JP2010192535A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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陽輔 佐藤
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Abstract

【課題】極薄にまで研削された半導体ウエハ、特に環状凸部が形成された極薄ウエハにおいて、機械的研削工程で発生した研削屑の除去を容易にし、研削屑によるウエハおよびエッチング装置の破損や汚染を防止し、半導体装置を歩留まりよく製造しうる方法を提供すること。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面13側に、粘着テープ20を2層以上積層する工程と、該半導体ウエハの裏面を研削する工程と、該粘着テープ20のうち最外層の粘着テープ30を剥離する工程と、該半導体ウエハの裏面をケミカルエッチングする工程と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
半導体ウエハは表面に回路が形成された後、ウエハの裏面側に研削加工を施し、ウエハの厚さを調整する裏面研削工程およびウエハを所定のチップサイズに個片化するダイシング工程が行われる。また裏面研削工程に続いて、さらに裏面にエッチング処理などの発熱を伴う加工処理や、裏面への金属膜の蒸着のように高温で行われる処理が施されることがある。
近年のICカードの普及にともない、その構成部材である半導体チップの薄型化が進められている。このため、従来350μm程度の厚みであったウエハを、50〜100μmあるいはそれ以下まで薄くすることが求められるようになった。
このため、図5〜図7に示すように、半導体ウエハ10の裏面研削時に、ウエハ表面に表面保護テープ(図示せず)を貼付してウエハの裏面内周部16のみを研削し、裏面外周部に環状凸部17を残存させ、ウエハに剛性を持たせることが提案されている(特許文献1、2等)。ウエハ表面には、図5に示すように、外周端から数mmの範囲には回路13が形成されていない余剰部分15があり、回路13は余剰部分を除くウエハ内周部14に形成されている。上記の環状凸部17を有するウエハでは、表面の回路形成部分(ウエハ内周部14)に対応する裏面内周部16が所定の厚みまで研削され、回路13が形成されていない余剰部分15に対応する裏面外周部は研削されずに残存し、環状凸部17となる。環状凸部17は比較的剛性が高いため、上記の形態に研削されたウエハは、安定して搬送、保管でき、また加工時の破損が少なくなる。なお、図6は環状凸部17が形成されているウエハの裏面側からの斜視図、図7は図6の断面図を示す。
特開2007-59829号公報 特開2007-27309号公報
半導体ウエハの裏面研削時には、回路面を表面保護テープで保護し、裏面側をグラインダー等を用いて機械的に研削する。この際、表面保護テープの基材面にはウエハの裏面研削時に発生した研削屑が付着することがある。またウエハ裏面を機械的に研削すると、研削面には、グラインダーの切削痕により、破砕層と呼ばれるマイクロクラックが発生する。破砕層は、ウエハの割れやチッピングの起点となるため、機械研削後に、ウエハの裏面にエッチング装置を用いてケミカルエッチングを施し、破砕層を除去することで、ウエハの強度を向上させた後に次工程に移送している。しかし、表面保護テープの基材面に研削屑が付着した状態でウエハのケミカルエッチングを行うと、研削屑がウエハ裏面側に回り込み、ウエハのエッチング面を傷つけたり、またウエハを破損するおそれがある。また研削屑がエッチング中に飛散し、エッチング装置を破損あるいは汚染することがある。
このため、ウエハ裏面側をグラインダーにより機械的に研削した後、研削屑をきれいに除去するために高圧で水洗浄を行ったり、あるいは表面保護テープを貼り替えた後にケミカルエッチングを行っている。
しかし、極薄にまで研削された半導体ウエハは、強度が極めて低く、洗浄時あるいは表面保護テープの貼り替え時にウエハが破損することがあった。とりわけ上記のように環状凸部17が形成された半導体ウエハでは、環状凸部17の頂部および内側壁、および裏面内周部16に破砕層が形成されているため、ウエハの部位毎に強度が異なり、またマイクロクラックの形成方向も異なるため、極めて慎重な取り扱いが必要であった。環状凸部17はウエハの重量を支えるが、環状凸部17の頂部および内側壁にマイクロクラックが形成されているため、ウエハの重量を支えきれず、マイクロクラックを起点としてウエハが割れてしまうことがある。また、ウエハを薄く研削することによりウエハに反りが発生し、マイクロクラックを起点としてウエハが割れてしまうことがある。さらに、裏面内周部16は極めて薄く研削されているため、破砕層を起点としたウエハの割れやチッピングが発生しやすい。特に、環状凸部17と裏面内周部16の境界19付近においてウエハの割れが発生しやすい。
したがって、本発明は、極薄にまで研削された半導体ウエハ、特に環状凸部が形成された極薄ウエハにおいて、機械的研削工程で発生した研削屑の除去を容易にし、研削屑によるウエハおよびエッチング装置の破損や汚染を防止し、半導体装置を歩留まりよく製造しうる方法を提供することを目的としている。
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面側に、粘着テープを2層以上積層する工程と、
該半導体ウエハの裏面を研削する工程と、
該粘着テープのうち最外層の粘着テープを剥離する工程と、
該半導体ウエハの裏面をケミカルエッチングする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
(2)表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面側に、粘着テープを2層以上積層する工程と、
該半導体ウエハの裏面内周部を研削する工程と、
該粘着テープのうち最外層の粘着テープを剥離する工程と、
該半導体ウエハの裏面をケミカルエッチングする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
本発明によれば、極薄にまで研削された半導体ウエハ、特に環状凸部が形成された極薄ウエハにおいて、機械的研削工程で発生した研削屑の除去を容易にし、研削屑によるウエハおよびエッチング装置の破損や汚染を防止し、半導体装置を歩留まりよく製造しうる方法を提供することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法の工程を示す。 本発明に係る半導体装置の製造方法の工程を示す。 本発明に係る半導体装置の製造方法の工程を示す。 本発明に係る半導体装置の製造方法の工程を示す。 半導体ウエハの回路形成面の平面図を示す。 裏面外周部に環状凸部が形成された半導体ウエハの裏面側からの斜視図を示す。 図6の断面図を示す。
以下本発明の好ましい態様について、図面を参照しながら、その最良の形態も含めてさらに具体的に説明する。以下では、環状凸部を有する半導体ウエハを作成する工程を含む半導体装置の製造例に基づいて本発明を説明するが、本発明の方法は、環状凸部を形成せずに、ウエハ裏面の全面を平滑に研削する場合であっても適用できる。
本発明の半導体装置の製造方法は、図1に示すように、表面に回路13が形成された半導体ウエハ10の回路面に、第1の粘着テープ20(以下「表面保護テープ」ともいう)の粘着剤層21を貼付し、次いで、図2に示すように、表面保護テープ20の基材22に、第2の粘着テープ30(以下「易剥離テープ」ともいう)の粘着剤層31を貼付する。
そして、図3に示すように、ウエハの裏面内周部16を所定の厚みまで研削する。その後、図4に示すように、粘着テープのうち最外層の粘着テープ(易剥離テープ30)を剥離し、表面保護テープ20が貼付された状態でウエハの裏面(研削面)をケミカルエッチングすることにより環状凸部を有する半導体ウエハが製造される。その後、ダイシング、ダイボンド、樹脂封止等の工程を経て半導体装置が製造される。本実施形態においては、粘着テープを2層積層しているが、その積層数は2層以上であれば特に限定されない。なお、ウエハの回路面に貼付される粘着テープは、後述する表面保護テープ20であり、積層した粘着テープのうち最外層の粘着テープは、後述する易剥離テープ30である。また、図5は表面に回路13が形成され、裏面外周部に環状凸部17を有する半導体ウエハ10の回路面側の平面図、図6は環状凸部17が形成されたウエハ10の裏面側からの斜視図、図7は図6の断面図を示す。
半導体ウエハ10はシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。ウエハ表面への回路13の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。半導体ウエハの回路形成工程において、所定の回路13が形成される。回路13は、ウエハ10の内周部14表面に格子状に形成され、外周端から数mmの範囲には回路が存在しない余剰部分15が残存する。ウエハ10の研削前の厚みは特に限定はされないが、通常は500〜1000μm程度である。
裏面研削時には、表面の回路13を保護するために回路面に表面保護テープ20の粘着剤層21を貼付し、さらに表面保護テープ20の基材22に易剥離テープ30の粘着剤層31を貼付する。裏面研削は、ウエハ10の回路面側(すなわち易剥離テープ側)をチャックテーブル等により固定し、回路13が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。裏面研削時には、まず裏面全面を所定の厚みまで研削した後に、表面の回路形成部分(内周部14)に対応する裏面内周部16のみを研削し、回路13が形成されていない余剰部分15に対応する裏面領域は研削せずに残存させる。この結果、研削後の半導体ウエハ10は、裏面内周部16のみがさらに薄く研削され、外周部分には環状の凸部17が残存する。このような裏面研削は、たとえば前記した特許文献1,2に記載された公知の手法により行うことができる。
環状凸部17の全厚T1(図7参照)は特に限定はされず、ウエハに必要な剛性を与え、またハンドリング性を損なわない程度であればよく、一般的には200〜725μm程度である。環状凸部の幅は、余剰部分15の幅程度であり、一般的には2〜8mm程度である。また、内周部16の厚みT2はデバイスの設計に依存し、通常は25〜200μm程度である。
上記のようにウエハ10の裏面を機械的に研削すると、裏面研削工程により発生したウエハ10の研削屑が、易剥離テープ30の基材32に付着することがある。そのため、易剥離テープ30を剥離することで研削屑を容易に除去することができる。この際、半導体ウエハの裏面には破砕層が形成され、ウエハの強度は低下しているが、ウエハは表面保護テープ20により補強されているため、易剥離テープ30を剥離する際にウエハに力が加えられても、ウエハが破損することはない。
易剥離テープ30の剥離後、ウエハの裏面にケミカルエッチングを施す。ウエハ10の表面には表面保護テープ20が貼付されているため、ケミカルエッチング工程へ安定して搬送することができ、ケミカルエッチングを施す際にウエハ表面を保護することができる。また、ウエハの裏面にケミカルエッチングを施すことにより、裏面研削の際に生じた破砕層(マイクロクラック)を取り除くことができる。そのため、ウエハ10の強度は向上する。その後、ケミカルエッチングを施されたウエハ10から、表面保護テープ20を剥離する。ウエハ10は、破砕層が取り除かれているため比較的高い強度を有し、表面保護テープ剥離時の応力により割れることはない。したがって、上記製法によれば、環状凸部17を有し、強度が向上した半導体ウエハ10を簡便に得ることができる。その後、半導体ウエハ10をダイシングしてチップを得て、チップのダイボンド、樹脂封止等の工程を経て半導体装置が製造される。
表面保護テープ20は、基材22と、その片面に形成された粘着剤層21とからなる。基材22は、エッチング耐性を有し、引裂強度の高いフィルムが好ましい。ウエハ裏面にケミカルエッチングを施すと、表面保護テープの基材22側にもエッチング液が回り込むことがある。エッチング液が基材22側に回り込むと、基材22がエッチング液により腐食され、表面保護機能が損なわれることがある。このため、基材22はエッチング耐性を有することが好ましい。また、エッチング液は表面保護テープ20の外周に露出した粘着剤層も腐食し、腐食された粘着剤層がウエハ表面に固着することがある。粘着剤層がウエハ表面に固着すると、ウエハ表面から表面保護テープ20を剥離する際に、粘着剤層の固着部を起点として、表面保護テープ20が裂け、基材および粘着剤の一部がウエハ表面に残留することがある。表面保護テープ20の剥離を確実に行うため、基材22は引裂強度の高いフィルムであることが好ましい。
基材22の材質は、特に限定はされないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、およびその水添加物または変性物等からなるフィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。上記の基材は1種単独でもよいし、さらにこれらを2種類以上組み合わせた複合フィルムであってもよい。
また、後述するように、粘着剤層21を紫外線硬化型粘着剤で形成し、粘着剤を硬化するために照射するエネルギー線として紫外線を用いる場合には、紫外線に対して透明である基材が好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には透明である必要はない。上記フィルムの他、これらを着色した透明フィルム、不透明フィルム等を用いることができる。
また、基材22の上面、すなわち粘着剤層21が設けられる側の基材表面には粘着剤との密着性を向上するために、コロナ処理を施したり、プライマー層を設けてもよい。また、粘着剤層21とは反対面に各種の塗膜を塗工してもよく、特に易剥離テープ30の剥離を容易にするため、基材の背面に剥離処理を施すことが好ましい。表面保護テープ20は、上記のような基材22上に粘着剤層21を設けることで製造される。
粘着剤層21は、ウエハの裏面研削の際に発生する横方向の剪断力に対してウエハ10を保持できる保持力と再剥離性とを有するものが好ましい。ウエハの裏面研削の際には、ウエハ10には横方向の剪断力が負荷される。したがって、粘着剤層21の保持力が不十分であると、剪断力によりウエハ10が横方向に移動し、位置ズレが起こることがある。粘着剤層21は、適度な保持力を有することで、ウエハ10の表面保護テープ20に対する位置ズレを防ぐことができる。また、粘着剤層21が再剥離性であることで、ウエハの裏面にケミカルエッチングを施した後、表面保護テープ20をウエハ10から容易に剥離できる。また、粘着剤層21の外周に露出した部分は、エッチング液により腐食されることがあるため、エッチング耐性を有することが好ましい。
粘着剤層21は、上記性能を満たす種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。また、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化等)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。なお、粘着剤層21には、その使用前に粘着剤層を保護するために剥離シートが積層されていてもよい。
剥離シートは、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。
基材22の表面に粘着剤層21を設ける方法は、剥離シート上に所定の膜厚になるように塗布し形成した粘着剤層21を基材22の表面に転写しても構わないし、基材22の表面に直接塗布して粘着剤層21を形成しても構わない。
表面保護テープ20における粘着剤層21および基材22の厚さは特に限定はされないが、一般的に粘着剤層21の厚さは5〜200μm程度であり、好ましくは10〜120μmである。基材22の厚さは5〜300μm程度であり、好ましくは50〜200μmである。
また、表面保護テープ20は、フィルム自体が粘着性を有する自己粘着性フィルムであってもよい。自己粘着性フィルムは、ウエハの裏面研削の際に発生する横方向の剪断力に対してウエハ10を保持できる保持力と再剥離性とを有することが好ましい。
易剥離テープ30は、基材32と、その片面に形成された粘着剤層31とからなる。基材32の材質は、特に限定はされないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、フッ素樹脂フィルム、およびその水添加物または変性物等からなるフィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルムも用いられる。上記の基材は1種単独でもよいし、さらにこれらを2種類以上組み合わせた複合フィルムであってもよい。
また、後述するように、粘着剤層31を紫外線硬化型粘着剤で形成し、粘着剤を硬化するために照射するエネルギー線として紫外線を用いる場合には、紫外線に対して透明である基材が好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には透明である必要はない。上記フィルムの他、これらを着色した透明フィルム、不透明フィルム等を用いることができる。
また、基材32の上面、すなわち粘着剤層31が設けられる側の基材表面には粘着剤との密着性を向上するために、コロナ処理を施したり、プライマー層を設けてもよい。また、粘着剤層31とは反対面に各種の塗膜を塗工してもよい。易剥離テープ30は、上記のような基材32上に粘着剤層31を設けることで製造される。
粘着剤層31は、ウエハの裏面研削の際に発生する横方向の剪断力に対して表面保護テープ20を保持できる保持力と易剥離性とを有するものが好ましい。ウエハの裏面研削の際には、ウエハ10及び表面保護テープ20には横方向の剪断力が負荷される。したがって、粘着剤層31の保持力が不十分であると、剪断力によりウエハ10及び表面保護テープ20が横方向に移動し、位置ズレが起こることがある。粘着剤層31は、適度な保持力を有することで、ウエハ10及び表面保護テープ20の易剥離テープ30に対する位置ズレを防ぐことができる。また、粘着剤層31が易剥離性であることで、ウエハの裏面研削後、易剥離テープ30を容易に剥離できるため、基材32に付着した研削屑を容易に取り除くことができる。なお、ウエハの裏面研削後、易剥離テープ30のみを剥離するために、粘着剤層31の基材22に対する粘着力は、粘着剤層21のウエハ10に対する粘着力よりも小さいことが好ましい。
粘着剤層31は、上記性能を満たす種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。また、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化等)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。粘着剤に易剥離性を付与するために、無機・有機フィラーを含有していてもよい。なお、粘着剤層31には、その使用前に粘着剤層を保護するために剥離シートが積層されていてもよい。
剥離シートは、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。
基材32の表面に粘着剤層31を設ける方法は、剥離シート上に所定の膜厚になるように塗布し形成した粘着剤層31を基材32の表面に転写しても構わないし、基材32の表面に直接塗布して粘着剤層31を形成しても構わない。
易剥離テープ30における粘着剤層31および基材32の厚さは特に限定はされないが、一般的に粘着剤層31の厚さは5〜200μm程度であり、好ましくは5〜100μmである。基材32の厚さは5〜200μm程度であり、好ましくは25〜150μmである。
また、易剥離テープ30は、フィルム自体が粘着性を有する自己粘着性フィルムであってもよい。自己粘着性フィルムは、ウエハの裏面研削の際に発生する横方向の剪断力に対して表面保護テープ20を保持できる保持力と易剥離性とを有することが好ましい。
以上、本発明について、環状凸部を有する半導体ウエハを作成する工程を含む半導体装置の製造例に基づいて説明したが、本発明の方法は、環状凸部を形成せずに、ウエハ裏面の全面を平滑に研削する場合であっても同様に適用できる。機械的研削時に生じた研削屑が表面保護テープの背面に付着し、ウエハおよびエッチング装置の破損や汚染を引き起こす問題は、ウエハ裏面の全面を平滑に研削する場合であっても同様に発生する。上記した本発明の製法によれば、かかる問題を解消することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例における易剥離テープの剥離性評価、表面保護テープ基材面の汚染評価および表面保護テープの剥離性評価は以下のように評価した。
(易剥離テープの剥離性評価)
易剥離テープを表面保護テープから剥離する際に、表面保護テープもウエハから剥離した場合、およびウエハ割れが確認された場合を「不良」とした。
(表面保護テープ基材面の汚染評価)
表面保護テープの基材面を、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−200を用いて観察(倍率:200倍)し、シリコン屑(研削屑)が確認された場合を「不良」とした。
(表面保護テープの剥離性評価)
表面保護テープをウエハから剥離した後に、ウエハを観察し、ウエハ割れが確認された場合を「不良」とした。
<実施例1>
(易剥離テープの作製)
2−エチルヘキシルアクリレート60重量部、酢酸ビニル30重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート10重量部を用いて酢酸エチル溶媒中で溶液重合し、重量平均分子量500,000、ガラス転移温度−42℃のアクリル系共重合体の酢酸エチル溶液(30%溶液)を得た。
このアクリル系共重合体100重量部に対し、架橋剤として2.5重量部(固形比)の多価イソシアナート化合物CL(コロネートL(日本ポリウレタン社製))を混合して、アクリル系粘着剤を得た。
このアクリル系粘着剤をロールナイフコーターを用いて、乾燥後の厚みが20μmとなるように、シリコーン剥離処理をしたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)の剥離処理面に塗布、乾燥(100℃、1分間)し粘着剤層とした後、基材として、厚さ110μmのポリエチレンフィルムを用い、粘着剤層を基材に貼り合わせて転写し、剥離処理をしたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がして、易剥離テープを得た。
(表面保護テープの作製)
アクリル酸ブチル70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート30重量部を用いて酢酸エチル溶媒中で溶液重合し、重量平均分子量500,000、ガラス転移温度−44℃のアクリル系共重合体を生成した。このアクリル系共重合体の固形分100重量部と、紫外線により反応する不飽和基含有化合物としてメタクリロイルオキシエチルイソシアナート8重量部とを反応させ、紫外線硬化型アクリル系共重合体の酢酸エチル溶液(30%溶液)を得た。
この紫外線硬化型アクリル系共重合体100重量部に対し、架橋剤として0.625重量部(固形比)の多価イソシアナート化合物CL(コロネートL(日本ポリウレタン社製))と、光重合開始剤(イルガキュア184(チバ・スペシャリティケミカルズ社製))3.3重量部(固形比)を混合して、紫外線硬化型アクリル系粘着剤を得た。
この紫外線硬化型アクリル系粘着剤をロールナイフコーターを用いて、乾燥後の厚みが60μmとなるように、シリコーン剥離処理をしたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)の剥離処理面に塗布、乾燥(100℃、1分間)し粘着剤層とした後、基材として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、粘着剤層を基材に貼り合わせて転写し、剥離処理をしたポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がして、表面保護テープを得た。
上記表面保護テープの粘着剤層を、テープラミネータ(RAD−3510F/12(リンテック社製))を用いて、シリコンウエハ(サイズ:200mm、厚み:725μm)の回路面側に貼付した。その後、上記易剥離テープの粘着剤層を、同装置を用いて、表面保護テープの基材に貼付した。ウエハの回路面側に表面保護テープと易剥離テープが貼付されたウエハを、ウエハ裏面研削装置(DAG810(ディスコ社製))を用いて、下記の形状にウエハの裏面を研削した。
(ウエハ形状)
外径:200mm
環状凸部の内径:187mm
内周部厚み:50μm
環状凸部厚み:725μm
ウエハの裏面研削後、易剥離テープを表面保護テープから剥離し、易剥離テープの剥離性評価および表面保護テープ基材面の汚染評価を行った。結果を表1に示す。
その後、ウエハの裏面(研削面)にケミカルエッチングを施し、表面保護テープの粘着剤層に紫外線を照射して粘着力を低下させ、ウエハから表面保護テープを剥離した。表面保護テープの剥離性評価の結果を表1に示す。
<実施例2>
表面保護テープの基材において、粘着剤層形成面の反対面に、剥離処理としてシリコーン加工を行った以外は実施例1と同様の方法で、易剥離テープおよび表面保護テープを得、評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
易剥離テープを用いなかった以外は実施例1と同様の方法で、表面保護テープを得、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2010192535
実施例1,2においては、良好にウエハを研削でき、易剥離テープは問題なく剥離可能であり、表面保護テープの基材面にはシリコン屑(研削屑)は発見されなかった。また、ケミカルエッチング後、表面保護テープは問題なく剥離可能であり、ウエハ割れは発見されなかった。
比較例1においては、良好にウエハを研削できたが、ウエハ研削後に表面保護テープの基材面にシリコン屑(研削屑)が発見された。
10…半導体ウエハ(ウエハ)
13…回路
14…回路表面内周部
15…余剰部分
16…裏面内周部
17…環状凸部
19…境界
20…表面保護テープ
21…表面保護テープの粘着剤層
22…表面保護テープの基材
30…易剥離テープ
31…易剥離テープの粘着剤層
32…易剥離テープの基材

Claims (2)

  1. 表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面側に、粘着テープを2層以上積層する工程と、
    該半導体ウエハの裏面を研削する工程と、
    該粘着テープのうち最外層の粘着テープを剥離する工程と、
    該半導体ウエハの裏面をケミカルエッチングする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
  2. 表面に回路が形成された半導体ウエハの回路面側に、粘着テープを2層以上積層する工程と、
    該半導体ウエハの裏面内周部を研削する工程と、
    該粘着テープのうち最外層の粘着テープを剥離する工程と、
    該半導体ウエハの裏面をケミカルエッチングする工程と、を有する半導体装置の製造方法。
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