JP2010197660A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大画面のプラズマディスプレイパネルであっても発光効率の高いプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】1対の表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルの駆動方法であって、放電セルで書込み放電を発生させる書込み期間と、書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値未満のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値以上のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させる。
【選択図】図9

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面基板と背面基板との間に多数の放電セルが形成されている。前面基板上には、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が互いに平行に複数形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面基板上には、複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面基板と背面基板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色、緑色、青色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としてはサブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割したうえで、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般的である。サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では、各電極に初期化電圧を印加して、それに続く書込み動作に必要な壁電荷を形成する。書込み期間では、走査電極に走査パルスを印加するとともにデータ電極に書込みパルスを印加して、表示を行うべき放電セルにおいて書込み放電を起こす。そして維持期間では、走査電極および維持電極に交互に維持パルスを印加して、書込み放電を起こした放電セルにおいて維持放電を起こし、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
このようなプラズマディスプレイ装置の画像表示輝度を確保しながら消費電力を低減するために、パネルの発光効率を向上させるパネルの構造、材料の検討がなされている。また駆動方法の観点からも発光効率を向上させる多くの検討がなされている。例えば特許文献1には、維持電圧を増加させたときパネルの発光効率が最初に増加し始めるときの維持電圧よりも高い値に波高値を設定した負極性の維持パルスを走査電極と維持電極とに交互に印加することで、高輝度、高効率を実現するパネルの駆動方法が開示されている。
特開2003−43986号公報
近年、プラズマディスプレイ装置の高輝度化が進められると同時に、パネルはますます大画面化、高精細度化され、消費電力もさらに増大する傾向にある。そのため発光効率の高いプラズマディスプレイ装置の実現が急務となってきている。
一方、パネルの大画面化にともない各放電セルまでの電流経路のインピーダンスが増加して放電セルに印加する電圧波形が変化する等、発光効率を低下させる要因が増加して、必ずしも特許文献1に記載の駆動方法によって発光効率が向上するとは言いきれなくなってきた。
本発明はこれらの課題に鑑みなされたものであり、大画面のパネルであっても発光効率の高いパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、1対の表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルの駆動方法であって、放電セルで書込み放電を発生させる書込み期間と、書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値未満のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値以上のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させることを特徴とする。この方法により、大画面のパネルであっても発光効率の高いパネルの駆動方法を提供することができる。
また本発明は、維持期間において最初に発生させる維持放電は、維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、第2の維持放電であってもよい。
また本発明は、維持期間において最後に発生させる維持放電は、維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、第2の維持放電であってもよい。
また本発明は、1対の表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルと、放電セルで書込み放電を発生させる書込み期間と書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成してパネルを駆動する駆動回路とを備え、駆動回路は、維持放電を発生させる放電セルの割合をサブフィールド毎に検出し点灯率として出力する点灯率検出回路と、1対の表示電極対に維持パルスを印加する1対の維持パルス発生回路とを有し、1対の維持パルス発生回路は、点灯率が所定のしきい値未満のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、点灯率が所定のしきい値以上のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させることを特徴とする。この構成により、大画面のパネルであっても発光効率の高いプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
本発明によれば、大画面のパネルであっても発光効率の高いパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の分解斜視図である。ガラス製の前面基板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる1対の表示電極対24が複数対形成されている。そして表示電極対24を覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に酸化マグネシウムの保護層26が形成されている。背面基板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色、緑色および青色の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面基板21と背面基板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして放電空間には、例えばキセノンを含む放電ガスが封入されている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiからなる1対の表示電極対と1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。
なお、図1、図2に示したように、走査電極SCiと維持電極SUiとは互いに平行に対をなして形成されているため、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間に大きな電極間容量Cpが存在する。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の構成およびその動作について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置40は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45、点灯率検出回路48および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号をサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。データ電極駆動回路42はサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し各データ電極D1〜Dmに印加する。
点灯率検出回路48は、維持放電を発生させる放電セルの割合(以下、「点灯率」と略記する)をサブフィールド毎に検出する。点灯率検出回路48は、例えば、サブフィールド毎の画像データの「1」の数(発光させる放電セルに対応)を計数するカウンタを用いて構成することができる。
タイミング発生回路45は水平同期信号、垂直同期信号および点灯率検出回路48が検出した点灯率をもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。走査電極駆動回路43は、維持期間において走査電極SC1〜SCnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路50を有し、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜SCnをそれぞれ駆動する。維持電極駆動回路44は、維持期間において維持電極SU1〜SUnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路60を有し、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜SUnを駆動する。上記維持パルス発生回路50と維持パルス発生回路60とは、1対の表示電極対に維持パルスを印加する1対の維持パルス発生回路を構成する。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。プラズマディスプレイ装置40は、サブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う。それぞれのサブフィールドは初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。書込み期間では、発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに応じた数の維持パルスを表示電極対に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。サブフィールド構成としては、例えば1フィールドを10のサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF10)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ、例えば(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つ。しかし、本発明が上記のサブフィールド構成に限定されるものではない。
図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40のパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図4にはSF1とSF2の2つのサブフィールドについて示しているが、他のサブフィールドについても同様である。
SF1の初期化期間の前半部では、データ電極D1〜Dm、維持電極SU1〜SUnにそれぞれ電圧0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜Dm上および維持電極SU1〜SUn上には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間の後半部では、維持電極SU1〜SUnに正の電圧Ve1を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上の負の壁電圧および維持電極SU1〜SUn上の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。
なお、初期化期間の駆動電圧波形としては、図4のSF2の初期化期間に示したように、初期化期間の後半部の駆動電圧波形だけを印加してもよく、この場合には、直前のサブフィールドの維持期間において維持放電を行った放電セルで選択的に初期化放電が発生する。
続く書込み期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。次に、1行目の走査電極SC1に負の電圧Vaの走査パルスを印加するとともに、データ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の電圧Vdの書込みパルスを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、印加電圧の差に壁電圧の差を加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間で書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、維持放電の発光効率を向上し安定して維持放電を継続させるための放電制御を行っているが、駆動電圧波形の詳細については後述することとして、ここでは維持期間における維持動作の概要について説明する。まず走査電極SC1〜SCnに正の電圧Vsの維持パルスを印加するとともに維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が印加電圧の差に壁電圧の差を加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnには電圧0(V)を、維持電極SU1〜SUnには電圧Vsの維持パルスをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに応じた数の維持パルスを印加し、表示電極対の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間の最後には、消去波形を走査電極SC1〜SCnに印加して、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧を消去している。具体的には、維持電極SU1〜SUnを電圧0(V)に戻した後、走査電極SC1〜SCnに電圧Vrまで緩やかに上昇する上り傾斜波形電圧を印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で弱い放電が起こり、走査電極SCi上と維持電極SUi上との間の壁電圧が弱められる。こうして維持期間における維持動作が終了する。
SF2以降のサブフィールドの動作は、維持パルス数を除いて上述した動作とほぼ同様の動作を行うため説明を省略する。
なお、本実施の形態において各電極に印加する電圧値は、例えば、電圧Vi1=145(V)、電圧Vi2=290(V)、電圧Vi3=200(V)、電圧Vi4=−170(V)、電圧Vc=−25(V)、電圧Va=−190(V)、電圧Vs=200(V)、電圧Vr=200(V)、電圧Ve1=135(V)、電圧Ve2=150(V)、電圧Vd=60(V)である。ただしこれらの電圧値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネル10の特性やプラズマディスプレイ装置40の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
次に、1対の維持パルス発生回路、すなわち維持パルス発生回路50、60の詳細とその動作について説明する。図5は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の維持パルス発生回路50、60の回路図である。なお、図5にはパネル10の電極間容量をCpとして示し、走査パルスおよび初期化電圧波形を発生させる回路は省略している。また電圧Ve1、電圧Ve2を発生させる回路も省略している。
維持パルス発生回路50は、電力回収部51とクランプ部53とを備えている。電力回収部51は、電力回収用のコンデンサC50、スイッチング素子Q51、Q52、逆流防止用のダイオードD51、D52、共振用のインダクタL51、L52を有している。また、クランプ部53は、スイッチング素子Q53、Q54を有している。そして電力回収部51およびクランプ部53は走査パルス発生回路(維持期間中は短絡状態となるため図示せず)を介して電極間容量Cpの一端である走査電極SC1〜SCnに接続されている。
電力回収部51は、電極間容量CpとインダクタL51またはインダクタL52とをLC共振させて維持パルスの立上りおよび立下りを行う。維持パルスの立上り時には、電力回収用のコンデンサC50に蓄えられている電荷をスイッチング素子Q51、ダイオードD51およびインダクタL51を介して電極間容量Cpに移動する。維持パルスの立下り時には、電極間容量Cpに蓄えられた電荷を、インダクタL52、ダイオードD52およびスイッチング素子Q52を介して電力回収用のコンデンサC50に戻す。このように、電力回収部51は電源から電力を供給されることなくLC共振によって走査電極SC1〜SCnの駆動を行うため、理想的には消費電力が「0」となる。なお、電力回収用のコンデンサC50は電極間容量Cpに比べて十分に大きい容量を持ち、電力回収部51の電源として働くように、電圧Vsの約半分の電圧Vs/2に充電されている。
クランプ部53は、スイッチング素子Q53を介して電圧Vsに走査電極SC1〜SCnをクランプする。また、スイッチング素子Q54を介して電圧0(V)に走査電極SC1〜SCnをクランプする。したがって、クランプ部53による電圧印加時のインピーダンスは小さく、強い維持放電による大きな放電電流を安定して流すことができる。
こうして維持パルス発生回路50は、スイッチング素子Q51、Q52、Q53、Q54を制御することによって電力回収部51とクランプ部53とを用いて走査電極SC1〜SCnに維持パルスを印加する。なお、これらのスイッチング素子は、MOSFETやIGBT等の一般に知られた素子を用いて構成することができる。
維持パルス発生回路60は、電力回収用のコンデンサC60、スイッチング素子Q61、Q62、逆流防止用のダイオードD61、D62、共振用のインダクタL61、L62を有する電力回収部61と、スイッチング素子Q63、Q64を有するクランプ部63とを備え、パネル10の電極間容量Cpの他端である維持電極SU1〜SUnに接続されている。維持パルス発生回路60の動作は維持パルス発生回路50と同様であるので説明を省略する。
次に、維持パルスの詳細について説明する。本実施の形態においては、1対の維持パルス発生回路50、60を用いて第1の維持放電または第2の維持放電の2種類の維持放電を発生させている。第1の維持放電は、表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて発生させる維持放電である。また第2の維持放電は、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて維持放電を発生させる維持放電である。
そしてこれら2つの維持放電を、点灯率に応じてサブフィールド毎に切り換えている。具体的には、点灯率が所定のしきい値未満のサブフィールドでは第1の維持放電を、点灯率が所定のしきい値以上のサブフィールドでは第2の維持放電を発生させている。
まず、点灯率が低いサブフィールドで発生させる第1の維持放電について詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の第1の維持放電を発生させる維持パルスの詳細を示すタイミングチャートである。維持パルスの繰り返し周期(以下、「維持周期」と略記する)の1周期分をT1〜T6で示した6つの期間に分割し、それぞれの期間について説明する。なお、以下の説明において、スイッチング素子を導通させる動作をON、遮断させる動作をOFFと表記する。
(期間T1)
時刻t1でスイッチング素子Q61をONにする。すると、電力回収用のコンデンサC60からスイッチング素子Q61、ダイオードD61、インダクタL61を通して維持電極SU1〜SUnへ電流が流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が上がり始める。インダクタL61と電極間容量Cpとの共振周期は1600nsecに設定されているため、時刻t1から800nsec後には維持電極SU1〜SUnの電圧はほぼ電圧Vsまで上昇する。
(期間T2)
時刻t2でスイッチング素子Q63をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnはスイッチング素子Q63を通して電圧Vsの電源へ接続され、維持電極SU1〜SUnは電圧Vsにクランプされる。
さらにスイッチング素子Q52をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnからインダクタL52、ダイオードD52、スイッチング素子Q52を通してコンデンサC50に電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が下がり始める。本実施の形態においては、インダクタL52と電極間容量Cpとの共振周期は1600nsecに設定されているため、時刻t2から800nsec後には走査電極SC1〜SCnの電圧はほぼ電圧0(V)まで低下する。
(期間T3)
時刻t3でスイッチング素子Q54をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnはスイッチング素子Q54を通して接地されるため、走査電極SC1〜SCnの電圧は電圧0(V)にクランプされる。走査電極SC1〜SCnが電圧0(V)にクランプされると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電圧差が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
なお、スイッチング素子Q52は時刻t3以降、時刻t4までにOFFし、スイッチング素子Q61は時刻t2以降、時刻t5までにOFFすればよい。また、維持パルス発生回路50、60の出力インピーダンスを下げるために、走査電極SC1〜SCnを電圧0(V)にクランプしていたスイッチング素子Q54は時刻t4の直前にOFFにし、維持電極SU1〜SUnを電圧Vsにクランプしていたスイッチング素子Q63は時刻t5の直前にOFFにすることが望ましい。
(期間T4)
時刻t4でスイッチング素子Q51をONにする。すると、電力回収用のコンデンサC50からスイッチング素子Q51、ダイオードD51、インダクタL51を通して走査電極SC1〜SCnへ電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が上がり始める。インダクタL51と電極間容量Cpとの共振周期は1600nsecに設定されており、時刻t5から800nsec後には走査電極SC1〜SCnの電圧はほぼ電圧Vsまで上昇する。
(期間T5)
時刻t5でスイッチング素子Q53をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnは電圧Vsにクランプされる。
さらにスイッチング素子Q62をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnからインダクタL62、ダイオードD62、スイッチング素子Q62を通してコンデンサC60に電流が流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が下がり始める。インダクタL62と電極間容量Cpとの共振周期も1600nsecに設定されており、時刻t5から800nsec後には維持電極SU1〜SUnの電圧はほぼ電圧0(V)まで低下する。
(期間T6)
時刻t6でスイッチング素子Q64をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnはスイッチング素子Q64を通して接地され、維持電極SU1〜SUnは電圧0(V)にクランプされる。
維持電極SU1〜SUnが電圧0(V)にクランプされると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電圧差が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
なお、スイッチング素子Q62は時刻t6以降、次の維持周期の時刻t1までにOFFすればよく、スイッチング素子Q51は時刻t5以降、次の維持周期の時刻t2までにOFFすればよい。また、維持パルス発生回路50、60の出力インピーダンスを下げるために、スイッチング素子Q64は次の維持周期の時刻t1直前に、スイッチング素子Q53は次の維持周期の時刻t2直前にOFFにすることが望ましい。
以上の期間T1〜T6の動作を繰り返すことにより、本実施の形態における維持パルス発生回路50、60は第1の維持放電を発生させることができる。
このように第1の維持放電の特徴は、まず表示電極対の一方の電極の電圧を電圧Vsまで立上げた後、表示電極対の他方の電極の電圧を電圧0(V)まで立下げて、放電を発生させる点である。そして点灯率の低いサブフィールドでは第1の維持放電を発生させる。
次に、点灯率が高いサブフィールドで用いる第2の維持放電について詳細に説明する。図7は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置40の第2の維持放電を発生させる維持パルスの詳細を示すタイミングチャートである。維持周期の1周期分をT11〜T16で示した6つの期間に分割し、それぞれの期間について説明する。
(期間T11)
時刻t11でスイッチング素子Q52をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnからインダクタL52、ダイオードD52、スイッチング素子Q52を通してコンデンサC50に電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が下がり始める。そして時刻t11から800nsec後には走査電極SC1〜SCnの電圧はほぼ電圧0(V)まで低下する。
(期間T12)
時刻t12でスイッチング素子Q54をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnはスイッチング素子Q54を通して接地されるため、走査電極SC1〜SCnの電圧は電圧0(V)にクランプされる。
さらにスイッチング素子Q61をONにする。すると、電力回収用のコンデンサC60からスイッチング素子Q61、ダイオードD61、インダクタL61を通して維持電極SU1〜SUnへ電流が流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が上がり始める。そして時刻t12から800nsec後には維持電極SU1〜SUnの電圧はほぼ電圧Vsまで上昇する。
(期間T13)
時刻t13でスイッチング素子Q63をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnはスイッチング素子Q63を通して電圧Vsの電源へ接続され、維持電極SU1〜SUnは電圧Vsにクランプされる。維持電極SU1〜SUnが電圧Vsにクランプされると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電圧差が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
なお、スイッチング素子Q52は時刻t12以降、時刻t15までにOFFし、スイッチング素子Q61は時刻t13以降、時刻t14までにOFFすればよい。また、維持パルス発生回路50、60の出力インピーダンスを下げるために、走査電極SC1〜SCnを電圧0(V)にクランプしていたスイッチング素子Q54は時刻t15の直前にOFFにし、維持電極SU1〜SUnを電圧Vsにクランプしていたスイッチング素子Q63は時刻t14の直前にOFFにすることが望ましい。
(期間T14)
時刻t14でスイッチング素子Q62をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnからインダクタL62、ダイオードD62、スイッチング素子Q62を通してコンデンサC60に電流が流れ始め、維持電極SU1〜SUnの電圧が下がり始める。そして時刻t14から800nsec後には維持電極SU1〜SUnの電圧はほぼ電圧0(V)まで低下する。
(期間T15)
時刻t15でスイッチング素子Q64をONにする。すると、維持電極SU1〜SUnはスイッチング素子Q64を通して接地され、維持電極SU1〜SUnは電圧0(V)にクランプされる。
さらにスイッチング素子Q51をONにする。すると、電力回収用のコンデンサC50からスイッチング素子Q51、ダイオードD51、インダクタL51を通して走査電極SC1〜SCnへ電流が流れ始め、走査電極SC1〜SCnの電圧が上がり始める。そして時刻t15から800nsec後には走査電極SC1〜SCnの電圧はほぼ電圧Vsまで上昇する。
(期間T16)
時刻t16でスイッチング素子Q53をONにする。すると、走査電極SC1〜SCnは電圧Vsにクランプされる。走査電極SC1〜SCnが電圧Vsにクランプされると、書込み放電を起こした放電セルでは走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間の電圧差が放電開始電圧を超え維持放電が発生する。
なお、スイッチング素子Q62は時刻t15以降、次の維持周期の時刻t12までにOFFすればよく、スイッチング素子Q51は時刻t16以降、次の維持周期の時刻t11までにOFFすればよい。また、維持パルス発生回路50、60の出力インピーダンスを下げるために、スイッチング素子Q64は次の維持周期の時刻t12直前に、スイッチング素子Q53は次の維持周期の時刻t11直前にOFFにすることが望ましい。
以上の期間T11〜T16の動作を繰り返すことにより、本実施の形態における維持パルス発生回路50、60は第2の維持放電を発生させることができる。
このように第2の維持放電の特徴は、期間T11〜T16で詳細に説明したように、まず表示電極対の一方の電極の電圧を電圧0(V)まで立下げた後、表示電極対の他方の電極の電圧を電圧Vsまで立上げて発生させる点である。そして点灯率の高いサブフィールドでは第2の維持放電を発生させる。
なお、本実施の形態では、図6に示した期間T1、期間T2、期間T3、期間T4、期間T5、期間T6の時間は、それぞれ1000nsec、500nsec、1200nsec、1000nsec、500nsec、1200nsecに設定されている。また図7に示した期間T11、期間T12、期間T13、期間T14、期間T15、期間T16の時間も、それぞれ1000nsec、500nsec、1200nsec、1000nsec、500nsec、1200nsecに設定されている。
次に、サブフィールドの点灯率が低い場合には第1の維持放電を発生させ、サブフィールドの点灯率が高い場合には第2の維持放電を発生させることにより発光効率が向上する理由について説明する。本発明者らは点灯率と発光効率との関係を詳細に調査した。図8は、第1の維持放電および第2の維持放電に対する点灯率と発光効率との関係を示す図であり、横軸が点灯率、縦軸が発光効率を示している。発光効率は点灯率に対して第1の維持放電と第2の維持放電とが等しくなる発光効率を「1.0」とした相対値で示している。
図8は、表示画面サイズが50インチ相当のパネルの実測値であるが、点灯率が40%以下の場合には、第1の維持放電の発光効率は第2の維持放電の発光効率よりも高くなっている。また、点灯率が60%以上の場合には、第2の維持放電の発光効率は第1の維持放電の発光効率よりも高くなっている。これは、以下の理由によるものと考えられる。
本実施の形態におけるパネル10の放電セルは、表示電極対24とデータ電極32とが放電空間を挟んで対向する構成を持つ。そして走査電極22と維持電極23とは電子を放出しやすい酸化マグネシウムの保護層26に覆われており、データ電極32上には電子の放出しにくい蛍光体層35が形成されている。そのため表示電極対24が陰極となりデータ電極32が陽極となる放電は発生しやすく、表示電極対24が陽極となりデータ電極32が陰極となる放電は発生しにくい。したがって、走査電極22または維持電極23に電圧が低下する電圧波形を印加すると走査電極22または維持電極23とデータ電極32との間で放電が発生しやすく、走査電極22または維持電極23に電圧が上昇する電圧波形を印加すると走査電極22または維持電極23とデータ電極32との間で放電が発生しにくい。
そのため、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて発生させる第2の維持放電の場合、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた際にデータ電極との間で弱い放電が発生し表示電極対の一方の電極の壁電荷が減少する。その後に壁電荷が減少した状態で表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて維持放電を発生させるので、第2の維持放電の発光効率は低くなるものと考えられる。しかし第2の維持放電は時間的に分散されて放電が発生するので放電にともなうピーク電流は低く、電流経路のインピーダンスの影響を受けにくいので点灯率が変化しても発光効率はその影響を受けにくいという特徴も併せ持つ。
一方、表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて発生させる第1の維持放電の場合には、表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた際にデータ電極との間で放電は発生しない。その後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて維持放電を発生させる際には十分な壁電荷が蓄積しているため、第1の維持放電の発光効率は高くなるものと考えられる。しかし第1の維持放電は短時間の間に放電が集中するので放電にともなうピーク電流が高く、電流経路のインピーダンスの影響を受けやすく、点灯率が大きくなると大きな電圧降下が発生して発光効率が低下すると考えられる。
そのため、所定のしきい値に対して、点灯率がしきい値未満のサブフィールドでは第1の維持放電を発生させ、点灯率がしきい値以上のサブフィールドでは第2の維持放電を発生させることにより、パネルの発光効率を向上させることができる。
なお所定のしきい値は、パネルの表示画面サイズが大きくなるにつれて低く設定することが望ましく、表示画面サイズが50インチ相当のパネルではおおむね30%〜70%の間で設定することが望ましい。本実施の形態においては、電流経路のインピーダンス、パネルの放電特性等にもとづき50%に設定した。
このように本実施の形態においては、1対の維持パルス発生回路50、60は、点灯率が所定のしきい値未満のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、点灯率が所定のしきい値以上のサブフィールドでは表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させて、発光効率の高いプラズマディスプレイ装置を実現している。
なお本実施の形態においては、表示電極対に印加する維持パルスのすべてを点灯率に応じて第1の維持放電および第2の維持放電のいずれかに切り換える例について説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではなく、維持放電の大部分または維持放電の一部を点灯率に応じて切り換えてもよい。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置40の走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに印加する維持パルスの配列を模式的に示す図であり、図9(a)は、点灯率がしきい値未満のサブフィールドで用いる維持パルスの配列を示し、図9(b)は、点灯率がしきい値以上のサブフィールドで用いる維持パルスの配列を示している。
本実施の形態においては、維持期間の最初には点灯率に関係なく第2の維持放電を発生させる。そのために、維持期間の最初には、まず維持電極SU1〜SUnに電圧0(V)を印加した後、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsを印加して第2の維持放電を発生させる。また維持期間の最後の数パルス分、本実施の形態においては4パルス分でも点灯率に関係なく第2の維持放電を発生させる。そのために、維持期間の最後には、まず表示電極対の一方の電極に電圧0(V)を印加した後に表示電極対の他方の電極に電圧Vsを印加して第2の維持放電を4パルス分発生させる。
そして維持期間の最初および最後の4パルス分を除いて、点灯率が所定のしきい値未満の場合には第1の維持放電を発生させ、点灯率が所定のしきい値以上の場合には第2の維持放電を発生させる。すなわち、維持期間の最初の維持パルスおよび最後の数パルスを除く大部分の維持パルスに対して、点灯率が所定のしきい値未満であれば図9(a)に示したように第1の維持放電を発生させる維持パルスを表示電極対に印加し、点灯率が所定のしきい値以上であれば図9(b)に示したように第2の維持放電を発生させる維持パルスを表示電極対に印加する。
このように本実施の形態においては、維持期間の大部分の維持放電はサブフィールドの点灯率にもとづき発光効率の高い維持放電に切り換えるとともに、維持期間において最初に発生させる維持放電は、維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、第2の維持放電とすることで維持放電を確実に開始することができる。また維持期間において少なくとも最後に発生させる維持放電は、維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、第2の維持放電とすることで、続くサブフィールドの初期化放電および書込み放電を安定して発生させることができる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置40の走査電極SC1〜SCnおよび維持電極SU1〜SUnに印加する維持パルスの配列を模式的に示す図であり、点灯率が所定のしきい値よりも低く、第1の維持放電を発生させるときの維持パルスの配列を示している。図10(a)は、第1の維持放電が3回を超えて連続しないように、第1の維持放電を3回繰り返した後に第2の維持放電を1回発生させる維持パルスの配列を示し、図10(b)は、第1の維持放電が4回を超えて連続しないように、第1の維持放電を4回繰り返した後に第2の維持放電を1回発生させる維持パルスの配列を示している。
さらに、第2の維持放電を発生させる維持パルスは、まず表示電極対の一方の電極の電圧を立下げる立下り時間を長く設定し、その後の表示電極対の他方の電極の電圧を立上げる立上り時間を短く設定している。すなわち立下り時間である期間T11、期間T14の時間を500nsecよりも長く設定しており、本実施の形態においてはインダクタL52またはインダクタL62と電極間容量Cpとの共振周期の1/2である800nsecに設定している。このように設定することで、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた際にデータ電極との間で発生する放電を弱めることができ、表示電極対の一方の電極の壁電荷の減少を抑えることができる。
また立上り時間である期間T12、期間T15の時間を500nsecよりもさらに短く設定しており、本実施の形態においては400nsecに設定している。このように設定することで、強い維持放電を発生させることができ、維持放電で発生する壁電荷を増加させることができるため、続く維持放電を安定にすることができる。
このように第1の維持放電が所定の回数を超えて連続しないように、第1の維持放電を発生させる維持パルス列の中に第2の維持放電を発生させる維持パルスを挿入することにより、パネルを長時間使用して放電特性が変化した場合であっても安定して維持放電を継続することができることを、本発明者らは実験的に確認した。
この現象について、例えば以下のように考えることができる。一般にパネルを長時間使用すると表示電極対の間の放電開始電圧が高くなる傾向がある。放電開始電圧が高くなった状態で第1の維持放電を発生させると、放電空間に印加される電圧が高い状態で表示電極対間の放電が開始して壁電荷が減少する。そして第1の維持放電を連続して発生させると壁電荷がさらに減少して放電が不安定となる。
しかしながら本実施の形態によれば、第1の維持放電を発生させる維持パルス列の中に第2の維持放電を発生させる維持パルスを挿入するため、表示電極対の一方とデータ電極との間で弱い放電は発生するものの、表示電極対間の放電が抑えられ表示電極対間の壁電荷の減少が抑制される。さらに本実施の形態において第2の維持放電を発生させる維持パルスは、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げる立下り時間を長く設定しているため、表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた際にデータ電極との間で発生する放電を弱めることができ、表示電極対の一方の電極の壁電荷の減少を抑えることができる。さらにその後の表示電極対の他方の電極の電圧を立上げる立上り時間を短く設定しているため、強い維持放電を発生させることができ、維持放電で発生する壁電荷を増加させることができる。
このように、第1の維持放電を発生させるとともに、第1の維持放電が所定の回数(図10(a)では3回、図10(b)では4回)を超えて連続しないように第2の維持放電を発生させることにより、また第2の維持放電において表示電極対の一方の電極の電圧を立下げる立下り時間を第1の維持放電において表示電極対の他方の電極の電圧を立下げる立下り時間よりも長く設定することで、長時間使用して表示電極対間の放電開始電圧が低下したパネルであっても、発光効率が高く、かつ安定した維持放電を継続することができる。
なお実施の形態1〜3においては、電力回収部51、61のインダクタとして、維持パルスの立上り用と立下り用とで異なるインダクタを用いる構成を説明したが、何らこの構成に限定されるものではなく、維持パルスの立上り用と立下り用とで同一のインダクタを用いる構成としてもかまわない。
また、実施の形態1〜3において用いた具体的な各数値は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、大画面のパネルであっても発光効率を向上することができ、パネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置として有用である。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの分解斜視図 同プラズマディスプレイ装置に用いるパネルの電極配列図 同プラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置のパネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 同プラズマディスプレイ装置の維持パルス発生回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置の第1の維持放電を発生させる維持パルスの詳細を示すタイミングチャート 同プラズマディスプレイ装置の第2の維持放電を発生させる維持パルスの詳細を示すタイミングチャート 第1の維持放電および第2の維持放電に対する点灯率と発光効率との関係を示す図 本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイ装置の走査電極および維持電極に印加する維持パルスの配列を模式的に示す図 本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイ装置の走査電極および維持電極に印加する維持パルスの配列を模式的に示す図
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
32 データ電極
40 プラズマディスプレイ装置
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
48 点灯率検出回路
50,60 維持パルス発生回路
51,61 電力回収部
53,63 クランプ部

Claims (4)

  1. 1対の表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    前記放電セルで書込み放電を発生させる書込み期間と、前記書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成し、
    前記維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値未満のサブフィールドでは前記表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に前記表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、前記維持放電を発生させる放電セルの割合が所定のしきい値以上のサブフィールドでは前記表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に前記表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 前記維持期間において最初に発生させる維持放電は、前記維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、前記第2の維持放電であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 前記維持期間において最後に発生させる維持放電は、前記維持放電を発生させる放電セルの割合にかかわらず、前記第2の維持放電であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 1対の表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    前記放電セルで書込み放電を発生させる書込み期間と前記書込み放電を発生させた放電セルで維持放電を発生させる維持期間とを有する複数のサブフィールドで1フィールドを構成して前記プラズマディスプレイパネルを駆動する駆動回路とを備え、
    前記駆動回路は、前記維持放電を発生させる放電セルの割合をサブフィールド毎に検出し点灯率として出力する点灯率検出回路と、前記1対の表示電極対に維持パルスを印加する1対の維持パルス発生回路とを有し、
    前記1対の維持パルス発生回路は、前記点灯率が所定のしきい値未満のサブフィールドでは前記表示電極対の一方の電極の電圧を立上げた後に前記表示電極対の他方の電極の電圧を立下げて第1の維持放電を発生させ、前記点灯率が所定のしきい値以上のサブフィールドでは前記表示電極対の一方の電極の電圧を立下げた後に前記表示電極対の他方の電極の電圧を立上げて第2の維持放電を発生させることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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