JP2010190941A - プロジェクターの調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶パネルに防塵板等の光学素子を固定する際に、光学素子や液晶パネルが偏光板に対して簡易かつ精密にアライメントできるようにするプロジェクターの調整方法を提供すること。
【解決手段】液晶モジュール82mを構成する液晶デバイス82aの構造である位置決め用マーク82xを基準にして液晶モジュール82mに対して光学素子たる防塵板82d,82eのアライメントを行うので、液晶モジュールを構成する液晶デバイス82aを介して防塵板82d,82eの光学軸と偏光板たる偏光フィルター84,85の偏光軸との配置関係を調整するアライメントが可能になる。これにより、防塵板82d,82eに適正な偏光を入射させ、ライトバルブを適正に動作させることができるので、プロジェクター10による投射画像のコントラストを向上させ、延いては色ムラを低減することができる。
【選択図】図5
【解決手段】液晶モジュール82mを構成する液晶デバイス82aの構造である位置決め用マーク82xを基準にして液晶モジュール82mに対して光学素子たる防塵板82d,82eのアライメントを行うので、液晶モジュールを構成する液晶デバイス82aを介して防塵板82d,82eの光学軸と偏光板たる偏光フィルター84,85の偏光軸との配置関係を調整するアライメントが可能になる。これにより、防塵板82d,82eに適正な偏光を入射させ、ライトバルブを適正に動作させることができるので、プロジェクター10による投射画像のコントラストを向上させ、延いては色ムラを低減することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、ライトバルブによって形成された画像をスクリーンに投射するプロジェクターの内蔵部品のための光学的な調整方法に関する。
プロジェクターに組み込まれるライトバルブとして、液晶パネルの表面にサファイア製の防塵板を貼り付けて、液晶パネル上に付着した塵が投射表示されることを防止するとともに、液晶パネルの温度上昇を防止するものが存在する(例えば、特許文献1参照)。
しかし、液晶パネルの表面に貼り付けられる防塵板は、精密な位置調整がされておらず、例えば液晶パネルと偏光板とをこれらの外形フレームを基準として相互に固定することによってライトバルブやプロジェクターを組み立てた場合、防塵板の光学軸が偏光板の偏光軸からずれる等のバラつきにより、位相が乱れて理想的な偏光を液晶パネル内に入射させることができず、投射画像のコントラストを低下させている場合があった。
そこで、本発明は、液晶パネルに防塵板等の光学素子を固定する際に、光学素子や液晶パネルが偏光板に対して簡易かつ精密にアライメントできるようにするプロジェクターの調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクターの調整方法は、液晶モジュールと、偏光板と、複屈折材料製の光学素子とを備えるライトバルブを照明するとともに、ライトバルブによって形成された画像を投射するプロジェクターの調整方法であって、液晶モジュールを構成する液晶デバイスの構造を基準にして、液晶モジュールに対して光学素子のアライメントを行う工程と、液晶モジュールに対して偏光板のアライメントを行う工程と、を備える。なお、液晶モジュールと偏光板とのアライメントについては、液晶モジュールの外形を基準にすることができ、液晶デバイスの構造を基準にすることもできる。
上記調整方法では、液晶モジュールを構成する液晶デバイスの構造を基準にして液晶モジュールに対して光学素子のアライメントを行うので、液晶モジュールを構成する液晶デバイスを介して光学素子の光学軸と偏光板の偏光軸との配置関係を調整するアライメントが可能になる。これにより、光学素子に適正な偏光を入射させ、ライトバルブを適正に動作させることができるので、投射画像のコントラストを向上させ、延いては色ムラを低減することができる。
本発明の具体的な態様又は側面では、上記調整方法において、液晶モジュールの構造として、液晶モジュールを構成する液晶デバイス内のマーク、画素パターン、及び配向膜パターンとの少なくとも1つを基準としてアライメントを行う。
本発明の別の態様によれば、光学素子は、板状の部材であり、法線のまわりに回転させるとともに法線に垂直な方向にシフトさせるホルダによってアライメントされる。この場合、ホルダの微調整によって、光学素子を精密なアライメント状態とすることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、液晶モジュールと光学素子とのアライメントに際して、液晶モジュールと光学素子とを撮像装置によって撮影して得られた画像を利用する。この場合、光学素子等のアライメントが高い再現性を有し効率的なものとなる。
本発明のさらに別の態様によれば、光学素子が、液晶モジュールの表面に貼り付けられる防塵板である。この場合、防塵板としてサファイア、水晶等の使用が可能になり、防塵板による液晶モジュールの冷却効果を高めることができる。
以下、図1〜6等を参照して、本発明の一実施形態に係るプロジェクターの調整方法について説明する。
〔1.調整対象であるプロジェクターの構造の概要〕
図1に示すように、調整の対象であるプロジェクター10は、光学エンジンユニットとも呼ばれる本体光学装置11と、装置全体を覆う外装ケース19とを備える。
図1に示すように、調整の対象であるプロジェクター10は、光学エンジンユニットとも呼ばれる本体光学装置11と、装置全体を覆う外装ケース19とを備える。
本体光学装置11は、光源ランプユニット20、均一化光学系30、色分離導光光学系40、光変調部50、クロスダイクロイックプリズム60、及び投射光学部70を備えて構成される。これらの光源ランプユニット20、均一化光学系30、色分離導光光学系40、光変調部50、クロスダイクロイックプリズム60、及び投射光学部70は、遮光性を有するライトガイド11a中に略全体が収納されている。
このうち、光源ランプユニット20は、光源部として、ランプ部21aと、凹レンズ21bとを備える。このうち、ランプ部21aは、例えば高圧水銀ランプ等であるランプ本体22aと、光源光を反射して前方に出射させる凹面鏡22bとを備える。凹レンズ21bは、ランプ部21aからの光源光をシステム光軸SAすなわち照明光軸に略平行な光束にする役割を有するが、例えば凹面鏡22bが放物面鏡である場合には、省略することもできる。
均一化光学系30は、第1及び第2レンズアレイ31,32と、偏光変換部材34と、重畳レンズ35とを備える。第1及び第2レンズアレイ31,32は、それぞれマトリクス状に配置された複数の要素レンズからなる。このうち、第1レンズアレイ31を構成する要素レンズによって、光源ランプユニット20から出射された光束が複数の部分光束に分割される。また、第2レンズアレイ32を構成する要素レンズによって、第1レンズアレイ31からの各部分光束は適当な発散角で出射される。偏光変換部材34は、プリズムアレイ等で構成され、レンズアレイ32から出射した光源光を特定方向の直線偏光のみに変換して次段光学系に供給する。重畳レンズ35は、偏光変換部材34を経た照明光を全体として適宜収束させることにより、光変調部50に設けた各色のライトバルブ51a,51b,51cに対する重畳照明を可能にする。
色分離導光光学系40は、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bと、反射ミラー42a,42b,42cと、3つのフィールドレンズ43a,43b,43cとを備え、光源ランプユニット20から出射された照明光を赤(R)色、緑(G)色、及び青(B)色の3色に分離するとともに、各色光を後段のライトバルブ51a,51b,51cへ導く。より詳しく説明すると、まず、第1ダイクロイックミラー41aは、RGBの3色のうちR色の照明光LRを反射しG色及びB色の照明光LG,LBを透過させる。また、第2ダイクロイックミラー41bは、GBの2色のうちG色の照明光LGを反射しB色の照明光LBを透過させる。この色分離導光光学系40において、第1ダイクロイックミラー41aで反射された照明光LRは、反射ミラー42aを経て入射角調節用のフィールドレンズ43aに入射する。また、第1ダイクロイックミラー41aを透過し、第2ダイクロイックミラー41bで反射された照明光LGは、入射角調節用のフィールドレンズ43bに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー41bを通過した照明光LBは、リレーレンズ44a,44b及び反射ミラー42b,42cを経て入射角調節用のフィールドレンズ43cに入射する。
光変調部50は、3色の照明光LR,LG,LBがそれぞれ入射する3つのライトバルブ51a,51b,51cを備える。なお、図示を省略しているが、後に詳述するように、各ライトバルブ51a,51b,51cは、中央に配置される液晶パネルと、これを挟むように配置される1対の入射側及び出射側偏光フィルターとを備えている。各ライトバルブ51a,51b,51cにそれぞれ入射した各色光LR,LG,LBは、各ライトバルブ51a,51b,51cに電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で強度変調される。
クロスダイクロイックプリズム60は、カラー画像を合成するための光合成光学系であり、その内部には、R光反射用の第1ダイクロイック膜61と、B光反射用の第2ダイクロイック膜62とが、X字状に配置されている。このクロスダイクロイックプリズム60は、ライトバルブ51aからの赤色光LRを第1ダイクロイック膜61で反射して進行方向右側に出射させ、ライトバルブ51bからの緑色光LGを両ダイクロイック膜61,62を介して直進・出射させ、ライトバルブ51cからの青色光LBを第2ダイクロイック膜62で反射して進行方向左側に出射させる。
投射光学部70は、投射レンズとして、クロスダイクロイックプリズム60で合成された像光をスクリーン(不図示)上にカラー画像として投射する。
〔2.調整の具体的対象であるライトバルブ〕
図2〜図4に示すように、ライトバルブ80は、光変調用の能動素子である液晶ユニット82と、液晶ユニット82の入射側に配置される入射偏光フィルター84と、液晶ユニット82の出射側に配置される出射偏光フィルター85とを備える。ライトバルブ80は、照明光である入射光LIの強度の空間分布を変調して、変調光である出射光LOを出力する非発光型で透過型の光変調装置である。なお、図2に示すライトバルブ80は、図1に示す各ライトバルブ51a,51b,51cに対応するものとなっている。
図2〜図4に示すように、ライトバルブ80は、光変調用の能動素子である液晶ユニット82と、液晶ユニット82の入射側に配置される入射偏光フィルター84と、液晶ユニット82の出射側に配置される出射偏光フィルター85とを備える。ライトバルブ80は、照明光である入射光LIの強度の空間分布を変調して、変調光である出射光LOを出力する非発光型で透過型の光変調装置である。なお、図2に示すライトバルブ80は、図1に示す各ライトバルブ51a,51b,51cに対応するものとなっている。
ライトバルブ80において、入射偏光フィルター84は、第1偏光方向の直線偏光を選択的に透過させて液晶ユニット82に導く。ここで、第1偏光方向は、システム光軸SAに対して垂直な横のX軸方向を意味する。液晶ユニット82は、これに入射した第1偏光方向の直線偏光を画像信号に応じて例えば部分的に第2偏光方向の直線偏光に変換する。ここで、第2偏光方向は、システム光軸SA及び第1偏光方向に垂直な縦のY軸方向を意味する。出射偏光フィルター85は、液晶ユニット82を経て変調された第2偏光方向の直線偏光のみを選択的に透過させる。
図2に示すように、液晶ユニット82は、矩形の液晶デバイス82aと、液晶デバイス82aを周囲から支持する矩形枠状の外形フレーム82bと、液晶デバイス82aの光入射面に貼り付けられる入射側防塵板82dと、液晶デバイス82aの光出射面に貼り付けられる出射側防塵板82eとを備える。液晶ユニット82の光路上流に配置される入射偏光フィルター84は、偏光板である矩形の第1フィルター板84aと、第1フィルター板84aを周囲から支持する矩形枠状の外形フレーム84bとを備える。液晶ユニット82の光路下流に配置される出射偏光フィルター85は、偏光板である矩形の第2フィルター板85aと、第2フィルター板85aを周囲から支持する矩形枠状の外形フレーム85bとを備える。
入射偏光フィルター84は、液晶ユニット82に対してアライメントされ直接的に又は間接的に固定されるが、この際、例えば入射偏光フィルター84の外形フレーム84bの適所に形成された複数の突起部84dが液晶ユニット82の外形フレーム82bの表面83fに対して接着される。同様に、出射偏光フィルター85も、液晶ユニット82に対してアライメントされ直接的に又は間接的に固定されるが、この際、例えば入射偏光フィルター85の外形フレーム85bの適所に形成された複数の突起部85dが液晶ユニット82の外形フレーム82bの裏面83rに対して接着される。
図3に示すように、液晶ユニット82のうち、液晶デバイス82aと外形フレーム82bとを組み合わせたものは、液晶製造プロセスで一括して製造される一体的な部品であり、液晶モジュール82mと呼ばれる(図3(A)参照)。この液晶モジュール82mには、図1のプロジェクター10に組み込まれる前に、入射側防塵板82dと出射側防塵板82eとが貼り付けられて液晶ユニット82となる(図3(B)参照)。この液晶ユニット82に対して入射偏光フィルター84と出射偏光フィルター85とが固定されると、ライトバルブ80が完成する。
図4に示すように、ライトバルブ80において、入射側に配置された第1フィルター板84aは、例えば基板S1上に樹脂製の第1偏光フィルムPF1を接着した構造を有し、入出射面の法線がそれぞれシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になっている。第1フィルター板84aは、偏光素子としての第1偏光フィルムPF1によって、X軸方向に沿った第1偏光方向のP偏光のみを通過させる。つまり、第1フィルター板84aの偏光軸はX軸方向に延びている。ここで、第1偏光フィルムPF1を支持する基板S1は、例えば石英ガラス製であり、X軸方向に沿った第1偏光方向のP偏光をそのままシステム光軸SAに沿って出射させる。
一方、出射側に配置された第2フィルター板85aは、例えば基板S2上に樹脂製の第2偏光フィルムPF2を接着した構造を有し、入出射面の法線がそれぞれシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になっている。第2フィルター板85aは、偏光素子としての第2偏光フィルムPF2によって、Y軸方向に沿った第2偏光方向のS偏光のみを通過させる。つまり、第2フィルター板85aの偏光軸はY軸方向に延びている。ここで、第2偏光フィルムPF2を支持する基板S2は、例えば石英ガラス製であり、Y軸方向に沿った第2偏光方向のS偏光をそのままシステム光軸SAに沿って出射させる。
以上では、第2偏光フィルムPF2の支持用の基板S2を石英ガラス製としたが、例えば水晶製とすることにより、第1偏光フィルムPF1よりも比較的加熱されやすい状態にある第2偏光フィルムPF2を効率良く冷却することができる。
以上の説明から明らかなように、第1フィルター板84aすなわち入射偏光フィルター84と、第2フィルター板85aすなわち出射偏光フィルター85とは、クロスニコルを構成するように配置されている。これら第1及び第2フィルター板84a,85a間に挟まれた液晶デバイス82aは、フィルター板84a側から入射した入射光LIを入力信号に応じて画素単位で部分的にP偏光からS偏光に変化させ、S偏光すなわち変化後の変調光を出射光LOとして第2フィルター板85a側に出射する。
第1及び第2フィルター板84a,85a間に配置された液晶ユニット82のうち、本体の液晶デバイス82aは、例えば垂直配向モードやツイストネマチックモードで動作する液晶で構成される液晶層71を挟んで、入射側に第1基板72と、出射側に第2基板73とを備える。これらの基板72,73は、ともに平板状であり、第1フィルター板84a等と同様に、入出射面の法線がシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になるように配置されている。
液晶ユニット82において、第1基板72の液晶層71側の面上には、透明な共通電極75が設けられており、その上には、例えば配向膜76が形成されている。一方、第2基板73の液晶層71側の面上には、マトリクス状に配置された表示用電極としての複数の透明画素電極77と、各透明画素電極77に電気的に接続可能な配線(不図示)と、透明画素電極77及び配線の間に介在する薄膜トランジスタ(不図示)とが設けられており、その上には、例えば配向膜78が形成されている。この液晶デバイス82aを構成する各画素部分PPは、1つの透明画素電極77と、共通電極75の一部と、両配向膜76,78の一部と、液晶層71の一部とを含む。なお、第1基板72と共通電極75との間には、各画素部分PPを区分するように格子状のブラックマトリクス79が設けられている。
以上の液晶デバイス82aにおいて、液晶層71が例えば垂直配向型の液晶で構成される場合、配向膜76,78は、電界の存在しない状態で、液晶層71を構成する液晶性化合物をシステム光軸SAすなわちZ軸に略平行な状態に配列させる役割を有する。ただし、Z軸に沿った方向に適度な電界を形成した場合、液晶層71を構成する液晶性化合物は、システム光軸SAすなわちZ軸に略平行な状態から例えばXY面内の所定方位に向けて傾けられる。これにより、一対のフィルター板84a,85a間に挟まれた液晶層71をノーマリーブラックモードで動作させることになり、電圧非印加のオフ状態で最大遮光状態(光オフ状態)を確保することができる。つまり、液晶ユニット82は、光オフ状態の黒表示時に、P偏光をそのまま変化させないで通過させる。また、液晶ユニット82は、光オン状態の白表示時に、P偏光をS偏光に切替えて通過させる。
液晶デバイス82aの光入射側すなわち第1基板72の外側には、光透過性の入射側防塵板82dが貼り付けられている。また、液晶デバイス82aの光出射側すなわち第2基板73の外側には、光透過性の出射側防塵板82eが貼り付けられている。これらの防塵板82d,82eは、ともに複屈折性の材料で形成された平板状の光学素子であり、第1フィルター板84a等と同様に、入出射面の法線がシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になるように配置されている。入射側防塵板82dは、例えば正の一軸性の結晶材料(具体的には水晶)で形成された平板であり、出射側防塵板82eも、例えば正の一軸性の結晶材料(具体的には水晶)で形成された平板である。本実施形態の場合、両防塵板82d,82eは、例えばこれを形成する水晶の光学軸がY軸方向に延びるように切り出されたものである。つまり、入射側防塵板82dの光学軸は、入射偏光フィルター84の偏光軸(透過軸)に対して垂直な状態になっており、出射側防塵板82eの光学軸は、出射偏光フィルター85の偏光軸(透過軸)に対して平行な状態になっている。このように、入射側防塵板82dの光学軸と入射偏光フィルター84の偏光軸とを垂直又は平行に設定し、出射側防塵板82eの光学軸と出射偏光フィルター85の偏光軸とを垂直又は平行に設定することで、両防塵板82d,82eの屈折率異方性によって変調量がずれた変調光がライトバルブ80から出射されてコントラストが低下する現象を回避できる。
〔3.調整装置の説明〕
図5は、図1等に示すライトバルブ80を組み立てる際の調整に用いられる装置を概念的に説明する図である。図示の調整装置90は、ステージST上に、第1〜第5ホルダ91〜95と、検査用照明装置97と、透過光検出装置98と、アライメント用カメラ99a,99bとを設けたものである。なお、各アライメント用カメラ99a,99bは、液晶モジュール82mと防塵板82d,82eとを拡大撮影するための撮像装置であり、支持脚部99d,99eにそれぞれ支持されて変位可能になっている。両アライメント用カメラ99a,99bは、液晶モジュール82mや防塵板82d,82eに関する画像処理を利用したアライメントに際して利用される。透過光検出装置98、アライメント用カメラ99a,99b等の出力は、AD変換、画像処理等の各種データ処理が可能な制御装置90aによって監視されている。
図5は、図1等に示すライトバルブ80を組み立てる際の調整に用いられる装置を概念的に説明する図である。図示の調整装置90は、ステージST上に、第1〜第5ホルダ91〜95と、検査用照明装置97と、透過光検出装置98と、アライメント用カメラ99a,99bとを設けたものである。なお、各アライメント用カメラ99a,99bは、液晶モジュール82mと防塵板82d,82eとを拡大撮影するための撮像装置であり、支持脚部99d,99eにそれぞれ支持されて変位可能になっている。両アライメント用カメラ99a,99bは、液晶モジュール82mや防塵板82d,82eに関する画像処理を利用したアライメントに際して利用される。透過光検出装置98、アライメント用カメラ99a,99b等の出力は、AD変換、画像処理等の各種データ処理が可能な制御装置90aによって監視されている。
第1ホルダ91は、液晶モジュール82mをアライメントのために支持することを目的としたものであり、基部91aと、微動機構91bと、チャック部91cとを備える。基部91aは、ステージST上に固定されており、微動機構91bは、制御装置90aの制御下で動作してチャック部91cを変位させることができ、チャック部91cは、液晶モジュール82mを保持して液晶モジュール82mとともに変位する。微動機構91bを利用したチャック部91cの位置調整によって、液晶モジュール82mを精密にアライメントすることができる。なお、微動機構91bは、液晶モジュール82mの第1基板72の法線を基準となる検査軸DAに一致させるための微調整機構を有する。また、微動機構91bは、液晶モジュール82mを保持したチャック部91cを検査軸DAのまわりに所望の角度だけ微少回転させることができるとともに、検査軸DAに垂直なx方向やy方向に所望の距離だけ微少シフトさせることができる。
図6は、チャック部91cによる液晶モジュール82mの保持方法を説明する図である。この場合、チャック部91cには、矩形の開口91dを有する枠状の本体部分91eの下部においてアライメント部91fが設けられており、側部及び上部において複数の係止具91gが設けられている。チャック部91cに液晶モジュール82mを保持させる際には、アライメント部91fの上面91h上に液晶モジュール82mを載置する。そして、係止具91gを利用して液晶モジュール82mの表面83fを一定の付勢力でチャック部91cの支持面91iに押しつける。
なお、上記のように、チャック部91cにセットされた液晶モジュール82mは、図5に示す微動機構91bによって、チャック部91cとともに検査軸DAのまわりに回転し、x方向やy方向にシフトする。これにより、調整装置90内において、チャック部91cにセットした液晶モジュール82mを基準位置に微調整して配置する精密なアライメントが可能になる。
図5に戻って、第2ホルダ92は、入射側防塵板82dをアライメントのために支持することを目的としたものであり、基部92aと、微動機構92bと、チャック部92cとを備える。基部92aは、ステージST上に固定されており、微動機構92bは、制御装置90aの制御下で動作してチャック部92cを変位させることができ、チャック部92cは、図6に示すチャック部91cと同様の構造を有し、入射側防塵板82dを保持して入射側防塵板82dとともに変位する。微動機構92bを利用したチャック部92cの位置調整によって、入射側防塵板82dを精密にアライメントすることができる。
このため、微動機構92bは、入射側防塵板82dの法線を基準となる検査軸DAに一致させるための微調整機構を有する。また、微動機構92bは、入射側防塵板82dを保持したチャック部92cを検査軸DAのまわりに所望の角度だけ微少回転させることができるとともに、検査軸DAに垂直なx方向やy方向に所望の距離だけ微少シフトさせることができる。これにより、調整装置90内において、チャック部92cにセットした入射側防塵板82dを精密なアライメント状態に相当する基準位置に精密に調整して配置することができる。
なお、第2ホルダ92おいて、基部92aは、ステージSTに設けられたスライド装置96に支持されており、チャック部92cに保持された入射側防塵板82dを検査軸DAに沿って移動させることができ、入射側防塵板82dをその姿勢を保って液晶モジュール82mの入射面側に近接させることができる。また、チャック部92cは、図6に示す係止具91gに代えて背後から吸着するタイプの係止具によっても固定可能である。
第3ホルダ93は、出射側防塵板82eをアライメントのために支持することを目的としたものであり、基部93aと、微動機構93bと、チャック部93cとを備える。基部93aは、ステージST上に固定されており、微動機構93bは、制御装置90aの制御下で動作してチャック部93cを変位させることができ、チャック部93cは、図6に示すチャック部91cと同様の構造を有し、出射側防塵板82eを保持して出射側防塵板82eとともに変位する。微動機構93bを利用したチャック部93cの位置調整によって、出射側防塵板82eを精密にアライメントすることができる。
このため、微動機構93bは、出射側防塵板82eの法線を基準となる検査軸DAに一致させるための微調整機構を有する。また、微動機構93bは、出射側防塵板82eを保持したチャック部93cを検査軸DAのまわりに所望の角度だけ微少回転させることができるとともに、検査軸DAに垂直なx方向やy方向に所望の距離だけ微少シフトさせることができる。これにより、調整装置90内において、チャック部93cにセットした出射側防塵板82eを精密なアライメント状態に相当する基準位置に精密に調整して配置することができる。
なお、第3ホルダ93おいて、基部93aは、ステージSTに設けられたスライド装置96に支持されており、チャック部93cに保持された出射側防塵板82eを検査軸DAに沿って移動させることができ、出射側防塵板82eをその姿勢を保って液晶モジュール82mの出射面側に近接させることができる。また、チャック部93cは、図6に示す係止具91gに代えて背後から吸着するタイプの係止具によっても固定可能である。
第4ホルダ94は、入射偏光フィルター84をアライメントのために支持することを目的としたものであり、基部94aと、微動機構94bと、チャック部94cとを備える。基部94aは、ステージST上に固定されており、微動機構94bは、制御装置90aの制御下で動作してチャック部94cを変位させることができ、チャック部94cは、入射偏光フィルター84を保持して入射偏光フィルター84とともに変位する。この第4ホルダ94により、チャック部94cにセットした入射偏光フィルター84を標準的なアライメント状態である入射偏光用基準位置に配置することができるとともに、微動機構94bを利用したチャック部94cの微調整によって、入射偏光フィルター84をより精密なアライメント状態である修正位置に配置することができる。なお、微動機構94bは、入射偏光フィルター84の第1フィルター板184aの法線を基準となる検査軸DAに一致させるための微調整機構を有する。また、微動機構94bは、入射偏光フィルター84を保持したチャック部94cを検査軸DAのまわりに所望の角度だけ微少回転させることができるとともに、検査軸DAに垂直なx方向やy方向に所望の距離だけ微少シフトさせることができる。
第5ホルダ95は、出射偏光フィルター85をアライメントのために支持することを目的としたものであり、基部95aと、微動機構95bと、チャック部95cとを備える。基部95aは、ステージST上に固定されており、微動機構95bは、制御装置90aの制御下で動作してチャック部95cを変位させることができ、チャック部95cは、出射偏光フィルター85を保持して出射偏光フィルター85とともに変位する。この第4ホルダ95により、チャック部95cにセットした出射偏光フィルター85を標準的なアライメント状態である出射偏光用基準位置に配置することができるとともに、微動機構95bを利用したチャック部95cの微調整によって、出射偏光フィルター85をより精密なアライメント状態である修正位置に配置することができる。なお、微動機構95bは、出射偏光フィルター85の法線を基準となる検査軸DAに一致させるための微調整機構を有する。また、微動機構95bは、出射偏光フィルター85を保持したチャック部95cを検査軸DAのまわりに所望の角度だけ微少回転させることができるとともに、検査軸DAに垂直なx方向やy方向に所望の距離だけ微少シフトさせることができる。
〔4.調整装置を用いた調整及び組み立ての手順〕
まず、液晶デバイス82aと外形フレーム82bとを一組とする液晶モジュール82mを準備する。
まず、液晶デバイス82aと外形フレーム82bとを一組とする液晶モジュール82mを準備する。
次に、調整装置90の第1ホルダ91に液晶モジュール82mを固定する。この際、チャック部91cにより、液晶モジュール82mの姿勢及び配置が、液晶モジュール82mの外形を利用して調整され、液晶モジュール82mに対して比較的精度の低い初期アライメントが達成される。この状態で、アライメント用カメラ99aを動作させるとともに、制御装置90aによってアライメント用カメラ99aの画像出力に対して画像処理等を適宜施すことで、液晶モジュール82mの姿勢が適正であるか否かを確認することができる。図7(A)は、アライメント用カメラ99aによって取り込んだ液晶デバイス82aの一部領域の画像を例示している。アライメント用カメラ99aの視野FL内には、液晶デバイス82aの第1基板72の周辺部に形成された位置決め用マーク(実線)82xが表示されるとともに、十字の指標FMが視野FL内に固定して表示される。この視野FLを観察しながら、例えばチャック部91cをx方向やy方向に自動又は手動で移動させ、或いは検査軸DAのまわりに回転させることで、指標FMに対して位置決め用マーク(点線)82xを合致させることができる。このように、指標FMに位置決め用マーク82xを合致させることで、液晶モジュール82mを適正な修正位置に配置することができ、比較的高精度のアライメントが達成される。つまり、アライメント用カメラ99a、チャック部91c等を適宜動作させることで、液晶モジュール82mの基準軸SX1を調整装置90に予め設定された基準軸SX0に対して正確に平行な状態とする精密アライメントが達成される(図6参照)。
なお、詳細な説明を省略しているが、液晶モジュール82mを精密にアライメントするためには、第1基板72の複数箇所に位置決め用マーク82xを形成し、液晶モジュール82mすなわち液晶デバイス82aに対してアライメント用カメラ99aを相対的にステップ移動させて複数箇所で位置決め用マーク82xを撮像するか、予め複数のアライメント用カメラ99aを準備して複数箇所の位置決め用マーク82xを同時に撮像する必要がある。この際、制御装置90aは、アライメント用カメラ99aの配置、撮像タイミング等に関する動作制御、アライメント用カメラ99aの出力に対して行う画像処理、かかる画像処理の結果に基づく微動機構91bの駆動すなわち液晶モジュール82mの姿勢調整等を含む各種処理を行う。
次に、調整装置90の第2ホルダ92に入射側防塵板82dを固定する。この際、チャック部92cにより、入射側防塵板82dの姿勢及び配置が、入射側防塵板82dの外形を利用して調整され、入射側防塵板82dに対して比較的精度の低い初期アライメントが達成される。この状態で、アライメント用カメラ99aを動作させるとともに、制御装置90aによってアライメント用カメラ99aの画像出力に対して画像処理等を適宜施すことで、入射側防塵板82dの姿勢が適正であるか否かを確認することができる。図7(B)は、アライメント用カメラ99aによって取り込んだ入射側防塵板82dの一部領域の画像を例示している。アライメント用カメラ99aの視野FL内には、入射側防塵板82dの周辺部に形成された位置決め用マーク(実線)82yが表示されるとともに、十字の指標FMが視野FL内に固定して表示される。この位置決め用マーク82yは、画素部分PP等を基準としてレーザ等の手段によって予め刻印されている。視野FLを観察しながら、例えばチャック部92cをx方向やy方向に自動又は手動で移動させ、或いは検査軸DAのまわりに回転させることで、指標FMに対して位置決め用マーク(点線)82yを合致させることができる。このように、指標FMに位置決め用マーク82yを合致させることで、入射側防塵板82dを適正な修正位置に配置することができ、比較的高精度のアライメントが達成される。つまり、アライメント用カメラ99a、チャック部92c等を適宜動作させることで、入射側防塵板82dの基準軸(具体的には光学軸又はこれに垂直な軸)を調整装置90に予め設定された基準軸SX0に対して正確に平行な状態とする精密アライメントが達成される。
なお、詳細な説明を省略しているが、入射側防塵板82dを精密にアライメントするためには、入射側防塵板82dの複数箇所に位置決め用マーク82yを形成し、入射側防塵板82dに対してアライメント用カメラ99aを相対的にステップ移動させて複数箇所で位置決め用マーク82yを撮像するか、予め複数のアライメント用カメラ99aを準備して複数箇所の位置決め用マーク82yを同時に撮像する必要がある。この際、制御装置90aは、第1ホルダ91の場合と同様に、アライメント用カメラ99aの配置、撮像タイミング等に関する動作制御、アライメント用カメラ99aの出力に対して行う画像処理、かかる画像処理の結果に基づく微動機構92bの駆動すなわち入射側防塵板82dの姿勢調整等を含む各種処理を行う。
以上のようにして、精密アライメントが達成された状態で、スライド装置96を利用して、チャック部92c上の入射側防塵板82dを検査軸DAに沿って移動させて液晶モジュール82mの入射面側に近接させる。さらに、入射側防塵板82dと液晶モジュール82m表面の第1基板72(図4参照)との間に不図示の接着剤供給装置からの紫外線硬化樹脂等を注入し硬化させることで、液晶モジュール82mの第1基板72上に入射側防塵板82dをアライメントした状態で固定することができる。
次に、調整装置90の第3ホルダ93に出射側防塵板82eを固定する。この際、チャック部93cにより、出射側防塵板82eの姿勢及び配置が、出射側防塵板82eの外形を利用して調整され、出射側防塵板82eに対して比較的精度の低い初期アライメントが達成される。この状態で、アライメント用カメラ99bを動作させるとともに、制御装置90aによってアライメント用カメラ99bの画像出力に対して画像処理等を適宜施すことで、出射側防塵板82eの姿勢が適正であるか否かを確認することができる。図7(C)は、アライメント用カメラ99bによって取り込んだ出射側防塵板82eの一部領域の画像を例示している。アライメント用カメラ99bの視野FL内には、出射側防塵板82eの周辺部に形成された位置決め用マーク(実線)82zが表示されるとともに、十字の指標FMが視野FL内に固定して表示される。この位置決め用マーク82zは、光学軸等を基準としてレーザ等の手段によって予め刻印されている。視野FLを観察しながら、例えばチャック部93cをx方向やy方向に自動又は手動で移動させ、或いは検査軸DAのまわりに回転させることで、指標FMに対して位置決め用マーク(点線)82zを合致させることができる。このように、指標FMに位置決め用マーク82zを合致させることで、出射側防塵板82eを適正な修正位置に配置することができ、比較的高精度のアライメントが達成される。つまり、アライメント用カメラ99b、チャック部93c等を適宜動作させることで、出射側防塵板82eの基準軸(具体的には光学軸又はこれに垂直な軸)を調整装置90に予め設定された基準軸SX0に対して正確に平行な状態とする精密アライメントが達成される。
なお、詳細な説明を省略しているが、出射側防塵板82eを精密にアライメントするためには、出射側防塵板82eの複数箇所に位置決め用マーク82zを形成し、出射側防塵板82eに対してアライメント用カメラ99bを相対的にステップ移動させて複数箇所で位置決め用マーク82zを撮像するか、予め複数のアライメント用カメラ99bを準備して複数箇所の位置決め用マーク82zを同時に撮像する必要がある。この際、制御装置90aは、第2ホルダ92の場合と同様に、アライメント用カメラ99bの配置、撮像タイミング等に関する動作制御、アライメント用カメラ99bの出力に対して行う画像処理、かかる画像処理の結果に基づく微動機構93bの駆動すなわち出射側防塵板82eの姿勢調整等を含む各種処理を行う。
以上のようにして、精密アライメントが達成された状態で、スライド装置96を利用して、チャック部93c上の出射側防塵板82eを検査軸DAに沿って移動させて液晶モジュール82mの出射面側に近接させる。さらに、出射側防塵板82eと液晶モジュール82m表面の第2基板73(図4参照)との間に不図示の接着剤供給装置からの紫外線硬化樹脂等を注入し硬化させることで、液晶モジュール82mの第2基板73上に出射側防塵板82eをアライメントした状態で固定することができる。
次に、第1フィルター板84aを組み込んだ入射偏光フィルター84を準備する。この入射偏光フィルター84は、第1フィルター板84aの偏光軸が外形フレーム84bの輪郭に沿った外周端面等に対して直角又は垂直となるように外形基準で組み立てられている。そして、調整装置90の第4ホルダ94に入射偏光フィルター84を固定する。この際、チャック部94cによって、第1フィルター板84aの姿勢及び配置が外形を利用して自動的にアライメントされ、第1フィルター板84aを入射偏光用基準位置に配置することができ、第1フィルター板84aの基準軸(具体的には偏光軸又は吸収軸)を調整装置90の基準軸SX0略と平行にする標準的なアライメントが達成される。
次に、第2フィルター板85aを組み込んだ出射偏光フィルター85を準備する。この出射偏光フィルター85は、第2フィルター板85aの偏光軸が外形フレーム85bの輪郭に沿った外周端面等に対して直角又は垂直となるように外形基準で組み立てられている。そして、調整装置90の第5ホルダ95に入射偏光フィルター85を固定する。この際、チャック部95cによって、第2フィルター板85aの姿勢及び配置が外形を利用して自動的にアライメントされ、第2フィルター板85aを出射偏光用基準位置に配置することができ、第2フィルター板85aの基準軸(具体的には偏光軸又は吸収軸)を調整装置90の基準軸SX0と略平行にする標準的なアライメントが達成される。この際、検査用照明装置97と透過光検出装置98とを利用した観察により、出射偏光フィルター85の挿入による遮光状態を確認することができ、例えばチャック部95cを検査軸DAのまわりに回転させて、透過光検出装置98による検出光量が減少するように第2フィルター板85aの回転姿勢を調整することで、出射偏光フィルター85を修正位置に配置するさらに精密なアライメントが可能になる。
次に、スライド装置96を利用して、チャック部94c上の入射偏光フィルター84を検査軸DAに沿って移動させて液晶モジュール82mの入射面側に近接させる。さらに、外形フレーム84bの突起部84d(図2参照)と、液晶モジュール82mの外形フレーム82bの表面83f(図2参照)との間に不図示の接着剤供給装置からの紫外線硬化樹脂等を注入し硬化させることで、液晶モジュール82mの外形フレーム82b上に入射偏光フィルター84をアライメントした状態で固定することができる。
次に、スライド装置96を利用して、チャック部95c上の出射偏光フィルター85を検査軸DAに沿って移動させて液晶モジュール82mの出射面側に近接させる。さらに、外形フレーム85bの突起部85d(図2参照)と、液晶モジュール82mの外形フレーム82bの裏面83r(図2参照)との間に不図示の接着剤供給装置からの紫外線硬化樹脂等を注入し硬化させることで、液晶モジュール82mの外形フレーム82b上に出射偏光フィルター85をアライメントした状態で固定することができる。
以上により、液晶ユニット82に一対の偏光フィルター84,85を固定したライトバルブ80が得られる。このライトバルブ80は、図1に示すライトバルブ51a,51b,51cとして、ライトガイド11a内の適所に固定される。この際、ライトガイド11aの対応箇所に設けた保持具53a,53b,53cによって、ライトバルブ80すなわちライトバルブ51a,51b,51cを本体光学装置11内にアライメントした状態で組み付け可能になる。
以上では、ライトバルブ80(51a,51b,51c)を予め一体部品として組み立てた後、これらをライトガイド11aの保持具53a,53b,53cに組み付けているが、液晶ユニット82を予め組み立て、この液晶ユニット82と、別途準備した偏光フィルター84,85とを個別にライトガイド11aに組み付けてライトバルブ80(51a,51b,51c)を完成することもできる。つまり、第1〜第3ホルダ91〜93までを利用したアライメント及び接合によって液晶ユニット82を完成する。この液晶ユニット82は、例えば図1に示すライトバルブ51a,51b,51cの一部として、ライトガイド11a内の適所に固定される。この際、ライトガイド11aの対応箇所に設けた保持具53a,53b,53cによって、液晶ユニット82を本体光学装置11内にアライメントした状態で組み付けが可能になる。さらに、別途準備した入射偏光フィルター84と出射偏光フィルター85とを保持具53a,53b,53cに固定することによって、ライトバルブ51a,51b,51cが完成する。この際、液晶ユニット82の外形と偏光フィルター84,85の外形とを基準にして、これら液晶ユニット82及び偏光フィルター84,85のアライメントが可能になる。
以上のように、液晶ユニット82のみを調整装置90によってアライメントして組み立てる場合、第1ホルダ91に反転可能に液晶モジュール82mを固定し、アライメント用カメラ99aで観察しつつアライメントし、さらに、第2ホルダ92に入射側防塵板82dと出射側防塵板82eとを順次固定してアライメント用カメラ99aを利用した同様のアライメントを順次行うことで、アライメント用カメラ99bを用いることなく液晶ユニット82を完成することができる。
〔まとめ〕
以上説明した実施形態の調整方法によれば、液晶モジュール82mを構成する液晶デバイス82aの構造である位置決め用マーク82xを基準にして、液晶モジュール82mに対して光学素子の一例である防塵板82d,82eのアライメントを行うので、液晶モジュールを構成する液晶デバイス82aを介して防塵板82d,82eの光学軸と偏光板である偏光フィルター84,85の偏光軸との配置関係を調整するアライメントが可能になる。これにより、防塵板82d,82eに適正な偏光を入射させ、ライトバルブ80(51a,51b,51c)を適正に動作させることができるので、プロジェクター10による投射画像のコントラストを向上させ、延いては色ムラを低減することができる。
以上説明した実施形態の調整方法によれば、液晶モジュール82mを構成する液晶デバイス82aの構造である位置決め用マーク82xを基準にして、液晶モジュール82mに対して光学素子の一例である防塵板82d,82eのアライメントを行うので、液晶モジュールを構成する液晶デバイス82aを介して防塵板82d,82eの光学軸と偏光板である偏光フィルター84,85の偏光軸との配置関係を調整するアライメントが可能になる。これにより、防塵板82d,82eに適正な偏光を入射させ、ライトバルブ80(51a,51b,51c)を適正に動作させることができるので、プロジェクター10による投射画像のコントラストを向上させ、延いては色ムラを低減することができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態では、液晶デバイス82aの第1基板72に形成された位置決め用マーク82xを利用してアライメントを行っているが、第2基板73に形成された位置決め用マークをアライメント用カメラ99bで観察することによって、液晶デバイス82aすなわち液晶モジュール82mのアライメントを行うこともできる。
また、上記実施形態では、液晶デバイス82aの第1基板72に位置決め用マーク82xを形成しているが、位置決め用マーク82xに代えて、液晶デバイス82aの画素部分PPのパターン(画素パターン)、配向膜76のパターン(配向膜パターン),78、ブラックマトリックス79のパターン(ブラックマトリックスパターン)等を利用することによっても、同様のアライメントが可能になる。
また、光学素子として、防塵板82d,82eに代えて或いは追加して、光学補償板等の位相差板を液晶モジュール82mに隣接して配置する場合にも、液晶モジュール82mの位置決め用マーク82x等の構造と、位相差板の位置決め用マーク82y,82z等の構造や外形を利用することにより、防塵板82d,82eと同様のアライメントが可能になる。
また、上記実施形態では、防塵板82d,82eを正の一軸性の結晶材料で形成するとしたが、防塵板82d,82eをサファイア等の負の一軸性の結晶材料で形成することもできる。
また、入射偏光フィルター84や出射偏光フィルター85についても、位置決め用マーク82xと同様の位置決め用マークを形成し、アライメント用カメラ99a,99bからの画像に対する画像処理を利用した同様のアライメントを順次行うことができる。これにより、偏光フィルター84,85をより精密な修正位置にアライメントすることができる。
本発明の調整方法の対象となるプロジェクターは、ライトバルブ80を備える多様な装置とすることができる。つまり、上記実施形態では、本体光学装置11が、光源ランプユニット20、均一化光学系30、色分離導光光学系40、光変調部50、クロスダイクロイックプリズム60、及び投射光学部70を備えるものであるとして具体的に説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、上記実施形態では、光変調部50において、透過型のライトバルブ51a,51b,51cを用いているが、本発明は、反射型のライトバルブを組み込んだプロジェクターにも適用することができる。ここで、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。この場合、液晶デバイス82aの位置決め用マーク82x等の構造を利用して単一の防塵板を貼り付けることになる。さらに、上記実施形態では、光変調部50を3個のライトバルブ51a,51b,51cで構成しているが、本発明は、1個以上の任意のライトバルブを組み込んだプロジェクターにも適用することができる。
DA…検査軸、 FL…視野、FM…指標、 LI…入射光、 LO…出射光、 LR,LG,LB…照明光、 PF1…第1偏光フィルム、 PF2…第2偏光フィルム、 SA…システム光軸、 ST…ステージ、 SX0,SX1…基準軸、 10…プロジェクター、 11a…ライトガイド、20…光源ランプユニット、 30…均一化光学系、 40…色分離導光光学系、 41a,41b…ダイクロイックミラー、 50…光変調部、 51a,51b,51c…ライトバルブ、 53a,53b,53c…保持具、 60…クロスダイクロイックプリズム、 70…投射光学部、 71…液晶層、 72,73…基板、 76,78…配向膜、 79…ブラックマトリクス、 80…ライトバルブ、 82…液晶ユニット、 82a…液晶デバイス、 82b…外形フレーム、 82d…入射側防塵板、 82e…出射側防塵板、 82h…貫通孔、 82m…液晶モジュール、 82p…外縁端面、 82x,82y,82z…位置決め用マーク、 84…入射偏光フィルター、 84a…第1フィルター板、 84b…外形フレーム、 85…出射偏光フィルター、 85a…第2フィルター板、 85b…外形フレーム、 90…調整装置、 91,92,93,94,95…ホルダ、 91b,92b,93b,94b,95b…微動機構、 91c,92c,93c,94c,95c……チャック部、 91e…本体部分、 91f…アライメント部、 91g…係止具、 96…スライド装置、 97…検査用照明装置、 98…透過光検出装置、 99a,99b…アライメント用カメラ
Claims (5)
- 液晶モジュールと、偏光板と、複屈折材料製の光学素子とを備えるライトバルブを照明するとともに、前記ライトバルブによって形成された画像を投射するプロジェクターの調整方法であって、
前記液晶モジュールを構成する液晶デバイスの構造を基準にして、前記液晶モジュールに対して前記光学素子のアライメントを行う工程と、
前記液晶モジュールに対して前記偏光板のアライメントを行う工程と、
を備えるプロジェクターの調整方法。 - 前記液晶モジュールの構造として、前記液晶モジュールを構成する液晶デバイス内のマーク、画素パターン、及び配向膜パターンの少なくとも1つを基準としてアライメントを行う、請求項1に記載のプロジェクターの調整方法。
- 前記光学素子は、板状の部材であり、法線のまわりに回転させるとともに法線に垂直な方向にシフトさせるホルダによってアライメントされる、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のプロジェクターの調整方法。
- 前記液晶モジュールと前記光学素子とのアライメントに際して、前記液晶モジュールと前記光学素子とを撮像装置によって撮影して得られた画像を利用する、請求項3に記載のプロジェクターの調整方法。
- 前記光学素子は、前記液晶モジュールの表面に貼り付けられる防塵板である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプロジェクターの調整方法。
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