JP2010199747A - 画像処理装置、画像処理装置の空間周波数変換方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】どのような使用環境においても、また、いつなんどきでも、専用のチャートや装置を必要とせずに、補正に必要な空間周波数応答特性を算出可能な画像処理装置、画像処理装置の空間周波数変換方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】画像処理装置は、記憶部に記憶されたパッチ画像をプリント出力して当該出力画像を読み取る第1及び第2の画像読取手段と、第1及び第2の画像読取手段が読み取った画像を空間周波数変換する第1及び第2の空間周波数変換手段を備える。画像処理装置は、第1の空間周波数変換手段による処理で変化した空間周波数応答の変化量に基づいて、空間周波数変換に用いるパッチ画像を決定し、このパッチ画像を用いた第1及び第2の空間周波数変換手段による空間周波数変換の結果から第1及び第2の空間周波数変換手段による変換の補正量を算出する。
【選択図】図6
【解決手段】画像処理装置は、記憶部に記憶されたパッチ画像をプリント出力して当該出力画像を読み取る第1及び第2の画像読取手段と、第1及び第2の画像読取手段が読み取った画像を空間周波数変換する第1及び第2の空間周波数変換手段を備える。画像処理装置は、第1の空間周波数変換手段による処理で変化した空間周波数応答の変化量に基づいて、空間周波数変換に用いるパッチ画像を決定し、このパッチ画像を用いた第1及び第2の空間周波数変換手段による空間周波数変換の結果から第1及び第2の空間周波数変換手段による変換の補正量を算出する。
【選択図】図6
Description
本発明は、画像処理装置、画像処理装置の空間周波数変換方法、及びプログラムに関する。本発明は、特に、両面原稿から読み取った画像データに対する空間周波数変換の補正を行うための画像処理装置、該画像処理装置に適用される空間周波数変換方法、及び該空間周波数変換をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
従来、画像処理装置等に使用される画像読取装置には、いわゆる「流し読み」を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この画像読取装置では、原稿搬送装置により原稿を1ページずつ原稿台ガラス上に搬送し、その搬送路に固定された露光装置により原稿が露光されて画像が読み取られる。
また従来、画像読取部を2つ設けて、原稿の表裏を一度の搬送で読み取るようにして画像読取速度を向上させた画像読取装置がある(例えば、特許文献2参照)。
こうした原稿表裏を一度の搬送で読み取る画像読取装置には、CCDラインセンサや縮小レンズを用いた縮小光学系と、密着型イメージセンサCISを用いた等倍光学系とを備える方式のものがある。ここで、CCDは、Charge Coupled Deviceの略である。CISは、Contact Image Sensorの略である。こうした画像読取装置では、空間周波数応答特性や濃度特性に原稿の表裏間で違いが発生する。空間周波数応答特性に差が生じると、表裏間でコントラストに差が出たり、シャープネスの程度に差が生じる。また、原稿表裏の読み取りに同じタイプの光学系を使用した場合でも、光学系の各構成要素の組み付けや分光特性の違い等により、同様に原稿の表裏間で読取特性に差が発生する。
こうした読取特性の差のうち空間周波数応答特性に関しては、従来、読取光学系の調整や、読み取った画像データに対して平滑化フィルタ処理などを行う画像読取装置がある(例えば、特許文献3参照)。この画像読取装置では、原稿同一面内での空間周波数応答特性のムラが低減され、また、原稿表裏間での空間周波数応答特性の差が低減される。
さらに、同一面内での空間周波数応答特性ムラをより厳密に合わせるために、面内の位置に応じて、フィルタ処理などにおける空間周波数応答特性を変更する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献3と特許文献4に示される上記従来の画像読取装置では、補正するために必要な空間周波数応答特性の算出には、特殊なチャートを必要とする。また、そのチャートを読み取り、空間周波数応答特性を解析する装置が必要な場合もある。そのため、空間周波数応答特性の補正が実施できる環境が限定されてしまう。特殊なチャートを用いる場合、工場で生産・出荷されるときに補正に必要な空間周波数応答特性を算出するのが一般的である。
画像読取装置が常に安定していれば問題はないが、画像処理装置が使用される環境は、温度、湿度とともに、いろいろなケースが想定され、使用環境や経年変化による変動で、補正が出力画像データに悪影響を与えるケースが起こりうる。特に、表裏を一度の搬送で読み取る画像読取装置の場合、二つのデバイスの使用環境や経年変化による変動量が異なる可能性があり、工場出荷時の調整では補正しきれないという問題がある。そのため、どのような使用環境においても、また、いつなんどきでも、専用のチャートや装置を必要とせずに、補正に必要な空間周波数応答特性を算出する方法が望まれている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものである。その課題は、どのような使用環境においても、また、いつなんどきでも、専用のチャートや装置を必要とせずに、補正に必要な空間周波数応答特性を算出可能な画像処理装置、画像処理装置の空間周波数変換方法、及びプログラムを提供することである。
本発明に係る画像処理装置は、画像形成装置で形成された異なる周波数特性をそれぞれ持つ複数のパッチ画像を読み取る第1の読取手段と、前記画像形成装置で形成された前記パッチ画像を読み取る第2の読取手段と、前記第1の読取手段が読み取った読取画像を空間周波数変換する第1の空間周波数変換手段と、前記第2の読取手段が読み取った読取画像を空間周波数変換する第2の空間周波数変換手段と、前記第1の空間周波数変換手段により空間周波数変換したことによる、前記複数のパッチ画像に係る前記読取画像のそれぞれの空間周波数応答の変化量に基づいて、前記複数のパッチ画像の中から空間周波数変換に用いるパッチ画像を決定する決定手段と、前記決定手段により決定したパッチ画像に係る前記プリント画像から前記第1の読取手段により読み取られ前記第1の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答と、当該パッチ画像に係る前記プリント画像から前記第2の読取手段により読み取られ前記第2の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答との差分から、前記両空間周波数応答が同程度になるように前記第1及び第2の空間周波数変換手段による変換の補正量を算出する算出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、どのような使用環境においても、また、いつなんどきでも、専用のチャートや装置を必要とせずに、補正に必要な空間周波数応答特性を算出可能な画像処理装置、画像処理装置の空間周波数変換方法、及びプログラムを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、これらの説明は例示であり、発明の範囲は本実施形態に限定されない。
(第1実施形態)
<本実施形態の画像処理装置のシステム構成の説明>
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
CPU101は、画像処理装置100全体を制御するためのコントローラである。CPU101はROM102に格納されているブートプログラムによりOS(Operating System)を起動する。CPU101は、このOS上で大容量ストレージ106に記憶されているコントローラプログラムや各種アプリケーションプログラムを実行させる。CPU101はデータバス104などの内部バスによって各部と接続されている。
<本実施形態の画像処理装置のシステム構成の説明>
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
CPU101は、画像処理装置100全体を制御するためのコントローラである。CPU101はROM102に格納されているブートプログラムによりOS(Operating System)を起動する。CPU101は、このOS上で大容量ストレージ106に記憶されているコントローラプログラムや各種アプリケーションプログラムを実行させる。CPU101はデータバス104などの内部バスによって各部と接続されている。
RAM103は、CPU101の主メモリやワークエリア等の一時記憶領域として動作する。さらに、画像処理の一時記憶領域としても使用される。ストレージ制御部105は、大容量ストレージ106に対するデータの記憶や読み込みなどを制御する。インターフェース制御部107は、NIC(Network Interface Card)108などのネットワークI/Fを制御して、LANなどのネットワークに対して、画像データをはじめとするさまざまなデータの送受信を行う。また、インターフェース制御部107はモデム109を制御して、電話回線に対してデータの送受信を行う。操作I/F110は、タッチパネルやハードキーといった操作部111からユーザーの操作指示を入力する。また、操作I/F110はLCDやCRTなどの操作部111を制御して、操作画面をユーザーに対して表示する。
スキャナ画像処理部112は、スキャナ部114からスキャナI/F113を介して受取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。なお、スキャナ画像処理部112は、受取った画像データがカラー原稿か白黒原稿か、文字原稿か写真原稿かなどを判定する。そして、その判定結果を画像データに付随させる。こうした付随情報を属性データと称する。
プリンタ画像処理部115は、スキャナ画像処理部112で処理された画像データ、あるいは、後述するレンダリング部118で処理されたビットマップデータに対し、プリント出力用の画像処理を行う。その後、プリンタ画像処理部115は、プリンタI/F116を介してプリンタ部117(画像形成装置)に、生成されたビットマップデータを送信する。
レンダリング部118は、プリント画像となるビットマップデータを生成する。ネットワーク経由で、図示しないパーソナルコンピュータなどから送信された印刷データは、LAN119経由で画像処理装置100に入力される。入力された印刷データは、CPU101にてディスプレイリストに変換された後、レンダリング部118に送られる。レンダリング部118は、CPU101が変換したディスプレイリストデータを解釈し、ビットマップデータ生成を行う。
<本実施形態の画像読取装置の説明>
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置の構成を示す側面図である。この画像読取装置は自動原稿給送装置を搭載している。また、図3は、図2に示す画像読取装置で実行される両面原稿読取動作の手順を示すフローチャートである。以下、図2を参照して画像読取装置の構成を説明すると共に、適宜、図3に示すステップを参照して、画像読取装置で実行される両面原稿読取動作を説明する。なお、第1図のスキャナ部114は、自動原稿給送装置200と画像読取装置217とから構成される。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置の構成を示す側面図である。この画像読取装置は自動原稿給送装置を搭載している。また、図3は、図2に示す画像読取装置で実行される両面原稿読取動作の手順を示すフローチャートである。以下、図2を参照して画像読取装置の構成を説明すると共に、適宜、図3に示すステップを参照して、画像読取装置で実行される両面原稿読取動作を説明する。なお、第1図のスキャナ部114は、自動原稿給送装置200と画像読取装置217とから構成される。
図2において、符号200は自動原稿給送装置である。符号201は原稿トレイであり、原稿202を積載する。原稿トレイ201の上方には、給紙ローラ203が設けられている。給紙ローラ203は、分離搬送ローラ204と同一駆動源に接続され、分離搬送ローラ204の回転に連れて回転し、原稿202を給紙する(ステップS301)。
給紙ローラ203は、通常、ホームポジションである上方の位置に退避しており、原稿202のセット作業を阻害しないようになっている。給紙動作が開始されると、給紙ローラ203は下降して原稿202の上面に当接する。給紙ローラ203は、図示しないアームに軸支されているので、アームが揺動することにより上下に移動する。分離搬送従動ローラ205は、分離搬送ローラ204の対向側に配置されており、分離搬送ローラ204側に押圧されている。分離搬送従動ローラ205は、分離搬送ローラ204より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ204と協働して、給紙ローラ203によって給紙される原稿202を1枚ずつ分離して給紙する。
レジストローラ206およびレジスト従動ローラ207は、分離搬送ローラ204および分離搬送従動ローラ205から給紙された原稿の先端を揃えるものである。すなわち、分離搬送ローラ204および分離搬送従動ローラ205から送られた原稿の先端が、静止したレジストローラ206およびレジスト従動ローラ207のニップ部に突き当てられる。これによって、原稿にループが発生し、その先端が揃えられる。その後、レジストローラ206およびレジスト従動ローラ207が回転し、リードローラ208およびリード従動ローラ209が、原稿を流し読みガラス216に向けて搬送する。流し読みガラス216の対向側には、プラテンローラ210が配置されている。
流し読みガラス216上を通過する原稿の表面の画像情報は、画像読取装置217(第1の読取部)のCCDラインセンサ226にて読み取られる(ステップS302)。CCDラインセンサ226での原稿の表面画像読み取りが終了すると、リード排出ローラ211およびリード排出従動ローラ212が、原稿を密着型イメージセンサ(CIS)228側に搬送する。符号215は、流し読みガラス216からシート(原稿)をすくい上げるためのジャンプ台である。CIS228には流し読みガラス229が設けられ、その対向側には、プラテンローラ227が配置されている。
流し読みガラス229上を通過する原稿の裏面の画像情報は、CIS228(第2の読取部)にて読み取られる(ステップS303)。CIS228での原稿の裏面画像読み取りが終了すると、排紙ローラ213が原稿を排紙トレイ214に排出する(ステップS304)。
第1の画像読取部である画像読取装置217は、読取原稿面に対して光を照射するランプ219と、原稿からの反射光をレンズ225およびCCDラインセンサ226に導くミラー220、221、222とを有する。ランプ219およびミラー220は、第1ミラー台223に取り付けられている。また、ミラー221、222は、第2ミラー台224に取り付けられている。
ミラー台223、224は、ワイヤ(図示せず)によって駆動モータ(図示せず)と結合され、駆動モータの回転駆動により原稿台ガラス218に沿って平行に移動される。原稿からの反射光は、ミラー220、221、222を介してレンズ225に導かれ、レンズ225によってCCDラインセンサ226の受光部に結像される。CCDラインセンサ226は、結像した反射光を光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
第2の画像読取部であるCIS228も同様に、原稿からの反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
上記構成を有する画像読取装置では、原稿固定読取モードおよび流し読みモードの2つのモードで原稿を読み取ることができる。原稿固定読取モードでは、原稿202を原稿台ガラス218上に載置し、第1ミラー台223及び第2ミラー台224を副走査方向(図中右方向)に移動させながら原稿を読み取る。流し読みモードでは、第1ミラー台223及び第2ミラー台224を停止させた状態で、原稿搬送装置200によって原稿202を搬送させながら、流し読みガラス216の位置で原稿を読み取る。流し読みモードでは、流し読みガラス229を介してCIS228により原稿202の裏面の画像情報を読み取ることもできる。
<流し読み時に発生する問題の説明>
この流し読みモードを使用して、原稿の表面及び裏面の画像情報を読み取る際に、CCDラインセンサ226の読取特性とCIS228の読取特性との間の差は、濃度特性や空間周波数応答特性の差として現れる。また、仮に読み取りセンサが同一種類であっても、センサの製造ばらつき、組み立てバラツキなどにより、同一特性になる保証はない。また、使用環境や経年変化により特性が変動することが起こりうる。したがって、同じ原稿を表裏で読み取った場合でも、読取画像に大きな違いが見られる場合がある。
この流し読みモードを使用して、原稿の表面及び裏面の画像情報を読み取る際に、CCDラインセンサ226の読取特性とCIS228の読取特性との間の差は、濃度特性や空間周波数応答特性の差として現れる。また、仮に読み取りセンサが同一種類であっても、センサの製造ばらつき、組み立てバラツキなどにより、同一特性になる保証はない。また、使用環境や経年変化により特性が変動することが起こりうる。したがって、同じ原稿を表裏で読み取った場合でも、読取画像に大きな違いが見られる場合がある。
特に、オフセット印刷等が行われた原稿であって、網点で構成された画像からなる原稿の場合、若干の空間周波数応答特性差が濃度差に顕著に現れる。また、この原稿がカラー原稿である場合に、このような空間周波数応答特性差が原稿表裏で存在すると、原稿の表裏間の色差として現れる。さらに、原稿の同一面内で空間周波数応答特性がばらつくと、同一面内で濃度ムラや色ムラが発生して画像に悪影響を与える。
したがって、原稿表裏画像を流し読みモードで表裏同時に読み取る場合の表裏間の空間周波数応答特性差を低減するようにすれば、原稿表裏間の濃度差、色差、シャープネス差などを低減することが可能となる。
以下、具体例を用いて、原稿表裏間の空間周波数応答特性差の低減方法について説明する。
<空間周波数応答特性の説明>
一般に、空間周波数応答特性は、空間周波数とコントラスト(明暗比)との関係を表すものである。すなわち、ある空間周波数を持つ画像(波状縞画像)を読み取り、得られた画像データから再生された画像のコントラストを測定し、これを、対応の空間周波数と関連づける。空間周波数応答特性が低いと画像はぼやけ、空間周波数応答特性が高いと画像の鮮鋭度が増すことになる。
一般に、空間周波数応答特性は、空間周波数とコントラスト(明暗比)との関係を表すものである。すなわち、ある空間周波数を持つ画像(波状縞画像)を読み取り、得られた画像データから再生された画像のコントラストを測定し、これを、対応の空間周波数と関連づける。空間周波数応答特性が低いと画像はぼやけ、空間周波数応答特性が高いと画像の鮮鋭度が増すことになる。
厳密に測るには、三角関数の正弦関数sinで表される濃度周期を持つ専用のチャートを用いて行なう必要があるが、簡易的な測定方法として、白黒のラインチャートを代用する測定方法がある。背景技術の特許文献4に記載される方法も、この簡易測定法を用いたものである。
本実施形態においては、表裏の空間周波数応答特性を相対的に合わせることを目的としているため、測定方法は、基本的に白黒のラインチャートを代用する簡易手法に準ずる。
<本実施形態に用いる空間周波数応答特性検出用パッチ画像の説明>
本実施形態で用いる、空間周波数応答特性を検出するためのパッチ画像が印字されたプリント画像の一例を図4に示す。図4に示すプリント画像400は、白と黒のベタ塗りのパッチ(401と402)と、異なる複数の周波数特性を持つ万線のパッチ画像(411〜414、421〜424)とで構成される。各パッチ画像について詳細に説明する。
本実施形態で用いる、空間周波数応答特性を検出するためのパッチ画像が印字されたプリント画像の一例を図4に示す。図4に示すプリント画像400は、白と黒のベタ塗りのパッチ(401と402)と、異なる複数の周波数特性を持つ万線のパッチ画像(411〜414、421〜424)とで構成される。各パッチ画像について詳細に説明する。
白のベタ塗りパッチ401は、パッチ画像を印字する紙の下地を検出するためのパッチである。黒のベタ塗りパッチ402は、万線のパッチ画像を印字する色材の濃度を検出するためのパッチである。
次に、万線のパッチ画像について説明する。万線パッチ411、412、413、414は、異なる周波数特性からなる万線パッチ画像である。説明のため、便宜上、パッチ411が4[lp/mm]、パッチ412が6[lp/mm]、パッチ413が8[lp/mm]、パッチ414が10[lp/mm]の周波数特性を持つとする。なお、lp/mmとは、Line Pair per MilliMeterの略で、1mmあたりに何本の線が解像できるかを示す単位である。
万線パッチ421、422、423、424は、万線パッチ411、412、413、414のそれぞれを90度回転させたパッチに対応する。これは、画像読取装置217の主走査方向と副走査方向の両方の空間周波数応答を検出するためのものであり、90度回転させた万線パッチを用意している。
なお、これらの万線パッチは、先に説明した、空間周波数応答を簡易的に測定するための白黒のラインチャートと同様のものとしている。ただし、本実施形態においては、空間周波数応答特性を検出するために特別に用意したラインチャートを用いるのではなく、画像処理装置100のプリンタ部117にて出力したプリント画像400を用いる。画像処理装置100のプリンタ部117にて出力することで、いつなんどきでも測定用のチャートを生成することが可能となる。
<本実施形態における空間周波数応答特性の算出方法の説明>
図4で説明した万線パッチから、空間周波数応答特性を求める方法を説明する。
万線パッチが印刷されたプリント画像400の中で、白のベタ塗りパッチ401は、白基準となるパッチである。黒のベタ塗りパッチ402は、黒基準となるパッチである。それぞれのパッチについて、ある画像サイズで信号値のヒストグラムを作成する。得られた結果を図5に示す。黒基準となる黒のベタ塗りパッチ402のヒストグラムが500となり、白基準となる白のベタ塗りパッチ401のヒストグラムが510となる。たとえば、その平均値を基準値として、黒基準のBk501と白基準のWh511の差分(Wh−Bk)が取りうる最大の信号差となる。なお、平均値を基準値としたが、これは一例にすぎず、たとえば中央値や最頻値などでもよい。また、ヒストグラムは必ずしもとる必要はなく、所定サイズの信号値の平均値を用いてもよい。
図4で説明した万線パッチから、空間周波数応答特性を求める方法を説明する。
万線パッチが印刷されたプリント画像400の中で、白のベタ塗りパッチ401は、白基準となるパッチである。黒のベタ塗りパッチ402は、黒基準となるパッチである。それぞれのパッチについて、ある画像サイズで信号値のヒストグラムを作成する。得られた結果を図5に示す。黒基準となる黒のベタ塗りパッチ402のヒストグラムが500となり、白基準となる白のベタ塗りパッチ401のヒストグラムが510となる。たとえば、その平均値を基準値として、黒基準のBk501と白基準のWh511の差分(Wh−Bk)が取りうる最大の信号差となる。なお、平均値を基準値としたが、これは一例にすぎず、たとえば中央値や最頻値などでもよい。また、ヒストグラムは必ずしもとる必要はなく、所定サイズの信号値の平均値を用いてもよい。
次に、たとえば万線パッチ413の空間周波数応答特性を求めるケースを説明する。万線パッチ413でも同様に、ある画像サイズについて信号値のヒストグラムを作成する。得られたヒストグラムは520となる。万線の信号値のヒストグラムのため、低い(=画像が黒い)ところと信号値が高い(=画像が白い)ところに2つの山が出現する。信号値が低い側の山において、たとえばその山のピークとなる信号値をMin521とする。信号値が高い側の山において、たとえばその山のピークとなる信号値をMax522とする。Max521とMin522の差分(Max−Min)が、万線が取りうる最大の信号差となる。なお、ピークとなる最頻値をMaxとMinにしたが、これは一例にすぎず、山の部分の平均値、あるいは単純に最大値、最小値などを用いてもよい。
以上のように求めた値から、
空間周波数応答(%) = ((Max−Min)/(Wh−Bk))×100
と定義する。
空間周波数応答(%) = ((Max−Min)/(Wh−Bk))×100
と定義する。
これを、異なる複数の空間周波数からなる万線について算出すると、空間周波数とコントラスト(明暗比)との関係が得られる。これは、先に説明した白黒のラインチャートを代用する測定方法から空間周波数応答を求める方法に基づく。
<本実施形態における表裏の空間周波数応答特性を合わせる処理フローの説明>
先に説明した万線パッチで構成されるプリント画像400を用い、ふたつのセンサの空間周波数応答特性を合わせる方法の処理フローを図6にて説明する。
先に説明した万線パッチで構成されるプリント画像400を用い、ふたつのセンサの空間周波数応答特性を合わせる方法の処理フローを図6にて説明する。
ステップ601では、操作部111でのユーザーによる開始ボタンの押下に応じ、CPU101がパッチの出力の処理を開始する。CPU101は、大容量ストレージ106に保持されるプリント画像400のビットマップデータをストレージ制御部105、データバス104を介し、プリンタ画像処理部115へ送る。プリンタ画像処理部115は、受け取ったプリント画像400のビットマップデータに対し、プリント画像処理を施し、プリンタI/F116を介し、プリンタ部117へ送る。プリンタ部117にて、紙上に印刷されたプリント画像400が出力される。なお、大容量ストレージ106に保持されるプリント画像400は、画像の形式ではなく、計算により画像を生成可能なプログラムとして保持されていても良い。
ステップ602では、ユーザーにより、自動原稿給送装置200の原稿トレイ201に印刷面を上面にして置かれたプリント画像400を、ユーザーの操作部111での操作に応じ、CPU101が読み取り処理を開始する。CPU101は、プリント画像400を画像読取装置217の第1の画像読み取り部(CCDラインセンサ226)にて読み取らせる。
ステップ603では、CPU101が、第1の画像読み取り部で読み取られたプリント画像400(読取画像)を、スキャナI/F113を介しスキャナ画像処理部112に入力する。スキャナ画像処理部112では、CPU101が、入力されたプリント画像400に対し、空間周波数変換処理(フィルタ処理)を実施する。処理結果は、CPU101の指示のもと、RAM103、あるいは、大容量ストレージ106に保持される。
ステップ604では、まず、CPU101が、RAM103、あるいは、大容量ストレージ106に保持される空間周波数変換処理されたプリント画像400を読み出す。その後、CPU101は、当該プリント画像400内の万線パッチから、後に実行される空間周波数応答特性の算出処理においてどの空間周波数特性の万線パッチを参照するかを決定する。参照する万線パッチの決定は、S610にて高精度で補正量を算出可能なように、S603のフィルタ処理にて変換された空間周波数応答の変化量に基づいて決定される。ステップ603及び604の処理の詳細については、図7等を参照して後述する。
ステップ605では、CPU101が、ステップ604で決定された万線パッチを参照し、第1の画像読み取り部の空間周波数応答特性を算出する。空間周波数応答特性の算出方法の例は、先に示したとおりである。なお、後で説明する図7に示す処理において既に必要な空間周波数応答特性が算出されている場合には、ステップ605で再度算出する必要はない。
ステップ606では、ユーザーにより、自動原稿給送装置200の原稿トレイ201に印刷面を下面にして置かれたプリント画像400(S602でスキャンしたのと同じ画像)を、ユーザーの操作部111での操作に応じ、CPU101が読み取り処理を開始する。CPU101は、プリント画像400を画像読取装置217の第2の画像読み取り部(CIS228)にて読み取らせる。
ステップ607では、CPU101が、第2の画像読み取り部で読み取られたプリント画像400を、スキャナI/F113を介しスキャナ画像処理部112に入力する。スキャナ画像処理部112では、CPU101が、入力されたプリント画像400に対し、空間周波数変換処理(フィルタ処理)を実施する。処理結果は、CPU101の制御のもと、RAM103、あるいは、大容量ストレージ106に保持される。
ステップ608では、CPU101が、ステップ604で決定された万線パッチを参照し、第2の画像読み取り部の空間周波数応答特性を算出する。空間周波数応答特性の算出方法の例は、先に示したとおりである。
ステップ609では、CPU101が、ステップ605で得られた第1の画像読み取り部の空間周波数応答特性とステップ608で得られた第2の画像読み取り部の空間周波数応答特性とを比較する。比較方法の詳細は、図12、図15等を参照して後述する。
ステップ610では、CPU101が、ステップ609の比較結果に基づき、第1の画像読み取り部と第2の画像読み取り部が読み取り、フィルタ処理された読取画像の空間周波数応答特性が同じになるように補正量を算出する。ここで、補正量とは、フィルタ処理によって変換される空間周波数の変化量を補正する量のことである。例えば、第1の画像読み取り部よりも第2の画像読み取り部が読み取った読取画像の空間周波数応答の方が10%高かった場合、この差分が無くなるように(または、両空間周波数応答が同程度になるように)補正量が定められる。この例の場合、第1の画像読み取り部に係る空間周波数変換量を5%高くし第2の画像読み取り部に係る空間周波数変換量を5%低くするような補正量を定める方法が考えられる。または、第1の画像読み取り部に係る空間周波数変換量を10%高くするような補正量を定める方法、若しくは第2の画像読み取り部に係る空間周波数変換量を10%低くするような補正量を定める方法などが考えられる。
ステップ611では、ステップ610で算出された補正量をCPU101が、RAM103、あるいは大容量ストレージ106、あるいはそれ以外の記憶装置に記憶させる。後にフィルタ処理が行われるときは、この記憶された補正量に基づいて、第1の画像読み取り部と第2の画像読み取り部が読み取った読取画像の空間周波数応答特性が同じになるようにフィルタ処理が行われる。
以上説明した処理によれば、空間周波数応答特性を解析するためにプリンタから出力するパッチを用いるため、どのような使用環境においても、また、いつなんどきでも、専用のチャートや装置を必要とせずに、表裏の空間周波数応答特性を補正することができる。また、プリンタから出力するパッチに複数の空間周波数応答特性の万線を配置することで、プリンタの性能の振れを排除できる。
以上により、表裏の空間周波数応答特性差を解消することができ、表裏でのシャープネス差、判定処理などの結果の差、色味差などを低減できる。
<本実施形態における参照パッチの決定方法の説明>
図7を用い、図6のステップ603、604の処理フローを説明する。
ステップ701は、ステップ603に該当する。ステップ701では、第1の画像読み取り部で読み取られたプリント画像400はスキャナI/F113を介し、CPU101の制御のもと、スキャナ画像処理部112で空間周波数変換処理(フィルタ処理)が施される。空間周波数変換処理は、各プリント画像400に対して実施され、同一プリント画像400(パッチ画像)に対し、後述する異なる複数の空間周波数特性を持つ空間フィルタを用いてそれぞれ実施される。すなわち、この例では、プリント画像400の種類数に空間フィルタの種類数を乗じた回数の空間周波数変換処理が実施される。
図7を用い、図6のステップ603、604の処理フローを説明する。
ステップ701は、ステップ603に該当する。ステップ701では、第1の画像読み取り部で読み取られたプリント画像400はスキャナI/F113を介し、CPU101の制御のもと、スキャナ画像処理部112で空間周波数変換処理(フィルタ処理)が施される。空間周波数変換処理は、各プリント画像400に対して実施され、同一プリント画像400(パッチ画像)に対し、後述する異なる複数の空間周波数特性を持つ空間フィルタを用いてそれぞれ実施される。すなわち、この例では、プリント画像400の種類数に空間フィルタの種類数を乗じた回数の空間周波数変換処理が実施される。
ステップ702、703、704は、ステップ604に該当する。
ステップ702では、CPU101が、各万線パッチの空間周波数変換処理後の各周波数について、応答量を算出する。このとき、空間フィルタの種類分の応答量を算出する。
ステップ702では、CPU101が、各万線パッチの空間周波数変換処理後の各周波数について、応答量を算出する。このとき、空間フィルタの種類分の応答量を算出する。
ステップ703では、CPU101が、各万線パッチの空間周波数変換処理前後における応答量の変化量を各周波数について算出する。このとき、空間フィルタの種類分の変化量を算出する。
ステップ704では、CPU101が、ステップ703で得られた応答量の変化量から、所定の変化量を得られた周波数特性の万線パッチを前述のステップ605で用いられる参照パッチとして抽出する。例えば、空間周波数変換処理によって得られることが期待される空間周波数応答の変化量と同じ変化量が得られた万線パッチを参照パッチとして抽出してもよい。または、当該期待される変化量と同程度の変化量が得られた万線パッチのうち、最も周波数の高い(線数の多い)万線パッチを参照パッチとして抽出してもよい。参照パッチの抽出(決定)方法の詳細は、図11等を参照して後述する。
以下、図面を用い、参照パッチの決定(抽出)方法について、詳細に説明する。
図8に、ステップ701で用いる空間フィルタの周波数特性の一例を示す。空間フィルタ801は、2[lp/mm]より高い周波数帯域では+10%の周波数応答が得られる空間フィルタである。空間フィルタ802は、2[lp/mm]より高い周波数帯域では+20%の周波数応答が得られる空間フィルタである。
一般的な空間フィルタは、811、821に示すような特性を持つが、説明の簡易性のため、2[lp/mm]より高い周波数帯域ではフラットな特性を持つ空間フィルタを用いる。
次に、図8に示した空間フィルタ801、802を用い、第1の画像読み取り部226と第2の画像読み取り部228の空間周波数応答特性を比較するために、プリント画像400の万線パッチの中で、どの万線パッチを参照するかを決定する方法を説明する。
図9の万線パッチ900は、それぞれ異なる空間周波数応答特性を持つ万線パッチを示している。便宜上、パッチ901が4[lp/mm]、パッチ902が6[lp/mm]、パッチ903が8[lp/mm]、パッチ904が10[lp/mm]の周波数特性を持つとする。
この万線パッチ900を、プリンタ部117で印字し、たとえば第1の画像読み取り部226で読み取った時、万線部分の理想の断面図は、図10に示す断面1000のようになる。たとえば読み取った画像信号が8ビットの輝度信号の場合、0レベルを1002、255レベルを1001とすると、万線パッチの白黒が正しく読みとらえると、白部は1003、黒部は1004のように読み取られる。このとき、これらの値は、図4で説明した白基準と黒基準の値に等しい。また、白部1003の信号値が、255レベルである必要はない。その後の処理を考慮すると、255レベルより小さいことが望ましい。また、黒部1004の信号値が、0レベルである必要はない。その後の処理を考慮すると、0レベルより大きいことが望ましい。なお、実際には、万線の周期と読み取り部の解像度によっては、必ずしも理想通りに読み取ることができないこともあるが、そのことを考慮した解像度で読み取るため、万線を複数本数読み取れば、その問題は回避される。
プリンタ部117で印字した時、プリンタ部の性能が低い場合には、万線パッチ910や万線パッチ920のようになる。空間周波数が低い時は影響を受けにくいが、高い時は影響を受けやすく、万線自体の幅や万線の間隔が理想の形状とは異なってしまう。10[lp/mm]の周波数特性を持つパッチ904を例に、具体的に説明する。
万線パッチ904は、理想の状態で印字された結果である。その信号値の断面図は図10の断面1000のようになる。白部1003と黒部1004の幅が等しく、また、その信号値も、黒基準と白基準に等しい。
万線パッチ914は、比較的性能が良いプリンタにて印字した結果を示している。その信号値の断面図は図10の断面1010のようになる。白部1013と黒部1014の切り替わり部分(たとえば10171016)で、信号値変動に急峻差はなくなるが、白部1013と黒部1014の幅はほぼ等しく、また、その信号値も黒基準と白基準に等しい。
万線パッチ924は、性能が悪いプリンタにて印字した結果を示している。その信号値の断面図は図10の断面1020のようになる。白部1023と黒部1024の切り替わり部分(たとえば1025、1026)での、信号値変動に急峻差は全くなくなる。この例は、白部1023が細くなり、黒部1024の幅が太くなる。その結果、黒部1024が白部1023を侵食し、白部1023の信号値は、白基準より低い値になる。このケースでは、黒部が白部を侵食し、万線パッチがつぶれる場合を説明したが、逆に、線が細くなり、黒部が白部を侵食するケースも起こりうる。その際は、黒部の信号値が黒基準より高い値となる。いずれの場合にしろ、白部1023と黒部1024の信号値は、プリンタの印字性能に影響を受け、その結果、いわゆるコントラスト低下が発生する。
ここでは、10[lp/mm]の周波数特性を持つパッチ904を例に説明したが、それ以外の周波数特性を持つ万線パッチについても同様のことが起こりうる。ただし、その影響の程度は、万線パッチの周波数特性に依存する。周波数が高いパッチほど影響を受けやすく、低いパッチほど受けにくいという特徴がある。
以上のような特性を持つ万線パッチを利用し、ステップ604にて行なう参照パッチの決定方法を説明する。
図9の万線パッチ910は、性能が良いプリンタで印字した万線パッチである。このとき、万線パッチ911、912、913、914は、それぞれ異なる空間周波数応答特性を持つ。便宜上、パッチ911が4[lp/mm]、パッチ912が6[lp/mm]、パッチ913が8[lp/mm]、パッチ914が10[lp/mm]の周波数特性を持つとする。
この異なる空間周波数応答を持つ4つのパッチに対し、ステップ701に示した処理を行う。具体的には、空間フィルタ801と802を用い、空間周波数変換処理を各万線パッチに対し実施する。
次に、ステップ702に示すように、各万線パッチについて、空間周波数変換前後で、それぞれ空間周波数応答を算出する。
次に、ステップ703に示すように、空間周波数変換前後で空間周波数応答の変化量を算出する。その結果を、図11の表1100に示す。
最後に、ステップ704に示す、特定パッチの抽出について説明する。処理後(+10%)は、空間フィルタ801を適用した結果である。処理後(+20%)は、空間フィルタ802を適用した結果である。空間フィルタ801は、それぞれの周波数帯域において、+10%の応答が得られる空間フィルタである。空間フィルタ802は、それぞれの周波数帯域において、+20%の応答が得られる空間フィルタである。図11の表1100に示す通り、性能が良いプリンタで印字した万線パッチは、いずれの万線パッチに対しても期待する応答量を得られる。この結果から、所定の応答量以上のものは、参照可能パッチとする。
次に、性能が悪いプリンタで印字した万線パッチの例を説明する。図9の万線パッチ920は、性能が悪いプリンタで印字した万線パッチである。このとき、万線パッチ921、922、923、924は、万線パッチ910に対応する空間周波数応答特性を持つ。パッチ921が4[lp/mm]、パッチ922が6[lp/mm]、パッチ923が8[lp/mm]、パッチ924が10[lp/mm]の周波数特性を持つとする。先に説明したことと同じ処理をし、空間周波数変換前後で空間周波数応答の変化量を算出する。その結果を、図11の表1110に示す。
性能が悪いプリンタの場合、万線パッチの空間周波数によって、空間周波数変換処理前後での空間周波数応答の変化量に差が生じる。たとえば、4[lp/mm]のパッチ921、6[lp/mm]のパッチ922では差が生じないが、8[lp/mm]のパッチ923では期待する変化量よりやや小さくなり、10[lp/mm]のパッチ924では、期待する応答量の半分の変化量しか得られない。このように、参照する万線パッチの空間周波数特性が異なるとき、期待値に対し応答量が著しく劣る場合には、その空間周波数の万線パッチは参照する精度では印字されていないといえる。
本実施形態の場合、4種類の空間周波数応答を持つパッチを用い、4つの応答量を算出しているが、どの空間周波数応答特性を持つ万線パッチを参照するかは、その目的によって決定すればよい。たとえば、低周波数の参照で十分であれば、精度が高い(算出した応答量が期待値と同程度の)周波数特性を持つ万線パッチのうち、最も高周波数の万線パッチ(たとえば、表1110の「6lp/mm」の万線パッチ)を参照パッチとして決定すればよい。逆に、高い周波数を参照したいのであれば、所定の範囲内の精度(たとえば、80%)の周波数特性を持つ万線パッチのうち、最も高周波数の万線パッチ(たとえば、表1110の「8lp/mm」の万線パッチ)を参照パッチとして決定すればよい。このとき、一つではなく、複数の異なる周波数の万線パッチを参照すれば、精度が向上する。基本的に、応答量が期待値に近いものほど精度が高いため、精度が高いパッチを参照することが望ましい。この精度は、プリンタの振れを反映するため、プリンタが安定して良い状態であれば、応答量が期待値に達する万線パッチが多く、プリンタが不安定で悪い状態であれば、応答量が期待値に達しない万線パッチが多くなる。複数の周波数応答を持つパッチをプリント画像400に配置することで、プリンタの振れを回避して応答量を求めることが可能となる。なお、プリンタの状態が良い場合には、所定の応答量をもつパッチをすべて参照してもよいし、特定の周波数のみ参照してもよい。
本実施形態では、空間周波数変換に空間フィルタ801と802を用いたが、これに限るものではない。また、本実施形態では、すべての万線パッチに対し、同一の空間フィルタを適用したが、必ずしもその必要はない。たとえば、6[lp/mm]のパッチ902に対しては、空間フィルタ821を適用し、4[lp/mm]のパッチ901に対しては、空間フィルタ811を施してもよい。万線パッチの空間周波数特性に応じ、空間フィルタの空間周波数特性を変えることで、それぞれの万線パッチに対し、最適な空間フィルタを適用することができるため、より正確に応答量を算出することができるという効果がある。
<本実施形態における表裏の空間周波数応答の比較方法の説明>
先に説明した方法で、参照すべきパッチを決定したら、引き続き、参照パッチについて、表面(第1の画像読み取り部226)の空間周波数応答を算出する。万線パッチに対し、異なる空間周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタを用い、空間周波数変換を行う。その一例を図12に示す。ここでは、表面の画像データである万線パッチ1200に対して、エッジ強調処理と平滑化処理をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1201、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1202である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1204、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1205である。比較のため、何もしない(空間周波数応答を変換しない)ものを万線パッチ1203とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。その後、各万線パッチの画像データから空間周波数応答を算出する。表面については、参照パッチを決定するために同様の空間周波数応答特性を持つ空間フィルタで空間周波数変換処理(図7の処理)を既に実施している場合には、その結果をそのまま参照してもよい。なお、図12に示した例では、10%間隔で異なる空間周波数変換処理を行っているが、これに限定されず、5%、1%など、他の間隔で空間周波数変換処理を行ってもよい。
先に説明した方法で、参照すべきパッチを決定したら、引き続き、参照パッチについて、表面(第1の画像読み取り部226)の空間周波数応答を算出する。万線パッチに対し、異なる空間周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタを用い、空間周波数変換を行う。その一例を図12に示す。ここでは、表面の画像データである万線パッチ1200に対して、エッジ強調処理と平滑化処理をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1201、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1202である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1204、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1205である。比較のため、何もしない(空間周波数応答を変換しない)ものを万線パッチ1203とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。その後、各万線パッチの画像データから空間周波数応答を算出する。表面については、参照パッチを決定するために同様の空間周波数応答特性を持つ空間フィルタで空間周波数変換処理(図7の処理)を既に実施している場合には、その結果をそのまま参照してもよい。なお、図12に示した例では、10%間隔で異なる空間周波数変換処理を行っているが、これに限定されず、5%、1%など、他の間隔で空間周波数変換処理を行ってもよい。
裏面(第2の画像読み取り部228)については、参照パッチとして決定した周波数特性を持つ万線パッチを選択し、第2の画像読み取り部228で読み取った画像データ1210から空間周波数応答を算出する。なお、画像データ1210は、フィルタ処理により空間周波数応答を変換されていない。
図12は説明のための図であり、実際には画像データ同士の比較ではなく、その画像データから算出した空間周波数応答で比較は行う。図12の通り、表面の5段階の空間周波数応答と、裏面の空間周波数応答とを比較する。以下、その方法の一例を示す。
まず、表面データの万線パッチ1201から、万線パッチ1205まで、順次、裏面データ1210の空間周波数応答を比較し、類似するかどうかを判断する。この例では、裏面の万線パッチ1210と類似の(または、最も近似する)空間周波数応答を示したものは、万線パッチ1204である。万線パッチ1204は、表面データ1200に対し、10%の平滑化処理を施したものである。よって、裏面データの空間周波数応答は、表面より10%低いという結果が得られる(すなわち、フィルタ処理後の表面データと裏面データの空間周波数応答量の差分は10%である)。
先の例の処理フロー図を図13に示す。
ステップ1301では、CPU101が、裏面データの空間周波数応答を取得する。
ステップ1302では、CPU101が、表面データの空間周波数応答を取得する。このとき、表面データに対しては、空間周波数変換を複数回実施しているため、その回数M分の空間周波数応答の取得を順次行う。まず、第1番目のデータの空間周波数応答を、CPU101が取得する。
ステップ1301では、CPU101が、裏面データの空間周波数応答を取得する。
ステップ1302では、CPU101が、表面データの空間周波数応答を取得する。このとき、表面データに対しては、空間周波数変換を複数回実施しているため、その回数M分の空間周波数応答の取得を順次行う。まず、第1番目のデータの空間周波数応答を、CPU101が取得する。
ステップ1303では、CPU101が、ステップ1301とステップ1302とで取得した空間周波数応答を比較する。比較して、一致すれば終了し、不一致の場合は、ステップ1304へ進み、試行回数Nを一つ増やす。
ステップ1305では、CPU101が、試行回数Nが先に説明した空間周波数変換の実施回数Mより大きいかどうか比較する。試行回数がMより小さいか、同じ場合には、ステップ1302へ戻り、Mより大きい場合には、適切な結果が得られなかったとして、CPU101はステップ1306へ進み、エラー出力する。
以上のようにすることで、空間周波数変換した表面データと裏面データとを比較し、類似する空間周波数応答量を得る。正常終了時には、CPU101が、その応答量をもとに、表面データと裏面データの空間周波数応答量の差分を算出し、両データの空間周波数応答特性が同じになるように補正量を決定する。空間周波数応答量を得られない場合には、エラー出力を実行し、終了する。このときは、補正量は算出しない。
なお、本実施形態では、一致・不一致で判断する例を説明したが、完全に一致するか否かで判断する必要はない。たとえば、一致ではなく、近ければ一致とみなしてもよい。あるいは、近ければ、もう一度次の試行をし、二つの結果から近い方を選択するという方法もある。さらに、二つの結果の加重平均から得られた値を結果としてもよい。
<本実施形態における空間周波数変換方法の変形例の説明>
図6に示した補正量算出処理は、図1のCPU101の制御のもと、スキャナ画像処理部112にて実施される処理であった。ここでは、その変形例として、スキャナ部114にて補正量算出処理及び空間周波数の補正処理を行う方法を示す。
図6に示した補正量算出処理は、図1のCPU101の制御のもと、スキャナ画像処理部112にて実施される処理であった。ここでは、その変形例として、スキャナ部114にて補正量算出処理及び空間周波数の補正処理を行う方法を示す。
図14は、スキャナ部114(図2の画像読取装置217)で行なわれる画像処理を、その流れに沿って機能ブロックで示す図である。なお、画像読取装置217は、図示を省略するが、CPU,ROM,RAM、入出力装置とからなる情報処理装置を備えており、該情報処理装置が制御プログラムを実行することにより、上記画像処理が行われる。
図6のS601の処理の後、読取装置であるCCD部1401、CIS部1411では、CCDラインセンサ226およびCIS228でそれぞれ読み取られた画像データがアナログ信号としてそれぞれ出力される。これらのアナログ信号は、1402と1412のA/D変換部で、ディジタル信号にそれぞれ変換される。ディジタル信号となった画像データは、シェーディング補正部1403、1413とで、それぞれシェーディング補正される。
シェーディング補正部1403、1413では、CCDラインセンサ226やCIS228等の撮像センサでの読み取りにおいて発生する画像データの画素毎のばらつきを補正するために、次に説明するように、画素毎にゲイン調整値、オフセット調整値を設定する。
まず、自動原稿給送装置200によりシェーディング白板を給送し、ランプ219を点灯させて流し読みガラス216上に位置するシェーディング白板を照射し、CCDラインセンサ226により読み取る。これにより、第1の画像読取部側のシェーディングデータを得る。次に、シェーディング白板を流し読みガラス216上に移動し、CIS228に内蔵されている光源により、シェーディング白板を照射してCIS228により読み取る。これにより、第2の画像読取部側のシェーディングデータを取得する。このようにして得られたCCDラインセンサ226及びCIS228の両シェーディングデータの各画素値が、所定の目標値(例えば、輝度値245)になるように、ゲイン値を画素毎に調整する。こうして得られたゲイン調整値をシェーディング補正データとしてそれぞれ記憶しておく。
続いて、CCDラインセンサ226およびCIS228の各ランプを消灯した状態で、CCDラインセンサ226およびCIS228から出力されるデータを取得する。そして該データの各画素値(黒オフセット値)が所定の目標値(例えば、輝度値5)になるように、画素ごとにオフセット調整を行う。こうして得られたオフセット調整値をシェーディング補正データとしてそれぞれ記憶しておく。
このように記憶されたシェーディング補正データを用いて、シェーディング補正部1403、1413では、CCDラインセンサ226やCIS228から得られた通常の画像データに対してシェーディング補正をそれぞれ施す。
空間周波数応答補正演算部1404では、シェーディング補正が行われた両画像データに基づいて、空間周波数応答の補正に使用する空間周波数補正フィルタのフィルタ係数の算出を行う。すなわち、空間周波数応答補正演算部1404は、図6のS603からS610などに示した処理と同様の処理によって補正量を算出し、当該補正量に応じたフィルタ係数をRAM等の記憶媒体に記憶する。空間周波数補正部1405(第1の空間周波数変換手段)、1415(第2の空間周波数変換手段)では、空間周波数応答演算部1404で算出されたフィルタ係数を用いて、シェーディング補正後の画像データに対して、空間周波数応答の補正をそれぞれ行う。すなわち、算出された補正量に応じてフィルタ係数を切り替えて空間周波数応答の補正を行う。この補正により、原稿表裏について、空間周波数応答特性の差が低減できるようになる。このようにして補正された画像データは、スキャナI/F113を介し、スキャナ画像処理部112にそれぞれ送られる。
先の説明は、画像読取装置217(スキャナ部114)内で表裏の空間周波数応答を補正する例を説明したが、補正する個所はこれに限るものではない。たとえば、スキャナ画像処理部112において、画像データに対して施す空間フィルタにおいて、表裏でフィルタの係数を切り替えてもよい。
以上のように、空間周波数応答特性の算出にプリンタから出力するパッチを用いるため、いつなんどきでも空間周波数応答特性の算出が可能となる。たとえば、本画像処理装置がユーザー先に設置された際でもよいし、ユーザー先での使用環境が変わった際でもよい。プリンタから出力するパッチを用いるため、実施のタイミングに関し、制限はない。また、プリンタの安定性などが懸念されるが、複数の周波数応答特性を持つパッチを印刷し、プリンタから印字されたパッチの中で信頼性が高いパッチを選択し、空間周波数応答を算出することで、プリンタの振れは排除できる。
以上により、表裏の空間周波数応答特性を簡単に検出できる。その結果、検出された値に応じて空間周波数補正フィルタのフィルタ係数の切り替えを行うことで、表裏の空間周波数応答差を解消することができ、表裏でのシャープネス差、判定処理などの結果の差、色味差などを低減できる。
(第2実施形態)
第1の実施形態では、プリンタから出力した万線パッチから表面と裏面の空間周波数応答をそれぞれもとめ、表面と表面の空間周波数応答が同じになるようにフィルタ係数を補正する方法を説明した。このとき、表面について、異なる周波数応答を持つ複数の万線パッチからひとつの万線パッチを選択し、その万線パッチに対し異なる周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタにて空間周波数変換を施し、表面の複数の結果と裏面の万線パッチとの応答量を比較した。本実施形態では、より比較の精度を上げるため、複数の応答量同士を比較する方法を図15および図16を用いて説明する。
第1の実施形態では、プリンタから出力した万線パッチから表面と裏面の空間周波数応答をそれぞれもとめ、表面と表面の空間周波数応答が同じになるようにフィルタ係数を補正する方法を説明した。このとき、表面について、異なる周波数応答を持つ複数の万線パッチからひとつの万線パッチを選択し、その万線パッチに対し異なる周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタにて空間周波数変換を施し、表面の複数の結果と裏面の万線パッチとの応答量を比較した。本実施形態では、より比較の精度を上げるため、複数の応答量同士を比較する方法を図15および図16を用いて説明する。
<本実施形態における表裏の空間周波数応答の比較方法の説明>
第1の実施形態で説明した方法で、参照すべきパッチを決定した後、参照パッチについて、表面画像データ(第1の画像読み取り部226で読み取った参照パッチの画像データ)の空間周波数応答を算出する。表面画像データに対し、空間周波数補正部1405(第1の空間周波数変換手段)にて異なる空間周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタを用い、空間周波数変換を行う。一例を図15に示す。ここでは、表面の画像データである万線パッチ1500に対して、エッジ強調と平滑化をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1501、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1502である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1504、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1505である。比較のため、何もしないものを万線パッチ1503とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。その後、各万線パッチの画像データから空間周波数応答を算出する。表面については、参照パッチを決定するために同様の空間周波数応答特性を持つ空間フィルタで空間周波数変換処理を既に実施している場合には、その結果をそのまま参照してもよい。
第1の実施形態で説明した方法で、参照すべきパッチを決定した後、参照パッチについて、表面画像データ(第1の画像読み取り部226で読み取った参照パッチの画像データ)の空間周波数応答を算出する。表面画像データに対し、空間周波数補正部1405(第1の空間周波数変換手段)にて異なる空間周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタを用い、空間周波数変換を行う。一例を図15に示す。ここでは、表面の画像データである万線パッチ1500に対して、エッジ強調と平滑化をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1501、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1502である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1504、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1505である。比較のため、何もしないものを万線パッチ1503とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。その後、各万線パッチの画像データから空間周波数応答を算出する。表面については、参照パッチを決定するために同様の空間周波数応答特性を持つ空間フィルタで空間周波数変換処理を既に実施している場合には、その結果をそのまま参照してもよい。
前述の決定した参照パッチについて、裏面画像データ(第2の画像読み取り部228で読み取った参照パッチの画像データ)の空間周波数応答を算出する。裏面画像データに対し、空間周波数補正部1415(第2の空間周波数変換手段)にて異なる空間周波数応答特性を持つ複数の空間フィルタを用い、空間周波数変換を行う。裏面の画像データである万線パッチ1510に対して、エッジ強調と平滑化をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1511、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1512である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1514、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1515である。比較のため、何もしないものを万線パッチ1513とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。その後、各万線パッチの画像データから空間周波数応答を算出する。
図15は説明のための図であり、実際には画像データ同士の比較ではなく、その画像データから算出した空間周波数応答で比較は行う。
次に、表面の5段階の空間周波数応答と、裏面の5段階の空間周波数応答とを、比較する。以下、その方法の一例を示す。
まず、表面データとして、万線パッチ1501を選択する。次に、裏面データとして、1511から1515までの5つの万線パッチを選択し、順次表面の万線パッチ1501の空間周波数応答と裏面の5つの万線パッチの空間周波数応答を比較し、類似するかどうかを判断する。この例では、類似するものがないため、類似の組み合わせはなしとする。次に、表面データとして、万線パッチ1502を選択し、同様の比較処理を行う。このときは、裏面の万線パッチ1511の空間周波数応答と類似(または、最も近似)したため、表面の万線パッチ1502と裏面の万線パッチ1511とは類似する組み合わせとする。同様の比較処理を表面の万線パッチ1505まで繰り返す。その結果、類似の組み合わせが、4組得られる。それぞれの組み合わせは、図15に示す通り、空間周波数応答としては、10%の差異である。よって、表面の空間周波数応答が裏面の空間周波数応答より、10%高いという結果が得られる。本実施形態では、4組全てが10%の差異であったが、異なる差異が得られた場合は、それらの平均値や中央値など、統計的手法により算出した結果を表面と裏面の差異としてもよい。得られた表裏の空間周波数応答の差に応じて、第1の実施形態で説明した方法で補正量を算出し、補正を実施する。
先の例の処理フロー図を図16に示す。
ステップ1601では、CPU101が、裏面データの空間周波数応答を取得する。このとき、裏面データに対して、空間周波数変換を複数回実施しているため、その回数Q分の空間周波数応答の取得を順次行う。まず、第1番目のデータの空間周波数応答を、CPU101が取得する。
ステップ1601では、CPU101が、裏面データの空間周波数応答を取得する。このとき、裏面データに対して、空間周波数変換を複数回実施しているため、その回数Q分の空間周波数応答の取得を順次行う。まず、第1番目のデータの空間周波数応答を、CPU101が取得する。
ステップ1602では、CPU101が、表面データの空間周波数応答を取得する。このとき、表面データに対して、空間周波数変換を実施しているため、その回数M分の取得を順次行う。まず、第1番目のデータの空間周波数応答を、CPU101が取得する。
ステップ1603では、CPU101が、ステップ1601とステップ1602とで取得した空間周波数応答を比較する。比較して、一致すればステップ1606へ進み、裏面側の試行回数を一つ増やす。不一致の場合、ステップ1604へ進み、表面側の試行回数Nを一つ増やす。
ステップ1605では、CPU101が、試行回数Nが、先に説明した空間周波数変換の実施回数Mより大きいかどうか比較する。試行回数がMより小さいか、同じ場合には、ステップ1602へ戻り、Mより大きい場合には、適切な結果が得られなかったとして、CPU101はステップ1606へ進み、裏面側の試行回数を増やす。
ステップ1607では、CPU101が、裏側の試行回数が先に説明した空間周波数変換の実施回数分Qより大きいかどうか比較する。試行回数がQより小さいか、同じ場合には、ステップ1601へ戻り、大きい場合には、ステップ1608へ進む。
ステップ1608では、CPU101が、ステップ1603で得た比較結果の一致数が0か否かを判断する。0の場合、ステップ1609へ進み、エラー出力を実行し、終了する。0でない場合には、ステップ1610へ進む。
ステップ1610では、CPU101が、複数個からなる一致した空間周波数応答の結果から、最終的な空間周波数応答を決定する。たとえば、図15に示すように、5回の試行回数の中で4つの一致が得られ、それらの表裏の応答差がすべて同じであれば、表裏で10%の空間周波数応答の差があることが、高い精度で検出できる。たとえば、図示しないが、4つのうち、ひとつが10%差以外の組み合わせ、たとえば1504と一致したのが1512だとすると、3つが10%差、1つが20%差と検出したことになる。この場合、CPU101は、4つの平均をとり、12.5%差としてもよいし、3つ一緒の結果を優先し、10%とする判断をしてもよい。この判断方法は、試行回数に応じて決めれば良く、試行回数が多ければ、大きな値と小さな値を除いて判断するなどしてもよい。
以上のようにすることで、空間周波数変換した表面データと裏面データとを比較し、類似する空間周波数の応答量を得る。正常終了時には、その応答量をもとに、先に説明した方法で、CPU101が補正量を決定する。得られない場合には、エラーを出力し、再度同様の処理を繰り返すなどの処理を行う。このときは、補正量は算出しない。
なお、本実施形態では、一致・不一致で判断する例を説明したが、完全に一致するか否かで判断する必要はない。たとえば、一致ではなく、近ければ一致とみなしてもよい。あるいは、近ければ、もう一度次の試行をし、二つの結果から近い方を選択するという方法もある。さらに、二つの結果の加重平均から得られた値を結果としてもよい。
図15及び図16に示した処理によれば、前記第1及び第2の空間周波数変換手段のそれぞれは、異なる空間周波数応答特性を持つ複数のフィルタのそれぞれを用いて前記空間周波数変換を行う。CPU101は、各フィルタを用いて行われた前記空間周波数変換の結果から算出した複数の空間周波数応答の差分から、統計的手法により補正量を算出する。
以上のように、表裏の空間周波数応答を比較する際、比較する組み合わせを増やすことで、その精度が向上する。その結果、空間周波数応答特性の算出にプリンタから出力するパッチを用いるため、いつなんどきでも実施が可能となる。たとえば、本画像処理装置がユーザー先に設置された際でもよいし、ユーザー先での使用環境が変わった際でもよい。プリンタから出力するパッチを用いるため、実施のタイミングに関し、制限はない。また、プリンタの安定性などが懸念されるが、複数の空間周波数応答特性を持つパッチを印刷し、プリンタから印字されたパッチの中で信頼性が高いパッチを選択し、空間周波数応答を算出することで、プリンタの振れは排除できる。
以上により、表裏の空間周波数応答特性を簡単に検出できる。その結果、表裏の空間周波数応答差を解消することができ、表裏でのシャープネス差、判定処理などの結果の差、色味差などを低減できる。
(第3実施形態)
第1の実施形態と第2の実施形態で説明した表裏の空間周波数応答特性を合わせる方法は、表裏の空間周波数応答の相対差を求め、相対的に空間周波数応答特性を合わせる方法である。そのため、表面か裏面のいずれかの空間周波数応答特性が、実用域を超える値を示していたとしても、相対的に合わせるため、表裏の空間周波数応答特性が実用域を超えるところで一致する可能性がある。
第1の実施形態と第2の実施形態で説明した表裏の空間周波数応答特性を合わせる方法は、表裏の空間周波数応答の相対差を求め、相対的に空間周波数応答特性を合わせる方法である。そのため、表面か裏面のいずれかの空間周波数応答特性が、実用域を超える値を示していたとしても、相対的に合わせるため、表裏の空間周波数応答特性が実用域を超えるところで一致する可能性がある。
そこで、本実施形態では、万線パッチについてあらかじめ空間周波数応答特性を求め、実用域を超える補正を回避する方法を図17および図18を用い説明する。
<本実施形態における表裏の空間周波数応答の比較方法の説明>
画像処理装置100がユーザーの手元に設置される以前、たとえば、工場での組み立て時などに、表面画像データと裏面画像データの空間周波数特性を、正規の測定用チャートを用い、測定しておく。ここで、表面画像データとは、第1の画像読み取り部226で読み取った画像データであり、裏面画像データとは、第2の画像読み取り部228で読み取った画像データである。測定した結果を、画像処理装置100内のたとえばRAM103に記憶しておく。また、同時に、万線パッチが印刷されたプリント画像400も測定し、RAM103に記憶しておく。さらに、両者の測定結果を対応付け、たとえば、4[lp/mm]のパッチ411の空間周波数応答と、正規の測定用チャートで測定した4[lp/mm]の空間周波数応答とをあらかじめ関連付けておく。同じように、6[lp/mm]のパッチ412、8[lp/mm]のパッチ41210[lp/mm]のパッチ414についても関連付けて、記憶する。
画像処理装置100がユーザーの手元に設置される以前、たとえば、工場での組み立て時などに、表面画像データと裏面画像データの空間周波数特性を、正規の測定用チャートを用い、測定しておく。ここで、表面画像データとは、第1の画像読み取り部226で読み取った画像データであり、裏面画像データとは、第2の画像読み取り部228で読み取った画像データである。測定した結果を、画像処理装置100内のたとえばRAM103に記憶しておく。また、同時に、万線パッチが印刷されたプリント画像400も測定し、RAM103に記憶しておく。さらに、両者の測定結果を対応付け、たとえば、4[lp/mm]のパッチ411の空間周波数応答と、正規の測定用チャートで測定した4[lp/mm]の空間周波数応答とをあらかじめ関連付けておく。同じように、6[lp/mm]のパッチ412、8[lp/mm]のパッチ41210[lp/mm]のパッチ414についても関連付けて、記憶する。
図17を用い、具体的に説明する。たとえば、表面画像データ1700は、8[lp/mm]のパッチ413で、測定用チャートで測定した空間周波数応答が50%だったとする。前述の実施形態と同じように、万線パッチ1700に対し、空間周波数補正部1405(第1の空間周波数変換手段)にてエッジ強調と平滑化をそれぞれ2段階実施する。20%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1701、10%のエッジ強調を施したものが万線パッチ1702である。逆に10%の平滑化を施したものが万線パッチ1704、20%の平滑化を施したものが万線パッチ1705である。比較のため、何もしないものを万線パッチ1703とし、一つの万線パッチの画像データから5段階の空間周波数応答特性の画像データを生成する。
RAM103に記憶される、測定用チャートとプリント画像400の空間周波数応答の関連付けの結果から、表面画像データ1700の空間周波数応答が50%であることが分かる。そのため、20%のエッジ強調を施した万線パッチ1701の空間周波数応答は60%、10%のエッジ強調を施した万線パッチ1702の空間周波数応答は55%となる。また、10%の平滑化を施した万線パッチ1704の空間周波数応答は45%、20%の平滑化を施した万線パッチ1705の空間周波数応答は40%となる。
たとえば、裏面画像データ1710は、空間周波数補正部1415(第2の空間周波数変換手段)にて0%の空間周波数変換処理を施した画像データであるとする。この場合に、第1の実施形態で説明した方法で表面画像データと比較した結果、裏面画像データ1710の空間周波数応答が万線パッチ1704と類似するという結果が出たとする。このとき、万線パッチ1704の空間周波数応答は45%であるため、裏面画像データ1710の空間周波数応答は45%ということになる。すなわち、本来50%となるべき裏面画像データ1710の空間周波数応答は45%となっている。
また、裏面画像データ1711は、空間周波数補正部1415にて0%の空間周波数変換処理を施した画像データであるとする。この場合に、表面画像データと比較した結果、裏面画像データ1711の空間周波数応答が万線パッチ1705と類似するという結果が出たとする。このとき、万線パッチ1705の空間周波数応答は40%であるため、裏面の万線パッチは40%ということになる。すなわち、本来50%となるべき裏面画像データ1711の空間周波数応答は40%となっている。
たとえば、45%未満の場合には補正しないという(45%を補正実施の閾値にするという)条件が加わると、裏面データ1710は補正対象になるが、裏面データ1711は、補正対象にならない。すなわち、実用域を超えると考えられる空間周波数応答を閾値として設定し、表面か裏面のいずれかの空間周波数応答特性がその閾値を超える場合、補正を行わない。
先の例の処理フロー図を図18に示す。図18のステップ1801、ステップ1802、ステップ1804〜1806の処理は、図13のステップ1301、ステップ1302、ステップ1304〜1306と同様の処理のため説明を省略し、図13と異なるステップのみ説明する。
ステップ1803では、CPU101が、ステップ1801とステップ1802とで取得した空間周波数応答を比較する。比較して、一致すればステップ1807へ進む。不一致の場合は、ステップ1804へ進み、試行回数Nを一つ増やす。
ステップ1807では、CPU101が、測定用チャートとプリント画像400の空間周波数応答の関連付けの結果としてRAM103に記憶されているデータとステップ1803で一致すると判断された空間周波数応答とを比較する。比較の結果が、所定の範囲(閾値)内であれば、終了する。正常終了時には、その応答量をもとに、先に説明した方法で、CPU101が補正量を決定する。範囲外の場合はステップ1808へ進み、エラー出力し、終了する。このときは、補正量は算出しない。
なお、本実施形態では、一致・不一致で判断する例を説明したが、完全に一致するか否かで判断する必要はない。たとえば、一致ではなく、近ければ一致とみなしてもよい。あるいは、近ければ、もう一度次の試行をし、二つの結果から近い方を選択するという方法もある。さらに、二つの結果の加重平均から得られた値を結果としてもよい。
また、本実施形態では、表面画像データに対して空間周波数変換処理を複数回実施し、各処理結果の空間周波数応答と、裏面画像データの空間周波数応答とを比較する(S1803)。その後、この比較結果を用いて裏面画像データの空間周波数応答が閾値内であるか否かを判断する(S1807)。この方法に限定されず、変形例として、表面画像データと裏面データに対する処理を逆にして、表面画像データの空間周波数応答が閾値内であるか否かを判断してもよい。
図17及び図18に示した処理によれば、第1又は第2の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答が所定の閾値を超えているか否かが判断される。閾値を超えていると判断された場合、補正量は算出されない。
以上のようにすることで、空間周波数変換した表面データと裏面データとを比較し、類似する空間周波数の応答量を得る。得られない場合には、エラー出力を実行し、終了する。
なお、本実施形態では、一致・不一致で判断する例を説明したが、完全に一致するか否かで判断する必要はない。たとえば、一致ではなく、近ければ一致とみなしてもよい。あるいは、近ければ、もう一度次の試行をし、二つの結果から近い方を選択するという方法もある。さらに、二つの結果の加重平均から得られた値を結果としてもよい。
以上のように、表裏の周波数応答を比較する際、予め絶対的な空間周波数応答特性を測定しておくことで、実用域を超える補正を回避することが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用することも、1つの機器からなる装置(複合機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用することも可能である。
本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インターフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用することも、1つの機器からなる装置(複合機、プリンタ、ファクシミリ装置など)に適用することも可能である。
前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラムを記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。即ちコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も実施例の範囲に含まれる。また、前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体はもちろんそのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
かかる記憶媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。
また前述の記憶媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
Claims (12)
- 画像形成装置で形成された異なる周波数特性をそれぞれ持つ複数のパッチ画像を読み取る第1の読取手段と、
前記画像形成装置で形成された前記パッチ画像を読み取る第2の読取手段と、
前記第1の読取手段が読み取った読取画像を空間周波数変換する第1の空間周波数変換手段と、
前記第2の読取手段が読み取った読取画像を空間周波数変換する第2の空間周波数変換手段と、
前記第1の空間周波数変換手段により空間周波数変換したことによる、前記複数のパッチ画像に係る前記読取画像のそれぞれの空間周波数応答の変化量に基づいて、前記複数のパッチ画像の中から空間周波数変換に用いるパッチ画像を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定したパッチ画像に係る前記プリント画像から前記第1の読取手段により読み取られ前記第1の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答と、当該パッチ画像に係る前記プリント画像から前記第2の読取手段により読み取られ前記第2の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答との差分から、前記両空間周波数応答が同程度になるように前記第1及び第2の空間周波数変換手段による変換の補正量を算出する算出手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1及び第2の空間周波数変換手段のそれぞれは、異なる空間周波数応答特性を持つ複数のフィルタのそれぞれを用いて前記空間周波数変換を行い、
前記算出手段は、前記異なる空間周波数応答特性を持つ各フィルタを用いて行われた前記空間周波数変換の結果から算出した複数の前記差分から、前記補正量を算出すること
を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 第1又は第2の空間周波数変換手段により変換した読取画像の空間周波数応答が所定の閾値を超えているか否かを判断する判断手段を備え、
前記算出手段は、前記判断手段が前記閾値を超えていると判断した場合、前記補正量を算出しないこと
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記プリント手段が出力するプリント画像は、主走査又は副走査の向きに万線が配置された画像であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第1又は第2の空間周波数変換手段が行う空間周波数変換は、エッジ強調処理であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第1又は第2の空間周波数変換手段が行う空間周波数変換は、平滑化処理であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記決定手段は、前記第1の空間周波数変換手段により空間周波数変換したことによる空間周波数応答の変化量と、前記第1の空間周波数変換手段により空間周波数変換することで期待される空間周波数応答の変化量とが同程度であるパッチ画像を前記複数のパッチ画像の中から決定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第1又は第2の空間周波数変換手段のいずれかが、前記空間周波数変換を実施することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 画像形成装置で形成された異なる周波数特性をそれぞれ持つ複数のパッチ画像を読み取る第1の読取工程と、
前記画像形成装置で形成された前記パッチ画像を読み取る第2の読取工程と、
前記第1の画像読取工程で読み取った読取画像を空間周波数変換する第1の空間周波数変換工程と、
前記第2の画像読取工程で読み取った読取画像を空間周波数変換する第2の空間周波数変換工程と、
前記第1の空間周波数変換工程により空間周波数変換したことによる、前記複数のパッチ画像に係る前記読取画像のそれぞれの空間周波数応答の変化量に基づいて、前記複数のパッチ画像の中から空間周波数変換に用いるパッチ画像を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定したパッチ画像に係る前記プリント画像から前記第1の読取工程により読み取られ前記第1の空間周波数変換工程により変換した読取画像の空間周波数応答と、当該パッチ画像に係る前記プリント画像から前記第2の読取工程により読み取られ前記第2の空間周波数変換工程により変換した読取画像の空間周波数応答との差分から、前記両空間周波数応答が同程度になるように前記第1及び第2の空間周波数変換工程による変換の補正量を算出する算出工程と
を備えることを特徴とする方法。 - 前記第1及び第2の空間周波数変換工程のそれぞれは、異なる空間周波数応答特性を持つ複数のフィルタのそれぞれを用いて前記空間周波数変換を行い、
前記算出工程は、前記異なる空間周波数応答特性を持つ各フィルタを用いて行われた前記空間周波数変換の結果から算出した複数の前記差分から、統計的手法により前記補正量を算出すること
を特徴とする請求項9に記載の方法。 - 第1又は第2の空間周波数変換工程により変換した読取画像の空間周波数応答が所定の閾値を超えているか否かを判断する判断工程を備え、
前記算出工程は、前記判断工程が前記閾値を超えていると判断した場合、前記補正量を算出しないこと
を特徴とする請求項9又は請求項10に記載の方法。 - コンピュータに請求項9から11のいずれかに記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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