JP2010190191A - 内燃機関の圧縮比制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比のばらつきを抑制する。
【解決手段】圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関1の圧縮比制御装置であって、運転状態に応じて目標圧縮比を算出する目標圧縮比算出手段(S1)と、目標圧縮比と実圧縮比との偏差から駆動装置51の駆動トルク基本値を算出する基本値算出手段(S2)と、運転状態に応じてコントロールシャフト25に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出手段(S3,S4)と、駆動トルク基本値に負荷トルクを相殺する駆動トルク補正値を加算して駆動装置51の目標駆動トルクを算出する第1目標駆動トルク算出手段(S5,S6)と、駆動装置51によってコントロールシャフト25に目標駆動トルクを加えてコントロールシャフト25を回転させる圧縮比変更手段(S7)と、を備える。
【選択図】図14

Description

本発明は内燃機関の圧縮比制御装置に関する。
従来の内燃機関の圧縮比制御装置として、シリンダ内を往復動するピストンにピストンピンを介して連結された第1リンクと、この第1リンクに揺動可能に連結されるとともにクランクシャフトのクランクピンに回転可能に装着された第2リンクと、一端部が上記第2リンクに揺動可能に連結された第3リンクと、シリンダブロックに回転可能に設けられかつ上記第3リンクの他端部を揺動自在に支持する偏心カム部を備えたコントロールシャフトと、このコントロールシャフトの回転位置を制御するアクチュエータと、を備えてなり、上記コントロールシャフトの回転位置によって機関圧縮比を変化させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−239174号公報
しかしながら、前述した従来の内燃機関の圧縮比制御装置は、コントロールシャフトを回転させるときに、コントロールシャフトに作用する負荷トルクを考慮していなかった。そのため、目標圧縮比となるようにアクチュエータでコントロールシャフトにトルクを加えても、負荷トルク分だけ目標圧縮比からずれてしまい、圧縮比がばらつくという問題点があった。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたものであり、圧縮比のばらつきを抑えることを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、クランクシャフト(33)と略平行に延びるコントロールシャフト(25)と、ピストン(60)、クランクシャフト(33)及びコントロールシャフト(25)を連結する複数のリンク(11,12,13)と、コントロールシャフト(25)を回転させる駆動装置(51)と、を備え、コントロールシャフト(25)を回転させて、複数のリンク(11,12,13)の一つであって一端がコントロールシャフト(25)に揺動自在に支持されるコントロールリンク(13)の支持位置を変化させることによって、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関(1)の圧縮比制御装置であって、運転状態に応じて目標圧縮比を算出する目標圧縮比算出手段(S1)と、前記目標圧縮比と実圧縮比との偏差から駆動装置(51)の駆動トルク基本値を算出する基本値算出手段(S2)と、運転状態に応じてコントロールシャフト(25)に作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出手段(S3,S4)と、駆動トルク基本値に、負荷トルクを相殺する駆動トルク補正値を加算して駆動装置(51)の目標駆動トルクを算出する第1目標駆動トルク算出手段(S5,S6)と、駆動装置(51)によってコントロールシャフト(25)に目標駆動トルクを加えてコントロールシャフト(25)を回転させる圧縮比変更手段(S7)と、を備える。
本発明によれば、目標圧縮比と実圧縮比との偏差から算出した駆動トルク基本値に対して、負荷トルクを相殺するよう駆動トルク補正値を加算して駆動装置の目標駆動トルクとした。これにより、負荷トルクによる圧縮比のばらつきを抑えることができるので、精度良く圧縮比を目標圧縮比に制御できる。
複リンク式ピストンストローク機構を備えたエンジンを示す図である。 複リンク式ピストンストローク機構による圧縮比変更方法を説明する図である。 異なる2つの運転状態における直列4気筒エンジンのコントロールシャフトトルクの波形図である。 圧縮負荷トルクの基本波形を示した図である。 運転状態に応じて圧縮負荷トルクの基本波形を補正するマップである。 圧縮比に応じて圧縮負荷トルクの基本波形を補正するテーブルである。 燃焼負荷トルクの基本波形を示した図である。 運転状態に応じて燃焼負荷トルクの基本波形を補正するマップである。 圧縮比に応じて燃焼負荷トルクの波形を補正するテーブルである。 運転状態に応じて燃焼負荷トルクの基本波形の位相を補正するマップである。 圧縮比に応じて燃焼負荷トルクの基本波形の位相を補正するテーブルである。 第1実施形態によるモータトルク目標値算出制御について説明するブロック図である。 モータトルク補正値算出部の詳細について説明するブロック図である。 第1実施形態による圧縮比制御について説明するフローチャートである。 第1実施形態による圧縮比制御の動作について説明するタイムチャートである。 第2実施形態によるモータトルク目標値算出制御について説明するフローチャートである。 第2実施形態による圧縮比制御の動作について説明するタイムチャートである。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、複リンク式ピストンストローク機構を備えたエンジン1を示す図である。
エンジン1は、シリンダブロック31と、その頂部を覆うシリンダヘッド30とを備える。
シリンダブロック31には、複数のシリンダ31aが形成される。シリンダ31aには、ピストン60が摺動自在に嵌合する。これらシリンダヘッド30とシリンダブロック31とピストン60とによって、ペントルーフ形の燃焼室40が区画形成される。
シリンダヘッド30には、燃焼室40に開口する吸気通路41及び排気通路42が形成され、吸気通路41の開口を開閉する吸気バルブ43と、排気通路42の開口を開閉する排気バルブ44とが設けられる。また、シリンダヘッド30には、燃料噴射弁46が設けられる。燃料噴射弁46は、吸気通路41の内部に燃料を噴射する。さらに、シリンダヘッド30には、点火栓45が設けられる。点火栓45は、燃焼室40の頂壁中心部で火花を飛ばして混合気を点火する。
複リンク式ピストンストローク機構は、ピストン60とクランクシャフト33とを2つのリンク(アッパリンク11、ロアリンク12)で連結するとともに、コントロールリンク13でロアリンク12を制御して圧縮比を変更する。
アッパリンク11は、その上端がピストンピン21を介してピストン60と連結し、その下端がアッパピン22を介してロアリンク12の一端と連結する。ピストン60は、燃焼圧力を受け、シリンダブロック31のシリンダ31a内を往復動する。
ロアリンク12は、その一端がアッパピン22を介してアッパリンク11に連結し、その他端がコントロールピン23を介してコントロールリンク13に連結する。また、ロアリンク12は、その略中央の連結孔に、クランクシャフト33のクランクピン33bが挿入され、クランクピン33bを中心軸として揺動する。ロアリンク12は左右の2部材に分割可能である。クランクシャフト33は、複数のジャーナル33aとクランクピン33bとカウンタウェイト33cとを備える。ジャーナル33aは、シリンダブロック31及びラダーフレーム34によって回転自在に支持される。クランクピン33bは、ジャーナル33aから所定量偏心しており、ここにロアリンク12が揺動自在に連結する。カウンタウェイト33cは、ジャーナル33aとクランクピン33bとをつなぐアーム部に設けられ、回転部分の重量アンバランスを取り除く。
コントロールリンク13は、その一端がコントロールピン23を介してロアリンク12に連結し、その他端が連結ピン24を介してコントロールシャフト25に連結する。コントロールリンク13は、この連結ピン24を中心として揺動する。またコントロールシャフト25にはギアが形成されており、そのギアがアクチュエータ51の回転軸52に設けられたピニオン53に噛合する。アクチュエータ51によってコントロールシャフト25が回転させられ、連結ピン24が移動する。
コントローラ2は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ2には、エンジン1の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。コントローラ2は、運転状態に応じて目標圧縮比を算出し、その目標圧縮比となるようにアクチュエータ51のモータトルクを制御して、エンジンの圧縮比(機械圧縮比)を変更する。
図2は複リンク式ピストンストローク機構による圧縮比変更方法を説明する図である。
複リンク式ピストンストローク機構は、コントロールシャフト25を回転させて連結ピン24の位置を変更させることで、圧縮比を変更させる。
例えば図2(A)、図2(C)に示すように連結ピン24を位置Pにすれば、上死点位置(TDC)が高くなり高圧縮比になる。
そして図2(B)、図2(C)に示すように、連結ピン24を位置Qにすれば、コントロールリンク13が上方へ押し上げられ、コントロールピン23の位置が上がる。これによりロアリンク12はクランクピン33bを中心として反時計方向に回転し、アッパピン22が下がり、ピストン上死点(TDC)におけるピストン60の位置が下降する。したがって圧縮比が低圧縮比になる。
ここで、コントロールシャフト25に作用するトルク(以下「コントロールシャフトトルク」という)には、燃焼荷重によってピストン60が下降するときに作用するトルクと、ピストン60が上昇するときの主要な運動部品、例えばピストン60や各リンク11,12,13の慣性荷重によって作用するトルクと、がある。
燃焼荷重が作用してピストン60が下降すると、ロアリンク12がクランクピン33bを支点として反時計回りに回転する。そうすると、コントロールリンク13を機関上方に引っ張る荷重が作用するので、コントロールシャフト25にはコントロールシャフト25を反時計回りに回転させるトルクが作用する。
一方で、慣性荷重が作用してピストン60が上昇すると、ロアリンク12がクランクピン33bを支点として時計回りに回転する。そうすると、燃焼荷重が作用したときとは逆に、コントロールリンク13を機関下方へ押し下げる荷重が作用するので、コントロールシャフト25にはコントロールシャフト25を時計回りに回転させるトルクが作用する。
このように、コントロールシャフト25には、燃焼荷重によるトルクと慣性荷重によるトルクが周期的に交互に作用する。したがって、クランク角を横軸にとったときのコントロールシャフトトルクの波形は、以下の図3に示すように周期的にピーク値が変動するものとなる。
図3は、縦軸をコントロールシャフトトルク、横軸をクランク角としたときの、異なる2つの運転状態における直列4気筒エンジンのコントロールシャフトトルクの波形図である。図3において、縦軸の正の領域はコントロールシャフト25を反時計回りに回転させるトルクであり、負の領域はコントロールシャフト25を時計回りに回転させるトルクである。また、クランク角720度の期間に4つのピークがあるのは、4つの気筒で順次燃焼が実施されるからである。
実線は、低回転・高負荷で運転しているときのコントロールシャフトトルクの波形である。このときは、エンジン負荷が高いため燃焼荷重は相対的に大きくなる。一方で、エンジン回転速度が低いため慣性荷重は相対的に小さくなる。そのため、ピストン60に作用する荷重は、上死点付近では燃焼荷重が支配的になり、下死点付近では相対的に小さい慣性荷重が作用する。
したがって、コントロールシャフトトルクの波形は、周期的にピーク値が変動するものとなるが、常に正の値をとる。
破線は、高回転・低負荷で運転しているときのコントロールシャフトトルクの波形である。このときは、エンジン負荷が低いため燃焼荷重は相対的に小さくなる。一方で、エンジン回転速度が高いため慣性荷重は相対的に大きくなる。そのため、ピストン60に作用する荷重は、上死点付近において慣性荷重の影響が大きくなる。下死点付近では低回転・高負荷で運転しているときと同様に慣性荷重が支配的となるが、エンジン回転速度が高い分だけ慣性荷重が大きくなる。
したがって、コントロールシャフトトルクの波形は、周期的にピーク値が正の値及び負の値をとる波形となる。
このように、コントロールシャフト25には、運転状態に応じて周期的に変動するトルクが作用する。そのため、単純に実圧縮比との差から目標圧縮比となるようにアクチュエータ51にモータトルクを加えたのでは、精度良く目標圧縮比に制御できないおそれがある。そうすると、例えば目標圧縮比に対して低圧縮比側にばらつけば燃焼が不安定になるおそれがある。また、高圧縮比側にばらつけばノッキングが発生するおそれがある。
そこで本実施形態では、実圧縮比と目標圧縮比との差から算出したモータトルク基本値に対して、コントロールシャフトトルク分を相殺する補正値を加えて最終的なモータトルク目標値とする。以下では、まずコントロールシャフトトルクの算出手段について説明した後に、圧縮比制御について説明する。
燃焼荷重及び慣性荷重によって生じるコントロールシャフトトルクは、筒内で圧縮された吸入空気がピストン60を押し下げる圧縮圧力に起因するトルク(以下「圧縮負荷トルク」という)と、燃焼圧力に起因するトルク(以下「燃焼負荷トルク」という)と、を加算したものと考えることできる。そこで、本実施形態では、これらを個別に算出し、加算することでコントロールシャフトトルクとする。
図4は、圧縮負荷トルクの基本波形を示した図である。
図4に示すように、本実施形態では予め基準となる圧縮負荷トルクの基本波形を設定しておき、運転状態及び圧縮比に応じてその基本波形の振幅を補正することで圧縮負荷トルクを算出する。
図5は、運転状態に応じて圧縮負荷トルクの基本波形を補正するマップである。
図5に示すように、高回転高負荷で運転しているときほど、基本波形の振幅値が大きくなるように補正する。これにより、吸入空気量に応じて変化する圧縮負荷トルクを精度良く算出することができる。
図6は、圧縮比に応じて圧縮負荷トルクの基本波形を補正するテーブルである。
図6に示すように、実圧縮比が高いときほど、基本波形の振幅値が大きくなるように補正する。これは、実圧縮比が高いときほど圧縮圧力も大きくなるためであり、これにより圧縮比に応じて変化する圧縮負荷トルクを精度良く算出することができる。
図7は、燃焼負荷トルクの基本波形を示した図である。
図7に示すように、圧縮負荷トルクのときと同様に予め基準となる燃焼負荷トルクの基本波形を設定しておき、運転状態及び圧縮比に応じてその基本波形の振幅及び位相を補正することで燃焼負荷トルクを算出する。
図8は、運転状態に応じて燃焼負荷トルクの基本波形を補正するマップである。
図8に示すように、高回転高負荷で運転しているときほど、基本波形に対して振幅が大きくなるように補正する。これにより、吸入空気量(燃料噴射量)に応じて変化する燃焼負荷トルクを精度良く算出することができる。
図9は、圧縮比に応じて燃焼負荷トルクの波形を補正するテーブルである。
図9に示すように、実圧縮比が高いときほど、基本波形に対して振幅が大きくなるように補正する。これにより、圧縮比に応じて変化する燃焼速度や燃焼重心位置に対応して精度良く燃焼負荷トルクを算出できる。
図10は、運転状態に応じて燃焼負荷トルクの基本波形の位相を補正するマップである。
図10に示すように、低回転高負荷で運転しているときほど、基本波形の位相が進角するように補正する。これは、エンジン回転速度が低回転のときほど点火時期が進角される傾向にあるからである。これにより、運転状態に応じて変化する燃焼速度や燃焼重心位置に対応して精度良く燃焼負荷トルクを算出できる。
図11は、圧縮比に応じて燃焼負荷トルクの基本波形の位相を補正するテーブルである。
図11に示すように、圧縮比が高いときほど、基本波形の位相が進角するように補正する。これにより、圧縮比に応じて変化する燃焼速度や燃焼重心位置に対応して精度良く燃焼負荷トルクを算出できる。
図12は、本実施形態によるモータトルク目標値算出制御について説明するブロック図である。
目標圧縮比算出部110には、エンジン回転速度と、エンジン負荷と、が入力される。目標圧縮比算出部110は、エンジン回転速度とエンジン負荷とに基づいて運転状態を判定し、運転状態に応じた目標圧縮比を算出し、出力する。
モータトルク基本値算出部120には、目標圧縮比と、実圧縮比と、が入力される。モータトルク基本値算出部120は、目標圧縮比と実圧縮比との差からモータトルク基本値を算出し、出力する。
モータトルク補正値算出部130には、エンジン回転速度と、エンジン負荷と、実圧縮比と、クランク位置と、点火時期と、が入力される。モータトルク補正値算出部130は、これら入力値に基づいてコントロールシャフトトルクを算出し、これをモータトルク補正値として出力する。
モータトルク目標値算出部140には、モータトルク基本値と、モータトルク補正値と、が入力される。モータトルク目標値算出部140は、モータトルク基本値からモータトルク補正値を減算してモータトルク目標値を算出し、出力する。
図13は、モータトルク補正値算出部130の詳細について説明するブロック図である。
圧縮負荷トルク算出部131には、エンジン回転速度と、エンジン負荷と、実圧縮比と、クランク角と、が入力される。圧縮負荷トルク算出部131は、エンジン回転速度とエンジン負荷とに基づいて運転状態を判定し、予め定められた圧縮負荷トルクの基本波形を運転状態及び実圧縮比に基づいて補正する。そして、補正した圧縮負荷トルク波形からクランク角に応じて圧縮負荷トルクを算出し、出力する。
燃焼負荷トルク算出部132には、エンジン回転速度と、エンジン負荷と、実圧縮比と、クランク角と、が入力される。燃焼負荷トルク算出部132は、エンジン回転速度とエンジン負荷とに基づいて運転状態を判定し、予め定められた燃焼負荷トルクの基本波形を運転状態及び実圧縮比に基づいて補正する。そして、補正した燃焼負荷トルク波形からクランク角に応じて燃焼負荷トルクを算出し、出力する。
加算部133には、圧縮負荷トルクと、燃焼負荷トルクと、が入力される。加算部133は、圧縮負荷トルクと燃焼負荷トルクとを加算してモータトルク補正値を算出し、出力する。
図14は、本実施形態による圧縮比制御について説明するフローチャートである。コントローラ2は、本ルーチンをエンジンの運転中に所定の演算周期(例えば10ms)で実行する。
ステップS1において、コントローラ2は、運転状態に基づいて目標圧縮比を算出する。
ステップS2において、コントローラ2は、実圧縮比と目標圧縮比とに基づいてモータトルク基本値を算出する。
ステップS3において、コントローラ2は、運転状態、クランク角及び実圧縮比に基づいて、圧縮負荷トルクを算出する。
ステップS4において、コントローラ2は、運転状態、クランク角及び実圧縮比に基づいて、燃焼負荷トルクを算出する。
ステップS5において、コントローラ2は、圧縮負荷トルクと燃焼負荷トルクとを加算してコントロールシャフトトルクを算出し、モータトルク補正値とする。
ステップS6において、コントローラ2は、モータトルク基本値からモータトルク補正値を減算してモータトルク目標値を算出する。
ステップS7において、コントローラ2は、アクチュエータ51にモータトルク目標値を入力してコントロールシャフト25を回転させ、圧縮比を目標圧縮比へと変更させる。
図15は、本実施形態による圧縮比制御の動作について説明するタイムチャートである。発明の理解を容易にするため、図15−1に本実施形態による動作を示し、図15−2にコントロールシャフトトルクを考慮しなかった場合の動作を示す。また、フローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
図15−2(E)に示すように、コントロールシャフトトルクを考慮せずに、実圧縮比と目標圧縮比とから算出したモータトルク基本値をモータトルク目標値とした場合は、図15−2(F)に示すように、コントロールシャフトトルクの影響によって圧縮比がばらつく。
これに対して、図15−1(E)に示すように、モータトルク基本値からコントロールシャフトトルクを減算したものをモータトルク目標値とすることで(S6)、図15−1(F)に示すように、コントロールシャフトトルクの影響を排除でき、圧縮比のばらつきを抑えることができる。
以上説明した本実施形態によれば、実圧縮比と目標圧縮比とに基づいて算出したモータトルク基本値に対して、コントロールシャフトトルクを相殺するようにモータトルク補正値を加算し、モータトルク目標値とした。これにより、コントロールシャフトトルクによる圧縮比のばらつきを抑えることができるので、精度良く圧縮比を目標圧縮比に制御できる。そのため、目標圧縮比に対して低圧縮比側にばらついて燃焼が不安定になることや、高圧縮比側にばらいてノッキングが発生することを抑制できる。
また、コントロールシャフトトルクを運転状態に応じて補正した圧縮負荷トルクと燃焼負荷トルクとに基づいて算出したので、コントロールシャフトトルクを精度良く算出することができる。
(第2実施形態)
次に、図16を参照して本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、モータトルク基本値が最大モータトルクの場合には、モータトルク補正値を加算しない点で第1実施形態と相違する。以下、その相違点について説明する。なお、以下に示す各実施形態では前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を用いて重複する説明を適宜省略する。
図16は、第2実施形態によるモータトルク目標値算出制御について説明するフローチャートである。コントローラ2は、本ルーチンをエンジンの運転中に所定の演算周期(例えば10ms)で実行する。
ステップS21において、コントローラ2は、モータトルク基本値が最大モータトルクか否かを判定する。コントローラ2は、モータトルク基本値が最大モータトルクであればステップS22に処理を移行し、そうでなければステップS3に処理を移行する。
ステップS22において、コントローラ2は、モータトルク基本値をモータトルク目標値とする。
図17は、本実施形態による圧縮比制御の動作について説明するタイムチャートである。フローチャートとの対応を明確にするため、フローチャートのステップ番号を併記して説明する。
時刻t1でアクセルペダルが踏み込まれると(図17(A))、目標圧縮比が変化して(図17(F);S1)、その目標圧縮比と実圧縮比との差からモータトルク基本値が算出される(図17(E);S2)。
そして、モータトルク基本値が最大モータトルクとなっているときは(図17(E);S21でYes)、素早く圧縮比を変更したいので、モータトルク補正値の算出は実施せずにモータトルク基本値をモータトルク目標値としてアクチュエータ51を制御する(図17(E);S22)。
これにより、ドライバ要求トルクの変動が大きいために、実圧縮比と目標圧縮比との差が大きくなってモータトルク基本値が最大モータトルクとなったときに、素早く圧縮比を変更してドライバ要求トルクを発生させることができる。したがって、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる他に、ドライバ要求トルクが大きく変動したときの運転性の悪化を抑制することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、上記各実施形態では、運転状態や圧縮比に応じて基本波形の振幅値を補正した。この振幅値と相関のあるパラメータとしては、基本波形の変化率(傾き)があるので、その変化率に応じて補正しても良い。基本波形の変化率も、振幅値と同様に高回転高負荷で運転しているときほど高くなる。
1 エンジン(内燃機関)
13 コントロールリンク
25 コントロールシャフト
31 シリンダブロック
33 クランクシャフト
51 アクチュエータ(駆動装置)
60 ピストン
S1 目標圧縮比算出手段
S2 基本値算出手段
S3 負荷トルク算出手段、圧縮負荷トルク算出手段
S4 負荷トルク算出手段、燃焼負荷トルク算出手段
S5、S6 第1目標駆動トルク算出手段
S7 圧縮比変更手段
S21,S22 第2目標駆動トルク算出手段

Claims (8)

  1. クランクシャフトと略平行に延びるコントロールシャフトと、
    ピストン、前記クランクシャフト及び前記コントロールシャフトを連結する複数のリンクと、
    前記コントロールシャフトを回転させる駆動装置と、
    を備え、
    前記コントロールシャフトを回転させて、前記複数のリンクの一つであって一端が前記コントロールシャフトに揺動自在に支持されるコントロールリンクの支持位置を変化させることによって、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関の圧縮比制御装置であって、
    運転状態に応じて目標圧縮比を算出する目標圧縮比算出手段と、
    前記目標圧縮比と実圧縮比との偏差から前記駆動装置の駆動トルク基本値を算出する基本値算出手段と、
    運転状態に応じて前記コントロールシャフトに作用する負荷トルクを算出する負荷トルク算出手段と、
    前記駆動トルク基本値に、前記負荷トルクを相殺する駆動トルク補正値を加算して前記駆動装置の目標駆動トルクを算出する第1目標駆動トルク算出手段と、
    前記駆動装置によって前記コントロールシャフトに前記目標駆動トルクを加えて前記コントロールシャフトを回転させる圧縮比変更手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の圧縮比制御装置。
  2. 前記負荷トルク算出手段は、
    圧縮圧力によって前記コントロールシャフトに作用する圧縮負荷トルクを算出する圧縮負荷トルク算出手段と、
    燃焼圧力によって前記コントロールシャフトに作用する燃焼負荷トルクを算出する圧縮負荷トルク算出手段と、
    を備え、
    前記圧縮負荷トルクと前記燃焼負荷トルクとを加算して前記負荷トルクを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  3. 前記圧縮負荷トルク算出手段は、
    高回転高負荷で運転しているときほど、前記ピストンの往復動によって周期的に作用する圧縮負荷トルクの振幅を大きくする
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  4. 前記圧縮負荷トルク算出手段は、
    実圧縮比が高いときほど、前記ピストンの往復動によって周期的に作用する圧縮負荷トルクの振幅を大きくする
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  5. 前記燃焼負荷トルク算出手段は、
    高回転高負荷で運転しているときほど、前記ピストンの往復動によって周期的に作用する燃焼負荷トルクの振幅を大きくする
    ことを特徴とする請求項2から4までのいずれか1つに記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  6. 前記燃焼負荷トルク算出手段は、
    実圧縮比が高いときほど、前記ピストンの往復動によって周期的に作用する燃焼負荷トルクの振幅を大きくする
    ことを特徴とする請求項2から5までのいずれか1つに記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  7. 前記燃焼負荷トルク算出手段は、
    点火時期が進角しているときほど、前記ピストンの往復動によって周期的に作用する燃焼負荷トルクの位相を進角させる
    ことを特徴とする請求項2から6までのいずれか1つに記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
  8. 前記駆動トルク基本値が前記駆動装置の最大トルクとなったときは、前記負荷トルク及び前記駆動トルク補正値を算出せずに、その駆動トルク基本値を前記駆動装置の目標駆動トルクとする第2目標駆動トルク算出手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1つに記載の内燃機関の圧縮比制御装置。
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