JP2010195059A - 二輪車用タイヤ及び二輪車用タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレッドゴム、サイドゴムを用いて生タイヤが製造される場合において、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部分におけるクラックの発生を抑制できる二輪車用タイヤ及び二輪車用タイヤの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る二輪車用タイヤ1は、タイヤ径方向外側に突出するブロック状の陸部10が設けられたトレッド20と、トレッド20に連なるタイヤサイド部30と、カーカス6とを備え、タイヤサイド部30を形成するサイドゴム32と、トレッドを形成するトレッドゴム22とを用いて製造され、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端は、トレッド幅方向Wにおいて最もショルダー側に設けられた最外側陸部12の根元部分14よりもタイヤ径方向外側に位置し、サイドゴム32は、タイヤ径方向外側端に行くに連れて細くなる先細り状であり、トレッドゴム22は、タイヤ径方向内側端に行くに連れて細くなる先細り状である。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤサイド部を形成するサイドゴムと、トレッドを形成するトレッドゴムとを用いて製造された二輪車用タイヤ及び二輪車用タイヤの製造方法に関する。
従来、不整地の走行に特化したモトクロスやエンデューロ競技向けの自動二輪車に装着される二輪車用タイヤの製造工程では、タイヤサイド部を形成するサイドゴムと、トレッドを形成するトレッドゴムとを用いて、加硫前の生タイヤが製造される(例えば、特許文献1)。
このような二輪車用タイヤでは、一般的に、トレッドゴムとサイドゴムとが一体となったゴム部材を口金から押し出し、押し出したゴム部材をカーカスに貼り付けることによって、生タイヤが製造される。
特開2008−285081号公報(第5−6頁、第1図)
ところで、上述したような二輪車用タイヤは、泥濘地を含む不整地での使用を前提としている。このため、不整地でのグリップ力(トラクション性能)や接地感の向上を狙って、二輪車用タイヤの内圧を低く設定する手法が広く用いられている。
しかしながら、内圧が低く設定されると、走行時におけるタイヤサイド部の屈曲が大きくなり、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部分においてクラックが発生し易い問題がある。
そこで、本発明は、トレッドゴムとサイドゴムとを用いて生タイヤが製造される場合において、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部分におけるクラックの発生を抑制できる二輪車用タイヤ及び二輪車用タイヤの製造方法の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部(陸部10)が複数設けられたトレッド(トレッド20)と、トレッドに連なるタイヤサイド部(タイヤサイド部30)と、トレッド及びタイヤサイド部のタイヤ径方向内側に設けられるカーカス(カーカス6)とを備え、タイヤサイド部を形成するサイドゴム(例えば、サイドゴム32)と、トレッドを形成するトレッドゴム(例えば、トレッドゴム22)とを用いて製造された二輪車用タイヤ(例えば、二輪車用タイヤ1)であって、サイドゴムのタイヤ径方向外側端(例えば、タイヤ径方向外側端36)は、トレッド幅方向(トレッド幅方向W)において最もショルダー側に設けられた陸部である最外側陸部(例えば、最外側陸部12)の根元部分(例えば、根元部分14)よりもタイヤ径方向外側に位置し、サイドゴムは、サイドゴムのタイヤ径方向外側端に行くに連れて細くなる先細り状であり、トレッドゴムは、トレッドゴムのタイヤ径方向内側端(タイヤ径方向内側端24)に行くに連れて細くなる先細り状であることを要旨とする。
このような二輪車用タイヤによれば、サイドゴムのタイヤ径方向外側端は、トレッド幅方向において最もショルダー側に設けられた陸部である最外側陸部の根元部分よりもタイヤ径方向外側に位置する。
一方、サイドゴムのタイヤ径方向外側端(タイヤ径方向外側端36)は、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部(境界部34)の端部である。つまり、二輪車用タイヤによれば、クラックの発生起点となりやすいトレッドゴムとサイドゴムとの境界部端部であるタイヤ径方向外側端が、タイヤサイド部から根元部分にかけて、露出することを防止できる。
従って、走行時にタイヤサイド部の屈曲が大きくなる場合においても、二輪車用タイヤは、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部におけるクラックの発生を抑制できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、タイヤ径方向(タイヤ径方向D)におけるサイドゴムのタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離(距離D1)は、タイヤ径方向における最外側陸部のトレッド幅方向外側におけるタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離(距離D2)の10%〜80%であることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は第2の特徴に係り、サイドゴムの厚み(厚みt1)は、サイドゴムの端部付近を除き、略均一であり、1.0mm以上、3.0mm以下であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、トレッド幅方向(トレッド幅方向W)に沿った断面形状がクラウン状のタイヤケース上にトレッドゴム(例えば、トレッドゴム22)を貼り付けて、タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部(陸部10)が複数設けられたトレッド(トレッド20)を形成し、タイヤケース上にサイドゴム(例えば、サイドゴム32)を貼り付けて、トレッドに連なるタイヤサイド部(タイヤサイド部30)を形成する二輪車用タイヤ(例えば、二輪車用タイヤ1)の製造方法であって、タイヤケースにトレッドゴムを貼り付けるステップと、トレッドゴムが貼り付けられたタイヤケースに、サイドゴムをトレッドゴムに連なるように貼り付けるステップとを備え、サイドゴムのタイヤ径方向外側端(例えば、タイヤ径方向外側端36)は、トレッド幅方向において最もショルダー側に設けられた陸部である最外側陸部(例えば、最外側陸部12)の根元部分(例えば、根元部分14)よりもタイヤ径方向外側に位置し、サイドゴムは、サイドゴムのタイヤ径方向外側端に行くに連れて細くなる先細り状であり、トレッドゴムは、トレッドゴムのタイヤ径方向内側端(タイヤ径方向内側端24)に行くに連れて細くなる先細り状であることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、トレッドゴムとサイドゴムとを用いて生タイヤが製造される場合において、トレッドゴムとサイドゴムとの境界部分におけるクラックの発生を抑制できる二輪車用タイヤ及び二輪車用タイヤの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤのトレッド幅方向及びタイヤ径方向の断面図である。 本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤのトレッド幅方向及びタイヤ径方向の一部拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤの製造方法を示すフローチャートである。
次に、本発明に係る実施形態及び第2実施形態、比較評価、その他の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態]
本実施形態においては、本発明に係る二輪車用タイヤ1について説明する。具体的には、(1)二輪車用タイヤの全体構成、(2)サイドゴムの詳細、(3)二輪車用タイヤの製造方法、及び(4)作用・効果について説明する。
(1)二輪車用タイヤの全体構成
二輪車用タイヤ1は、自動二輪車用のタイヤである。二輪車用タイヤ1は、泥濘地を含む不整地で使用される。二輪車用タイヤ1は、バイアスタイヤ及びラジアルタイヤのいずれにおいても適用することができる。
二輪車用タイヤ1は、トレッド20と、タイヤサイド部30と、カーカス6とを備える。二輪車用タイヤ1は、少なくともサイドゴム32と、トレッドゴム22とを用いて製造される。二輪車用タイヤ1を構成する各部位について、更に説明する。具体的には、(1.1)トレッド、(1.2)タイヤサイド部、及び(1.3)カーカスについて、図1及び図2を用いて、説明する。図1は、本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤ1のトレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dの断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤ1のトレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dの一部拡大断面図である。
(1.1)トレッド
トレッド20には、タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部10が複数設けられる。陸部10には、周方向に沿って、周方向溝が形成される。陸部10のブロック高さH1は、7mm以上、20mm以下に形成される。具体的には、陸部10のブロック高さH1は、タイヤ径方向において、陸部10の接地面から、周方向溝の溝底までの距離である。従って、陸部10のブロック高さH1は、周方向溝の深さに相当する。
トレッド20を形成するトレッドゴム22は、トレッドゴム22のタイヤ径方向内側端24に行くに連れて細くなる先細り状である。
(1.2)タイヤサイド部
タイヤサイド部30は、トレッド20に連なる。タイヤサイド部30を形成するサイドゴム32は、トレッドゴム22よりもタイヤ径方向外側に位置する。
サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36は、トレッドゴム22のタイヤ径方向内側端24よりもタイヤ径方向外側に位置する。サイドゴム32は、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36に行くに連れて細くなる先細り状である。
トレッドゴム22とサイドゴム32との境界を境界部34として示す。従って、タイヤ径方向外側端36は、タイヤサイド部30側に露出する境界部34の端部である。
(1.3)カーカス
カーカス6は、トレッド20及びタイヤサイド部30のタイヤ径方向内側に設けられる。カーカス6は、二輪車用タイヤ1の骨格を形成する。
(2)サイドゴムの詳細
本発明の実施形態に係るタイヤサイド部30を形成するサイドゴム32と、トレッド20を形成するトレッドゴム22との配置関係について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態に係る二輪車用タイヤ1のトレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dの一部拡大断面図である。
サイドゴム32は、トレッド幅方向Wにおいて最もショルダー側に設けられた陸部10である最外側陸部12の根元部分14において、トレッドゴム22よりもタイヤ径方向外側に位置する。具体的には、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36は、根元部分14よりもタイヤ径方向外側に位置する。
なお、根元部分14は、トレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dに沿った断面における最外側陸部12のトレッド幅方向最外側部に沿った直線と、タイヤサイド部30の輪郭線との交点を意味する。サイドゴム32は、サイドゴム32の端部付近を除き、略均一なシート状である。具体的には、トレッド幅方向W及びタイヤ径方向Dに沿った断面におけるサイドゴム32の厚みt1は、サイドゴム32の端部付近を除き、略均一であり、1.0mm以上、3.0mm以下である。
タイヤ径方向Dにおけるサイドゴム32のタイヤ径方向外側端36から根元部分14までの距離D1は、タイヤ径方向Dにおける最外側陸部12の外側端である外側陸部端16から根元部分14までの距離D2の10%〜80%である。
(3)二輪車用タイヤの製造方法
次に本実施形態に係る二輪車用タイヤの製造方法について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る二輪車用タイヤの製造方法を示すフローチャートである。本実施形態に係る二輪車用タイヤの製造方法は、トレッド幅方向Wに沿った断面形状がクラウン状のタイヤケース(製造後のカーカス6に該当)上にトレッドゴム22を貼り付けて、次にサイドゴム32を貼り付ける。
具体的には、二輪車用タイヤの製造方法は、(3.1)トレッドゴム貼り付け工程、(3.2)サイドゴム貼り付け工程を含む。
(3.1)トレッドゴム貼り付け工程
ステップS1のトレッドゴム貼り付け工程では、タイヤケースにトレッドゴム22を貼り付ける。タイヤケースは、トレッド幅方向Wに沿った断面形状がクラウン状に形成される。
タイヤケースに貼り付けられたトレッドゴム22は、タイヤ径方向内側端に行くに連れて細くなる先細り状である。
これにより、トレッドゴム22は、タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部10が複数設けられたトレッド20を形成する。
(3.2)サイドゴム貼り付け工程
ステップS2のサイドゴム貼り付け工程では、トレッドゴム22が貼り付けられたタイヤケースに、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36に行くに連れて、厚みが薄くなる、つまり、先細り状であるサイドゴム32をトレッドゴム22に連なるように貼り付ける。
サイドゴム32は、トレッドゴム22よりもトレッド幅方向外側またはタイヤ径方向外側に位置するように貼り付けられる。具体的には、サイドゴム32の厚みは、サイドゴム32の端部付近を除き、略均一であり、1.0mm以上、3.0mm以下に形成されている。サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36は、トレッドゴム22のタイヤ径方向内側端24よりもタイヤ径方向外側に位置するように貼り付けられる。
これにより、サイドゴム32は、トレッド20に連なるタイヤサイド部30を形成する。
(4)作用・効果
従来、タイヤサイド部30から根元部分14に至る領域は、走行時において、タイヤサイド部30の屈曲が大きくなった場合に、歪みが大きく、クラックの発生起点となりやすかった。
本実施形態に係る二輪車用タイヤ1によれば、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36は、トレッド幅方向Wにおいて最もショルダー側に設けられた陸部10である最外側陸部12の根元部分14よりもタイヤ径方向外側に位置する。
一方、タイヤ径方向外側端36は、トレッドゴム22とサイドゴム32との境界部34の端部である。つまり、二輪車用タイヤ1によれば、クラックの発生起点となりやすいトレッドゴム22とサイドゴム32との境界部34の端部であるタイヤ径方向外側端36が、タイヤサイド部30から根元部分14にかけて、露出することを防止できる。
従って、走行時において、タイヤサイド部30の屈曲が大きくなる場合においても、二輪車用タイヤ1は、トレッドゴム22とサイドゴム32との境界部34におけるクラックの発生を抑制できる。
本実施形態に係る二輪車用タイヤ1によれば、サイドゴムの厚みt1は、タイヤ径方向端部付近を除き、略均一であり、1.0mm以上、3.0mm以下であるため、サイドゴム32は、従来のサイドゴムと比べて軽量化される。つまり、二輪車用タイヤ1も従来の二輪車用タイヤと比べて軽量化される。従って、トレッドゴム22及びサイドゴム32は、二輪車用タイヤ1の操縦安定性を向上できる。なお、サイドゴムの厚みt1が、1.0mm未満の場合、充分なタイヤサイド部の剛性が得られないことが懸念される。また、サイドゴムの厚みt1が、3.0mmよりも大きい場合、タイヤサイド部の剛性が過剰に高くなり、操縦安定性を向上できない場合がある。
本実施形態に係る二輪車用タイヤ1によれば、二輪車用タイヤ1のタイヤ径方向外側端36から根元部分14までの距離D1は、最外側陸部12のトレッド幅方向外側における外側陸部端16から根元部分14までの距離D2の10%〜80%の長さである。このため、二輪車用タイヤ1の走行に伴って、タイヤサイド部30の屈曲が繰り返される、又は、大きくなる場合においても、サイドゴム32は、境界部34の端部であるタイヤ径方向外側端36を確実に保護できる。
なお、距離D1が、距離D2の10%未満の長さの場合、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36は、タイヤサイド部30の屈曲が大きくなった場合に根元部分14の歪みが大きい部分に位置するため、サイドゴム32が、トレッドゴム22とサイドゴム32との境界部34を完全に保護できないことが懸念される。また、距離D1が、距離D2の80%よりも大きいの長さの場合、二輪車用タイヤ1の製造工程におけるばらつきによって、サイドゴム32が、二輪車用タイヤ1の接地面に露出することが懸念される。この場合、接地面に露出したサイドゴム32により、二輪車用タイヤ1の操縦安定性が低下することが懸念される。
従来の二輪車用タイヤの製造方法では、サイドゴム及びトレッドゴムとが一体となったゴム部材を口金から押し出し、押し出したゴム部材を貼り付ける方法を用いていた。このため、ゴム部材を口金から押し出す際のバラツキを考慮して、本願発明のサイドゴムよりも1.0mm以上、厚みのあるサイドゴムが用いられていた。
本実施形態に係る二輪車用タイヤ1の製造方法によれば、トレッドゴム貼り付け工程及びサイドゴム貼り付け工程により、タイヤケース上にトレッドゴム22を貼り付けて、次にサイドゴム32を貼り付ける。このため、従来の二輪車用タイヤの製造方法のように、サイドゴム及びトレッドゴムとが一体となったゴム部材を口金から押し出し、押し出したゴム部材を貼り付ける方法を用いる必要がない。つまり、サイドゴム32のタイヤ径方向外側端36に行くに連れて細くなる先細り状のゴム部材を用いることが可能となる。このため、二輪車用タイヤ1は、従来の二輪車用タイヤに比べて、軽量化される。更に、軽量化された二輪車用タイヤ1は、操縦安定性を向上できる。
更に、従来の二輪車用タイヤの製造方法では、サイドゴム及びトレッドゴムに種類の異なるゴムを用いる場合、それぞれの口金を製造する必要があった。これに対して、本実施形態に係る二輪車用タイヤ1の製造方法によれば、サイドゴム32の製造には、口金を用いず、先細り状のゴム部材を用いることが可能となる。このため、本実施形態に係る二輪車用タイヤ1の製造方法は、トレッドゴム22及びサイドゴム32として、種類の異なるゴムを用いることが容易となる。
[比較評価]
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(1)評価方法、(2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(1)評価方法
比較例1乃至3及び実施例1の二輪車用タイヤを用いて、(1.1)クラックの発生評価、(1.2)ドライバーによるフィーリング評価を行った。比較例1乃至3及び実施例1に係る二輪車用タイヤについて、具体的に説明する。なお、二輪車用タイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
(フロントタイヤ)
・ タイヤの種類 :バイアスタイヤ及びラジアルタイヤ
・ タイヤサイズ :80/100×21
・ リムサイズ : 1.60×21インチ
・ ブロック高さH1 : 12.5mm
(リアタイヤ)
・ タイヤの種類 :バイアスタイヤ及びラジアルタイヤ
・ タイヤサイズ :120/80×19
・ リムサイズ : 2.15×19インチ
・ ブロック高さH1 : 15.5mm
(共通条件)
・ 内圧条件 : 80kPa
・ ネガティブ比(トレッドにおける周方向溝の面積比) : 80%
各二輪車用タイヤは、サイドゴム及びトレッドゴムの構成が異なる。以下、異なる点について、詳細を説明する。
実施例1に係る二輪車用タイヤは、本実施形態に係る二輪車用タイヤ1と同様の構成である。なお、実施例1における二輪車用タイヤのサイドゴムのタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離D1は、最外側陸部のトレッド幅方向外側におけるタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離D2の30%である。
比較例1に係る二輪車用タイヤのバイアスタイヤは、サイドゴムと、トレッドゴムとが一体で構成されている点で他の二輪車用タイヤと異なる。これに伴って、比較例1に係る二輪車用タイヤは、他の二輪車用タイヤに比べて重量が大きい。
比較例1に係る二輪車用タイヤのラジアルタイヤ及び、比較例2に係る二輪車用タイヤは、サイドゴムのタイヤ径方向外側端が、二輪車用タイヤの最大幅部に位置する。このため、比較例1に係る二輪車用タイヤのラジアルタイヤ及び比較例2に係る二輪車用タイヤは、実施例1に係る二輪車用タイヤと比べて、サイドゴムの位置が低く、サイドゴムと、トレッドゴムとの境界部が、タイヤサイド部に露出する。
比較例3に係る二輪車用タイヤは、サイドゴムのタイヤ径方向外側端が、二輪車用タイヤの最大幅部よりもタイヤ径方向外側、かつ、根元部分よりもタイヤ径方向内側に位置する。比較例3に係る二輪車用タイヤのサイドゴムのタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離D1は、最外側陸部のトレッド幅方向外側におけるタイヤ径方向外側端から根元部分までの距離D2の10%である。
(1.1)クラックの発生評価
上述した二輪車用タイヤを装着した自動二輪車で、不整地のテストコースを30分走行後クラックの発生を目視にて確認した。なお、ここでいう30分とは、1レースにかかる時間を想定している。
(1.2)ドライバーによるフィーリング評価
上述した二輪車用タイヤを装着した自動二輪車で、不整地のテストコースを30分走行し、プロドライバーによるフィーリング評価を行った。具体的には、グリップ感(操縦安定性)、剛性感、接地感について、10段階で評価した。なお、数値は、大きくなるほど優れていることを示す。
(2)評価結果
上述した比較例1乃至3及び実施例1に係る二輪車用タイヤを用いた評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 2010195059
実施例1に係る二輪車用タイヤは、比較例1乃至3に係る二輪車用タイヤに比べて、クラックの発生を抑制できた。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
本実施形態に係る二輪車用タイヤ1は、自動二輪車用としているが、これに限られず、自転車に用いられてもよい。また、本実施形態に係る二輪車用タイヤ1は、泥濘地を含む不整地で使用されることを前提としているが、これに限られず、整地を走行する自動二輪車で使用されてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
D…タイヤ径方向、 W…トレッド幅方向、 1、2…二輪車用タイヤ、 6…カーカス、 10…陸部、 12…最外側陸部 14…根元部分、 16…外側陸部端、 20…トレッド、 22…トレッドゴム、 24…タイヤ径方向内側端、 30…タイヤサイド部、 32…サイドゴム 34…境界部、 36、…タイヤ径方向外側端

Claims (4)

  1. タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部が複数設けられたトレッドと、
    前記トレッドに連なるタイヤサイド部と、
    前記トレッド及び前記タイヤサイド部のタイヤ径方向内側に設けられるカーカスと
    を備え、
    前記タイヤサイド部を形成するサイドゴムと、
    前記トレッドを形成するトレッドゴムと
    を用いて製造された二輪車用タイヤであって、
    前記サイドゴムのタイヤ径方向外側端は、トレッド幅方向において最もショルダー側に設けられた前記陸部である最外側陸部の根元部分よりもタイヤ径方向外側に位置し、
    前記サイドゴムは、前記サイドゴムのタイヤ径方向外側端に行くに連れて細くなる先細り状であり、
    前記トレッドゴムは、前記トレッドゴムのタイヤ径方向内側端に行くに連れて細くなる先細り状である二輪車用タイヤ。
  2. タイヤ径方向における前記サイドゴムのタイヤ径方向外側端から前記根元部分までの距離は、タイヤ径方向における前記最外側陸部のトレッド幅方向外側におけるタイヤ径方向外側端から前記根元部分までの距離の10%〜80%である請求項1に記載の二輪車用タイヤ。
  3. 前記サイドゴムの厚みは、前記サイドゴムの端部付近を除き、略均一であり、1.0mm以上、3.0mm以下である請求項1又は請求項2に記載の二輪車用タイヤ。
  4. トレッド幅方向に沿った断面形状がクラウン状のタイヤケース上にトレッドゴムを貼り付けて、タイヤ径方向外側に向かって突出するブロック状の陸部が複数設けられたトレッドを形成し、
    前記タイヤケース上にサイドゴムを貼り付けて、前記トレッドに連なるタイヤサイド部を形成する二輪車用タイヤの製造方法であって、
    前記タイヤケースに前記トレッドゴムを貼り付けるステップと、
    前記トレッドゴムが貼り付けられた前記タイヤケースに、前記サイドゴムを前記トレッドゴムに連なるように貼り付けるステップと
    を備え、
    前記サイドゴムのタイヤ径方向外側端は、トレッド幅方向において最もショルダー側に設けられた前記陸部である最外側陸部の根元部分よりもタイヤ径方向外側に位置し、
    前記サイドゴムは、前記サイドゴムのタイヤ径方向外側端に行くに連れて細くなる先細り状であり、
    前記トレッドゴムは、前記トレッドゴムのタイヤ径方向内側端に行くに連れて細くなる先細り状である二輪車用タイヤの製造方法。
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