JP2010193230A - 携帯端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学的情報読取機能と、非接触通信機能とを備えた携帯通信端末において、適切なサイズのアンテナを用いて良好に非接触通信を行うことができ、且つ装置の小型化をも実現しうる構成を提供する。
【解決手段】携帯端末1は、光光学的情報読取手段と非接触通信手段とがケース2の内部に収容されてなるものである。この携帯端末1には、第1のアンテナ51と第2のアンテナ52とが設けられており、開始信号が発生したときには、まず第1のアンテナ51からのキャリアの出力をオン状態とし、且つ第2のアンテナ52からのキャリアの出力をオフ状態としている。第1のアンテナ51からのキャリアの出力に基づいて非接触通信媒体が検出された場合には、第2のアンテナ52からのキャリアの出力をオン状態とし、この第2のアンテナ52から出力されるキャリアによって非接触通信媒体と非接触通信を行っている。
【選択図】図4

Description

本発明は、携帯端末に関するものである。
近年、小売業や物流分野などの様々な分野で、バーコードや二次元コード等を読み取る光学的情報読取装置が用いられている。この種の光学的情報読取装置は、様々な場所で手軽に使用することが求められ、携帯端末として構成されるものも様々に提供されている。
特開2006−304039
上記携帯端末の分野では、高機能化が進行しており、上記の光学的情報読取機能に加え、RFIDタグに代表される非接触通信媒体を読み取る機能とを搭載した端末なども提供され始めている。このような高機能端末によれば、例えば、二次元コードを利用した値札の処理と、ICカードを利用した決済処理とを同一の携帯端末によって迅速且つスムーズに行うことができるようになり、商品購入者や端末利用者の利便性を効果的に高めることができる。
ところで、上記携帯端末は、使用者が手で持ちながら使用するものであり、また、様々な場所に持ち運ばれて使用されるという事情から、小型化や省電力化が強く要望されている。しかしながら、上記のように光学的情報読取機能及び非接触通信機能を搭載して利便性を高めようとすると、必然的に搭載部品が多くなるため、消費電力の増大、部品配置スペースの減少といった問題が避けられず、その結果、省電力化を図りつつ小型化を実現することは極めて難しくなる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、光学的情報読取機能と、非接触通信機能とを備えた携帯端末において、非接触通信を良好に行うことができ、且つ装置の小型化や省電力化をも実現しうる構成を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、情報コードを光学的に読み取る光学的情報読取手段と、非接触通信媒体と非接触通信を行う非接触通信手段と、前記光学的情報読取手段及び前記非接触通信手段を収容するケースと、を備えた携帯端末として構成されるものであり、所定操作に応じて開始信号を発生する操作手段を備えている。
また、前記非接触通信手段は、第1のアンテナと、前記第1のアンテナとは異なる第2のアンテナと、前記第1のアンテナからのキャリアの出力、及び前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力を制御する出力制御手段と、前記第1のアンテナから出力される前記キャリアに基づいて前記非接触通信媒体の存在を検出する検出手段と、を備えている。
更に、前記出力制御手段は、前記操作手段にて前記開始信号が発生したときに、前記第1のアンテナからの前記キャリアの出力をオン状態とし、且つ前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力をオフ状態とし、前記第1のアンテナからの前記キャリアに基づいて前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力をオン状態とし、前記第2のアンテナからの前記キャリアによって前記非接触通信媒体と前記非接触通信を行っている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、更に、前記第2のアンテナを、前記ケースの外壁に沿って収まる第1位置と、前記ケースから延出する第2位置とで変位させるアンテナ変位機構と、前記アンテナ変位機構の駆動を制御する駆動制御手段と、が設けられている。
また、前記駆動制御手段は、前記第2のアンテナが前記第1位置にある状態で、前記開始信号が発生した場合に、所定のタイミングで前記アンテナ変位機構を駆動させて前記第2のアンテナを前記第2位置に設定し、前記出力制御手段は、前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2位置に設定された前記第2のアンテナから前記キャリアを出力するように構成されている。
請求項3の発明は、請求項2に記載の携帯端末において、前記駆動制御手段が、前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記アンテナ変位機構を駆動させて前記第2のアンテナを前記第2位置に設定するように構成されており、前記出力制御手段が、その第2位置に設定された前記第2のアンテナから前記キャリアを出力するように構成されていることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の携帯端末において、前記第1のアンテナが、所定の仮想平面に沿って配置されており、前記第2のアンテナが、前記第1位置において前記仮想平面と交差する平面方向に沿って配置され、前記第2位置において前記仮想平面に沿って配置されることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の携帯端末において、前記ケースの外壁に、前記第2のアンテナを収容する凹部が形成されており、前記第2のアンテナが、前記第1位置において前記凹部に収容され、前記第2位置において前記凹部から離脱して前記ケースから延出するように構成されていることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯端末において、前記第1のアンテナよりも前記第2のアンテナのほうがサイズが大きく構成されており、前記出力制御手段が、前記第1のアンテナから第1出力で前記キャリアを送信し、前記第2のアンテナから前記第1出力よりも大きい第2出力で前記キャリアを送信するように構成されていることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の携帯端末において、前記操作手段に対する前記所定操作に応じて前記開始信号が発生したときに、前記非接触通信手段による前記非接触通信媒体との非接触通信と共に、前記光学的情報読取手段による前記情報コードの読み取りが開始されることを特徴としている。
請求項1の発明は、ケース内に光学的情報読取手段と非接触通信手段とが設けられており、光学的情報の読み取り及び非接触通信を単一の端末によって実現できるようになっている。また、非接触通信手段には、第1のアンテナと第2のアンテナとが設けられ、操作手段にて開始信号が発生したときに、第1のアンテナからのキャリアの出力をオン状態とし、且つ第2のアンテナからのキャリアの出力をオフ状態としている。
このようにすると、まず、第1のアンテナからのキャリア送信によって非接触通信媒体の存在を確かめることができるため、装置内のアンテナ全部を使用して非接触通信媒体の検出を行う構成と比較して省電力化を図りやすくなる。また、第1アンテナは、非接触通信媒体の存在を検出するために用いる部分であり、必要以上に大きくする必要はないため、小型構成として装置内の適切位置に配置しやすくなる。
また、第1のアンテナからのキャリアに基づいて非接触通信媒体の存在が検出手段によって検出された場合に、第2のアンテナからのキャリア出力をオン状態としている。このようにすると、非接触通信媒体の存在が検出されてから第2のアンテナを作動させることができるため、非接触通信媒体が存在しないような状況下で第2のアンテナを作動させずに済み、消費電力を抑えた効率的な使用が可能となる。
更に、アンテナを機能毎に分けて構成しているため、それぞれのアンテナ(第1のアンテナ及び第2のアンテナ)をより適切な位置に効率的に配置することができる。従って、省電力化を図りうる構成をより小型構成で実現できる。
請求項2の発明は、第2のアンテナを、ケースの外壁に沿って収まる第1位置と、ケースから延出する第2位置とで変位させるアンテナ変位機構が設けられている。このようにすると、不使用時など、装置全体を嵩張る構成としたくない場合には、第2のアンテナをケースの外壁に沿って納め、装置全体をコンパクトにすることができる。
一方、所定操作がなされた場合には、所定のタイミングでアンテナ変位機構が駆動して第2のアンテナが第2位置に設定される。そして、非接触通信媒体が検出されることを条件として、第2のアンテナからキャリアが出力される。このような構成とすると、ユーザが非接触通信を行うとする場合に、第2のアンテナを通信しやすい位置(第2位置)に自動的に変更することができ、非接触通信をスムーズに且つ良好に行うことができる。
本発明のように非接触通信機能を設けて高機能化を図ろうとする場合、必然的に搭載部品が多くなるため、非接触通信に用いるアンテナを適切な位置に適切なサイズで配置しにくいという問題があり、装置全体を小型化しようとする場合にはその問題が顕著となる。例えば、アンテナを小さく構成すると、配置スペースを削減でき、装置全体の小型化を図りやすくなるものの、通信性能の低下を招くという問題がある。逆に、アンテナを大きくすると、アンテナ自体の通信性能を向上しうるものの、当該アンテナを適切な位置に配置しにくくなり、装置の小型化が困難となる。
このような問題に対し、請求項2の発明では、第2のアンテナをケース内に固定するのではなく、ケース外に変位可能に設けている。従って、ある程度大きなサイズのものでも設置しやすく、また、必要に応じて延出させることができるため、ケース内に第2のアンテナの配置スペースをそれほど確保せずとも第2のアンテナを通信しやすく配置できる。また、装置構成をコンパクトにしたい場合には、第2のアンテナをケースの外壁に沿って納めればよく、小型化をそれほど損ねることもない。
請求項3の発明は、非接触通信媒体が検出手段によって検出された場合にアンテナ変位機構を駆動させ、第2のアンテナを第2位置に設定している。このようにすると、非接触通信媒体が通信可能範囲に存在しない状況下で第2のアンテナを第2位置に移動させるといった無駄な動作を排除できる。
請求項4の発明では、第1のアンテナが所定の仮想平面に沿って配置されている。また、第2のアンテナは、第1位置では、その仮想平面と交差する平面方向に沿って配置され、第2位置では、その仮想平面に沿って配置される構成となっている。このようにすると、第2のアンテナをケース外壁に沿って納めるときには(即ち第1位置においては)、当該第2のアンテナを第1のアンテナの方向に沿って配置せずに済み、例えば、両アンテナを同一の外壁に沿わせて配置しにくい場合等において有利となる。一方、第2位置では、第1のアンテナと第2のアンテナが同一の平面方向に沿って配置され、第1のアンテナの通信可能範囲と第2のアンテナの通信可能範囲とが近くなるため、第1のアンテナのキャリア出力によって検出された非接触通信媒体を大幅に移動させることなくスムーズに非接触通信に移行できる。
請求項5の発明では、ケース外壁に第2のアンテナを収容する凹部が形成されている。そして、第2のアンテナは、第1位置にあるときにはその凹部内に収容され、第2位置への移動に伴ってその凹部から離脱し、ケースから延出するように構成されている。このようにすると、第1位置では、第2のアンテナを衝撃等から効果的に保護することができ、第2位置では、第2のアンテナを凹部から離脱させて通信しやすく配置することができる。
請求項6の発明では、第1のアンテナよりも第2のアンテナのほうがサイズが大きく構成されている。また、第1のアンテナから第1出力でキャリアが送信され、第2のアンテナからは第1出力よりも大きい第2出力でキャリアが送信されるように構成されている。このようにすると、非接触通信媒体の検出を、小サイズのアンテナにより消費電力を抑えて行うことができ、非接触通信媒体が検出された後には、これよりも大きいサイズのアンテナを用い、適切な出力で非接触通信を行うことができる。
請求項7の発明では、所定操作に応じて開始信号が発生したときに、非接触通信手段による非接触通信と共に、光学的情報読取手段による情報コードの読み取りが開始される。このようにすると、情報コードの読み取り及び非接触通信を少ない操作で迅速に開始することができ、両機能を並行して行うことができる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末を概略的に例示する平面図であり、図1(b)は、図1(a)の携帯端末の側面図である。図1(c)は、図1(a)の携帯端末の裏面図である。 図2は、図1の携帯端末の電気的構成を例示するブロック図である。 図3は、図2の非接触通信部等を具体的に例示するブロック図である。 図4(a)は、第1実施形態の携帯端末によって非接触通信媒体を検出する様子を説明する説明図であり、図4(b)は、その非接触通信媒体と非接触通信を行う様子を説明する説明図である。 図5(a)は、アンテナ変位機構等を説明する説明図であり、図5(b)は、アンテナ変位機構等を図5(a)とは異なる角度から説明する説明図である。 図6は、図1等に示す携帯端末で行われる情報コード読取処理の流れを例示するフローチャートである。 図7は、図1等に示す携帯端末で行われる非接触通信処理の流れを例示するフローチャートである。 図8は、包絡検波の様子を説明する説明図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の携帯端末を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(全体構成)
まず、第1実施形態の携帯端末の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末を概略的に例示する平面図であり、図1(b)は、図1(a)の携帯端末の側面図である。また、図1(c)は、図1(a)の携帯端末の裏面図である。図2は、図1の携帯端末の電気的構成を例示するブロック図である。図3は、図2の非接触通信部等を具体的に例示するブロック図である。
図1に例示される携帯端末1は、ユーザによって携帯されて様々な場所で用いられるものであり、バーコードや二次元コードなどの情報コードを読み取る情報コードリーダとしての機能と、無線タグを読み取る無線タグリーダとしての機能とを有し、読み取りを二方式で行いうる構成となっている。
図1に示すように、携帯端末1は、長手状のケース2によって外郭が構成されている。このケース2は、各種部品(各種電気部品等)を収容するものであり、例えば樹脂材料などからなる複数のケース体(図1では、上ケース2a及び下ケース2bの2つのケース体)によって構成され、これらが結合した箱状形態をなしている。
図1(a)に示すように、ケース2から露出する形態で様々な部品が取り付けられている。例えば、上面部の長手方向一端側には、液晶表示器などからなる表示装置4が設けられ、他端側には複数個の操作ボタン6a(数字キーや機能キー等)を有するキー操作部6が設けられている。また、ケース2の側部からは、開始指示用のトリガスイッチ5が露出しており、その他にも、電源スイッチ、報知用のLED、スピーカなどが設けられている。また、図1(c)に示すように、ケース2の長手方向一端側の裏面部には、情報コードからの反射光を取り込む読取口13が形成されている。読取口13は、光を取り込みうる開口形態をなしており、その開口が透明部材(例えば透明の樹脂部材)によって閉塞された構成となっている。
なお、本実施形態では、ケース2の長手方向を前後方向としており、読取口13が設けられる側を前方とし、それとは反対側を後方とする。また、ケース2の厚さ方向を上下方向としており、表示装置が設けられる側を上方、それとは反対側を下方とする。またこれら前後方向及び上下方向と直交する方向を幅方向としている。
次に、電気的構成について説明する。
図2に示すように、携帯端末1のケース2内には、携帯端末1全体を制御する制御部3が設けられている。この制御部3は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有している。また、制御部3には、表示装置4、トリガスイッチ5、キー操作部6、アクチュエータ7、外部インターフェース8、メモリ9などが接続されている。
表示装置4は、ユーザに対して各種情報を提供する部分であり、制御部3の制御に応じ各種画像を表示するように構成されている。トリガスイッチ5は、制御部3に対して開始信号を与える部分であり、制御部3は、この開始信号に応じて非接触通信部20による非接触通信、又は情報コード読取部40による情報コードの読み取りを開始している。なお、本実施形態では、トリガスイッチ5が「操作手段」の一例に相当し、ユーザによる所定操作(例えば押圧操作)に応じて開始信号を発生させるように機能している。
キー操作部6は、制御部3に対して各種操作信号を与える部分であり、制御部3は、操作信号の内容に応じた動作を行うように構成されている。アクチュエータ7は、制御部3からの指令を受けて駆動する駆動部であり、詳細については後述する。外部インターフェース8は、外部(例えばホスト装置)とのデータ通信を行うためのインターフェースとして機能する部分であり、制御部3と協働して通信処理を行うように構成されている。また、ケース2の内部には、電源となるバッテリ11や電源部10が設けられており、これらによって制御部3や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。
また、制御部3には、非接触通信部20及び情報コード読取部40がそれぞれ接続されている。
情報コード読取部40は、公知の情報コードリーダとして構成される部分であり、CCDエリアセンサ等の受光センサ、結像レンズ、LEDやレンズ等からなる照明部などを備えており、制御部3と協働して読取対象に付された情報コード(バーコードや二次元コード)を読み取るように機能する。この情報コード読取部40によって読み取りを行う場合、まず、制御部3から照明部に指令が与えられて当該照明部から照明光が出射され、読取口13(図1(c)参照)を通って読取対象に照射される。照明光が情報コード(バーコードや二次元コード)に照射されると、その反射光が読取口13を通って装置内に取り込まれ、結像レンズを通って受光センサに受光されることとなる。読取口13と受光センサの間に配される結像レンズは、情報コードの像を受光センサ上に結像させており、受光センサはこの情報コードの像に応じた受光信号を出力している。受光センサから出力された受光信号は、増幅回路によって増幅された後、AD変換回路によってデジタル信号に変換され、画像データとしてメモリ9(図2)に記憶される。メモリ9に画像データが記憶された後には、当該画像データに対し公知のデコード処理が行われ、そのデコード結果が表示装置4や外部装置などに出力される。
本実施形態では、情報コード読取部40及び制御部3が「光学的読取手段」の一例に相当する。
非接触通信部20は、アンテナ50及び制御部3と協働して非接触通信媒体(RFIDタグやICカード等)との間で電磁波による通信を行ない、非接触通信媒体に記憶されるデータの読取り、或いは無線タグに対するデータの書込みを行なうように機能するものである。なお、本実施形態では、アンテナ50、非接触通信部20、及び制御部3が「非接触通信手段」の一例に相当しており、これら具体的構成、機能については以下に詳述する。
(特徴的構成)
次に、本実施形態の特徴部分をなす非接触通信部20及びアンテナ50について説明する。図3に示す非接触通信部20は、例えば図3のように構成されており、非接触通信媒体の存在を検出する検知部20aと、非接触通信媒体と非接触通信(読み取りや書き込みなど)を行う通信部20bとに分かれている。
検出部20aは、第1のアンテナ51を介してキャリアを出力し、そのキャリアに基づいて非接触通信媒体の存在を検出している。この検出部35は、キャリアを出力する送信回路35と、送信回路35から出力されるキャリアをフィルタリングするフィルタ回路36とを備え、フィルタ回路36にてフィルタリングされたキャリアが整合回路37を介して第1のアンテナ51から出力されるようになっている。送信回路35は、公知のキャリア発振器を備えており、後述する通信部20bの送信回路32よりも低いレベル(省電力レベル)でキャリアを出力している。
検出部20aには、更に、フィルタ回路36から出力されるキャリアの包絡線検波を行う包絡線検波回路38が設けられている。この包絡線検波回路38は、電気信号の包絡線を検出可能な公知の包絡線検波器として構成されており、フィルタ回路36、整合回路37を介して第1のアンテナ51から出力されるキャリアの包絡線を検出し、得られた包絡線情報を制御部3に出力している。
通信部20bは、送信側を構成する回路として、キャリア発振器21、符号化部22、変調部23、増幅器24、送信部フィルタ25、整合回路26などが設けられている。また、受信側には、受信部フィルタ27、増幅器28、復調部29、二値化処理部30、複号化部31が設けられている。
符号化部22は、制御部3から出力される送信データを符号化して変調部23に出力している。変調部23は、キャリア発振器21より出力される例えば周波数13.56MHzのキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号化部22より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器24に出力する。なお、キャリア発振器21の発振動作の動作/停止は、制御部3によって制御される。
増幅器24は、入力信号(変調部23によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅しており、その増幅信号を送信部フィルタ25に出力している。送信部フィルタ25は、フィルタリングした送信信号を、整合回路26を介して第2のアンテナ52に出力する。このようにして第2のアンテナ52に送信信号が出力されると、その送信信号が電磁波として第2のアンテナ52より外部に放射される。
一方、受信側では、受信部フィルタ27が、第2のアンテナ52を介して受信された信号をフィルタリングしており、増幅器28は、そのフィルタリングされた受信信号を増幅して復調部29に出力している。また、復調部29は、増幅器28から出力される増幅信号を復調して二値化処理部30に出力しており、二値化処理部30は、その復調された信号波形を二値化して復号化部31に出力している。その二値化された信号は、復号化部31にて復号化された後、最終的に制御部3に入力される。
次に、アンテナ50及びアンテナ変位機構60について説明する。
図1、図3に示すように、本実施形態の携帯端末1には、検出部20aからのキャリアを出力可能な第1のアンテナ51と、通信部20bからのキャリアを出力可能な第2のアンテナ52とが設けられており、これらアンテナが異なる位置にそれぞれ配置されている。図1(b)(c)に示すように、第1のアンテナ51は、ケース2の長手方向端部付近に固定されており、図1(c)の例では、読取口13の開口を取り囲む形態で環状に配置されている。
第2のアンテナ52は、図1(b)(c)に概略的に示すように、例えば、環状或いは板状の金属部材などによって構成されており、板状のアンテナ保持部53に固定されている。この第2のアンテナ52は、上記第1のアンテナ51よりも大きなサイズとされており、より詳しくは、第1のアンテナ51の外縁部の大きさ(即ち外形サイズ)よりも第2のアンテナ52の外縁部の大きさ(外形サイズ)のほうが大きい構成となっている。そして、小さく構成される第1のアンテナ51をケース2の長手方向一端部寄りの狭いスペースに配置し、大きく構成される第2のアンテナ52を、その第1のアンテナ51よりも後方側であって且つケース2の下方側のある程度広いスペースに変位可能に配置している。
第2のアンテナ52を保持するアンテナ保持部53は、図4(a)(b)に示すように、ケース2の裏面側に設けられたアンテナ変位機構60に変位可能に保持されており、図4(a)に示すようなケース2の裏面部70に沿って収まる収納位置と、図4(b)に示すようなケース2から下方側に延出する延出位置とで変位するように構成されている。
アンテナ変位機構60は、図4に示すように、ケース2の長手方向一端側において、第1のアンテナ51の付近に配置されており、図5(a)(b)に示すように、アンテナ保持部53の長手方向一端側に固定される軸部62と、この軸部62の両端部付近を支持する一対の軸受部63、64とを備えている。この構成では、アンテナ保持部53の一端側が回転可能に支持されているため、アンテナ保持部53は、その一端側の中心軸Gを中心として回転することとなる。また、アンテナ保持部53に保持される第2のアンテナ52は、アンテナ保持機構60の動作に伴ってアンテナ保持部53と一体的に回転し、アンテナ保持部53が上記収納位置に配置されるときには、ケース2の外壁に沿って収まる位置(第1位置:図4(a))に位置保持され、アンテナ保持部53が上記延出位置に配置されるときには、ケース2から延出する位置(第2位置:図4(b))に位置保持されることとなる。
また、図2、図5に示すように、携帯端末1には、アンテナ変位機構60を駆動するアクチュエータ7が設けられている。このアクチュエータ7は、例えばステッピングモータ等の回転駆動手段によって構成されており、モータ部7a、駆動軸7b、駆動力伝達部材(歯車7c)を有している。このアクチュエータ7は、制御部3から指令が与えられたときにモータ部7aによって駆動軸7bが回転駆動され、この回転駆動に伴って駆動軸7bに固定される歯車7cが回転するようになっている。なお、本実施形態では、アクチュエータ7及びこれを制御する制御部3が「駆動制御手段」の一例に相当し、アンテナ変位機構60の駆動を制御するように機能する。
アンテナ変位機構60の軸部62には、駆動力伝達部材(歯車61)が固定されており、この歯車61がアクチュエータ側の歯車7cから動力の伝達を受ける構成となっている。このように構成されるアクチュエータ7及びアンテナ変位機構60を駆動する際には、まず、制御部3からアクチュエータ7に対し、駆動軸7bを一定範囲回転させることを指示する信号が与えられ、この指示信号に応じてモータ部7aが作動し、駆動軸7bを一定範囲回転させる。そして、この駆動軸7bの回転駆動に応じて歯車7cが一体的に回転し、これに隣接する歯車61も回転することとなる。歯車61が回転すると、この歯車61に固定される軸部62やアンテナ保持部53も一体的に回転し、例えば図4(a)のような状態から図4(b)のような状態に変化する。
また、本実施形態の携帯端末1は、図1(b)(c)に示すように、ケース2の裏面部70を構成する外壁において、第2のアンテナ52及びアンテナ保持部53を収容する凹部71が形成されている。この凹部71は、一方側(下方側)を開放した箱状形態をなしており、第2のアンテナ52は、第1位置において凹部71に収容され、第2位置において凹部71から離脱してケース2から延出するように構成されている(図4(b)参照)。
また、図4(a)に示すように、第1のアンテナ51は、ケース2の内部において、所定の仮想平面F1に沿って配置されている。この仮想平面F1は、幅方向と平行な平面であって且つ長手方向に対して所定角度で傾斜する平面であり、第1のアンテナ51は、このような仮想平面F1に沿った形態で配置され、上端側が前方寄りに配置され、下方側につれて次第に後方側に配置されるような傾斜構成をなしている。
また、第2のアンテナ52は、図4(a)に示すように、ケース2の外壁に沿って収まるとき(即ち第1位置のとき)には、仮想平面F1と交差する仮想平面F2に沿って配置されている。この仮想平面F2は、幅方向と並行であって且つ前後方向とも平行な平面であり、第2のアンテナ52は、凹部71内に収納されるときにはこのような仮想平面F2に沿うようにコンパクトに配置される。また、図4(b)のように凹部71から離脱して第2位置に変位したときには、仮想平面F1に沿って配置されるようになっている。この構成では、第2のアンテナ52が第2位置に変位したときに、第1のアンテナ51の傾斜度合と、第2のアンテナ52の傾斜度合とがほぼ同じとなり、図4(b)のように、第1のアンテナ51の傾斜に沿って非接触通信媒体(ICカード等)が配置されたときに当該非接触通信媒体が第2のアンテナ52にも沿うようになっている。
(制御処理)
次に、本実施形態の携帯端末1で行われる制御処理について説明する。
本実施形態の携帯端末1では、ユーザがトリガスイッチ5を押圧する押圧操作に応じて制御部3に開始信号が与えられ、この開始信号をトリガとして制御処理が開始されるようになっている。トリガスイッチ5の押圧操作に応じて発生する開始信号は、非接触通信手段による非接触通信、及び光学的情報読取手段による情報コードの読み取りのトリガとなるものであり、開始信号の発生を条件として、図6に示す情報コード読取処理及び図7に示す非接触通信処理が開始される。なお、これら情報コード読取処理及び非接触通信処理は、順番に行われてもよく、同時期に並列処理で行われてもよい。
図6に示す情報コード読取処理は、公知の処理と同様であり、トリガスイッチ5の押圧操作をトリガとして処理が開始された後、まず、画像データ取得処理が行われる(S1)。画像データ取得処理(S1)は、情報コード読取部40に設けられた撮像手段(CCDセンサ、CMOSセンサ等の画像センサ)によって情報コードを撮像し、その画像データをメモリ9に記憶する処理である。画像データ取得後には、その取得した画像データに対して公知のデコード処理を行い(S2)、デコード結果を表示装置4や外部装置などに出力する(S3)。
一方、非接触通信処理については、図7のような流れで行われる。この処理では、まず、検出部20aを作動させて第1のアンテナ51からのキャリアの出力を開始する(S10)。第1のアンテナ51からのキャリアの出力は、電力を抑えた省電力モードで行われ、このとき、第2のアンテナ52からのキャリアの出力はオフ状態に維持される。
S10にて第1のアンテナ51からのキャリア出力を開始した後には、そのキャリア出力を維持した状態で、非接触通信媒体(例えばICカード)の検出を行う(S11)。S11での非接触通信媒体の検出は、具体的には、包絡線の変化を検出することで行っており、例えば、包絡線検波回路38から得られる包絡線のレベルが、基準値から所定レベル以上変化したか否かを検出することで行う。
本実施形態の携帯端末1で用いられる検出部20a(図3)は、非接触通信媒体(ICカード等)が第1のアンテナ51に接近したときに、フィルタ回路36と整合回路37の間のマッチングにズレが生じるようになっている。従って、第1のアンテナ51から出力されるキャリアの振幅は、非接触通信媒体が第1のアンテナ51の付近に存在しないときには、図8左図に示すように振幅がある程度のレベルに保たれ、包絡線が一定レベルで検出されるようになっている。一方、非接触通信媒体が第1のアンテナ51に接近したときには、上記のようなマッチングのズレに起因して図8右図のように振幅が変化(即ち包絡線が変化)するようになっている。S11では、このような包絡線の変化を検出しており、包絡線に一定レベル以上の変化が生じている場合には、非接触通信媒体を検出したものとしてS11にてYesに進み、S12以降の処理を行っている。一方、包絡線に一定レベル以上の変化が生じていない場合にはS11にてNoに進み、当該処理を終了している。
S11にてYesに進む場合(即ち、非接触通信媒体が検出された場合)には、第2のアンテナ52を第2位置に移動する処理を行う(S12)。具体的には、制御部3からアクチュエータ7に対して制御信号を与えており、このアクチュエータ7を駆動することによってアンテナ変位機構60を動作させ、第2のアンテナ52を第1位置(図4(a))から第2位置(図4(b))に変位させている。
第2のアンテナ52を図4(b)に示す第2位置に変位させた後には、通信部20bによる通信処理を行う(S13)。S13は、通信部20bを用いた公知の非接触通信処理であり、その概要を述べると、まず、制御部3のオンオフ制御によってキャリア発振器21の発振動作を開始させる一方で、制御部3から符号化部22に対して送信データを出力して符号化する。そして、キャリア発振器21より出力されるキャリアを、符号化部22にて符号化された送信符号(変調信号)に基づいて変調した被変調信号を生成した後、これを増幅器24によって増幅し、送信部フィルタ25、整合回路26を介して第2のアンテナ52から出力する。一方、非接触通信媒体からの信号は、上述の通り、受信部フィルタ27、増幅器28、復調部29、二値化処理部30、復号化部31によって受信処理がなされ、最終的に制御部3に入力される。なお、本実施形態では、制御部3が「出力制御手段」の一例に相当し、第2のアンテナ52からのキャリアの出力(第2出力)を、第1のアンテナ51からのキャリアの出力(第1出力)よりも大きく設定するように機能する。
S13の通信処理の後には、その通信処理での通信結果(例えばICカードの読み取り結果等)が表示装置4や外部装置に出力される(S14)。そして、その出力処理の後には、アクチュエータ7を駆動し、第2のアンテナ52を図4(a)に示す第1位置に移動させ、当該第2のアンテナ52をケース2の凹部71に収納する。
なお、本実施形態では、図7の非接触通信処理において非接触通信媒体が検出されない場合、S11にてNoに進んで当該処理が終了することになるため、この場合には、当該非接触通信処理の前後、又は同時期に行われる図6の情報コード読取処理の結果のみが出力されることとなる。
(本実施形態の主な効果)
本実施形態の携帯端末1では、ケース内に光学的情報読取手段と非接触通信手段とが設けられており、光学的情報の読み取り及び非接触通信を単一の端末によって実現できるようになっている。
また、第1のアンテナ51と第2のアンテナ52とが設けられ、トリガスイッチ5(操作手段)にて開始信号が発生したときに、第1のアンテナ51からのキャリアの出力をオン状態とし、且つ第2のアンテナ52からのキャリアの出力をオフ状態としている。このようにすると、まず、第1のアンテナ51からのキャリア送信によって非接触通信媒体の存在を確かめることができるため、装置内のアンテナ全部を使用して非接触通信媒体の検出を行う構成と比較して省電力化を図りやすくなる。また、第1のアンテナ51は、非接触通信媒体の存在を検出するために用いる部分であり、必要以上に大きくする必要はないため、小型構成として装置内の適切位置に配置しやすくなる。
また、第1のアンテナ51からのキャリア出力に基づいて非接触通信媒体の存在が検出された場合には、第2のアンテナ52からのキャリア出力をオン状態としている。このようにすると、非接触通信媒体の存在が検出されてから第2のアンテナ52を作動させることができるため、非接触通信媒体が存在しないような状況下で第2のアンテナ52を作動させずに済み、消費電力を抑えた効率的な使用が可能となる。
更に、アンテナを機能毎に分けて構成しているため、それぞれのアンテナ(第1のアンテナ51及び第2のアンテナ52)をより適切な位置に効率的に配置することができる。従って、省電力化を図りうる構成をより小型構成で実現できる。
また、第2のアンテナ52を、ケース2の外壁に沿って収まる第1位置と、ケース2から延出する第2位置とで変位させるアンテナ変位機構60が設けられている。このようにすると、不使用時など、装置全体を嵩張る構成としたくない場合には、第2のアンテナ52をケース2の外壁に沿って納め、装置全体をコンパクトにすることができる。一方、所定操作がなされた場合には、所定のタイミングでアンテナ変位機構60が駆動して第2のアンテナ52が第2位置に設定される。そして、非接触通信媒体が検出されることを条件として、第2のアンテナ52からキャリアが出力される。このような構成とすると、ユーザが非接触通信を行うとする場合に、第2のアンテナ52を通信しやすい位置(第2位置)に自動的に変更することができ、非接触通信をスムーズに且つ良好に行うことができる。
本発明のように非接触通信機能を設けて高機能化を図ろうとする場合、必然的に搭載部品が多くなるため、非接触通信に用いるアンテナを適切な位置に適切なサイズで配置しにくいという問題があり、装置全体を小型化しようとする場合にはその問題が顕著となる。例えば、アンテナを小さく構成すると、配置スペースを削減でき、装置全体の小型化を図りやすくなるものの、通信性能の低下を招くという問題がある。逆に、アンテナを大きくすると、アンテナ自体の通信性能を向上しうるものの、当該アンテナを適切な位置に配置しにくくなり、装置の小型化が困難となる。このような問題に対し、本実施形態の携帯端末1では、第2のアンテナ52をケース2の内部に固定するのではなく、ケース2の外部に変位可能に設けている。従って、ある程度大きなサイズのものでも設置しやすく、また、必要に応じて延出させることができるため、ケース2の内部に第2のアンテナ52の配置スペースをそれほど確保せずとも第2のアンテナ52を通信しやすく配置できる。また、装置構成をコンパクトにしたい場合には、第2のアンテナ52をケース2の外壁に沿って納めればよく、小型化をそれほど損ねることもない。
また、本実施形態では、非接触通信媒体が検出された場合にアンテナ変位機構60を駆動させ、第2のアンテナ52を第2位置に設定している。このようにすると、非接触通信媒体が通信可能範囲に存在しない状況下で第2のアンテナ52を第2位置に移動させるといった無駄な動作を排除できる。
また、図4に示すように、第1のアンテナ51が所定の仮想平面F1に沿って配置されている。一方、第2のアンテナ52は、第1位置では、その仮想平面F1と交差する平面方向(仮想平面F2の面方向)に沿って配置され、第2位置では、仮想平面F1に沿って配置されている。このようにすると、第2のアンテナ52をケース2の外壁に沿って納めるときには(即ち第1位置においては)、当該第2のアンテナ52を第1のアンテナ51の方向に沿って配置せずに済み、例えば、図1の携帯端末1のように両アンテナを同一の外壁に沿わせて配置しにくい場合等において有利となる。一方、第2位置では、第1のアンテナ51と第2のアンテナ52とが同一の平面方向に沿って配置され、図4(b)のように、第1のアンテナ51の通信可能範囲と第2のアンテナ52の通信可能範囲とが近くなる。従って、第1のアンテナ51のキャリア出力によって検出された非接触通信媒体を大幅に移動させることなくスムーズに非接触通信に移行できる。
また、ケース2の外壁に第2のアンテナ52を収容する凹部71が形成されており、第2のアンテナ52は、第1位置にあるときにはその凹部71の内部に収容され、第2位置への移動に伴ってその凹部71から離脱し、ケース2から延出するように構成されている。このようにすると、第1位置では、第2のアンテナ52を衝撃等から効果的に保護することができ、第2位置では、第2のアンテナ52を凹部71から離脱させて通信しやすく配置することができる。
また、第1のアンテナ51よりも第2のアンテナ52のほうが大きいサイズで構成されており、第1のアンテナ51からは第1出力でキャリアが送信され、第2のアンテナ52からは第1出力よりも大きい第2出力でキャリアが送信されるように構成されている。このようにすると、非接触通信媒体の検出を、小サイズのアンテナにより消費電力を抑えて行うことができ、非接触通信媒体が検出された後には、これよりも大きいサイズのアンテナを用い、適切な出力で非接触通信を行うことができる。
また、トリガスイッチ5の押圧操作(所定操作)に応じて開始信号が発生したときに、非接触通信手段による非接触通信及び光学的情報読取手段による情報コードの読み取りがいずれも実行されるようになっている。このようにすると、情報コードの読み取り及び非接触通信を少ない操作で迅速に開始することができ、両機能を並行して短時間で実行できる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では、第2のアンテナ52を変位可能とした構成を例示したが、第2のアンテナを変位させないような構成としてもよい。例えば、第2のアンテナを図1のような位置、或いは図1の位置よりも前寄りの位置に固定したような構成であってもよい。この場合、図7の制御処理では、S12、S15が省略されることとなる。
上記実施形態では、アンテナ駆動機構60、アクチュエータ7、制御部3によって第2のアンテナ52を自動的に変位させる構成を例示したが、第2のアンテナを手動で変位させる構成としてもよい。このような構成は、例えば、第1実施形態と同様のアンテナ駆動機構60を用いると共に、アンテナ保持部53を図4(b)に示す延出位置側に付勢する付勢手段と、アンテナ保持部53を図4(a)に示す収納位置に保持する保持手段(例えば、アンテナ保持部53の端部をケース2の裏面部に一時的に係合させる係合手段)を設けることで実現できる。この場合、図4(a)に示す収納位置では、アンテナ保持部53が保持手段によって当該収納位置に保持されるように構成し、その保持手段による保持が手動操作によって解除されたとき(例えば、アンテナ保持部53とケース2の裏面部との係合が係合解除操作によって解除されたとき)に、アンテナ保持部53が付勢手段の付勢によって図4(b)に示す延出位置に移動されるようにしてもよい。
上記実施形態では、トリガスイッチ5が押圧された後であって且つ非接触通信媒体が検出された直後のタイミングを「所定のタイミング」とし、このタイミングで第2のアンテナ52を第2位置に移動していたが、「所定のタイミング」はこのタイミングに限られない。例えば、トリガスイッチ5の押圧直後のタイミングを「所定のタイミング」として第2のアンテナ52を第2位置に変位させるようにしてもよい。
1…携帯端末
2…ケース
3…制御部(光学的情報読取手段、非接触通信手段、出力制御手段、検出手段、駆動制御手段)
5…トリガスイッチ(操作手段)
7…アクチュエータ(駆動制御手段)
20…非接触通信部(非接触通信手段)
38…包絡検波回路(検出手段)
40…情報コード読取部(光学的情報読取手段)
50…アンテナ(非接触通信手段)
51…第1のアンテナ
52…第2のアンテナ
60…アンテナ変位機構

Claims (7)

  1. 情報コードを光学的に読み取る光学的情報読取手段と、
    非接触通信媒体と非接触通信を行う非接触通信手段と、
    前記光学的情報読取手段及び前記非接触通信手段を収容するケースと、
    を備えた携帯端末であって、
    所定操作に応じて開始信号を発生する操作手段を備え、
    前記非接触通信手段は、
    第1のアンテナと、
    前記第1のアンテナとは異なる第2のアンテナと、
    前記第1のアンテナからのキャリアの出力、及び前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力を制御する出力制御手段と、
    前記第1のアンテナから出力される前記キャリアに基づいて前記非接触通信媒体の存在を検出する検出手段と、
    を備え、
    前記出力制御手段は、前記操作手段にて前記開始信号が発生したときに、前記第1のアンテナからの前記キャリアの出力をオン状態とし、且つ前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力をオフ状態とし、前記第1のアンテナからの前記キャリアに基づいて前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2のアンテナからの前記キャリアの出力をオン状態とし、
    前記第2のアンテナからの前記キャリアによって前記非接触通信媒体と前記非接触通信を行うことを特徴とすることを特徴とする携帯端末。
  2. 前記第2のアンテナを、前記ケースの外壁に沿って収まる第1位置と、前記ケースから延出する第2位置とで変位させるアンテナ変位機構と、
    前記アンテナ変位機構の駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記駆動制御手段は、前記第2のアンテナが前記第1位置にある状態で、前記開始信号が発生した場合に、所定のタイミングで前記アンテナ変位機構を駆動させて前記第2のアンテナを前記第2位置に設定し、
    前記出力制御手段は、前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記第2位置に設定された前記第2のアンテナから前記キャリアを出力することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
  3. 前記駆動制御手段は、前記非接触通信媒体の存在が前記検出手段によって検出された場合に、前記アンテナ変位機構を駆動させて前記第2のアンテナを前記第2位置に設定し、
    前記出力制御手段は、その第2位置に設定された前記第2のアンテナから前記キャリアを出力することを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
  4. 前記第1のアンテナは、所定の仮想平面に沿って配置されており、
    前記第2のアンテナは、前記第1位置において前記仮想平面と交差する平面方向に沿って配置され、前記第2位置において前記仮想平面に沿って配置されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の携帯端末。
  5. 前記ケースの外壁には、前記第2のアンテナを収容する凹部が形成されており、
    前記第2のアンテナは、前記第1位置において前記凹部に収容され、前記第2位置において前記凹部から離脱して前記ケースから延出することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の携帯端末。
  6. 前記第1のアンテナよりも前記第2のアンテナのほうがサイズが大きく構成されており、
    前記出力制御手段は、前記第1のアンテナから第1出力で前記キャリアを送信し、前記第2のアンテナから前記第1出力よりも大きい第2出力で前記キャリアを送信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の携帯端末。
  7. 前記操作手段に対する前記所定操作に応じて前記開始信号が発生したときに、前記非接触通信手段による前記非接触通信媒体との非接触通信と共に、前記光学的情報読取手段による前記情報コードの読み取りが開始されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の携帯端末。
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