JP2010189237A - 備前焼製造方法および備前焼 - Google Patents

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Abstract

【課題】 色合いの自由度を更に向上することができる新規な備前焼の製造方法およびその製造方法を用いて製造された備前焼を提供すること。
【解決手段】 備前土等の陶土を任意の形状に成型した陶土成型体を形成し、この陶土成型体の凹部に装飾用材料を配置し、更に当該装飾用材料上にガラスを配置し、これらを登り窯等の炉で焼成する。装飾用材料は植物や金属等を用いる。これにより、変化のある様々な色合いを有する装飾部を具備する備前焼を製造することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、新規な備前焼およびその製造方法に関する。
備前焼は、岡山県備前市周辺を産地とするもので、釉薬を一切使わずに焼成によって堅く締められた赤みの強い味わいや、窯変によって生み出され一つとして同じ模様にはならないのが特徴の陶器である。
ここで、焼け色は、陶土の種類、焼成方法によって異なる。
まず陶土は、山土、田土、黒土等があり、窯の種類や燃料、作家の考え方により、それぞれの土を混ぜて窯にあった陶土に作り変える。そして、作品の大小、用途によって、石や砂の割合、大きさを決め、その陶土を練って製作する。
焼成方法は、焼成温度や焼成時間、焼成の燃料、窯の種類等があり、これらを適宜組み合わせて焼成を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−59334
上述したように、備前焼は釉薬を用いずに陶土の種類、焼成方法によって種々の焼き色を醸し出すことができるが、更なる色合いの自由度があれば、キーホルダーやストラップ、ペンダントトップ等のアクセサリーなどにも適用できる点で好ましい。
そこで本発明は、色合いの自由度を更に向上することができる新規な備前焼の製造方法およびその製造方法を用いて製造された備前焼を提供することを目的とする。
本発明の備前焼製造方法は、陶土を任意の形状に成型した陶土成型体上に装飾用材料を配置し、当該装飾用材料上にガラスを配置し、これらを焼成することを特徴とする。また、ガラスを用いないで、陶土成型体上に装飾用材料だけを配置し、これを焼成することも可能である。前記装飾用材料は植物や金属を用いることができる。また、前記焼成は登り窯を使用して行うのが好ましい。
また、本発明の備前焼は、装飾用材料とガラスを加熱して形成された装飾部を具備することを特徴とする。また、ガラスを用いないで装飾用材料のみを加熱して形成された装飾部を具備するものでも良い。前記装飾用材料は植物や金属を用いることができる。また、これらの備前焼は、上述した本発明の備前焼製造方法によって製造することができる。
本発明では、植物や金属等の装飾用材料を従来の備前焼と一体となるように製造することができるので、色合いの自由度を更に向上することができる。
本発明の備前焼の製造方法を示す断面図である。 本発明の備前焼を示す正面図である。
本発明の備前焼製造方法は、陶土を任意の形状に成型した陶土成型体1上に装飾用材料2を配置し、当該装飾用材料2上にガラス3を配置し、これらを焼成するものである。
陶土成型体1は、一般的な備前焼のものと同様に、備前土等の陶土に水を混ぜて粘土状にし、任意の形状に成形すれば良い(図1(a)参照)。例えば、デザインを考えてペンダントトップやキーホルダー等の形状に作成することができる。また、食器や酒器、花瓶、陶琴など、陶土によって形成できるものであれば、どのようなものでも作成することができる。なお、陶土成型体1を成形する際、窪みや溝等の凹部1Aを形成しておくと、装飾用材料2やガラス3を配置し易くなる点で好ましい。
陶土としては、山土、田土、黒土等があり、窯の種類や燃料、作家の考え方により、それぞれの土を混ぜて窯にあった陶土に作り変えることができる。一般的な備前土の平均的化学組成は、珪酸分60〜65%、アルミナ分18〜22パーセント、鉄分1.5〜2.5パーセント、アルカリ3〜4パーセントである。
装飾用材料2は、装飾となり得るものであればどのようなものでも良く、ガラス3と反応してガラス3に色を付けることができる材料や、それ自体が装飾的な形状をしているものを用いることができる。例えば植物や、金属等の無機化合物を適用することができる。植物としては、杉、檜、ゴールドクレスト、いちじく、紅葉等の葉、にんじんや玉ねぎ等の野菜などを挙げることができる。また、金属としては、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、スズ、鉛等を挙げることができる。その他、砂、小石、魚貝類、植物の灰、炭、調味料等を用いることもできる。もちろん、これらを2種類以上用いても構わない。
この装飾用材料2を陶土成型体1上に配置し(図1(b)参照)、その上にガラス3を載置する(図1(c)参照)。ガラス3は、焼成した際に、陶土成型体1や装飾用材料2と一体となって表面を覆うためのものである。載置するガラス3は、粉状や粒状のものが利用できる。なお、ガラス3の量が多すぎると、焼成する際に下に敷くカーボンランダム等で出来た板に接着するなどの問題があるため、ガラス3の量は、窪みや溝等の凹部1Aに収まる量以下にするのが好ましい。
また、ガラス3に対し金属の配合比が多いと、ガラス3が不透明になる。したがって、金属の種類にもよるが、ガラス3の重量(A)に対する金属の重量(B)の配合割合を調節する方が好ましい。具体的には、金や銀であれば50%以下、銅や鉄であれば20%以下、アルミニウムやスズであれば10%以下、鉛であれば5%以下にするのが好ましい。
また、金属の耐火度が低いものはガラス3の割合を多くする必要がある。例えば重量比で金属に対しガラスの割合を1:10で配合する。また、金属の耐火度が備前焼よりも高い金属であれば、金属に対しガラスの割合を10:2にしても良い。
また、金属の場合、ガラス3を載置しないで焼成することも可能である。
焼成は、一般的な備前焼と同様の方法で行うことができ、電気釜、ガス釜、灯油釜、小釜(角釜)、登り窯等を用いて行う。温度は、ガラス3のガラス転移温度以上に加熱できればどのような温度でも良く、例えば800℃から1250℃ぐらいにすれば良い。焼成時間は窯の造りや大きさ等にもよるが、例えば、電気釜であれば数時間、ガス釜、灯油釜、小釜(角釜)なら数日間、登り窯なら10日前後の焼成を行う。
電気釜を用いる場合、配置場所によって温度差が生じることはほとんどなく、酸化焼成、還元焼成のいずれでも、ほぼ単一的な焼成になる。
一方、登り窯は場所により温度差が生じるため、作品の配置場所等により様々な色合い、おもしろい焼き色を出すことができる。
また、割木等を用いた焼成で酸化、還元を繰り返し行うことによっても様々な色合いを出すことができる。例えば、銅は酸化焼成により青色系のものになる。また、鉄は酸化焼成では第二酸化鉄(Fe2O3)のまま残るため黄色から淡赤系のものになり、還元焼成すると、第一酸化鉄になって青色系のものになる。また、割木等が燃えるときに発生する煙や灰、種々のガスにより、金、銀、赤、青、黄、茶、黒等の色が発生したり、これらの色が混合したりすることにより、登り窯でしか見られない窯変を起こす。このように、本発明の備前焼製造方法は、一つとして同じ模様にはならないという備前焼の特徴を装飾部4(装飾材料とガラスの部分)に対しても発揮することができる点で優れている。
ところで、備前焼以外の陶磁器等によく用いられる釉薬は、熔ける温度にまで上昇しないと濁ったままで透明にならず、焼成温度に合わせて適宜選択されるものである。しかし、上述したように、登り窯内は場所により温度差が生じるため、釉薬を用いた作品を登り窯で焼成すると、作品の配置場所により透明にならず、中の植物や金属が見えなくなるという不具合が生じやすい。また、釉薬は、付け過ぎるとひび割れや不透明になるという問題もある。更に、釉薬は液体であるため、作品にかけるときにこぼれたり、作品によってはかけられないものがあるという問題もある。一方、本発明のようにガラスを用いる場合には、透明度が一定しており、窯内の配置場所を選ばない点で好適である。また、ガラスなら何かに包んで窯に入れることも可能である。更に、ガラスを少しずつピンセット等で置いていく等の繊細な作業によりデザインを作ることもできる。
焼成を終えると、装飾用材料2とガラス3が加熱されて形成された装飾部4を備える備前焼10が完成する(図1(d)、図2参照)。また、ガラスを用いないで金属のみを陶土成型体1上に置いて焼成した場合には、金属による装飾部を備えた備前焼が完成する。
このようにして形成された備前焼10の装飾部4は、装飾用材料2に用いた植物や金属の種類や量、ガラスとの配合比、焼成時の温度や時間等により変化のある様々な色合いを醸し出すことができる。
1 陶土成型体
1A 凹部
2 装飾用材料
3 ガラス
4 装飾部
10 備前焼

Claims (10)

  1. 陶土を任意の形状に成型した陶土成型体上に装飾用材料を配置し、当該装飾用材料上にガラスを配置し、これらを焼成することを特徴とする備前焼製造方法。
  2. 陶土を任意の形状に成型した陶土成型体上に装飾用材料を配置し、これを焼成することを特徴とする備前焼製造方法。
  3. 前記装飾用材料は植物であることを特徴とする請求項1記載の備前焼製造方法。
  4. 前記装飾用材料は金属であることを特徴とする請求項1又は2記載の備前焼製造方法。
  5. 前記焼成は登り窯を使用して行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の備前焼製造方法。
  6. 装飾用材料とガラスを加熱して形成された装飾部を具備することを特徴とする備前焼。
  7. 装飾用材料を加熱して形成された装飾部を具備することを特徴とする備前焼。
  8. 前記装飾用材料は植物であることを特徴とする請求項6記載の備前焼。
  9. 前記装飾用材料は金属であることを特徴とする請求項6又は7記載の備前焼。
  10. 請求項1ないし5のいずれかに記載の備前焼製造方法によって製造されたことを特徴とする備前焼。
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