JP2010196080A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010196080A
JP2010196080A JP2009038630A JP2009038630A JP2010196080A JP 2010196080 A JP2010196080 A JP 2010196080A JP 2009038630 A JP2009038630 A JP 2009038630A JP 2009038630 A JP2009038630 A JP 2009038630A JP 2010196080 A JP2010196080 A JP 2010196080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
rolling
tension
grain
oriented electrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009038630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5365245B2 (ja
Inventor
Minoru Takashima
高島  稔
Takeshi Imamura
今村  猛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2009038630A priority Critical patent/JP5365245B2/ja
Publication of JP2010196080A publication Critical patent/JP2010196080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5365245B2 publication Critical patent/JP5365245B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】方向性電磁鋼板の圧延方向に直角な方向の張力は、圧延方向の鋼板の弾性伸びを小さくし、実質的な圧延方向の張力を低下させる。その結果、張力付与による鉄損改善効果が十分に発揮されない。
【解決手段】方向性電磁鋼板において、張力被膜を形成した後、圧延と直角な方向に3.0%以下の圧延直角方向伸びを与える。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄損に優れた方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
近年、省エネルギーの観点から、電力用変圧器の効率向上が重視されている。変圧器の鉄心材料には、方向性電磁鋼板が用いられ、この方向性電磁鋼板の主要な特性のひとつである鉄損は、電力用変圧器の効率に大きな影響を及ぼす。
この方向性電磁鋼板の鉄損を低減する手法の一つとして、二次再結晶後の鋼板に張力を付与する方法がある。これは、二次再結晶後の鋼板に圧延方向の張力を付与すると、磁区幅が狭くなり、異常渦電流損が低減して、鉄損が低減するという現象を利用するものである。
そのため、二次再結晶後の鋼板に、高温で、結晶質酸化物(例えば、フォルステライト)、非結晶質酸化物(例えば、特許文献1に記載されるリン酸−シリカを主成分とするガラス)、窒化物(例えば、特許文献2に記載されるTiN)、および炭化物(例えば、特許文献2に記載されるTiC)を主成分とする熱膨張率が鋼板より小さい物質の被膜を形成し、被膜と鋼板の熱膨張率差で鋼板に張力を付与する方法が提案され、工業化されている。
しかし、発明者らが、研究を重ねた結果、上記した、鋼板より熱膨張率が小さい被膜を高温で形成し、被膜と鋼板の熱膨張率差で鋼板に張力を付与する方法では、必ずしも熱膨張率差を十分に活かしていないことが判明した。
特公昭56−52117号公報 特公昭63−54767号公報 特公昭40−15644号公報 特公昭51−13469号公報 特開2000−129356号公報
すなわち、張力を付与された方向性電磁鋼板では、熱による膨張が等方的であり、鋼板の圧延方向のみならず、鋼板の圧延方向と直角な方向(以下、圧延直角方向という)にも張力が発生する。ここで、弾性変形している間は、鋼板の体積が一定と考えてよいので、鋼板の圧延直角方向の張力は、圧延方向の鋼板の弾性伸びを小さくする方向に作用し、実質的に圧延方向の張力を低下させることとなる。その結果、張力付与による鉄損改善効果が十分に発揮されない。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、圧延直角方向の張力を減少し、圧延方向の張力を高めることによって、鉄損を向上させた方向性電磁鋼板の有利な製造方法を提案することを目的とする。
さて、発明者らは、前述の問題を解決すべく、被膜および鋼板にかかっている応力の状態について検討を重ねた、その結果、鋼板に付与される圧延直角方向の応力(張力)を低減することにより、圧延方向の張力が増加し、鉄損が改善されることを見出した。以下、本発明を成功に至らしめた実験について説明する。
(実験)
方向性電磁鋼板用鋼スラブを、熱間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍した後、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚とし、湿水素−窒素雰囲気中で一次再結晶焼鈍を施し、ついで、マグネシアスラリーを塗布した後、1200℃で10時間の二次再結晶焼鈍を施し、表面に張力被膜(フォルステライト被膜)を有する方向性電磁鋼板を得た。
この鋼板を850℃に昇温し、表1に示す時間、および応力(張力)で、圧延方向と直角方向に引張り応力を与えた後、鋼板の鉄損を測定した。
表1に、引張り応力を与えた時間、鋼板の圧延方向と直角な方向の伸びおよび鋼板の鉄損を示す。なお、鉄損は、JIS C2550の方法に準拠して測定した。
Figure 2010196080
同表に示したとおり、圧延直角方向に引張り応力を与えることにより、鋼板はクリープ現象を起こし、引張り応力を与えた時間の増加に伴って、圧延直角方向の伸びは増加した。また、鉄損は、圧延直角方向の伸びが3%以下で改善され、特に0.05〜1.0%の範囲で良好な鉄損値を示した。
以上のような、実験、考察を経て、発明者らは、張力被膜を形成後、圧延直角方向に引張り応力を付与し、クリープ現象を利用することにより、圧延直角方向に鋼板伸びを発生させることが、鉄損の改善につながるとの結論に至った。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)方向性電磁鋼板用鋼スラブを、熱間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍した後、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで一次再結晶焼鈍および二次再結晶焼鈍を施した後、張力被膜を形成する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、張力被膜を形成した後、圧延方向と直角方向に3.0%以下の圧延直角方向伸びを与えることを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
(2)前記圧延直角方向伸びが0.05〜1.0%であることを特徴とする前記(1)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(3)前記張力被膜が結晶質または非結晶質の酸化物であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
(4)前記張力被膜が窒化物または炭化物であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、鋼板に対する張力付与状態を改善することにより、鉄損を低減し、もって変圧器のエネルギー効率の改善、ひいては省エネルギーに寄与する方向性電磁鋼板を得ることができる。
一般的な張力付与被膜による鋼板への張力付与状況を模式的に示した図である。 本発明に従う張力付与被膜による鋼板への張力付与状況を模式的に示した図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明では、方向性電磁鋼板の表面に張力被膜を形成した後、圧延直角方向に引張り応力を与えるところに特徴がある。図1および2に、張力付与被膜による鋼板への張力付与状況を模式的に示す。
図1は、一般的な張力付与被膜による鋼板への等方的な張力付与状況を示している。仮に、鋼板と被膜が密着していないとすれば、鋼板と被膜は模式的に図1(a)に示した状態となるが、実際には、鋼板と被膜は密着しているので、図1(b)に示したように等方的に張力が付与される。
これに対し、本発明に従うように、被膜形成後に鋼板の圧延直角方向に伸びを与えた場合には、図2に模式的に示されるような張力付与状況となる。つまり、仮に鋼板と被膜が密着していないとすれば、鋼板と被膜は模式的に図2(a)に示した状態となり、図1(a)と比較すると、図中の鋼板は圧延直角方向に伸びている。ここで、実際には、鋼板と被膜は密着しているので、図2(b)に示したように圧延方向に効果的に張力が付与される。
すなわち、張力被膜により、鋼板に張力がかかった状態では、被膜によって鋼板に等方的な弾性ひずみが付与されている。そこに、圧延直角方向の鋼板伸びを発生させることで、圧延直角方向での弾性ひずみが解消され、圧延直角方向への付与張力が軽減される。その結果、本発明の鋼板は、上述したように、圧延方向に効果的に張力が付与され、もって、鉄損の改善効果が高まったものと考えられる。
この引張り応力による鋼板の伸びは、3.0%以下とする必要がある。引張り応力を付与しない(伸びが0%)場合は、鉄損の改善は望めない。一方、3.0%を超えて付与すると、張力被膜そのものが引張り応力により損傷し、鉄損の改善効果が薄れるおそれがある。望ましくは、0.05〜1.0%の圧延直角方向伸びを与えることである。
ここで、鋼板伸びとは、引張り応力付与前後での鋼板の伸びである。具体的には、引張り応力を付与する前に、測定の対象となる鋼板に2本のケガキ線を入れる。このケガキ線の距離(L1)を測定し、ついで、鋼板に治具を付け引張り応力を付与した後、鋼板から治具を外して、ケガキ線間の距離(L2)を測定し、式:(L2−L1)/L1×100(%)で求める。
好適な鋼板伸びを達成するには、引張り応力は1〜30MPa程度、引張り応力を与える温度は、700℃以上、1200℃以下程度、時間:1〜7200秒程度とすることが望ましい。というのは、温度が700℃未満では鋼板中に転位が残留しやすく鉄損の改善率が低くなり、一方、1200℃を超えると効果が飽和し経済的に不利になるからである。但し、最終的には、所定の圧延直角方向伸びを付与できれば良いため、上記の条件が必須の条件というわけではない。
次に、本発明の方向性電磁用鋼板の製造方法について、具体的に述べる。
本発明によれば、まず、方向性電磁鋼板用鋼スラブに、熱間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで一次再結晶焼鈍および二次再結晶焼鈍を施す。この時の方向性電磁鋼板用鋼スラブの組成、熱間圧延方法、熱延板焼鈍方法、冷間圧延方法、中間焼鈍方法、冷間圧延方法、一次再結晶焼鈍方法および二次再結晶焼鈍方法のいずれもが、公知の方向性電磁鋼板の製造技術を好適に使用できる。
例えば、方向性電磁鋼板用鋼スラブの成分としては、Sを200ppm程度添加し、インヒビター成分としてMnSを用いる方法、特許文献3に記載されているように、Sol.Alを200ppm程度添加し、インヒビター成分として、AlNを用いる方法、特許文献4に記載されているように、インヒビター成分としてMnSeおよびSbを用いる方法、特許文献5に記載されている通りインヒビターを添加しない方法など、公知の技術で使用されるスラブの成分のいずれもが良好に適合する。
方向性電磁鋼板用鋼スラブには、熱間圧延が施される。熱間圧延後の板厚は、1.5〜3.0mmが望ましい。熱間圧延の後、冷間圧延により最終板厚となるが、熱間圧延後や冷間圧延途中に焼鈍を行っても良い。
一次再結晶焼鈍は、一次再結晶のために施されるが、脱炭を兼ねることができ、800〜950℃の範囲で10〜600秒程度の連続焼鈍とするのが望ましい。一次再結晶焼鈍中、または一次再結晶焼鈍後、アンモニアガスなどにより、窒化処理を施すこともできる。
二次再結晶焼鈍は、二次再結晶のために施される。二次再結晶により、圧延方向に磁気特性が優れる結晶方位、いわゆるゴス方位に集積した集合組織を得ることができる。
一般に、一次再結晶焼鈍は、脱炭を兼ねて行うので、湿水素雰囲気で行う。一次再結晶焼鈍後、焼鈍分離剤としてマグネシア(MgO)スラリーを塗布し、二次再結晶焼鈍を行う。
二次再結晶焼鈍は、例えば、最高温度1200℃、均熱時間10時間といった条件で行われるが、その昇温途中で二次再結晶は完了し、最高温度到達時に鋼板表面におけるフォルステライト被膜の形成反応が完了し、その後、室温まで冷却される。その結果、最高温度と室温との温度差と、張力被膜であるフォルステライト被膜と鋼板との熱膨張率差と、に起因する鋼板張力が発生する。
また、フォルステライト被膜を形成させないプロセスでも良い。例えば、一次再結晶焼鈍後、焼鈍分離剤としてアルミナ(Al2O3)を塗布し、最高温度1200℃、均熱時間10時間の二次再結晶焼鈍を行う。二次再結晶焼鈍の昇温過程で二次再結晶は完了し、最高温度に到達した後、室温まで冷却される。
この工程では、表面にフォルステライト被膜が無い方向性電磁鋼板を得る。フォルステライト被膜を形成させないプロセスの場合、塗布焼付け法やCVD法などで結晶質酸化物、非結晶質酸化物、窒化物、炭化物等の張力被膜を形成して、被膜形成温度と室温との温度差および被膜と鋼板との熱膨張率差、によって鋼板張力を発生させる。
張力被膜の材質としては、コージェライトなどの結晶質酸化物、リン酸塩−シリカなどの非結晶質酸化物、TiN、CrNなどの窒化物、TiCなどの炭化物など公知の材質がいずれも好適に使用可能である。
前述した方法で、鋼板表面に張力被膜を形成した後、本発明の最大の特徴である圧延直角方向の引張り応力を与える処理を施す。
この応力付与処理は、前述したとおり、引張り応力は、1〜30MPa程度、引張り応力を与える温度は、700℃以上、1200℃以下程度、時間:1〜7200秒程度の条件で行うことが望ましい。これにより、圧延直角方向に3.0%以下の伸びを付与することができる。特に好ましい圧延直角方向伸びは、0.05〜1.0%である。この伸びを達成するには、引張り応力は、1〜10MPa程度、引張り応力を与える温度は、700℃以上、1200℃以下程度、時間:1〜1800秒程度の条件とすることが好ましい。
鋼板の伸びは、引張り応力が大きいほど、温度が高いほど、また時間が長いほど、大きくなるので、上述した伸びを達成するようにこれらのパラメータを調整する。
次に、絶縁被膜処理液をロールコーターなど公知の方法で塗布し、350℃以上の温度で焼付け処理を行うこともできる。絶縁被膜処理液に、塗布性向上のために水を加え、液比重を調整することもできる。
絶縁被膜の耐吸湿性のために、350℃以上の温度での焼付け処理が必要であり、変圧器製造工程において、歪取り焼鈍が行われない場合には、焼付け温度は、750℃以上とすることが望ましい。というのは、焼付け温度を750℃以上とすることにより、被膜張力が発生するからである。歪取り焼鈍が行われる場合には、歪取り焼鈍により、被膜張力が発生するので、絶縁被膜の焼き付け温度は、350℃以上あればよい。
被膜の厚さは、特に限定されないが、1〜5μm(片面当たり)が好適である。被膜張力は、被膜の厚さに比例するため、1μm未満では、付与張力が不十分となることがあり、一方、5μmを超えると占積率が低下する。
<実施例1>
質量%で、C:0.05%、Si:3%、Sol.Al:0.02%、Mn:0.04%、およびS:0.02%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の組成になる方向性電磁鋼板用スラブに熱間圧延を施して、板厚:2.0mmとした。ついで、温度:1000℃、時間:60秒の熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延を施して板厚:1.5mmとし、温度:1100℃、時間:60秒の中間焼鈍後、2回目の冷間圧延を施して板厚:0.22mmとした。
次に、冷間圧延板に脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を、温度:820℃、時間:150秒の条件で施した後、焼鈍分離剤(マグネシアスラリー)を塗布して、温度:1200℃、時間:15時間の二次再結晶焼鈍を施し、フォルステライト被膜を有する方向性電磁鋼板を得た。
得られた鋼板に、表2に示す温度、時間で、圧延直角方向の引張り応力を与え、得られた鋼板の鉄損をJIS C2550の方法に準拠して測定した。
その結果を表2に併記する。
Figure 2010196080
同表に示したとおり、発明に従い、張力被膜形成後に圧延直角方向に適正な範囲の伸びを与えた発明例はいずれも、従来に比べて鉄損が改善されている。
<実施例2>
質量%で、C:0.03%、Si:3%、Sol.Al:0.01%未満、Mn:0.04%、S:0.01%未満、Se:0.02%、およびSb:0.03%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の組成になる方向性電磁鋼板用スラブに熱間圧延を施して、板厚:2.5mmとした。ついで、温度:1050℃、時間:60秒の熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延を施して板厚:0.8mmとし、温度:1000℃、時間:30秒の中間焼鈍後、2回目の冷間圧延を施して板厚:0.30mmとした。
次に、冷間圧延板に脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を、温度:850℃、時間:60秒の条件で施した後、焼鈍分離剤(アルミナスラリー)を塗布して、温度:1200℃、時間:10時間の二次再結晶焼鈍を施し、フォルステライト被膜を有さない方向性電磁鋼板を得た。
得られた鋼板に、CVD法により、1100℃で表3に示す組成の炭化物および窒化物を形成し、ついで、圧延直角方向に、温度:900℃、時間:560秒、5MPaの引張り張力を与えた。
その結果、圧延直角方向の伸びは、0.50%であった。かようにして得られた鋼板の鉄損をJIS C2550の方法に準拠して測定した。
その結果を表3に併記する。
Figure 2010196080
同表に示したとおり、本発明に従い得られた発明例は、炭化物および窒化物の張力被膜においても、良好な値を示している。
<実施例3>
質量%で、C:0.03%、Si:3%、Sol.Al:0.01%未満、Mn:0.04%、S:0.01%未満、Se:0.02%、およびSb:0.03%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物の組成になる方向性電磁鋼板用スラブに熱間圧延を施して、板厚:2.5mmとした。ついで、温度:1050℃、時間:60秒の熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延を施して板厚:0.8mmとし、温度:1000℃、時間:30秒の中間焼鈍後、2回目の冷間圧延を施して板厚:0.30mmとした。
次に、冷間圧延板に脱炭を兼ねた一次再結晶焼鈍を、温度:850℃、時間:60秒の条件で施した後、焼鈍分離剤(アルミナスラリー)を塗布して、温度:1200℃、時間:10時間の二次再結晶焼鈍を施し、フォルステライト被膜を有さない方向性電磁鋼板を得た。
得られた鋼板に、リン酸マグネシウムおよびシリカを含有する塗布液を塗布し、温度:900℃、時間:30秒で焼付け、非結晶酸化物被膜を得た。ついで、表4に示す温度、時間、圧延直角方向の引張り応力を与え、得られた鋼板の鉄損をJIS C2550の方法に準拠して測定した。
その結果を表4に併記する。
Figure 2010196080
同表に示したとおり、本発明に従い得られた鋼板の鉄損は、いずれも良好な値を示している。
本発明に従い得られた方向性電磁用鋼板は、電力用変圧器のエネルギー効率を改善し、省エネルギーに寄与する。

Claims (4)

  1. 方向性電磁鋼板用鋼スラブを、熱間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍した後、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ、ついで一次再結晶焼鈍および二次再結晶焼鈍を施した後、張力被膜を形成する一連の工程からなる方向性電磁鋼板の製造方法において、張力被膜を形成した後、圧延方向と直角方向に3.0%以下の圧延直角方向伸びを与えることを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 前記圧延直角方向伸びが0.05〜1.0%であることを特徴とする請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記張力被膜が結晶質または非結晶質の酸化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記張力被膜が窒化物または炭化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
JP2009038630A 2009-02-20 2009-02-20 方向性電磁鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP5365245B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009038630A JP5365245B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 方向性電磁鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009038630A JP5365245B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 方向性電磁鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010196080A true JP2010196080A (ja) 2010-09-09
JP5365245B2 JP5365245B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=42821098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009038630A Expired - Fee Related JP5365245B2 (ja) 2009-02-20 2009-02-20 方向性電磁鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5365245B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03120318A (ja) * 1989-10-03 1991-05-22 Nippon Steel Corp 一方向性電磁鋼帯の連続焼鈍設備

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03120318A (ja) * 1989-10-03 1991-05-22 Nippon Steel Corp 一方向性電磁鋼帯の連続焼鈍設備

Also Published As

Publication number Publication date
JP5365245B2 (ja) 2013-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10395807B2 (en) Grain-oriented electrical steel sheet having excellent magnetic characteristics and coating adhesion
TWI472626B (zh) 方向性電磁鋼板的製造方法及方向性電磁鋼板的再結晶退火設備
KR101498404B1 (ko) 방향성 전기 강판의 제조 방법
JP5737483B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
WO2014017589A1 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP5907257B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP6617827B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JPWO2014017590A1 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
KR101904308B1 (ko) 방향성 전기강판용 절연피막 조성물 및 이를 이용한 절연피막 형성방법, 방향성 전기강판 및 방향성 전기강판의 제조 방법
WO2019131853A1 (ja) 低鉄損方向性電磁鋼板とその製造方法
JP2020509153A (ja) 方向性電磁鋼板およびその製造方法
JP4608562B2 (ja) 著しく磁束密度が高い方向性電磁鋼板の製造方法
JP4608514B2 (ja) 著しく磁束密度が高い方向性電磁鋼板の製造方法
JP5365245B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP4206664B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP4389553B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP5846390B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP5854236B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP4422385B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP6003197B2 (ja) 磁区細分化処理方法
JP5600991B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP5712626B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JP2019002039A (ja) レーザー磁区制御用方向性電磁鋼板とその製造方法
WO2020149342A1 (ja) 方向性電磁鋼板
JP2004143532A (ja) 絶縁被膜密着性に優れたフォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees