JP2010187239A - Ad変換器及びこれを用いた固体撮像素子 - Google Patents

Ad変換器及びこれを用いた固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】AD変換に用いるコンパレータの入力側にサンプリングスイッチを設けた構成を採用しつつ、より高いAD変換精度でデジタル値を得る。
【解決手段】AD変換器は、コンパレータCOMと、コンパレータCOMの+入力端子に接続されたサンプリングスイッチSW1とを備える。サンプリングスイッチSW1は、ゲート60と一方のソース/ドレイン62との間の容量CPが他方のソース/ドレイン61よりも小さいMOSトランジスタからなる。サンプリングスイッチSW1の一方のソース/ドレイン62がコンパレータCOMの+入力端子に接続される。
【選択図】図3

Description

本発明は、AD変換器及びこれを用いた固体撮像素子に関するものである。
所定情報を含むアナログの情報信号と前記情報信号から差し引くべき基準成分を含むアナログの基準信号との差分に応じたデジタル値を得るAD(アナログ−デジタル)変換器として、例えば、下記特許文献1の図13に開示された固体撮像素子で用いられたAD変換器(以下、「第1の従来のAD変換器」と呼ぶ。)や、下記特許文献1の図1等に開示された固体撮像素子で用いられたAD変換器(以下、「第2の従来のAD変換器」と呼ぶ。)が提案されている。固体撮像素子では、画素で光電変換された光情報を含む光信号が前記情報信号に相当する。なお、特許文献1では、前記情報信号を信号成分と呼び、前記基準信号を基準成分と呼んでいる。
前記第1の従来のAD変換器では、情報信号と参照信号としての漸次変化するランプ信号とをコンパレータで比較し、両者が一致するまでの経過時間に応じたカウント値(情報信号に応じたデジタル値)を得る一方で、基準信号とランプ信号とを前記コンパレータで比較し、両者が一致するまでの経過時間に応じたカウント値(基準信号に応じたデジタル値)を取得し、得られた両方のデジタル値の差を取っている。
前記第2の従来のAD変換器では、情報信号(又は基準信号)とランプ信号とをコンパレータで比較し、両者が一致するまでの経過時間に応じたアップ(又はダウン)カウントによるカウント値を一旦得た後、基準信号(又は情報信号)とランプ信号とを前記コンパレータで比較し、両者が一致するまでの経過時間に応じたダウン(又はアップ)カウントを先のカウント値に対して行うことで、情報信号と基準信号との差分に応じたデジタル値を得ている。
このように、前記第1及び第2の従来のAD変換器ではいずれも、情報信号とランプ信号とをコンパレータで比較する一方で、それとは別に、基準信号とランプ信号とを前記コンパレータで比較している。
そして、前記第1及び第2の従来のAD変換器ではいずれも、コンパレータの入力側にはスイッチは配置されていない。
特許文献1に開示された固体撮像素子では、前記第1又は第2のAD変換器が、対応する列の画素の出力信号が供給される各垂直信号線に対応して設けられている。このような固体撮像素子によれば、AD変換による高速な信号読み出し等とノイズ成分等の除去とを、同時に達成することができる。
特開2005−303648号公報
しかしながら、AD変換に用いるコンパレータの入力側にサンプリングスイッチを設けた構成を採用した場合には、前記第1及び第2の従来のAD変換器に比べて、より優れたAD変換器を構築できることが、判明した。
ところが、そのようなサンプリングスイッチを通常のMOSトランジスタで構成すると、それに起因してAD変換精度が低下してしまうことが、判明した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、AD変換に用いるコンパレータの入力側にサンプリングスイッチを設けた構成を採用しつつ、より高いAD変換精度でデジタル値を得ることができるAD変換器及びこれを用いた固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様によるAD変換器は、第1の入力部の信号と第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を出力部から出力するコンパレータと、ゲートと一方のソース/ドレインとの間の容量が前記ゲートと他方のソース/ドレインとの間の容量よりも小さいMOSトランジスタからなり、前記一方のソース/ドレインが前記コンパレータの前記第1の入力部に接続された第1のサンプリングスイッチと、を備えたものである。
第2の態様によるAD変換器は、第1の入力部の信号と第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を出力部から出力するコンパレータと、ゲートと一方のソース/ドレインとの間の容量が前記ゲートと他方のソース/ドレインとの間の容量よりも小さいMOSトランジスタからなり、前記一方のソース/ドレインが前記コンパレータの前記第1の入力部に接続された第1のサンプリングスイッチと、アナログの情報信号を前記第1のサンプリングスイッチを介してサンプリングして前記情報信号と漸次変化するランプ信号とが重畳した重畳信号を得て前記重畳信号を前記コンパレータの前記第1の入力部に供給する第1の容量と、アナログの基準信号をサンプリングして前記基準信号を前記コンパレータの前記第2の入力部に供給する第2の容量と、を備えたものである。この第2の態様によるAD変換器は、前記情報信号と前記基準信号との差分に応じたデジタル値を得るAD変換器であってもよい。
第3の態様によるAD変換器は、前記第2の態様において、前記ランプ信号の変化開始時点から前記コンパレータの前記出力部の信号の反転時点までの経過時間に応じたカウント値を得る計時部を備えたものである。
第4の態様によるAD変換器は、前記第3の態様において、前記計時部は、前記変化開始時点からクロック信号をカウントするカウンタと、前記カウンタのカウント値が入力され前記反転時点における前記カウント値をラッチするラッチ回路と、を有するものである。
第5の態様によるAD変換器は、前記第2乃至第4のいずれかの態様において、前記重畳信号には、前記情報信号及び前記ランプ信号の他に一定レベルも重畳されるものである。
第6の態様によるAD変換器は、前記第2乃至第5のいずれかの態様において、前記ランプ信号を発生するランプ信号発生部と、前記ランプ信号発生部の出力部と一定電位が供給される部位とを切り替えて前記第1の容量の一方電極に接続する切り替え部と、を備え、前記第1の容量の他方電極は、前記第1のサンプリングスイッチと前記コンパレータの前記第1の入力部との間に接続されたものである。
第7の態様によるAD変換器は、前記第2乃至第6のいずれかの態様において、前記基準信号が供給される部位と前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続された第2のサンプリングスイッチを備え、前記第2の容量の一方電極は、前記第2のサンプリングスイッチと前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続されたものである。
第8の態様によるAD変換器は、前記第2乃至第6のいずれかの態様において、前記コンパレータは、前記第1の入力部の信号と前記第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を前記出力部から出力するコンパレータ動作と切り替えて、前記第1の入力部の信号に従ったボルテージフォロワ出力信号を前記出力部に出力するボルテージフォロワ動作を行い得るように構成され、前記ボルテージフォロワ動作時に、前記コンパレータの前記第1の入力部に前記基準信号が入力されるとともに、前記コンパレータの前記出力部からのボルテージフォロワ出力信号となった前記基準信号が前記第2の容量に蓄積されるものである。
第9の態様によるAD変換器は、前記第8の態様において、前記基準信号が供給される部位が前記情報信号が供給される前記部位と同一であり、前記コンパレータの前記第1の入力部に対する前記基準信号の入力は、前記第1のサンプリングスイッチを介して行われるものである。
第10の態様によるAD変換器は、前記第8又は第9の態様において、前記コンパレータの前記第2の入力部と前記コンパレータの前記出力部との間を、前記コンパレータ動作時に開放するとともに前記ボルテージフォロワ動作時に接続する帰還スイッチを、備え、前記第2の容量の一方電極は、前記帰還スイッチと前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続されたものである。
第11の態様によるAD変換器は、前記第8乃至第10のいずれかの態様において、前記コンパレータ動作時にオフされるとともに前記ボルテージフォロワ動作時にオンされるスイッチと発振防止用容量との直列回路であって、前記コンパレータの所定の2つの部位間に接続された直列回路を、備えたものである。
第12の態様による固体撮像素子は、2次元に配置され入射光を光電変換する複数の画素と、前記第1乃至第11のいずれかの態様によるAD変換器と、を備え、前記情報信号が、前記複数の画素のうちの少なくとも1つの画素で光電変換された光情報を含む光信号であるものである。
第13の態様による固体撮像素子は、前記第12の態様において、前記複数の画素の各列に対応して設けられ対応する列の前記画素の出力信号が供給される垂直信号線を備え、前記AD変換器は前記各垂直信号線に対応して設けられたものである。
第14の態様による固体撮像素子は、前記第13の態様において、前記各AD変換器の一部の要素が、前記各AD変換器に対して共通に1つ設けられたものである。
第15の態様による固体撮像素子は、前記第13又は第14の態様において、[1]前記各垂直信号線に対応して設けられ対応する垂直信号線の信号を処理して前記情報信号及び前記基準信号を得る信号処理部を備え、[2]前記各信号処理部は、非反転入力部に前記所定電位が印加された演算増幅器、入力容量、帰還容量、及び、クランプ制御信号に応じてオンオフするクランプ制御スイッチを有し、[3]前記各信号処理部において、(i)対応する垂直信号線が前記入力容量を介して前記演算増幅器の反転入力部に接続され、(ii)前記演算増幅器の前記反転入力部と前記演算増幅器の出力部との間に前記帰還容量及び前記クランプ制御スイッチが並列に接続され、(iii)前記演算増幅器の出力部から前記基準信号及び前記情報信号が出力されるものである。
本発明によれば、AD変換に用いるコンパレータの入力側にサンプリングスイッチを設けた構成を採用しつつ、より高いAD変換精度でデジタル値を得ることができるAD変換器及びこれを用いた固体撮像素子を提供することができる。
以下、本発明によるAD変換器及びこれを用いた固体撮像素子について、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子1を示す概略構成図である。本実施の形態による固体撮像素子1は、CMOSイメージセンサとして構成されている。
図1に示すように、本実施の形態による固体撮像素子1は、2次元状に配置された複数の画素2(図1では、4×4個の画素2を示す。)からなる画素アレイ部3と、画素2の各列に対応して設けられ対応する列の画素2の出力信号が供給される垂直信号線4と、各垂直信号線4に設けられた定電流源5と、垂直走査回路6と、各垂直信号線4に設けられたカラム回路7と、ランプ信号発生回路8と、カウンタ9と、制御パルス発生回路10と、水平走査回路11と、出力回路12とを備えている。
図2は、図1中の1つの画素2を示す回路図である。各画素2は、一般的なCMOSイメージセンサと同様に、入射光に応じた電荷を生成し蓄積する光電変換部としてのフォトダイオードPDと、前記電荷を受け取って前記電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部としてのフローティングディフュージョンFDと、フローティングディフュージョンFDの電位に応じた信号を出力する増幅部としての増幅トランジスタAMPと、フォトダイオードPDからフローティングディフュージョンFDに電荷を転送する転送トランジスタTXと、フローティングディフュージョンFDの電位をリセットするリセットトランジスタRESと、読み出し行を選択するための選択トランジスタSELとを有し、図2に示すように接続されている。図2において、Vddは電源電位である。
転送トランジスタTXのゲートは、行毎に制御線20に共通に接続されている。制御線20は、垂直走査回路6からの転送トランジスタTXを制御する制御信号φTXを、転送トランジスタTXに供給する。リセットトランジスタRESのゲートは、行毎に制御線21に共通に接続されている。制御線21は、垂直走査回路6からのリセットトランジスタRESを制御する制御信号φRSTを、リセットトランジスタRESに供給する。選択トランジスタSELのゲートは、行毎に制御線22に共通に接続されている。制御線22は、垂直走査回路6からの選択トランジスタSELを制御する制御信号φSELを、選択トランジスタSELに供給する。各画素2の選択トランジスタSELのソースは、列毎に垂直信号線4に共通に接続されている。図2において、23は電源電位Vddを供給する電源線である。垂直信号線4に定電流源5が接続されていることによって、増幅トランジスタAMPは、ソースフォロワ回路として動作する。
垂直走査回路6は、画素2の行毎に、制御信号φSEL,φRST,φTXをそれぞれ出力し、画素アレイ部3の行アドレスや垂直走査の周知の制御を行う。この制御によって、各垂直信号線4には、それに対応する列の画素2の出力信号(アナログ信号)が供給される。なお、図2において制御信号に付した(n)はその制御信号がn行目の信号であることを示している。
画素2の出力信号には、一般的なCMOSイメージセンサと同様に、所定情報を含む情報信号に相当する光信号と、前記情報信号から差し引くべき基準成分を含む基準信号に相当するダーク信号とがある。前記光信号は、画素2で光電変換された光情報を含む信号である。具体的には、本実施の形態では、ダーク信号は、フローティングディフュージョンFDがリセットされたときに画素2から出力される信号であり、光信号は、フォトダイオードFDの信号電荷がフローティングディフュージョンFDに転送されたときに画素2から出力される信号であり、ダーク信号が重畳された信号である。
各カラム回路7は、垂直信号線4の信号を反転増幅するカラムアンプCAMPを有している。以下の説明では、カラムアンプCAMPの出力信号Vcampのうち、垂直信号線4に供給された光信号がカラムアンプCAMPで反転増幅された後の信号も光信号と呼び、その信号及び電位をVsで示す。また、カラムアンプCAMPの出力信号Vcampのうち、垂直信号線4に供給されたダーク信号がカラムアンプCAMPで反転増幅された後の信号もダーク信号と呼び、その信号及び電位をVdで示す。
各カラム回路7におけるカラムアンプCAMP以外の要素が、ランプ信号発生回路8及びカウンタ9と共に、AD変換器を構成している。ランプ信号発生回路8及びカウンタ9は、全ての列について共通して1つ設けられている。したがって、本実施の形態では、各垂直信号線4に対応してそれぞれ1つずつAD変換器が設けられているが、各AD変換器の構成要素のうちのランプ信号発生回路8及びカウンタ9については、全てのAD変換器によって共有されている。各AD変換器は、対応する垂直信号線4に設けられたカラムアンプCAMPから出力される光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じたデジタル値を得る。AD変換器の詳細な構成及び動作については、後述する。
水平走査回路11は、水平走査のための制御信号を各列のカラム回路7の後述するラッチ回路LCHに供給し、各AD変換器により得られた各列毎のmビットのデジタル値(各カラム回路7のラッチ回路LCHにラッチされたカウント値)を順次mビットの水平信号線13を介して出力回路12に送出させる。出力回路12は、受け取ったデジタル値を、例えばパラレル−シリアル変換してシリアルデジタル信号として、外部へ出力させる。
制御パルス発生回路10は、外部から受け取った図示しないマスタークロックに基づいて、垂直走査回路6、AD変換器及び水平走査回路11などの各動作に必要なクロック信号やタイミング信号を生成し、これらの信号を該当する回路部分に供給する。
図1中のAD変換器(ランプ信号発生回路8、カウンタ9、及びカラム回路7におけるカラムアンプCAMP以外の部分)の構成及びその作用を除いて、本実施の形態による固体撮像素子1の基本的な動作は、従来の一般的なCMOSイメージセンサと同様である。したがって、ここでは、その基本的な動作の説明は省略する。
図3は、図1中の1つのカラム回路7を示す拡大回路図である。以下に、図1及び図3を参照して、本実施の形態による固体撮像素子1で用いられているAD変換器について説明する。
ランプ信号発生回路8は、後述する図5に示すようなランプ信号Vrampを発生する。本実施の形態では、ランプ信号Vrampは、初期レベルをVramp0とし、制御パルス発生回路10により指令された変化開始時点以降、初期レベルVramp0から経過時間に比例して下がる電位となっている。なお、ランプ信号発生回路8は、一連のAD変換動作が終了した後に制御パルス発生回路10からの指令を受けて、ランプ信号Vrampを初期レベルVramp0に戻す。ランプ信号発生回路8が発生したランプ信号Vrampは、各カラム回路7の後述する切り替えスイッチSW3の端子bに供給される。なお、ランプ信号発生回路8の構成は何ら限定されず、例えば、カウンタ9のカウント値をDA変換するDA変換器を用いた構成を採用してもよいし、他の周知の種々の構成を採用してもよい。
カウンタ9は、制御パルス発生回路10からの指令を受けて、カウント動作の開始及び停止を行い、カウント動作中に、制御パルス発生回路10からのクロック信号をカウントし、nビットの信号線15を介してnビットのカウント値を各カラム回路7の後述するラッチ回路LCHに供給する。
各カラム回路7は、ランプ信号発生回路8及びカウンタ9以外のAD変換器構成要素として、第1のサンプリングスイッチSW1と、第2のサンプリングスイッチSW2と、切り替えスイッチSW3と、第1の容量C1と、第2の容量C2と、コンパレータCOMと、ラッチ回路LCHと、出力スイッチSW4とを有している。
コンパレータCOMは、第1の入力部としての+入力端子(非反転入力端子)と、第2の入力部としての−入力端子(反転入力端子)と、出力部としての出力端子とを有している。コンパレータCOMは、+入力端子の信号と−入力端子の信号とを比較して比較結果を示す信号を出力端子から出力するコンパレータ動作を行う。
第1の容量C1は、カラムアンプCAMPの出力信号Vcampのうちの光信号Vsをサンプリングして、光信号Vsとランプ信号Vrampとが重畳した重畳信号を、コンパレータCOMの+入力端子に供給する。本実施の形態では、重畳信号は{Vs+(Vramp−Vref)}となっており、光信号Vs及びランプ信号Vrampのみならず一定レベル(−Vref)も重畳されている。ここで、Vrefは、図1中の電位供給部14により供給される一定電位である。また、第2の容量C2は、カラムアンプCAMPの出力信号Vcampのうちのダーク信号Vdをサンプリングして、ダーク信号VdをコンパレータCOMの−入力端子に供給する。
第1のサンプリングスイッチSW1は、図4に示す構造を有するMOSトランジスタで構成されている。図4は、第1のサンプリングスイッチSW1を構成するMOSトランジスタを模式的に示す概略断面図である。このMOSトランジスタは、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有するnMOSトランジスタとして構成され、ゲート60と、一方のソース/ドレイン61と、他方のソース/ドレイン62とを有している。ソース/ドレイン61は、
N型拡散領域61aとそれよりも不純物濃度が低くLDD構造を構成するN型拡散領域61bとから構成されている。同様に、ソース/ドレイン62は、N型拡散領域62aとそれよりも不純物濃度が低くLDD構造を構成するN型拡散領域62bとから構成されている。もっとも、本発明では、必ずしもLDD構造を採用する必要はない。図4において、63はP型拡散領域、64はシリコン酸化膜である。このMOSトランジスタは、図4に示すように、ソース/ドレイン62の方がソース/ドレイン61よりもゲート60とのオーバーラップが少なくなっている。その結果、ソース/ドレイン62とゲート60との間の寄生容量の方が、ソース/ドレイン61とゲート60との間の寄生容量よりも小さくなっている。両者のうち小さい方の寄生容量、すなわち、ソース/ドレイン62とゲート60との間の寄生容量に符号CPを付しているが、大きい方の寄生容量の図示は省略している。この点は、図1及び図3についても同様である。このような構造を持ったMOSトランジスタ自体は、公知である。なお、説明の便宜上、このような構造を持つMOSトランジスタを、非対称性ソース/ドレインMOSトランジスタと呼ぶ。
本実施の形態では、図1及び図3に示すように、第1のサンプリングスイッチSW1の寄生容量の大きい側のソース/ドレイン61がカラムアンプCAMPの出力端子に接続されている。第1のサンプリングスイッチSW1の寄生容量の小さい側のソース/ドレイン62が、コンパレータCOMの+入力端子に接続されている。各カラム回路7の第1のサンプリングスイッチSW1のゲート60は共通して接続され、そこには制御パルス発生回路10からサンプリング制御信号φssplが供給される。第1のサンプリングスイッチSW1は、サンプリング制御信号φssplがハイレベルのときにオンし、サンプリング制御信号φssplがローレベルのときにオフする。
なお、後述する各スイッチもMOSトランジスタで構成することができるが、第1のサンプリングスイッチSW1と異なり、非対称性ソース/ドレインMOSトランジスタではない通常のMOSトランジスタを用いて構成することができる。ただし、図面において、第1のサンプリングスイッチSW1以外のスイッチについては、スイッチの記号を採用し、トランジスタの記号は採用していない。
切り替えスイッチSW3は、ランプ信号発生回路8の出力部と電位供給部14とを切り替えて第1の容量C1の一方電極(図中の左側電極)に接続する。切り替えスイッチSW3は、端子a,b,cと制御入力部とを有している。各カラム回路7の切り替えスイッチSW3の制御入力部は共通に接続され、そこには制御パルス発生回路10から制御信号φrmpが供給される。制御信号φrmpがハイレベルのときに切り替えスイッチSW3の端子a,b間がオンする一方で端子a,c間がオフし、制御信号φrmpがローレベルのときに切り替えスイッチSW3の端子a,b間がオフする一方で端子a,c間がオンする。各カラム回路7の切り替えスイッチSW3の端子bは共通に接続され、そこにはランプ信号発生回路8の出力部からランプ信号Vrampが供給されている。各カラム回路7の切り替えスイッチSW3の端子cは共通に接続され、そこには電位供給部14から一定電位Vrefが供給されている。第1の容量C1の他方電極(図中の右側電極)は、第1のサンプリングスイッチSW1とコンパレータCOMの+入力端子との間に接続されている。
第2のサンプリングスイッチSW2は、カラムアンプCAMPの出力端子とコンパレータCOMの−入力端子との間に接続されている。各カラム回路7の第2のサンプリングスイッチSW2の制御入力部は共通して接続され、そこには制御パルス発生回路10からサンプリング制御信号φdsplが供給される。第2のサンプリングスイッチSW2は、サンプリング制御信号φdsplがハイレベルのときにオンし、サンプリング制御信号φdsplがローレベルのときにオフする。第2の容量C2の一方電極(図中の左側電極)は、第2のサンプリングスイッチSW2とコンパレータCOMの−入力端子との間に接続されている。第2の容量C2の他方電極(図中の右側電極)は接地されている。
ラッチ回路LCHは、コンパレータCOMの出力信号Voutを出力スイッチSW4を介してラッチ指令信号として受け、コンパレータCOMの出力信号Voutが反転した時点でカウンタ9から信号線15を介して供給されているカウント値をラッチする。カウンタ9は、制御パルス発生回路10からの指令によって、ランプ信号Vrampの変化開始時点からカウント動作を開始する。したがって、ラッチ回路LCHによりラッチされたカウント値は、ランプ信号Vrampの変化開始時点からコンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点までの経過時間を示す。このように、ラッチ回路LCH及びカウンタ9は、その経過時間に応じたカウント値を得る計時部を構成している。ラッチ回路LCHは、水平走査回路11からの制御信号を受けて、ラッチしているカウント値を、mビットのデジタル値に変換してmビットの水平信号線13に介して出力回路12に送出させる。
各カラム回路7の出力スイッチSW4の制御入力部は共通して接続され、そこには制御パルス発生回路10から制御信号φoutが供給される。出力スイッチSW4は、制御信号φoutがハイレベルのときにオンし、制御信号φoutがローレベルのときにオフする。この出力スイッチSW4は、不要なタイミングでコンパレータCOMの出力信号Voutがラッチ回路LCHに供給されてラッチ回路LCHに誤動作を引き起こす可能性をなくすために、設けられている。しかし、必ずしも出力スイッチSW4を設ける必要はない。
図5は、本実施の形態による固体撮像素子1の動作(主に、AD変換動作)の一例を示すタイミングチャートである。図5は、垂直走査回路6の制御の結果、ある行の画素2の出力信号を反転増幅したカラムアンプCAMPの出力信号Vcampとして、時点t2まではダーク信号Vdが得られ、時点t2から時点t3までの間に出力信号Vcampが光信号Vsに切り替わり、その後、光信号Vsが得られる状況を示している。この例では、光信号Vsは、比較的強い入射光に応じて、ダーク信号Vdよりも比較的大きくなっている。図5は、この状況において、期間t1−t2期間においてサンプリングしたダーク信号Vdと期間t4−t5においてサンプリングした光信号Vsとの差分に応じたカウント値(デジタル値)を得る状況を示している。なお、この例では、ランプ信号発生回路8からのランプ信号Vrampは、時点t8まで初期レベルVramp0のまま維持され、時点t8以降は経過時間に比例して下がっている。時点t8が、ランプ信号Vrampの変化開始時点である。
時点t1以前は、φssplがローレベルにされて第1のサンプリングスイッチSW1がオフにされ、φdsplがローレベルにされて第2のサンプリングスイッチSW2がオフにされ、φrampがローレベルにされて切り替えスイッチSW3が端子c側に切り替えられて一定電位Vrefが第1の容量C1の左側電極に印加され、φoutはローレベルにされて出力スイッチSW4がオフにされている。
期間t1−t2において、φdsplがハイレベルに変化し、第2のサンプリングスイッチSW2がオンする。その結果、コンパレータCOMの−入力端子の入力信号Vin−(第2の容量C2の左側電極の電位)は、このときのカラムアンプCAMPの出力信号Vcampであるダーク信号Vdとなり、電圧Vdが第2の容量C2に蓄積される。
次に、時点t2において、φdsplがローレベルに戻り、第2のサンプリングスイッチSW2がオフする。これにより、第2の容量C1の左側電極はカラムアンプCAMPの出力端子から切り離されるが、第2の容量C2は、電圧Vdを保持し、コンパレータCOMの−入力端子の入力信号Vin−はサンプリングした電位Vdのまま維持される。なお、サンプリングされるダーク信号Vdのレベルは時点t2で定まる。
時点t2から時点t3の間にカラムアンプCAMPの出力信号Vcampが光信号Vsに切り替わった後に、期間t4−t5において、φssplがハイレベルに変化し、第1のサンプリングスイッチSW1がオンする。その結果、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+(第1の容量C1の右側電極の電位)は、このときのカラムアンプCAMPの出力信号Vcampである光信号Vsとなる。このとき、第1の容量C1の左側電極には電位Vrefが印加されているので、第1の容量C1の両電極間の電位差は(Vs−Vref)となり、この電位差(Vs−Vref)が第1の容量C1に蓄積される。
次に、時点t5において、φssplがローレベルに戻り、第1のサンプリングスイッチSW1がオフする。これにより、第1の容量C1の右側電極はカラムアンプCAMPの出力端子から切り離されるが、第1の容量C1は、電位差(Vs−Vref)を保持し、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+はサンプリングした電位Vsのまま維持される。なお、サンプリングされる光信号Vsのレベルは時点t5で定まる。
時点t5の後の時点t6において、φrampがハイレベルに変化し、切り替えスイッチSW3が端子b側に切り替えられて、第1の容量C1の左側電極にランプ信号Vrampが印加される。このとき、第1の容量C1には電位差(Vs−Vref)が保持されたままであるので、第1の容量C1の右側電極の電位であるコンパレータCOMの+入力端子の入力信号は、電位{Vs+(Vramp−Vref)}となる。したがって、時点t6以降は、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+は、光信号Vsとランプ信号Vrampとが重畳した重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}となる。本実施の形態では、この重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}には、光信号Vs及びランプ信号Vrampものみならず一定レベル(−Vref)も重畳されている。なお、重畳信号にはこのような一定レベルを必ずしも重畳する必要はない。
期間t6−t8においては、ランプ信号Vrampの変化開始時点t8前であるので、ランプ信号Vrampは初期レベルVramp0のままである。よって、期間t6−t8においては、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+である重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}は、電位{Vs+(Vramp0−Vref)}となる。変化開始時点t8以降は、ランプ信号Vrampが経過時間に比例して下がっていくので、重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}も、経過時間に比例して下がっていく。
なお、変化開始時点t8以前の重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}の初期レベルは、Vsから(Vramp0−Vref)だけ持ち上がっている。Vref=Vramp0とした場合には、変化開始時点t8以前の重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}の初期レベルは、Vsとなる。この場合には、変化開始時点t8以降は、Vsから徐々に下がっていくことになる。よって、入射光量がほとんどなくて光信号Vsがダーク信号Vdとほぼ同じレベルである場合には、コンパレータCOMは、+入力端子の入力信号Vin+である重畳信号と−入力端子の入力信号Vin−であるダーク信号Vd(第2の容量C2に保持されているダーク信号Vd)とを比較することから、変化開始時点t8から全く又はほとんど時間が経過しない状態でコンパレータCOMの出力信号Voutが反転してしまう。このため、光信号Vsがダーク信号Vdとほぼ同じレベルである場合には、ラッチ回路LCHによる計時動作の精度、ひいてはAD変換精度が低下するおそれがある。そこで、本実施の形態では、変化開始時点t8以前の重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}の初期レベルを、Vsから(Vramp0−Vref)だけ持ち上げているのである。このようにすれば、光信号Vsがダーク信号Vdとほぼ同じレベルであっても、変化開始時点t8からコンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点までの経過時間を確保することができ、ラッチ回路LCHによる計時動作の精度の低下を防止することができる。よって、電位供給部14が供給する一定電位Vrefは、このことを考慮して設定することが好ましく、少なくとも、変化開始時点t8の重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}のレベル{Vs+(Vramp0−Vref)}と光信号Vsのレベルとの差が、ゼロよりも大きくなるように、設定することが好ましい。
もっとも、一定電位Vrefは必ずしもこのように設定する必要はない。この場合、例えば、Vramp0=Vrefとしてもよい。Vramp0=Vrefとした場合は、切り替えスイッチSW3を取り除いて、第1の容量C1の左側電極に常時Vrampを印加したのと実質的に等価であるので、そのようにしてもよい。
時点t6の後でかつ変化開始時点t8の前の時点t7において、φoutがハイレベルに変化し、出力スイッチSW4がオンになり、コンパレータCOMの出力端子がラッチ回路LCHに接続される。
その後、変化開始時点t8以降は、前述したように、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+である重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}は、初期レベル{Vs+(Vramp0−Vref)}から経過時間に比例して下がっていく。
コンパレータCOMがオフセットVoffを有しない理想的なものであるとすると、やがて+入力端子の入力信号Vin+が−入力端子の入力信号Vin−=Vdと同じレベルになった時点t10で、出力信号Voutがローレベルからハイレベルに反転する。ところが、実際には、コンパレータCOMには、オフセットVoffが存在する。したがって、入力信号Vin+が{(Vin−)−Voff}=(Vd−Voff)となった時点t11で、出力信号Voutがハイレベルからローレベルに反転する。このため、ラッチ回路LCHには、変化開始時点t8から出力信号Voutの反転時点t11までの経過時間に比例したカウント値がラッチされる。なお、コンパレータCOMのオフセットVoffは、実際の部品毎に正負が異なって現れるので、オフセットVoffには正負を含めて考えられたい。図5に示す例では、オフセットVoffは正であるとしているが、オフセットVoffが負であれば、出力信号Voutの反転時点t11は、時点t10よりも前になる。
したがって、第2の容量C2にはダーク信号Vdが保持されていて入力信号Vin−は電位Vdであることから、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値は、{Vs+(Vramp0−Vref)}−(Vd−Voff)={(Vs−Vd)+(Vramp0−Vref)+Voff}を示すことになる。すなわち、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じたデジタル値として、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値が得られ、この値は{(Vs−Vd)+(Vramp0−Vref)+Voff}を示している。ここで、(Vs−Vd)は、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分を示す真の光情報である。(Vramp0−Vref)は、常に一定の既知の値であるため、何らAD変換精度を低下させるものではなく、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値をそのまま光情報として扱ってもよいし、必要に応じて(Vramp0−Vref)に相当する値を差し引いてもよい。ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値が含んでいるオフセットVoffに相当する値は、AD変換精度を低下させることになる。本実施の形態では、このように、コンパレータCOMのオフセットVoffがAD変換精度を低下させる要因となっている。なお、図5では、理解を容易にするため、オフセットVoffを実際よりもかなり大きく描いている。
前述したように、本実施の形態では、コンパレータCOMの入力信号Vin+は、光信号Vsとランプ信号Vrampとが重畳した重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}とされている。一方、コンパレータCOMの入力信号Vin+は、ダーク信号Vdとされている。したがって、ダーク信号Vdのレベルはほとんど変動しないことから、光信号Vsが比較的大きく変わっても、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルはほとんど変動しない。
図6は、このことを模式的に示す説明図である。図6は、本実施の形態に関して、光信号Vsが0.5Vずつの幅で3段階に変わった3つの場合における、コンパレータCOMの入力信号Vin+、入力信号Vin−及び出力信号Voutの関係を示している。図6中の時点t21は、図5中の変化開始時点t8に相当している。ただし、図6では、理解を容易にするため、コンパレータCOMのオフセットVoffは存在しない(Voff=0)ものとしている。また、図6では、入力信号Vin−であるダーク信号Vdは0.5Vで一定であるものとしているが、実際には若干変動し得ることは言うまでもない。図6では、コンパレータCOMの入力信号Vin+である重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}の初期レベルが1.0Vである場合には、入力信号Vin+が0.5Vになった時点t22で出力信号Voutが反転している。また、その初期レベルが1.5Vである場合には入力信号Vin+が0.5Vになった時点t23で出力信号Voutが反転し、その初期レベルが2.0Vである場合には入力信号Vin+が0.5Vになった時点t24で出力信号Voutが反転している。このように、図6では、いずれの場合も、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルは0.5Vである。
ここで、本実施の形態とは異なり、前述した第1及び第2の従来のAD変換器のように、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+を光信号Vsとし、コンパレータCOMの−入力端子の入力信号Vin−をランプ信号Vrampとした場合について、比較例として考える。この比較例では、光信号Vsのレベルが大きい場合と、光信号Vsのレベルが小さい場合とで、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルは、大きく異なる。
図7は、このことを模式的に示す説明図である。図7は、この比較例に関して、光信号Vsが0.5Vずつの幅で3段階に変わった3つの場合における、コンパレータCOMの入力信号Vin+、入力信号Vin−及び出力信号Voutの関係を示している。図7中の時点t31は、ランプ信号Vrampの変化開始時点である。ただし、図7においても、理解を容易にするため、コンパレータCOMのオフセットVoffは存在しない(Voff=0)ものとしている。また、図7では、入力信号Vin−であるランプ信号Vrampは、2.0Vを初期レベルとして経過時間に比例して下がっていく。図7では、コンパレータCOMの入力信号Vin+である光信号Vsが1.5Vである場合には、入力信号Vin+が1.5Vになった時点t32で出力信号Voutが反転している。コンパレータCOMの入力信号Vin+である光信号Vsが1.0Vである場合には、入力信号Vin+が1.0Vになった時点t33で出力信号Voutが反転している。コンパレータCOMの入力信号Vin+である光信号Vsが0.5Vである場合には、入力信号Vin+が0.5Vになった時点t34で出力信号Voutが反転している。このように、図7では、光信号Vsが1.5V、1.0V、0.5Vの各場合で、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルは、1.5V、1.0V、0.5Vと、大きく異なる。
コンパレータCOMは、一般的に、出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルが異なれば、コンパレータCOMの出力信号Voutのスルーレート(比較すべき2つの入力信号Vin+,Vin−のレベルが一致した時点(ただし、ここではオフセットVoffの影響は考慮していない。)から、出力信号Voutが実際に反転する時点までの速度)が異なる。
したがって、前述した比較例では、コンパレータCOMにより光信号Vsとランプ信号Vrampとを比較するので、光信号Vsのレベルに応じてコンパレータCOMのスルーレートが大きくばらつく。その結果、前述した第1及び第2の従来のAD変換器と同様に、前述した比較例のコンパレータCOMの利用手法を採用したようなAD変換器では、光信号Vsに応じたカウント値の精度が光信号Vsのレベルに応じて大きくばらついてしまい、ひいては、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じて得られるデジタル値の精度が光信号Vsのレベルに応じて比較的大きくばらついてしまうのである。
これに対し、本実施の形態によれば、前述したように、コンパレータCOMによって、光信号Vsとランプ信号Vrampとが重畳した重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}と、ダーク信号Vdとが比較されているので、光信号Vsが比較的大きく変わっても、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルはほとんど変動しない。
したがって、本実施の形態によれば、光信号Vsが比較的大きく変わっても、コンパレータCOMのスルーレートはほとんどばらつかない。その結果、本実施の形態によれば、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じて得られるデジタル値の精度の、光信号Vsのレベルに応じたばらつきが低減され、得られる画像の画質が向上する。
以上の説明では、第1のサンプリングスイッチSW1のゲート60とソース/ドレイン62との間の寄生容量CPが十分に小さくて、その寄生容量CPが存在しないと見なせるものと仮定した。
ここで、この寄生容量CPが比較的大きい場合の影響について、図8を参照して説明する。図8は、寄生容量CPが存在しないと見なせる場合と寄生容量CPが比較的大きい場合における、コンパレータCOMの入力信号Vin+、入力信号Vin−及び出力信号Voutの関係を示している。図8中の時点t41は、図5中の変化開始時点t8に相当している。ただし、図8では、理解を容易にするため、コンパレータCOMのオフセットVoffは存在しない(Voff=0)ものとしている。
図8において、寄生容量CPが存在しないと見なせる場合のコンパレータCOMの入力信号Vin+及び出力信号Voutを実線で示し、寄生容量CPが比較的大きい場合のコンパレータCOMの入力信号Vin+及び出力信号Voutを破線で示している。変化開始時点t41以降(厳密には、図5中の時点t5に相当する時点以降)は第1のサンプリングスイッチSW1がオフしているので、寄生容量CPが比較的大きい場合の入力信号Vin+は、寄生容量CPによる容量結合のために電圧Vcpだけ、寄生容量CPが存在しないと見なせる場合の入力信号Vin+よりも低下する。したがって、寄生容量CPが存在しないと見なせる場合には、入力信号Vin+={Vs+(Vramp−Vref)}が入力信号Vin−=Vdとなった時点t43で、出力信号Voutがハイレベルからローレベルに反転する。一方、寄生容量CPが比較的大きい場合には、入力信号Vin+={Vs+(Vramp−Vref)−Vcp}が入力信号Vin−=Vdとなった時点t42で、出力信号Voutがハイレベルからローレベルに反転する。
したがって、寄生容量CPが比較的大きい場合には、寄生容量CPが存在しないと見なせる場合に比べて、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点が、寄生容量CPに起因する降下電圧Vcpに応じた時間(時点t42から時点t43までの時間)だけずれてしまう。このため、寄生容量CPが比較的大きい場合には、時点t42から時点t43までの時間に応じたカウント値の分、すなわち、電圧降下Vcpひいては寄生容量CPの大きさに応じたカウント値の分だけ、AD変換の誤差となってしまい、AD変換精度が低下してしまう。よって、AD変換精度を高めるためには、寄生容量CPが小さくなればなるほど好ましい。
この点、本実施の形態では、前述したように、サンプリングスイッチSW1が非対称性ソース/ドレインMOSトランジスタで構成され、ゲート60との間の寄生容量が小さい側のソース/ドレイン62がコンパレータCOMの+入力端子に接続されているので、サンプリングスイッチSW1を非対称性ソース/ドレインMOSトランジスタではない通常のトランジスタで構成する場合に比べて、それと同等のIdmax(定常状態でトランジスタに損傷を与えることなく流せる最大可能なドレイン電流)を確保しつつ、コンパレータCOMの+入力端子側の寄生容量CPを小さくすることができる。よって、本実施の形態によれば、寄生容量CPに起因するAD変換の誤差を低減して、AD変換精度を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、サンプリングスイッチSW1を構成するMOSトランジスタでは、カラムアンプCAMPの出力端子に接続されたソース/ドレイン61とゲート60との間は十分にオーバーラップしており、チャネル抵抗の低下を抑えることができるため、このMOSトランジスタの動作速度の低下を抑えることができる。
[第2の実施の形態]
図9は、本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子30を示す概略構成図である。図10は、図9中の1つのカラム回路7を示す拡大回路図である。図9及び図10において、図1及び図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像素子30は、前記第1の実施の形態による固体撮像素子1と同様の利点を得ながら、コンパレータCOMのオフセットVoffによるAD変換精度の低下を防止することができるように、前記第1の実施の形態による固体撮像素子1を改良したものである。本実施の形態による固体撮像素子30が前記第1の実施の形態による固体撮像素子1と異なる所は、以下に説明する点のみである。
本実施の形態では、各カラム回路7のコンパレータCOMは、第1の入力部としての+入力端子の入力信号Vin+に従ったボルテージフォロワ出力信号を出力端子からの出力信号Voutとして出力するボルテージフォロワ動作を、前記コンパレータ動作と切り替えて行い得るように構成されている。
具体的には、本実施の形態では、各カラム回路7のコンパレータCOMとして図11(a)(b)に示す内部回路を有するコンパレータが用いられている。そして、図9及び図10に示すように、コンパレータCOMの出力端子と−入力端子との間をオンオフする帰還スイッチSW5が設けられている。各カラム回路7の帰還スイッチSW5の制御入力部は共通して接続され、そこには制御パルス発生回路10から制御信号φdspl2が供給される。帰還スイッチSW5は、制御信号φdspl2がハイレベルのときにオンしてコンパレータCOMの出力端子と−入力端子との間を接続し、制御信号φdspl2がローレベルのときにオフしてコンパレータCOMの出力端子と−入力端子との間を開放する。コンパレータCOMのボルテージフォロワタ動作時には帰還スイッチSW5はオンされ、コンパレータCOMのコンパレータ動作時には帰還スイッチSW5はオフされる。
なお、図11(a)は本実施の形態で用いられているコンパレータCOMを回路記号で示す図であり、図11(b)はその内部回路を示す図である。図11(b)において、Tr1〜Tr3はpMOSトランジスタであり、Tr4〜Tr7はnMOSトランジスタである。
また、コンパレータCOMのコンパレータ動作時とボルテージフォロワタ動作時とで、それぞれ動作の最適化を図ることができるように、コンパレータCOMの2つの端子d,e間に、コンパレータ動作時にオフされるとともにボルテージフォロワ動作時にオンされるスイッチSW6と発振防止用容量C3との直列回路が接続されている。コンパレータ動作時に発振防止用容量C3をコンパレータCOMの端子d,e間から切り離すことで、コンパレータ動作時のスルーレートを高めることができる一方で、ボルテージフォロワ動作時に発振防止用容量C3をコンパレータCOMの端子d,e間に接続することで発振が生ずるおそれをなくすことができる。もっとも、コンパレータCOMの2つの端子d,e間に必ずしもスイッチSW6及び発振防止用容量C3を設ける必要はない。また、スイッチSW6設けることなく、コンパレータCOMの2つの端子d,e間に常時容量C3を接続しておいてもよい。
本実施の形態では、第2のサンプリングスイッチSW2は取り除かれ、第2の容量C2の左側電極は、コンパレータCOMの−入力端子と帰還スイッチSW5との間に接続されている。
本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、第2の容量C2は、カラムアンプCAMPの出力信号Vcampのうちのダーク信号Vdをサンプリングして、ダーク信号VdをコンパレータCOMの−入力端子に供給する。しかしながら、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と異なり、ダーク信号Vdは、サンプリングスイッチSW1→ボルテージフォロワ動作時のコンパレータCOM→帰還スイッチSW5の経路で第2の容量C2にサンプリングされる結果、コンパレータCOMのオフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)が第2の容量C2に蓄積され、これがコンパレータCOMの−入力端子に供給される。この点については、以下のタイミングチャートの説明において具体的に説明する。
なお、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、各カラム回路7におけるカラムアンプCAMP以外の要素が、全ての列について共通して1つ設けられたランプ信号発生回路8及びカウンタ9と共に、AD変換器を構成している。すなわち、本実施の形態においても、各垂直信号線4に対応してそれぞれ1つずつAD変換器が設けられているが、各AD変換器の構成要素のうちのランプ信号発生回路8及びカウンタ9については、全てのAD変換器によって共有されている。
図12は、本実施の形態による固体撮像素子30の動作(主に、AD変換動作)の一例を示すタイミングチャートであり、図5に対応している。図12において、図5中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付している。
制御信号の種類に関して図12が図5と異なる所は、サンプリング制御信号φdsplが除去されている点と、制御信号φdspl2及びφVfが追加されている点のみである。そして、本実施の形態による固体撮像素子30の図12に示す動作が前記第1の実施の形態による固体撮像素子1の図5に示す動作と異なる所は、基本的に以下に説明する点のみであるため、その重複する説明は省略する。
本実施の形態では、時点t6までの期間において、制御信号φVfがハイレベルにされてスイッチSW6がオンされ、コンパレータCOMがボルテージフォロワ動作に最適化された状態とされる。時点t7以降は、制御信号φVfがローレベルにされてスイッチSW6がオフされ、コンパレータCOMがコンパレータ動作に最適化された状態とされる。
本実施の形態では、期間t1−t3において、φdspl2がハイレベルにされて帰還スイッチSW5がオンされ、コンパレータCOMがボルテージフォロワ動作状態とされる。時点t3以降は、φdspl2がローレベルされて帰還スイッチSW5がオフされ、コンパレータCOMがコンパレータ動作状態とされる。
本実施の形態では、φssplは、期間t4−t5においてハイレベルされるのみならず、期間t1−t2においてもハイレベルにされている。
期間t1−t2において、φssplがハイレベルに変化し、第1のサンプリングスイッチSW1がオンする。これにより、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+は、このときのカラムアンプCAMPの出力信号Vcampであるダーク信号Vdとなる。このとき、φdspl2及びφVfがハイレベルであるので、コンパレータCOMのボルテージフォロワ動作によって、コンパレータCOMの出力信号Voutはダーク信号Vdに従ったボルテージフォロワ出力信号となる。したがって、ボルテージフォロワ出力信号にはコンパレータCOMのオフセットVoffが乗ることから、コンパレータCOMの出力信号Voutは、オフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)となる。このとき、帰還スイッチSW5がオンであるため、オフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)が第2の容量C2に蓄積される。オフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)のレベルは時点t2で定まり、このレベルは時点t2以降もそのまま維持される。この点、オフセットVoffが乗らないダーク信号Vdが第2の容量C2に蓄積され時点t2以降もそのレベルがそのまま維持されている前記第1の実施の形態の場合とは、異なる。
本実施の形態では、本実施の形態の期間t3−t8の動作は、前記第1の実施の形態の期間t3−t8の動作と同様であるので、その説明は省略する。なお、時点t6以降の期間においては、φrmpがハイレベルでかつφdspl2がローレベルにされているので、コンパレータCOMは適切にコンパレータ動作を行う。
本実施の形態においても、変化開始時点t8以降は、コンパレータCOMの+入力端子の入力信号Vin+である重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}は、その初期レベル{Vs+(Vramp−Vref)}から時間経過に比例して下がっていく。
コンパレータCOMがオフセットを有しない理想的なものであるとすると、やがて+入力端子の入力信号Vin+が−入力端子の入力信号Vin−=(Vd+Voff)と同じレベルになった時点t9で、出力信号Voutがローレベルからハイレベルに反転する。ところが、実際には、コンパレータCOMには、オフセットVoffが存在する。したがって、入力信号Vin+が{(Vin−)−Voff}=Vdとなった時点t10で、出力信号Voutがハイレベルからローレベルに反転する。このため、ラッチ回路LCHには、変化開始時点t8から出力信号Voutの反転時点t10までの経過時間に比例したカウント値がラッチされる。なお、コンパレータCOMのオフセットVoffは、実際の部品毎に正負が異なって現れるので、オフセットVoffには正負を含めて考えられたい。
したがって、第2の容量C2にはオフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)が保持されていて入力信号Vin−は電位(Vd+Voff)であることから、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値は、{Vs+(Vramp0−Vref)}−Vd={(Vs−Vd)+(Vramp0−Vref)}を示すことになる。すなわち、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じたデジタル値として、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値が得られ、この値は{(Vs−Vd)+(Vramp0−Vref)}を示している。ここで、(Vs−Vd)は、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分を示す真の光情報である。(Vramp0−Vref)は、常に一定の既知の値であるため、何らAD変換精度を低下させるものではなく、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値をそのまま光情報として扱ってもよいし、必要に応じて(Vramp0−Vref)に相当する値を差し引いてもよい。
ここで注目すべきは、前記第1の実施の形態では、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値にはコンパレータCOMのオフセットVoffに相当する値が含まれているのに対し、本実施の形態では、ラッチ回路LCHにラッチされたカウント値にはオフセットVoffに相当する値が含まれていない。これは、前記第1の実施の形態では、第2の容量C2にオフセットVoffが乗っていないダーク信号Vdがサンプリングされて保持されているのに対し、本実施の形態では、第2の容量C2にオフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)がサンプリングされて保持されているためである。
したがって、本実施の形態によれば、コンパレータCOMのオフセットVoffの影響をなくすことができ、これにより、前記第1の実施の形態に比べてAD変換精度を向上させることができる。その結果、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態に比べて、INL(積分性非直線性誤差)が低減され、得られる画像の画質が向上する。
また、本実施の形態では、コンパレータCOMによって、光信号Vsとランプ信号Vrampとが重畳した重畳信号{Vs+(Vramp−Vref)}と、オフセットVoffが乗ったダーク信号(Vd+Voff)とが比較されているので、前記第1の実施の形態と同様に、光信号Vsが比較的大きく変わっても、コンパレータCOMの出力信号Voutの反転時点における入力信号Vin+及び入力信号Vin−のレベルはほとんど変動しない。したがって、本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様に、光信号Vsが比較的大きく変わっても、コンパレータCOMのスルーレートはほとんどばらつかず、光信号Vsとダーク信号Vdとの差分に応じて得られるデジタル値の精度の、光信号Vsのレベルに応じたばらつきが低減され、得られる画像の画質が向上する。
また、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同じく、サンプリングスイッチSW1が非対称性ソース/ドレインMOSトランジスタで構成され、ゲート60との間の寄生容量が小さい側のソース/ドレイン62がコンパレータCOMの+入力端子に接続されている。したがって、本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同じく、コンパレータCOMの+入力端子側の寄生容量CPを小さくすることができるので、寄生容量CPに起因するAD変換の誤差を低減して、AD変換精度を高めることができる。
なお、本実施の形態においても、必ずしも出力スイッチSW4を設ける必要はない。しかしながら、本実施の形態では、コンパレータCOMのボルテージフォロワ動作時の出力信号Voutがラッチ回路LCHへ供給されると、ラッチ回路LCHに誤動作を引き起こす可能性が生ずるので、その可能性をなくすために、出力スイッチSW4を設けておくことが好ましい。
[第3の実施の形態]
図13は、本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子の1つのカラム回路7を示す拡大回路図であり、図3に対応している。図13において、図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像素子が前記第1の実施の形態による固体撮像素子と異なる所は、各カラム回路7において、カラムアンプCAMPに代えて、対応する垂直信号線4の信号を処理して情報信号及び基準信号を得る信号処理部40が設けられている点のみである。
各カラム回路7の信号処理部40は、演算増幅器OP、入力容量CA、帰還容量CG、及び、クランプ制御信号φCARSTに応じてオンオフするクランプ制御スイッチCARSTを有し、演算増幅器OPの出力端子から、対応する垂直信号線4の信号に応じた情報信号及び基準信号を出力する。演算増幅器OPの+入力端子には、前述した一定電位Vrefが印加されている。もっとも、+入力端子には、前述した一定電位Vrefとは異なるレベルの所定電位を印加してもよい。垂直信号線4が入力容量CAを介して演算増幅器OPの−入力端子に接続されている。また、演算増幅器OPの−入力端子と演算増幅器OPの出力端子との間に、帰還容量CG及びクランプ制御スイッチCARSTが並列に接続されている。演算増幅器OPは、差動増幅回路等を用いて構成されている。各カラム回路7のクランプ制御スイッチCARSTの制御入力部は共通して接続され、そこには制御パルス発生回路10からクランプ制御信号φCARSTが供給される。クランプ制御スイッチCARSTは、クランプ制御信号φCARSTがハイレベルの場合にオンし、クランプ制御信号φCARSTがローレベルの場合にオフする。
この信号処理部40によれば、信号φCARSTがハイレベルになると、クランプ制御スイッチCARSTがオンして演算増幅器OPの−入力端子と出力端子との間が短絡し、演算増幅器OPの出力端子が所定電位Vrefにクランプされる。その後、信号φCARSTがローレベルにされてクランプ制御スイッチCARSTがオフした状態において、垂直信号線4の電圧がΔVだけ変化すると、演算増幅器OPの出力端子の信号は、{Vref−(CA/CG)×ΔV}となる。このように、クランプ制御スイッチCARSTがオフすると、入力容量CAと帰還容量CGの比で反転ゲイン(−CA/CG)が得られる。
本実施の形態による固体撮像素子の動作については、例えば、所定期間だけ一旦φCARSTをハイレベルにし、垂直信号線4にダーク信号が出力された後に、φCARSTをローレベルに戻し、光信号が出力されるものとし、図5に示すタイミングチャートにおいて、期間t1−t2において垂直信号線4にダーク信号が出力されており、期間t4−t5において垂直信号線4に光信号が出力されているものとし、図5を参照して説明した動作説明において、「ダーク信号」を期間t1−t2における演算増幅器OPの出力信号、「光信号」を期間t3−t4における演算増幅器OPの出力信号として読み替えられたい。
本実施の形態では、期間t1−t2における演算増幅器OPの出力信号が基準信号に相当し、期間t3−t4における演算増幅器OPの出力信号が情報信号に相当している。本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。
なお、前記第1の実施の形態を変形して本実施の形態を得たのと同様に、前記第2の実施の形態において、各カラム回路7において、カラムアンプCAMPに代えて、対応する垂直信号線4の信号を処理して情報信号及び基準信号を得る信号処理部40が設けてもよい。
以上、本発明の各実施の形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前記第1の実施の形態において、カラムアンプCAMPを除去し、垂直信号線4をスイッチSW1,SW2の図1中の上端側に接続してもよい。同様に、前記第2の実施の形態において、カラムアンプCAMPを除去し、垂直信号線4をスイッチSW1の図9中の上端側に接続してもよい。
また、本発明によるAD変換器の用途は、固体撮像素子に限定されるものではない。例えば、本発明によるAD変換器は、物体の重さを計測する電子秤において、被測定物体を測定部に載せた状態で得られる重さ検出信号を情報信号とし、被測定物体を測定部に載せない状態で得られる重さ検出信号を基準信号として、両者の差分に応じたデジタル信号を得るAD変換器にも、適用することができる。
本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子を示す概略構成図である。 図1中の1つの画素を示す回路図である。 図1中の1つのカラム回路を示す拡大回路図である。 図1中の第1のサンプリングスイッチSW1を構成するMOSトランジスタを模式的に示す概略断面図である。 本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子のコンパレータの2つの入力信号と出力信号との関係を模式的に示す説明図である。 比較例による固体撮像素子のコンパレータの2つの入力信号と出力信号との関係を模式的に示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態による固体撮像素子のコンパレータの2つの入力信号と出力信号との関係を模式的に示す他の説明図である。 本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子を示す概略構成図である。 図9中の1つのカラム回路を示す拡大回路図である。 図9中のコンパレータの回路記号と内部回路を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子の1つのカラム回路を示す拡大回路図である。
1,30 固体撮像素子
2 画素
4 垂直信号線
7 カラム回路
9 カウンタ
10 制御パルス発生回路
40 信号処理部
60 ゲート
61,62 ソース/ドレイン
CAMP カラムアンプ
C1 第1の容量
C2 第2の容量
COM コンパレータ
CP 寄生容量
LCH ラッチ回路
SW1 第1のサンプリングスイッチ
SW2 第2のサンプリングスイッチ
SW3 切り替えスイッチ
SW4 出力スイッチ
SW5 帰還スイッチ
SW6 スイッチ

Claims (15)

  1. 第1の入力部の信号と第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を出力部から出力するコンパレータと、
    ゲートと一方のソース/ドレインとの間の容量が前記ゲートと他方のソース/ドレインとの間の容量よりも小さいMOSトランジスタからなり、前記一方のソース/ドレインが前記コンパレータの前記第1の入力部に接続された第1のサンプリングスイッチと、
    を備えたことを特徴とするAD変換器。
  2. 第1の入力部の信号と第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を出力部から出力するコンパレータと、
    ゲートと一方のソース/ドレインとの間の容量が前記ゲートと他方のソース/ドレインとの間の容量よりも小さいMOSトランジスタからなり、前記一方のソース/ドレインが前記コンパレータの前記第1の入力部に接続された第1のサンプリングスイッチと、
    アナログの情報信号を前記第1のサンプリングスイッチを介してサンプリングして前記情報信号と漸次変化するランプ信号とが重畳した重畳信号を得て前記重畳信号を前記コンパレータの前記第1の入力部に供給する第1の容量と、
    アナログの基準信号をサンプリングして前記基準信号を前記コンパレータの前記第2の入力部に供給する第2の容量と、
    を備えたことを特徴とするAD変換器。
  3. 前記ランプ信号の変化開始時点から前記コンパレータの前記出力部の信号の反転時点までの経過時間に応じたカウント値を得る計時部を備えたことを特徴とする請求項2記載のAD変換器。
  4. 前記計時部は、前記変化開始時点からクロック信号をカウントするカウンタと、前記カウンタのカウント値が入力され前記反転時点における前記カウント値をラッチするラッチ回路と、を有することを特徴とする請求項3記載のAD変換器。
  5. 前記重畳信号には、前記情報信号及び前記ランプ信号の他に一定レベルも重畳されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のAD変換器。
  6. 前記ランプ信号を発生するランプ信号発生部と、
    前記ランプ信号発生部の出力部と一定電位が供給される部位とを切り替えて前記第1の容量の一方電極に接続する切り替え部と、
    を備え、
    前記第1の容量の他方電極は、前記第1のサンプリングスイッチと前記コンパレータの前記第1の入力部との間に接続されたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のAD変換器。
  7. 前記基準信号が供給される部位と前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続された第2のサンプリングスイッチを備え、
    前記第2の容量の一方電極は、前記第2のサンプリングスイッチと前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続された、
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のAD変換器。
  8. 前記コンパレータは、前記第1の入力部の信号と前記第2の入力部の信号とを比較してその比較結果を示す信号を前記出力部から出力するコンパレータ動作と切り替えて、前記第1の入力部の信号に従ったボルテージフォロワ出力信号を前記出力部に出力するボルテージフォロワ動作を行い得るように構成され、
    前記ボルテージフォロワ動作時に、前記コンパレータの前記第1の入力部に前記基準信号が入力されるとともに、前記コンパレータの前記出力部からのボルテージフォロワ出力信号となった前記基準信号が前記第2の容量に蓄積される、
    ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のAD変換器。
  9. 前記基準信号が供給される部位が前記情報信号が供給される前記部位と同一であり、
    前記コンパレータの前記第1の入力部に対する前記基準信号の入力は、前記第1のサンプリングスイッチを介して行われることを特徴とする請求項8記載のAD変換器。
  10. 前記コンパレータの前記第2の入力部と前記コンパレータの前記出力部との間を、前記コンパレータ動作時に開放するとともに前記ボルテージフォロワ動作時に接続する帰還スイッチを、備え、
    前記第2の容量の一方電極は、前記帰還スイッチと前記コンパレータの前記第2の入力部との間に接続されたことを特徴とする請求項8又は9記載のAD変換器。
  11. 前記コンパレータ動作時にオフされるとともに前記ボルテージフォロワ動作時にオンされるスイッチと発振防止用容量との直列回路であって、前記コンパレータの所定の2つの部位間に接続された直列回路を、備えたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のAD変換器。
  12. 2次元に配置され入射光を光電変換する複数の画素と、請求項1乃至11のいずれかに記載のAD変換器と、を備え、
    前記情報信号が、前記複数の画素のうちの少なくとも1つの画素で光電変換された光情報を含む光信号であることを特徴とする固体撮像素子。
  13. 前記複数の画素の各列に対応して設けられ対応する列の前記画素の出力信号が供給される垂直信号線を備え、
    前記AD変換器は前記各垂直信号線に対応して設けられたことを特徴とする請求項12記載の固体撮像素子。
  14. 前記各AD変換器の一部の要素が、前記各AD変換器に対して共通に1つ設けられたことを特徴とする請求項13記載の固体撮像素子。
  15. 前記各垂直信号線に対応して設けられ対応する垂直信号線の信号を処理して前記情報信号及び前記基準信号を得る信号処理部を備え、
    前記各信号処理部は、非反転入力部に前記所定電位が印加された演算増幅器、入力容量、帰還容量、及び、クランプ制御信号に応じてオンオフするクランプ制御スイッチを有し、
    前記各信号処理部において、(i)対応する垂直信号線が前記入力容量を介して前記演算増幅器の反転入力部に接続され、(ii)前記演算増幅器の前記反転入力部と前記演算増幅器の出力部との間に前記帰還容量及び前記クランプ制御スイッチが並列に接続され、(iii)前記演算増幅器の出力部から前記基準信号及び前記情報信号が出力される、
    ことを特徴とする請求項13又は14記載の固体撮像素子。
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