JP2010190534A - 冷暖房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より広範囲に渡って熱媒体を供給することが可能な冷暖房システムを提供すること。
【解決手段】冷暖房システム1は、熱媒体Mの温度を調節する温度調節機器61と、温度調節機器61で温度が調節された熱媒体Mを区画面51の裏側51bへ目掛けて導く風導部11と、風導部11を流れた熱媒体Mを区画面51bに沿った流れに変換する変換部材16と、閉塞部材14とを備える。風導部11の端部と変換部材16との間には、風導部11の筒状の周方向に長い通過隙間Sが形成される。閉塞部材14は、風導部11の筒状の周方向に間隔をあけて複数設けられ、通過隙間Sを部分的に塞ぐ。変換部材16には、隣り合う閉塞部材14の間の通過隙間Sを通過後の熱媒体Mが通過する、先細りの流路Pが形成されている。区画面51は、冷房又は暖房の対象となる被冷暖房室Rの境界を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は冷暖房システムに関し、特に輻射により冷房又は暖房を行う冷暖房システムに関する。
近年、省エネルギーと快適性とを両立する冷暖房方式として、輻射冷暖房システムが注目されている。輻射冷暖房システムは、天井面や床面等を、冷房時は冷やし暖房時は温めて、冷却又は加熱した天井面や床面等からの輻射熱により冷暖房を行うシステムである。輻射熱による冷暖房は、室内に極端な温度ムラが生じないため快適であると共に、天井面や床面等を冷却又は加熱するのに必要な熱量がいわゆる対流方式の冷暖房システムに比べて少ない。このため、輻射冷暖房システムは、より省エネルギーなシステムと言える。
輻射冷暖房システムの一例として、温度が調節された気体の熱媒体を床面裏側の複数の部分に導き、床面に対して垂直方向で近づく熱媒体を、風導部と変換部材との間にスリット状の隙間が形成された熱媒体拡散部材により床面に沿った流れに変換して放射状に拡散させ、床面の広範囲を冷却又は加熱して輻射冷暖房を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−292071号公報(図1、図2等)
上述の熱媒体拡散部材は、熱媒体を放射状にムラなく拡散させるために、スリット状の隙間が、筒状に形成された風導部の周方向全体に形成されており、それまでよりも広範囲に熱を供給することが可能になった。しかしながら、熱媒体をより遠くまで供給することができれば、1つの熱媒体拡散部材でより広範囲に渡って熱媒体を供給することが可能となり、冷暖房効率が向上することが考えられる。
本発明は上述の課題に鑑み、1つの部材あたりの熱媒体を供給する範囲をより広くすることが可能な冷暖房システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る冷暖房システムは、例えば図1に示すように、気体の熱媒体Mの温度を調節する温度調節機器61と;温度調節機器61で温度が調節された熱媒体Mを、冷房又は暖房の対象となる被冷暖房室Rの境界を形成する区画面の裏側51bへ目掛けて導く、筒状に形成された風導部11と;風導部11を流れた熱媒体Mを区画面51bに沿った流れに変換する変換部材16であって、風導部11の端部との間に、熱媒体Mが通過する、風導部11の筒状の周方向に長い通過隙間Sを形成する変換部材16と;通過隙間Sを部分的に塞ぐ閉塞部材14であって、筒状の周方向に間隔をあけて複数設けられた閉塞部材14とを備え;変換部材16に、隣り合う閉塞部材14の間の通過隙間Sを通過後の熱媒体Mが通過する、先細りの流路Pが形成されている。
このように構成すると、閉塞部材に衝突した熱媒体が、閉塞部材に塞がれていない通過隙間に流れ込んで流速が増加された後に、変換部材の先細りの流路を通過してさらに流速が増して区画面に沿った流れとなり、指向性が向上すると共に熱媒体の到達距離を伸ばすことができ、1箇所から区画面に熱媒体を供給可能な範囲を広くすることができる。
また、本発明の第2の態様に係る冷暖房システムは、例えば図3に示すように、上記本発明の第1の態様に係る冷暖房システムにおいて、変換部材16が円錐面状に形成され;先細りの流路Pが、変換部材16の円錐面16fの頂点16tとは反対側の端部(円錐面の裾部分)16eが、各閉塞部材14に対応する母線16gに沿って切断され、該切断された端部16ecを起こすように折り曲げることにより形成されている。
このように構成すると、簡便に先細りの流路を形成することができる。
本発明によれば、閉塞部材に衝突した熱媒体が、閉塞部材に塞がれていない通過隙間に流れ込んで流速が増加された後に、変換部材の先細りの流路を通過してさらに流速が増して区画面に沿った流れとなり、指向性が向上すると共に熱媒体の到達距離を伸ばすことができ、1箇所から区画面に熱媒体を供給可能な範囲を広くすることができる。
本発明の実施の形態に係る冷暖房システムの構成を説明する図である。(a)は冷暖房システムの概略構成図、(b)は冷暖房システムが備える噴流ノズルの斜視図である。 噴流ノズルの風導部まわりを示す図である。(a)は風導部まわりの斜視図、(b)は風導部に取り付けられる風量調節部材の斜視図である。 噴流ノズルの変換部材を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図である。 取付部材を示す図である。(a)は平面図、(b)は側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る冷暖房システム1の構成を説明する。図1は冷暖房システム1を説明する図であり、(a)は冷暖房システム1の概略構成図、(b)は冷暖房システム1が備える噴流ノズル10の斜視図である。冷暖房システム1は、温度調節機器としての空調機61で冷却又は加熱された(温度が調節された)熱媒体としての空気Mを、被冷暖房室Rの境界を形成する区画材としての床材51の裏側である区画裏面51bに沿って拡散させることにより床材51を冷却又は加熱し、冷却又は加熱された床材51からの輻射熱により被冷暖房室Rの冷房又は暖房を行うものである。冷暖房システム1は、噴流ノズル10を用いることにより、従来よりも温度調節された空気Mの到達距離を伸ばすことができ、より広範囲に渡って空気Mを供給することが可能となっている。以下に、冷暖房システム1の各構成部材を説明する。
噴流ノズル10は、床材51とコンクリートスラブ54との間に形成された床下空間55内に設置される部材であり、床下ダクト38を介して搬送されてきた空気Mを床材51の区画裏面51bへ目掛けて略垂直方向に導く風導部11と、区画裏面51bに対して略垂直に近づいてきた空気Mを区画裏面51bに沿った流れの向きに変換する変換部材16と、風導部11の端部と変換部材16との間に形成された通過隙間Sを部分的に塞ぐ閉塞部材14とを備えている。「区画裏面51bへ目掛けて」とは、行く手を阻むものがなければ区画裏面51bに衝突することをいい、本実施の形態のように区画裏面51bに対して略垂直に向かう場合が典型例である。
図2(a)に、風導部11まわりの斜視図を示す。風導部11は、円筒状に形成された主風導部12と、主風導部12よりも径が大きく長さが短い円筒状に形成された拡張風導部13とを含んで構成されている。拡張風導部13の一方の端面は全面が開口になっており、他方の端面は主風導部12の径と同じ大きさの開口(接続開口13h)が形成されている部分よりも外側の周囲が塞がれている。拡張風導部13の他方の端面に形成された接続開口13hに、主風導部12の一端が接続されている。主風導部12と拡張風導部13とは、両円筒の軸線が同一の仮想直線を通るように配置されて接続されている。主風導部12の両端面は、全面が開口になっている。
図2(a)に示すように、閉塞部材14は、拡張風導部13の接続開口13hが形成されている側と反対の端部から、円筒の軸方向に伸びて設けられている。本実施の形態では、閉塞部材14と拡張風導部13とが一体に構成されているが、それぞれが分離している拡張風導部13の端部に閉塞部材14を取り付ける構成としてもよい。また、本実施の形態では、拡張風導部13の円筒の周方向に等間隔で10個の閉塞部材14が設けられている。閉塞部材14の高さ(軸方向の長さ)は、通過隙間S(図1(b)参照)の高さと一致することとなる。閉塞部材14の幅(周方向の長さ)は、典型的には後述する先細りの流路P(図1(b)参照)を考慮して決定されるが、本実施の形態では、閉塞部材14の高さの0.8〜1.5倍程度に形成されている。また、いくつかの閉塞部材14の先端には、変換部材16(図1参照)と接続するための取付爪14cが設けられている。取付爪14cは、閉塞部材14よりも小さな幅で、風導部11とは反対側の軸方向に伸びるように設けられている。取付爪14cは、本実施の形態では1つおきの閉塞部材14に合計で5つ設けられているが、風導部11と変換部材16との位置関係を安定させることができる数を設ければよい。
図2(b)には、通過隙間S(図1(b)参照)から導出される空気Mの流量を調節する風量調節スリーブ15を示している。風量調節スリーブ15は、通過隙間Sの開口面積を可変にする部材であり、本体部15bと、鍔部15gと、複数の突起15pとを有している。本体部15bは、拡張風導部13を内部に嵌挿する内径を持ち、軸方向の長さが拡張風導部13よりも短い円筒状に形成されている。鍔部15gは、本体部15bの一端から本体部15bと直交して円筒の半径方向外側に広がるドーナツ状の平板が、本体部15bの一端の全周に取り付けられて構成されている。突起15pは、閉塞部材14と同様に形成されており、本体部15bと鍔部15gとが接する部分に、本体部15bの軸方向に伸びて設けられている。突起15pは、拡張風導部13に設けられた閉塞部材14に対応する位置に閉塞部材14と同じ数が設けられている。上記のように構成された風量調節スリーブ15は、拡張風導部13に嵌合され、周方向に摺動させることにより、閉塞部材14からはみ出す突起15pの面積分だけ通過隙間Sの開口面積を小さくすることができるように構成されている。
図3は、変換部材16を示している。図3(a)は変換部材16の側面図、(b)は変換部材16の底面図である。変換部材16は、円錐面状に形成されている。円錐面状としたのは、一般に「円錐」というと円錐面と底面とが含まれることになるところ、変換部材16は円錐の底面に相当する部材がない場合も含まれることを意図したものである。変換部材16は、円錐面16fの回転軸と母線16gとの角度が、好ましくは60度〜85度、より好ましくは75度程度に形成されている。このようにすると、円錐面16fの頂点16tとは反対側の端部16e(円錐面の裾、すなわち、底面があるとすれば該底面の外周に相当する部分)が区画裏面51b(図1(a)参照)に対して平行に配置された場合に、変換部材16の円錐面16fに沿う流れ方向から区画裏面51bに沿う流れ方向に変わる角度が小さくなり、円滑な流れとすることができる。
変換部材16の底面視(図3(b))における外径(端部16eの輪郭)は、風量調節スリーブ15の鍔部15g(図2(b)参照)の外径と略同じ大きさに形成されている。変換部材16の端部16eには、母線16gに沿って閉塞部材14(図3(b)では風導部11が取り付けられたときの閉塞部材14の位置を破線で示している)の外側直近まで切り込みが入れられ(端部16eが切断されたことに相当)、その切り込み線の両側の端部16eである切断端部16ecが外側に開いて折り曲げられている。閉塞部材14の外側直近とは、典型的には、閉塞部材14に連なる取付爪14c(図2(a)参照)を取り付けるのに影響を及ぼすことがない程度の近さである。切断端部16ecが形成される母線16gは、その数が閉塞部材14の数に対応しており(本実施の形態では10本)、その間隔は相互に等間隔となっている。これをより一般化すれば、変換部材16と前述の風導部11とを、風導部11の円筒の軸線を通る仮想直線が変換部材16の円錐面の頂点16tを通って各閉塞部材14が円錐面16fに接するように組んだときに、各閉塞部材14を通る母線16gを基準として切断端部16ecが形成される。隣り合う2本の母線16gを基準に形成された各切断端部16ecの、切り込みの谷と谷との長さLvは、端部16eと切断端部16ecとの交点16ip間の長さLeよりも長くなっている。長さLvと長さLeとの比は、(Lv/Le)=1.1〜1.5程度、好ましくは1.2〜1.3、本実施の形態では2.5である。また、円錐面16fの外側と切断端部16ecの面との角度は、典型的には90度以上120度以下になっている。このようにして、変換部材16に先細りの流路P(この流路Pは開渠となっている)が形成されている。
上述した風導部11と変換部材16とが、風導部11の円筒の軸線を通る仮想直線が変換部材16の円錐面の頂点16tを通り、かつ、各閉塞部材14が円錐面16fに接するように組み込まれることによって、噴流ノズル10(図1(b))が構成されている。閉塞部材14の幅は、図3(b)に示すように、典型的には、端部16eと切断端部16ecとの交点16ipと、頂点16tとを通る仮想線LSを、母線16gを挟んで引いたときに、両仮想線LSから突出しない幅に形成されている。変換部材16の円錐面16fには、取付爪14cに対応する位置に、取付爪14cが挿通される爪孔(不図示)が形成されており、取付爪14cが爪孔(不図示)に挿通されることによって風導部11と変換部材16とが接続されている。
図1に示すように、上述のように構成された噴流ノズル10は、床下空間55に敷設されたダクト38に取り付けられている。ダクト38は、典型的にはコンクリートスラブ54上に載置されている。このことで、ダクト38が空間内に吊り込まれる場合に比べて施工の省力化が図られている。ダクト38は、適所でコンクリートスラブ54に直接又は間接に固定されていることが好ましい。ダクト38は、亜鉛鉄板製、硬質塩化ビニル製、又は合成樹脂製等の、丸ダクト又は角ダクトが用いられる。強度の観点からは丸ダクトを用いるのが好ましく、高さを抑制する観点からは角ダクトを用いるのが好ましい。ダクト38には、噴流ノズル10の主風導部12が挿入される取付孔38hが、設けられる噴流ノズル10の数及び間隔と適合するように形成されている。取付孔38hは、主風導部12が略隙間なく挿入される大きさに形成されていてもよいが、以下に説明する取付部材の使用を前提に、主風導部12の周囲に隙間ができる大きさに形成されてもよい。
図4は取付部材39を説明する図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。取付部材39は、噴流ノズル10(図1(b)参照)の主風導部12の外径を包含する大きさを有し、好ましくは風量調節スリーブ15の鍔部15g(図2(b)参照)の外径程度の大きさを有する板状のスポンジが、次のように加工されて構成されている。すなわち、板状のスポンジの内部に仮想的に描かれた仮想円CSの円周まで、その仮想円CSの中心から放射状に(半径方向に)複数の切り込み39cを入れる加工がされている。仮想円CSの大きさは、典型的には主風導部12の外径よりも大きくダクト38の取付孔38hの直径以下の範囲で適宜決められるが、取付孔38hよりも大きくてもよい。
取付部材39は、ダクト38の取付孔38hに仮想円CSが合うようにダクト38上に載置された状態(このとき取付部材39はダクト38に固定されていなくてもよい)で、主風導部12が仮想円CS及び取付孔38hの内部に挿入されると、切り込み39cによって形成された複数の切込片39pが、ダクト38内に折れ曲がって主風導部12の外側面と仮想円CS及び取付孔38hとの間に位置するようになる。このとき、各切込片39pが主風導部12の外側面と仮想円CS及び取付孔38hとに挟まれて典型的には半分程度潰れるように、板状のスポンジの厚さと仮想円CS及び取付孔38hの径との関係が決められている。各切込片39pが潰れて主風導部12の外側面と取付孔38hとに挟まれることにより、噴流ノズル10がダクト38に固定されている。なお、ダクト38から主風導部12への空気Mの流動抵抗を低減する観点から、主風導部12が取付孔38hに挿入されたときに主風導部12の下端よりもダクト38内側に突出する部分の切込片39pをあらかじめ除去(切断)しておいてもよい。切込片39pが主風導部12の外側面と取付孔38hとの間に存在することで、取付孔38hの径が大きくても空気Mのリークを低減することができる。また、噴流ノズル10の頂部(変換部材16の端部16e(図3参照)が該当)が床材51(図1(a)参照)に押さえられることにより、ダクト38内の正圧によってもダクト38に取り付けられた噴流ノズル10が離脱することがない。このように取付部材39を用いてダクト38に噴流ノズル10を取り付けることで、施工が簡単になり省力化を図ることができる。
図1(a)に示すように、ダクト38は、一端がチャンバ(不図示)や他のダクト(不図示)等を介して空調機61に接続されており、他端(末端)は床下空間55に開放されている。噴流ノズル10は、頂部(変換部材16の端部16e(図3参照))が区画裏面51bに接する高さに取り付けられている。典型的には、床材51が敷設される前は端部16eが仕上げ面よりも被冷暖房室R側に突出しており、床材51が貼られる際に噴流ノズル10が押されて主風導部12がダクト38内に潜り込むことにより端部16eが区画裏面51bに接する位置で切込片39pで固定されるようになっている。また、噴流ノズル10は、取付孔38hに合わせて互いに所定の間隔をあけて複数設けられている。所定の間隔は、噴流ノズル10から噴出された空気Mが区画裏面51bに沿って拡散したときに、冷やされ又は暖められた床材51の温度ムラが許容範囲となる程度の間隔である。空調機61とは反対側の床材51には制気口65が設けられており、床下空間55内の空気Mを被冷暖房室Rに吹き出すことができるように構成されている。
引き続き図1乃至図3を参照して、冷暖房システム1の作用を説明する。空調機61で温度が調節された空気M(冷房時は冷風に、暖房時は温風にされる。)は、床下空間55内を水平に敷設されたダクト38の中を流れる。ダクト38内を流れる空気Mは、噴流ノズル10に達すると、一部は主風導部12に導入され、残りは引き続きダクト38内を流れる。主風導部12に導入された空気Mは、区画裏面51bの方に向かって(区画裏面51b目掛けて)流れる。その後空気Mは、変換部材16に達すると、頂点16tを中心に放射状に広がり円錐面16fに沿って流れるようになり、区画裏面51bに垂直方向の成分を残しつつ区画裏面51bに平行方向の成分を有する流れに流れ方向が変換される。このとき空気Mは、円錐面16fに沿って流れるように流れ方向が変換されるため、風導部11から直接区画裏面51bに垂直方向で衝突して拡散するよりも、圧力損失が小さく滑らかに流れ方向を変換することができる。
円錐面16fに沿って流れる空気Mは、途中で拡張風導部13に入り、拡大した空間を端部16eに向かって流れる。端部16eに至る途中で空気Mは、閉塞部材14に行く手を阻まれ、隣り合う閉塞部材14の間に形成された通過隙間Sを通過する。空気Mは、閉塞部材14の間の通過隙間Sを通過する際に流速が増加して、先細りの流路Pに流入する。流路Pに流入した空気Mは、流路Pが徐々に細くなることから流速が増すと共に周方向の拡散が抑制されて平面視における変換部材16の半径方向に伸びるように噴流ノズル10から噴出される。つまり空気Mは、通過隙間S及び流路Pを通過することにより指向性が増すこととなる。これにより、噴流ノズル10から噴き出された空気Mは、従来の熱媒体拡散部材に比べて到達距離が長くなり、従来よりも少ない数のノズルで効果的な冷暖房を行うことが可能になる。
噴流ノズル10から噴出された空気Mは、空気Mが保有する冷熱又は温熱により床材51が効率よく冷やされ又は暖められる。そして、冷やされ又は暖められた床材51から被冷暖房室Rに冷熱又は温熱が輻射され、被冷暖房室Rの冷房又は暖房が行われる。冷暖房システム1では、単に室内の温度を目標値にするだけでなく、効果温度(体感温度)が適正値になるように調節される。冷暖房を行っているとき実際に在室者が感じている温度(効果温度)は、効果温度=(輻射表面温度+室内空気温度)/2と言われている。ここで輻射表面温度は、輻射熱が放たれる面の温度である。このことから、冷暖房システム1では、冷房時に24℃の体感温度を得ようとすれば、床材51の温度を20℃まで冷却することで、被冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は28℃で足りる。仮に対流方式で被冷暖房室R内の空気温度を24℃にしようとすれば、空調機61から吹き出される空気Mの温度は、一般的に採用される室内空気と吹出空気温度との差を10℃とした場合は、14℃まで冷却されることとなるが、冷暖房システム1では床材51を20℃に冷却する空気Mの温度は18℃程度で足りるため、省エネルギーとなる。また、冷暖房システム1では、暖房時に24℃の体感温度を得ようとすれば、床材51の温度を28℃まで加温することで、被冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は20℃で足りる。なお、噴流ノズル10から噴き出された空気Mの指向性が増すことで、床材51に空気Mが直接接触しない部分が生じ得るが、熱伝導により床材51内の温度勾配が滑らかになるので体感温度のムラは在室者の許容範囲となる。
噴流ノズル10の主風導部12に導入されずに引き続きダクト38内を流れる空気Mは、さらに下流側に設けられた噴流ノズル10の主風導部12に一部が導入され、残りはダクト38内を流れる。これを繰り返し、ダクト38内の空気Mは、末端で床下空間55に開放される。床下空間55に開放された空気Mは、制気口65から被冷暖房室R内へ吹き出され、空気Mの対流によって被冷暖房室R内の温度分布の偏りが緩和される。上述のように、冷暖房システム1では、所定の体感温度を得るために被冷暖房室Rに供給される空気Mの温度は、対流方式の場合に比べて設定温度に近くて足りるため、床材51を冷却又は加熱した後の空気Mを被冷暖房室Rに供給することでも所定の体感温度を得ることが可能になる。被冷暖房室R内に吹き出された空気Mは、空調機61に導入されて温度が調節された後、再びダクト38内に吹き出され、以後、上記のサイクルが繰り返される。
以上の説明では、噴流ノズル10が設置される場所が床下であるとしたが、天井内や壁の中であってもよく、これらのうちの複数の場所であってもよい。また、空調機61で温度が調節された空気Mの熱をコンクリートスラブ54やコンクリート壁の躯体に蓄熱しておき、被冷暖房室Rの冷暖房を行う際に躯体に蓄えられていた熱で温度が上昇又は低下した空気Mを噴流ノズル10から噴き出して区画材を冷却又は加熱してもよい。
以上の説明では、風導部11が主風導部12と拡張風導部13とを含んで構成されているとしたが、拡張風導部13を設けずに主風導部12の先端に閉塞部材14を設けてもよい。この場合、典型的には風導部11の径が変化しないこととなる。拡張風導部13を設けないこととすると噴流ノズル10の製作が簡便になる。他方、拡張風導部13を設けると風量調節スリーブ15による風量調節が簡便になる。
以上の説明では、風量調節スリーブ15が拡張風導部13に嵌合されているとしたが、風量を調節しなくてもよい場合は風量調節スリーブ15を設けなくてもよい。風量調節スリーブ15を設けない場合は、鍔部15gに相当する部材を風導部11側の通過隙間Sの下端に設けることが好ましい。
1 冷暖房システム
11 風導部
14 閉塞部材
16 変換部材
16e 端部
16ec 切断端部
16f 円錐面
16g 母線
16t 頂点
51 床材
51b 区画裏面
61 空調機
M 空気
P 先細りの流路
R 被冷暖房室
S 通過隙間

Claims (2)

  1. 気体の熱媒体の温度を調節する温度調節機器と;
    前記温度調節機器で温度が調節された前記熱媒体を、冷房又は暖房の対象となる被冷暖房室の境界を形成する区画面の裏側へ目掛けて導く、筒状に形成された風導部と;
    前記風導部を流れた熱媒体を前記区画面に沿った流れに変換する変換部材であって、前記風導部の端部との間に、前記熱媒体が通過する、前記風導部の筒状の周方向に長い通過隙間を形成する変換部材と;
    前記通過隙間を部分的に塞ぐ閉塞部材であって、前記筒状の周方向に間隔をあけて複数設けられた閉塞部材とを備え;
    前記変換部材に、隣り合う前記閉塞部材の間の前記通過隙間を通過後の熱媒体が通過する、先細りの流路が形成された;
    冷暖房システム。
  2. 前記変換部材が円錐面状に形成され;
    前記先細りの流路が、前記変換部材の円錐面の頂点とは反対側の端部が、各前記閉塞部材に対応する母線に沿って切断され、該切断された端部を起こすように折り曲げることにより形成された;
    請求項1に記載の冷暖房システム。
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