメタクリレート22.5g、2−エチルヘキシルメタクリレート7.5g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNとする)0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分20.4gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.0×104であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(1)]
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコ(以下、単に「フラスコ」ともいう。)にt−ブチルメタクリレート22.5g、2−エチルヘキシルメタクリレート7.5g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNとする)0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分20.4gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.0×104であった。
(製造例2)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(2)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート24g、2−エチルヘキシルメタクリレート6g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールを注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.6gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.4×104であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(2)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート24g、2−エチルヘキシルメタクリレート6g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールを注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.6gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.4×104であった。
(製造例3)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(3)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、2−エチルへキシルメタクリレート9g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分を22.8g得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.0×104であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(3)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、2−エチルへキシルメタクリレート9g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分を22.8g得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は5.0×104であった。
(製造例4)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(4)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、下記式(3)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー9g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.15gを加えて5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分22.5gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は1.1×105であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(4)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、下記式(3)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー9g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.15gを加えて5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分22.5gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は1.1×105であった。
(製造例5)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(5)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、下記式(4)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー9g及びトルエン70gを添加して、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.15gを加えて5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.5gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は1.5×105であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(5)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、下記式(4)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー9g及びトルエン70gを添加して、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.15gを加えて5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.5gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は1.5×105であった。
(製造例6)
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(6)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、2−エチルヘキシルメタクリレート6g、下記式(3)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー3g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.8gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は4.6×104であった。
[t−ブチル基含有アクリル系共重合体(6)]
上記フラスコにt−ブチルメタクリレート21g、2−エチルヘキシルメタクリレート6g、下記式(3)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー3g及びトルエン70gを添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、AIBN0.15gを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールと水を注入してアクリル系共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してt−ブチル基含有アクリル系共重合体固形分21.8gを得た。ポリスチレン換算による重量平均分子量は4.6×104であった。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体は、反応させたときのパラフィン系溶剤中に溶解させたまま、又は必要に応じて他の炭化水素やエステル、トリグリセライド等の油剤で希釈を行うことや、他の油剤へ溶媒置換を行うこともできる。このような油溶形態のt−ブチル基を含有するアクリル系共重合体組成物も本発明の成分(A)に包含される。また、溶液の溶媒を除去してアクリル系共重合体を固体として取り出すことができ、さらに得られたアクリル系共重合体を軽質流動イソパラフィンに溶解することによりアクリル系共重合体溶液として使用することもできる。上記のアクリル系共重合体及びその溶液は2種以上混合して用いることもできる。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の溶解性は、軽質流動イソパラフィン(JIS K2254に規定される石油製品蒸留試験方法による初留温度が166℃であり、蒸留終点が202℃の蒸留性状を有し、37.8℃における動粘度が1.28mm2/sのもの)を溶解度の溶媒とした場合、25℃において少なくとも30%溶解する必要がある。この溶解性を示せば、均一で透明感があり塗膜強度の高い皮膜を形成することができる。
本発明の成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体は、口唇化粧料用に皮膜形成剤として用いることにより、経時での色持ち、二次付着防止効果、負担感のなさを演出することができ、配合量としては、固形分として0.1〜30%、好ましくは1〜25%、より好ましくは2〜20%が好ましい。この範囲で配合すると、経時での色持ち、二次付着防止効果、負担感のなさの点で特に優れたものになる。
口唇化粧料に成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体を配合する場合には成分(B)の揮発性油剤に溶解して用いることが好ましく、成分(B)の中でも軽質流動イソパラフィンに溶解して用いることが更に好ましい。その場合、およそ15〜40%、濃い場合で50%程度の溶液濃度として用いることが好ましい。
口唇化粧料に成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体を配合する場合には成分(B)の揮発性油剤に溶解して用いることが好ましく、成分(B)の中でも軽質流動イソパラフィンに溶解して用いることが更に好ましい。その場合、およそ15〜40%、濃い場合で50%程度の溶液濃度として用いることが好ましい。
本発明の口唇化粧料に用いられる成分(B)の揮発性油剤は、化粧膜から揮発し、溶解していた成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の皮膜を形成させることで、二次付着防止効果を演出するものであり、通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されない。また、成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体を溶解しないものでも、塗布時の感触調整の目的で使用する場合もある。具体的には、軽質流動イソパラフィン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチルポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、エチルトリシロキサン等が挙げられる。市販品としては、軽質流動イソパラフィンとしてはアイソパーH(エッソ化学社製)、イソドデカン(バイエル社製)、イソヘキサデカン(ユニケマ社製)、IPソルベント1620MU、IPソルベント2028MU、IPソルベント2835(以上、出光興産社製)、デカメチルシクロペンタシロキサンとしてはTFS405(東芝シリコーン社製)、SH245、DC345(東レ・ダウコーニング社製)、KF−995(信越化学工業社製)、メチルトリメチコンとしては、シリコーン TMF−1.5(信越化学工業社製)、メチルポリシロキサンとしてはKF−96L−2CS(信越化学工業社製)、デカメチルテトラシロキサンとしてはKF−96L−1.5CS(信越化学工業社製)、エチルトリシロキサンとしてはSILSOFT ETS(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)などが挙げられる。中でも、軽質流動イソパラフィンが、成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体と溶解性がよく、二次付着防止効果を演出する点で好ましい。
本発明の口唇化粧料への成分(B)の揮発性油剤の配合量は、特に限定されないが、10〜90%が好ましく、特に15〜85%がより好ましい。この範囲で配合すると、化粧持ち、二次付着防止効果、使用感の点で特に優れるものとなる。
本発明の口唇化粧料に用いられる成分(C)の着色剤は、口唇化粧料を着色し、口唇に色を与え、にごりのない発色の良い化粧膜を付与するものであり、化粧料に通常使用される着色剤であれば、球状、板状、紡錘状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、あるいは多孔質、無孔質等の粒子構造等には特に限定されず、無機有色顔料、有機有色顔料、染料、光輝性顔料、金属類、等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、ベンガラ等の有色無機顔料、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、有機顔料処理雲母チタン、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の樹脂積層末等の光輝性顔料、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。なお、これらは、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
本発明の口唇化粧料に用いられる成分(C)の配合量は、0.01〜25%であり、0.1〜20%が好ましい。この範囲であれば、にごりのない発色の良い化粧膜の付与、色持ち、及び二次付着防止効果の点で満足の行くものが得られる。
本発明の口唇化粧料には、さらに成分(D)25℃で液状の不揮発性炭化水素油を含有することにより、成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体に可塑効果を付与することができ、色持ち、及び負担感のなさを演出する点で好ましい。その中でも、98.9℃における粘度が200mm2/sである不揮発性炭化水素油が好ましい。例えば、重質流動イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブテンが挙げられるが、中でも重質流動イソパラフィンやポリブテン、ポリイソブテンが好ましい。市販品としては、パールリーム18、パールリーム24、パールリーム46、(以上、日本油脂社製)、ポリブテン100R、ポリブテン300R、ポリブテン2000H(以上、出光興産社製)等が例示できる。また、これらは必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
成分(D)の配合量は、0.5〜50%であり、好ましくは1〜10%である。この範囲であれば、色持ち、及び負担感のなさの点で満足のいくものが得られる。
また、本発明に使用される油剤としては、成分(B)、(D)以外で、通常化粧料に用いられる油分であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤等を利用することができる。具体的には、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン、セレシンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、オゾケライトワックス、エチレンプロピレンコポリマー等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、モクロウ等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モンタンワックス等のロウ類、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ホホバ油等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類が挙げられ、油性ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリンのデキストリン脂肪酸エステル類、ステアリン酸スクロース、酢酸ステアリン酸スクロースのショ糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。
粉体成分としては、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、有機粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、カオリン、ベントナイト、スメクタイト、ヘクトライト、モンモリロナイト等の粘土鉱物、及びそれらの有機変性物、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体等が挙げられる。これら粉体はその一種又は二種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。なお、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の一種又は二種以上を用いて表面処理を施してあっても良い。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステルアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
更に、水性成分はモイスチャー効果を付与する目的で用いることができ、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、エチアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のもの、他にタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
本発明の口唇化粧料としては、特に限定されないが、形状として固形状、半固形状、液状のものが挙げられ、また、口紅、リップグロス、リップトリートメント、リップクリーム、下地用のリップベース、口紅オーバーコートなどが挙げられる。剤型は、特に限定されないが、色持ちやツヤ感の点から外相が油性となる油性型又は油中水型が好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜7及び比較例1〜5:油性スティック状口紅
表1に示す組成の油性スティック状口紅を下記の製造方法により調製し、各試料について、イ.経時での色持ち、ロ.二次付着防止効果、ハ.ツヤ感、ニ.負担感のなさ、ホ.なめらかな使用感について評価を行い、その結果も併せて表1に示した。
表1に示す組成の油性スティック状口紅を下記の製造方法により調製し、各試料について、イ.経時での色持ち、ロ.二次付着防止効果、ハ.ツヤ感、ニ.負担感のなさ、ホ.なめらかな使用感について評価を行い、その結果も併せて表1に示した。
※2:製造例2のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(2)
※3:以下の製造法により製造したアクリルシリコーングラフトポリマー
還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコにトルエン100g加え、メチルメタクリレート40g、n−ブチルメタクリレート20g、下記式(4)のメタクリル変性ジメチルポリシロキサンマクロモノマー40g、トルエン50g及びt−ブチルパーオキシー2−エチルヘサノエート1.5gを均一に溶解した反応溶液に窒素ガスを導入して窒素雰囲気下85℃にて滴下する。滴下終了後5時間還流し重合させた。得られた反応物にメタノールを注入してアクリルシリコーングラフトポリマーを沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥してアクリルシリコーングラフトポリマー固形分19.4gを得た。
※5:ニッセツU−3700A(日本カーバイド工業社製)、50%軽質流動イソパラフィン溶液
※6:IPソルベント2028(出光興産社製)
※7:PERFORMALENE 500(ニューフェーズテクノロジー社製)
※8:ヘキサラン(テクノーブル社製)
※9:AEROSIL300(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(10)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(11)〜(16)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、容器に充填する。
(評価方法)
各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人がハ、ニ、ホについては塗布直後、ロについては、塗布後10分経過後にティッシュオフしたときの色移りのなさ、イについては塗布後6時間経過した時の状態を観察し、下記絶対評価基準にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。表中に判定結果と( )内に評点の平均値を記載した。
<官能評価項目>
イ.経時での色持ち
ロ.二次付着防止効果
ハ.ツヤ感
ニ.負担感のなさ
ホ.なめらかな使用感
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
<4段階判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎:5点を超える
○:3点を超える5点以下
△:2点を超える3点以下
×:2点以下
各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人がハ、ニ、ホについては塗布直後、ロについては、塗布後10分経過後にティッシュオフしたときの色移りのなさ、イについては塗布後6時間経過した時の状態を観察し、下記絶対評価基準にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。表中に判定結果と( )内に評点の平均値を記載した。
<官能評価項目>
イ.経時での色持ち
ロ.二次付着防止効果
ハ.ツヤ感
ニ.負担感のなさ
ホ.なめらかな使用感
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
<4段階判定基準>
(判定):(評点の平均点)
◎:5点を超える
○:3点を超える5点以下
△:2点を超える3点以下
×:2点以下
表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜7の油性スティック口紅は、比較例1〜5の油性スティック口紅にくらべて、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。特に、成分(D)に当たるポリブテンを配合した実施例6は、色持ち、負担感のなさの点で優れたものであった。これに対して、成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体を配合しない比較例1は膜が形成されないため色持ちが悪く、二次付着防止効果がみられない。成分(B)の揮発性油剤を配合しない比較例2では、化粧膜が十分な皮膜を形成することができず、二次付着防止効果、負担感のなさの点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(A)のn−ブチル基含有アクリル系樹脂を用いた比較例3では、十分な皮膜を形成しないため、二次付着防止効果の点で、アクリル系樹脂のかわりにトリメチルシロキシケイ酸を用いた比較例4では、負担感のなさの点で、成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の代わりにアクリル酸アルキル・スチレン共重合体の分散液を用いた比較例5では、化粧膜の柔軟性及び均一性に欠け、ツヤ感、負担感のなさの点で満足のいくものが得られなかった。
実施例8:油性液状口紅
(成分) (%)
(1)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※2 10
(2)軽質流動イソパラフィン※6 残量
(3)有機変性ベントナイト※10 5
(4)シリル化処理無水ケイ酸※11 3
(5)赤色202号 0.05
(6)ベンガラ 0.05
(7)雲母チタン 3
(8)フェノキシエタノール 0.5
※10:BENTONE 38(エレメンティス社製)
※11:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)と成分(2)を均一に溶解する。
B:Aに成分(3)〜(8)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、容器に充填する。
こうして得られた油性液状口紅は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
(成分) (%)
(1)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※2 10
(2)軽質流動イソパラフィン※6 残量
(3)有機変性ベントナイト※10 5
(4)シリル化処理無水ケイ酸※11 3
(5)赤色202号 0.05
(6)ベンガラ 0.05
(7)雲母チタン 3
(8)フェノキシエタノール 0.5
※10:BENTONE 38(エレメンティス社製)
※11:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分(1)と成分(2)を均一に溶解する。
B:Aに成分(3)〜(8)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、容器に充填する。
こうして得られた油性液状口紅は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
実施例9:油性ペースト状リップグロス
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 3
(2)重質流動イソパラフィン※12 30
(3)t−ブチル基含有アクリル系共重合体溶液※13 50
(4)イソドデカン※14 残量
(5)酸化チタン被覆ガラス末※15 5
(6)ハチミツ 0.01
※12:パールリーム18(日本油脂社製)
※13:製造例1のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(1)の30%軽質流動イソパラフィン溶液
※14:イソドデカン(バイエル社製)
※15:メタシャイン1080RC−R(日本板硝子社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(5)〜(6)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた油性ペースト状リップグロスは、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 3
(2)重質流動イソパラフィン※12 30
(3)t−ブチル基含有アクリル系共重合体溶液※13 50
(4)イソドデカン※14 残量
(5)酸化チタン被覆ガラス末※15 5
(6)ハチミツ 0.01
※12:パールリーム18(日本油脂社製)
※13:製造例1のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(1)の30%軽質流動イソパラフィン溶液
※14:イソドデカン(バイエル社製)
※15:メタシャイン1080RC−R(日本板硝子社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(5)〜(6)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた油性ペースト状リップグロスは、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
実施例10:油性固型状リップクリーム
(成分) (%)
(1)セレシンワックス 18
(2)ワセリン 30
(3)2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
(4)トリイソステアリン酸ポリグリセリル 10
(5)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※16 1
(6)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※17 1
(7)イソヘキサデカン※18 残量
(8)エタノール 0.5
(9)ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末 1
(10)酸化チタン※19 0.1
(11)酢酸トコフェロール 0.1
※16:製造例3のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(3)
※17:製造例4のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(4)
※18:イソヘキサデカン(ユニケマ社製)
※19:パーフルオロポリエーテル5%処理
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(11)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、ジャー容器に充填する。
こうして得られた油性固型状リップクリームは、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
(成分) (%)
(1)セレシンワックス 18
(2)ワセリン 30
(3)2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
(4)トリイソステアリン酸ポリグリセリル 10
(5)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※16 1
(6)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※17 1
(7)イソヘキサデカン※18 残量
(8)エタノール 0.5
(9)ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末 1
(10)酸化チタン※19 0.1
(11)酢酸トコフェロール 0.1
※16:製造例3のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(3)
※17:製造例4のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(4)
※18:イソヘキサデカン(ユニケマ社製)
※19:パーフルオロポリエーテル5%処理
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)〜(11)を加え均一に混合分散する。
C:Bを脱泡後、ジャー容器に充填する。
こうして得られた油性固型状リップクリームは、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
実施例11:油中水型ペースト状口紅
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 2
(2)α−オレフィンオリゴマー 残量
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 5
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1
(5)セスキオレイン酸ソルビタン 5
(6)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※20 0.5
(7)イソドデカン※14 1
(8)精製水 20
(9)赤色226号 0.3
(10)酸化チタン※19 0.1
※20:製造例5のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(5)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)を加え乳化する。その後、成分(9)〜(10)を加え均一に混合する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた油中水型ペースト状口紅は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 2
(2)α−オレフィンオリゴマー 残量
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 5
(4)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1
(5)セスキオレイン酸ソルビタン 5
(6)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※20 0.5
(7)イソドデカン※14 1
(8)精製水 20
(9)赤色226号 0.3
(10)酸化チタン※19 0.1
※20:製造例5のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(5)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(8)を加え乳化する。その後、成分(9)〜(10)を加え均一に混合する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた油中水型ペースト状口紅は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、二次付着防止効果、ツヤ感、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
実施例12:口紅下地
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 5
(2)α−オレフィンオリゴマー 残量
(3)セスキオレイン酸ソルビタン 5
(4)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※21 0.5
(5)イソドデカン※14 1
(6)精製水 10
(7)赤色218号 0.05
(8)ナイロン繊維 0.1
※21:製造例6のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(6)
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(6)〜(8)を加え乳化する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた口紅下地は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
(成分) (%)
(1)パルミチン酸デキストリン 5
(2)α−オレフィンオリゴマー 残量
(3)セスキオレイン酸ソルビタン 5
(4)t−ブチル基含有アクリル系共重合体※21 0.5
(5)イソドデカン※14 1
(6)精製水 10
(7)赤色218号 0.05
(8)ナイロン繊維 0.1
※21:製造例6のt−ブチル基含有アクリル系共重合体(6)
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を95℃で均一に加熱溶解する。
B:Aに成分(6)〜(8)を加え乳化する。
C:Bを脱泡後、チューブ容器に充填する。
こうして得られた口紅下地は、実施例1〜7と同様に評価を行ったところ、経時での色持ち、負担感のなさ、なめらかな使用感において優れたものであった。
Claims (9)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)下記の成分(a1)と、成分(a2)及び/又は(a3)とを含むモノマーを重合して得られるアクリル系共重合体であって、構成モノマー総量中、成分(a1)の配合量が50〜90質量%、成分(a2)及び/又は(a3)の配合量が10〜50質量%であり、且つ、軽質流動イソパラフィンに25℃で少なくとも30質量%溶解することを特徴とするt−ブチル基含有アクリル系共重合体;
(a1)t−ブチル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a2)炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐のアルキル基を含有するアクリレート及び/又はメタクリレート;
(a3)片末端にラジカル重合性基を含有するオルガノポリシロキサンマクロモノマー
(B)揮発性油剤
(C)着色剤
を配合することを特徴とする口唇化粧料。 - 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体が、成分(a1)と成分(a2)とを重合して得られることを特徴とする請求項1に記載の口唇化粧料。
- 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体が、成分(a1)と成分(a3)とを重合して得られることを特徴とする請求項1に記載の口唇化粧料。
- 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体が、成分(a1)と成分(a2)と成分(a3)とを重合して得られることを特徴とする請求項1に記載の口唇
化粧料。 - 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の構成モノマーである成分(a3)が、以下の一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンマクロモノマーであることを特徴とする請求項1、3又は4の何れかに記載の口唇化粧料。
- 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の構成モノマーである成分(a1)がt−ブチルメタクリレートであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の口唇化粧料。
- 成分(A)のt−ブチル基含有アクリル系共重合体の液体ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算による重量平均分子量が1.0×104〜2.0×105であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の口唇化粧料。
- 成分(B)の揮発性油剤が軽質流動イソパラフィンであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の口唇化粧料。
- さらに成分(D)として、25℃で液状の不揮発性炭化水素油を含有することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の口唇化粧料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009046984A JP2010202528A (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 口唇化粧料 |
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JP2009046984A JP2010202528A (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 口唇化粧料 |
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JP2010202528A true JP2010202528A (ja) | 2010-09-16 |
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JP2009046984A Pending JP2010202528A (ja) | 2009-02-27 | 2009-02-27 | 口唇化粧料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010184885A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Kao Corp | 粉末含有油中水型乳化化粧料 |
-
2009
- 2009-02-27 JP JP2009046984A patent/JP2010202528A/ja active Pending
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JP2010184885A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Kao Corp | 粉末含有油中水型乳化化粧料 |
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