JP2010200145A - 圧電デバイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の圧電デバイスは、基板部とこの基板部の一方の主面に枠部が設けられて凹部空間が形成された容器体と、凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた搭載バンプと、凹部空間内の搭載バンプに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、凹部空間を気密封止する蓋体と、搭載バンプにかかるように基板部の主面に位置し、圧電振動素子と電気的に接合する導電性接着剤とを、備えていることを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
図7に示すように、従来の圧電振動子300は、その例として容器体310、圧電振動素子320、蓋体330とから主に構成されている。
容器体310は、基板部310aと枠部310bで主に構成されている。
この容器体310は、基板部310aの一方の主面に枠部310bが設けられて凹部空間311が形成される。
また、枠部310bは、基板部310aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜312上にロウ付けなどにより接続される。
その凹部空間311内に露出する基板部310aの一方の主面には、2個一対の圧電振動素子搭載パッド313が設けられている。
また、基板部310aは、積層構造となっており、基板部310aの内層には、配線パターン(図示せず)等が設けられている。この配線パターンにより圧電振動素子搭載パッド313は、容器体310の基板部310aの他方の主面に設けられている外部接続用電極端子314と接続している。
これら圧電振動素子搭載パッド313上には、導電性接着剤350を介して電気的に接続される一対の励振用電極322を表裏主面に有した圧電振動素子320が搭載されている。この圧電振動素子320を囲繞する容器体310の枠部310bの頂面には金属製の蓋体330が被せられ、接合されている。これにより、凹部空間311が気密封止されている。
このように構成される圧電デバイス300は、圧電振動素子320の先端部323が容器体310の凹部空間311内底面に接触すると、発振周波数が変動してしまう。このため、従来の圧電デバイス300では、前記容器体310の凹部空間311内底面の圧電振動素子搭載パッド313に支持バンプBPが形成されている構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この支持バンプBPによって、圧電振動素子320を支持すると共に梃子の原理が働き、圧電振動素子320の先端部323が凹部空間311内底面に接触させないように浮かすことができる。
また、圧電振動素子313に支持バンプTBを形成するには、まず、圧電振動素子搭載パッド313となる導体ペースト(図示せず)を基板部110aの主面に印刷した後、圧電振動素子搭載パッド313上に支持バンプBPとなる導体ペーストを印刷する。その後、容器体310を焼成することで、圧電振動素子搭載パッド313と支持バンプBPが形成される。このように圧電振動素子313となる導体ペースト上に支持バンプとなる導体ペーストを印刷するので、支持バンプBPとなる導体ペーストが圧電振動素子313となる導体ペーストに沈みこみ、寸法バラツキや位置ずれが生じていた。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスを示す分解斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの蓋体を外した状態を示す平面図であり、図3(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスを構成する容器体の一方の主面を示す平面図である。図4(a)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの水晶振動素子と搭載バンプとの位置関係を示す概略図であり、図4(b)は、本発明の第1の実施形態に係る圧電デバイスの搭載バンプと導電性接着剤との関係を示す概略図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る圧電振動子100は、容器体110と圧電振動素子120と蓋体130で主に構成されている。この圧電振動子100は、前記容器体110に形成されている凹部空間111内に圧電振動素子120が搭載され、その凹部空間111が蓋体130により気密封止された構造となっている。
水晶素板121は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し外形加工を施された概略平板状で平面形状が例えば四角形となっている。
励振用電極122は、前記水晶素板121の表裏両主面に金属を所定のパターンで被着・形成したものである。
このような圧電振動素子120は、その両主面に被着されている励振用電極122から延出する引き出し電極と凹部空間111内底面に形成されている後述する搭載バンプTBとを、導電性接着剤150を介して電気的且つ機械的に接続することによって凹部空間111に搭載される。このときの引き出し電極が設けられた一辺とは反対側の端辺を圧電振動素子120の自由端である先端部123とする。
また、この引き出し電極が設けられた一辺は、水晶振動素子120の固定端側の短辺外縁部124とする。
この容器体110は、基板部110aの一方の主面に枠部110bが設けられて、凹部空間111が形成されている。
尚、この容器体110を構成する基板部110aは、例えばアルミナセラミックス、ガラス−セラミック等のセラミック材料を複数積層することよって形成されている。また、基板部110aは、セラミック材が積層した構造となっている。
枠部110bは、例えば、シールリングを用いている。この場合、枠部110bは、42アロイやコバール等の金属から成り、中心が打ち抜かれた枠状になっている。
また、枠部110bは、基板部110aの一方の主面の外周を囲繞するように設けられた封止用導体膜112上にロウ付けなどにより接続される。
凹部空間111内で露出した基板部110aの一方の主面には、2個一対の搭載バンプTB(TB1、TB2)が設けられている。
容器体110の基板部110aの他方の主面の4隅には、外部接続用電極端子114が設けられている。
基板部110aの内層には、配線パターン(図示せず)等が設けられている。この配線パターンにより搭載バンプTBは、容器体110の基板部110aの他方の主面に設けられている外部接続用電極端子114と接続している。
前記搭載バンプTBは、前記容器体110の枠部110bと平行となるように、所定の間隔を空けて基板部110aの主面に四角形状に形成されている。尚、搭載バンプTBの形状は、楕円状でも良い。
前記搭載バンプTBは、平面視して長方形であり、その長辺が枠部110bの短辺と平行になっている。ここで、搭載バンプTBの短辺の中間を通る線を搭載バンプTBの2等分線Xとする。この2等分線Xは、枠部110bの短辺と平行になっている。
搭載バンプTBは、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層に金(Au)、ニッケル(Ni)等のメッキ層を積層することで形成されている。
前記導電性接着剤150の中心点Yは、搭載バンプTBの枠体側の長辺と枠部110bの短辺との間にある。
この中心点Yから搭載バンプTBの中心の軸線Xとの間隔が半径となるように導電性接着剤150が形成されている。つまり、導電性接着剤150は、水晶振動素子120を搭載したときに、搭載バンプTBの2等分線Xよりも、容器体110の中心側に導電性接着剤150が越えないように形成されている。
図4(b)に示す搭載バンプTBの短辺の長さd1は、150〜250μmであり、搭載バンプTBの長辺の長さd2は、250〜350μmである。また、搭載バンプTBの厚みは、5〜30μmである。
搭載バンプTBは、導電性接着剤150の直径の1/2以下になるように設けられている。
このように搭載バンプTB(TB1、TB2)は、従来における圧電振動素子搭載パッドと支持バンプの両方の役割を果たしている。
次に本実施形態において、圧電デバイスの一例として、圧電発振器について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイスを示す分解斜視図である。図6は、図5のB−B断面図である。また、図示した寸法も一部誇張して示している。
本発明の第2の実施形態に係る圧電デバイス200は、容器体210の基板部210aと第2の枠部210cによって設けられた第2の凹部空間216内に搭載されている集積回路素子240とを備えている点で第1の実施形態と異なる。
また、集積回路素子240には、可変容量素子に周囲温度に応じた制御電圧を印加して温度変化による発振回路の発振周波数の変動を補償するため、3次関数発生回路及び記憶素子部により温度補償回路部が設けられており、3次関数発生回路には、温度センサが接続されている。
この温度センサは、検出した温度と、温度センサに印加させる電圧値とに基づいて生成される温度データ信号(電圧値)が3次関数発生回路に出力される構成となっている。
集積回路素子240は、容器体210の第2の凹部空間216内に露出した基板部210aに形成された集積回路素子搭載パッド215に半田等の導電性接合材を介して搭載されている。
この容器体210は、基板部210aの一方の主面に枠部210bが設けられて、第1の凹部空間211が形成されている。また、容器体210の他方の主面に枠部210cが設けられて、第2の凹部空間216が形成されている。
第1の凹部空間211内で露出した基板部210aの一方の主面には、2個一対の搭載バンプTB(TB1、TB2)が設けられている。
容器体210の枠部210cの他方の主面の4隅には、外部接続用電極端子214が設けられている。
図5及び図6に示すように、第2の凹部空間216内で露出した基板部210aの他方の主面には、複数の集積回路素子搭載パッド215と2個一対の圧電振動素子測定用パッド(図示せず)が形成されている。
前記搭載バンプTBは、前記容器体210の枠部210bと平行となるように、所定の間隔を空けて基板部210aの主面に四角形状に形成されている。尚、搭載バンプTB(TB1、TB2)の形状は、楕円状でも良い。
前記搭載バンプTBは、平面視して長方形状であり、搭載バンプTBの長辺が枠部210bの短辺と平行になっている。ここで、搭載バンプTBの短辺の中間を通る線を搭載バンプTBの2等分線とする。
搭載バンプTBは、例えば、タングステン(W)等のメタライズ層に金(Au)、ニッケル(Ni)等のメッキ層を積層することで形成されている。
前記導電性接着剤150の中心点は、搭載バンプTBの枠体210b側の長辺と枠部210bの短辺との間にある。
この中心点から搭載バンプTBの中心の軸線との間隔が半径となるように導電性接着剤150が形成されている。つまり、導電性接着剤150は、水晶振動素子120を搭載した際に、搭載バンプTBの2等分線よりも、容器体210の中心側に導電性接着剤150が越えないように塗布されている。
例えば、前記した本実施形態では、圧電振動素子を構成する圧電素材として水晶を用いた場合を説明したが、他の圧電素材として、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウムまたは、圧電セラミックスを圧電素材として用いた圧電振動素子でも構わない。
この場合、枠部の開口側頂面の全周には、環状の封止用導体パターンが形成され、蓋体は、この封止用導体パターン上に配置接合される。
この際の蓋体は、前記容器体の凹部空間を囲繞するように設けられた封止用導体パターンに相対する箇所に封止部材が設けられている。
110a、110a・・・基板部
110b、110c、210b、210c・・・枠部
111、211・・・凹部空間(第1の凹部空間)
112、212・・・封止用導体膜
114、214・・・外部接続用電極端子
215・・・集積回路素子搭載パッド
216・・・第2の凹部空間
120・・・圧電振動素子
121・・・水晶素板
122・・・励振用電極
123・・・先端部
124・・・短辺外縁部
130・・・蓋体
240・・・集積回路素子
150・・・導電性接着剤
100、200・・・圧電デバイス
TB(TB1、TB2)・・・搭載バンプ
X・・・搭載バンプの2等分線
Y・・・導電性接着剤の中心点
Claims (2)
- 基板部とこの基板部の一方の主面に枠部が設けられて凹部空間が形成された容器体と、
前記凹部空間内に露出した基板部の一方の主面に設けられた搭載バンプと、
前記凹部空間内の前記搭載バンプに搭載され、励振用電極が設けられている圧電振動素子と、
前記凹部空間を気密封止する蓋体と、
前記搭載バンプにかかるように基板部の主面に位置し、前記圧電振動素子と電気的に接合する導電性接着剤とを、備えていることを特徴とする圧電デバイス。 - 前記容器体に少なくとも発振回路を備えた集積回路素子を備え、前記集積回路素子と前記圧電振動素子とが電気的に接続された状態となっていることを特徴とする請求項1記載の圧電デバイス。
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