以下、添付図面に従って本発明に係る画像表示装置及び撮像装置を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係る第1の実施の形態のデジタルカメラ1の正面斜視図である。図2は、デジタルカメラ1の背面図である。
デジタルカメラ1のカメラボディ10は、横長の四角い箱状に形成されており、その正面には、図1に示すように、レンズ12、ストロボ14、ストロボ調光センサ18、セルフタイマランプ20、AF補助光ランプ22等が配設されている。また、カメラボディ10の上面にはシャッタボタン24、ズームレバー26、電源スイッチ28等が配設されている。一方、カメラボディ10の背面には、図2に示すように、画像表示デバイス15(図4参照)、タッチパネル16、スピーカー(図示せず)、モードダイヤル30、十字ボタン32、MENU/OKボタン34、再生ボタン36、DISP/BACKボタン38等が配設されている。
なお、図示しないカメラボディ10の下面には、三脚ネジ穴と、開閉自在なカバーを介してバッテリー挿入部とメモリカードスロットとが設けられており、このバッテリー挿入部とメモリカードスロットにバッテリーとメモリカードが装填される。
レンズ12は、沈胴式のズームレンズで構成されており、電源スイッチ28によってカメラのモードを撮影モードに設定することにより、カメラボディ10から繰り出される。なお、レンズ12のズーム機構や沈胴機構については、公知の技術なので、ここでは、その具体的な構成についての説明は省略する。
ストロボ14は、光源としてのキセノン管を含み、必要に応じて被写体にストロボ光を照射する。
画像表示デバイス15は、カラー表示が可能な液晶ディスプレイで構成されている。この画像表示デバイス15は、再生モード時に撮影済み画像を表示するための画像表示パネルとして利用されるとともに、各種設定操作を行なう際のユーザインターフェース表示パネルとして利用される。また、撮影モード時には、必要に応じてスルー画像が表示されて、画角確認用の電子ファインダとして利用される。なお、画像表示デバイス15としては、液晶ディスプレイのみでなく、様々な種類の表示手段を用いることができる。
タッチパネル16は、画像表示デバイス15の前面に設けられており、透明導電膜(ITO)が片側に成膜された素材(主としてフィルムやガラス)に形成された透明導電膜間が互いに向い合うように所定の距離をもって貼り合わされたアナログ抵抗膜方式のタッチパネルであり、指やペンで押圧された場合に透明導電膜同士が接触することによって信号が入力されるものである。また、タッチパネル16は、複数の検出ブロックが2次元配置され、それぞれの検出ブロック毎に検出が可能なものである。
ストロボ調光センサ18は、後述するようにストロボ14の発光量を調整するものである。
セルフタイマランプ20は、たとえばLED構成されており、後述するシャッタボタン24を押した後、一定時間を経過した後で撮影を行うセルフタイマ機能を用いて撮影を行うときに発光される。
AF補助光ランプ22は、たとえば高輝度LED構成されており、AF時に必要に応じて発光される。
シャッタボタン24は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる2段ストローク式のスイッチで構成されている。デジタルカメラ1は、このシャッタボタン24が「半押し」されることにより、AE/AFが作動し、「全押し」されることにより、撮影を実行する。
ズームレバー26は、ズームを指示するズーム指示手段として機能する。デジタルカメラ1は、撮影モード時にズームレバー26が操作されることにより、レンズ12の焦点距離が変化する。また、再生モード時にズームレバー26が操作されることにより、再生中の画像が拡大、縮小する。
電源スイッチ28は、デジタルカメラ1の電源をON/OFFする電源スイッチとしての機能を有する。電源スイッチ28をスライドさせて「ON位置」に合わせることにより、デジタルカメラ1の電源がONになり、「撮影モード」で駆動される。また、電源スイッチ28をスライドさせて「OFF位置」に合わせることによりデジタルカメラ1の電源がOFFになる。
モードダイヤル30は、デジタルカメラ1の撮影モードを設定する撮影モード設定手段として機能し、このモードダイヤルの設定位置により、デジタルカメラ1の撮影モードが様々なモードに設定される。例えば、絞り、シャッタスピード等がデジタルカメラ1によって自動的に設定される「オート撮影モード」、動画撮影を行う「動画撮影モード」、人物撮影に適した「人物撮影モード」、動体撮影に適した「スポーツ撮影モード」、風景の撮影に適した「風景撮影モード」、夕景及び夜景の撮影に適した「夜景撮影モード」、絞りの目盛りを撮影者が設定し、シャッタスピードをデジタルカメラ1が自動的に設定する「絞り優先撮影モード」、シャッタスピードを撮影者が設定し、絞りの目盛りをデジタルカメラ1が自動的に設定する「シャッタスピード優先撮影モード」、絞り、シャッタスピード等を撮影者が設定する「マニュアル撮影モード」等である。
十字ボタン32は、上下左右4方向の指示を入力する方向指示手段として機能し、たとえば、メニュー画面でメニュー項目の選択などに使用される。
MENU/OKボタン34は、各モードの通常画面からメニュー画面への遷移を指示するボタン(MENUボタン)として機能するととともに、選択内容の確定、処理の実行等を指示するボタン(OKボタン)として機能する。
再生ボタン36は、「再生モード」と「撮影モード」との間でデジタルカメラ1の駆動を切り替えるボタンとして機能する。デジタルカメラ1が「撮影モード」で駆動している場合に再生ボタン36を押下することにより、「撮影モード」から「再生モード」に切り替えられる。また、デジタルカメラ1が「再生モード」で駆動している場合に再生ボタン36を押下することにより、「再生モード」から「撮影モード」に切り替える。
DISP/BACKボタン38は、入力操作のキャンセルや一つ前の操作状態に戻すことを指示するボタンとして機能する。また、DISP/BACKボタン38は、画像表示デバイス15の表示切り替えを指示するボタンとして機能し、撮影中、このDISP/BACKボタン38が押されると、画像表示デバイス15の表示が、ON→フレーミングガイド表示→OFFに切り替えられる。また、再生中、このDISP/BACKボタン38が押されると、通常再生(1枚画像表示モード)→文字表示なし→サムネイル表示(サムネイル表示モード)→マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)に切り替えられる。
サムネイル表示とは、画像検索を目的とした表示であり、図2に示すように、記録メディア117(図4参照)等に記録された画像データのサムネイル画像が2次元配置された一覧表示画面である。本実施の形態のサムネイル表示モードにおいては、サムネイル画像が縮小されて画像表示デバイス15に2次元配置される。ユーザがタッチパネル16等により任意の画像を選択すると、選択された画像のサムネイル画像が通常の大きさで表示される。
マルチビュー表示とは、画像検索を目的とした表示であり、図3に示すように、画像表示デバイス15が左右の2つの表示領域に分割されており、左側の表示領域(以下、一覧表示領域という)には、記録メディア117(図4参照)等に記録された画像の一覧が表示され、右側の表示領域(以下、拡大表示領域という)には、一覧表示領域に表示された画像の一部が表示された表示画面である。また、一覧表示領域には、拡大表示領域の表示範囲を示す枠が表示される。
マルチビュー表示では、拡大表示領域に表示される画像がユーザに視認できればよいため、一覧表示領域には多くの枚数の画像が表示可能である。したがって、マルチビュー表示は、サムネイル表示よりも、より多い枚数の画像の中から所望の画像を検索する場合に適した表示である。なお、マルチビュー表示を行う方法については、後に詳述する。
図4は、デジタルカメラ1の内部構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、主として、CPU100、操作部(シャッタボタン24、ズームレバー26、電源スイッチ28、モードダイヤル30、十字ボタン32、MENU/OKボタン34、DISP/BACKボタン38等)101、ROM102、DRAM103、AE/AWB検出回路104、AF検出回路105、電源部107、撮像素子110、CDS/AMP/AD変換部111、画像入力コントローラ112、画像信号処理部113、圧縮伸張処理部114、ビデオエンコーダ115、メディア記録制御部116、記録メディア117、音入力処理部118、音出力処理部119、一覧画像生成部120、画像切り出し制御部121とで構成される。
CPU100は、デジタルカメラ1の全体の動作を統括的に制御する。また、CPU100は、マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)の場合には、画像表示デバイス15を左側の表示領域と右側の表示領域とに分割する。
ROM102には、このCPU100が実行する制御プログラムであるファームウェア、制御に必要な各種データ、カメラ設定値、撮影された画像データ等が記録されている。また、ROM102には、一覧画像生成部120で生成された一覧画像が記憶される。
DRAM103は、CPU100の作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用される。また、DRAM103には、一覧画像生成部120で生成された一覧画像が一時的に記憶される。
AE/AWB検出回路104は、CPU100からの指令に従い、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な物理量を算出する。たとえば、AE制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(たとえば16×16)に分割し、分割したエリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。CPU100は、このAE/AWB検出回路104から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。そして、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図から絞り値とシャッタスピードを決定する。また、AWB制御に必要な物理量として、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割したエリアごとにR、G、Bの画像信号の色別の平均積算値を算出する。CPU100は、得られたRの積算値、Bの積算値、Gの積算値から分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、求めたR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行う。そして、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、たとえば各比の値がおよそ1(つまり、1画面においてRGBの積算比率がR:G:B≒1:1:1)になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を決定する。
AF検出回路105は、CPU100からの指令に従い、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のデジタルカメラ1では、撮像素子110から得られる画像のコントラストによりAF制御が行われ(いわゆるコントラストAF)、AF検出回路105は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。CPU100は、このAF検出回路105で算出される焦点評価値が極大となる位置を検出し、その位置にフォーカスレンズ群を移動させる。すなわち、フォーカスレンズ群を至近から無限遠まで所定のステップで移動させ、各位置で焦点評価値を取得し、得られた焦点評価値が最大の位置を合焦位置として、その位置にフォーカスレンズ群を移動させる。
クロックジェネレータ106は、共振回路とアンプを内蔵しており、CPU100を含む各構成要素にタイミング信号を供給する。これにより、各構成要素の動作が同期する。
電源部107は、主として、バッテリーと電源制御回路とで構成される。電源制御回路は、バッテリーの消費電力を抑制するために、デジタルカメラ1がONされていない場合には、バッテリーからCPU100にのみ電源を供給し、デジタルカメラ1がONされた場合には、バッテリーから各ブロックに電力が供給されるように制御する。
撮像素子110は、所定のカラーフィルタ配列(例えば、ハニカム配列、ベイヤ配列)のR、G、Bのカラーフィルタが設けられたカラーCCDで構成されており、撮像素子110の受光面に入射した光は、その受光面に配列された各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、タイミングジェネレータ(図示せず)から加えられるタイミング信号に従って読み出され、電圧信号(画像信号)として撮像素子110から順次出力され、CDS/AMP/AD変換部111に入力される。なお、撮像素子110は、CCD型のイメージセンサに限らず、CMOS型のイメージセンサを用いることもできる。
CDS/AMP/AD変換部111は、CDS回路、アナログアンプ及びA/D変換部を含み、CDS回路は、撮像素子110から出力された画像信号に対して相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)を行う。アナログアンプは、CPU100から加えられる撮影感度設定用ゲインによってCDS回路から出力される画像信号を増幅し、R、G、Bのアナログの画像信号を生成する。A/D変換部はR、G、Bのアナログの画像信号デジタルの画像信号に変換する。
画像入力コントローラ112は、所定容量のラインバッファを内蔵しており、CPU100からの指令に従い、CDS/AMP/AD変換部132から出力された1画像分の画像信号を蓄積して、DRAM103に記録する。
画像信号処理部113は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、ホワイトバランス補正回路によりR、G、Bの画像信号ごとにデジタルゲインをかけることでホワイトバランス調整が行われ、ガンマ補正回路によりガンマ特性に応じた階調変換処理が行われ、同時化回路により単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する同時化処理が行われる。同時化されたR、G、Bの画像信号は、更に輝度・色差信号生成回路により輝度信号Yと色差信号Cr、Cb(YC信号)に変換され、Y信号は、輪郭補正回路により輪郭強調処理される。
圧縮伸張処理部114は、CPU100からの指令に従い、入力された画像データに所定形式の圧縮処理を施し、圧縮画像データを生成する。また、CPU100からの指令に従い、入力された圧縮画像データに所定形式の伸張処理を施し、非圧縮の画像データを生成する。
ビデオエンコーダ115は、画像表示デバイス15への表示を制御する。すなわち、記録メディア117などに保存された画像信号を画像表示デバイス15に表示するための映像信号(たとえば、NTSC信号やPAL信号、SCAM信号)に変換して画像表示デバイス15に出力するとともに、必要に応じて所定の文字、図形情報を画像表示デバイス15に出力する。
メディア記録制御部116は、圧縮伸張処理部114で圧縮処理された各画像データを記録メディア117に記録する。
記録メディア117は、デジタルカメラ1に着脱自在なxDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の記録媒体である。
記録メディア117には、撮影された静止画、動画のデータが記憶される。静止画のデータは、Exif規格に従った画像ファイルとして記録メディア117に記録される。Exifファイルは、主画像のデータを格納する領域と、縮小画像(サムネイル画像)のデータを格納する領域とを有しており、主画像とサムネイル画像とが共にExifファイル内に書き込まれる。また、Exifファイルには、撮影日時、撮影条件、撮影シーン(例えば、撮影モードのモードが「人物撮影モード」の場合には「人物」シーン、「スポーツ撮影モード」の場合には「スポーツ」シーン、「風景撮影モード」の場合には「風景」シーン、「夜景撮影モード」の場合には「夜景」シーン等)、顔検出情報等のタグ情報が付属されている。サムネイル画像とは、撮影によって取得された主画像のデータから画素の間引き処理その他の必要なデータ処理を経て、規定サイズ(例えば、160×120又は80×60ピクセルなど)に縮小された画像である。
音入力処理部118は、マイク(図示せず)に入力された音声信号の増幅、符号化処理を行う。
音出力処理部119は、スピーカー19への出力信号生成処理を行う。
一覧画像生成部120は、記録メディア117又はROM102に記憶された画像のサムネイル画像(サムネイル画像に限らず、縮小画像であればどのような形態の画像であってもよい)が一覧表示された1枚の一覧画像を生成する。一覧画像生成部120は、記録メディア117又はROM102に新たな画像ファイルが記憶されたり、画像ファイルが削除されたりすること等により、記録メディア117又はROM102の内容が変更される都度、一覧画像を生成する。一覧画像生成部120は、生成した一覧画像をROM102に記憶する。
以下、一覧画像を生成する方法について説明する。
まず、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内のサムネイル画像を記録メディア117又はROM102から読み出してDRAM103に転送し、ここに一旦蓄える。一覧画像生成部120は、DRAM103に一旦蓄えられたサムネイル画像を、記録メディア117に記憶された順番に2次元配置することにより、一覧画像を生成する。
本実施の形態では、横方向に10枚、縦方向に最大50枚、合計500枚のサムネイル画像を並べることにより一覧画像を生成する。例えば、記録メディア117等に画像が400枚しか記憶されていない場合には、図5に示すように、サムネイル画像が配置されない部分(余白)を黒塗りした一覧画像を生成する。また、記録メディア117等に画像が500枚以上記憶されている場合には、1枚目〜500枚目の画像のサムネイル画像を用いて1枚目の一覧画像を生成し、501枚目〜1000枚目の画像の一覧画像を用いて2枚目の一覧画像を生成し、・・・というように複数枚の一覧画像を生成する。
また、一覧画像生成部120は、一覧画像を生成するのと同時に、一覧画像中の各サムネイル画像と、各サムネイル画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報とを紐付けたデータを生成し、生成したデータを一覧画像と関連付けてROM102に記憶する。
画像切り出し制御部121は、図5に示すように、所望の位置及び所望の大きさの画像を一覧画像から切り出して、切り出し画像Aを生成する。また、画像切り出し制御部121は、図6に示すように、所望の位置及び所望の大きさの画像を切り出し画像Aから切り出して、切り出し画像Bを生成する。このように一覧画像から切り出し画像A、切り出し画像Bを切り出すため、切り出し画像A、切り出し画像Bは画像ごとに切り出されるわけではなく、隣接する画像の一部が共に切り出されることもある。なお、図6においては、横に5枚、縦に10枚の画像が配置された切り出し画像Aを例に示したが、これに限定されるものではない。
画像切り出し制御部121は、ユーザにより一覧表示領域や拡大表示領域に表示された画像の移動指示、拡大縮小指示が入力された場合や、枠の移動指示が入力された場合(後に詳述)には、その都度切り出し画像A、切り出し画像Bを生成する。画像切り出し制御部121は、生成した切り出し画像A、切り出し画像Bを、画像切り出し制御部121内のメモリ領域(本実施の形態では、揮発性とする)に記憶する。
以上のように構成されたデジタルカメラ1の作用について説明する。
このデジタルカメラ1において、電源スイッチ28がON操作されると、CPU100はこれを検出し、カメラ内電源をONにし、撮影モードで撮影スタンバイ状態にする。
この撮影スタンバイ状態では、CPU100は、レンズ駆動部(図示せず)を介してレンズ12を所定位置まで繰り出し、撮像素子110によってスルー画像用の撮影を行う。すなわち、撮像素子110で連続的に画像が撮像され、その画像信号が連続的にCDS/AMP/AD変換部111で処理されて、スルー画像用の画像データが生成される。
生成された画像データは、順次表示制御回路76に加えられ、表示用の信号形式に変換されて、画像表示デバイス15に出力される。これにより、画像表示デバイス15にスルー画像(ライブビュー画像)が表示される。
ユーザ(撮影者)は、画像表示デバイス15に表示されるスルー画を見ながらフレーミングしたり、撮影したい被写体を確認したり、撮影後の画像を確認したり、撮影条件を設定したりする。
上記撮影スタンバイ状態時にシャッタボタンが半押しされると、CPU100にS1ON信号が入力される。
CPU100はこれを検知し、AE測光、AF制御を行う。AE測光時には、撮像素子110を介して取り込まれる画像信号の積算値等に基づいて被写体の明るさを測光する。この測光した値(測光値)は、本撮影時における絞り44の絞り値、及びシャッタ速度の決定に使用される。同時に、検出された被写体輝度より、フラッシュの発光が必要かどうかを判断する。同時に、検出された被写体輝度より、フラッシュの発光が必要かどうかを判断する。フラッシュの発光が必要と判断された場合には、フラッシュをプリ発光させ、その反射光に基づいて本撮影時のフラッシュの発光量を決定する。
また、CPU100は、AF制御時にはフォーカスレンズを至近から無限遠に対応するレンズ位置に順次移動させるとともに、レンズ位置毎に撮像素子110を介して取り込まれるAFエリアの画像信号に基づいて画像信号の高周波成分を積算した評価値を取得し、この評価値がピークとなるレンズ位置を求め、そのレンズ位置にフォーカスレンズを移動させるコントラストAFを行う。
シャッタボタンが全押しされたか、すなわちCPU100にS2ON信号が入力されたかを判断する。S2ON信号が入力されると、このS2ON信号に応動して、撮影、記録処理を実行する。
まず、CPU100は、前記測光値に基づいて決定した絞り値に基づいて絞り駆動部(図示せず)を介して絞り(図示せず)を駆動するとともに、前記測光値に基づいて決定したシャッタ速度になるようにタイミングジェネレータを介して撮像素子110での電荷蓄積時間(いわゆる電子シャッター)を制御する。
被写体光は、レンズ12を介しての受光面に入射し、撮像素子110で入射光量に応じた量の信号電荷に変換され、CDS/AMP/AD変換部111に入力される。
CDS/AMP/AD変換部111は、CDSパルスに基づいてCCD出力信号を相関二重サンプリング処理し、CPU100から加えられる撮影感度設定用ゲインによってCDS回路から出力される画像信号を増幅し、デジタルの画像信号に変換する。この変換された画像信号(R、G、BのRAWデータ)は、画像入力コントローラ112を介してDRAM103に転送され、ここに一旦蓄えられる。
DRAM103から読み出されたR、G、Bの画像信号は、画像信号処理部113に入力される。画像信号処理部113では、CPU100からの指令に従い、入力された画像信号に所要の信号処理を施して、輝度データ(Yデータ)と色差データ(Cr,Cbデータ)とからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。画像信号処理部113で処理されたYC信号は再びDRAM103に蓄えられる。
上記のようにしてDRAM103に蓄えられたYC信号は、圧縮伸張処理部114によって圧縮され、所定のフォーマットの画像ファイルとして、メディア記録制御部116により記録メディア117に記録される。それと同時に、圧縮伸張処理部114は、サムネイル画像を生成し、メディア記録制御部116により主画像とともにExifファイル内に書き込まれる。なお、記録メディア117が無い場合には、画像ファイルはROM102に記録される。
このようにして記録メディア117又はROM102に記録された画像データは、デジタルカメラ1のモードを再生モードに設定することにより、画像表示デバイス15に再生表示される。再生モードへの移行は、再生ボタン36を押下することにより行われる。デジタルカメラ1の再生動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
CPU100は、現在設定されているモードが何であるかを判断する(ステップS10)。モードの設定は、再生モード中、DISP/BACKボタン38が押されることにより、通常再生(1枚画像表示モード)→文字表示なし→サムネイル表示(サムネイル表示モード)→マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)の順に切り替えられる。
通常再生(1枚画像表示モード)に設定されている場合(ステップS12)には、CPU100は、メディア記録制御部116を介して記録メディア117又はROM102に記録されている最終コマの画像ファイルを読み出し、DRAM103に転送し、ここに一旦蓄える。CPU100は、DRAM103から最終コマの画像ファイル読み出し、圧縮伸張処理部114へ入力する。圧縮伸張処理部114は、この読み出された画像ファイルの圧縮データを非圧縮のYC信号に伸張し、CPU100は、伸張されたYC信号をDRAM103に保持する(ステップS14)。
CPU100は、ビデオエンコーダ115に指令を出し、ビデオエンコーダ115は、伸張されたYC信号を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する(ステップS16)。これにより、画像表示デバイス15には記録メディア117に記録されている最終コマの画像が表示される(1枚画像の再生)。
その後、順コマ送りスイッチ(十字ボタン32の右キー)が押されると、順方向にコマ送りされ、逆コマ送りスイッチ(十字ボタン32の左キー)が押されると、逆方向にコマ送りされる。そして、コマ送りされたコマ位置の画像ファイルが記録メディア117又はROM102から読み出され、上記と同様にして画像が画像表示デバイス15に再生される。
サムネイル表示(サムネイル表示モード)に設定されている場合(ステップS18)には、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記録されている画像ファイルのサムネイル画像を、記録メディア117又はROM102に記録された順番に介して読み出し、圧縮伸張処理部114へ入力する。圧縮伸張処理部114は、この読み出されたサムネイル画像を、読み出された順番で非圧縮のYC信号に伸張し、CPU100は、伸張されたYC信号をDRAM103に保持する(ステップS20)。
CPU100は、DRAM103に保持したYC信号を1枚ずつビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、入力されたYC信号を表示用の信号形式に変換して1枚ずつ画像表示デバイス15に出力する。この時、CPU100は、ビデオエンコーダ115を介して、表示用の信号形式に変換されたサムネイル画像を、記録メディア117又はROM102から読み出した順番に所定の大きさに縮小して左上から順番に配置させる(ステップS22)。これにより、画像表示デバイス15には、図2に示すように、記録メディア117又はROM102に記録された画像データのサムネイル画像が2次元配置されたサムネイル一覧画像が表示される。
その後、十字ボタン32の右キーが押されると、記録メディア117又はROM102に記録されている画像ファイルのサムネイル画像であって、現在画像表示デバイス15に表示されているサムネイル一覧画像の最後に表示されているサムネイル画像の次に記録メディア117又はROM102に記録された画像から順番に1枚ずつ記録メディア117又はROM102から読み出され、上記と同様にして画像が画像表示デバイス15に再生される。これにより、現在画像表示デバイス15に表示されているサムネイル一覧画像の後のページのサムネイル一覧画像が画像表示デバイス15に表示される。また、十字ボタン32の左キーが押されると、同様にして、現在画像表示デバイス15に表示されているサムネイル一覧画像の前のページのサムネイル一覧画像が画像表示デバイス15に表示される。
このように、サムネイル表示(サムネイル表示モード)の場合において、ユーザの操作により画像表示デバイス15に表示される画像が変わる場合には、サムネイル画像の読み出し、非圧縮のYC信号への伸張、表示用の信号形式に変換及び画像表示デバイス15に出力をサムネイル画像の枚数分繰り返し行う。
サムネイル一覧画像が画像表示デバイス15に表示された状態下で、タッチパネル16への入力が行われることによりサムネイル画像が選択されると、CPU100は、これを検知し、入力が行われた検出ブロックに重ねて表示されたサムネイル画像を検出し、検出したサムネイル画像のYC信号をDRAM103から取得する。ビデオエンコーダ115は、検出したサムネイル画像のYC信号を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する。CPU100は、ビデオエンコーダ115を介して、現在縮小して表示されているサムネイル画像に変えて(又は重ねて)、当該サムネイル画像を等倍で表示する。これにより、図2に示すように、選択されたサムネイル画像が画像の確認が可能な大きさで表示される。
なお、サムネイル画像の選択は、タッチパネル16による方法に限らず、十字ボタン32を用いて行なうようにしてもよい。例えば、十字ボタン32を操作して画像表示デバイス15上でカーソルを移動させ、選択するサムネイル画像の上にカーソルを留まらせる。そして、MENU/OKボタン34を押下することで、サムネイル画像の選択を行なうようにしてもよい。
マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)に設定されている場合(ステップS24)には、CPU100は、一覧画像生成部120が生成した一覧画像をROM102から読み出し、DRAM103に一時的に記憶する(ステップS26)。
CPU100は、DRAM103に一時的に記憶された一覧画像を画像切り出し制御部121へ入力し、画像切り出し制御部121は、一覧画像から切り出し画像A及び切り出し画像Bを生成する(ステップS28)。切り出し画像Aの切り出し位置は一覧画像の略中央に初期設定されており、切り出し画像Bの切り出し位置は切り出し画像Aの略中央に初期設定されている。画像切り出し制御部121は、生成した切り出し画像A及び切り出し画像Bを画像切り出し制御部121のメモリ領域に保存する。
CPU100は、画像切り出し制御部121に一時的に記憶された切り出し画像Aを一覧表示領域に表示可能な大きさに縮小し、切り出し画像Bを拡大表示領域に表示可能な大きさに縮小して表示する。切り出し画像Aの大きさは切り出し画像Bの大きさより大きいため、切り出し画像A、切り出し画像Bを略同一の大きさに縮小すると、切り出し画像Aは縮小率が小さい縮小画像となり、切り出し画像Bは縮小率が大きい縮小画像となる。なお、縮小率は、縮小後の画像の大きさ/元の画像の大きさで定義され、縮小率が100%の場合は縮小されていないことを意味する。
そして、CPU100は、縮小後の切り出し画像A及び切り出し画像Bをビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、入力された切り出し画像A及び切り出し画像Bを表示用の信号形式に変換し、切り出し画像Aを一覧表示領域に出力し、切り出し画像Bを拡大表示領域に出力する。これにより、図2に示すように、したがって、一覧表示領域には縮小率の小さな画像が表示され、拡大表示領域には縮小率の大きな画像が表示されたマルチビュー表示が行われる(ステップS30)。これと同時に、CPU100は、画像表示デバイス15を介して、切り出し画像Bの範囲(拡大表示領域に表示された画像の表示範囲)を示す枠を、一覧表示領域全体に表示された縮小率の小さな画像に重ねて表示させる。
切り出し画像A、切り出し画像Bは一覧画像の一部であるため、ユーザが見たい画像が切り出し画像A、切り出し画像Bに含まれていない場合には、ユーザは見たい画像を見ることができない。そのため、ユーザが十字ボタン32の上下左右のいずれかのキーを押したり、一覧画像上のタッチパネル16に指などで接触し、指などを上下左右のいずれかの方向に移動させたりすることにより、縮小率が小さい縮小画像又は縮小率が大きい縮小画像の移動指示が入力されると、CPU100は、切り出し画像A又は切り出し画像Bの切り出し位置を上下左右のいずれかの方向に移動させる。
具体的には、CPU100は、縮小率が小さい縮小画像又は縮小率が大きい縮小画像の移動指示が入力されると、画像切り出し制御部121に指示を入力し、画像切り出し制御部121は、移動指示が入力された方向に切り出し画像A又は切り出し画像Bの切り出し位置を変更して、新たな切り出し画像A又は切り出し画像Bを生成する。そして、画像切り出し制御部121は、今まで記憶されていた切り出し画像A及び切り出し画像Bに変えて、画像切り出し制御部121内のメモリ領域に新たに生成した切り出し画像A、切り出し画像Bを記憶する。
そして、CPU100は、新たに記憶した切り出し画像Aを一覧表示領域に表示し、切り出し画像Bを拡大表示領域に表示する。これにより、ユーザは、当初視認できなかった画像が視認できるようになる。
マルチビュー表示においては、一方の表示領域(一覧表示領域又は拡大表示領域)上で行われた操作に、もう片方の表示領域に表示された画像が連動して変化する点に特徴がある。以下、一方の表示領域上で行われた操作に、もう片方の表示領域に表示された画像の動作を連動させる方法について説明する。
(1)縮小率が小さい縮小画像を移動させる方法
図8は、一覧表示領域に表示された縮小率が小さい縮小画像を移動させる操作に連動して、拡大表示領域に表示された切り出し画像Bを変更させる形態を示す。
ユーザが、一覧表示領域上のタッチパネル16に指などで接触し、指などを左方向に移動させる(縮小率が小さい縮小画像を移動させる操作を行う)と、CPU100は、一覧表示領域上の検出ブロックに信号が入力されたこと、及び信号が入力された検出ブロックの位置が左方向に移動していることを検出する。また、CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量を検出する。
CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量に応じて、切り出し画像Aの切り出し位置を左方向に移動させる。例えば、図8において、まず点Aに位置する検出ブロックに信号が入力され、信号が入力された検出ブロックの位置が点Bへ移動した場合には、CPU100は、点Aと点Bとの間の距離hだけ切り出し画像Aの切り出し位置を左方向へ移動させる。
CPU100は、切り出し画像Aの切り出し位置を移動させた後で、画像切り出し制御部121に指示を出し、画像切り出し制御部121は、移動後の切り出し位置で切り出した切り出し画像Aを生成する。
切り出し画像Bについては移動指示の入力がされていないため、初期設定の通り、切り出し画像Aの略中央が切り出し位置である。そのため、画像切り出し制御部121は、新たに生成した切り出し画像Aの略中央部を切り出して、新たな切り出し画像Bを生成する。
CPU100は、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Aを一覧表示領域に表示させる。これにより、縮小率が小さい縮小画像が変更される。また、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Bを拡大表示領域に表示させる。これにより、縮小率が大きな縮小画像が変更される。それと共に、CPU100は、切り出し画像Bの範囲を示す枠を、縮小率の小さな画像に重ねて表示させる。なお、CPU100は、新たな切り出し画像Bを拡大表示領域に表示するのに先立ち、現在表示されている縮小率が大きな縮小画像を左方向へ移動させるようにすると、より操作性がよくなる。
これにより、ユーザが縮小率が小さい縮小画像を移動させる操作をすることで、縮小率が小さい縮小画像を移動させ、また縮小率が小さい縮小画像の移動に連動して縮小率が大きな縮小画像を変更させることができる。上記説明は、ユーザが縮小率が小さい縮小画像を左方向へ移動させる操作をした場合を例に説明したが、右方向、上方向、下方向、右下方向等の斜め方向などの様々な方向に一覧画像を移動させる操作をした場合にも、同様の方法により、縮小率が小さい縮小画像及び縮小率が大きな縮小画像を移動させることができる。
(2)枠を移動させる方法
図9は、枠を移動させる操作に連動して、縮小率が大きな縮小画像を変更させる形態を示す。
ユーザが、枠上のタッチパネル16に指などで接触し、指などを左方向に移動させる(枠を移動させる操作を行う)と、CPU100は、枠上の検出ブロックに信号が入力されたこと、及び信号が入力された検出ブロックの位置が左方向に移動していることを検出する。また、CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量を検出する。
CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量に応じて、切り出し画像Bの切り出し位置を左方向に移動させる。例えば、図9において、まず点Cに位置する検出ブロックに信号が入力され、信号が入力された検出ブロックの位置が点Dへ移動した場合には、CPU100は、点Cと点Dとの間の距離iだけ切り出し画像Bの切り出し位置を左方向へ移動させる。画像切り出し制御部121は、移動後の切り出し位置で切り出し画像Bを切り出して、新たな切り出し画像Bを生成する。
CPU100は、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Bを拡大表示領域に表示させる。これにより、縮小率が大きな縮小画像が変更される。それと共に、CPU100は、切り出し画像Bの範囲を示す枠を、縮小率の小さな画像に重ねて表示させる。なお、CPU100は、新たな切り出し画像Bを拡大表示領域に表示するのに先立ち、現在表示されている縮小率が大きな縮小画像を左方向へ移動させるようにすると、より操作性がよくなる。
これにより、ユーザが枠を移動させる操作に連動して、拡大表示領域に表示される切り出し画像Bを変更させることができる。上記説明は、ユーザが枠を左方向へ移動させる操作をした場合を例に説明したが、右方向、上方向、下方向、右下方向等の斜め方向などの様々な方向に枠を移動させる操作をした場合にも、同様の方法により、拡大表示領域に表示される画像を移動させることができる。
(3)縮小率が大きな縮小画像を移動させる方法
図10は、拡大表示領域に表示された画像を移動させる操作を行うことにより切り出し画像B変更を移動させると共に、拡大表示領域に表示される画像を移動させる操作に連動して一覧画像を移動させる形態を示す。
ユーザが、拡大表示領域上のタッチパネル16に指などで接触し、指などを左方向に移動させる(切り出し画像Bを移動させる操作を行う)と、CPU100は、拡大表示領域上の検出ブロックに信号が入力されたこと、及び信号が入力された検出ブロックの位置が左方向に移動していることを検出する。また、CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量を検出する。
CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量に応じて、切り出し画像Aの切り出し位置を左方向に移動させる。例えば、図10において、まず点Eに位置する検出ブロックに信号が入力され、信号が入力された検出ブロックの位置が点Fへ移動した場合には、CPU100は、点Eと点Fとの間の距離jを一覧画像上の移動量に換算し、換算した量だけ切り出し画像Aの切り出し位置を左方向に移動させる。例えば、枠の横方向の長さをaとし、一覧画像の横方向の長さをbとすると、切り出し画像Aの切り出し位置の移動量j’は、数式1のようにして換算される。
[数1]
j’=j×a/b
画像切り出し制御部121は、移動後の切り出し位置で切り出し画像Aを切り出して、新たな切り出し画像Aを生成する。切り出し画像Bについては移動指示の入力がされていないため、初期設定の通り、切り出し画像Aの略中央が切り出し位置である。そのため、画像切り出し制御部121は、新たに生成した切り出し画像Aの略中央部を切り出して、新たな切り出し画像Bを生成する。
CPU100は、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Aを一覧表示領域に表示させる。これにより、縮小率が小さい縮小画像が変更される。また、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Bを拡大表示領域に表示させる。これにより、縮小率が大きな縮小画像が変更される。それと共に、CPU100は、切り出し画像Bの範囲を示す枠を、縮小率の小さな画像に重ねて表示させる。なお、CPU100は、新たな切り出し画像Bを拡大表示領域に表示するのに先立ち、現在表示されている縮小率が大きな縮小画像を左方向へ移動させるようにすると、より操作性がよくなる。
これにより、ユーザが縮小率が大きな縮小画像を移動させる操作を行うことにより縮小率が大きな縮小画像を移動させると共に、縮小率が大きな縮小画像を移動させる操作に連動して縮小率が小さい縮小画像を移動させることができる。上記説明は、ユーザが縮小率が大きな縮小画像を左方向へ移動させる操作をした場合を例に説明したが、右方向、上方向、下方向、右下方向等の斜め方向などの様々な方向に縮小率が大きな縮小画像を移動させる操作をした場合にも、同様の方法により、縮小率が小さい縮小画像及び縮小率が大きな縮小画像を移動させることができる。なお、ユーザが拡大表示領域に表示される画像を移動させる操作に連動して、縮小率が小さい縮小画像を移動させる場合に限らず、枠の位置を変更させるようにしてもよい。
(4)枠の大きさを変える方法
図11は、枠の大きさを大きくする又は小さくする操作に連動して、切り出し画像Bを拡大又は縮小させる形態を示す。以下、枠の大きさを大きくする操作をした場合を例に説明する。
ユーザが、例えば、枠上のタッチパネル16に指などで連続して2回接触(ダブルクリック)し、指などを外側(一覧表示領域の中心からの距離が遠くなる方向)に移動させる(枠を大きくする操作)と、CPU100は、枠上の検出ブロックに信号が連続して2回入力されたこと、及び信号が入力された検出ブロックの位置が外側に移動していることを検出する。そして、CPU100は、信号が入力された検出ブロックの移動量に応じて、枠を大きくする。例えば、図11において、まず点Gに位置する検出ブロックに信号が連続して2回入力され、信号が入力された検出ブロックの位置が点Hへ移動した場合には、CPU100は、図11の実線に示す大きさから図11の点線に示す大きさへと縮小率の小さな縮小画像に重ねて表示された枠の大きさを大きくする。
CPU100は、枠を大きくすると共に、切り出し画像Bの切り出し位置を大きくする。CPU100は、画像切り出し制御部121に指示を出し、画像切り出し制御部121は、大きくした切り出し位置で切り出し画像Aから切り出し画像Bを切り出して、新たな切り出し画像Bを生成する。
CPU100は、画像切り出し制御部121が新たな切り出し画像Bをビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、新たな切り出し画像を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力し、CPU100は、新たな切り出し画像Bを拡大表示領域に表示する。これにより、縮小率が大きな縮小画像が変更される。
これにより、ユーザが枠の大きさを大きくする操作をすることで枠の大きさを大きくし、かつ枠の大きさを大きくする操作に連動して縮小率が大きな縮小画像の縮小率を小さくすることができる。上記説明は、ユーザが枠の大きさを大きくする操作をした場合を例に説明したが、枠の大きさを小さくする操作(例えば、枠上のタッチパネル16に指などで連続して2回接触(ダブルクリック)し、指などを内側(一覧表示領域の中心からの距離が近くなる方向)に移動させる)をした場合にも、同様の方法により、枠の大きさを小さくし、かつ縮小率が小さい縮小画像の縮小率を大きくすることができる。
(5)縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きく又は小さくする方法
図12は、縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きく又は小さくする操作をすることにより、縮小率が大きな縮小画像を大きく又は小さくし、縮小率が大きな縮小画像を大きく又は小さくする操作に連動して枠の大きさを変化させる形態を示す。以下、縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きくさせる操作をした場合を例に説明する。
ユーザが、例えば、拡大表示領域上のタッチパネル16に指などで連続して2回接触(ダブルクリック)し、指などを外側(拡大表示領域の中心からの距離が遠くなる方向)に移動させる(切り出し画像Bを拡大させる操作を行う)と、CPU100は、拡大表示領域上の検出ブロックに信号が連続して2回入力されたこと、及び信号が入力された検出ブロックの位置が外側に移動していることを検出する。例えば、図12において、まず点Iに位置する検出ブロックに信号が連続して2回入力され、信号が入力された検出ブロックの位置が点Jへ移動した場合には、CPU100は、切り出し画像Bを拡大させる操作が行われたと判断する。
CPU100は、縮小率の小さな縮小画像に重ねて表示された枠の大きさを所定の割合で縮小する。例えば、CPU100は、図12の点線に示す大きさから、図12の実線に示す大きさへ枠を縮小すると共に、切り出し画像Bの切り出し位置を縮小する。CPU100は、画像切り出し制御部121に指示を出し、画像切り出し制御部121は、縮小した切り出し位置で切り出し画像Aから切り出し画像Bを切り出して、新たな切り出し画像Bを生成する。
CPU100は、画像切り出し制御部121が新たに生成した切り出し画像Bをビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、新たな切り出し画像Bを表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力し、CPU100は、新たな切り出し画像を拡大表示領域に表示する。これにより、縮小率が大きな縮小画像の縮小率が大きく変更される。
これにより、ユーザが縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きくする操作をすることでユーザが縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きくし、かつユーザが縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きくする操作に連動して枠の大きさを小さくすることができる。上記説明は、縮小率が大きな縮小画像の縮小率をユーザが大きくする操作をした場合を例に説明したが、縮小率が大きな縮小画像の縮小率を小さくする操作(例えば、拡大表示領域上のタッチパネル16に指などで連続して2回接触(ダブルクリック)し、指などを内側(拡大表示領域の中心からの距離が近くなる方向)に移動させる)をした場合にも、同様の方法により、縮小率が大きな縮小画像の縮小率を小さくし、かつ枠の大きさを大きくすることができる。また、縮小率が大きな縮小画像の縮小率を大きく又は小さくする操作に連動して、枠の大きさを小さく、大きくする場合には限定されず、縮小率が小さい縮小画像の縮小率を拡大、縮小させるようにしてもよい。
このように、マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)においては、もう片方の表示領域で大まかな画像を見つつ、一方の表示領域で所望の画像を詳しく見ることができるため、検索性を上げることができる。また、一方の表示領域上で行われた操作に、もう片方の表示領域に表示された画像の動作を連動させるため、直感的な操作が可能となる。
本機能を快適に実現するためには、画像表示に要する時間が重要である。サムネイル表示(サムネイル表示モード)においては、画像を1枚ずつ読み出し、表示する動作を行うため、画像表示に時間がかかり、せっかくの検索操作性向上のための表示をいかしきれない。
マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)において、基となる1枚の画像を一覧画像として作成し、操作に応じて一覧画像の表示位置、切り出し位置等を変えることで、画像が表示されるまでの時間が短くなり、軽快な操作が可能となる。
ROM102には、一覧画像中の各サムネイル画像と、各サムネイル画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報とを紐付けたデータが記憶されているため、タッチパネル16を用いる等によりユーザが所望の画像を選択した場合には、選択した画像のデータを取得し、画像表示デバイス15に表示したり、図示しないインターフェースを通してプリント装置に送信したりすることできる。この場合には、拡大表示領域上のタッチパネル16に入力が行われると、CPU100は、入力が検出された検出ブロックの位置を割り出し、切り出し画像A、切り出し画像Bの切り出し位置に基づいて入力が検出された検出ブロックの位置に表示された画像を割り出す。CPU100は、ROM102に保存されたデータを参照し、割り出した画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報を取得し、その情報に基づいて画像データを取得するようにすればよい。
以上のようにして、通常再生(1枚画像表示モード)、サムネイル表示モード、マルチビュー表示モードのいずれかの表示モードで画像が表示される。CPU100は、例えば再生ボタン36が押下されることにより、再生モード終了の指示が入力されたかどうかを判断する(ステップS32)。再生モードのまま(ステップS32でNO)の場合には、通常再生(1枚画像表示モード)、サムネイル表示(サムネイル表示モード)、マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)のうち、現在設定されているモードが何であるかを判断するステップ(ステップS10)へ戻る。再生モードの終了の指示が入力された場合(ステップS32でYES)の場合には、再生モードの処理を終了する。
なお、通常再生(1枚画像表示モード)及びサムネイル表示モードに設定されている場合には、画像表示デバイス15に再生表示された画像を確認しながら、必要に応じて、記録メディア117又はROM102に記録された画像を消去することができる。画像の消去は、1枚画像表示モードにおいては、画像が画像表示デバイス15に再生表示された状態で十字ボタン32によるメニュー表示で消去が選択されることによって行われ、サムネイル表示モードにおいては、サムネイル画像が選択された状態で十字ボタン32によるメニュー表示で消去が選択されることによって行われる。
フォトモードボタン30が押下されると、CPU100はビデオエンコーダ115を介して、画像表示デバイス15に「この写真を消去してよろしいですか」等の画像消去を伝えるメッセージを画像に重ねて表示する。MENU/OKボタン34が押下されると、その画像の消去が行われる。画像データが記録メディア117に記録されている場合には、CPU100はメディア記録制御部116を介して記録メディア117に記録された画像ファイルを消去する。
本実施の形態によれば、個々のサムネイル画像を使用するサムネイル表示と、一覧画像を使用するマルチビュー表示とをユーザが切り替えることができる。これにより、ユーザの使用勝手を良くすることができる。また、マルチビュー表示を行う前にあらかじめ一覧画像が作成されているため、サムネイル表示の場合に比べて早く異なる縮小率の異なる複数の縮小画像を表示することができる。
また、本実施の形態によれば、切り出し画像A及び切り出し画像Bの基となる一覧画像は1つであり、移動、拡大、縮小等の操作に応じて異なる位置で切り出し画像を生成する(一覧画像の切り出し位置を変える)ため、切り出し画像A及び切り出し画像Bの移動、拡大、縮小等を速く行うことができる。したがって、快適な操作が可能となり、ひいては直感的操作が可能となる。
なお、本実施の形態では、マルチビュー表示として、画像表示デバイス15が左右の2つの表示領域に分割された態様を例示するが、画像表示デバイス15が複数の表示領域に分割されていればよく、表示領域の数は2つに限らない。例えば、図13に示すように、画像表示デバイス15を4個の領域に分割し、それぞれ異なる縮小率の縮小画像を表示してもよい。また、切り出し画像を表示するのみでなく、文字情報等を表示する領域を設けてもよい。例えば、図2に示すような一覧表示領域及び拡大表示領域に加え、撮影日時等を表示する文字表示領域を設けてもよい。また、画像表示デバイス15は左右の表示領域に分割する場合に限定されず、上下、内外など様々な形の表示領域に分割するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、記録メディア117又はROM102に新たな画像ファイルが記憶されたり、画像ファイルが削除されたりすること等により、記録メディア117又はROM102の内容が変更される都度、一覧画像生成部120で一覧画像を生成するようにしたが、一覧画像を生成するタイミングはこれに限らない。マルチビュー表示モードに切り替えられたときに一覧画像生成部120で一覧画像を生成するようにしてもよい。また、図5に示すような配置の一覧画像を生成する場合において、一覧画像の生成に時間がかかると考えられる場合、すなわち横に並べる画像の枚数が変わる場合(例えば、5枚目、10枚目、17枚目の画像を撮影したとき)には、撮影、記録後に一覧画像生成部120で一覧画像を生成し、その他の場合には、マルチビュー表示モードに切り替えられたときに一覧画像生成部120で一覧画像を生成するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、画像切り出し制御部121において、一覧画像から切り出し画像Aを切り出し、切り出し画像Aから切り出し画像Bを切り出したが、切り出し画像Aから切り出し画像Bを切り出したのは、切り出し画像Bが切り出し画像Aに含まれることを明確にするためである。つまり、一覧画像から切り出し画像Aを切り出し、切り出し画像Aから切り出し画像Bを切り出しても、一覧画像から直接切り出し画像A及び切り出し画像Bを切り出しても、同じ結果が得られる。
また、本実施の形態では、1枚画像表示モード、サムネイル表示モード、マルチビュー表示モードを切り替えるようにしたが、1枚画像表示モード、マルチビュー表示モードの2つの表示モードを切り替えるようにしてもよい。また、通常は、1枚画像表示モード、サムネイル表示モードに設定されているが、サムネイル表示モードとマルチビュー表示モードとをユーザが選択できるようにしてもよいし、記録メディア117等に記録された画像ファイルの数が所定の閾値より多くなった場合には、自動的にサムネイル表示モードにからマルチビュー表示モードに設定を変更するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、一覧画像をROM102に保存したが、ROM102ではなく、記録メディア117に記録するようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態は、マルチビュー表示モードにおいて、複数の表示モードの設定が可能な形態である。以下、第2の実施の形態のデジタルカメラ2について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図14は、デジタルカメラ2の内部構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、主として、CPU100、操作部(シャッタボタン24、ズームレバー26、電源スイッチ28、モードダイヤル30、十字ボタン32、MENU/OKボタン34、DISP/BACKボタン38等)123、ROM102、DRAM103、AE/AWB検出回路104、AF検出回路105、電源部107、撮像素子110、CDS/AMP/AD変換部111、画像入力コントローラ112、画像信号処理部113、圧縮伸張処理部114、ビデオエンコーダ115、メディア記録制御部116、記録メディア117、音入力処理部118、音出力処理部119、一覧画像生成部124、画像切り出し制御部121とで構成される。
操作部123は、マルチビュー表示の表示モードとしてあらかじめ登録されている複数の表示モードの中から、所望の表示モードを設定することができる。所望の表示モードは、デジタルカメラ2が「再生モード」で駆動している場合に、MENU/OKボタン34によりメニュー画面へ遷移させ、十字ボタン32により所望の表示モードを選択してMENU/OKボタン34を押下すること等により設定可能である。
複数の表示モードとしては、例えば、10枚間引き(10枚毎に画像抜き出し)、100枚間引き(100枚毎に画像抜き出し)、日付分類、色分類、撮影条件分類、撮影シーン分類等が登録されており、本実施の形態では、その中から3種類の表示モードが設定可能である。以下、表示モードAが10枚間引きに設定され、表示モードBが日付分類に設定され、表示モードCが撮影条件分類に設定されている場合を例に説明する。
一覧画像生成部124は、第1の実施の形態に記載した一覧画像(以下、通常の一覧画像という)及び各サムネイル画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報を紐付けたデータに加えて、マルチビュー表示の表示モードとしてあらかじめ登録されている複数の表示モード毎に一覧画像及び各サムネイル画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報とを紐付けたデータを生成する。というのは、複数の表示モードは任意に設定可能なものであるが、10枚間引き、100枚間引き、日付分類、色分類、撮影条件分類、撮影シーン分類等の各表示モード毎に含まれる画像群が異なるため、1種類の一覧画像ではこれらの表示モードの設定に対応できないからである。以下、各表示モード毎の一覧画像を生成する方法について説明する。
表示モードが10枚間引き又は100枚間引きに設定されている場合には、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイルを用いて直接一覧画像を生成することもできるし、通常の一覧画像を用いて一覧画像を生成することもできる。直接一覧画像を生成する場合には、記録メディア117又はROM102に記憶された画像のサムネイル画像ファイル内のサムネイル画像を10枚毎又は100枚毎に1枚抜き出し、抜き出したサムネイル画像をDRAM103に転送し、一覧画像生成部124はDRAM103に転送されたサムネイル画像を2次元配置すればよい。通常の一覧画像を用いて一覧画像を生成する場合には、通常の一覧画像についての画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報を紐付けたデータを参照して、10枚間引きモード用の場合には通常の一覧画像の一番左の列に表示されたサムネイル画像(通常の一覧画像は横方向に10枚の画像が並べられているため)、100枚間引きモード用の場合には通常の一覧画像の一番左の列、かつ10列おきに表示されたサムネイル画像を2次元配置すればよい。
表示モードが日付分類に設定されている場合には、CPU100は、Exifファイルのタグ情報を参照して、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内のサムネイル画像を撮影日時毎に抜き出し、抜き出した画像をDRAM103に転送し、一覧画像生成部124はDRAM103に転送されたサムネイル画像のみを用いて一覧画像を生成する。
表示モードが色分類に設定されている場合には、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイルを用いて直接一覧画像を生成することもできるし、通常の一覧画像を用いて一覧画像を生成することもできる。直接一覧画像を生成する場合には、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内の全てのサムネイル画像をDRAM103に転送し、圧縮伸張処理部114へ入力する。圧縮伸張処理部114は、この読み出されたサムネイル画像を、読み出された順番で非圧縮のYC信号に伸張し、CPU100は、伸張されたYC信号をDRAM103に保持し、このYC信号に基づいて画像に最も多く含まれる色をサムネイル画像毎に検出し、画像に最も多く含まれる色毎にサムネイル画像を分類し、分類毎に一覧画像を生成する。通常の一覧画像を用いて一覧画像を生成する場合には、CPU100は通常の一覧画像の色分布(その部分の主要な色、たとえば背景の色の分布)を調べ、色毎にサムネイル画像を分類し、分類毎に一覧画像を生成する。
表示モードが撮影条件分類に設定されている場合には、CPU100は、Exifファイルのタグ情報を参照して、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内のサムネイル画像を所定の撮影条件(マクロ撮影、被写体距離、焦点距離、画角等)毎に抜き出し、抜き出した画像をDRAM103に転送し、一覧画像生成部124はDRAM103に転送されたサムネイル画像のみを用いて一覧画像を生成する。
表示モードが撮影シーン分類に設定されている場合には、CPU100は、Exifファイルのタグ情報を参照して、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内のサムネイル画像を各撮影シーン毎に抜き出し、抜き出した画像をDRAM103に転送し、一覧画像生成部124はDRAM103に転送されたサムネイル画像のみを用いて一覧画像を生成する。
以上のように構成されたデジタルカメラ2の作用について説明する。デジタルカメラ2の撮影動作及び記録動作は、デジタルカメラ1の撮影動作及び記録動作と同一であるため、撮影動作及び記録動作については説明を省略し、再生動作について、図15を用いて説明する。
CPU100は、現在設定されているモードが何であるかを判断する(ステップS10)。モードの設定は、再生モード中、DISP/BACKボタン38が押されることにより、通常再生(1枚画像表示モード)→文字表示なし→サムネイル表示(サムネイル表示モード)→マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)の順に切り替えられる。
通常再生(1枚画像表示モード)に設定されている場合(ステップS12)には、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記録されている最終コマの画像ファイルをメディア記録制御部116を介して読み出し、圧縮伸張処理部114へ入力する。圧縮伸張処理部114は、この読み出された画像ファイルの圧縮データを非圧縮のYC信号に伸張し、CPU100は、伸張されたYC信号をDRAM103に保持する(ステップS14)。
CPU100は、ビデオエンコーダ115に指令を出し、ビデオエンコーダ115は、伸張されたYC信号を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する(ステップS16)。これにより、画像表示デバイス15には記録メディア117に記録されている最終コマの画像が表示される(1枚画像の再生)。
その後、順コマ送りスイッチ(十字ボタン32の右キー)が押されると、順方向にコマ送りされ、逆コマ送りスイッチ(十字ボタン32の左キー)が押されると、逆方向にコマ送りされる。そして、コマ送りされたコマ位置の画像ファイルが記録メディア117又はROM102から読み出され、上記と同様にして画像が画像表示デバイス15に再生される。
サムネイル表示(サムネイル表示モード)に設定されている場合(ステップS18)には、CPU100は、記録メディア117又はROM102に記録されている画像ファイルのサムネイル画像を、記録メディア117又はROM102に記録された順番にメディア記録制御部116を介して読み出し、圧縮伸張処理部114へ入力する。圧縮伸張処理部114は、この読み出されたサムネイル画像を、読み出された順番で非圧縮のYC信号に伸張し、CPU100は、伸張されたYC信号をDRAM103に保持する(ステップS20)。
CPU100は、DRAM103に保持したYC信号を1枚ずつビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、入力されたYC信号を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する。この時、CPU100は、ビデオエンコーダ115を介して、表示用の信号形式に変換されたサムネイル画像を、記録メディア117又はROM102から読み出した順番に所定の大きさで左上から順番に配置する(ステップS22)。これにより、画像表示デバイス15には、図2に示すように、記録メディア117又はROM102に記録された画像データのサムネイル画像が2次元配置されたサムネイル一覧画像が表示される。
サムネイル一覧画像が画像表示デバイス15に表示された状態下で、タッチパネル16への入力が行われると、CPU100は、これを検知し、入力が行われた検出ブロックに重ねて表示されたサムネイル画像を検出し、検出したサムネイル画像のYC信号をDRAM103から取得する。ビデオエンコーダ115は、検出したサムネイル画像のYC信号を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する。CPU100は、ビデオエンコーダ115を介して、サムネイル一覧画像上における当該入力が行われた検出ブロックに重ねて表示されたサムネイル画像の位置に、画像の確認が可能な所定の画像サイズで当該サムネイル画像を表示する。これにより、図2に示すように、サムネイル一覧画像の当該入力が行われた検出ブロックに重ねて表示されたサムネイル画像に重ねて、選択されたサムネイル画像が画像の確認が可能な所定の画像サイズに拡大表示される。
マルチビュー表示(マルチビュー表示モード)に設定されている場合(ステップS34)には、CPU100は、表示モードA、B、Cのうち、どの表示モードに設定されているかを判断する(ステップS36)。
表示モードがA(10枚間引き)に設定されていると判断した場合には、CPU100は、表示モードA用として一時的に記憶されている一覧画像をROM102から取得し、DRAM103に一時的に記憶する(ステップS38)。
表示モードがB(日付分類)に設定されていると判断した場合には、CPU100は、表示モードB用として一時的に記憶されている一覧画像をROM102から取得し、DRAM103に一時的に記憶する(ステップS40)。
表示モードがC(撮影条件分類)に設定されていると判断した場合には、CPU100は、表示モードC用として一時的に記憶されている一覧画像をROM102から取得し、DRAM103に一時的に記憶する(ステップS42)。
CPU100は、ステップS38〜S42でDRAM103に一時的に記憶された一覧画像を画像切り出し制御部121へ入力し、画像切り出し制御部121は、一覧画像を所定の切り出し位置で切り出すことにより、切り出し画像A及び切り出し画像Bを生成し、画像切り出し制御部121のメモリ領域に保存する(ステップS44)。
このように、表示モードに応じて画像切り出し制御部121へ送る一覧画像を選択することで、画像検索をより容易にすることができる。また、表示モードの設定を変えた場合においてもすぐに画像を切り替えることができるため、軽快に操作をすることができる。
CPU100は、画像切り出し制御部121のメモリ領域に保存された切り出し画像A、切り出し画像Bをビデオエンコーダ115に入力し、ビデオエンコーダ115は、入力された一覧画像及び切り出し画像を表示用の信号形式に変換して画像表示デバイス15に出力する。また、CPU100は、画像表示デバイス15を左右の2つの表示領域に分割し、画像表示デバイス15を介して切り出し画像Aを一覧表示領域全体に表示し、切り出し画像Bを拡大表示領域全体に表示する。さらに、CPU100は、画像表示デバイス15を介して枠を一覧表示領域全体に表示された切り出し画像の略中央に重ねて表示する(ステップS46)。これにより、図2に示すように、左側に縮小率の小さな縮小画像、右側に縮小率の大きな縮小画像が表示されたマルチビュー表示が行われる。
このようにして表示されたマルチビュー表示においては、第1の実施の形態と同様に、切り出し画像Bの位置の変更や、拡大、縮小をすることができる。切り出し画像Bの位置の変更や、拡大、縮小の方法については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
ROM102には、一覧画像中の各サムネイル画像と、各サムネイル画像が記録メディア117等のどこに記憶されているかを示す情報とを紐付けたデータが一覧画像毎に記憶されているため、第1の実施の形態と同様に、タッチパネル16を用いる等によりユーザが所望の画像を選択した場合には、選択した画像のデータを取得し、画像表示デバイス15に表示したり、図示しないインターフェースを通してプリント装置に送信したりすることできる。
本実施の形態によれば、複数の表示モード毎に一覧画像を生成し、生成された一覧画像の中から設定された表示モードの一覧画像を選択して切り抜き画像を作成することにより、表示モードの設定を変更しても、再表示に時間がかからない。したがって、ユーザは軽快に操作することができる。
なお、本実施の形態では、複数の表示モードをあらかじめ設定しておくようにしたが、所望の表示モードで再生している最中に表示モードの設定を変更するようにしても同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、表示モードが色分類に設定されており、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイルを用いて直接一覧画像を生成する場合に、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイル内の全てのサムネイル画像を圧縮伸張処理部114へ入力し、圧縮伸張処理部114において非圧縮のYC信号に伸張し、このYC信号に基づいて画像に最も多く含まれる色をサムネイル画像毎に検出することにより、画像に最も多く含まれる色毎にサムネイル画像を分類したが、画像に最も多く含まれる色毎にサムネイル画像を分類する方法はこれに限らない。
例えば、撮影された画像から画像データ(YUVデータ)を生成すると共に画像データを分析し、画像に最も多く含まれる色の情報を取得する。そして、圧縮伸張処理部114が画像データを圧縮して所定のフォーマットの画像ファイル記録メディア117に記録すると共に、この色の情報をExifのタグ領域(メーカ独自タグであることが望ましい)に記憶するようにしてもよい。これにより、記録メディア117又はROM102に記憶された画像ファイルを用いて直接一覧画像を生成する場合に、Exifのタグ領域に記憶された色の情報に基づいて、画像に最も多く含まれる色毎にサムネイル画像を分類することができる。
なお、本発明の適用は、デジタルカメラに限定されるものではなく、PCや携帯端末等の画像が表示可能な各種装置に適用することができる。また、デジタルカメラ等の各種装置に適用するプログラムとして提供することもできる。