JP2010189121A - 給送装置、その制御方法、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

給送装置、その制御方法、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】大量の原稿を連続して給送するドキュメントスキャナのような装置では、分離給送モードが初期設定で指定されている。このような装置を、手差し給送を主用途で使用する状況では、装置を起動する度に手差し給送モードを切り替えなければならない。
【解決手段】シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検出手段を有し、給送開始指示が受付けられた前は検知手段がシート状部材を検知しておらず、給送開始指示が受付けられた後に前記検出手段がシート状部材を検出したときは、分離有効状態から分離無効状態へ分離手段を遷移させる状態制御手段とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、画像読取装置や画像形成装置に使用される給送装置及びその制御方法に関する。
画像読取装置や画像形成装置に使用される給送装置は、一般に、手差しモードと分離給送モードとを備えている。手差しモードでは、操作者が原稿を1シートづつ給送位置まで手で差し入れるモードである。手差しモードは、分離機構が原稿を破損してしまう恐れある場合や、あえて複数の原稿を重ねて給送したい場合などで、利用される。一方、分離給送モードは、原稿台に積載された1枚以上の原稿を送りローラによって搬送路へ送り込むモードである。なお、分離給送モードでは、複数枚の原稿が重なって搬送路に送り込まれないようするために、分離ローラが原稿を1枚ずつ分離する。従来、手差しモードで分離給送モードを択一的に選択するためのスイッチが提案されている(特許文献1)。
特開平11−263464号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、手差し給送するために、毎回、操作者が選択スイッチを操作しなければならない。よって、操作が煩雑である。特に、大量の原稿を連続して給送するドキュメントスキャナのような装置では、分離給送モードが初期設定で指定されている。よって、このような装置を、手差し給送を主用途で使用する状況では、装置を起動する度に手差し給送モードに切り替えなければならない。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。例えば、本発明は、給送装置における給送モードの切り替えに伴う操作者の負担を軽減することを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
本発明は、例えば、画像読取装置や画像形成装置に使用される給送装置に適用できる。給送装置は、例えば、
シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検知手段と、
前記シート状部材の給送を開始させるための給送開始指示を受け付ける受付手段と、
前記給送開始指示が受け付けられると、前記シート状部材を搬送路に給送する給送手段と、
複数のシート状部材が給送されたときに該複数のシート状部材を1つずつ分離する分離手段と、
前記給送開始指示が受け付けられる前は前記検知手段が前記シート状部材を検知しておらず、前記給送開始指示が受け付けられた後に前記検知手段が前記シート状部材を検知したときは、分離有効状態から分離無効状態へ前記分離手段を遷移させる状態制御手段と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、給送開始指示が受け付けられる前はシート状部材が検知されておらず、給送開始指示が受け付けられた後にシート状部材が検知されたときは、分離有効状態から分離無効状態へ分離手段が遷移する。これにより、給送装置における給送モードの切り替えに伴う操作者の負担が軽減される。
給送装置100の概略断面図である。 給送判定処理を示したフローチャートである。 給送判定処理を示したフローチャートである。 分離給送モードから手差し給送モードへ遷移させて良いか否かを問い合せるためのメッセージの一例を示す図である。 給送装置100の概略断面図である。 給送判定処理を示したフローチャートである。 重送検出を有効にするか無効にするかを問い合せるためのメッセージの一例を示す図である。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は、給送装置100の概略断面図である。給送装置100は、画像読み取り対象である原稿を画像読取装置の内部に給送する装置である。画像読取装置は、イメージスキャナ、原稿読取装置、ドキュメントスキャナなどと呼ばれることもある。給送装置100は、複数枚の原稿(シート状部材)を積載し、連続で原稿を給送することができる。以下では、シート状部材の一例として紙製の原稿について説明するがこの限りではない。シート状部材はフィルムや紙幣などであってもよい。
原稿台101は、複数枚の原稿を積載可能な原稿積載手段である。原稿台101は、CPU109によって制御される原稿台昇降モータ102によって上昇したり、下降したりする。このように原稿台101はシート状部材を積載する積載手段の一例である。また、原稿台昇降モータ102は、分離手段が分離有効状態に遷移すると、シート状部材を搬送路へ給送できるようシート状部材を上昇させる上昇手段の一例である。
給送位置検知センサ103は、原稿が所定の給送位置まで上昇したことを検知するセンサである。原稿台昇降モータ102や給送位置検知センサ103を必要としない給送装置も存在する。これは、原稿台101に搭載できる原稿枚数が少ない給送装置などである。
紙検知センサ104は、原稿が原稿台101に積載されていることを検知する原稿検知手段である。すなわち、紙検知センサ104は、シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検知手段の一例である。また、紙検知センサ104は、積載手段にシート状部材が搭載されているか否かを検知する手段でもある。
給送ローラ105は、原稿台101に積載されている原稿を分離給送位置まで移動させるよう回転するローラである。送りローラ106は、原稿を搬送路110に送り込むよう回転するローラである。このように、給送ローラ105や送りローラ106は、給送開始指示が受け付けられると、シート状部材を搬送路に給送する給送手段の一例である。
分離ローラ107は、複数枚の原稿が重なって搬送路110に送り込まれないよう回転する分離手段である。分離モータ108は、CPU109によって制御されて分離ローラ107を駆動するモータである。複数枚の原稿を連続で給送する際に、CPU109は、搬送方向とは逆方向に分離ローラ107を回転させる。このよに、分離ローラ107が搬送方向とは逆回転である分離方向に回転している状態での給送を分離給送(分離給送モード)と呼ぶ。このように、分離ローラ107は、複数のシート状部材が給送されたときに複数のシート状部材を1つずつ分離する分離手段の一例である。
上述したように、薄い原稿や剛性の弱い原稿は、分離ローラ107によって破損してしまうおそれがある。また、あえて複数枚の原稿を重ねて給送したい場合もある。このようときには、手差し給送(手差し給送モード)が利用される。分離給送モードから手差し給送モードに切り替わると、CPU109は、分離モータ108への電力供給を停止させるか、分離ローラ107が搬送方向に回転するよう分離モータ108を駆動する。これにより、分離ローラ107は、搬送方向に従動ないしは送方向に回転することになる。
手差し給送においては、操作者が原稿を1シートづつ給送位置まで手で差し入れることで給送が実現する。よって、CPU109は、紙検知センサ104が原稿を検知していない状態では給送ローラ105を積極的に駆動せず、紙検知センサ104が原稿を検知している状態では給送ローラ105を駆動する。
なお、手差し給送において、CPU109は、原稿台101の原稿搭載面と搬送路の搬送面とが同一面となるように、原稿台昇降モータ102を駆動してもよい。両者が同一面となれば、操作者は、給送位置まで1シートづつ原稿を手で差し入れやすくなる。
複数のシート状部材が給送されたときに複数のシート状部材を1つずつ分離する分離手段は、必ずしも分離ローラ107によって実現される必要はない。例えば、分離手段は、原稿に押付けられることで原稿の分離を実現する分離パッドなどの単なる摩擦部材であってもよい。分離ローラ107が分離パッドであった場合、手差し給送では、分離パッドが原稿に与える押付け圧を弱くする機構が動作することが望ましい。例えば、分離パッドを分離位置から退避させる機構の如くである。
CPU109は、例えば、紙検知センサ104が出力される検知情報を元に、分離給送すべきか手差し給送すべきかを判定し、分離ローラ107による分離を有効とするか無効とするかを決定する。
なお、CPU109は、給紙口に原稿が挿入されているか否かを検知する紙検知センサ(以下、紙挿入検知センサと呼ぶ)からの検知情報を元に、分離給送すべきか手差し給送すべきかを判定し、分離ローラ107による分離を有効とするか無効とするかを決定してもよい。紙挿入検知センサは、給送位置検知センサ103や紙検知センサ104とは独立したセンサであってもよいし、これらのセンサを利用したものであってもよい。例えば、紙挿入検知センサは、給送位置検知センサ103からの検知情報が原稿を検知していることを示しているときには給紙口に原稿が挿入されていることを示す情報をCPU109に出力し、一方で、給送位置検知センサ103からの検知情報が原稿を検知していないことを示しているときには給紙口に原稿が挿入されていないことを示す情報をCPU109に出力してもよい。また、紙挿入検知センサは、給送位置検知センサ103と紙検知センサ104との間を原稿が遮ったことを検知するセンサであってもよい。また、紙挿入検知センサは、給送ローラ105の付近へ紙が挿入されたことを検知する検知レバーであってもよい。このように、紙挿入検知センサは、搬送路の入り口に設けられた給紙口にシート状部材が挿入されているか否かを検知する手段の一例である。
タッチパネル120は、情報を入力するための入力装置と情報を出力するための出力装置である。CPU109は、タッチパネル120から入力された指示を受け付けたり、操作者への問い合せやメッセージをタッチパネル120へ出力したりする。
図2は、給送判定処理を示したフローチャートである。ステップS201で、CPU109は、タッチパネル120から入力された給送開始指示を受け付ける。このように、CPU109は、シート状部材の給送を開始させるための給送開始指示を受け付ける受付手段として機能する。
ステップS202で、CPU109は、紙検知センサ104が原稿台101の原稿を検知しているか否かを判定する。より具体的には、紙検知センサ104が原稿を検知している状態で給送開始指示を受け付けたのか否かを判定する。紙検知センサ104が原稿を検知している状態で給送開始指示を受け付けたのであれば、CPU109は、分離給送すべきと決定し、ステップS203に進む。
ステップS203で、CPU109は、分離給送準備に移行する。分離給送準備では、給送可能位置まで原稿台101を上昇させるよう、CPU109は原稿台昇降モータ102を駆動する。ステップS204で、CPU109は、分離給送を実行することを示す情報をタッチパネル120に表示するとともに、分離ローラ107を分離方向に回転させるよう分離モータ108を制御する。
ステップS205で、CPU109は、紙検知センサ104が原稿を検知しているか否かを判定する。紙検知センサ104が原稿を検知していなければ、ステップS204に戻り、CPU109は、分離給送を継続する。このように、給送装置100は、紙無しが検知されるまで、原稿台101に積載された原稿を1枚ずつ分離して、連続して分離給送し続ける。紙無しが検知されると、ステップS206に進む。ステップS206で、CPU109は、給送ローラ105、送りローラ106及び分離ローラ107の回転を停止させ、給送を終了する。
一方、ステップS202において、原稿を検知していない状態で給送開始指示を受け付けたのであれば、CPU109は、手差し給送を実行すべきと判定し、ステップS207に進む。ステップS207で、CPU109は、手差し給送の準備に移行する。すなわち、CPU109は、給送分離モードから手差し分離モードへと分離ローラ107及び分離モータ108を移行させる。つまり、CPU109は、分離ローラ107及び分離モータ108を分離有効状態から分離無効状態へ遷移させる。CPU109は、給送可能位置まで原稿台101を上昇させるよう、CPU109は原稿台昇降モータ102を駆動する。原稿台101の原稿搭載面と搬送路の搬送面とが同一面になるため、操作者は、1シートづつ原稿を搭載しやすくなる。
ステップS208で、CPU109は、給送終了指示が入力されたか否かを判定する。入力されたのであれば、ステップS211に進み、CPU109は、給送ローラ105及び送りローラ106などの回転を停止させ、給送を終了する。
一方、給送終了指示が入力されていなければ、ステップS209に進む。ステップS209で、CPU109は、紙検知センサ104が原稿を検知しているか否かを判定する。紙検知センサ104が原稿を検知していなければ、ステップS208に戻る。紙検知センサ104が原稿を検知したのであれば、ステップS210に進む。ステップS210で、CPU109は、手差しされた原稿の給送を実行する。手差し給紙モードでは分離ローラ107の分離機能が無効になっているため、原稿が保護される。このように、給紙終了指示が入力されるまで、手差し給紙が繰り返し実行されることになる。
図3は、給送判定処理を示したフローチャートである。図2と共通するステップには同一の参照符号を付与することで説明を簡潔にする。とりわけ、図2と比較すると図3では、ステップS301及びS302がステップS202とS207との間に挿入されている。
ステップS202で、紙検知センサ104が原稿を検知していない状態で給送開始指示が受け付けられると、ステップS301に進む。ステップS301で、CPU109は、手差し給送への移行を促すためのメッセージをタッチパネル120から出力する。なお、CPU109は、分離ローラ107による分離機能を有効状態から無効状態(すなわち、分離給送モードから手差し給送モード)へ遷移させて良いか否かを問い合せるためのメッセージをタッチパネル120から出力してもよい。
図4は、分離給送モードから手差し給送モードへ遷移させて良いか否かを問い合せるためのメッセージの一例を示す図である。ダイアログ400は、分離給送モードか手差し給送モードかを選択するためのラジオボタンを有している。タッチパネル120は、有効状態から分離無効状態へ分離手段を遷移させて良いか否かを問い合せるためのメッセージを出力する出力手段の一例である。また、タッチパネル120やCPU109は、分離有効状態から分離無効状態への遷移を許可するか否かの指示を受け付ける手段としても機能する。CPU109は、分離無効状態への遷移を許可する指示が受け付けられると分離手段を分離無効状態へ遷移させることになる。
なお、タッチパネル120は、分離機能が有効状態から無効状態かを示す通知または現在の給送モードが分離給送モードか手差し給送モードかを示す通知を表示してもよい。なお、タッチパネル120に代えて、発音手段(例えばブザーなど)や、発光表示手段(例えば発光LEDや液晶表示部)、給送装置100に接続された制御手段(例えばパーソナルコンピュータなど)であってもよい。このように、タッチパネル120などは、分離手段が分離有効状態にあるか分離無効状態にあるかを示す情報を通知する通知手段の一例である。なお、通知は、給紙モードが切り替わったことを示す警告や、分離機構の状態が切り替わったことを示す警告であってもよい。
ステップS302で、CPU109は、給送モードの変更許可が操作者から得られたか否かを判定する。例えば、CPU109は、タッチパネル120から入力された分離給送モードから手差し給送モードへの遷移を許可する指示を受け付けたか否かを判定する。給送モードの変更許可が得られると、分離給送モードから手差し給送モードへ切り替えるために、ステップS207に進む。一方で、給送モードの変更許可が得られなければ、分離給送モードをそのまま維持し、ステップS203に進む。
ところで、給送装置100は、搬送路において複数のシート状部材が重送しているか否かを検出する重送検出センサを備えていてもよい。一般に、CPU109は、重送検出センサが重送を検知すると、原稿の搬送を停止してしまう。上述したように、本発明では、手差し給送モードに移行すると分離機構が無効となる。よって、重送が発生すると原稿の搬送が停止してしまう。しかし、封筒、エンベロープ、切手や付箋紙を貼った原稿、原稿が大きすぎて搬送可能な大きさに折り曲げたもの、分離給送の制限を超えた厚紙やカードなどは、手差し給送することが要求される。よって、手差し給紙モードでは、重送検出を無効とし、搬送を停止させないことが望ましい。一般に、重送検出センサの有効/無効は操作者がマニュアルで切り替えるか、そもそも無効にできないものもある。
そこで、本実施例では、手差し給送モードに移行したとき、すなわち、分離機構が無効になったときは、CPU109が、重送検出センサを無効とする。このように、重送検出センサを自動で無効にできれば、操作者の負担が軽減されよう。
図5は、給送装置100の概略断面図である。すでに説明した箇所には同一の参照符号を付与している。重送検出センサ501は、搬送路110の途中に設けられている。重送検出センサ501は、搬送路110を通過する原稿が1枚なのか複数なのかを示す情報をCPU109に出力する。重送検出センサ501は、搬送路において複数のシート状部材が重送しているか否かを検出する重送検出手段の一例である。
重送検出センサ501の実現方法は種々考えられる。例えば、搬送路110を挟んで発光素子と受光素子を対向配置した光学式のセンサがある。この光学式のセンサでは、発光素子から出力され、搬送路110の原稿を透過した光を受光素子が検出する。受光素子は、光の透過量に応じた信号をCPU109に出力する。CPU109は、信号の強度と閾値とを比較することで、複数枚の原稿が重送しているのか否かを判定できる。
また、重送検出センサ501は、搬送路の原稿を挟むよう配置された、原稿の厚みを検出する厚み検出センサであってもよい。厚み検出センサは、原稿の厚みに応じた信号をCPU109に出力する。CPU109は、信号の強度と閾値とを比較することで、複数枚の原稿が重送しているのか否かを判定できる。
重送検出センサ501は、搬送路110を挟んで発光素子と受光素子とを対向配置させた原稿通過タイミング検出センサであってもよい。CPU109は、原稿の通過タイミングから算出した原稿の長さが1枚の原稿の長さを超えているか否かを判定することで、原稿の重送を検知できる。原稿通過タイミング検出センサは、搬送路110の片側に発光素子と受光素子とを配置させて、原稿、または対向した搬送路面からの反射光を検出するセンサであってもよい。原稿からの反射光量と搬送路面からの反射光量が違うことで、原稿通過タイミングが検出される。原稿通過タイミング検出センサは、搬送路110の片側に発光素子と受光素子を配置し、搬送路対向側に導光部材を配置し、発光素子から出力され導光部材を透過した光を受光素子が検出するものであってもよい。
重送検出センサ501は、搬送路110を挟んで超音波発信装置と超音波受信装置とを対向配置したセンサであってもよい。超音波発信装置から発信され、搬送路110の原稿を透過してきた超音波を超音波受信装置が検出する。CPU109は、超音波受信装置が出力する、超音波の透過量を示す信号と閾値とを比較することで、原稿の重送を検知する。
図6は、給送判定処理を示したフローチャートである。図2と共通するステップには同一の参照符号を付与することで説明を簡潔にする。とりわけ、図2と比較すると図5では、ステップS601がステップS202とS203との間に挿入され、S602がステップS202とS207との間に挿入されている。
ステップS202で、手差し給送モードを無効(分離機構を有効)にすべきときはステップS601に進み、手差し給送モードを有効(分離機構を無効)にすべきときはステップS602に進む。
ステップS601で、CPU109は、重送検出を有効にする。例えば、CPU109は、重送検出センサ501の検知機能を有効にする。CPU109は、重送検出センサ501により原稿の重送を検知したときは原稿の搬送を停止し、原稿の破損を防止する。また、CPU109は、タッチパネル120から原稿の重送を検知したことを操作者に通知してもよい。
一方で、ステップS602で、CPU109は、重送検出センサ501の検知機能を無効にする。例えば、CPU109は、重送検出センサ501への電力の供給を停止したり、重送検出センサ501からの検知信号を無視したりすることで、重送検出センサ501の検知機能を無効にする。このように、CPU109は、分離手段が分離無効状態に遷移すると、重送検出手段を有効から無効に切り替える切替手段の一例である。
なお、ステップS601は、図3におけるステップS202とS203との間に挿入され、S602がステップS302とS207との間に挿入されてもよい。
ところで、手差し給紙モードに移行する際に、CPU109は、重送検出を有効にするか無効にするかを問い合せるためのメッセージをタッチパネル120に表示してもよい。
図7は、重送検出を有効にするか無効にするかを問い合せるためのメッセージの一例を示す図である。ダイアログ700は、重送検出を有効にするか無効にするかを選択するためのラジオボタンを有している。ステップS602において、CPU109は、ダイアログ700をタッチパネル120に表示し、ダイアログ700において有効が選択されたか無効が選択されたかを判定する。CPU109は、無効が選択されたときは重送検出を無効に設定し、有効が選択されたときは重送検出を有効に設定する。これにより、操作者の選択の自由を確保することができる。
以上説明したように、CPU109は、給送開始指示が受け付けられる前は検知手段がシート状部材を検知しておらず、給送開始指示が受け付けられた後に検知手段がシート状部材を検知したときは、分離有効状態から分離無効状態へ分離手段を遷移させる状態制御手段として機能する。これにより、給送装置における給送モードの切り替えに伴う操作者の負担が軽減される。
本実施例によれば、シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検知手段を、積載手段にシート状部材が搭載されているか否かを検知するセンサや、給紙口にシート状部材が挿入されているか否かを検知するセンサによって実現することができる。これらのセンサは、給送装置が通常備えているセンサであるため、本発明を実施するために必要となる追加のコストを抑制しやすくなる。
なお、操作者の個別的な事情を反映させるために、分離有効状態から分離無効状態へ分離手段を遷移させて良いか否かを問い合せてもよい。分離手段が分離有効状態にあるか分離無効状態にあるかを示す情報を通知すれば、操作者は、装置の状態を理解しやすいだろう。例えば、給送装置が分離有効状態にあるにもかかわらず、手差しを行おうとすることを抑制できるだろう。
さらに、分離手段が分離無効状態に遷移すると、重送検出手段を有効から無効に切り替えてもよい。手差し給紙モードでは、重送検知にひっかかってしまうような厚紙などの特殊なシート状部材が給紙されることが多い。よって、分離手段が分離無効状態に遷移したときは、自動で、重送検知を無効に切り替えることで、ユーザの負担を軽減できるであろう。
上述の給送装置100は、複写機、複合機、印刷装置、プリンタなどの画像形成装置に採用されてもよい。
100・・・給送装置
101・・・原稿台
102・・・原稿台昇降モータ
103・・・給送位置検知センサ
104・・・紙検知センサ
105・・・給送ローラ
106・・・送りローラ
107・・・分離ローラ
108・・・分離モータ
109・・・CPU

Claims (10)

  1. シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検知手段と、
    前記シート状部材の給送を開始させるための給送開始指示を受け付ける受付手段と、
    前記給送開始指示が受け付けられると、前記シート状部材を搬送路に給送する給送手段と、
    複数のシート状部材が給送されたときに該複数のシート状部材を1つずつ分離する分離手段と、
    前記給送開始指示が受け付けられる前は前記検知手段が前記シート状部材を検知しておらず、前記給送開始指示が受け付けられた後に前記検知手段が前記シート状部材を検知したときは、分離有効状態から分離無効状態へ前記分離手段を遷移させる状態制御手段と
    を備えることを特徴とする給送装置。
  2. シート状部材を積載する積載手段をさらに備え、
    前記検知手段は、前記積載手段にシート状部材が搭載されているか否かを検知する手段であることを特徴とする請求項1に記載の給送装置。
  3. シート状部材を積載する積載手段と、
    前記搬送路の入り口に設けられた給紙口と
    をさらに備え、
    前記検知手段は、前記給紙口にシート状部材が挿入されているか否かを検知する手段であることを特徴とする請求項1に記載の給送装置。
  4. 前記検知手段が前記シート状部材を検知していない状態で前記給送開始指示が受け付けられると、前記分離有効状態から前記分離無効状態へ前記分離手段を遷移させて良いか否かを問い合せるためのメッセージを出力する出力手段と、
    前記分離有効状態から前記分離無効状態への遷移を許可するか否かの指示を受け付ける手段と
    をさらに備え、
    前記状態制御手段は、前記分離無効状態への遷移を許可する指示が受け付けられると、前記分離手段を前記分離無効状態へ遷移させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の給送装置。
  5. 前記分離手段が前記分離有効状態に遷移すると、前記シート状部材を前記搬送路へ給送できるよう該シート状部材を上昇させる上昇手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の給送装置。
  6. 前記分離手段が前記分離有効状態にあるか前記分離無効状態にあるかを示す情報を通知する通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の給送装置。
  7. 前記搬送路において複数のシート状部材が重送しているか否かを検出する重送検出手段と、
    前記分離手段が前記分離無効状態に遷移すると、前記重送検出手段を有効から無効に切り替える切替手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の給送装置。
  8. 画像読取装置であって、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の給送装置
    を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  9. 画像形成装置であって、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の給送装置
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. シート状部材を搬送路に給送する給送手段と、複数のシート状部材が給送されたときに該複数のシート状部材を1つずつ分離する分離手段とを備えた給送装置の制御方法であって、
    シート状部材が給送可能な状態にあるか否かを検知する検知工程と、
    前記シート状部材の給送を開始させるための給送開始指示を受け付ける受付工程と、
    前記給送開始指示が受け付けられる前は前記シート状部材が検知されておらず、前記給送開始指示が受け付けられた後に前記シート状部材が検知されたときは、分離有効状態から分離無効状態へ前記分離手段を遷移させる状態制御工程と
    を備えることを特徴とする給送装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015106817A (ja) * 2013-11-29 2015-06-08 キヤノン株式会社 原稿読取装置、原稿読取装置の制御方法、及びプログラム
JP2016060569A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 キヤノン電子株式会社 給送装置およびその制御方法、並びにプログラム
JP2017034607A (ja) * 2015-08-05 2017-02-09 キヤノン株式会社 画像読取装置、その制御方法、及びプログラム

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