JP2010192699A - 試験結果表示装置 - Google Patents

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徹也 加賀美
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Abstract

【課題】不良発生の原因や傾向をロット単位又はウェハ単位で容易に把握することができる試験結果表示装置を提供する。
【解決手段】ウェハマップ表示装置15は、複数のウェハ上に形成されたDUTに対する試験によって得られた試験結果から、ウェハ上の位置が同じであるDUTについての試験結果を検索するデータ検索部21aと、データ検索部21aによって検索された試験結果を重ね合わせたウェハマップを作成するウェハマップ作成部21bと、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップを表示装置15bに表示する表示制御部22とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体デバイス等の被試験対象の試験結果を表示する試験結果表示装置に関する。
半導体デバイス等の被試験対象(以下、DUT(Device Under Test)という)の試験は、DUTがウェハ上に形成されている状態で行われる前工程試験と、DUTがチップ状に封止された状態で行われる後工程試験とに大別される。前工程試験では、ウェハに形成されたDUTのうちの複数個(例えば、4個、8個等)に対してコンタクトプローブを接触させて同時に試験を行う動作が、DUTを変えながら繰り返し行われる。
以上の動作によって順次得られる試験結果(パス/フェイルの判定結果)は、試験の進行に従って、ウェハマップとしてディスプレイに順次表示される。ここで、ウェハマップとは、各DUTの試験結果を、ウェハ上における各DUTの位置に対応させて二次元状に表示したものである。ディスプレイに順次表示されるウェハマップを参照することにより、ユーザはDUTの試験中にその試験結果をリアルタイムで確認することができる。
以下の特許文献1には、従来のウェハマップの表示例が開示されている。具体的には、パス(良品)と判定されたDUTを緑色で表示するとともに、フェイル(不良品)と判定されたDUTを赤色で表示するウェハマップの表示例が開示されている。また、フェイルと判定されたDUTについては、フェイルの種別を示す情報であるカテゴリ情報を併せて表示する例が開示されている。
特開2008−235386号公報
ところで、上記の特許文献1に開示されている表示例にてウェハマップを表示すれば、ウェハの面内におけるパスとフェイルの位置、及びその分布をリアルタイムで容易に把握することはできる。しかしながら、カテゴリ情報については、ウェハマップの更新に合わせて漫然と更新表示されるだけであるため、ユーザがこのカテゴリ情報を参照してフェイルの原因を容易に把握することは困難であるという問題があった。
また、前工程試験では、複数枚(例えば、25枚)のウェハを単位としたロット単位で試験が行われるのが一般的である。上記の特許文献1に開示されている表示例を用いてウェハマップを表示すれば、ロットに含まれる個々のウェハについてのフェイルの分布等を詳細且つ容易に把握することはできる。しかしながら、かかる表示を見ただけではロット内におけるフェイルの発生状況や傾向をユーザが容易に把握することは困難であるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、不良発生の原因や傾向をロット単位又はウェハ単位で容易に把握することができる試験結果表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の試験結果表示装置は、ウェハ(W)上に形成された被試験対象の試験結果をウェハマップとして表示する試験結果表示装置(15)において、複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験によって得られた試験結果から、ウェハ上の位置が同じである被試験対象についての試験結果を検索する検索部(21a)と、前記検索部によって検索された試験結果を重ね合わせたウェハマップを作成する作成部(21b)と、前記作成部で作成された前記ウェハマップを表示装置(15b)に表示する表示制御部(22)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験によって得られた試験結果から、ウェハ上の位置が同じである被試験対象についての試験結果が検索部によって検索され、検索された試験結果を重ね合わせたウェハマップが作成部によって作成され、表示制御部の制御の下で表示装置に表示される。
また、本発明の試験結果表示装置は、前記作成部が、前記検索部によって検索された試験結果のうちのフェイルを示す試験結果の数に応じて異なる強調表示がなされるウェハマップを作成することを特徴としている。
また、本発明の試験結果表示装置は、前記作成部が、前記強調表示を行った部分に対して、フェイルの種別を示す情報であるカテゴリ情報を付したウェハマップを作成することを特徴としている。
また、本発明の試験結果表示装置は、前記作成部によって前記ウェハマップに付される前記カテゴリ情報が、重ね合わせを行う試験結果のうちの最上位に位置するウェハ上に形成された被試験対象の試験結果についてのカテゴリ情報であることを特徴としている。
また、本発明の試験結果表示装置は、ユーザの指示を入力装置(15a)と、前記入力装置から入力されるユーザの指示に基づいて、前記ウェハの重ね合わせ順を変更する変更部(21c)とを備えており、前記作成部は、前記変更部の変更内容に応じて前記ウェハマップに付す前記カテゴリ情報を変更することを特徴としている。
また、本発明の試験結果表示装置は、前記作成部が、前記複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験の実行単位を示す単位情報(G)を付したウェハマップを作成することを特徴としている。
本発明によれば、複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験によって得られた試験結果から、ウェハ上の位置が同じである被試験対象についての試験結果を検索し、検索した試験結果を重ね合わせたウェハマップを作成して表示装置に表示しているため、不良発生の原因や傾向をロット単位又はウェハ単位で容易に把握することができるという効果がある。
本発明の一実施形態による試験結果表示装置を備える半導体試験システムを模式的に示す図である。 ウェハマップ表示装置15が備える本体部15cの要部構成を示すブロック図である。 「全カテゴリ表示モード」が指定された場合のウェハマップ表示装置15の動作を示すフローチャートである。 「フェイル表示モード」が指定された場合のウェハマップ表示装置15の動作を示すフローチャートである。 「特定DUT表示モード」が指定された場合のウェハマップ表示装置15の動作を示すフローチャートである。 「単一カテゴリ表示モード」が指定された場合のウェハマップ表示装置15の動作を示すフローチャートである。 ウェハマップ表示装置15におけるウェハマップの表示例を示す図である
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による試験結果表示装置について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による試験結果表示装置を備える半導体試験システムを模式的に示す図である。図1に示す通り、半導体試験システム1は、半導体試験装置11、プローブカード12、プローバ13、データ格納装置14、及びウェハマップ表示装置15(試験結果表示装置)を備えており、ウェハW上に形成された複数のDUT(図示省略)に対する試験を行うとともに、その試験結果をウェハマップとして表示する。
半導体試験装置11は、試験装置本体11a及びテストヘッド11bを備えており、試験装置本体11aの制御の下で、テストヘッド11bと電気的に接続されるウェハW上に形成された複数のDUTに対する試験を行う。試験装置本体11aは、テストヘッド11bに対して各種制御信号を出力してDUTの試験を実施させる。また、テストヘッド11bからDUTの試験結果を読み出してウェハマップ表示装置15に出力する。ここで、テストヘッド11bから試験装置本体11aに読み出されるDUTの試験結果には、ウェハW上に形成された各DUTのパス/フェイルを示すフェイル情報、フェイルの種別を示す情報であるカテゴリ情報、及びウェハWの各々に一意に割り当てられるウェハID情報等が含まれる。
テストヘッド11bは、試験装置本体11aの制御の下で、DUTの試験を行う上で必要となる試験パターンや期待値パターンを生成し、試験パターンを用いてDUTに印加すべき信号を生成する。また、試験信号をDUTに印加して得られる信号と期待値パターンを用いて生成される期待値とを比較してパス/フェイルの判定を行い、判定結果がフェイルである場合にはカテゴリ情報を求める。ウェハW上に形成されたDUTの試験を行う場合には、テストヘッド11bにプローブカード12が実装され、テストヘッド11bはプローブカード12を介してウェハW上に形成されたDUTと電気的に接続される。
プローブカード12は、テストヘッド11bとウェハW上に形成されたDUTとを電気的に接続するための治具である。ここで、プローブカード12は、ウェハW上に形成された複数のDUTのうちの複数個に対して接触可能な複数のコンタクトプローブを備えている。このため、半導体試験装置11は、コンタクトプローブが接触される複数のDUTの試験を同時に行うことが可能である。尚、本実施形態では、ウェハW上に形成された4つのDUTに対する同時試験が可能であるとする。
プローバ13は、ウェハWを載置した状態での水平面内の移動及び昇降が可能なステージ(図示省略)を備えており、試験装置本体11aの制御の下で、ウェハWに形成されたDUTをプローブカード12のコンタクトプローブに順次接触させるものである。尚、本実施形態において、プローバ13は、複数枚(例えば、25枚)を単位としたロット単位でウェハWを順次ロードして上記のステージに順次載置するものであるとする。
データ格納装置14は、ウェハマップ表示装置15に接続されており、試験装置本体11aからウェハマップ表示装置15に出力される試験結果を格納する。このデータ格納装置14は、例えば数百ギガバイト〜数テラバイト程度の大容量のハードディスクを用いて実現される。尚、本実施形態では、データ格納装置14がウェハマップ表示装置15に接続されている態様を例に挙げて説明するが、ネットワークを介して試験装置装置本体11a及びウェハマップ表示装置15に接続される態様であっても良い。かかる態様の場合には、試験装置装置本体11aから出力される試験結果を直接格納し、ウェハマップ表示装置15からの要求に応じて格納した試験結果を提供するサーバ装置としてデータ格納装置14を構成するのが望ましい。
ウェハマップ表示装置15は、キーボードやマウス等の入力装置15a、液晶表示装置等の表示装置15b、及び本体部15cを備えており、試験装置本体11aから出力された試験結果をデータ格納装置14に格納するとともに、データ格納装置14に格納された試験結果を用いてウェハマップを作成して表示する。ウェハマップ表示装置15の本体部15cは、通信ケーブルCを介して試験装置本体11aに接続される。また、本体部15cには上記のデータ格納装置14も接続される。尚、ウェハマップ表示装置15は、例えば一般的なパーソナルコンピュータで実現することができる。或いは、試験装置本体11a内に設けられるコンピュータや表示機能を使用しても実現が可能である。
図2は、ウェハマップ表示装置15が備える本体部15cの要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、ウェハマップ表示装置15の本体部15cは、CPU21、表示制御部22、格納部23、及び通信部24を備える。CPU21は、本体部15cの動作を統括的に制御する。また、入力装置15aから入力されるユーザの指示に応じて格納部23に格納された各種プログラムをロードすることにより、それらのプログラムの機能を実現する。
CPU21によって格納部23から表示プログラム23がロードされて実行されることにより、図2に示すデータ検索部21a(検索部)、ウェハマップ作成部21b(作成部)、及び重ね合わせ変更部21c(変更部)が実現される。データ検索部21aは、データ格納装置14に格納された複数のウェハW(具体的には、1ロット分のウェハ)に対する試験結果から、ウェハW上の位置が同じであるDUTについての試験結果を検索する。
ウェハマップ作成部21bは、データ検索部21aによって検索された試験結果を重ね合わせたウェハマップを作成する。ここで、ウェハマップ作成部21bは、データ検索部21aで検索された試験結果のうちのフェイルを示す試験結果の数、又はパスを示す試験結果の数に応じて異なる強調表示がなされるウェハマップを作成する。例えば、従来はフェイルと判定されたDUTが赤色で表示され、パスと判定されたDUTが緑色で表示されるウェハマップが生成されるだけであったが、本実施形態では、ウェハマップ作成部21bによって、フェイルの数が増えるにつれて徐々に赤みが増加し、或いはパスの数が減るにつれて徐々に緑みが減少する強調表示がなされるウェハマップが作成される。
また、ウェハマップ作成部21は、上記の強調表示を行った部分に対して、フェイルの種別を示す情報であるカテゴリ情報を付したウェハマップを作成する。ここで、カテゴリ情報としては、コンタクト不良を示す情報、リーク不良を示す情報、ストレステスト不良を示す情報、ファンクションテスト不良を示す情報等の各種情報がある。上記のコンタクト不良を示す情報とは、プローブカード12に設けられたコンタクトプローブとウェハWに形成されたDUTとの接触不良を示す情報である。リーク不良を示す情報とは、DUTに供給される電流がリークしている旨を示す情報である。また、ストレステスト不良を示す情報とはDUTに対してストレス(例えば、高電圧)をかけた場合に生じた不良である旨を示す情報であり、ファンクションテスト不良とはDUTに対してパルス状の試験信号を印加した場合に期待通りの出力が得られなかった旨を示す情報である。
カテゴリ情報の各々には数字又は文字が一意に割り当てられている。このため、ウェハマップ作成部21は、この数字等を強調表示を行った部分に付したウェハマップを作成する。ここで、ウェハマップ作成部21bは、重ね合わせを行う試験結果のうち、最上位に位置するウェハ上に形成されたDUTの試験結果についてのカテゴリ情報をウェハマップに付する。例えば、ロット先頭のウェハが最上位に位置し、ロット最後尾のウェハが最下位に位置する場合には、ロット先頭のウェハ上に形成されたDUTの試験結果についてのカテゴリ情報をウェハマップに付する。
これは、以下の理由による。つまり、ウェハ上の位置が同じであって異なるウェハWに形成されたDUTは常に同じ原因でフェイルになるという訳ではなく、異なる原因でフェイルになる場合がある。かかる場合に、カテゴリ情報を重ね合わせ表示すると異なる数字等が重ね合わされるため、ユーザがカテゴリ情報を識別するのが困難になると考えられるからである。
また、ウェハマップ作成部21は、データ検索部21aで検索された試験結果のうちからカテゴリ情報が同じ試験結果を抜き出し、抜き出した試験結果のみを重ね合わせたウェハマップを作成することも可能である。例えば、カテゴリ情報がコンタクト不良を示す情報である試験結果のみを抜き出して重ね合わせて強調表示したウェハマップを作成することが可能である。尚、このウェハマップに対してもカテゴリ情報を付することが可能である。
更に、ウェハマップ作成部21は、ウェハWに形成されたDUTのうち、同時に試験が行われたDUTを視覚的に示すグリッド(単位情報)を付したウェハマップを作成することも可能である。ここで、同時に試験が行われるDUTを示す情報は、格納部23にグループ情報GIとして格納されており、ウェハマップ作成部21は格納部23からグループ情報GIを読み出して上記のグリッドを作成する。
重ね合わせ変更部21cは、入力装置15aから入力されるユーザの指示に応じてウェハマップ作成部21bで重ね合わされる試験結果の重ね合わせ順を変更する。例えば、ロット先頭のウェハが最上位に位置し、ロット最後尾のウェハが最下位に位置する場合において、ロット先頭のウェハの位置を最下位に変更するとともにロット先頭から2番目のウェハの位置を最上位に変更することで重ね合わせ順を変更する。
表示制御部22は、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップを表示装置15bに表示する。格納部23は、例えばハードディスクによって実現され、前述した表示プログラムP等の各種プログラム、及びグループ情報GI等の各種情報を格納する。尚、グループ情報GIは、予めユーザによって作成されてウェハWに形成されたDUTの試験を開始する前に格納部23に格納される。通信部24は、CPU21の制御の下で、通信ケーブルCを介した試験装置本体11aとの間の通信を行う。
次に、上記構成における半導体試験システムの動作について説明する。試験が開始されると、まずロット先頭のウェハWがプローバ13によってロードされ、プローバ13が備える不図示のステージ上に載置される。次に、プローバ13は、ステージを水平面内で移動させてウェハWに形成された複数のDUTのうちの最初に試験すべき4つのDUTをプローブカード12に設けられたコンタクトプローブの下方に配置させた後に、ステージを上昇させて最初に試験すべき4つのDUTをコンタクトプローブに接触させる。
すると、テストヘッド11bから試験信号が出力されて、プローブカード12を介してコンタクトプローブが接触している4つのDUTに印加される。試験信号がDUTに印加されると、DUTからは試験信号に応じた信号が出力される。この信号はプローブカード12を介してテストヘッド11bに入力され、予め定められた期待値と比較されてパス/フェイルが判定される。尚、判定結果がフェイルである場合にはカテゴリ情報が求められる。
以上の試験結果はテストヘッド11bから試験装置本体11aに読み出され、通信ケーブルCを介してウェハマップ表示装置15に向けて送信される。ウェハマップ表示装置15は試験装置本体11aから送信されてきた試験信号をデータ格納装置14に格納する。尚、試験中はユーザの設定に応じて、試験の進行に従った従来のウェハマップを作成して表示装置15bに表示させることもできる。
次に、プローバ13は、ステージを下降させた後に水平面内で移動させ、次に試験すべき4つのDUTをプローブカード12のコンタクトプローブの下方に配置する。そして、プローバ13がステージを上昇させると、コンタクトプローブに接触している4つのDUTに対する試験が行われる。以下同様に、ステージ上のウェハWに形成されたDUTに対する試験が順次行われて試験結果が順次データ格納装置14に格納される。ロット先頭のウェハWに対する試験が終了すると、ロットの2番のウェハWがプローバ13によってロードされて同様の試験が行われる。以下同様に、ロットの最後尾のウェハWまで試験が行われる。
1ロット分のウェハWに対する試験が終了し、ユーザが入力装置15aを操作して所定の指示を行うと、試験結果を重ね合わせたウェハマップの作成・表示処理が開始される。かかる処理が開始されると、まず格納部23に格納された表示プログラムPがCPU21によってロードされて実行され、これにより図2に示す表示制御部22、格納部23、及び通信部24が実現され、これらによって試験結果を重ね合わせたウェハマップの作成が行われる。
ここで、ウェハマップ表示装置15は、ユーザによって指示される表示モードに応じて種々のウェハマップを表示することが可能である。ここで、ユーザによって指示される表示モードとしては、例えば「全カテゴリ表示モード」、「フェイル表示モード」、「特定DUT表示モード」、「単一カテゴリ表示モード」が挙げられる。「全カテゴリ表示モード」とは、ロット内におけるフェイルの発生状況及び最上位に位置するウェハに関するカテゴリ情報を表示するモードであり、「フェイル表示モード」とはロット内におけるフェイルの発生状況をグリッドとともに表示するモードである。
また、「特定DUT表示モード」とは、特定のコンタクトプローブを用いて試験されたDUTについての、ロット内におけるフェイルの発生状況及び最上位に位置するウェハに関するカテゴリ情報をグリッドとともに表示するモードである。更に、「単一カテゴリ表示モード」とは、ロット内で生ずるフェイルのうちの特定のカテゴリに係るフェイルの発生状況のみを抜き出して表示する表示モードである。
図3〜図6は、それぞれ「全カテゴリ表示モード」、「フェイル表示モード」、「特定DUT表示モード」、及び「単一カテゴリ表示モード」が指定された場合のウェハマップ表示装置15の動作を示すフローチャートである。また、図7は、ウェハマップ表示装置15におけるウェハマップの表示例を示す図であって、(a)は「全カテゴリ表示モード」時の表示例、(b)は「フェイル表示モード」時の表示例、(c)は「特定DUT表示モード」の表示例、(d)は「単一カテゴリ表示モード」の表示例を示す図である。以下、これらの各モードが設定された場合について順に説明する。
〔全カテゴリ表示モード〕
ユーザによって全カテゴリ表示モードが設定されると、まずウェハマップ表示装置15のCPU21によって、データ格納装置14に格納された1ロット分のウェハ毎の試験結果が読み出される(ステップS11)。次いで、読み出されたウェハ毎の試験結果から、ウェハ上の位置が同じDUTの試験結果を検索する処理がデータ検索部21aによって行われる(ステップS12)。この処理によって、ウェハの枚数分の試験結果が検索されることになる。次に、検索された試験結果に含まれるフェイル数がウェハマップ作成部21bによってカウントされる(ステップS13)。
以上の処理が終了すると、ウェハ上の全てのDUTについて検索が終了したか否かが判断される(ステップS14)。この判断結果が「NO」である場合には、検索すべき新たなDUTを設定し、再度試験結果の検索が行われる(ステップS12)。これに対し、全てのDUTについて検索が終了した場合には、ステップS14の判断結果が「YES」になり、ウェハマップ作成部21bによって、カウント結果に応じて色が異なるウェハマップが作成される(ステップS15)。例えば、フェイルの数が増えるにつれて緑みが減少する強調表示がなされたウェハマップが作成される。
次に、最上位に位置するウェハのカテゴリ情報を、ステップS15で作成したウェハマップに付加する処理がウェハマップ作成部21bによって行われる(ステップS16)。例えば、ロット先頭のウェハが最上位に位置するウェハであるとすると、そのウェハ上に形成されたDUTの試験結果についてのカテゴリ情報がウェハマップに付加される。以上の処理が終了すると、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップが表示制御部22に出力され、例えば図7(a)に示すウェハマップが表示制御部22の制御の下で表示装置15に表示される(ステップS17)。
全カテゴリ表示モードで表示されるウェハマップは、例えばフェイルの数が零である部分の緑みが最も高く、フェイルの数が増えるにつれて緑みが低くなり、フェイルの数がある数を超えると赤みが現れるものである。図7(a)に示す例では、符号P11を付した部分が最も高い緑みで表示される部分であってフェイルの数が零の部分である。また、ウェハマップ内に点在する部分(例えば、符号P12で指し示されている部分)は緑みが低く表示され、或いは赤色で表示される部分であって、ある程度の数のフェイルが生じた部分である。このように、ウェハマップはフェイルの数に応じて異なる強調表示がなされているのが分かる。
また、図7(a)を参照すると、符号P12で指し示されている部分のように、ウェハマップ内に点在する部分には、カテゴリ情報に割り当てられた数字等(「1」,「3」,「a」,「b」等)が表示されているのが分かる。かかる表示を参照することで、ユーザは、最上位に位置するウェハで生じたフェイルに関するカテゴリ情報(即ち、不良発生の原因)を容易に把握することができる。
ここで、ユーザが入力装置15aを操作して、ウェハマップに付随して表示されるボタンB1を押下すると、重ね合わせ変更部21cによってウェハの重ね合わせ順が変更される。例えば、ロット先頭のウェハが最上位に位置し、ロット最後尾のウェハが最下位に位置する場合において、ロット先頭のウェハの位置を最下位に変更するとともにロット先頭から2番目のウェハの位置を最上位に変更される。
すると、新たに最上位に配置されたウェハのカテゴリ情報を付加したウェハマップがウェハマップ作成部21bによって新たに作成され、表示制御部22によって表示装置15bに表示される。これにより、ユーザは、新たに最上位に配置されたウェハで生じたフェイルに関するカテゴリ情報を容易に把握することができる。ユーザがボタンB1を押下する度に、ウェハの重ね順が変更されるため、ロット内のウェハ全てについて、フェイルに関するカテゴリ情報を容易に把握することができる。
〔フェイル表示モード〕
ユーザによってフェイル表示モードが設定されると、上述した全カテゴリ表示モードが設定された場合と同様に、データ格納装置14から1ロット分のウェハ毎の試験結果が読み出され(ステップS11)、ウェハ上の位置が同じDUTの試験結果が検索され(ステップS12)、検索された試験結果に含まれるフェイル数がカウントされる(ステップS13)。そして、ウェハ上の全てのDUTについて検索が終了したと判断されるまで以上のステップS11〜S13の処理が繰り返される(ステップS14)。
以上の処理が終了すると、ウェハマップ作成部21bによって、カウント結果に応じて色が異なるウェハマップが作成される(ステップS21)。ここでは、フェイルがより強調される態様の強調表示がなされたウェハマップが作成される。例えば、全てのフェイルが赤色で表示され、フェイルの数が増えるにつれて赤みが増加する強調表示がなされたウェハマップが作成される。
次に、格納部23に格納されたグループ情報GIがウェハマップ作成部21bによって読み出され、ウェハWに形成されたDUTのうち同時に試験が行われたDUTを視覚的に示すグリッドが作成される。そして、ステップS21で作成したウェハマップにグリッドを付加する処理がウェハマップ作成部21bによって行われる(ステップS22)。以上の処理が終了すると、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップが表示制御部22に出力され、例えば図7(b)に示すウェハマップが表示制御部22の制御の下で表示装置15に表示される(ステップS23)。
フェイル表示モードで表示されるウェハマップは、例えばフェイルの数が零である部分は緑色で表示され、フェイルが1つでも生じている部分はフェイルの数が増えるにつれて赤みが高くなるものである。図7(b)に示す例では、符号P21を付した部分は緑色で表示される部分であってフェイルの数が零の部分である。また、ウェハマップ内に点在する部分(例えば、符号P22で指し示されている部分)はフェイルの数に応じた赤みをもって表示される部分であって、1つ以上のフェイルが生じた部分である。このように、ウェハマップはフェイルの数に応じて異なる強調表示がなされているのが分かる。
また、図7(b)を参照すると、ウェハマップとともにグリッドGが表示されているのが分かる。このグリッドGで囲まれた矩形領域の各々は4つの領域に分けられ、これら4つの領域は同時に試験が行われた4つのDUTにそれぞれ対応している。ウェハマップとともにグリッドGを表示することで、同時に試験された4つのDUTのうち、どのDUTについてフェイルが多いかを容易に把握することができる。尚、図7(b)に示す通り、フェイル表示モードで表示されるウェハマップには、図7(a)に示すカテゴリ情報が表示されず、またボタンB1も表示されない。
〔特定DUT表示モード〕
ユーザによって特定DUT表示モードが設定されると、まず特定DUTの設定が行われる(ステップS31)。具体的には、ユーザが入力装置15aを操作して、同時に試験された4つのDUTのうちの1つ(特定DUT)を設定する処理が行われる。つまり、特定のコンタクトプローブを用いて試験されたDUTを設定する処理が行われる。尚、特定DUTは1つのウェハに対して1つのみ存在する訳ではなく、試験の回数分の数だけ存在する。以上の設定が終了すると、ウェハマップ表示装置15のCPU21によって、データ格納装置14に格納された1ロット分のウェハ毎の試験結果が読み出される(ステップS32)。
次に、読み出されたウェハ毎の試験結果から、ステップS31で設定された特定DUTであって、ウェハ上の位置が同じものの試験結果を検索する処理がデータ検索部21aによって行われる(ステップS33)。この処理によって、特定DUTの1つについて、ウェハの枚数分の試験結果が検索されることになる。次に、検索された試験結果に含まれるフェイル数がウェハマップ作成部21bによってカウントされる(ステップS34)。
以上の処理が終了すると、ウェハ上の全ての特定DUTについて検索が終了したか否かが判断される(ステップS35)。この判断結果が「NO」である場合には、他の特定DUTについて、試験結果の検索が行われる(ステップS33)。これに対し、全ての特定DUTについて検索が終了した場合には、ステップS35の判断結果が「YES」になり、ウェハマップ作成部21bによって、カウント結果に応じて色が異なるウェハマップが作成される(ステップS36)。このステップS36では、例えば図4中のステップS21の処理と同様の処理が行われる。
次に、最上位に位置するウェハのカテゴリ情報をステップS36で作成したウェハマップに付加する処理(ステップS37)、及びグループ情報GIから作成したグリッドを付加する処理(ステップS38)がウェハマップ作成部21bによって順次行われる。以上の処理が終了すると、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップが表示制御部22に出力され、例えば図7(c)に示すウェハマップが表示制御部22の制御の下で表示装置15に表示される(ステップS39)。
特定DUT表示モードで表示されるウェハマップは、例えば図7(b)に示すウェハマップに対してカテゴリ情報が追加されたもののうち、特定DUTに関するもののみを表示し、特定DUT以外についてはグレー表示する(パス/フェイルの表示をしない)ものである。図7(c)に示す例では、例えばP31を付した部分が特定DUTに関する部分であって、符号P32を付した部分が特定DUT以外の部分(グレー表示される部分)である。これにより、特定DUTだけに着目してフェイルの発生状況やカテゴリ情報を容易に把握することができる。
また、図7(c)を参照すると、特定DUTに関する部分であってフェイルが生じている部分に、カテゴリ情報に割り当てられた数字等が表示されており、ボタンB1も表示されているのが分かる。ユーザが入力装置15aを操作して、ウェハマップに付随して表示されるボタンB1を押下すると、重ね合わせ変更部21cによってウェハの重ね合わせ順が変更される。このため、全カテゴリ表示モードと同様に、ロット内のウェハ全てについて、フェイルに関するカテゴリ情報を容易に把握することができる。
〔単一カテゴリ表示モード〕
ユーザによって単一カテゴリ表示モードが設定されると、まずカテゴリ情報の設定が行われる(ステップS41)。具体的には、ユーザが入力装置15aを操作して1つのカテゴリ情報を選択し、ユーザによって選択されたカテゴリ情報を設定する処理が行われる。以上の設定が終了すると、ウェハマップ表示装置15のCPU21によって、データ格納装置14に格納された1ロット分のウェハ毎の試験結果が読み出される(ステップS42)。
次に、読み出されたウェハ毎の試験結果から、ウェハ上の位置が同じDUTの試験結果を検索する処理がデータ検索部21aによって行われる(ステップS43)。この処理によって、ウェハの枚数分の試験結果が検索されることになる。次いで、検索された試験結果から、カテゴリ情報がステップS41で設定されたカテゴリ情報と同じであるフェイルの数のみがウェハマップ作成部21bによってカウントされる(ステップS44)。つまり、カテゴリ情報がステップS41で設定されたカテゴリ情報と異なるフェイルの数は計数されない。
以上の処理が終了すると、ウェハ上の全てのDUTについて検索が終了したか否かが判断される(ステップS45)。この判断結果が「NO」である場合には、検索すべき新たなDUTを設定し、再度試験結果の検索が行われる(ステップS43)。これに対し、全てのDUTについて検索が終了した場合には、ステップS45の判断結果が「YES」になり、ウェハマップ作成部21bによって、カウント結果に応じて色が異なるウェハマップが作成される(ステップS46)。例えば、フェイルの数が増えるにつれて緑みが減少する強調表示がなされたウェハマップが作成される。
次に、ステップS41で設定されたカテゴリ情報を、ステップS46で作成したウェハマップに付加する処理がウェハマップ作成部21bによって行われる(ステップS47)。以上の処理が終了すると、ウェハマップ作成部21bで作成されたウェハマップが表示制御部22に出力され、例えば図7(d)に示すウェハマップが表示制御部22の制御の下で表示装置15に表示される(ステップS48)。
単一カテゴリ表示モードで表示されるウェハマップは、例えばフェイルの数が零である部分の緑みが最も高く、フェイルの数が増えるにつれて緑みが低くなり、フェイルの数がある数を超えると赤みが現れるものである。図7(d)に示す例では、符号P41を付した部分が最も高い緑みで表示される部分であってフェイルの数が零の部分である。また、ウェハマップ内に点在する部分(例えば、符号P42で指し示されている部分)は緑みが低く表示され、或いは赤色で表示される部分であって、ある程度の数のフェイルが生じた部分である。このように、ウェハマップはフェイルの数に応じて異なる強調表示がなされているのが分かる。
また、図7(d)を参照すると、符号P42で指し示されている部分のように、ウェハマップ内に点在する部分には、ステップS41で設定されたカテゴリ情報に割り当てられた数字等(「1」)が表示されているのが分かる。尚、図7(d)に示す通り、単一カテゴリ表示モードで表示されるウェハマップには、図7(a),(c)に示すボタンB1は表示されない。単一カテゴリ表示モードでは、ユーザが指定したカテゴリ情報に関するフェイル情報が抽出されて表示されるため、そのカテゴリ情報に関するフェイルのロット内における発生状況を容易に把握することができる。
以上、本発明の実施形態による試験結果表示装置について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、以上説明した実施形態では、プローブカード12及びプローバ13を備える半導体試験システムに本発明を適用した例について説明したが、これらに代えて半導体チップを搬送するハンドラを備える半導体試験システムにも本発明を適用することができる。また、本発明の試験結果表示装置は、半導体試験装置11に接続される形態以外に、半導体試験装置11に内蔵される形態、プローバ13又はハンドラに接続若しくは内蔵される形態であってもよい。
また、上述した実施形態では、1ロット分のウェハについての試験結果を重ね合わせて二次元のウェハマップを作成する例について説明したが、三次元のウェハマップを作成しても良い。例えば、1ロットに含まれるウェハ各々の二次元のウェハマップを積み重ねて三次元的に表現したウェハマップを作成しても良い。或いは、上述した実施形態で行われていた色分け強調表示に代えて、フェイル数に応じて長さが変化する棒グラフを三次元的に表現したウェハマップを作成しても良い。
15 ウェハマップ表示装置
15a 入力装置
15b 表示装置
21a データ検索部
21b ウェハマップ作成部
21c 重ね合わせ変更部
22 表示制御部
G グリッド
W ウェハ

Claims (6)

  1. ウェハ上に形成された被試験対象の試験結果をウェハマップとして表示する試験結果表示装置において、
    複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験によって得られた試験結果から、ウェハ上の位置が同じである被試験対象についての試験結果を検索する検索部と、
    前記検索部によって検索された試験結果を重ね合わせたウェハマップを作成する作成部と、
    前記作成部で作成された前記ウェハマップを表示装置に表示する表示制御部と
    を備えることを特徴とする試験結果表示装置。
  2. 前記作成部は、前記検索部によって検索された試験結果のうちのフェイルを示す試験結果の数に応じて異なる強調表示がなされるウェハマップを作成することを特徴とする請求項1記載の試験結果表示装置。
  3. 前記作成部は、前記強調表示を行った部分に対して、フェイルの種別を示す情報であるカテゴリ情報を付したウェハマップを作成することを特徴とする請求項2記載の試験結果表示装置。
  4. 前記作成部によって前記ウェハマップに付される前記カテゴリ情報は、重ね合わせを行う試験結果のうちの最上位に位置するウェハ上に形成された被試験対象の試験結果についてのカテゴリ情報であることを特徴とする請求項3記載の試験結果表示装置
  5. ユーザの指示を入力装置と、
    前記入力装置から入力されるユーザの指示に基づいて、前記ウェハの重ね合わせ順を変更する変更部とを備えており、
    前記作成部は、前記変更部の変更内容に応じて前記ウェハマップに付す前記カテゴリ情報を変更する
    ことを特徴とする請求項4記載の試験結果表示装置。
  6. 前記作成部は、前記複数のウェハ上に形成された被試験対象に対する試験の実行単位を示す単位情報を付したウェハマップを作成することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の試験結果表示装置。
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