JP2010192769A - 半導体レーザ装置およびその製造方法。 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】自励特性を安定させるとともにCOD光出力を向上させることができる半導体レーザを歩留まりよく生産できる構造およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体レーザは、基板(n−GaAs基板110)と、n−GaAs基板110の上部に設けられた活性層140と、活性層140の上部の共振器方向に延設されたリッジ状の導波路を有するクラッド層(p−第2クラッド層170)と、p−第2クラッド層170の上部に設けられたキャップ層(p−GaAsキャップ層180)と、上記リッジ状の導波路の側壁に設けられた電流ブロック層(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)と、を備えるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に、光ディスク用半導体レーザ装置に関する自励発振型半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
近年、BR−D/DVD/CDなどの光ディスクは世界中に広く普及しており、AV、ストレージ機器の中で欠かせない技術となっている。DVDなどの光ディスク装置の光源には半導体レーザが使われており、それぞれのメディアに応じて波長が使い分けられている。
一方で、光ディスク用半導体レーザの共通の課題として、戻り光による雑音対策が挙げられる。光ディスクからの戻り光が外部共振器モードとして作用し、光出力に揺らぎが生じることに起因している。現在、戻り光雑音対策としては、駆動電流に高周波重畳をかけてレーザ動作させることで縦モードをマルチモード化する方法と、レーザ内部に可飽和吸収領域を設け、自励発振動作させることで縦モードをマルチモード化する方法が一般的である。
自励発振型半導体レーザにおいては重畳回路が不要な為、部品点数を削減できる上、不要輻射が発生していないという点から光ディスクでの使用頻度が増えてきている。一方で、自励動作の温度範囲が限られることや、COD(Catastrofic Optical Damage)光出力が低いという課題もある。特に後者のCOD光出力が低い場合においては、半導体レーザの製造・選別工程および光ピックアップ製造工程において不意のサージが半導体レーザに入力された場合、その高電圧・電流によりCOD破壊に至る可能性が高まることになる。従って、自励発振型半導体レーザの取り扱いを容易にする為にも自励発振型半導体レーザのCOD光出力の向上が求められている。
特許文献1には、半導体レーザが記載されている。図13(a)(b)に示すように、この半導体レーザは、少なくとも1層の第1導電型の第1クラッド層2、活性層3、および少なくとも1層の第2導電型の第2クラッド層4を含むダブルへテロ構造と、半導体レーザのほぼ長手方向に延びるリッジ状の導波路を有する第2導電型の第3クラッド層6と、リッジ状の導波路の側壁に設けられた電流ブロック層8とを備え、少なくとも一方の共振器方向端面近傍に電流非注入領域が形成されるとともに、電流ブロック層の屈折率が第3クラッド層の屈折率と同一である領域を有するものである。同文献によれば、カップリングロスによる閾値電流、動作電流の増大を防止すると同時に、複合共振器効果によるノイズ特性劣化を防止し、半導体レーザの高機能化を図ることができるとされている。
特許文献2には、自励発振型半導体レーザが記載されている。この自励発振型半導体レーザは、第1導電型の第1のクラッド層と、上記第1のクラッド層上に形成された活性層と、上記活性層上に形成された第2導電型の第2のクラッド層と、上記第2のクラッド層に設けられたストライプ部の両側の部分に第1導電型の電流狭窄層が埋め込まれた電流狭窄構造を有し、レーザ共振器内部に可飽和吸収体が形成され、ストライプ状の電流注入構造を備えた自励発振型半導体レーザであって、上記電流注入構造が、ストライプ方向に沿って複数個分布させた電流非注入領域を有するものである。同文献によれば、共振器方向に非注入領域を複数箇所設定することで共振器方向に可飽和吸収領域が複数箇所形成され、安定な自励動作が得られるとされている。このような半導体レーザとして各種の提案がある(たとえば、特許文献3、特許文献4等)。
特開2003−152277号公報 特開平11−220211号公報 特開昭60−202977号公報 特開2008−21705号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、安定した自励発振特性とCOD光出力の向上との両立を実現する点で、改善の余地を有していた。
一般に自励発振型半導体レーザにおいては可飽和吸収につりあう以上の利得が必要である為、活性層への光閉じ込め(Γ)を大きくすることで活性層利得を稼いでいる。従って、自励発振型半導体レーザにおいては単一モード半導体レーザに比べ光密度が大きくなり、COD光出力が低くなる問題がある。
特許文献2および3の自励発振型半導体レーザにおいては、端面部の電流非注入構造が可飽和吸収領域として機能しているため、安定した自励発振特性を実現することができる。しかしながら、上述の通り、COD光出力の点で改善の余地がある。
また、特許文献4の自励発振型半導体レーザでは、活性層脇に可飽和吸収領域を形成することで、広い温度領域で自励動作が得られることを目的としているものある。この自励発振型半導体レーザにおいても、COD光出力の点で改善の余地がある。
さらに、特許文献1の半導体レーザにおいては、非注入領域を設けることにより、非注入領域がない半導体レーザより高いCOD光出力が得られている。しかしながら、非注入領域においては、注入領域と同じ膜厚のp型キャップ層7が設けられており、このp型キャップ層7から流入する電流を抑えることが十分ではないため、未だにCOD光出力の点で改善の余地がある。
本発明によれば、
基板と、
前記基板の上部に設けられた活性層と、
前記活性層の上部の共振器方向に延設されたリッジ状の導波路を有するクラッド層と、
前記クラッド層の上部に設けられたキャップ層と、
前記リッジ状の導波路の側壁に設けられた電流ブロック層と、を備え、
少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部が形成されるとともに、前記電流低注入部の前記キャップ層の膜厚が、前記電流低注入部以外の電流注入部の前記キャップ層の膜厚より薄い、自励発振型半導体レーザ提供される。
本発明によれば、
基板の上部に活性層を形成する工程と、
前記活性層の上部にクラッド層およびキャップ層を積層して、前記キャップ層の上部にマスクを形成し、前記クラッド層および前記キャップ層を選択的に除去することにより、前記活性層の上部の共振器方向にリッジ状の導波路を有する前記クラッド層を延設するとともに、前記クラッド層の上部に前記キャップ層を形成する工程と、
電流注入部を形成する予定の領域に前記マスクの一部を残した状態で前記キャップ層をエッチングすることにより、少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部を形成するとともに、前記電流低注入部の前記キャップ層の膜厚を、前記電流低注入部以外の前記電流注入部の前記キャップ層の膜厚より薄く形成する工程と、
前記リッジ状の導波路の側壁に電流ブロック層を形成する工程と、
前記マスクを除去して、前記キャップ層の上部にコンタクト層を形成する工程と、を含む、
自励発振型半導体レーザの製造方法が提供される。
電流低注入部のキャップ層は、電流注入部のキャップ層に対して相対的に薄く形成され、より高抵抗となっている。そのため、電流注入部から電流低注入部のキャップ層を流れる注入電流は低減するため、電流低注入部において、発熱によるCODを抑制することができる。さらには、わずかながらも注入電流が電流低注入部の活性層に流れるため、光ポンピングに費やされる損失を低減させ、光の利得と吸収のバランスが吸収過多に傾くことを防ぐことができる。
本発明によれば、自励特性を安定させるとともにCOD光出力を向上させることができる半導体レーザを歩留まりよく生産できる構造およびその製造方法を実現することができる。
本発明の第一の実施の形態の半導体レーザ装置の斜視図である。 図1に示すA−A'部分の断面図である。 図1に示す半導体レーザの注入部断面図である。 図1に示す半導体レーザの低注入部断面図である。 図1に示す半導体レーザ装置にて低注入長L2を変化させた時のCOD光出力のグラフを示す図である。 低注入部420の端面近傍活性層140bへ流れ込む電流量をシミュレートした結果を示す図である。 図5の横軸を端面近傍活性層へ流れる電流I2と注入部に流れる電流I1の比としたグラフを示す図である。 図1の半導体レーザ装置にてI2/I1を変化させた時の自励特性を示す可干渉性特性を示す図である。 本発明の第二の実施形態を示す半導体レーザ装置の斜視図である。 図9に示すB−B'部分の断面図である。 図9に示す半導体レーザの注入部断面図である。 図9に示す半導体レーザの低注入部断面図である。 従来の自励発振型半導体レーザの構造を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態について、図1を用いて説明する。 図1は本発明の第一の実施形態を示す半導体レーザ装置の斜視図である。
第一の実施の形態の半導体レーザは、基板(n−GaAs基板110)と、n−GaAs基板110の上部に設けられた活性層140と、活性層140の上部の共振器方向に延設されたリッジ状の導波路を有するクラッド層(p−第2クラッド層170)と、p−第2クラッド層170の上部に設けられたキャップ層(p−GaAsキャップ層180)と、上記リッジ状の導波路の側壁に設けられた電流ブロック層(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)と、を備えるものである。
半導体レーザにおいては、少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部(低注入部420)が形成されるとともに、低注入部420のp−GaAsキャップ層180の膜厚が、低注入部420以外の注入部410のp−GaAsキャップ層180の膜厚より薄いものである。
さらに、本実施の形態の半導体レーザは、図1に示す、n−バッファー層120、n−クラッド層130、p−第1クラッド層150、エッチングストップ層160、p−GaInPヘテロバッファー層175、p−GaAs埋込層210(コンタクト層)、n電極310、およびp電極320を備えるものである。本実施の形態の半導体レーザは、端面低注入自励発振型半導体レーザである。また、活性層140、n−クラッド層130、およびp−第1クラッド層150からなるダブルヘテロ構造が形成されてもよい。電流ブロック層は、単層でもよく、または多層構造でもよい。本実施の形態では、多層構造(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)である電流ブロック層を用いている。
図1に示すように、n−GaAs基板110上にn−バッファー層120、n−クラッド層130、活性層140、p−第1クラッド層150、エッチングストップ層160、p−第2クラッド層170、p−GaInPヘテロバッファー層175、p−GaAsキャップ層180、AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200、p−GaAs埋込層210が積層されている。また、n−GaAs基板110下部にはn電極310、p−GaAs埋込層210上部にはp電極320が形成されている。p−第2クラッド層170にはメサ部が形成され、そのメサ部両側にAlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200から成る電流狭窄構造が形成されている。本実施の形態の半導体レーザ装置においては、メサ部とメサ脇部の屈折率差△nを0.001以上、0.003以下とし、また、p−第1クラッド層150の層厚は0.25μm以上、0.35μm以下、メサ幅Wは2.5μm以上、4.0μm以下とする。これらにより、メサ脇部に可飽和吸収領域を形成する自励発振型半導体レーザを構成することができる。
図2は、図1のA−A'部分の断面図である。図2に示すように、注入部410においては、p−GaAsキャップ層180直上にp−GaAs埋込層210、p電極320が形成されている。一方、低注入部420においては、p−GaAsキャップ層180直上にAlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200、p−GaAs埋込層210、p電極320の順に形成されている。AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200は電流狭窄層として機能するものである。このとき、p−GaAsキャップ層180の層厚に関し、注入部410に対して低注入部420のp−GaAsキャップ層180の層厚T1を薄く形成することができる。たとえば、T1を0.06μm以上、0.24μm以下にすることができる。本実施の形態では、T1が0.1μmとしている。
次に、本発明の第一の実施形態を示す半導体レーザ装置の製造工程について、図1、図2を用いて説明する。
本実施の形態の半導体レーザの製造工程は、以下の工程を含むものである。
工程(1)基板(n−GaAs基板110)の上部に活性層140を形成する工程、
工程(2)活性層140の上部にクラッド層およびキャップ層を積層して、当該キャップ層の上部にマスクを形成し、当該クラッド層および当該キャップ層を選択的に除去することにより、活性層140の上部の共振器方向にリッジ状の導波路を有するクラッド層(p−第2クラッド層170)を延設するとともに、p−第2クラッド層170の上部にキャップ層(p−GaAsキャップ層180)を形成する工程、
工程(3)電流注入部(注入部410)を形成する予定の領域に当該マスクの一部を残した状態でp−GaAsキャップ層180をエッチングすることにより、少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部(低注入部420)を形成するとともに、低注入部420のp−GaAsキャップ層180の膜厚を、低注入部420以外の注入部410のp−GaAsキャップ層180の膜厚より薄く形成する工程、
工程(4)リッジ状の導波路の側壁に電流ブロック層(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)を形成する工程、および、
工程(5)当該マスクを除去して、p−GaAsキャップ層180の上部にコンタクト層(p−GaAs埋込層210)を形成する工程。
[工程(1)、(2)]
まず、n−GaAs基板110上に0.3μm厚、n=3〜7.0×10E17cm−3のn−GaAsバッファー層(n−バッファー層120)と、1.2μm厚、n=3〜7.0×10E17cm−3のn−AlGaInPクラッド層(n−クラッド層130)とGaInPとAlGaInPからなるMQW活性層(活性層140)と、0.25μm以上、0.4μm以下、p=4.0〜7.0×10E17cm−3のp−AlGaInP第1クラッド層(p−第1クラッド層150)と、0.01μm厚の(Al)GaInPエッチングストップ層(エッチングストップ層160)と、1.0μm厚、p=4.0〜7.0×10E17cm−3のp−AlGaInP第2クラッド層(p−第2クラッド層170)と、0.05μm厚、p=1.0×10E18cm−3のp−GaInPヘテロバッファー層175と0.3μm厚、p=1.0〜2.0×10E18cm−3のp−GaAsキャップ層180をMOVPE結晶装置などにより順次積層する。
次に、フォトリソグラフィーにてストライプ状にSiOパターンを形成し、それをマスクとしてp−GaAsキャップ層180、p−GaInPヘテロバッファー層175、p−AlGaInP第2クラッド層170をエッチングストップ層160までエッチングし、メサストライプを形成する。この時、メサ幅Wは3.5μmである。
[工程(3)]
次に、注入部410、低注入部420を形成する為、注入部410に相当する領域のSiOマスクが残るようにフォトリソグラフィーによりパターニングする。このとき、低注入長L2は30μmとした。続いて、低注入部420のp−GaAsキャップ層180を燐酸系エッチャントにより0.1μm厚(T1)までエッチングする。
[工程(4)]
次に、2回目の結晶成長にてメサストライプ外のエッチングストップ層160上および低注入部420のp−GaAsキャップ層180上に0.1μm厚、AlInPブロック層190と、0.8μm厚、n=3.0×10E18cm−3のn−GaAsブロック層200をMOVPEなどで積層する。この時、AlInPブロック層190およびn−GaAsブロック層200は、SiO上には結晶成長されず、p−GaAsキャップ層180直上にのみ選択的に結晶成長する。
本工程(4)の電流ブロック層を形成する工程においては、低注入部420のp−GaAsキャップ層180の上部に電流ブロック層(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)を形成するものである。
この工程により、本実施の形態の半導体レーザにおいては、電流ブロック層(AlInPブロック層190、n−GaAsブロック層200)とクラッド層(p−第2クラッド層170)との間に介在するように、低注入部420のp−GaAsキャップ層180が設けられる。
[工程(5)]
次に、SiOマスクを除去した後、再度結晶成長方法で、3.0μm厚、p=3.0〜8.0×10E18cm−3のp−GaAs埋込層210を成長させる。最後に、TiPtAu系の電極として、n電極310およびp電極320を形成する。
以上の工程により、本実施の形態の半導体レーザが得られる。
本実施の形態の半導体レーザにおいては、図5に示すように、共振器長(=L1+L2+L2)は350μmとした。つまり、電流注入部の共振器方向の長さをL1とし、電流低注入部の共振器方向の長さをL2とし、L2の合計値をL2'としたとき、L2'(L2+L2)/L1は60/290(<0.3)となっている。
また、工程(3)のp−GaAsキャップ層180を形成する工程においては、p−GaAsキャップ層180の不純物濃度をコンタクト層(p−GaAs埋込層210)の不純物濃度より低くするものである。つまり、工程(5)において、p−GaAsキャップ層180よりも、コンタクト層の不純物濃度が高くなるように、コンタクト層に不純物をドープする。不純物は、同じ導電型であれば特に限定されず、同種であっても異種であってもよい。
この工程により、本実施の形態の半導体レーザにおいては、キャップ層(p−GaAsキャップ層180)の上部にコンタクト層(p−GaAs埋込層210)が設けられ、このp−GaAsキャップ層180の不純物濃度は、コンタクト層(p−GaAs埋込層210)の不純物濃度より低いものとなる。
本実施の形態の効果について説明する。
本実施の形態の半導体レーザにおいては、注入部410のp−GaAsキャップ層180の膜厚より低注入部420のp−GaAsキャップ層180の膜厚を薄くすることにより、注入部410のp−GaAsキャップ層180に対して低注入部420のp−GaAsキャップ層180の抵抗をより高くすることができる。これにより、後述するように、注入部410のp−GaAsキャップ層180から低注入部420のp−GaAsキャップ層180に流れる注入電流が低減されることにより、低注入部420において、通電により発生した発熱によるCODを抑制して、COD光出力を向上させることができる。さらには、わずかながらも注入電流を低注入部420の活性層140に流すことができるので、低注入部420において、光ポンピングに費やされる損失を低減させ、光の利得と吸収のバランスが吸収過多に傾くことを防ぐことにより、半導体レーザの自励動作を安定化させることができる。
図3に示す本実施の形態の半導体レーザの注入部410においては、メサ直下の活性層140aが利得領域510aとして機能する。また、メサ部とメサ脇部の屈折率差△nにより横方向の光導波領域においては利得領域510aより屈折率が大きい為、利得領域510aの外側が可飽和吸収領域520aとして機能する。この可飽和吸収領域520aにより自励動作が実現される。
一方、図4に示す本実施の形態の半導体レーザの低注入部420においては、低注入部形成工程において、p−GaAsキャップ層180を0.1μm残した効果により、注入部からの横拡散電流が存在する。この横拡散電流プロファイルはp−GaAsキャップ層180の層厚およびキャリア濃度、p−AlGaInP第1クラッド層150およびp−AlGaInP第2クラッド層170のキャリア濃度、および低注入長L2によって設定することが可能である。また、低注入部420においても、メサ直下の活性層140bが利得領域510bとして機能する。活性層140bのうち、利得領域510bの外側が可飽和吸収領域520bとして機能する。可飽和吸収領域520bによっても自励動作が実現される。
第一の実施形態の半導体レーザ装置の製造工程において、低注入長L2を変化させた時のCOD光出力を図5に示す。このときの共振器長(=L1+L2+L2)は350μmである。低注入長L2を増加させることでCOD光出力が向上している結果が得られている。具体的には、L2=20μm以上に設定すれば(L2'/L1は40/310(>0.1))、低注入部がない構造に比べ20%以上のCOD光出力の向上が見られ、十分にCOD光出力が改善している結果が得られた。本実施の形態で作製した低注入長L2=30μmの構造においては低注入部がない構造に比べ30%のCOD光出力の向上が得られていることが分かる。
図6は注入部410と低注入部420との境界よりレーザ端面方向へ向かっての活性層140bへ流れ込む電流量をシミュレートした結果である。図6においては、注入部410の電流量を1として各低注入長における端面近傍の活性層140bに流れる電流の比率を表している。このとき、共振器長は350μm、低注入長L2は30μmである。
本発明の第一の実施の形態においては、低注入部420のp−GaAsキャップ層180を注入部410のp−GaAsキャップ層180の1/3程度まで薄くしている。つまり注入部410のキャップ層厚0.3μmに対して低注入部420のp−GaAsキャップ層厚を0.1μmとしている。これにより、注入部410の活性層140aの電流に対し、端面近傍の活性層140bに流れる電流は1/10程度になっていることがわかる。これは、前述のとおり低注入部420のp−GaAsキャップ層180がより高抵抗化しているためである。
このように端面における電流注入が抑制されると、COD光出力が向上する。電流低注入部が無い構造に比較すると、たとえば20%以上のCOD光出力向上効果を得るには図5と図6の結果より、電流注入部の電流値(I1)と端面近傍の活性層140bに流れる電流(I2)の比I2/I1が少なくとも0.17以下であればいいことがわかる。図7は、図5の横軸をI2/I1としてCOD光出力の変化を見たグラフである。図7に示すように、I2/I1≦0.17であれば十分なCOD光出力の向上が得られることがわかる。
以上のように半導体レーザの端面における電流注入が抑制されたことで、表面準位を介した非発光再結合と発熱によるバンドギャップ縮小が抑制された効果によりCOD光出力が向上したことが実験的にも計算的にも実証された。
次に本実施の形態における自励発振特性について述べる。本実施の形態においては、前述のとおり低注入部420のp−GaAsキャップ層180を注入部410のp−GaAsキャップ層180の1/3程度まで薄くする構成により、p−GaAsキャップ層180を完全に除去した場合に比べ、図6の計算結果に示されるように端面近傍においては5倍以上の注入電流が得られる。その為、低注入部420の活性層140bにおいては注入電流の寄与が存在し、光ポンピングに費やされる損失を低減することができる。この結果、低注入部420における可飽和吸収領域520b以外の損失を最小限にすることで、自励発振動作に関わる利得および吸収のバランスを大きく崩すことなく、安定した自励発振動作の実現が可能となった。
本実施の形態の半導体レーザ装置において、共振器長を350μmとし、低注入長L2を変化させた時の自励特性を示す可干渉性特性を図8に示す。なお横軸は電流注入部の電流値(I1)とレーザ端面部の電流値(I2)の比I2/I1で表している。縦モードのマルチモード化の程度を表す可干渉性は、自励特性を判断する指標の一つである。この可干渉性は、通常50%以下であれば良好とされている
図8では、−10℃および25℃においては、I2/I1に依存せず、可干渉性<10%と良好な特性を示している。一方、高温70℃においてはI2/I1が小さくなるに伴い、可干渉性が大きくなる傾向が示されている。
一般的に、温度上昇に伴いメサ脇への横拡散電流が増加する影響で、可飽和吸収領域520bが縮小することにより自励動作を維持する利得と吸収のバランスが不安定になっている。この状況において、さらにI2/I1が小さくなる、つまり注入部に対し端面近傍の活性層140の注入電流が極端に減少している条件が加わると、光ポンピングに費やされる損失を抑制することができなくなり、低注入部420における光ポンピングの損失が過多となり、半導体レーザにおいては、自励発振動作を維持できなくなる。そのため、高温70℃の条件下においてI2/I1が小さくなると、半導体レーザの自励特性が不安定になる。
このような半導体レーザの自励特性の不安定性を回避して、自励動作を安定化させる観点から、I2/I1は、0.06以上が好ましい。本実施の形態においては、図8に示すように、可干渉性50%の基準で判断した場合、I2/I1が0.06以上であれば自励特性としては十分動作していると言えるためである。
以上、本実施の形態の半導体レーザにおいてには、−10℃から70℃に掛けて良好な自励動作特性を得るためには、図8の結果より、電流注入部の電流値(I1)とレーザ端面部の電流値(I2)の比I2/I1が少なくとも0.06以上であればいいことがわかる。
また、本実施の形態の端面低注入自励発振型半導体レーザでは電流注入部の長さ(L1)と電流低注入部の長さ(L2)の合計値L2'との比L2'/L1が0.3より小さくなる共振器長とし、電流注入部の電流値(I1)とレーザ端面部の電流値(I2)の比I2/I1が0.06以上、0.17以下になる低注入部420の長さおよびp−GaAsキャップ層180の厚さとすることで、端面での表面準位を介した非発光再結合と発熱によるバンドギャップ縮小が抑制された効果により、COD光出力が向上できる上、低注入部の活性層においては注入電流の寄与が存在し、光ポンピングに費やされる導波路損失を低減することができ、低注入部における可飽和吸収以外の損失を最小限にすることで、自励発振動作に関わる利得および吸収のバランスを大きく崩すことなく、安定した自励発振動作を実現することができる。以上の効果により、従来は困難であった実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上の両立が可能となる。
続いて、本実施の形態の半導体レーザの製造工程において、安定した自励特性およびCOD光出力の向上を両立した半導体レーザを歩留まりよく製造できることを、図6に示す非注入部の長さL2に応じた電流比の関数を用いて以下説明する。
図6に示す関数をみると、電流比が低い範囲、とくに、本実施の形態の半導体レーザの好ましい電流比である0.06≦L2/L1≦0.17の範囲においては、かかる電流比に対応する低注入長L2の範囲が広いのは、本実施の形態のp−GaAsキャップ層180(注入部のキャップ層の膜厚に対し1/3程度の膜厚)の場合である。
この電流比の場合においては、キャップ層がない場合およびキャップ層の膜厚が均一である場合と比較すると、上記電流比の範囲に対応する低注入長L2の範囲が広いことがわかる。つまり、本実施の形態において、多少低注入長L2のバラツキがあったとしても、電流比のバラツキを少なくすることができるため、本実施の形態の半導体レーザの製造マージンは広くなる。そのため、本実施の形態の半導体レーザの製造方法を用いることにより、実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上を両立することができる半導体レーザを歩留まりよく製造することができる。
さらに、本実施の形態の製造工程においては、低注入長L2を一定に固定した場合においても、低注入部のp−GaAsキャップ層180の膜厚を調整するという簡便な方法により、半導体レーザの電流比を所望の範囲にすることができる。これにより、実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上の両立が可能となる半導体レーザを歩留まりよく製造することができる。
また、図2に示すように、p−第2クラッド層170とp−GaAsキャップ層180との間に、p−GaInPヘテロバッファー層175が設けられている。p−GaInPヘテロバッファー層175のバンドギャップは、p−第2クラッド層170のバンドギャップとp−GaAsキャップ層180のバンドギャップとの間の中間値を有するものである。これにより、p−GaAsキャップ層180からp−第2クラッド層170に向かって、バンドギャップを段階的に変更することができる。そのため、本実施の形態において、かかる構成を採用すると、スパイクの発生を抑制するとともに、電流が流れやすくなり、より安定した半導体レーザを実現することができる。
次に、従来技術と対比しつつ本実施の形態の効果についてさらに説明する。
特許文献1に記載の半導体レーザにおいては、図13(a)(b)および明細書に記載の製造工程等から、非注入領域および注入領域に設けられているp型キャップ層7は均一の膜厚を有するものである。そのため、p型キャップ層7においては、注入領域から非注入領域に流れる電流に対して同じ抵抗値を示すことなる。そのため、高い光出力を得るために高電流値に設定すると、非注入領域において電流値が大きくなりCODが発生する懸念がある。他方、CODを抑制するために、電流値を低く設定すると、注入領域においても電流値が低くなり高い光出力を得ることができないこともある。
また、図6に示すように、非注入領域と注入領域とのキャップ層の膜厚が同じである場合には、非注入領域の長さを大きくしても、電流比を小さくすることができず、本実施の形態の所望の電流比の範囲を実現することができない。つまり、特許文献1に記載の半導体レーザにおいては、実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上を両立することが困難である。
これに対して、本実施の形態の半導体レーザにおいては、注入部410のp−GaAsキャップ層180の膜厚より低注入部420のp−GaAsキャップ層180の膜厚を薄くすることにより、注入部410のp−GaAsキャップ層180に対して低注入部420のp−GaAsキャップ層180の抵抗をより高くすることができる。これにより、上述のとおり、注入部410のp−GaAsキャップ層180から低注入部420のp−GaAsキャップ層180に流れる注入電流が低減されることにより、低注入部420において、電流の発熱によるCODを抑制して、COD光出力を向上させることができる。さらには、当該注入電流をわずかに流すことができるので、低注入部420において、光ポンピングに費やされる損失を低減させ、光の利得と吸収のバランスが吸収過多に傾くことを防ぐことにより、半導体レーザの自励動作を安定化させることができる。
また、上述のとおり、本実施の形態の半導体レーザの製造方法においては、実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上を両立することができる半導体レーザを歩留まりよく製造することができる。
(第二の実施の形態)
続いて、本発明の第二の実施の形態について、図9を用いて説明する。図9は第二の実施形態を示す半導体レーザ装置の斜視図である。
第二の実施の形態の半導体レーザは、電流ブロック層が単層であり、この電流ブロック層として酸化膜250を用いる点が異なる以外は第一の実施形態と同じ構造とする。電流ブロック層は、誘電率が低い材料層であればよい。本実施の形態においては、誘電率が低い材料層として酸化膜250を用いるものである。
図9に示すように、n−GaAs基板110上にn−バッファー層120、n−クラッド層130、活性層140、p−第1クラッド層150、エッチングストップ層160、p−第2クラッド層170、p−GaInPヘテロバッファー層175、p−GaAsキャップ層180、酸化膜250が積層されている。また、n−GaAs基板110下部にはn電極310、p−GaAsキャップ層180および酸化膜250上部にはp電極320が形成されている。p−第2クラッド層170にはメサ部を形成し、そのメサ部両側に酸化膜250から成る電流狭窄構造が形成されている。本実施の形態の半導体レーザ装置においては、メサ部とメサ脇部の屈折率差△nを0.001以上、0.003以下とし、また、p−第1クラッド層150の層厚は0.25μm以上、0.35μm以下、メサ幅Wは2.0μm以上、4.0μm以下とすることでメサ脇部に可飽和吸収領域を形成する自励発振型半導体レーザとしている。
図10は図1のB−B'部分の断面図である。図10に示すように、注入部410においては、p−GaAsキャップ層180直上にp電極320が形成される。一方、低注入部420においては、p−GaAsキャップ層180直上に酸化膜250、p電極320の順に形成され、酸化膜250が電流狭窄層として機能する。このとき、p−GaAsキャップ層180の層厚に関し、注入部410に対して低注入部420のp−GaAsキャップ層180の層厚T1を薄く形成することができる。たとえば、T1を0.06μm以上、0.24μm以下にすることができる。本実施の形態では、T1が0.1μmの場合について説明する。
次に第二の実施形態を示す半導体レーザ装置の製造工程について説明する。図9、図10に示すにように、まず、n−GaAs基板110上に0.3μm厚、n=3〜7.0×10E17cm−3のn−GaAsバッファー層(n−バッファー層120)と、1.2μm厚、n=3〜7.0×10E17cm−3のn−AlGaInPクラッド層(n−クラッド層130)とGaInPとAlGaInPからなるMQW活性層(活性層140)と、0.25μm以上、0.4μm以下、p=4.0〜7.0×10E17cm−3のp−AlGaInP第1クラッド層(p−第1クラッド層150)と、0.01μm厚の(Al)GaInPエッチングストップ層(エッチングストップ層160)と、1.0μm厚、p=4.0〜7.0×10E17cm−3のp−AlGaInP第2クラッド層(p−第2クラッド層170)と、0.05μm厚、p=1.0×10E18cm−3のp−GaInPヘテロバッファー層175と0.3μm厚、p=1.0〜2.0×10E18cm−3のp−GaAsキャップ層180をMOVPE結晶装置などにより順次積層する。
次にフォトリソグラフィーにてストライプ状にSiOパターンを形成し、それをマスクとしてp−GaAsキャップ層180、p−GaInPヘテロバッファー層175、p−AlGaInP第2クラッド層170をエッチングストップ層160までエッチングし、メサストライプを形成する。このとき、メサ幅Wは3.0μmである。次に、低注入部420のp−GaAsキャップ層厚180を注入部410のp−GaAsキャップ層厚より薄くエッチングする為、注入部410に相当する領域のSiOマスクが残るようにフォトリソグラフィーによりパターニングする。この時、低注入長L2は30μmとなるようにした。
次に、低注入部420のp−GaAsキャップ層180を燐酸系エッチャントにより0.1μm厚(T1)までエッチングする。
次にSiOマスクを除去した後、再度SiOやSiNなどの絶縁膜を全面に成膜する。その後、フォトリソグラフィーとエッチング工程を経ることで注入部410の絶縁膜のみを除去し、TiPtAu系の電極として、n電極310およびp電極320を形成する。
本実施の形態において、共振器長(=L1+L2+L2)は350μmとした。つまり、電流注入部の共振器方向の長さをL1とし、電流低注入部の共振器方向の長さをL2とし、L2の合計値をL2'としたとき、L2'(L2+L2)/L1は60/290(<0.3)となっている。
次に本実施形態の効果について説明する。図11に示す本実施の形態の半導体レーザの注入部410においては、メサ直下の活性層140aが利得領域510aとして機能する。また、メサ部とメサ脇部の屈折率差△nにより横方向の光導波領域が利得領域510aの屈折率より大きい為、利得領域510aの外側は可飽和吸収領域520aとして機能する。この可飽和吸収領域520aにより自励動作が実現される。
一方、図12に示す本実施の形態の半導体レーザの低注入部420においては、低注入部形成工程においてp−GaAsキャップ層180を0.1μm厚残した効果により、注入部からの横拡散電流が存在する。この横拡散電流プロファイルはp−GaAsキャップ層180の層厚およびキャリア濃度、p−AlGaInP第1クラッド層150およびp−AlGaInP第2クラッド層170のキャリア濃度、および低注入長L2によって設定することが可能である。また、低注入部420においても、メサ直下の活性層140bが利得領域510bとして機能する。活性層140bのうち、利得領域510bの外側が可飽和吸収領域520bとして機能する。可飽和吸収領域520bによっても自励動作が実現される。
第二の実施の形態の半導体レーザおよびその製造方法においては、第一の実施の形態と同様の効果が得られる。また、第二の実施の形態の装置においても第一の実施の形態と同じ動作原理により、従来は困難であった実用使用温度領域−10℃から70℃までの安定した自励特性とCOD光出力の向上の両立が可能となる。
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
110 n−GaAs基板
120 n−バッファー層
130 n−クラッド層
140 活性層
140a 活性層
140b 活性層
150 p−第1クラッド層
160 エッチングストップ層
170 p−第2クラッド層
175 p−GaInPヘテロバッファー層
180 p−GaAsキャップ層
190 AlInPブロック層
200 n−GaAsブロック層
210 p−GaAs埋込層
250 酸化膜
310 n電極
320 p電極
410 注入部
420 低注入部
510a 利得領域
510b 利得領域
520a 可飽和吸収領域
520b 可飽和吸収領域

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板の上部に設けられた活性層と、
    前記活性層の上部の共振器方向に延設されたリッジ状の導波路を有するクラッド層と、
    前記クラッド層の上部に設けられたキャップ層と、
    前記リッジ状の導波路の側壁に設けられた電流ブロック層と、を備え、
    少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部が形成されるとともに、前記電流低注入部の前記キャップ層の膜厚が、前記電流低注入部以外の電流注入部の前記キャップ層の膜厚より薄い、自励発振型半導体レーザ。
  2. 前記キャップ層の上部にコンタクト層がさらに設けられ、
    前記キャップ層の不純物濃度は、前記コンタクト層の前記不純物濃度より低い、請求項1に記載の自励発振型半導体レーザ。
  3. 前記電流低注入部の前記キャップ層は、前記電流ブロック層と前記クラッド層との間に介在する、請求項1または2に記載の自励発振型半導体レーザ。
  4. 前記電流ブロック層は、単層または多層構造である、請求項1から3のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザ。
  5. 前記電流注入部の共振器方向の長さをL1とし、前記電流低注入部の共振器方向の長さをL2とし、L2の合計値をL2'としたとき、L2'/L1<0.3である、請求項1から4のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザ。
  6. 前記電流注入部に流れる電流値をI1とし、前記電流低注入部に流れる電流値をI2としたとき、0.06≦I2/I1≦0.17である、請求項1から5のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザ。
  7. 前記電流ブロック層は、誘電率が低い材料層である、請求項1から6のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザ。
  8. 基板の上部に活性層を形成する工程と、
    前記活性層の上部にクラッド層およびキャップ層を積層して、前記キャップ層の上部にマスクを形成し、前記クラッド層および前記キャップ層を選択的に除去することにより、前記活性層の上部の共振器方向にリッジ状の導波路を有する前記クラッド層を延設するとともに、前記クラッド層の上部に前記キャップ層を形成する工程と、
    電流注入部を形成する予定の領域に前記マスクの一部を残した状態で前記キャップ層をエッチングすることにより、少なくとも一方の共振器端面近傍に電流低注入部を形成するとともに、前記電流低注入部の前記キャップ層の膜厚を、前記電流低注入部以外の前記電流注入部の前記キャップ層の膜厚より薄く形成する工程と、
    前記リッジ状の導波路の側壁に電流ブロック層を形成する工程と、
    前記マスクを除去して、前記キャップ層の上部にコンタクト層を形成する工程と、を含む、
    自励発振型半導体レーザの製造方法。
  9. 前記キャップ層を形成する工程において、前記キャップ層の不純物濃度を前記コンタクト層の不純物濃度より低くする、請求項8に記載の自励発振型半導体レーザの製造方法。
  10. 前記電流ブロック層を形成する工程において、前記電流低注入部の前記キャップ層の上部に前記電流ブロック層を形成する、請求項8または9に記載の自励発振型半導体レーザの製造方法。
  11. 前記電流注入部の共振器方向の長さをL1とし、前記電流低注入部の共振器方向の長さをL2とし、L2の合計値をL2'としたとき、L2'/L1<0.3である、請求項8から10のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザの製造方法。
  12. 前記電流注入部に流れる電流値をI1とし、前記電流低注入部に流れる電流値をI2としたとき、0.06≦I2/I1≦0.17である、請求項8から11のいずれかに記載の自励発振型半導体レーザの製造方法。
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