JP2010185145A - 繊維製品処理剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維製品上へのケイ酸エステル化合物の吸着性を高め、繊維製品を長時間にわたり強く賦香することが出来る繊維製品処理剤組成物の提供。
【解決手段】(a)特定のケイ酸エステル化合物と、(b)エステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基=40/60〜99/1)を1〜3個有する3級アミン、該アミンの4級化物、及び該アミンの酸塩から選ばれる少なくとも1種を含有する繊維製品処理剤組成物、並びにこの繊維製品処理剤組成物を、水を媒体として繊維製品に接触させる、(a)成分の繊維製品への吸着を促進する方法。
【選択図】なし

Description

本発明は繊維製品処理剤組成物に関する。
近年、においに対する意識の高まりから、衣類によい香りを長く残すことが求められてきており、衣料用洗浄剤や仕上げ剤などの繊維製品処理剤に残香性を付与する技術が開発されている。その中で、残香性を付与する技術として、ケイ酸エステル化合物が開発されており、特許文献1〜4にはケイ酸エステルを含有する繊維製品処理剤が開示されている。
特開昭54−59498号公報 特開昭54−93006号公報 特開昭55−127314号公報 特表2003−526644号公報
特許文献1〜4に記載されている技術は、ケイ酸エステル化合物の加水分解物を香料成分として用いる技術であり、繊維製品に付着したケイ酸エステル化合物が加水分解する際に香りが発せられる。よって、長時間にわたり、心地よい香りが持続する高残香性能のためには、洗濯浴中でケイ酸エステル化合物を衣料上に多く吸着させることが効果的である。しかし、通常の洗濯工程においては、柔軟処理を行う場合、ケイ酸エステル化合物が洗浄水とともに排出されてしまい、香りが残りにくいという問題点があった。これは、ケイ酸エステル化合物を多量に配合することで幾分改善されるが、かかる場合には、経済性、製品安定性が悪くなるという問題が新たに生じる。
したがって、本発明の課題は、繊維製品上へのケイ酸エステル化合物の吸着性を高め、繊維製品を長時間にわたり強く賦香することが出来る繊維製品処理剤組成物を提供することにある。
本発明は、下記(a)成分及び(b)成分を含有する繊維製品処理剤組成物、更に(c)成分として非イオン性界面活性剤を含有する繊維製品処理剤組成物、並びにこの繊維製品処理剤組成物を、水を媒体として繊維製品に接触させる、(a)成分の繊維製品への吸着を促進する方法を提供する。
(a)成分:一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種
Figure 2010185145
〔式中、Xは−OH、−R1(R1は置換基としてフェニル基、水酸基又はアルコキシ基を有していても良い総炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基)又は−OR2(R2は炭素数6〜22の炭化水素基)、YはX又は−OSi(X)3、nは平均値を示す0〜15の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていても良いが、一分子中に−OR2を少なくとも1つ有する。〕
(b)成分: 一般式(2)又は(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種
Figure 2010185145
〔一般式(2)及び(3)中、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、エステル基、アミド基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい総炭素数12〜29の炭化水素基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜3のアルキル基であるが、R21、R22及びR23のうち少なくともひとつはエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)である。R24は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、X-は、陰イオン基である。〕
本発明の繊維製品処理剤組成物及び方法によると、繊維製品へのケイ酸エステル化合物の吸着性を高めることができ、繊維製品を長時間にわたり強く賦香する事ができる。
[(a)成分]
本発明の(a)成分は、上記一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である。
一般式(1)において、Xは−OH、−R1又は−OR2、YはX又は−OSi(X)3、nは平均値を示す0〜15の数であり、複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていても良いが、一分子中に−OR2を少なくとも1つ有する。
1は置換基としてフェニル基、水酸基又はアルコキシ基を有していても良い総炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基を示すが、置換基としてフェニル基、水酸基又はアルコキシ基を有していても良い総炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、nが0の場合には、炭素数6〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましく、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基等の炭素数6〜18の直鎖アルキル基が更に好ましく、炭素数10〜18の直鎖アルキル基が更により好ましい。また、nが1〜15の場合には、R1はメチル基及びベンジル基から選ばれる基が好ましく、メチル基がより好ましい。
2は炭素数6〜22、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜15の炭化水素基を示すが、炭化水素基としてはアルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基が好ましく、特に分岐構造を有するアルキル基及びアルケニル基から選ばれる基が好適である。
一般式(1)において、nが0の場合には、4個のXのうち2〜4個、好ましくは3又は4個が−OR2であり、残りが−R1である化合物が好適である。
n=0の場合の好ましい化合物としては、下記式(1−1)又は(1−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010185145
〔式中、R1及びR2は前記と同じ意味を示す。〕
一般式(1)において、nが1〜15の場合には、nは平均値を示し、全てのX及びYに対して、1/10以上、好ましくは1/8以上が−OR2であり、残りが−R1である化合物が好適であり、全てのX及びYが−OR2である化合物が特に好ましい。nとしては、1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
nが1〜15の場合の好ましい化合物としては、下記式(1−3)又は(1−4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010185145
〔式中、R1及びR2は前記と同じ意味を示す。mは1〜15の数を示し、Tは、−OR2又は−R1を示す。〕
一般式(1)で表される化合物は、特許文献1や特許文献4などに記載されている方法で入手することができる。
[(b)成分]
本発明の(b)成分は、上記一般式(2)又は(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種である。すなわち、本発明の(b)成分は、エステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基を1〜3個有する3級アミン、該アミンの4級化物、及び該アミンの酸塩から選ばれる少なくとも1種である。
またエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比が、40/60〜99/1であり、好ましくは50/50〜98/2であり、より好ましくは55/45〜98/2、更に好ましくは60/40〜95/5、より更に好ましくは65/35〜95/5、より更に好ましくは70/30〜90/10、特に好ましくは75/25〜85/15である。飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比率が上記範囲にある場合、油性が高くかつ適度な自由度を持つ吸着膜が形成され、これにより(a)成分の吸着性が向上するものと考えられる。
例えば、(b)成分としては、
(1)窒素原子に結合する基のうち、1〜3個がエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)である3級アミン、
(2)窒素原子に結合する基のうち、1〜3個がエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)である3級アミンの酸塩、
(3)窒素原子に結合する基のうち、1〜3個がエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)である4級アンモニウム塩
が挙げられる。
好ましくは、(b)成分は、分子内にアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)を1〜2個有する3級アミン、該アミンの4級化物、及び該アミンの酸塩から選ばれる少なくとも1種である。この化合物は、更にエステル基又はエーテル基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基を1〜2個有することが好ましい(ただし、アミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基との合計は3個までである)。
具体的には、下記一般式(2−1)又は(3−1)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種が好適である。
Figure 2010185145
〔式中、R2a及びR3aは、それぞれ独立に好ましくは炭素数11〜23、より好ましくは13〜23、更に好ましくは15〜19のアルキル基又はアルケニル基(但し、アルキル基/アルケニル基のモル比=40/60〜99/1)であり、R2b及びR3bは、それぞれ独立に好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは2又は3のアルキレン基であり、R2c及びR2dは、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、R2a−A−R2b−、又はR2a−D−R2b−であり、R3c及びR3dは、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、R3a−B−R3b−、又はR3a−E−R3b−である。R3eは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基である。A及びBは、それぞれ独立に−CONH−又は−NHCO−から選ばれる基であり、好ましくは−CONH−であり、D及びEは、それぞれ独立に−COO−、−OCO−又は−O−から選ばれる基であり、好ましくは−COO−である。Z-は有機又は無機の陰イオンであり、好ましくは塩素イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜18の脂肪酸イオン、又は炭素数1〜3のアルキル基で1〜3個置換されていてもよいベンゼンスルホン酸イオンである。〕
(b)成分のうち、一般式(2)で表される化合物は、アルカノールアミン又はアミノアルキルアミン等のアミン(b1)と炭素数8〜26の脂肪酸又は脂肪酸低級アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)エステル(但し脂肪酸は、飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸のモル比=40/60〜99/1である)(b2)とを、エステル化反応、アミド化反応、又はエステル交換反応させて得ることができる。また、一般式(3)で表される化合物は、上記のようにして得られた一般式(2)で表される化合物をアルキル化剤により4級化するか、酸により中和することにより得ることができる。上記の炭素数範囲及び飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸のモル比率を有する脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステルを得るために、通常油脂便覧等で知られているような脂肪酸を用いるだけでは達成できない場合は、不飽和結合への水素添加反応、不飽和結合の異性化反応、または蒸留操作、ボトムカット、トップカットによるアルキル鎖長の調整、あるいは複数の脂肪酸の混合により得ることが出来る。
上記アルカノールアミンは分子内にヒドロキシ基を必須とし、1級〜3級アミノ基を有するアミンが好ましい。またアミノアルキルアミンは分子内に1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基から選ばれる少なくとも2種以上のアミノ基を有するアミンが好ましい。アミン(b1)のより具体的な例として、ジアルキルモノアルカノールアミン(好ましくはジメチルモノエタノールアミンもしくはジメチルモノプロパノールアミン)、モノアルキルジアルカノールアミン(好ましくはメチルジエタノールアミンもしくはメチルジプロパノールアミン)、トリアルカノールアミン(好ましくはトリエタノールアミンもしくはトリプロパノールアミン)、ジ(アミノアルキル)アルキルアミン(例えば、N−メチル−N,N−ジ(3−アミノプロピル)アミン)、ジアルキルアミノアルキルアミン(例えば、N,N−ジメチル−N−(3−アミノプロピル)アミン)、アルキルアミノプロピルモノアルキルアルカノールアミン(好ましくは、N−メチルーN−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−アミノプロピル)アミン)等が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいアミン(b1)はN−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルーN−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチル−N−(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンである。
エステル化反応、アミド化反応又はエステル交換反応において、前記アミン(b1)のヒドロキシル基、及び1級〜2級アミノ基の合計モル数と脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステル(b2)とのモル比、(b1)/(b2)は、好ましくは1/0.5〜1/1であり、より好ましくは1/0.5〜1/0.98、更に好ましくは1/0.52〜1/0.95、更により好ましくは1/0.54〜1/0.95である。
(b2)成分としては、炭素数8〜26、好ましくは炭素数14〜20の脂肪酸又はその低級アルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜3)が好適であり、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。また、(b2)成分は、JIS K0070-1992に記載の方法で測定した酸価(AV)又は鹸化価(SV)が170〜240mgKOH/gであるものが好ましく、180〜235mgKOH/gであるものがより好ましい。(b2)成分の炭化水素基に関しては、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基の比が、40/60〜99/1であり、好ましくは55/45〜98/2、より好ましくは60/40〜95/5、更に好ましくは65/35〜95/5、より更に好ましくは70/30〜90/10、特に好ましくは75/25〜85/15である。
(b2)成分の具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の飽和もしくは不飽和脂肪酸又はその低級アルキルエステル;牛脂、豚脂、パーム油、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油等の天然油脂を分解・精製して得られる脂肪酸又はその低級アルキルエステル(好ましくはメチルエステル又はエチルエステル);並びにこれらの硬化脂肪酸、部分硬化脂肪酸又はそれらの低級アルキルエステル(好ましくはメチルエステル又はエチルエステル)等が挙げられ、これらの中でもオレイン酸、ステアリン酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、大豆脂肪酸、硬化大豆脂肪酸、及びこれらの低級アルキルエステルが好適である。
(b1)成分と(b2)成分との反応において(b2)成分として脂肪酸を用いる場合には、エステル化及び/又はアミド化反応温度を140〜230℃で縮合水を除去しながら反応させることが好ましい。反応を促進させる目的から通常のエステル化触媒を用いても差し支えなく、例えば硫酸、燐酸などの無機酸、酸化錫、酸化亜鉛などの無機酸化物、テトラプロポキシチタンなどのアルコラートなどを選択することができる。反応の進行はJIS K0070−1992に記載の方法で酸価(AV)及び鹸化価(SV)を測定することで確認を行い、AVが好ましくは10mgKOH/g以下、より好ましくは6mgKOH/g以下となった時、反応を終了する。
(b1)成分と(b2)成分との反応において、(b2)成分として脂肪酸の低級アルキルエステルを用いる場合には、好ましくは50〜150℃、より好ましくは100〜150℃の温度で、生成する低級アルコールを除去しながら反応を行う。反応促進のために水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどの無機アルカリや、メチラート及びエチラートなどのアルコキシ触媒を用いることも可能である。反応の進行はガスクロマトグラフィーなどを用いて脂肪酸低級アルキルエステルの量を直接定量することが好ましく、未反応脂肪酸低級アルキルエステルが仕込みの脂肪酸低級アルキルエステルに対してガスクロマトグラフィーチャート上で好ましくは10面積%以下、より好ましくは6面積%以下となったとき反応を終了させることが好ましい。得られる生成物物は、SVが110〜210mgKOH/gであることが好ましく、130〜190mgKOH/gであることがより好ましい。
一般式(2)で表される化合物の4級化に用いられるアルキル化剤としては、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等が挙げられる。アルキル化剤としてメチルクロリドを用いる場合には、特に溶媒を使用する必要はないが、溶媒を使用する場合は、エタノールやイソプロパノールなどの溶媒を、エステル化合物に対して10〜50質量%程度混合した溶液をチタン製のオートクレーブなどの加圧反応器に仕込み、密封下30〜120℃の反応温度でメチルクロリドを圧入させて反応させる。このとき、メチルクロリドの一部が分解し塩酸が発生する場合があるため、アルカリ剤を少量加えることで反応が効率よく進むため好適である。メチルクロリドと一般式(2)で表される化合物とのモル比は、一般式(2)で表される化合物のアミノ基1当量に対してメチルクロリドを1〜1.5倍当量用いることが好適である。
アルキル化剤としてジメチル硫酸、ジエチル硫酸を用いる場合には、特に溶媒を使用する必要はないが、溶媒を使用する場合、エタノールやイソプロパノールなどの溶媒を一般式(2)で表される化合物に対して10〜50質量%程度混合した溶液を40〜100℃に加熱混合し、ジメチル硫酸及び/又はジエチル硫酸を滴下して行う。ジメチル硫酸及び/又はジエチル硫酸と一般式(2)で表される化合物とのモル比は、一般式(2)で表される化合物のアミノ基1当量に対してジメチル硫酸及び/又はジエチル硫酸を0.9〜1.1倍当量、特に0.95〜0.99倍当量用いることが好ましい。
また、一般式(2)で表される化合物の中和に用いられる酸としては、無機酸及び有機酸が挙げられる。好ましい無機酸は、塩酸、硫酸、リン酸であり、好ましい有機酸は炭素数1〜10の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1〜20の1価又は多価のスルホン酸、又は炭素数6〜36のアルキル硫酸エステル、又はポリオキシアルキレンアルキル(アルキル基の炭素数6〜36)硫酸エステルである。より好ましくはメチル硫酸、エチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸、炭素数12〜36のアルキル硫酸エステル、又はポリオキシアルキレンアルキル(アルキル基の炭素数12〜36)硫酸エステルである。
[繊維製品処理剤組成物]
本発明の繊維製品処理剤組成物中の(a)成分の含有量は、繊維製品に良好な残香性を付与する観点から、0.005〜10質量%が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.03〜3質量%が更に好ましい。また(b)成分の含有量は、繊維製品上への(a)成分の吸着性を高める観点から、3〜30質量%が好ましく、4〜28質量%がより好ましく、4〜25質量%が更に好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、さらに香料の希釈剤や保留剤を含有することが出来る。希釈剤や保留剤の好適な例としては、ジプロピレングリコール、パルミチン酸イソプロピルエステル、ジエチルフタレート、ペンジルベンゾエート、流動パラフィン、イソパラフィン、油脂等を挙げることができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、香りのコントロールを目的として、柔軟剤、賦香剤、糊剤、スタイルケア剤等に応用することができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、一般家庭における洗濯工程のすすぎの段階で濯ぎ水に添加して繊維製品に処理することが好ましく、具体的には柔軟剤組成物に応用することが好ましい。
本発明の(a)成分及び(b)成分は水に対して不溶な化合物であるため、水性組成物の形態として用いる場合には、組成物中に安定に溶解、分散、乳化させる目的から、非イオン性界面活性剤〔以下(c)成分という〕を含有することが好適である。
(c)成分としては、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基とオキシアルキレン基とを有する非イオン性界面活性剤が好ましく、下記一般式(4)で表される非イオン性界面活性剤がより好ましい。
4a−G−〔(R4bO)p−R4cq (4)
〔式中、R4aは、炭素数8〜18、好ましくは炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、R4bは、炭素数2又は3のアルキレン基、好ましくはエチレン基であり、R4cは、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子であり、pは2〜100、好ましくは5〜80、より好ましくは5〜60、更に好ましくは10〜60の数であり、Gは−O−、−COO−、−CON−又は−N−であり、Gが−O−、−COO−、−CONH−又は−NH−の場合qは1であり、Gが−CON<又は−N<の場合qは2である。〕
一般式(4)の化合物の具体例としては、以下の式(4−1)〜(4−3)で表される化合物を挙げることができる。
4a−O−(C24O)r−H (4−1)
〔式中、R4aは前記の意味を示す。rは8〜100、好ましくは10〜60の数である。〕
4a−O−(C24O)s−(C36O)t−H (4−2)
〔式中、R4aは前記の意味を示す。s及びtはそれぞれ独立に2〜40、好ましくは5〜40の数であり、(C24O)と(C36O)はランダム又はブロック付加体であってもよい。〕
Figure 2010185145
〔式中、R4aは前記の意味を示す。Jは−N<又は−CON<であり、u及びvはそれぞれ独立に0〜40の数であり、u+vは5〜60、好ましくは5〜40の数である。R4d、R4eはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。〕
本発明の繊維製品処理剤組成物は、香調のバリエーションを広げるために、さらに(d)成分として香料を含有することができる。(d)成分は、複数の香料成分を特定の比率で含有する香料混合物として用いることもできる。香料成分としては、「香料の化学」(赤星亮一著、日本化学会編,産業化学シリーズ,昭和58年9月16日発行)や「合成香料 化学と商品知識」(印藤 元一著、化学工業日報社、1996年3月6日発行)や「香料と調香の実際知識」(中島 基貴著、産業図書(株)、1995年6月21日発行)に記載のものを用いることができる。
香料成分としては、炭化水素系化合物、アルコール系化合物、エーテル系化合物、アルデヒド系化合物、ケトン系化合物、エステル系化合物、ラクトン系化合物、カルボン酸系化合物、環状ケトン系化合物、シッフ塩基化合物、シッフ塩基以外の含窒素化合物(二トリル、アミン、オキシム、キノリンなど)、天然精油類を挙げることができる。それらの具体例としては、特開2006−161229号公報の7〜13頁に示される例が同様に挙げられる。
本発明の繊維製品処理剤組成物を柔軟剤組成物に応用する場合には柔軟効果を向上させる目的から脂肪酸〔以下(e)成分という〕を含有することが好適であり、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、ベヘニン酸等の炭素数12〜22の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸がより好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる目的から、必要に応じて(f)成分として無機塩を含有することが好適である。無機塩としては、貯蔵安定性の観点から、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、貯蔵安定性を改善する目的で(g)成分として炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物を含有することが好適である。配合し得る(g)成分としては、トリグリセライド、ジグリセライド、モノグリセライド、ペンタエリスリトールのモノ、ジ、トリ脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルを挙げることができる。
本発明の繊維製品処理剤組成物は、必要に応じて(h)成分として溶剤を含有することができる。溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる溶剤が好ましく、匂いの観点からエタノールがより好ましい。
本発明の繊維製品処理剤組成物を柔軟剤組成物に応用する場合には、組成物中の(a)成分の含有量は、繊維製品の香りを持続させる観点から0.1〜1.5質量%が好ましく、0.2〜1質量%がより好ましく、0.2〜0.8質量%が更に好ましい。組成物中の(b)成分の含有量は、(a)成分の吸着性を向上させ、心地よい香りを持続させる観点から、2〜30質量%が好ましく、4〜25質量%がより好ましく、8〜25質量%が更に好ましい。(a)成分と(b)成分の割合は、貯蔵安定性を向上させる観点から、(a)成分/(b)成分の質量比で1/99〜50/50が好ましく、1/99〜40/60がより好ましく、2/98〜30/70が更に好ましい。また、組成物中の(c)成分の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜9質量%がより好ましく、0.5〜8質量%が更に好ましい。組成物中の(d)成分の含有量は0.1〜1.5質量%が好ましく、0.2〜1質量%がより好ましく、0.3〜0.8質量%が更に好ましい。また、(a)成分と(d)成分の割合は、(a)成分/(d)成分の質量比で10/90〜90/10が好ましく、25/75〜80/20がより好ましく、25/75〜75/25が更に好ましい。組成物中の(e)成分の含有量は、0.2〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.3〜4質量%が更に好ましい。組成物中の(f)成分の含有量は、0.0005〜5質量%が好ましく、0.001〜4質量%がより好ましく、0.05〜3.5質量%が更に好ましい。組成物中の(g)成分の含有量は、0.01〜15質量%が好ましく、0.05〜10質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。組成物中の(h)成分の含有量は、0.2〜25質量%が好ましく、0.3〜10質量%がより好ましく、0.3〜5質量%が更に好ましい。
[(a)成分の繊維製品への吸着を促進させる方法]
本発明における(a)成分の繊維製品への吸着を促進させる方法は、上記繊維製品処理剤組成物を、水を媒体として繊維製品に接触させる方法である。
本発明の繊維製品処理剤組成物を、水を媒体として繊維製品に接触させる工程としては、一般家庭の洗濯工程におけるすすぎの段階が好ましい。
一般に(a)成分及び(b)成分は水に不溶の化合物であるため、濯ぎ水に添加する場合には、(a)成分及び(b)成分を濯ぎ水に均一に溶解、分散あるいは乳化させることが好適であり、そのためには(c)成分が重要な役割を果たす。本発明では(c)成分を(a)成分に対して好ましくは1/20〜20/1の質量比、より好ましくは1/15〜15/1の質量比、特に好ましくは1/10〜10/1の質量比で濯ぎ水に共存させることが好ましい。洗濯工程のすすぎの段階で繊維製品に接触させた後は通常の脱水/乾燥を行う。
本発明の繊維製品処理剤組成物を水を媒体として繊維製品に接触させる方法としては、上記方法のほか、一般家庭の洗濯工程において洗剤と共に添加する方法、スプレーにより繊維製品に直接噴霧する方法、ローラー等で塗布する方法等が挙げられる。
実施例及び比較例で用いた各配合成分をまとめて以下に示す。
<(a)成分>
(a−1):下記合成例1で得られたオクチルケイ酸トリス(2−フェニルエチル)エステル
(a−2):下記合成例2で得られたテトラキス(cis−3−ヘキセニルオキシ)シラン
(a−3):下記合成例3で得られたポリ(4−メトキシフェニルメトキシ)シロキサン
<(b)成分>
N−(3−アミノプロピル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミンと脂肪酸を1/1.9のモル比で定法に従って脱水縮合させ、反応物中の脂肪酸含量が5質量%になった時点で反応を終了させて得られた反応生成物であり、下記式(5)で表されるアミンを95質量%含有するものである。なお、脂肪酸としては、完硬牛脂脂肪酸とオレイン酸とを、表1に示す割合で混合した混合脂肪酸を用いた。表1中には、その完硬牛脂脂肪酸とオレイン酸の混合比率を「飽和/不飽和比」として示した。
Figure 2010185145
(式中、Rは完硬牛脂脂肪酸とオレイン酸との混合脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基を示す。)
脂肪酸の飽和/不飽和は(b)成分合成時の脂肪酸比率によって求めることができる。又、脂肪酸の分析方法は下記の方法で求めることができる。
アルキル組成分析:定法に従って脂肪酸をメチルエステル化した後に下記の条件でガスクロマトグラフィーで実施。
機種 :Agilent HP-6890(FID検出器)
カラム:Variant CP-SELECT CB FOR FAME(50m*0.25mm*0.25μm)
測定条件:カラム温度150℃(0分)→200℃(10分)、昇温速度:1.3℃/min.、
インジェクター温度:210℃、ディテクター温度210℃
<その他の成分>
(c−1):炭素数12の飽和アルコールにエチレンオキシドを平均20モル付加して得られた非イオン性界面活性剤
(d−1):香料(パールライド:クマリン:ベンジルサリシレート(質量比)=1:1:1)
(f−1):塩化カルシウム
(g−1):硬化牛脂脂肪酸1.7モルとグリセリン1モルの脱水縮合物(脱水縮合物中の未反応脂肪酸含有量は3質量%)
(h−1):エタノール
合成例1:オクチルケイ酸トリス(2−フェニルエチル)エステル[トリス(2−フェニルエチルオキシ)オクチルシラン]の合成
300mLの四つ口フラスコにオクチルトリエトキシシラン83.01g(0.30mol)、フェニルエチルアルコール127.76g(0.83mol)、2.8%ナトリウムメトキシドメタノール溶液0.857mLを入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら110〜115℃で2.5時間攪拌した。2.5時間後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら110〜119℃でさらに3時間攪拌した。3時間後、冷却、減圧を解除した後、濾過を行い、オクチルケイ酸トリス(2−フェニルエチル)エステルを含む173.61gの淡黄色油状物を得た。
合成例2:テトラキス(cis−3−ヘキセニルオキシ)シラン[ケイ酸テトラキス(cis−3−ヘキセニル)エステル]の合成
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン35.45g(0.17mol)、cis−3−ヘキセノール64.74g(0.65mol)、2.8%ナトリウムメトキシドメタノール溶液1.34mLを入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら118〜120℃で約2時間攪拌した。2時間後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら112〜119℃でさらに3時間攪拌した。3時間後、冷却、減圧を解除した後、濾過を行い、テトラキス(cis−3−ヘキセニルオキシ)シランを含む66.17gの薄茶色油状物を得た。
合成例3:ポリ(4−メトキシフェニルメトキシ)シロキサンの合成
100mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン72.96gと水酸化カリウム0.24g、イオン交換水0.4mLを入れ、窒素気流下120〜125℃、33kPa〜101kPa(常圧)で約37時間反応を行った。この間イオン交換水を0.4mL追加した。反応後、33kPaで更に2時間反応させた後、冷却、濾過を行い、67.29gのエトキシシランの縮合物を淡黄色液体として得た。続いて、100mLの四つ口フラスコに先のテトラエトキシシラン縮合物25.00gと4−メトキシメタノール62.96g、4.8%水酸化ナトリウム水溶液0.17gを入れ、エタノールを留出させながら95〜119℃でさらに2時間攪拌した。2時間後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら116〜119℃でさらに3時間攪拌した。3時間後、冷却、減圧を解除した後、濾過を行い、64.46gのポリ(4−メトキシフェニルメトキシ)シロキサンを淡黄色油状物として得た。
実施例1〜7及び比較例1〜4
最終の繊維製品処理剤組成物が300gになるように、表1に示す配合成分を表1に示す割合で用い、下記方法により表1に示す組成の繊維製品処理剤組成物を調製した。得られた繊維製品処理剤組成物を、下記処理方法で繊維製品に処理し、下記方法で繊維製品上への(a)成分の吸着率を測定した。結果を表1に示す。
<繊維製品処理剤組成物の調製法>
一枚の長さが2.5cmのタービン型羽根が3枚ついた攪拌羽根をビーカー底面より1cm上部に設置した、500mLのガラスビーカーに必要量の95質量%イオン交換水を入れ、ウォーターバスで62℃まで昇温した。500rpmで攪拌しながら、融解した(c)成分を添加した。次に(b)成分と、(g)成分及び(h)成分を予め予備混合し、70℃で溶融させた予備混合物を添加した。次に所定のpHにするのに必要な量の35%塩酸水溶液及び/又は48%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、5分間攪拌した後、5℃のウォーターバスで30℃まで冷却し、(f)成分を添加し更に5分間混合した。更に、(a)成分および(d)成分を攪拌しながら添加し、最後に再度pHを確認し、必要に応じて35%塩酸水溶液及び/又は48%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを調整した。表1の組成においては、式(5)で表されるアミンは、ほぼすべて塩酸塩の状態で組成物に存在する。なお、表1中、(b)成分の数値はそれ自体(有効分)の配合量である。
<繊維製品処理剤組成物による繊維製品の処理方法>
(1) 前処理
あらかじめ、市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)製 アタック)を用いて、木綿メリヤス24枚(50×70cm)を日立全自動洗濯機NW-6CYで5回洗浄を繰り返し、室内乾燥することによって、過分の薬剤を除去した(洗剤濃度0.0667質量%、水道水47L使用、水温20℃、洗浄10分、ため濯ぎ2回)。
(2) 繊維製品への繊維製品処理剤組成物の処理
National 電気バケツN-BK2-Aに、5Lの水道水を注水し、繊維製品処理剤組成物を10g/衣料1.0kgとなるように溶解(処理浴の調製)させ、上述の方法で前処理を行った2枚の木綿メリヤスを5分間浸漬し、処理した。
<香料吸着率の測定方法>
香料の吸着率は、処理前の処理浴中の香料含有量(x)と処理後の香料含有量(y)の差分〔(x)−(y)〕をタオルに吸着している量として、処理前の香料含有量(x)に対する割合(百分率)、すなわち、〔(x)−(y)〕/(x)×100を香料の吸着率とする。香料含有量は、浴中水5ml、エタノール3ml、水酸化ナトリウム1mlを20mlすりつき試験管に入れ、1時間80℃で加熱した後、塩酸1mlを加えた処理液中の香料を定量することにより求めた。結果を表1に示す。なお、香料の定量は、下記の液体クロマトグラフィー装置を用いて測定した。
液体クロマトグラフィー装置:HITACHI L−6000
カラム:Lichrospher 100 RP−18(e) 5μm 250mm×4φ
カラム温度:40℃
溶離剤:アセトニトリル/水=7/3(質量比)の混合溶液
流速:1.0mL/min
検出器:UV(220nm)
Figure 2010185145

Claims (3)

  1. 下記(a)成分及び(b)成分を含有する繊維製品処理剤組成物。
    (a)成分:一般式(1)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種
    Figure 2010185145
    〔式中、Xは−OH、−R1(R1は置換基としてフェニル基、水酸基又はアルコキシ基を有していても良い総炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基)又は−OR2(R2は炭素数6〜22の炭化水素基)、YはX又は−OSi(X)3、nは平均値を示す0〜15の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていても良いが、一分子中に−OR2を少なくとも1つ有する。〕
    (b)成分: 一般式(2)又は(3)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種
    Figure 2010185145
    〔一般式(2)及び(3)中、R21、R22及びR23は、それぞれ独立にエステル基、アミド基及び/又はエーテル基で分断されていてもよい総炭素数12〜29の炭化水素基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜3のアルキル基であるが、R21、R22及びR23のうち少なくともひとつはエステル基及び/又はアミド基で分断されている総炭素数12〜29の炭化水素基(但し炭化水素基は、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基のモル比=40/60〜99/1である)である。R24は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、X-は、陰イオン基である。〕
  2. 更に(c)成分として非イオン性界面活性剤を含有する請求項1記載の繊維製品処理剤組成物。
  3. 請求項1又は2記載の繊維製品処理剤組成物を、水を媒体として繊維製品に接触させる、(a)成分の繊維製品への吸着を促進する方法。
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