JP2010195377A - 車両用スライドレール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】互いにスライド可能に組み付けた車体側のロアレールと、シート側のアッパレールとの間に両者のスライドを規制するロック装置を設けた車両用スライドレール装置において、組付け作業を簡単に行うことができ、容易にかつコストを低減して製造することのできるロック装置を提供すること。
【解決手段】ロック装置をアッパーレール20の側面に設けた挿入孔23と縦壁部24の間で揺動可能に係止するフック部31を備えたロック部材と、このロック部材と一体に形成されてロアレール10側の係止溝に係合し得るロック爪33と、このロック爪33がその係合方向に揺動すべくロック部材を付勢する付勢手段と、このロック部材に固定される締結部材を備えるものとしたことを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】ロック装置をアッパーレール20の側面に設けた挿入孔23と縦壁部24の間で揺動可能に係止するフック部31を備えたロック部材と、このロック部材と一体に形成されてロアレール10側の係止溝に係合し得るロック爪33と、このロック爪33がその係合方向に揺動すべくロック部材を付勢する付勢手段と、このロック部材に固定される締結部材を備えるものとしたことを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両のシートを前後方向にスライドさせて位置調整を行うスライドレール装置に関し、特に、そのロック機構を改良した車両用スライドレール装置に関するものである。
近年の車両においては、その車両用シートに車両用スライドレール装置が設けてあり、車両用シートの前後位置調整が行えるようになっている。このような車両用スライドレール装置は、車両用シートの位置調整が簡単に行えると同時に、固定時の剛性が高くなるようにして、衝突事故等の際の安全性を十分に確保できるようにしなければならない。
もちろん、車両にとって重要な車両用スライドレール装置については、上記のような使用上の簡便さや安全確保は当然として、その製造を容易にしたり、製造コストを低減したりすることも重要であり、そのような改良が、特許文献1や特許文献2にも提案されてきている。
上記特許文献1には、「別部材としてのブラケットを必要とせずにロック部材をアッパレール上に支持することができ、部品点数が少なく重量及び組立てコストを低減したシートトラック装置を得る」ことを目的としてなされた、「シートトラック装置」が提案されている。
そして、この特許文献1の「シートトラック装置」は、「アッパレールに、ロック部材の収納回動穴と、この収納回動穴の前後に位置する軸支持部とを直接形成し、この前後の軸支持部に両端部を回動可能に支持したヒンジピンに、ロック部材を固定した」という構成を有していることから、上記の目的を達成できるものと思われる。
しかしながら、この特許文献1の技術では、「アッパレールに、ロック部材の収納回動穴と、この収納回動穴の前後に位置する軸支持部とを直接形成」しなければならず、アッパレールにこれらの回動穴や軸支持部を直接形成する作業自体が非常にコストと手間の掛かるものであると考えられる。しかも、上記の「前後の軸支持部に、ヒンジピンの両端部を回動可能に支持」しなければならず、このことも、作業自体が非常にコストと手間の掛かるものであると考えられる。
一方、特許文献2の「車両用シートスライド装置」は、「製造コストの低廉化及び省スペースを実現することのできる車両用シートスライド装置を提供する」ことを目的としてなされてはいるが、「ロック機構は、ロアレールの長手方向に並設された複数のロック孔と、アッパレールの長手方向に伸びる回動軸線を持つ支軸と、回動軸線回りに回動し、ロック孔に対し係脱可能なロックレバーとを有する。また、アッパレールを内側に折り返して凹設された折返し部で支軸を支持する」という構成を有しているため、非常に複雑な構造のものとなっている。つまり、この特許文献2の技術も、製造作業自体が非常にコストと手間の掛かるものになっていると考えられる。
そこで、本発明者等は、この種の車両用スライドレール装置について、必要な機能を十分備えたものとして簡単に製造することができて、しかもその製造コストを低減するにはどうしたらよいか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明の目的とするところは、特にそのロック装置を改良することによって、車両用スライドレール装置としての製造及び組み付け作業を簡単に行うことができ、容易にかつコストを低減して製造することのでき、かつロック強度を高めた車両用スライドレール装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、「互いにスライド可能に組み付けた車体側のロアレールと、シート側のアッパレールとの間に、両者のスライドを規制するロック装置を設けた車両用スライドレール装置であって、前記ロック装置を、前記アッパレールの側面に設けた挿入孔と縦壁部の間で揺動可能に係止するフック部を形成したロック部材と、このロック部材と一体に形成されて、前記ロアレール側の係止溝に係合し得るロック爪と、このロック爪がその係合方向に揺動すべく前記ロック部材を付勢する付勢手段を備えるものとし、前記ロック部材に締結部材を固定し、この締結部材を前記ロック部材の揺動時に前記アッパーレールの側面と当接可能にした」ことを特徴とする。
請求項1の発明では、ロック部材のフック部をアッパレールの側面に形成した挿入孔と縦壁部の間に係止させるものであり、組み付け作業を簡単に行うことができ、容易かつコストを低減して製造することができる。また、ロック部材に締結部材を固定するようにしたことで、ロック部材の揺動範囲を容易に設定することができる。
次に、以上のように構成した各請求項に係る発明を、図面に示した最良形態である車両用スライドレール装置100について説明すると、図1には、本発明に係る車両用スライドレール装置100を採用した車両用シート200の側面図が示してあり、この車両用シート200の前方下部には、当該車両用シート200に座った使用者が操作する操作レバー210の一部が突出している。つまり、当該車両用シート200の位置を調整したい使用者は、車両用シート200上に座った状態で操作レバー210を引くことにより、車両用スライドレール装置100をロック状態にしているロック装置30の解除を行うのである。なお、車両用シート200が適宜位置になったとき、使用者が操作レバー210から手を離せば、ロック装置30は再びロック状態に自動的に戻る。
また、車両用シート200の操作レバー210は、図2に示したように、これを車両用シート200の前方下部にて引き上げることにより、車両用シート200の側面で支点部材230にて揺動されることになる部材の後端に設けた操作片220を下動させるのであり、これによりロック装置30のロック状態は解除されるのである。
この車両用スライドレール装置100は、車体側に固定されるロアレール10と、これにスライド可能に組み付けたアッパレール20と、このアッパレール20に取り付けたロック装置30とを備えていえるものであり、ロアレール10には、係止溝11が下方に向けて開口した状態で、等ピッチで多数形成してある。一方、アッパレール20は、図2に示したように、転動ローラ21を介してロアレール10に対してスライド可能に組み付けてある。
ロック部材32は、図2及び図3に示すように、ロアレール10側の係止溝11に係合可能なロック爪33が形成されている。ロック爪33が形成された反対側には、L字状のフック部31が形成されており、アッパレール20の側面に設けられた挿入孔23と抜け防止用の縦壁部24との間に揺動可能に係止される。ここで、ロック部材32は、フック部31とアッパレール20の当接部を中心として揺動するようになっており、ロック部材32の下方にはトーションスプリング40が配置され、ロック部材32を一定方向に常に付勢させてある。
こうして、操作レバー210から手を離しているときは、ロック部材32のロック爪33がトーションスプリング40の付勢によりロアレール10側の係止溝11と係合したロック状態が維持される。操作レバー210を引き上げているときは、操作片220がロック部材32を下方に押圧し、ロック部材32のロック爪32とロアレール10側の係止溝11の係合を解除させる。
また、ロック部材32が操作片220に押圧され揺動したときに、ロック部材32に固定されたビス50がアッパーレール20の側面に当接するようになっている。このロック部材32が操作片220に押圧され、ビス50がアッパーレール20の側面に当接するまでの範囲が、ロック部材32の揺動可能な範囲となり、ビス50の取付けのみで容易にロック部材32の揺動範囲を設定することができる。
100 車両用スライドレール装置
10 ロアレール
11 係止溝
20 アッパレール
21 転動ローラ
23 挿入孔
30 ロック装置
31 フック部
32 ロック部材
33 ロック爪
40 トーションスプリング
50 ビス
200 車両用シート
210 操作レバー
220 操作片
230 支点部材
10 ロアレール
11 係止溝
20 アッパレール
21 転動ローラ
23 挿入孔
30 ロック装置
31 フック部
32 ロック部材
33 ロック爪
40 トーションスプリング
50 ビス
200 車両用シート
210 操作レバー
220 操作片
230 支点部材
Claims (1)
- 互いにスライド可能に組み付けた車体側のロアレールと、シート側のアッパレールとの間に、両者のスライドを規制するロック装置を設けた車両用スライドレール装置であって、
前記ロック装置を、
前記アッパレールの側面に設けた挿入孔と縦壁部の間で揺動可能に係止するフック部を形成したロック部材と、
このロック部材と一体に形成されて、前記ロアレール側の係止溝に係合し得るロック爪と、
このロック爪がその係合方向に揺動すべく前記ロック部材を付勢する付勢手段を備えるものとし、
前記ロック部材に締結部材を固定し、
この締結部材を前記ロック部材の揺動時に前記アッパーレールの側面と当接可能にしたことを特徴とする車両用スライドレール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009085611A JP2010195377A (ja) | 2009-01-30 | 2009-03-31 | 車両用スライドレール装置 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009020427 | 2009-01-30 | ||
JP2009085611A JP2010195377A (ja) | 2009-01-30 | 2009-03-31 | 車両用スライドレール装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010195377A true JP2010195377A (ja) | 2010-09-09 |
Family
ID=42820557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009085611A Pending JP2010195377A (ja) | 2009-01-30 | 2009-03-31 | 車両用スライドレール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010195377A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101221652B1 (ko) | 2011-09-06 | 2013-01-14 | 대원정밀공업(주) | 차량 시트 트랙 |
-
2009
- 2009-03-31 JP JP2009085611A patent/JP2010195377A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101221652B1 (ko) | 2011-09-06 | 2013-01-14 | 대원정밀공업(주) | 차량 시트 트랙 |
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