JP2010188680A - 中綴じ針金不良検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本の内部にて針金が綴じきらない不良及び背部から外側に飛び出す不良を検知することができる中綴じ針金不良検査装置を提供すること。
【解決手段】中綴じ針金不良検査装置は、本Pを開いた状態で搬送する本搬送手段14と、搬送される本Pの上端位置を制御する上端位置制御手段15と、本Pの針金13を磁化する針金磁化手段11と、所定位置を通過する本Pを検知する本検知手段14と、本Pが検知されているときに当該本Pの針金13の磁界強度を検出する磁界強度検出手段12と、磁界強度検出手段12により検出される前記磁界強度が正常範囲内であるかにより良否判定を行う良否判定手段23と、を具備する。磁界強度検出手段12は、本Pの内部に位置する針金23の磁界強度を検出する第1の磁界強度検出装置12aと、本Pの背部の外側に位置する針金13の磁界強度とを検出する第2の磁界強度検出装置12bと、を具備する。
【選択図】図2

Description

本発明は、中綴じ機で丁合い又は針金綴じされた本の針金綴じ不良を検査するための中綴じ針金不良検査装置に関する。
まず、中綴じ製本工程について説明する。中綴じ機では印刷された折丁を仕様書に指定された編成順に重ね合わせる。次に、重ねられた折丁は針金で綴じ合わされ、三方断裁機構で不要な部分を切り落とされる。
この綴じ合わせ工程においては、針金を折丁に向かって送り出し、貫いた針金を折り曲げて綴じる手法が多く用いられるが、針金の送り出し、折り曲げが十分でない場合に、針金が本の背部から外側に飛び出す不良や、本の内部にて針金が綴じきらない不良が発生することがある。この明細書においては、本とは、折丁を含むものである。
従来より、針金不良検査装置として、特許文献1に記載のものが知られている。この針金不良検査装置は、順次移送される各刷本の所定位置を針金綴込みした針金体を強磁性体の鉄鋼製とし、所定の磁気エネルギーを有する磁石の磁界内に針金体を位置せしめることにより磁気誘導したのち、刷本の移送路に対置した磁気センサーにより針金体の残留磁気を検知することにより、刷本に綴り込んだ針金体の有無を検知するものである。しかし、この従来の針金不良検査装置においては、本の背部から外側へ飛び出す針金体、及び、本の内部にて綴じきらず立っている針金体を検知することができないという問題がある。
針金が本の背部から外側へ飛び出す不良については、外側へ飛び出した針金の先端が人の手を傷つける自己の原因となりえることがあり、重大な不良である。また、本の内部にて針金が綴じきらず立っている場合にも、その針金の綴じ足が人の手を傷つける事故の原因となりえることがあり、重大な不良である。このような針金綴じ不良の流出を防止するためには、人が本の背部を外側から目視で検査し、さらに一部ずつ本を開いて目視で検査する工程が必要であり、多大な時間と費用を要している。また、人による目視検査工程においては人的作業ミスにより針金綴じ足不良が流出してしまう恐れがある。
特開平5−131774号公報
本発明の目的は、本の内部にて針金が綴じきらない不良及び針金が本の背部から外側に飛び出す不良を検知することができる中綴じ針金不良検査装置を提供することにある。
請求項1の発明に係る中綴じ針金不良検査装置は、所定の方向に搬送されている針金綴じの本の針金綴じ足不良を検知する中綴じ針金不良検査装置であって、前記本を開いた状態で搬送する本搬送手段と、前記搬送される本の上端位置を制御する上端位置制御手段と、前記本の針金を磁化する針金磁化手段と、所定位置を通過する前記本を検知する本検知手段と、前記本検知手段により前記本が検知されているときに当該本の針金の磁界強度を検出する磁界強度検出手段と、前記磁界強度検出手段により検出される前記磁界強度が正常範囲内であるかにより良否判定を行う良否判定手段と、を具備し、前記磁界強度検出手段が、前記本の内部に位置する前記針金の磁界強度を検出する第1の磁界強度検出装置と、前記本の背部の外側に位置する前記針金の磁界強度とを検出する第2の磁界強度検出装置と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、本の針金を磁化し所定位置を通過する前記本を検知して、前記本が検知されているときに第1の磁界強度検出装置が前記本の内部に位置する前記針金の磁界強度を検出し、かつ、第2の磁界強度検出装置が前記本の背部の外側に位置する前記針金の磁界強度とを検出することにより、本の内部にて針金が綴じきらない不良及び針金が本の背部から外側に飛び出す不良を検知することができる。
また、本発明によれば、本の内部にて針金が綴じきらない不良及び針金が本の背部から外側に飛び出す不良を検知することができるため、その針金の綴じ足が人の手を傷つける事故の原因となりえる重大不良の流出を防止することができ、人が一部ずつ本を開いて行う目視検査工程を省略することができ、また、検査時間の短縮と検査に必要な費用の削減を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係わる中綴じ針金不良検査装置を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態1に係わる中綴じ針金不良検査装置を示す概略側面図である。 図3(A)は本発明の実施の形態1に係る針金の正常な綴足の形状を示す模式図であり、図3(B)は本発明の実施の形態1に係る針金の片足の綴不良品を示す模式図であり、かつ、図3(C)は本発明の実施の形態1に係る針金の背部から外側に飛び出す不良品を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
次に、本発明の実施の形態1について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る中綴じ針金不良検査装置を示す概略正面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る中綴じ針金不良検査装置を示す概略側面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態1に係る中綴じ針金不良検査装置は、本搬送手段21と、上端位置制御手段15と、針金磁化手段11と、本検知手段14と、磁界強度検出手段12と、良否判定手段23とを具備している。本搬送手段21は、搬送チェーン21a、21bを具備している。上端位置制御手段15は、上端位置制御部材15a、15bを具備している。磁界強度検出手段12は、磁界強度検出装置12a、12bを具備している。
本搬送手段21は、本Pを開いた状態で搬送方向Aへ搬送する。本搬送手段21は、搬送チェーン21a、21bを具備している。詳細には、開いた本Pは、針金13で綴じられた背を上に、小口を下にして本文の間に折り丁保持部材22a、22bが挿入され、本Pは折り丁保持部材22a、22bで保持される。折り丁保持部材22a、22bの内側には搬送チェーン21a、21bが連結されており、搬送チェーン21a、21bの移動により本Pは折り丁保持部材22a、22bと共に搬送方向Aの下流側に向けて搬送される。
上端位置制御手段15は、搬送される本の上端位置を制御する。上端位置を制御手段15は、本の上部に設置されている上端位置制御部材15a、15bを具備している。上端位置制御部材15a、15bは、搬送される本Pの上端を上部から下部に向けて一定圧力でおさえる。また、上端位置制御手段15は、幅方向Bの中央ほど幅が狭い構造をしており、磁界強度検出手段12a、12bの真下を針金が通過するように、針金搬送位置を矯正する。さらに、本の上端位置を制御する手段15は幅方向の中心を軸にして本の搬送方向に沿って回転するようなローラ構造をしており、本との摩擦を小さくして、擦れ傷が付くのを抑えることができる。
針金磁化手段11は、本Pの針金13を磁化する。本検知手段14は、所定位置を通過する本Pを検知する。磁界強度検出装置12a、12bは、本検知手段14により本Pが検知されているときに本Pの針金13の磁界強度を検出する。磁界強度検出装置12aは、本Pの内部に位置する針金13の磁界強度を検出する。磁界強度検出装置12bは、本Pの背部の外側に位置する針金13の磁界強度とを検出する。
良否判定手段23は、本検知手段14及び磁界強度検出装置12a、12bに接続されている。良否判定手段23は、本検知手段14により本Pが検知されているときに、磁界強度検出装置12a、12bにより検出される磁界強度が正常範囲内であるかにより良否判定を行う。針金磁化手段11および磁界強度検出手段12a、12bは、折り丁保持部材22a、22bの内側に配置される。
本搬送手段21は、搬送チェーン21a、21bと、折り丁保持部材22a、22bとを具備し、折り丁保持部材22a、22bにより本Pを開いた状態で搬送チェーン21a、21bにより搬送方向Aへ搬送する。なお、図2において符号2102は折り丁保持部材22a、22bに設けられた位置決め部材を示し、この位置決め部材2102は、折り丁保持部材22a、22bと共に移動する。
本実施の形態1の中綴じ針金不良検査装置が中綴じ製本機上の本Pの搬送経路上に設置され、かつ、中綴じ製本機が本搬送手段21のような構成の搬送手段を有し、本Pが上記のような状態で搬送されている場合には、中綴じ製本機の本搬送手段を本搬送手段21として利用することも可能である。中綴じ製本機の本搬送手段21においては、搬送チェーン21a、21bは、一般にギャザリングチェーンで構成されている。
針金磁化手段11は、例えば、永久磁石、電磁石等で構成さている。磁界強度検出手段12a、bは、例えば、ホール素子、磁気インピーダンス素子、フラックスゲート素子又はMR素子等で構成されている。磁界強度検出手段12は、本Pの搬送方向前方の辺B0と平行な方向の磁界成分を感度良く検出できるように配置されている。磁界強度検出装置12a、12bは、例えば、ホール素子、磁気インピーダンス素子、フラックスゲート素子又MR素子などで構成されている。
この本発明の実施の形態1に係る中綴じ針金不良検査装置においては、以下のようにして針金13の綴じ足不良を検知することができる。ただし、図1、2の場合では、本Pは折り丁保持部材22a、22bにより開かれた状態で搬送されているものとする。
搬送方向Aの向きに搬送されている本Pの搬送方向Aの前方の辺B0が本検知手段14に達すると、本検知手段14は本Pを検知する。本検知手段14が本Pを検知しているときに、磁界強度検出装置12a、12bは連続的に磁界強度を検出する。
ここで、良否判定手段23による針金13の綴足形状の良否判定動作について説明する。
図3(A)は針金13a、13bの正常な綴足の形状を示した模式図である。図3(B)は針金13bの片足の綴不良品を示す模式図である。図3(C)は針金13bの背部から外側に飛び出す不良品を示す模式図である。
図3(A)の針金13a、13bの正常品を検査した場合に比べて、図3(B)のような針金13bの綴足不良品を計測した場合には磁界強度検出手段12aと針金13bとの間の距離が短くなるため、磁界強度のピーク値が大きくなる。この磁界強度のピーク値とあらかじめ設定する閾値を用いて、良否判定手段23は、(磁界強度検出手段12aが検出する磁界強度のピーク値)>閾値であるか否かによって、針金13の両足の綴不良を判別することができる。
図3(A)の針金13a、13bの正常品を検査した場合に比べて、図3(C)のような針金13bの綴足不良品を計測した場合には磁界強度検出手段12bと針金13bとの間の距離が短くなるため、磁界強度のピーク値が大きくなる。この磁界強度のピーク値とあらかじめ設定する閾値を用いて、良否判定手段23は、(磁界強度検出手段12bが検出する磁界強度のピーク値)>閾値であるか否かによって、針金13の両足の綴不良を判別することができる。
良否判定手段23により不良と判断された本Pは、不良品排出手段(図示せず)により正常品の搬送経路から排出される。
11 針金磁化手段
12 磁界強度検出手段
12a、12b 磁界強度検出装置
13、13a、13b 針金
14 本検知手段
15 上端位置制御手段
23 良否判定手段
21a、21b 搬送チェーン
22a、22b 折り丁保持部材
P 本

Claims (1)

  1. 所定の方向に搬送されている針金綴じの本の針金綴じ不良を検知する中綴じ針金不良検査装置であって、
    前記本を開いた状態で搬送する本搬送手段と、
    前記搬送される前記本の上端位置を制御する上端位置制御手段と、
    前記本の針金を磁化する針金磁化手段と、
    所定位置を通過する前記本を検知する本検知手段と、
    前記本検知手段により前記本が検知されているときに当該本の針金の磁界強度を検出する磁界強度検出手段と、
    前記磁界強度検出手段により検出される前記磁界強度が正常範囲内であるかにより良否
    判定を行う良否判定手段と、を具備し、
    前記磁界強度検出手段は、前記本の内部に位置する前記針金の磁界強度を検出する第1の磁界強度検出装置と、前記本の背部の外側に位置する前記針金の磁界強度とを検出する第2の磁界強度検出装置と、を具備することを特徴とする中綴じ針金不良検査装置。
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